JP2013124032A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に、車両の走行方向を従来よりも短時間で反転することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】変速装置および電動機を備える車両の制御装置であって、車両の前進走行ポジションでの走行中に(ステップS2;YES)、シフトレバーのシフトポジションが前進走行ポジションから後進走行ポジションに操作されたら(ステップS1;YES)、マニュアルバルブを介して、変速機構のシフトレンジを前進走行レンジから後進走行レンジに切り替え(ステップS4)、変速機構のシフトレンジを切り替える間に電動機の回転方向を逆転させ(ステップS5)、電動機と変速装置とを同期させ(ステップS6)、同期後は電動機により回生制動する(ステップS7)。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両の制御装置に関するものである。
近年、環境に配慮した自動車などの車両として、ハイブリッド車両が注目されている。ハイブリッド車両は、駆動力源として、ガソリンなどを燃料として駆動する内燃機関(以下、エンジンという)と、バッテリからの電力により駆動する電動機(以下、モータという)とを備えている。
この種のハイブリッド車両では、例えばエンジンと、モータと、モータに連結された変速機構と、制御ユニットとを備えてなる車両の制御装置を搭載したものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。変速機構には、運転者がシフトレンジを切り替えるためのシフトレバーが接続されている。変速機構のシフトレンジとしては、例えば、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジ、R(後進)レンジ、M(マニュアル)レンジ(シーケンシャルレンジ)などがある。
制御ユニットは、変速機構においてハイブリッド車両の走行状況に応じて複数のクラッチやブレーキの係合および解放を切り替えることにより、変速機構のギヤ列を所望のシフトレンジおよび変速段に設定するようになっている。
制御ユニットは、車両がDレンジで前進走行中に運転者がシフトレバーをDレンジからRレンジに切り替えた場合は、変速機構のシフトレンジをRレンジに強制的に切り替えると、変速機構のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用して車両にショックを発生してしまう。そこで、制御ユニットは、車両がDレンジで前進走行中に運転者がシフトレバーをRレンジに切り替えた場合は、変速機構のシフトレンジをDレンジに維持したまま、モータにより回生制動を行うようにしている。
そして、制御ユニットは、車速が十分に低速になってから、変速機構のシフトレンジをRレンジに切り替えるようになっている。これにより、制御ユニットは、車両の高速での前進走行中に変速機構のシフトレンジをRレンジに強制的に切り替えることを防止し、ギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用して車両にショックが発生することを抑制している。
特開2009−51366号公報
しかしながら、従来の車両の制御装置にあっては、マニュアルバルブを有する変速機構については考慮されていない。マニュアルバルブは、シフトレバーと変速機構との間の油圧経路に設けられるとともに、シフトレバーの切り替わりにより切り替えられて、変速機構のクラッチやブレーキを操作するようになっている。これにより、マニュアルバルブは、車両の走行状態とは独立して変速機構のシフトレンジを切り替えるようになっている。
このため、制御ユニットは、マニュアルバルブを有する変速機構においては、シフトレバーがDレンジからRレンジに操作されると変速機構のシフトレンジをDレンジに維持することはできず、モータを回生制動することはできなかった。これにより、マニュアルバルブを備えた変速機構では、車両の前進走行時にシフトレバーをDレンジからRレンジに切り替えても車両は減速しにくかった。よって、マニュアルバルブを備えた変速機構では、車両の前進走行時にシフトレバーをRレンジに切り替えてから車両が後進するまで、従来のように変速機構がマニュアルバルブを備えずにモータが回生制動する場合に比べて、長時間を要してしまうという問題があった。
また、マニュアルバルブを有する変速機構では、車両の前進走行中にシフトレバーがDレンジからRレンジに切り替えられた場合は、変速機構のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用して車両にショックを発生してしまうという問題があった。
同様に、マニュアルバルブを備えた変速機構では、車両の後進走行時にシフトレバーを例えばDレンジなどの前進走行レンジに切り替えた場合も、シフトレバーをDレンジに切り替えてから、前進するまで長時間を要してしまうという問題があった。また、マニュアルバルブを有する変速機構では、車両の後進走行中にシフトレバーがDレンジに切り替えられた場合は、変速機構のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用して車両にショックを発生してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に、車両の走行方向を従来よりも短時間で反転することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)車輪に連結された変速装置と、前記変速装置に連結された電動機とを備えるとともに、前記変速装置は、複数のクラッチやブレーキが選択的に係合または解放されることにより切替可能な前進走行レンジと後進走行レンジとの少なくとも2つのシフトレンジを有する変速機構と、前記変速機構の前記シフトレンジを前記前進走行レンジに設定する前進走行ポジションと、前記変速機構の前記シフトレンジを前記後進走行レンジに設定する後進走行ポジションとの少なくとも2つのシフトポジションを有するとともに、前記前進走行ポジションと前記後進走行ポジションとを切替可能なシフトレバーと、前記変速機構を前記シフトレバーにより設定された前記シフトレンジに切り替える作動油を制御するマニュアルバルブと、を有する車両の制御装置であって、前記車両が前記前進走行ポジションおよび前記後進走行ポジションのうちいずれか一方のシフトポジションで走行中に、いずれか一方の前記シフトポジションから他方の前記シフトポジションに操作されたら、前記マニュアルバルブを介して、前記シフトレンジを前記シフトポジションに対応する前記シフトレンジに切り替え、前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に前記電動機の回転方向を逆転させて前記電動機と前記変速装置とを同期させ、同期後は前記電動機により回生制動するよう構成する。
この構成により、車両の制御装置は、車両走行中に、選択されているシフトポジションから他のシフトポジションに切り替えられた場合は、マニュアルバルブを介して、シフトレンジを切替後のシフトポジションに対応するシフトレンジに切り替える。
例えば、車両の制御装置は、車両が前進走行中に、シフトレバーのシフトポジションが前進走行ポジションから後進走行ポジションに操作された場合は、変速機構のシフトレンジを前進走行レンジから後進走行レンジに切り替える。このため、車両は前進走行しながらも変速機構のシフトレンジは後進走行レンジに切り替わるので、ギヤ列は本来の後進走行時とは逆方向に回転され、連結されたモータも逆回転されるようになる。
または、車両の制御装置は、車両が後進走行中に、シフトレバーのシフトポジションが後進走行ポジションから前進走行ポジションに操作された場合は、変速機構のシフトレンジを後進走行レンジから前進走行レンジに切り替える。このため、車両は後進走行しながらも変速機構のシフトレンジは前進走行レンジに切り替わるので、ギヤ列は本来の前進走行時とは逆方向に回転され、連結されたモータも逆回転されるようになる。
いずれの場合も、車両の制御装置は、変速機構のシフトレンジを切り替える間に、モータの回転方向を逆転させる。このため、車両の制御装置は、モータから変速機構に本来とは逆方向の回転力を与えることになり、モータと変速装置とを同期させることができる。車両の制御装置は、モータと変速装置とを同期させることにより、変速機構でギヤ列が回転方向を反転する際の負荷を解消する方向にモータを回転させるようになる。よって、車両の制御装置は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に変速機構のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用することを抑え、車両にショックが発生することを抑制している。
さらに、車両の制御装置は、モータと変速装置との同期後は、モータに回生制動をさせる。このため、車両はモータの回生制動により減速されるので、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に車両が進行方向を反転するまでに要する時間を、従来のように回生制動できない場合に比べて短縮することができる。
上記(1)に記載の車両の制御装置においては、(2)前記電動機への運転者の加速要求を設定するアクセルペダルを備えるとともに、前記変速機構は、電動機から前記車輪への動力伝達系を切断するニュートラルレンジを有し、前記アクセルペダルの開度が閉状態であるときは、前記車両が前記前進走行ポジションおよび前記後進走行ポジションのうちいずれか一方のシフトポジションで走行中に、いずれか一方の前記シフトポジションから他方のシフトポジションに操作されたら、前記マニュアルバルブを介して、前記シフトレンジを前記ニュートラルレンジに切り替え、少なくとも前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に、前記電動機による駆動および回生を行わないよう構成する。
この構成により、車両の制御装置は、アクセルペダルが踏み込まれずアクセル開度が閉状態であるときは、車両の走行中にシフトレバーのシフトポジションが走行方向と反対の走行方向に操作されると、変速機構のシフトレンジをニュートラルレンジに切り替える。このため、車両の制御装置は、変速機構のギヤ列を逆方向に回転させることがなく、変速機構でのショックの発生を抑制することができる。ここで、アクセル開度が閉状態とは、アクセルペダルが操作されていない状態、すなわちアクセル開度が0である状態を意味する。
また、運転者は、アクセルペダルが踏み込まれずアクセル開度が0であるときは、車両の走行方向を反対方向にして急加速しようという意思を有していないことが多い。このため、車両の制御装置は、変速機構のシフトレンジをニュートラルレンジに切り替えることにより、モータによる回生を行わずに車両の走行方向を反対方向にするまで長時間を要しても、ドライバビリティへの影響を抑えることができる。
一方、運転者は、アクセルペダルが踏み込まれアクセル開度が0でないときは、車両の走行方向を反対方向にして急加速しようという意思を有していることが多い。このため、車両の制御装置は、アクセルペダルが踏み込まれアクセル開度が0でないときは、変速機構のシフトレンジが走行方向と反対方向に切り替えられることにより、車両をモータの回生制動により減速するようになる。よって、車両の制御装置は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に車両が進行方向を反転するまでに要する時間を、従来のように回生制動できない場合に比べて短縮することができる。
上記(1)または(2)に記載の車両の制御装置においては、(3)内燃機関と、前記内燃機関と前記電動機との間に、前記内燃機関と前記電動機とを切り離す解放状態と、前記内燃機関と前記電動機とを接続する係合状態との間で伝達状態を切り替えるクラッチとを備え、前記クラッチを前記解放状態に切り替えるとともに、前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に前記内燃機関を始動させるよう構成する。
ここで、本願明細書中では、エンジンとモータとの間のクラッチの解放状態とは、エンジンとモータとを完全に切断する状態を意味している。また、本願明細書中では、エンジンとモータとの間のクラッチの係合状態とは、エンジンとモータとを滑りなく接続する完全係合の他、半クラッチのようにエンジンとモータとの間で滑りを生ずる状態をも含む意味としている。
この構成により、車両の制御装置は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があり、モータの回生制動で車両が減速する際に、予めエンジンを始動させておくとともにクラッチを解放状態にしておくようにできる。このため、車両の制御装置は、更なる駆動力の要求に備えて、エンジンの駆動力を利用できるように待機させることができる。これにより、車両の制御装置は、車両の減速後、運転者により走行方向を反転して急発進する要求があった場合に、クラッチを係合状態にしてエンジンの駆動力を利用して車両を急発進することができ、ドライバビリティを向上することができる。
また、車両の制御装置は、エンジンを始動することにより、振動や音を発する。このため、車両の制御装置は、仮に運転者が意思に反してシフトレバーを操作した場合であっても、運転者にシフトレンジが切り替わったことを知らせることができる。
上記(3)に記載の車両の制御装置においては、(4)前記内燃機関は、前記電動機により始動されるよう構成する。この構成により、車両の制御装置は、エンジンを始動する際に、クラッチを係合状態にして、モータの駆動力または回生中のモータの慣性力を利用して押し掛けする。このため、車両の制御装置は、エンジン始動用の専用装置を用いることなくエンジンを始動することができるので、部品コストの増大を抑制することができる。
上記(3)に記載の車両の制御装置においては、(5)前記内燃機関に連結されるとともに前記内燃機関を始動可能なスタータを備え、前記内燃機関は、前記スタータにより始動されるよう構成する。この構成により、車両の制御装置は、クラッチを解放状態にしてスタータを利用してエンジンを始動する。このため、車両の制御装置は、モータの回転数や出力トルクに影響を与えることなくエンジンを始動することができるので、モータの制御を簡易化することができる。
本発明によれば、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に、車両の走行方向を従来よりも短時間で反転することができる車両の制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を搭載した駆動装置を示す概略のスケルトン図である。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を搭載した駆動装置の主要部を示す概略のスケルトン図である。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の制御ユニットを示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るトランスミッションの構成を表す概略のスケルトン図である。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係る各シフトレンジおよび各変速段を実現するクラッチおよびブレーキの係合状態を示す作動表である。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、本発明をハイブリッド車両用の駆動装置に適用したものである。
まず、構成について説明する。
図1〜図3に示すように、駆動装置1は、エンジン10と、駆動ユニット20と、自動変速機30と、制御ユニット40とを備えている。本実施の形態では、駆動装置1のエンジン10の方向をエンジン側E、駆動装置1の自動変速機30の方向を自動変速機側Tとしている。
エンジン10は、ガソリンあるいは軽油などの炭化水素系の燃料と空気との混合気を、図示しない燃焼室内で燃焼させることによって動力を出力する公知の動力装置により構成されている。エンジン10は、本発明の内燃機関を構成している。エンジン10は、燃焼室内で混合気の吸気と燃焼と排気とを繰り返すことにより図示しないシリンダブロック内の図示しないピストンを往復動させ、ピストンと動力伝達可能に連結されたクランクシャフト11を回転させるようになっている。エンジン10は、クランクシャフト11から駆動ユニット20にトルクを伝達するようになっている。
クランクシャフト11には、エンジン回転数センサ19が設けられている。エンジン回転数センサ19は、クランクシャフト11の回転数を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。
駆動ユニット20は、入力部21と、クラッチ22と、ワンウェイクラッチ23と、モータジェネレータ24と、出力部27と、ケース部28とを備えている。モータジェネレータ24は、本発明における電動機を構成している。駆動ユニット20は、エンジン10と自動変速機30との間に介在されるとともに、エンジン10のクランクシャフト11からの動力を自動変速機30の後述する変速機入力軸31に伝達するようになっている。
入力部21は、クラッチ入力軸212を備えている。クラッチ入力軸212は、クランクシャフト11と同軸に設けられている。クラッチ入力軸212は、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23に一体回転可能に連結されるとともに、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23に動力を伝達するようになっている。
出力部27は、クラッチ出力軸270を備えている。クラッチ出力軸270は、クラッチ入力軸212と同軸に設けられている。クラッチ出力軸270は、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23に一体回転可能に連結されるとともに、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23の動力を外部に伝達するようになっている。クラッチ出力軸270は、自動変速機30の変速機入力軸31に一体回転可能に連結されるとともに、駆動ユニット20の出力を自動変速機30に伝達するようになっている。
モータジェネレータ24は、ステータ240と、ロータ241とを備えている。モータジェネレータ24は、クランクシャフト11と変速機入力軸31との動力伝達経路に介在されている。
ステータ240は、図示しないステータコアと、ステータコアに巻回される図示しない三相コイルとを備えている。ステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成されるとともに、ケース部28に固定されている。ステータ240は、三相コイルへの通電により回転磁界を形成するようになっている。
ロータ241は、ステータ240の内部に配置されるとともに、複数個の永久磁石が埋め込まれて形成されている。
ロータ241には、モータ回転数センサ243が設けられている。モータ回転数センサ243は、ロータ241の回転数を検出することにより、モータジェネレータ24の回転数を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。
モータジェネレータ24は、ロータ241に埋め込まれた永久磁石による磁界と三相コイルによって形成される磁界との相互作用により、ロータ241を回転駆動する電動機として動作するようになっている。また、モータジェネレータ24は、ロータ241に埋め込まれた永久磁石による磁界とロータ241の回転との相互作用により、三相コイルの両端に起電力を生じさせる発電機としても動作するようになっている。
モータジェネレータ24は、インバータ46に接続されている。インバータ46はバッテリ47に接続されている。このため、モータジェネレータ24は、インバータ46を介してバッテリ47との間で電力のやり取りを行うようになっている。バッテリ47は、ハイブリッド車両の運転状況に応じて、モータジェネレータ24から生じた電力を充電したり、あるいは放電したりするようになっている。
インバータ46からモータジェネレータ24への電力ラインには、MG電流センサ461が取り付けられている。MG電流センサ461は、相電流を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。バッテリ47の出力端子間にはバッテリ電圧センサ471が取り付けられている。バッテリ電圧センサ471は、バッテリ47の出力電圧を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。バッテリ47の出力端子には、バッテリ電流センサ472が取り付けられている。バッテリ電流センサ472は、バッテリ47の充放電電流を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。バッテリ47には、バッテリ温度センサ473が取り付けられている。バッテリ温度センサ473は、バッテリ温度を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。
クラッチ22は、図示しない多板部と、図示しないピストン部とを備えている。クラッチ22は、入力部21と出力部27との間に設けられている。クラッチ22は、クランクシャフト11と変速機入力軸31との間に設けられるとともに、クランクシャフト11と変速機入力軸31との間を接続したり切断したりするようになっている。すなわち、クラッチ22は、エンジン10とモータジェネレータ24とを切り離す解放状態と、エンジン10とモータジェネレータ24とを接続する係合状態との間で伝達状態が切り替わるようになっている。
クラッチ22は、ノーマリーオープン型となっている。クラッチ22は、通常は解放されていてエンジン10とモータジェネレータ24との接続を切断している。また、クラッチ22は、自動変速機30の後述するオイルポンプ34から高圧の作動油が供給されることにより作動して、エンジン10とモータジェネレータ24とを接続するようになっている。クラッチ22は、モータジェネレータ24の内周部に設けられている。
ワンウェイクラッチ23は、クランクシャフト11と変速機入力軸31との間に設けられるとともに、クランクシャフト11から変速機入力軸31を介してモータジェネレータ24に正転方向の動力のみを伝達可能に接続されている。ここで、正転方向とは、クランクシャフト11の回転方向を意味する。また、ワンウェイクラッチ23は、モータジェネレータ24の内周部に設けられている。ワンウェイクラッチ23は、モータジェネレータ24の内周部でクラッチ22に対して軸方向に隣接して配置されている。
クラッチ入力軸212には、入力軸回転数センサ29が取り付けられている。入力軸回転数センサ29は、クラッチ入力軸212の回転速度を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。入力軸回転数センサ29は、例えばレゾルバである。
自動変速機30は、変速機入力軸31と、トルクコンバータ32と、変速機構入力軸33と、オイルポンプ34と、変速機構35と、油圧制御装置36と、出力軸37と、ケース38と、シフトレバー51と、マニュアルバルブ350とを備えている。自動変速機30は、車輪とモータジェネレータ24とに連結されている。自動変速機30は、本発明の変速装置を構成している。
トルクコンバータ32は、循環する作動油の作用を利用する流体式で、駆動ユニット20のクラッチ出力軸270から伝達される駆動力を、変速機構入力軸33を介して変速機構35に伝達するようになっている。トルクコンバータ32は、タービンランナ90と、ポンプインペラ91と、フロントカバー92と、ステータ93と、ワンウェイクラッチ94と、中空軸95と、ロックアップクラッチ96とを備えている。すなわち、トルクコンバータ32は、モータジェネレータ24および車輪の間に連結されるとともにロックアップクラッチ96を備えたものになっている。
タービンランナ90およびポンプインペラ91は、タービンランナ90がエンジン側Eに位置するように互いに対向して配置されている。タービンランナ90は、変速機構入力軸33に一体回転するように連結されている。ポンプインペラ91は、フロントカバー92を介して変速機入力軸31に一体回転するように連結されている。ケース38の内部には、作動油が供給されている。
タービンランナ90およびポンプインペラ91の間の内周側には、ステータ93が設けられている。ステータ93には、ワンウェイクラッチ94を介して中空軸95が接続されている。中空軸95は、ケース38に固定されるとともに、内部に変速機構入力軸33を回転可能に収容している。
ロックアップクラッチ96は、ロックアップピストン96aと、ロックアップピストン96aに接合された摩擦材96bとを備えている。ロックアップクラッチ96は、油圧制御装置36により調整されたオイルポンプ34からの高圧の作動油により、図2中に点線矢印で示すようにエンジン側Eに押圧されるようになっている。作動油は、ロックアップピストン96aをエンジン側Eに移動させ、摩擦材96bをフロントカバー92に押し当てるようになっている。
ロックアップクラッチ96は、ロックアップピストン96aのエンジン側Eへの摺動により、係合状態に切り替わるようになっている。係合状態では、摩擦材96bがフロントカバー92に押し当てられて、摩擦材96bとフロントカバー92とが摩擦により結合するようになる。また、ロックアップクラッチ96は、ロックアップピストン96aの自動変速機側Tへの摺動により、解放状態に切り替わるようになっている。解放状態では、摩擦材96bがフロントカバー92から離隔して、摩擦材96bとフロントカバー92とが別個に回転可能になる。
オイルポンプ34は、ロータ340と、ハブ341と、ボデー342とを備えている。ハブ341は、円筒形状で、ロータ340とポンプインペラ91とを一体回転するように連結している。ボデー342は、ケース38に固定されている。このため、駆動ユニット20からの動力が、フロントカバー92からポンプインペラ91を介してロータ340に伝達され、オイルポンプ34が駆動されるようになっている。
オイルポンプ34から吐出される作動油は、変速機構35に供給されるとともに、駆動ユニット20のクラッチ22にも供給されるようになっている(図2中、一点鎖線で示す)。オイルポンプ34は、油圧の供給により、変速機構35のシフトレンジおよび変速段の切り替えや、クラッチ22の締結を行うようになっている。
オイルポンプ34とクラッチ22との間には、油圧調整バルブ39が設けられている。油圧調整バルブ39は、制御ユニット40からの信号に従い、オイルポンプ34からクラッチ22への作動油の供給量を調整するようになっている。
オイルポンプ34と油圧調整バルブ39とは、クラッチ切替手段を構成している。オイルポンプ34と、油圧調整バルブ39とは、クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替えるようになっている。
変速機構35は、ハイブリッド車両の走行状況に応じて複数のクラッチやブレーキの係合および解放が油圧制御装置36から供給される油圧によって切り替えられることで、所望のシフトレンジおよび変速段を形成するようになっている。本実施の形態では、変速機構35は、切替可能な前進走行レンジと後進走行レンジとの少なくとも2つのシフトレンジと、停止レンジとを有している。
前進走行レンジとしては、例えば、D(ドライブ)レンジ、2(セカンド)レンジ、L(ロー)レンジ、M(マニュアル)レンジ(シーケンシャルレンジ)、B(ブレーキ)レンジ、S(スポーツ)レンジ、Ds(スポーツドライブ)レンジなどがある。後進走行レンジとしては、例えば、R(後進)レンジがある。停止レンジとしては、例えば、N(ニュートラル)レンジおよびP(パーキング)レンジがある。
シフトレバー51は、前進走行ポジションと後進走行ポジションとの少なくとも2つのシフトポジションと、停止ポジションとを有するとともに、これら前進走行ポジションと後進走行ポジションと停止ポジションとを運転者により切替可能にしている。前進走行ポジションは、変速機構35のシフトレンジを前進走行レンジに設定するものとしている。後進走行ポジションは、変速機構35のシフトレンジを後進走行レンジに設定するものとしている。停止ポジションは、変速機構35のシフトレンジを停止レンジに設定するものとしている。
前進走行ポジションとしては、例えば、D(ドライブ)ポジション、2(セカンド)ポジション、L(ロー)ポジション、M(マニュアル)ポジション(シーケンシャルポジション)、B(ブレーキ)ポジション、S(スポーツ)ポジション、Ds(スポーツドライブ)ポジションなどがある。後進走行ポジションとしては、例えば、R(後進)ポジションがある。停止ポジションとしては、例えば、N(ニュートラル)ポジションおよびP(パーキング)ポジションがある。
シフトレバー51には、シフトポジションセンサ52が設けられている。シフトポジションセンサ52は、シフトレバー51の操作位置をシフトポジション信号として検出して制御ユニット40に入力するようになっている。
変速機構35の変速機構入力軸33は、トルクコンバータ32のタービンランナ90に接続されている。したがって、変速機構35の変速機構入力軸33は、トルクコンバータ32の出力軸としても機能する。
変速機構入力軸33から伝達された駆動力は、変速機構35を経て出力軸37に伝達され、出力軸37から図示しないディファレンシャルを経て車輪に伝達されるようになっている。すなわち、モータジェネレータ24および自動変速機30は、車輪に連結されている。なお、本実施の形態の変速機構35は、有段式の変速機構で構成されているが、有段式に限られず、例えば無段式でかつ変速機クラッチを備えた変速機構で構成されるようにしてもよい。
図4に示すように、変速機構35は、遊星歯車機構の第1セット60と、遊星歯車機構の第2セット61と、出力ギヤ62と、ギヤケース63に固定されたB1ブレーキ64、B2ブレーキ65およびB3ブレーキ66と、C1クラッチ67と、C2クラッチ68と、ワンウェイクラッチF69とを備えている。
第1セット60は、シングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。第1セット60は、サンギヤ600と、ピニオンギヤ601と、リングギヤ602と、キャリア603とを有している。
サンギヤ600は、変速機構入力軸33を介してトルクコンバータ32のタービンランナ90に連結されている。ピニオンギヤ601は、キャリア603に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ601は、サンギヤ600およびリングギヤ602と係合している。
リングギヤ602は、B3ブレーキ66によりギヤケース63に選択的に固定可能となっている。キャリア603は、B1ブレーキ64によりギヤケース63に選択的に固定可能となっている。
第2セット61は、ラビニヨ型の遊星歯車機構により構成されている。第2セット61は、サンギヤ610と、ショートピニオンギヤ611と、キャリア612、614と、ロングピニオンギヤ613と、サンギヤ615と、リングギヤ616とを有している。
サンギヤ610は、キャリア603に連結されている。ショートピニオンギヤ611は、キャリア612に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ611は、サンギヤ610およびロングピニオンギヤ613と係合している。キャリア612は、出力ギヤ62に連結されている。
ロングピニオンギヤ613は、キャリア614に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ613は、ショートピニオンギヤ611、サンギヤ615およびリングギヤ616と係合している。キャリア614は、出力ギヤ62に連結されている。
サンギヤ615は、C1クラッチ67を介して変速機構入力軸33に選択的に連結可能となっている。リングギヤ616は、B2ブレーキ65により、ギヤケース63に選択的に固定可能になるとともに、C2クラッチ68により変速機構入力軸33に選択的に連結可能となっている。また、リングギヤ616は、ワンウェイクラッチF69に連結されるとともに、変速段が1速で、かつ駆動時において回転不能となる。
図5に示すように、油圧制御装置36は、リニアソレノイドバルブSL1〜SL5を有している。オイルポンプ34から圧送された作動油は、リリーフ型の調圧バルブ343により調圧され、第1ライン圧PL1を有するようになる。マニュアルバルブ350は、シフトレバー51に連動されるとともに、変速機構35をシフトレバー51により設定されたシフトレンジに切り替える作動油を制御するようになっている。第1ライン圧PL1を有する作動油は、リニアソレノイドバルブSL4へ供給されるようになっている。
シフトレバー51が前進走行ポジションに位置する場合には、第1ライン圧PL1と等しい前進走行ポジション圧PDを有する作動油が、マニュアルバルブ350を介してリニアソレノイドバルブSL1〜SL3、SL5へ供給されるようになっている。シフトレバー51が後進走行ポジションに位置する場合には、第1ライン圧PL1と等しい後進走行ポジション圧PRを有する作動油が、マニュアルバルブ350を介してリニアソレノイドバルブSL5へ供給されるようになっている。
リニアソレノイドバルブSL1〜SL5は、C1クラッチ67、C2クラッチ68、B1ブレーキ64、B2ブレーキ65、B3ブレーキ66にそれぞれ対応するよう接続されている。
後述するトランスミッション用電子制御ユニット(以下、トランスミッションECUという)45は、ソレノイド電流によってこれらのリニアソレノイドバルブSL1〜SL5を制御することにより、油圧PC1、PC2、PB1〜PB3を調節するようになっている。これにより、トランスミッションECU45は、C1クラッチ67、C2クラッチ68、B1ブレーキ64、B2ブレーキ65、B3ブレーキ66の係合および解放を切り替えたり、係合圧を調節したりするようになっている。
図6に示すように、変速機構35は、C1クラッチ67と、C2クラッチ68と、B1ブレーキ64と、B2ブレーキ65と、B3ブレーキ66と、ワンウェイクラッチF69との係合または解放の組み合わせにより、所望のシフトレンジおよび変速段を形成するようになっている。図6に示す作動表中、「○」は係合を表し、「×」は解放を表し、「◎」はエンジンブレーキ時のみの係合を表し、「△」は駆動時のみの係合を表している。
トランスミッションECU45は、図6に示す作動表に示された組み合わせで、油圧制御装置36に設けられたリニアソレノイドバルブSL1〜SL5と、図示しないトランスミッションソレノイドの励磁および非励磁とによって各ブレーキおよび各クラッチを作動させるようになっている。これにより、制御ユニット40は、1速〜6速の前進走行レンジおよび後進走行レンジを形成するようになっている。
図3に示すように、制御ユニット40は、ハイブリッド用電子制御ユニット(Electronic Control Unit;以下、ECUという)41と、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)42と、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)43と、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)44と、トランスミッションECU45とを備えている。制御ユニット40は、制御手段を構成している。
ECU41は、CPU(Central processing unit)410と、処理プログラムなどを記憶するROM(Read only memory)411と、一時的にデータを記憶するRAM(Random access memory)412と、バックアップメモリ413と、入力ポート414と、出力ポート415と、通信ポート416とを備えている。ECU41は、ハイブリッド車両の制御を統括するようになっている。
ECU41の入力ポート414には、エンジン回転数センサ19と、入力軸回転数センサ29と、モータ回転数センサ243と、車速センサ50と、シフトポジションセンサ52と、アクセルセンサ54と、MG電流センサ461と、バッテリ電圧センサ471と、バッテリ電流センサ472と、バッテリ温度センサ473とが接続されている。
車速センサ50は、車速信号を検出して制御ユニット40に入力するようになっている。アクセルセンサ54には、アクセルペダル53が接続されている。アクセルセンサ54は、アクセルペダル53が踏み込まれた踏み込み量を検出して、検出した踏み込み量に応じた検出信号をECU41に入力するようになっている。また、ECU41は、アクセルセンサ54から出力された検出信号が表すアクセルペダル53の踏み込み量から、アクセル開度Accを算出するようになっている。
アクセルペダル53は、エンジン10およびモータジェネレータ24の少なくとも一方の運転者の加速要求を設定するようになっている。アクセルペダル53は、運転者によって踏み込まれることにより、運転者の加速要求を設定するとともに、エンジン10およびモータジェネレータ24の少なくとも一方の回転数を操作するようになっている。
ECU41は、エンジンECU42と、モータECU43と、バッテリECU44と、トランスミッションECU45とに通信ポート416を介して接続されている。ECU41は、エンジンECU42と、モータECU43と、バッテリECU44と、トランスミッションECU45と各種制御信号やデータのやり取りを行うようになっている。
エンジンECU42は、エンジン10およびECU41に接続されている。エンジンECU42は、エンジン10の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するとともに、入力した信号に応じて燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御を行うようになっている。
エンジンECU42は、ECU41と通信するようになっている。エンジンECU42は、ECU41から入力される制御信号によりエンジン10を運転制御するとともに、必要に応じてエンジン10の運転状態に関するデータをECU41に出力するようになっている。
モータECU43は、インバータ46およびECU41に接続されている。モータECU43は、モータジェネレータ24を駆動制御するようになっている。モータECU43は、モータジェネレータ24を駆動制御するために必要な信号を入力するようになっている。モータジェネレータ24を駆動制御するために必要な信号としては、例えば、モータジェネレータ24のモータ回転数センサ243から入力される信号や、MG電流センサ461により検出されるモータジェネレータ24に印加される相電流の信号などがある。モータECU43は、インバータ46へのスイッチング制御信号を出力するようになっている。
モータECU43は、ECU41と通信するようになっている。モータECU43は、ECU41から入力される制御信号に応じてインバータ46を駆動制御することにより、モータジェネレータ24の回転数および出力トルクを制御するようになっている。モータECU43は、必要に応じてモータジェネレータ24の運転状態に関するデータをECU41に出力するようになっている。
バッテリECU44は、バッテリ47およびECU41に接続されている。バッテリECU44は、バッテリ47を管理している。バッテリECU44は、バッテリ47を管理するのに必要な信号を入力するようになっている。バッテリ47を管理するのに必要な信号としては、例えば、バッテリ電圧センサ471からの端子間電圧の信号や、バッテリ電流センサ472からの充放電電流の信号や、バッテリ温度センサ473からの電池温度の信号などがある。
バッテリECU44は、ECU41と通信するようになっている。バッテリECU44は、必要に応じてバッテリ47の状態に関するデータをECU41に出力するようになっている。バッテリECU44は、バッテリ47を管理するために、バッテリ電流センサ472により検出された充放電電流の積算値に基づいて、バッテリ47の残容量(以下、SOC(State of charge)という)を演算するようになっている。
トランスミッションECU45は、自動変速機30およびECU41に接続されている。トランスミッションECU45は、トルクコンバータ32のロックアップクラッチ96を駆動制御したり、変速機構35のシフトレンジや変速段を変更したりするようになっている。
トランスミッションECU45は、ECU41と通信するようになっている。トランスミッションECU45は、ECU41からの信号に基づいて変速機構35のシフトレンジや変速段を変更する変速制御を実行するようになっている。トランスミッションECU45は、必要に応じて変速機構35やトルクコンバータ32の運転状態に関するデータをECU41に出力するようになっている。
上述した自動変速機30と、モータジェネレータ24とは、本実施の形態における車両の制御装置を構成している。ECU41は、車両が前進走行ポジションおよび後進走行ポジションのうちいずれか一方のシフトポジションで走行中に、いずれか一方のシフトポジションから他方のシフトポジションに操作されることがある。ECU41は、いずれか一方のシフトポジションから他方のシフトポジションに操作された場合は、マニュアルバルブ350を介して、シフトレンジをシフトポジションに対応するシフトレンジに切り替えるようになっている。
具体的には、ECU41は、アクセル開度Accが0でないときは、車両の前進走行中に、シフトレバー51が前進走行ポジションから後進走行ポジションに操作されたら、マニュアルバルブ350を介して、変速機構35を前進走行レンジから後進走行レンジに切り替えるようになっている。そして、ECU41は、変速機構35のシフトレンジを切り替える間にモータジェネレータ24の回転方向を逆転させてモータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させ、同期後はモータジェネレータ24により回生制動するようになっている。ここで、モータジェネレータ24と自動変速機30との同期とは、モータジェネレータ24の回転軸であるクラッチ出力軸270と、変速機構35の変速機構入力軸33との同期である。
また、ECU41は、アクセル開度Accが0でないときは、車両の後進走行中に、シフトレバー51が後進走行ポジションから前進走行ポジションに操作されたら、マニュアルバルブ350を介して、変速機構35を後進走行レンジから前進走行レンジに切り替えるようになっている。そして、ECU41は、変速機構35のシフトレンジを切り替える間にモータジェネレータ24の回転方向を逆転させてモータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させ、同期後はモータジェネレータ24により回生制動するようになっている。
また、ECU41は、アクセル開度Accが0であるときは、車両の前進走行中に、シフトレバー51が前進走行ポジションから後進走行ポジションに操作されたら、マニュアルバルブ350を介して、変速機構35を前進走行レンジからニュートラルレンジに切り替えるようになっている。そして、ECU41は、少なくとも変速機構35のシフトレンジを切り替える間は、モータジェネレータ24による駆動および回生を行わないようになっている。
また、ECU41は、アクセル開度Accが0であるときは、車両の後進走行中に、シフトレバー51が後進走行ポジションから前進走行ポジションに操作されたら、マニュアルバルブ350を介して、変速機構35を後進走行レンジからニュートラルレンジに切り替えるようになっている。そして、ECU41は、少なくとも変速機構35のシフトレンジを切り替える間は、モータジェネレータ24による駆動および回生を行わないようになっている。
また、本実施の形態の車両の制御装置は、エンジン10と、クラッチ22と、クラッチ切替手段とを備えている。ECU41は、クラッチフラグを有するとともに、クラッチフラグをオンオフすることにより、クラッチ切替手段を制御して、クラッチ22を切り替えるようになっている。ECU41は、変速機構35のシフトレンジを切り替える間に、クラッチ切替手段を作動させてクラッチ22を解放状態に切り替えるとともにエンジン10を始動させるようになっている。そして、ECU41は、エンジン10をモータジェネレータ24により始動するようになっている。
また、ECU41は、例えば前進走行中に変速機構35が前進走行レンジから後進走行レンジに切り替わってもショックが大きくない程度の所定速度を設定して、ROM411に記憶しておく。本実施の形態では、この所定速度を13〜15km/hとしている。但し、所定速度としては、13〜15km/hに限られないのは勿論である。
次に、作用について説明する。
ここでは、シフトレバー51のシフトポジションはDポジションとなっている。車両はモータジェネレータ24のみを駆動源として前進走行をしている。
図7に示すように、ECU41は、シフトレバー51のシフトポジションがDポジションからRポジションに切り替わったか否かを判断する(ステップS1)。シフトレバー51のシフトポジションがDポジションからRポジションに切り替わったか否かは、シフトポジションセンサ52により検出された信号に基づいて、ECU41により判断される。ECU41が、シフトレバー51のシフトポジションがDポジションからRポジションに切り替わっていないと判断した場合は(ステップS1;NO)、ECU41はメインルーチンに処理を戻す。
ECU41が、シフトレバー51のシフトポジションがDポジションからRポジションに切り替わったと判断した場合は(ステップS1;YES)、ECU41は、車速が所定速度以上であるか否かを判断する(ステップS2)。ここでの所定速度は、例えば13〜15km/hとしている。車速が所定速度以上であるか否かは、車速センサ50により検出された信号が、ECU41により事前に設定した所定速度と比較されて判断される。
ECU41が、車速が所定速度以上であると判断した場合は(ステップS2;YES)、ECU41は、現在の高速の車速では車両はそのまま後進走行に切り替えできないと判断する。このため、ECU41は、アクセルペダル53が踏み込まれているか、すなわちアクセルペダル53がオンされているか否かを判断する(ステップS3)。アクセルペダル53が踏み込まれているか否かは、アクセルセンサ54により検出されたアクセル開度Accに基づいて、ECU41により判断される。ECU41は、例えば、アクセル開度Accの所定の閾値を予め設定しておき、その閾値を超えた時にアクセルペダル53がオンされたと判断するようにできる。
ECU41が、アクセルペダル53が踏み込まれていると判断した場合は(ステップS3;YES)、トランスミッションECU45は、運転者が迅速な後進走行を要求していると判断し、変速機構35のシフトレンジをRレンジに切り替える(ステップS4)。そして、モータECU43は、モータジェネレータ24をここまでとは逆方向に回転させる(ステップS5)。
これにより、ECU41は、モータジェネレータ24から変速機構35に本来とは逆方向の回転力を与えることになり、モータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させる(ステップS6)。ECU41は、モータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させることにより、変速機構35でギヤ列が回転方向を反転する際の負荷を解消する方向にモータジェネレータ24を回転させるようになる。よって、ECU41は、車両の前進走行中にシフトレバー51をRポジションにする操作があった場合に変速機構35のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用することを抑え、車両にショックが発生することを抑制している。
さらに、ECU41は、モータジェネレータ24に回生制動をさせる(ステップS7)。このため、車両はモータジェネレータ24の回生制動により減速されるので、車両の前進走行中にシフトレバー51をRポジションにする操作があった場合に車両が後進走行するまでに要する時間を、従来のように回生制動できない場合に比べて短縮することができる。
ECU41は、モータジェネレータ24による回生制動により車速が十分に低下した後、エンジン始動要求があるか否かを判断する(ステップS8)。エンジン始動要求がある場合とは、例えば、アクセル開度Accが所定の閾値より大きい場合や、SOCが所定値より少ない場合や、エンジン駆動要求ボタンがオンされた場合などである。例えば、アクセル開度Accが所定値より大きいか否かは、アクセルセンサ54により検出されたアクセル開度Accが、ECU41により事前に設定した所定値と比較されて判断される。また、SOCが所定値より少ないか否かは、バッテリECU43により算出されたSOCが、ECU41により事前に設定した所定値と比較されて判断される。さらに、エンジン駆動要求ボタンがオンされたか否かは、エンジン駆動要求ボタンから検出されたオンオフ信号に基づいて、ECU41により判断される。
ECU41が、エンジン始動要求があると判断した場合は(ステップS8;YES)、ECU41は、クラッチ係合手段を作動させクラッチ22を係合状態にする。そして、モータECU43は、モータジェネレータ24の駆動力または回生中のモータジェネレータ24の慣性力を利用して、クラッチ22を介してエンジン10を押し回し掛けし、エンジンECU42は、エンジン10を始動する(ステップS9)。
これにより、ECU41は、車両の減速後、運転者により走行方向を反転して急発進する要求があった場合に、クラッチ22を係合状態にしてエンジン10の駆動力を利用して車両を急発進することができるので、ドライバビリティを向上することができる。ECU41は、エンジン10の始動後は、車両を後進走行させる(ステップS10)。
ECU41は、ステップS2において車速が所定速度以上でないと判断した場合(ステップS2;NO)と、ステップS8においてエンジン始動要求がないと判断した場合(ステップS8;NO)とにおいても、車両を後進走行させる(ステップS10)。
また、ECU41は、アクセルペダル53が踏み込まれていないと判断した場合は(ステップS3;NO)、トランスミッションECU45は、運転者が迅速な後進走行を要求していないと判断し、変速機構35のシフトレンジをNレンジに切り替える(ステップS11)。そして、ECU41は、車速が所定速度以下であるか否かを判断する(ステップS12)。ここでの所定速度もまた例えば13〜15km/hとしている。車速が所定速度以上であるか否かは、車速センサ50により検出された信号が、ECU41により事前に設定した所定速度と比較されて判断される。
ECU41が、車速が所定速度以下であると判断した場合は(ステップS12;YES)、ECU41は、現在の低速の車速で車両はそのまま後進走行に切り替えできると判断する。このため、ECU41は、車両を後進走行させる(ステップS10)。
ECU41が、車速が所定速度以下でないと判断した場合は(ステップS12;NO)、ECU41は、現在の高速の車速で車両はそのまま後進走行に切り替えできないと判断する。このため、ECU41は、アクセルペダル53が踏み込まれているか、すなわちアクセルペダル53がオンされているか否かを判断する(ステップS3)。
次に、シフトレバー51のシフトポジションがDポジションであるとともに、モータジェネレータ24を駆動源として前進走行している車両において、シフトレバー51のシフトポジションをRポジションに操作した際の動作を、図8に示すタイムチャートに沿って説明する。
車両がモータジェネレータ24を駆動源として所定速度以上の速度で走行している際に、Tにおいて、運転者はシフトレバー51のシフトポジションをDポジションからRポジションに切り替える。ECU41は、車速が所定速度以上であるので、アクセルペダル53が踏み込まれているかを判断する。トランスミッションECU45は、Tにおいてはアクセルペダル53が踏まれていないので、変速機構35のシフトレンジをDレンジからNレンジに切り替える。変速機構35がNレンジに切り替わることにより、モータジェネレータ24からの動力は車輪に伝達されなくなるので、車速は徐々に減速される。
運転者は、Tにおいてアクセルペダル53を踏み込む。これにより、トランスミッションECU45は、変速機構35のシフトレンジをNレンジからRレンジに切り替える。そして、モータECU43は、モータジェネレータ24を逆回転させる。また、運転者がアクセルペダル53を踏み込んだことにより、エンジン始動フラグがオンになる。モータジェネレータ24は逆回転することで、自動変速機30と同期する。
ECU41は、モータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させることにより、変速機構35でギヤ列が回転方向を反転する際の負荷を解消する方向にモータジェネレータ24を回転させるようになる。よって、ECU41は、車両の前進走行中にシフトレバー51をRポジションにする操作があった場合に変速機構35のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用することを抑え、車両にショックが発生することを抑制している。
モータジェネレータ24は、同期後に回生制動し、モータジェネレータ24のMG回転数は0に近づくとともに、車速は減速される。そして、TにおいてMG回転数が0になると、車速も0になる。このため、車両はモータジェネレータ24の回生制動により減速されるので、車両の前進走行中にシフトレバー51をRポジションにする操作があった場合に車両が後進走行するまでに要する時間を、回生制動できない場合に比べて短縮することができる。
ECU41は、クラッチフラグをオンにして、クラッチ22を係合状態にする。モータECU43は、モータジェネレータ24を正転方向に回転させ、エンジン10を押し掛けする。これにより、車両は後進走行するようになる。
ハイブリッド車両が駐車などで停止するとともにエンジン10が停止している場合にエンジン10を始動するには、モータジェネレータ24に電力を供給する。モータジェネレータ24への電力の供給により、モータジェネレータ24のロータ241が回転する。ロータ241の駆動力は、クラッチ出力軸270からトルクコンバータ32という経路を経て、オイルポンプ34に伝達される。
ここで、ロータ241が回転しても、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23は、解放されているので、モータジェネレータ24の動力はエンジン10に伝わることはない。また、トルクコンバータ32の回転により変速機構35の変速機構入力軸33が回転するが、変速機構35のシフトレンジがNレンジであるので、変速機構35の出力軸37は回転しない。
オイルポンプ34から吐出された作動油がクラッチ22に供給されると、クラッチ22が締結される。よって、ロータ241の駆動力が、入力部21を経て、クランクシャフト11に伝達される。これにより、エンジン10が始動される。
エンジン10の始動後の車両発進時には、エンジン10の駆動力は、クランクシャフト11→入力部21→クラッチ22→ロータ241→クラッチ出力軸270という経路を経て、自動変速機30に伝達される。動力が自動変速機30に伝達されることにより、オイルポンプ34が駆動されるので、作動油がクラッチ22に供給され続けて、クラッチ22の締結が維持される。そして、変速機構35のシフトレンジを前進走行レンジまたは後進走行レンジとする。よって、クランクシャフト11の動力が自動変速機30から車輪に伝達されて、ハイブリッド車両が発進する。
また、ハイブリッド車両が駐車などで停止するとともにエンジン10が停止している場合には、クラッチ22は解放されている。ここで、モータジェネレータ24の駆動力のみで発進する場合には、モータジェネレータ24に電力を供給する。モータジェネレータ24への電力の供給により、モータジェネレータ24のロータ241が回転する。ロータ241の駆動力は、クラッチ出力軸270からトルクコンバータ32という経路を経て、オイルポンプ34に伝達される。
ロータ241が回転しても、クラッチ22およびワンウェイクラッチ23は、解放されているので、モータジェネレータ24の動力はエンジン10に伝わることはない。また、油圧調整バルブ39は閉塞しておく。これにより、オイルポンプ34からの作動油はクラッチ22に供給されることはない。
トルクコンバータ32の回転に伴い変速機構35の変速機構入力軸33が回転する。そして、変速機構35のシフトレンジを前進走行レンジまたは後進走行レンジとする。よって、クランクシャフト11の動力が自動変速機30から車輪に伝達されて、ハイブリッド車両が発進する。
以上のように、本実施の形態に係る車両の制御装置によれば、ECU41は、車両がモータジェネレータ24により前進走行中に、シフトレバー51が前進走行ポジションから後進走行ポジションに操作された場合は、変速機構35を前進走行レンジから後進走行レンジに切り替える。そして、ECU41は、モータジェネレータ24と自動変速機30とを同期させることにより、変速機構35でギヤ列が回転方向を反転する際の負荷を解消する方向にモータジェネレータ24を回転させるようになる。よって、ECU41は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバー51の操作があった場合に変速機構35のギヤ列に逆方向の大きな負荷が作用することを抑え、車両にショックが発生することを抑制することができる。
また、ECU41は、モータジェネレータ24と自動変速機30との同期後は、モータジェネレータ24に回生制動をさせる。このため、車両はモータジェネレータ24の回生制動により減速されるので、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバー51の操作があった場合に車両が進行方向を反転するまでに要する時間を、従来のように回生制動できない場合に比べて短縮することができる。
また、本実施の形態に係る車両の制御装置によれば、ECU41は、アクセルペダル53が踏み込まれたときは、変速機構35のシフトレンジが走行方向と反対方向に切り替えられることにより、車両をモータジェネレータ24の回生制動により減速するようにできる。このため、ECU41は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバー51の操作があった場合に車両が進行方向を反転するまでに要する時間を、従来のように回生制動できない場合に比べて短縮することができる。特に運転者によりアクセルペダル53が踏み込まれたときは、運転者は車両の走行方向を反対方向にして急加速しようという意思を有していることが多い。このため、ECU41は、運転者の要求に即してドライバビリティを向上することができる。
また、本実施の形態に係る車両の制御装置によれば、ECU41は、アクセルペダル53が踏み込まないときは、変速機構35のシフトレンジをニュートラルレンジに切り替える。このため、ECU41は、変速機構35のギヤ列を逆方向に回転させることがなく、変速機構35でのショックの発生を抑制することができる。特に運転者によりアクセルペダル53が踏み込まれないときは、運転者は車両の走行方向を反対方向にして急加速しようという意思を有していないことが多い。このため、ECU41は、モータジェネレータ24による回生を行わずに車両の走行方向を反対方向にするまで長時間を要しても、ドライバビリティへの影響を抑えることができる。
また、本実施の形態に係る車両の制御装置によれば、ECU41は、モータジェネレータ24の回生制動で車両が減速する際に、予めエンジン10を始動させておくとともにクラッチ22を解放状態にしておくようにできる。これにより、ECU41は、車両の減速後、運転者により走行方向を反転して急発進する要求があった場合に、クラッチ22を係合状態にしてエンジン10の駆動力を利用して車両を急発進することができるので、ドライバビリティを向上することができる。
また、ECU41は、エンジン10を始動することにより、振動や音を発する。このため、ECU41は、仮に運転者が意思に反してシフトレバー51を操作した場合であっても、運転者にシフトレンジが切り替わったことを知らせることができる。
また、本実施の形態に係る車両の制御装置によれば、ECU41は、エンジン10を始動する際に、クラッチ22を係合状態にして、モータジェネレータ24の駆動力または回生中のモータジェネレータ24の慣性力を利用して押し掛けする。このため、ECU41は、エンジン始動用の専用装置を用いることなくエンジン10を始動することができるので、部品コストの増大を抑制することができる。
上述した本実施の形態の車両の制御装置においては、図7に示すフローチャートにおいてシフトレバー51のシフトポジションをDポジションからRポジションに切り替えた場合について説明した。しかしながら、本発明に係る車両の制御装置においては、これに限られず、例えば、シフトレバー51のシフトポジションをRポジションからDポジションに切り替えるようにしてもよい。
この場合、図7におけるステップS1では、ECU41は、シフトレバー51のシフトポジションがRポジションからDポジションに切り替わったか否かを判断する。また、図7におけるステップS4では、トランスミッションECU45は、運転者が迅速な前進走行を要求していると判断し、変速機構35のシフトレンジをDレンジに切り替える。また、図7におけるステップS10では、ECU41は、エンジン10の始動後は、車両を前進走行させる。
また、本実施の形態の車両の制御装置においては、ECU41は、モータジェネレータ24を利用してエンジン10を始動している。しかしながら、本発明に係る車両の制御装置においては、これに限られず、例えば、エンジン10に連結されるとともにエンジン10を始動可能なスタータを備え、エンジン10はスタータにより始動されるようにしてもよい。この場合、ECU41は、スタータによりモータジェネレータ24の回転数や出力トルクに影響を与えることなくエンジン10を始動することができるので、モータジェネレータ24の制御を簡易化することができる。
また、本実施の形態の車両の制御装置においては、ECU41は、変速機構35のシフトレンジが走行方向と反対方向に切り替えられると、エンジン10を始動してエンジン10の振動や音により運転者にシフトレンジが切り替わったことを知らせるようにしている。しかしながら、本発明に係る車両の制御装置においては、これに限られず、例えば、変速機構35のシフトレンジが走行方向と反対方向に切り替えられることにより、特別な警告音や警告表示を発する警報装置を設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態の車両の制御装置においては、クラッチ22とワンウェイクラッチ23とはロータ241の内周部で並設した構成としている。しかしながら、本発明に係る車両の制御装置においては、これに限られず、クラッチ22とワンウェイクラッチ23とはロータ241の内周部で軸方向にオーバーラップした構成であってもよい。
また、本実施の形態の車両の制御装置においては、適用する車両は1モータ型のハイブリッド車両とした。しかしながら、本発明に係る車両の制御装置においては、これに限られず、例えば、各種の2モータ型のハイブリッド車両に適用してもよい。
以上のように、本発明に係る駆動装置は、車両の走行中に走行方向を前後反転するシフトレバーの操作があった場合に、車両の走行方向を従来よりも短時間で反転することができるという効果を奏するものであり、ハイブリッド車両の制御装置に有用である。
10 エンジン(内燃機関)
20 駆動ユニット
22 クラッチ
24 モータジェネレータ(電動機)
30 自動変速機(変速装置)
34 オイルポンプ
35 変速機構
40 制御ユニット
50 車速センサ
51 シフトレバー
52 シフトポジションセンサ
53 アクセルペダル
54 アクセルセンサ
350 マニュアルバルブ

Claims (5)

  1. 車輪に連結された変速装置と、前記変速装置に連結された電動機とを備えるとともに、
    前記変速装置は、
    複数のクラッチやブレーキが選択的に係合または解放されることにより切替可能な前進走行レンジと後進走行レンジとの少なくとも2つのシフトレンジを有する変速機構と、
    前記変速機構の前記シフトレンジを前記前進走行レンジに設定する前進走行ポジションと、前記変速機構の前記シフトレンジを前記後進走行レンジに設定する後進走行ポジションとの少なくとも2つのシフトポジションを有するとともに、前記前進走行ポジションと前記後進走行ポジションとを切替可能なシフトレバーと、
    前記変速機構を前記シフトレバーにより設定された前記シフトレンジに切り替える作動油を制御するマニュアルバルブと、を有する車両の制御装置であって、
    前記車両が前記前進走行ポジションおよび前記後進走行ポジションのうちいずれか一方のシフトポジションで走行中に、いずれか一方の前記シフトポジションから他方の前記シフトポジションに操作されたら、前記マニュアルバルブを介して、前記シフトレンジを前記シフトポジションに対応する前記シフトレンジに切り替え、
    前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に前記電動機の回転方向を逆転させて前記電動機と前記変速装置とを同期させ、同期後は前記電動機により回生制動することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記電動機への運転者の加速要求を設定するアクセルペダルを備えるとともに、
    前記変速機構は、電動機から前記車輪への動力伝達系を切断するニュートラルレンジを有し、
    前記アクセルペダルの開度が閉状態であるときは、前記車両が前記前進走行ポジションおよび前記後進走行ポジションのうちいずれか一方のシフトポジションで走行中に、いずれか一方の前記シフトポジションから他方のシフトポジションに操作されたら、前記マニュアルバルブを介して、前記シフトレンジを前記ニュートラルレンジに切り替え、
    少なくとも前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に、前記電動機による駆動および回生を行わないことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 内燃機関と、
    前記内燃機関と前記電動機との間に、前記内燃機関と前記電動機とを切り離す解放状態と、前記内燃機関と前記電動機とを接続する係合状態との間で伝達状態を切り替えるクラッチとを備え、
    前記クラッチを前記解放状態に切り替えるとともに、
    前記変速機構の前記シフトレンジを切り替える間に前記内燃機関を始動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記内燃機関は、前記電動機により始動されることを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記内燃機関に連結されるとともに前記内燃機関を始動可能なスタータを備え、
    前記内燃機関は、前記スタータにより始動されることを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
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