JP2013125761A - 半導体製造装置及び半導体製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 800℃以下の低温で結晶性や電気的特性の優れた混晶半導体を製造するための半導体製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体製造装置1は、基板上10に第1元素と第2元素を含む半導体を成膜する成膜室3と、成膜室に原料ガスを供給するシャワーヘッド4とを備え、シャワーヘッド4は、第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成手段5と、第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成手段6とを有し、基板10の成膜面と対向する壁面に、第1元素の高密度活性種を供給する複数の第1供給口7と、第2元素を供給する複数の第2供給口8とを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の半導体製造装置1は、基板上10に第1元素と第2元素を含む半導体を成膜する成膜室3と、成膜室に原料ガスを供給するシャワーヘッド4とを備え、シャワーヘッド4は、第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成手段5と、第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成手段6とを有し、基板10の成膜面と対向する壁面に、第1元素の高密度活性種を供給する複数の第1供給口7と、第2元素を供給する複数の第2供給口8とを設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体製造装置及び半導体製造方法に関し、特にIII族元素とV族元素とを含む混晶半導体の製造装置とその製造方法に関する。
1990年代に入り、窒化物系の半導体発光素子が発明されてから、LED照明の実用化が始まった。現在のところLED照明は、信号だけに留まらず、液晶モニターのバックライト等の多方面の用途で活躍し始めている。
LED照明は、一般的に青色半導体発光素子と、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体との組み合わせにより白色LEDを実現している。白色LEDは、従来の照明よりも低消費電力・省スペース・水銀フリーのため環境に良いというメリットがあり、次世代の照明器具として期待が寄せられている。
青色光を発光する半導体発光素子を作製するためには、青色波長域〜紫外波長域の短波長域で発光する発光層を形成する必要がある。このような発光層としては、有機金属気相成長法(MOCVD法:Metal Organic Chemical Vapor Deposition法)などの手法を用いて、エピタキシャル成長によって作製されるInXGa1-XN混晶半導体が一般的に用いられる。
近年では、太陽光スペクトルをカバーできる発光素子の研究開発が行なわれており、緑色波長の光を発光する半導体発光素子の登場が望まれている。緑色波長の光を発光する発光層を作製するためには、InXGa1-XN混晶半導体のIn組成xを0.2以上にする必要がある。
InXGa1-XN混晶半導体は、通常、III族有機化合物とアンモニアとを反応させることで形成しているが、In組成xを0.2以上にするためにIII族有機化合物を多量に導入すると、III族有機化合物とアンモニアとの反応性が低下し、InXGa1-XN混晶半導体の成長が遅くなる問題がある。
III族有機化合物とアンモニアとの反応性は700℃以上に加熱することにより高められるが、700℃以上の高温状態ではInXGa1-XN混晶半導体に窒素空孔などの欠陥や相分離などが生じたり、膜応力による膜ゆがみが生じるなど新たな問題を生じる。
そこで、アンモニアの代わりに窒素プラズマを用いることにより、窒素源とIII族有機化合物とを低温で反応させる半導体製造装置が検討されている。
図5は、特許文献1に開示されているプラズマ室を備えた半導体製造装置100の構成図である。図5に示すように、プラズマ室101で活性化した窒素源と、プラズマ室102で活性化したIII族有機化合物を基板103に供給することにより、低い基板温度でも混晶半導体を成長させることができる。
図6は、特許文献1に開示されている複数のプラズマ発生手段を備えた半導体製造装置200の構成図である。半導体製造装置200は、真空に排気し得る反応容器201と排気口202を備え、反応容器201内には、基板205を保持する基板ホルダー203とヒーター204が配置されている。反応容器201の上部には、V族元素を供給するガス導入管211と石英管206が配置されている。また、III族元素を供給するガス導入管209、210と、ガス拡散メッシュ214、215が接続されて配置されている。
この半導体装置200では、マイクロ波動波管207と、容量結合型高周波電極212、213からなる2種類のプラズマ発生手段と、ガス拡散メッシュ214、215、および、基板ホルダー203が、ガス導入管211の軸方向に直列に配置されている。ガス導入管211から窒素ガスを導入し、プラズマ発生手段207により窒素ガスのプラズマを発生させて、プラズマ発生手段212、213により活性種の活性エネルギーを高めることにより、活性化された窒素元素をIII族元素と低温で反応させることができる。
しかしながら、特許文献1の半導体装置100は、プラズマ室101とプラズマ室102が基板に対して別方向に配置されていたため、窒素源とIII族有機化合物のガスの流量などの違いによりガスの流れが変化して、基板上の位置によって膜厚が異なったり、基板上に成長した薄膜の組成が位置によって異なってしまうという問題があった。
また、特許文献2の半導体製造装置200は、活性化された窒素元素とIII族有機化合物が同一方向から基板上に供給されるものの、窒素元素の流れがIII族元素を供給するための拡散メッシュ214、215に妨げられるので、窒素元素の流れが乱れて基板205上に均一に供給されなくなり、窒素元素とIII族元素の面内均一性が低下し、成膜された窒化物薄膜の結晶性や電気的特性に問題を生じていた。
また、特許文献2の半導体製造装置200は、活性化された窒素元素とIII族有機化合物が同一方向から基板上に供給されるものの、窒素元素の流れがIII族元素を供給するための拡散メッシュ214、215に妨げられるので、窒素元素の流れが乱れて基板205上に均一に供給されなくなり、窒素元素とIII族元素の面内均一性が低下し、成膜された窒化物薄膜の結晶性や電気的特性に問題を生じていた。
本発明は、上記のような現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、結晶性、電気的特性、および光学特性等に優れた半導体層を低温で製造するための半導体製造装置とその製造方法を提供することである。
本発明の半導体製造装置は、基板上に第1元素と第2元素を含む半導体を成膜する成膜室と、成膜室に原料ガスを供給するシャワーヘッドとを備えた半導体製造装置であって、シャワーヘッドは、第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成手段と、第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成手段とを有し、基板の成膜面と対向する壁面に、第1元素の高密度活性種を供給する複数の第1供給口と、第2元素を供給する複数の第2供給口とを設けたことを特徴とする。
また、第2プラズマ生成手段は、第1供給口に連なるホロー型電極を備えることを特徴とし、ホロー型電極には、高周波パルス電力が印加されることを特徴とする。また、ホロー型電極には、バイアス電圧が印加されることを特徴とする。
また、シャワーヘッドは、第1供給口の内側に第2供給口を配置したものであることを特徴とし、基板の成膜面と対向する壁面に、押圧ガスを供給する第3供給口を備えることを特徴とする。
本発明の半導体製造方法は、第1元素と第2元素を含む半導体を製造するための半導体製造方法であって、第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成工程と、第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成工程と、第1元素の高密度活性種を複数の第1供給口から供給するともに、第2元素を複数の第2供給口から供給するガス供給工程と、第1元素の高密度活性種と第2元素を基板上で反応させることにより、第1元素と第2元素とを含む半導体を製造することを特徴とする。
本発明によれば、結晶性、電気的特性、および光学特性等に優れた半導体層を低温で製造するための半導体製造装置とその製造方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表わすものとする。また、各部分の長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表わすものではない。
図1は、本発明の半導体製造装置1の構成を示す図である。本発明の半導体製造装置1は、第1元素と第2元素とを含む混晶半導体を製造する半導体製造装置であって、混晶半導体を成膜するための成膜室3と、第1元素を含む原料ガスG1と第2元素を含む原料ガスG2とを成膜室3に供給するシャワーヘッド4とを備えている。
ここで、混晶半導体とは、例えば、InXGa1-XNなどの窒化物半導体であり、第1元素としてV族元素を用い、第2元素としてIII族元素を用いる。また、V族元素の原料ガス51は、窒素ガスまたは窒素とアルゴンの混合ガスであり、III族元素の原料ガス52は、トリメチルインジウム(TMI)やトリメチルガリウム(TMG)である。
成膜室3は、基板10を設置するための基板設置台11を備えている。基板設置台11は、基板10を基板保持具12で保持し、内部の基板加熱ヒータ13で加熱するとともに、図示しない駆動機構により回転させる。また、基板設置台11には、基板10を密着させる真空吸着機構が設けられることもある。成膜室3には、図示しない排気手段に接続された排気口34が設けられており、成膜で使用された原料ガス51、52が排気口34から排気される。
シャワーヘッド4は、成膜室3の上部に備えられており、基板設置台11と対向する隔壁面には、活性化した第1元素を供給するための複数の第1供給口7と、第2元素を供給するための複数の第2供給口8が、基板設置台11と対向するように設けられている。また、シャワーヘッド4の側面には、シャワーヘッド4の内部に、第1元素を含む原料ガス51を導入するための第1ガス導入部21と、第2元素を含む原料ガス52を導入するための第2ガス導入部22が設けられている。
さらに、シャワーヘッド4には、図1に示すように、第1のプラズマP1を発生させて第1元素の活性種を生成する第1プラズマ生成手段5と、第2のプラズマP2を発生させて第1プラズマ生成手段5により生成された活性種をさらに高密度化する第2プラズマ生成手段6とが設けられている。
第1プラズマ生成手段5は、シャワーヘッド4の上部に設けられた誘電体24とスパイラルコイル25からなり、スパイラルコイル25には、高周波電力を印加する高周波電源31と高周波電力を調整するマッチング・ボックス(MB)が接続されている。さらに、スパイラルコイル25には、バイアス電圧(B1)を印加する直流電源41が接続されている。
誘電体24は、例えば、石英を用いるが、アルミナなどの他の誘電体であってもよい。また、スパイラルコイル25は、平面型コイルを用いることができるが、立体型コイルであってもよく、容量結合型のプラズマ励起用電極やマルチホロー型電極であってもよい。第1のプラズマP1は、スパイラルコイル25に高周波電力が印加されることにより、誘電体24の壁面に沿って発生する。
第2プラズマ生成手段6は、基板設置台11と対向する隔壁に設けられている。シャワーヘッド4の隔壁は、第1電極27と、絶縁体28と、第2電極29とからなる3層構造になっており、第2電極29が基板設置台11側に配置されている。
第1電極27には、高周波パルス電力を印加する高周波電源32と、高周波パルス電力を調整するマッチング・ボックス(MB)が接続されている。さらに、第1電極27と第2電極29には、バイアス電圧(B2、B3)を印加する直流電源42、43がそれぞれ接続されている。
上記3層からなる隔壁には、複数の貫通穴7aが設けられており、それぞれが第2電極29側で第1供給口7に連なっている。第2のプラズマP2は、第1電極27に高周波パルス電力が印加されることにより、それぞれの貫通穴7a内部の第1電極27と第2電極29との間で発生する。このように第2プラズマ生成手段6は、それぞれの貫通穴7aの内部でプラズマを発生させるものであり、このような電極構造をホロー型電極と呼んでいる。
また、基板設置台11と対向する第2電極29には、第2元素を供給するための複数の第2供給口8が設けられており、第2電極29の内部を通じて第2ガス導入部22に接続されている。
図2は、シャワーヘッド4を基板設置台11側から見た示す平面図である。シャワーヘッド4の基板設置台11と対向する隔壁面、すなわち基板10の成膜面と対抗する第2プラズマ生成手段6の第2電極29側には、複数の第1供給口7と、複数の第2供給口8とが均等の間隔で配置されている。また図中に破線で示しているように、第2供給口8は第2ガス導入部22を介して互いに連通している。
第1供給口7と第2供給口8は、例えば、それぞれの直径が4mmであり、20mmの間隔で配置されているが、第1供給口7と第2供給口8の直径や間隔は、特にこの値に限定されるものではない。また、シャワーヘッド4の基板10の成膜面と対抗する壁面には、第1供給口7と第2供給口8に対応する複数の孔が形成された板状のシャワープレートを別途設けて、反応物が付着して汚れた場合に上記シャワープレートを交換できるようにしてもよい。
続いて、本発明の半導体製造装置1を用いた製造方法について説明する。本発明の半導体製造方法は、第1元素と第2元素を含む半導体を製造するため、第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成工程と、第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成工程と、第1元素の高密度活性種を複数の第1供給口から供給するともに、第2元素を複数の第2供給口から供給するガス供給工程と、第1元素の高密度活性種と第2元素を基板上で反応させることにより、第1元素と第2元素とを含む半導体を製造することを特徴としている。
このような半導体製造方法によって、例えば、結晶性、電気的特性、および光学特性等に優れたInとGaを含む半導体層を成膜することができる。以下においては、これらの各製造工程について詳細に説明する。
第1プラズマ生成工程では、第1プラズマ生成手段5により第1元素を含む原料ガスG1のプラズマを発生させて、第1元素の活性種を生成する。まず、第1ガス導入部21から第1元素を含む原料ガス51を導入する。ここでは、原料ガス51は、第1元素としてV族元素の窒素ガスを用いて説明するが、窒素ガスとアルゴンのようにキャリアガスとの混合ガスを用いることもできる。
原料ガス51として窒素ガスを導入した後、第1プラズマ生成手段5において、スパイラルコイル25に高周波電力を印加する。高周波電力の周波数は、例えば、13.56MHzを用いる。スパイラルコイル25に高周波電力が印加されると、誘電体24の壁面に沿って第1のプラズマP1が発生する。この第1のプラズマP1により、窒素ガスが分解されて活性種である原子状窒素が生成される。
第1プラズマ生成工程により生成された原子状窒素は、原料ガス51の流れに乗って第2プラズマ生成手段6におけるそれぞれの貫通穴7aに運ばれる。そして、第2プラズマ生成工程において、第2プラズマ生成手段6により貫通穴7a内部で第2のプラズマP2を発生させて、原子状窒素をさらに高密度化する。
第2プラズマ生成工程は、第1電極27に高周波パルス電力を印加することにより、貫通穴7aの内部でホローカソード効果によって第2のプラズマP2を発生させ、原子状窒素を再びプラズマ化している。ここで、プラズマ中に発生した負イオンは、移動度が大きいため貫通穴7aの壁面に衝突して中性化されることにより、原子状窒素がさらに高密度化される。
第1電極27に印加する高周波パルス電力は、例えば、周波数が13.56MHzであり、高周波パルスのオンオフ時間がオン時間50μs、オフ時間100μsである。第1電極27に高周波パルス電力を使用することにより、第2のプラズマP2中に発生した正イオンは、移動度が小さいため移動が抑制され、基板10側に入射し難くなるため、半導体膜へのイオンダメージを低減することができる。
正イオンの入射による半導体膜のイオンダメージをさらに抑えるためには、正イオンの移動を基板10側から第1プラズマ生成手段5側に向かわせるようにバイアス電圧(B1〜B4)を各部に生じさせればよい。例えば、スパイラルコイル25、第2プラズマ生成手段6の第1電極27、第2電極29、基板設置台11のそれぞれに、直流電圧B1〜B4を印可して、B1<B2<B3<B4のように電位差を設けることにより、プラズマ中に発生した正イオンがスパイラルコイル25側に引き込まれて基板10側に入射しなくなることで、基板10のイオンダメージを抑制することができる。
また、第1電極27と第2電極29との電位差(B3−B2)により、プラズマ中で発生した負イオンは第1電極27から第2電極29の方向へ吸引され、第2電極29を通過する際にその多くが壁面に衝突して中性化されるため、原子状窒素の密度をさらに増加させることができる。
なお、上記バイアス電圧は、その直流電圧が上記作用を奏する程度の大きさであれば、プラズマによって自然に生じるセルフバイアスによるものでもよく、この場合は直流電源を設ける必要はない。
原料ガス供給工程は、成膜室3の基板設置台11に設置された基板10上に、第1プラズマ生成工程により生成した第1元素の高密度の原子状窒素と、原料ガス52に含まれる第2元素のInやGaなどを供給する。
ここで、本発明の半導体製造装置1は、シャワーヘッド3に第1元素の高密度の原子状窒素を供給する第1供給口7と、第2元素のInやGaなどのIII族元素を供給する第2供給口8とを別々に配置しているため、原子状窒素と、InやGaのIII族元素を基板面内に均等に供給することができる。
すなわち、シャワーヘッド3から供給される第1元素の高密度活性種と第2元素は、互いのガスの流れが干渉することなく基板10上に到達するようになり、基板10面内における組成比の均一性を高めることができ、結晶性や電気的特性の優れた半導体を製造することができる。
成膜工程は、第1元素の高密度の原子状窒素と第2元素のInやGaなどのIII族元素を基板10上で反応させて半導体層を形成する。まず、基板10を成膜室3の基板設置台11に設置し、基板加熱ヒータ13により所定の基板温度に加熱する。本発明の製造方法では、第1元素を高密度化した活性種を用いることにより、結晶性に優れたInとGaを含む半導体層を100℃から800℃の低温で成膜することができる。
なお、基板温度が100℃未満では、III族原料ガスと原子状窒素との反応性が不十分で成膜速度が遅くなる傾向があり、800℃以上では、InNを含む半導体に窒素空孔などの欠陥や相分離、膜応力による膜ゆがみが生じる。より好ましい基板温度は、450℃以上750℃以下であり、さらに好ましくは500℃以上700℃以下である。
次に、成膜室3内を所定の圧力に設定する。上記のInとGaを含む半導体層を成膜するときの圧力は、1Pa未満であると、反応性が著しく低下して結晶成長が遅くなり、203000Paを超えると、装置の安全上好ましくない。このため、100Pa以上110000Pa以下であることが好ましく、1000Pa以上50000Pa以下であることがより好ましく、さらに好ましくは1000Pa以上10000Pa以下である。このような圧力で成膜することにより、InとGaを含む半導体層の結晶性を高めることができる。
上記基板温度と成膜圧力を適切に設定することにより、基板10上でIII族原料ガスと原子状窒素が反応し、基板10上にInとGaを含む半導体層が成膜される。この成膜時には、基板設置台11を回転機構によって1rpm以上1000rpm以下に回転させることが好ましい。上記の回転速度は、1rpm以上300rpm以下であることがより好ましく、さらに好ましくは1rpm以上100rpm以下である。このようにしてInとGaを含む半導体層を成膜することにより、InとGaを含む半導体層の面内の組成分布をより均一にすることができる。
上記のようにして作製されるInとGaを含む半導体層は、In組成比を0.2以上とすることが好ましい。In組成比を0.2以上とすることにより、緑色含む長波長の発光素子に適した半導体層を成膜することができる。
図3は、実施例2の半導体製造装置2の構成を示す図である。実施例2の半導体製造装置2において、実施例1の半導体製造装置1と同じ構成については、同じ符号を付記することで詳細な説明は省略し、実施例1の半導体製造装置1と異なる構成について順次説明する。
実施例2の半導体製造装置2において、実施例1と大きく異なる構成は、成膜室3とシャワーヘッド4が上下で逆に配置されていることである。すなわち、実施例2の半導体製造装置2は、基板10の表面が下向きに設置される所謂フェイスダウン型の構造となっている。このようなフェイスダウン型の構造を採用することにより、基板10の表面に埃等が載って半導体層の成膜が阻害されることを防止できる。
また、シャワーヘッド4において実施例1と大きく異なる構成は、第1元素の高密度の活性種を供給する第1供給口7と、第2元素を供給する第2供給口8とが同心円状に構成されていることである。第1供給口7と第2供給口8が同心円状に構成されることにより、第1元素の高密度の活性種と第2元素とが混合されて基板10に供給されるので、均一性がさらに高められる。また、第1供給口7と第2供給口8が同じ位置に配置され、一方の供給口のスペースが空くので、そこに新たなガスの供給口を設けることができる。
例えば、第1供給口7及び第2供給口8とは別に、第3供給口9を設けて、窒素ガス等の不活性である押圧ガス53を供給してもよい。この第3供給口9は、同心円状に設けられた第1供給口7と第2供給口8よりも、基板10から遠方の位置に設ける。第3供給口9から供給される押圧ガス53は、第1元素の高密度の活性種と第2元素を後方から基板10の方向に押し当てるように流れるため、基板10の表面の圧力を高めて反応を促進させる。押圧ガス53は、窒素ガス以外にも、アンモニアガスやアルゴンガスなどの希ガスでもよく、またこれらの混合ガスであってもよい。
図4は、シャワーヘッド4を基板設置台11側から見た平面図である。基板設置台11と対向するシャワーヘッド4の隔壁、すなわち第2プラズマ生成手段6の第2電極29には、同心円状に形成された複数の第1供給口7及び第2供給口8と、複数の第3供給口9が均等の間隔で交互に配置されている。複数の第3供給口9は、第2供給口8と同様に、第2電極29の内部を通じて第3ガス導入部23に接続されている。また図2と同様に、破線で示している供給口は互いに連通していることを表している。
第1供給口7は、例えば、直径6mmであり、間隔20mmで配置されており、第2供給口8は、例えば、直径2mmであり、第1供給口7の内側に配置されている。また、第3供給口9は、例えば、直径4mmであり、第1供給口7の間隔の中間に配置されている。なお、第1供給口7、第2供給口8、第3供給口9の直径や間隔は、これに限定されるものではなく、半導体層のInとGaの面内の組成分布を考慮して調整することができる。
成膜室3には、排気口34が接続されており、かかる排気口34から未反応のガスやキャリアガスが排気されるが、押圧ガス53を供給して圧力を高める場合は、押圧ガス53の増加分を排気するための補助排気口35を成膜室3の側面に設けてもよい。
上記のように、実施例2の半導体製造装置2によれば、成膜室3とシャワーヘッド4を上下逆の構成にすることができ、基板10の表面に埃等が載って半導体層の成膜が阻害されることを防止できるという新たな効果を奏し得る。
また、第1供給口7と第2供給口8を同心円状に配置することや、押圧ガスを供給する第3供給口9を追加することも可能であり、半導体層のInとGaの面内組成の分布を均一にしたり、半導体層の反応性を促進させることができる。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1、2 半導体製造装置
3 成膜室3
4 シャワーヘッド
5 第1プラズマ生成手段
6 第2プラズマ生成手段
7 第1供給口
8 第2供給口
9 第3供給口
10 基板
11 基板設置台
12 基板保持具
13 基板加熱ヒータ
21 第1ガス導入部
22 第2ガス導入部
31 高周波電源
32 高周波パルス電源
34 排気口
41、42、43、44 直流電源
51、52 原料ガス
3 成膜室3
4 シャワーヘッド
5 第1プラズマ生成手段
6 第2プラズマ生成手段
7 第1供給口
8 第2供給口
9 第3供給口
10 基板
11 基板設置台
12 基板保持具
13 基板加熱ヒータ
21 第1ガス導入部
22 第2ガス導入部
31 高周波電源
32 高周波パルス電源
34 排気口
41、42、43、44 直流電源
51、52 原料ガス
Claims (7)
- 基板上に第1元素と第2元素を含む半導体を成膜する成膜室と、
前記成膜室に原料ガスを供給するシャワーヘッドとを備えた半導体製造装置であって、
前記シャワーヘッドは、
前記第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成手段と、
前記第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成手段とを有し、
前記基板の成膜面と対向する壁面に、
前記第1元素の高密度活性種を供給する複数の第1供給口と、
前記第2元素を供給する複数の第2供給口とを設けたことを特徴とする半導体製造装置。 - 前記第2プラズマ生成手段は、前記第1供給口に連なるホロー型電極を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
- 前記ホロー型電極には、高周波パルス電力が印加されることを特徴とする請求項2に記載の半導体製造装置。
- 前記ホロー型電極には、バイアス電圧が印加されることを特徴とする請求項3に記載の半導体製造装置。
- 前記シャワーヘッドは、前記第1供給口の内側に前記第2供給口を配置したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体製造装置。
- 前記シャワーヘッドは、前記基板の成膜面と対向する壁面に、押圧ガスを供給する第3供給口を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の半導体製造装置。
- 第1元素と第2元素を含む半導体を製造するための半導体製造方法であって、
前記第1元素を活性化させて活性種を生成する第1プラズマ生成工程と、
前記第1元素の活性種を高密度化する第2プラズマ生成工程と、
前記第1元素の高密度活性種を複数の第1供給口から供給するともに、前記第2元素を複数の第2供給口から供給するガス供給工程と、
前記第1元素の高密度活性種と前記第2元素を基板上で反応させることにより、前記第1元素と前記第2元素とを含む半導体を製造することを特徴とする半導体製造方法。
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