JP2013127212A - ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置、ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの回転安定度検出方法 - Google Patents

ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置、ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの回転安定度検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 石油系燃料油とエステル化処理のような改質をしない非精製の廃油との混合油を使用して、ディーゼルエンジンを長期間安定して運転可能にするエンジン回転の安定度検出装置を提供する。
【解決手段】 回転角センサから出力された回転パルス信号のパルス幅を計測するパルス幅計測手段と、回転角センサから出力された回転パルス信号を順次計数すると共に、検出基準部が検出された際にその計数値をゼロにする回転パルス計数手段と、パルス幅計測手段がパルス幅の異常を検出した際に、計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定する気筒特定手段を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、軽油や重油等の石油系燃料油と非精製の動植物性廃食油や鉱物油等の廃油とを混合し、当該混合油を燃料として使用するディーゼルエンジンの回転安定度検出装置等に関する。
近年、食品産業や一般家庭などから排出され、廃棄物として処理されていた食用油脂などの動植物性の廃食油やエンジンオイル等の鉱物油をディーゼルエンジン燃料の原料として再利用する研究開発が資源の保護及び環境保全の観点から進められてきている。
本明細書中においては、上記使用済の廃食油及び鉱物油の総称を「廃油」と表記する。
例えば特許文献1には、廃食油とメチルアルコールを特定の条件下でエステル交換反応により精製して得た脂肪酸メチルエステルをバイオディーゼル燃料として利用する技術が開示されている。
このような廃食油を精製して得られるバイオディーゼル燃料はカーボンニュートラルであるため環境負荷の少ない燃料として注目されている。
しかし、廃食油をエステル化処理するための設備が別途必要になると共に、当該設備の建設費やエステル化処理費のコストが価格に転嫁されるために燃料価格が高くなってしまうという問題がある。
また、燃料価格が高いこと等が原因となってバイオディーゼル燃料の普及に遅れが生じている。
そこで、廃食油を石油系燃料油と改質せずに混合し、この混合油をディーゼルエンジンの燃料として使用する技術も知られている。
廃食油は一般的に粘度が高いため、例えば低温状況下でディーゼルエンジンを始動させた場合に燃料供給路内をスムーズに流れず、燃料供給が不安定になるおそれがある。したがって、廃食油を燃料供給路中で加熱することで適正な粘度に調整する技術が知られている。しかし、廃食油は加熱により酸化劣化し易いため、燃費悪化等の悪影響がでるおそれがある。
そこで、特許文献2には、低粘度の石油系燃料油と高粘度の非精製の廃食油を混合したものを燃料油とし、予め設定した粘度条件を満たしつつ且つ高粘度の非精製の廃食油の含有量が最大となるように、燃料油を加熱することなくその混合比を補正していく技術が開示されている。これによれば、石油系燃料油と比較して価格及び二酸化炭素排出量の観点から有利な高粘度の非精製の廃食油を最大限に使用することができる。
特開平07‐197047号公報 特開2009‐121367号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示された技術では以下のような問題があった。
すなわち、特許文献2に開示された技術は混合油の粘度に着目したものであり、ディーゼルエンジンへの供給に適した混合油の粘度条件を予め設定しておき、この粘度条件を満たすべく、混合比と粘度と温度との対応関係を示す燃料マップを参照しながら混合比を補正するものである。
したがって、予め設定しておいた粘度条件が適切でなかった場合や、ディーゼルエンジン運転中の環境変化(気温、湿度及び気圧の変化)や、廃食油の品質の変化及びバラツキに対応することが困難であるという問題があった。
また、非精製の廃食油には様々な不純物が含まれており、たとえ同一の原料から得られた廃食油であっても、その粘度と温度との対応関係は一様ではない。
したがって、ディーゼルエンジン運転中に燃料油の混合比を正確に補正するには、使用予定の廃食油毎に燃料マップを作成する必要がある。換言すると、一種類の廃食油の原料に対して一種類の燃料マップを使用するものとすると、混合比の補正を正確に行えず、ディーゼルエンジンを長期間にわたって安定して運転することが難しいという問題があった。
このように、石油系燃料油と非精製の廃油との混合油を使用するディーゼルエンジンに関して、長期間の安定的な運転を実現するための技術が種々研究・開発されているが、その技術が未だ確立されていないのが現状である。
本発明はこのような問題に鑑み、石油系燃料油とエステル化処理のような改質をしない非精製の廃油との混合油を使用するディーゼルエンジンにおいて、不安定になった運転状態を検出して適切な処置を行うことで、ディーゼルエンジンを長期間安定して運転可能にするエンジン回転の安定度検出装置、ディーゼルエンジン及びエンジン回転の安定度検出方法を提供することを目的とする。
本発明のディーゼルエンジンの回転安定度検出装置は、石油系燃料油と非精製の廃油とを混合した混合油を燃料として使用するディーゼルエンジンの回転安定度検出装置であって、エンジンの回転に同期して回転駆動するフライホイール上に、回転パルス信号発生用の歯と、クランク角の検出基準位置に対応する位置に存在する検出基準部とを備えており、更に、前記歯及び検出基準部の存在を検出して前記フライホイールの回転パルス信号を出力する回転角センサと、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号のパルス幅を計測するパルス幅計測手段と、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号を順次計数すると共に、前記検出基準部が検出された際にその計数値をゼロにする回転パルス計数手段と、前記パルス幅計測手段が前記パルス幅の異常を検出した際に、前記計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定する気筒特定手段を備えることを特徴とする。
また、本発明のディーゼルエンジンは上記ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置を備えることを特徴とする。
また、本発明のディーゼルエンジンの回転安定度検出方法は、石油系燃料油と非精製の廃油とを混合した混合油を燃料として使用するディーゼルエンジンの回転安定度検出方法であって、回転角センサが、エンジンの回転に同期して回転駆動するフライホイールの回転パルス信号発生用の歯及びクランク角の検出基準位置に対応する位置に存在する検出基準部の存在を検出して当該フライホイールの回転パルス信号を出力するステップと、パルス幅計測手段が、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号のパルス幅を計測するステップと、回転パルス計数手段が、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号を順次計数すると共に、前記検出基準部を検出することでその計数値をゼロにするステップと、気筒特定手段が、前記パルス幅計測手段が前記パルス幅の異常を検出した際に、前記計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定するステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、パルス幅計測手段がパルス幅の異常を検出した際に、回転パルス計数手段による計数値に基づいて気筒特定手段が複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定できるので、異常燃焼状態を早期かつ容易に検知でき、異常に対する適切な対応をすることで、石油系燃料油と非精製の廃油の混合油を使用するディーゼルエンジンを長期間にわたって安定して運転することが可能となる。
ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置の構成を示す図 ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置の構成を示すブロック図 フライホイールと回転角センサを示す概略図 エンジンが安定的に回転している状態の回転パルス信号のパルス幅を示す図(a)及び気筒に燃焼異常が発生した状態の回転パルス信号のパルス幅を示す図(b) ディーゼルエンジンの回転安定度検出方法を示すフローチャートである。 本発明のディーゼルエンジンの回転安定度検出装置を車両用のディーゼルエンジンに適用した場合の構成を示す図である。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に示すディーゼルエンジンの回転安定度検出装置10は、軽油等の石油系燃料油と、エステル化処理による改質を行っていない非精製の廃食油等の廃油とを混合し、この混合油を燃料として使用するディーゼルエンジン20に適用するものである。
本実施の形態では発電機の駆動源として使用されるディーゼルエンジンに回転安定度検出装置を適用した例を示す。
まず、ディーゼルエンジン20の構成について説明するが、一般的に広く知られているディーゼルエンジンの構成と同一となる箇所については詳しい説明を省略する。
ディーゼルエンジン20は、石油系燃料油と非精製の廃油との混合油を燃焼させることにより回転エネルギーを取り出すエンジン本体30と、補記類としてエンジン本体30に混合油を供給する燃料供給手段40と、エンジン本体30に空気を供給する空気供給手段50と、エキゾーストマニホールド60を含んで構成される。
なお、燃料供給手段40からエンジン本体30に対して上記混合油ではなく、エンジンの駆動状況に応じて石油系燃料油のみを供給することもできるが、以下、混合油を供給する場合について主に説明する。
燃料供給手段40は、燃料混合タンク13aからの混合油をエンジン本体30の燃料噴射弁(図示省略)に供給するものである。
燃料供給手段40は、燃料供給ポンプ41と、噴射量制御装置(ガバナ一)42と、アクチュエータ43とを含んで構成される。
噴射量制御装置42は、後述するECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)80により制御されるアクチュエータ43によって駆動されるものであり、燃料供給ホンプ41から燃料噴射弁を介してシリンダ(図示省略)内に噴射される燃料の噴射量を調整する。
空気供給手段50は、エアクリーナ51、過給器52等を備えており、空気中の塵埃をエアクリーナ51で除去した後、過給器52で外気圧より高圧にした状態でエンジン本体30の各気筒に供給する。各気筒で燃焼された後の排気ガスはエキゾーストマニホールド60及びマフラー(図示省略)を介して大気中に放出される。なお、過給器52を備えないことにしてもよい。
ディーゼルエンジン20の回転軸21の一端には、三相交流発電機22の回転軸23が継手24を介して連結されている。また、エンジン本体30には、ディーゼルエンジン20の回転数を検出する回転数検出器25が設けられている。
図1及び図3に示すように、回転数検出器25は、回転軸26の一端に設けられたフライホイール25aと、フライホイール25aに近接して配置された回転角センサ25bとから構成される。
フライホイール25aはディーゼルエンジン20の回転に同期して回転駆動するものであり、その外周縁に一定のピッチで凸状の歯25cが設けられており、さらにクランク角の検出基準位置に対応する位置に検出基準部25dが設けられている。
回転角センサ25bは回転するフライホイール25aの歯25cを検知し、歯25cの幅に対応したパルス信号(図4(a)参照)を生成する。このパルス信号は後述するECU80(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)内のパルス幅計測手段81及び回転パルス計数手段82に送信される。また、回転角センサ25bは検出基準部25dを検知して検出信号を回転パルス計数手段82に送信する。
ディーゼルエンジン20は補記類として更に廃油を貯留する第1の燃料タンク11、石油系燃料油を貯留する第2の燃料タンク12、第1の燃料タンク11及び第2の燃料タンク12と繋がる燃料混合手段13、廃油量調節手段14、石油系燃料油量調節手段15、燃料切換バルブ16、ECU80、燃料リターン用切換バルブ17を備えている。
第1の燃料タンク11の廃油流出口11aには、廃油流出管11bを介してフィルタ11cが接続されている。このフィルタ11cは、廃油中に浮遊している廃油の酸化劣化で生じた生成物質やその他の不純物質(塵埃)を捕集するもので、濾材を含んで構成されている。このフィルタ11cを備えることによりレストランや各家庭等から集めた廃油、すなわちエステル化などの改質処理を施していない非精製の廃油を直接第1の燃料タンク11に投入してディーゼルエンジン20の燃料として利用することが可能になる。
燃料混合手段13は、第1の燃料タンク11から供給される廃油と、第2の燃料タンク12から供給される石油系燃料油とを混合するもので、燃料混合タンク13a、廃油と石油系燃料油を撹絆混合する撹絆機13b、燃料混合タンク13a内の混合油MOの液面レベルを上限レベルと下限レベルの2点で検出する液面計13cを含んで構成されている。
液面計13cで検出される上限レベル及び下限レベルの信号はECU80に取り込まれ、廃油量調節手段14、石油系燃料油量調節手段15及び撹絆機13bの制御に供される。
廃油量調節手段14は、フィルタ11cと燃料混合タンク13aとの間を連通状態に接続する配管14aと、この配管14aの上流端側と下流端側にそれぞれ設けた開閉バルブ14b、14cと、フィルタ11cを透過した廃油を燃料混合タンク13aに送給する電磁ポンプ14dと、電磁ボンプ14dからの廃油流量を制御する流量制御バルブ14eとを含んで構成される。また、電磁ホンプ14d及び流量制御バルブ14eはECU80によって制御される。
石油系燃料油量調節手段15は、第2の燃料タンク12と燃料混合タンク13aの間を連通状態に接続する配管15aと、この配管15aの上流端側と下流端側にそれぞれ設けた開閉バルブ15b、15cと、第2の燃料タンク12からの石油系燃料油を燃料混合タンク13aに送給する電磁ホンプ15dと、電磁ホンプ15dからの石油系燃料油流量を制御する流量制御バルブ15eとを含んで構成されている。また、電磁ボンプ15d及び流量制御バルブ15eはECU80によって制御される。
燃料混合タンク13aに接続する混合油供給管13dと、第2の燃料タンク12に接続する石油系燃料油供給管15fと、燃料供給ポンプ41に接続する燃料供給管41aは燃料切換バルブ16を介して接続されている。
燃料切換バルブ16は、燃料供給管41aに接続する管を混合油供給管13dと石油系燃料油供給管15fのいずれか一方に切り換えるために設けられており、ECU80から出力される指令信号に基づいて動作する。
なお、混合油供給管13dの上流側には開閉バルブ14fが設けられ、石油系燃料油供給管15fの上流側にも開閉バルブ15gが設けられている。
燃料混合タンク13aに接続する混合油戻し管13eと、第2の燃料タンク12に接続する石油系燃料油戻し管15hと、燃料供給ポンプ41に接続する燃料戻し管41bは燃料リターン用切換バルブ17を介して接続されている。
燃料リターン用切換バルブ17は、燃料戻し管41bに接続する管を混合油戻し管13eと石油系燃料戻し管15hのいずれか一方に切り換えるために設けられており、ECU80から出力される指令信号に基づいて動作する。
なお、混合油戻し管13eの上流側には開閉バルブ13fが設けられ、石油系燃料油戻し管15hの上流側にも開閉バルブ15iが設けられている。
燃料供給ポンプ41から燃料噴射ノズルに供給される廃油のうち余剰分は燃料リターン用切換バルブ17の動作により混合油戻し管13eを介して燃料混合タンク13aに戻される。また、燃料供給ボンプ41から燃料噴射ノズルに石油系燃料油のみが供給される場合には、当該石油系燃料油のうち余剰分は燃料リターン用切換バルブ17の動作により石油系燃料戻し管15hを介して第2の燃料タンク12に戻される。
次に、ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置10の構成について説明する。
図2に示すように、ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置10はパルス幅計測手段81、回転パルス計数手段82、気筒特定手段83及び上述したフライホイール25aと回転角センサ25bから構成されている。パルス幅計測手段81、回転パルス計数手段82及び気筒特定手段83は、ディーゼルエンジン20及び補機類の駆動を管理し制御するECU80内に格納されている。
パルス幅計測手段81は、回転角センサ25bから出力された回転パルス信号のパルス幅を計測するものである。
ディーゼルエンジン20の運転が安定している状態、つまり各気筒において圧縮・自己着火・燃焼・排気のサイクルが規則正しく行われている状態では、第一の気筒で燃焼(爆発)が発生した直後にフライホイール25aの回転速度(角速度)が増加し、次の第二の気筒が燃焼するまでフライホイール25aの回転速度が減少し、第二の気筒が燃焼した直後に回転速度が再び増加するということが繰り返され、全気筒の燃焼が完了した時点でフライホイール25aの検出基準部25dが回転角センサ25bに対向する位置に戻ることになる。
フライホイール25aの回転速度の増加・減少はパルス信号の長さ(幅)に表れるため、ディーゼルエンジン20が安定的に回転している状態では回転パルス信号のパルス幅も図4(a)に示すように第一の気筒が燃焼した直後P―1では短く、その後P―2からP―6に至るまで次第に長くなっていき、第二の気筒が燃焼した直後に再び短くなる(P―1)ということが規則正しく繰り返される。
そこで、パルス幅計測手段81は回転パルス信号のパルス幅を計測し続け、当該パルス幅に異常が生じた場合に、気筒特定手段83に異常信号を出力する。
パルス幅に異常が生じた場合とは、例えば図4(b)に示すように、第二の気筒のパルス幅P―1〜P―6までがほぼ同じになった場合や、図4(a)の安定状態と比較して顕著にパルス幅が長くなったり、短くなったりした場合を指す。
回転パルス計数手段82は、回転角センサ25bから出力された回転パルス信号を順次計数し、気筒特定手段83に送信すると共に、回転角センサ25bから出力される検出信号を受信した場合にその計数値をゼロにして、気筒特定手段83に送信する。
気筒特定手段83は、パルス幅計測手段81から送信された異常信号を受信した際に、回転パルス計数手段82から受信した計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定するものである。
具体的には、例えばパルス幅が安定状態と比較して長くなった場合には、フライホイール25aの回転速度が減少し、回転角センサ25bの直前を通過する歯25cの移動速度が低下したことを意味する。そこで、パルス幅に乱れが生じた際に、当該乱れの原因となっているパルスを発生させた歯25cが、検出基準部から何番目に形成されている歯25cであるかを計数値に基づいて算出することで当該歯25cを特定し、これにより複数の気筒のうちどの気筒で燃焼異常が発生したかを特定する。
ECU80には上記パルス幅計測手段81、回転パルス計数手段82、気筒特定手段83以外にも、図示は省略するが、CPU、制御プログラムおよび各種データなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインターフェース部などが格納されており、これらがバスによって接続されて構成されている。そして、CPUが制御プログラムを実行することにより上記パルス幅計測手段81、回転パルス計数手段82、気筒特定手段83等が実現される。
気筒特定手段83によって燃焼異常が発生している気筒が特定された場合には、例えば、ECU80から出力される指令信号により、燃料切換バルブ16が燃料供給管41aに接続する管を石油系燃料油供給管15fに切り換えることで石油系燃料油のみでディーゼルエンジン20を駆動させたり、流量制御バルブ14e及び15eによって廃油と石油系燃料油との混合割合を調節したり、あるいはディーゼルエンジン20の駆動を停止させるなどの処理が行われる。
なお、本実施の形態では図3等においてディーゼルエンジン20が3つ以上の気筒を備えるものとしたが、これに限らず、気筒の数は2以上であればよい。
次に、本実施の形態におけるディーゼルエンジンの回転安定度検出装置10を用いた回転安定度検出方法について図5を参照して説明する。
まず、操作者がディーゼルエンジン20を始動させた時点での燃料中の廃油の混合割合はゼロあるいは低く(例えば5%)抑えられている。
パルス幅計測手段81は、回転角センサ25bから出力された回転パルス信号のパルス幅を計測し、パルス幅に異常が生じたか否かを判定する(ステップ1)。
そして、ステップ1において「YES」、すなわちパルス幅に異常が生じた場合にはステップ2へ移行する。
ステップ2において、気筒特定手段83は、パルス幅計測手段81から異常信号を受信したか否かを判断し、受信した際には(YES)、回転パルス計数値に基づいて燃焼異常が生じている気筒を特定して一連の処理動作が終了する。
なお、上記実施の形態では、本発明のディーゼルエンジンの回転安定度検出装置を発電機の駆動源として使用されるディーゼルエンジンに適用した例を示したが、これに限らず、車両用のディーゼルエンジンにも適用できる。
図6は車両用のディーゼルエンジンに適用した場合の構成を示すものである。基本構成は上記各実施の形態で示したものと同様だが、ディーゼルエンジン20の出力が三相交流発電機22ではなく、ドライブシャフトや駆動輪等からなる車両駆動機構90に伝達される点及び噴射量制御装置42を駆動するためのアクチュエータ43を備えない点が相違する。なお、噴射量制御装置42は操作者がアクセルペダル(図示略)の踏み込み量を調節することで制御される。
石油系燃料油と非精製の廃油との混合油を使用して、ディーゼルエンジンを長期間安定して運転可能にするエンジン回転の安定度検出装置等に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
10 ディーゼルエンジンの回転安定度検出装置
11 第1の燃料タンク
12 第2の燃料タンク
13a 燃料混合タンク
14 廃油量調節手段
15 石油系燃料油量調節手段
20 ディーゼルエンジン
25 回転数検出器
25a フライホイール
25b 回転角センサ
30 エンジン本体
40 燃料供給手段
50 空気供給手段
60 エキゾーストマニホールド
80 ECU
81 パルス幅計測手段
82 回転パルス計数手段
83 気筒特定手段
90 車両駆動機構

Claims (3)

  1. 石油系燃料油と非精製の廃油とを混合した混合油を燃料として使用するディーゼルエンジンの回転安定度検出装置であって、
    エンジンの回転に同期して回転駆動するフライホイール上に、回転パルス信号発生用の歯と、クランク角の検出基準位置に対応する位置に存在する検出基準部とを備えており、更に、前記歯及び検出基準部の存在を検出して前記フライホイールの回転パルス信号を出力する回転角センサと、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号のパルス幅を計測するパルス幅計測手段と、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号を順次計数すると共に、前記検出基準部が検出された際にその計数値をゼロにする回転パルス計数手段と、前記パルス幅計測手段が前記パルス幅の異常を検出した際に、前記計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定する気筒特定手段を備えることを特徴とするディーゼルエンジンの回転安定度検出装置。
  2. 請求項1に記載のディーゼルエンジンの回転安定度検出装置を備えることを特徴とするディーゼルエンジン。
  3. 石油系燃料油と非精製の廃油とを混合した混合油を燃料として使用するディーゼルエンジンの回転安定度検出方法であって、
    回転角センサが、エンジンの回転に同期して回転駆動するフライホイールの回転パルス信号発生用の歯及びクランク角の検出基準位置に対応する位置に存在する検出基準部の存在を検出して当該フライホイールの回転パルス信号を出力するステップと、
    パルス幅計測手段が、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号のパルス幅を計測するステップと、
    回転パルス計数手段が、前記回転角センサから出力された前記回転パルス信号を順次計数すると共に、前記検出基準部を検出することでその計数値をゼロにするステップと、
    気筒特定手段が、前記パルス幅計測手段が前記パルス幅の異常を検出した際に、前記計数値に基づいて複数の気筒のうちどの気筒に燃焼異常が生じているかを特定するステップとを備えることを特徴とするディーゼルエンジンの回転安定度検出方法。

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