JP2013125348A - 車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末であって、自車の現在位置を取得する手段と、取得した自車の現在位置における交通量を、位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データから取得する手段と、単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記取得した交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断する手段と、前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択する手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
ことができるものの、その対象は「○○地域の情報を希望する」といった、特定の地点が含まれたリクエストのみであり、複数の車両が自己の有する交通情報を自律的にブロードキャストする形態への適用が難しいという問題がある。
共有するため、周囲の車載端末の搭載率が高い場合、同じ情報が何度も送受信され、伝送路全体の効率低下が生じうる。そのため、車載端末の搭載率が高い場合、より遠方で生成された情報、すなわち周囲の車両が有していないと想定される情報を優先して送信することにより、伝送路の効率を向上させることができる。反対に、車載端末の搭載率が低い場合、車両間で情報が十分に共有されておらず、周辺車両は情報が不足した状態であることが考えられる。このような場合は、比較的近方で生成された情報、すなわちすぐ利用できる情報を優先して送信するようにすることが好ましい。
実施形態の説明を行う前に、車車間通信の概要について説明する。車車間通信とは、車
両に搭載された端末同士が、車両の走行位置、速度、進行方向などの情報を交換する無線通信の形態である。
<システム構成>
第一の実施形態に係る車載端末を、システム構成図である図1を用いて説明する。車載端末10は、車速取得部13、位置情報取得部14、制御部15、データ記憶部16、通信部17からなる。各手段について説明する。
制御部15が行う処理のうち、交通情報データの生成および格納について説明する。
交通情報データとは、前述したように、自車両の現在位置や速度などの情報が含まれ、車車間通信にて他車両と交換されるデータである。生成された情報は交通情報データベース16bへ格納される。
続いて、制御部15は、車載端末の無線通信範囲内に存在する車両の台数を取得する(S12)。車両の台数は、位置に対応する交通量が記録されている交通量データ16aを用い、現在位置に対応する交通量を取得することで行う。交通量データ16aの例を図4に示す。なお、実施形態の説明において、自車周辺とは、車載端末の無線通信範囲のことを指す。
ステップS13では、制御部15が、通信部17を通して通信チャネルのセンシング動作を行う。具体的には、車車間通信に使用される通信チャネルを受信し、単位時間あたりに他の端末から受信できたパケット数を合計することで、通信範囲内にある車載端末の数を取得する。単位時間とは車載端末の送信周期、つまり通信範囲内にある車載端末が必ず一回は情報を送信することが保証される時間である。これにより、何台の車載端末が通信範囲内にあるかを取得することができる。
次に、取得した周辺の車載端末数を、取得した自車周辺の車両台数で除することによって、車載端末の搭載率を計算する(S14)。例えば、周辺の車両数が90台、ステップS13によって取得された車載端末の数が15台であった場合、通信範囲内に存在する90台の車両のうち、15台が車載端末を搭載していると推定できるため、17%という車載端末の搭載率が計算される。
第一の実施形態では、自車両の車速と、ステップS14で判定した車載端末の搭載率から、送信データ抽出アルゴリズムを決定する。
送信データ抽出アルゴリズムとは、記憶している交通情報データから、どのような情報を抽出して他車にブロードキャストするかを決定するための処理アルゴリズムである。これにより、例えば「進行方向前方に位置する車両から受信した情報を優先して送信する」、「車速の遅い車両から受信した情報より、車速の速い車両から受信した情報を優先させる」といったように、優先して送信する交通情報データを具体的に決定することができる。図5に、送信データ抽出アルゴリズムの処理例を示す。なお、以下の説明において、単にアルゴリズムと言った場合、送信データ抽出アルゴリズムのことを示している。
処理の説明に戻る。車載端末の搭載率が決定されたら、制御部15は、アルゴリズム決定用データ16cを参照し、決定した車載端末の搭載率および自車の車速から、使用する送信データ抽出アルゴリズムを選択する(S15)。
アルゴリズム選択処理(ステップS15)で用いたアルゴリズム決定用データは、例示したもの以外を用いることもできる。
例えば、第一の実施形態では、車載端末の搭載率と車速によって送信データ抽出アルゴリズムを決定する方法を例示したが、搭載率と車速以外に、さらに現在位置を考慮して決定してもよい。例えば、現在位置からエリア種別を取得し、取得したエリア種別をアルゴリズム選択に用いてもよい。エリア種別は例えば道路名、道路種別、地域名のように定義することができる。図7は、自車の位置する道路種別を加味した場合のアルゴリズム決定用データの例である。取得した自車の位置情報から道路の種別(一般道路と高速道路)を判別し、適したアルゴリズムを選択する。
郊外では通信範囲が広くなるため、現在位置が郊外である場合は、都市部である場合と比較して条件を緩くするといった対応も可能となる。
送信データ抽出アルゴリズムは、図5に示したように、情報が生成された位置と自車との距離に基づいて送信データを抽出する例を挙げたが、距離以外の他の条件によってデータを抽出しても構わない。例えば、より車速が高い車両が生成した情報を優先するようにしてもよいし、ナビゲーション装置から道路情報を取得し、自車が走行している道路以外で生成された情報を優先するようにしてもよい。
14 位置情報取得部
14a エリアデータ
15 制御部
16 データ記憶部
16a 交通量データ
16b 交通情報データベース
16c アルゴリズム決定用データ
16d アルゴリズムデータ
17 通信部
Claims (8)
- 蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末であって、
自車の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データを記憶する交通量データ記憶手段と、
取得した自車の現在位置における交通量を前記交通量データ記憶手段から取得する交通量データ取得手段と、
単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記交通量データ取得手段が取得した交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断する車載端末搭載率判定手段と、
前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択するアルゴリズム選択手段と、
を有する車載端末。 - 前記選択されたアルゴリズムを用いて送信するデータを蓄積されたデータの中から抽出し、周期的に送信する交通情報送信手段をさらに有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の車載端末。 - 前記アルゴリズム選択手段は、前記アルゴリズムを、前記車載端末の搭載率および自車の車速に基づいて選択する
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の車載端末。 - 前記アルゴリズム選択手段は、前記車載端末の搭載率が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択する
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の車載端末。 - 前記アルゴリズム選択手段は、自車の車速が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択する
ことを特徴とする、請求項3に記載の車載端末。 - 車両外部より送信される、交通量を通知するデータを受信する交通量データ受信手段をさらに有し、
前記交通量データ記憶手段は、前記受信したデータによって前記交通量データを更新する
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の車載端末。 - 前記アルゴリズム選択手段は、自車の位置情報に対応するエリア情報をさらに用いて、前記アルゴリズムを選択する
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の車載端末。 - 蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末が行うデータ抽出アルゴリズム選択方法であって、
自車の現在位置を取得するステップと、
取得した自車の現在位置と、位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データから、取得した自車の現在位置における交通量を取得するステップと、
単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記取得した自車の現在位置における交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断するステップと、
前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択するステップと、
を含むことを特徴とするデータ抽出アルゴリズム選択方法。
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