JP2013123847A - 液体供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】記録部に至る液体の流路抵抗を小さく抑制し、液体収容体の配置上の制約を抑制する記録装置を提供する。
【解決手段】供給されるインクを用紙Pへ噴射して記録を行う液体噴射ヘッド22と、インクを収容するインクタンク50と、インクが貯留される貯留部を有さない均一な流路を形成し、該流路によりインクタンク50と液体噴射ヘッド22との間を接続するインク供給チューブ52と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】供給されるインクを用紙Pへ噴射して記録を行う液体噴射ヘッド22と、インクを収容するインクタンク50と、インクが貯留される貯留部を有さない均一な流路を形成し、該流路によりインクタンク50と液体噴射ヘッド22との間を接続するインク供給チューブ52と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、液体を被記録媒体に噴射して記録を行う記録装置に備えられた液体供給システムに関する。
従来から、被記録媒体の一種としての用紙に対して、例えば記録ヘッドから液体の一種としてのインクを噴射して文字や図形を含む画像を記録する記録装置が実用化されている。この種の記録装置は、インクを収容したインクカートリッジ(液体収容体)から、このインクカートリッジに挿入された供給針を通して、該インクを記録ヘッドに供給する。そして、供給されたインクを記録ヘッドから用紙に噴射することで記録を行うとともに、画像の記録に伴ってインクを消費する。従って、この種の記録装置は液体消費装置でもある。
このような液体消費装置としての記録装置において比較的大量の印刷を行う場合に、記録ヘッドに連続的に安定して消費されるインクを供給するため、インクの収容量がインクカートリッジよりも大きい外部タンク(液体収容体)からインクを供給する液体供給システムが提案されている。例えば、特許文献1には、インクカートリッジの装着部に、インクを供給するインク供給チューブが連結されたアタッチメントを装着する。このアタッチメントの装着によって、記録装置の装置本体外に備えた大容量の外部タンクからインク供給チューブによって供給されるインクが、装着されたアタッチメントを介して装置本体内の記録ヘッドへ供給される液体供給システム(装置)が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されているように、装置本体外に設けられた外部タンクから装置本体内に備えた記録ヘッドにインクを供給する際には、外部タンク内のインクを加圧手段によって加圧して、該インクを記録装置内のサブタンクへ供給する。すなわち、供給されるインクをサブタンクに貯留することによって、例えば外部タンクからのインクの供給量に変動が生じても、この変動を吸収し、記録ヘッドに対してインクを安定して供給する構成とされている。
従って、このように外部タンクから記録ヘッドにインクを供給する液体供給システムの場合は、サブタンクを設ける必要がある。このため、記録装置の装置本体内において、サブタンクを設けるためのスペースを確保する必要があり、装置が大型化する課題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、その主な目的は、記録装置の大型化を抑制する液体供給システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体供給システムは、供給される液体を被記録媒体へ噴射して記録を行う記録ヘッドと、前記液体を収容する液体収容体と、前記液体が貯留される貯留部を有さない均一な流路を形成し、該流路により前記液体収容体と前記記録ヘッドとの間を接続する流路形成部材と、を備える。
この構成によれば、流路形成部材には液体の貯留部が形成されないので、液体供給システムの大型化が抑制される。従って、この液体供給システムを備えた記録装置も大型化が抑制される。
本発明の液体供給システムにおいて、前記流路形成部材はパイプ部材である。
この構成によれば、流路断面積が一定の均一な流路が容易に得られるので、流路形成部材において液体を一定速度で安定して流動させることができる。
この構成によれば、流路断面積が一定の均一な流路が容易に得られるので、流路形成部材において液体を一定速度で安定して流動させることができる。
本発明の液体供給システムにおいて、前記流路形成部材における前記記録ヘッドとの接続部には、前記液体の流路が直線状に形成された流路中継部材が設けられている。
この構成によれば、液体の流路を小さな流路抵抗とすることができるので、流路形成部材と記録ヘッドとの間の接続部分において液体を安定して流動させることができる。
この構成によれば、液体の流路を小さな流路抵抗とすることができるので、流路形成部材と記録ヘッドとの間の接続部分において液体を安定して流動させることができる。
本発明の液体供給システムにおいて、前記液体収容体は、前記液体を水頭差による圧力で前記記録ヘッドへ供給可能な位置に配設されている。
この構成によれば、液体収容体の鉛直方向における配設位置によって水頭差を調節することで、記録ヘッドに対して液体を安定して供給することができる。
この構成によれば、液体収容体の鉛直方向における配設位置によって水頭差を調節することで、記録ヘッドに対して液体を安定して供給することができる。
本発明の液体供給システムにおいて、前記記録ヘッドは筐体によって囲まれ、前記液体収容体は、前記筐体外に設けられる。
この構成によれば、液体を供給する液体収容体を配置場所や形成領域が制約されない筐体外で備えるので、水頭差によって液体を供給する液体収容体の配置上の制約を抑制することができる。
この構成によれば、液体を供給する液体収容体を配置場所や形成領域が制約されない筐体外で備えるので、水頭差によって液体を供給する液体収容体の配置上の制約を抑制することができる。
本発明の液体供給システムを具体化した一実施形態として、記録ヘッドとしての液体噴射ヘッドから被記録媒体の一例である用紙に液体の一例であるインクを噴射して消費しつつ画像等を記録(印刷)する記録装置としてのインクジェット式プリンター(単に「プリンター」とも呼ぶ)について、図を参照して説明する。
まず、本実施形態のプリンター11Bについて、図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、プリンター11Bは、装置本体12と、装置本体12に対して反重力方向(上方向)に連結して搭載された画像読取装置としてのスキャナーユニット13と、によって構成されている。装置本体12は、複数の部材で構成された筐体としての装置ケース14によって構成され、装置ケース14によって囲むことで、用紙Pにインクを噴射して記録する記録部20などを筐体内すなわち装置本体12内に備える。
この装置ケース14において、印刷された用紙Pの排出方向(図中白抜き矢印)となる前方向の上側には、プリンター11Bを動作させる際にユーザーが操作する操作パネル15が配置されている。操作パネル15はメニュー画面等を表示するための表示部15a(例えば液晶ディスプレイ)と、表示部15aの周囲に設けられた種々の操作ボタン15bとを備えている。
また、装置ケース14において、操作パネル15の下側には装置ケース14の一部を構成する筐体としての前面カバー16が開閉可能に取り付けられている。前面カバー16は、その下方に設けた図示しないヒンジなどの回転機構により前方に開く。なお、前面カバー16には、前面カバー16を開閉するときにユーザーが手をかけるための把持部16aが凹設されている。
プリンター11Bは、前面カバー16の下方に、装置本体12から排出される用紙Pを装置本体12外へ排出する排紙台19が配設されている。さらに、排紙台19の下側には、用紙Pを積層状態で載置する給紙カセット18が備えられ、収容された積層最上位の用紙Pが一枚ずつ、装置本体12内に形成された図示しない搬送経路に送り出されて記録部20へ搬送される。なお、給紙カセット18は、装置本体12に対して挿抜可能であって、その前面側に給紙カセット18を装置本体12から抜き出す際にユーザーが手をかけるための庇状の把持部18aが形成され、装置本体12から前方への給紙カセット18の抜き出しが容易とされている。また、装置本体12の後側において用紙Pを載置する載置トレイ17が設けられ、載置トレイ17上に載置された用紙Pが、同じく装置本体12内に形成された図示しない搬送経路に送り出されて記録部20へ搬送される。
また、プリンター11Bでは、装置本体12に対して前方から見て左側に、記録部20が消費するインクを収容する4つのインクカートリッジ55が、前面カバー16を開けた状態で前方から挿入されて装置本体12内に備えられる。本実施形態では、各インクカートリッジ55には、4種類のインク(ここではシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、黒インクの各インク)がそれぞれ収容される。
プリンター11Bでは、各インクカートリッジ55から各インクを記録部20へ供給する液体供給システムが備えられ、記録部20において各インクが消費されるインクの供給系が構成されている。この液体供給システムについて、図2を参照して説明する。
図2に示すように、プリンター11Bには、案内部31a、カートリッジホルダー31、およびカートリッジホルダー31の後側に配設された供給針35を有する液体収容体装着部30と、各インクカートリッジ55の各インクが流動する流路形成部40と、を備えている。カートリッジホルダー31には、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、黒インクの各インクがそれぞれ収容されたインクカートリッジ55C,55M,55Y,55K(これらを区別せず総称する場合は「インクカートリッジ55」と呼ぶ)が装着される。そして、各インクカートリッジ55がカートリッジホルダー31に装着されることによって、インクカートリッジ55に収容された各インクが供給針35を介して流路形成部40へ流入する。さらに流路形成部40へ流入した各インクは、流路形成部40に設けられたインクの送出機構(例えば流路ポンプ)によって、流路形成部40に設けられた開口部(不図示)から開口部に接続された4本の可撓性チューブからなるインク供給チューブ44へ供給される。
なお、プリンター11Bでは、インクカートリッジ55からインクが供給される場合に、インクカートリッジ55に備えられた記憶素子(不図示)との間で所定の情報データ(例えばインクカートリッジの識別やインクの残量などのデータ)の通信を行う。すなわち、本実施形態では図2に示すように、カートリッジホルダー31の上部において、各インクカートリッジ55との間で情報データを通信する電気端子32C,32M,32Y,32Kが設けられている。そして、各インクカートリッジ55が装着されると、この電気端子32C,32M,32Y,32Kに対応して設けられた各電気端子56を介して各インクカートリッジ55が備える記憶素子との間で所定の情報データが通信される。この通信によってプリンター11Bでは、記録部20における用紙Pへの印刷動作が実行されたり、各インクカートリッジ55について記憶素子に記憶された所定の情報データが更新されたりする。
さて、インク供給チューブ44へ供給された各インクは、インク供給チューブ44の流路形成部40との接続側とは反対側の端部に接続されて設けられた流路中継部材としての流路アダプター46(図3参照)を介して、記録部20に供給される。そして、記録部20へ供給された各インクは液体噴射ヘッド22へ供給され、液体噴射ヘッド22において形成された貯留部(サブタンク)を有さない流路に沿ってノズルへ導かれ、ノズルから用紙Pに噴射されて、画像等が用紙Pに印刷される。
すなわち、装置ケース14内において、用紙Pの排出方向と交差する幅方向(左右方向)に沿って延びるガイド軸23が架設されている。また、ガイド軸23には左右方向に沿って移動可能な状態でキャリッジ21が支持されている。キャリッジ21は、図示しないキャリッジモーターの駆動に伴って移動する不図示のベルトにその一部が固定され、ベルトの移動とともに、記録時に搬送される用紙Pの搬送方向と交差する走査方向つまり用紙Pの幅方向(左右方向)に沿って往復移動する。キャリッジ21には、用紙Pに対してインクを噴射するノズル(不図示)をその下面側に有する液体噴射ヘッド22が保持されている。そして、キャリッジ21を移動させることで液体噴射ヘッド22を移動させるとともに、移動する液体噴射ヘッド22のノズルからインクを噴射させて用紙Pに画像等を印刷(記録)する。なお、本実施形態では、キャリッジ21および液体噴射ヘッド22が記録部20に相当する。
本実施形態では、インク供給チューブ44は流路形成部材として機能する。すなわち、
インク供給チューブ44は、インクカートリッジ55から流路形成部40を介して供給されるインクを、記録部20における液体噴射ヘッド22まで流れる流路を形成する。そして、インク供給チューブ44は4本のパイプ部材(ここでは可撓性チューブ)が用いられる。この結果、各インクが貯留することなくほぼ一定速度で流動可能な均一な流路を形成する。ここでは、パイプ部材として、内径が流路形成部40の開口部と流路アダプター46との間に渡って同径の丸パイプが用いられる。もとより、インク供給チューブ44は、楕円パイプや角パイプなど丸パイプ以外の形状のパイプ部材であっても採用できる。
インク供給チューブ44は、インクカートリッジ55から流路形成部40を介して供給されるインクを、記録部20における液体噴射ヘッド22まで流れる流路を形成する。そして、インク供給チューブ44は4本のパイプ部材(ここでは可撓性チューブ)が用いられる。この結果、各インクが貯留することなくほぼ一定速度で流動可能な均一な流路を形成する。ここでは、パイプ部材として、内径が流路形成部40の開口部と流路アダプター46との間に渡って同径の丸パイプが用いられる。もとより、インク供給チューブ44は、楕円パイプや角パイプなど丸パイプ以外の形状のパイプ部材であっても採用できる。
プリンター11Bでは、装置本体12に対して左側に各インクカートリッジ55が配設されたことによって、インク供給チューブ44は装置本体12内において左側を内周とする湾曲部を形成するように配設される。そして、記録部20に備えられた流路アダプター46に対して右方向から左方向へ流れるようにインクを供給する。流路アダプター46では、インクの流れ方向を液体噴射ヘッド22に導くように変更する。この流路アダプター46について、図3を参照して説明する。なお、図3では、説明の簡略化のため、記録部20を構成するキャリッジ21については図示を省略している。
図3に示すように、インク供給チューブ44の端部に設けられた流路アダプター46は、記録部20における液体噴射ヘッド22に接続される。本実施形態では、液体噴射ヘッド22は、インクを噴射するノズルが形成されたヘッド部22aと、このヘッド部22aを下側に支持するヘッド支持部22bと、を有し、流路アダプター46は、ヘッド支持部22bに接続される。そして、流路アダプター46は、インク供給チューブ44から左方向へ向かって流れる各インクを、液体噴射ヘッド22の上方から下方向へ向かって流れるように中継する流路中継部材として機能する。
すなわち、流路アダプター46は、上から見て中央付近に屈曲部を有し、この屈曲部を基端部として、前方向へ延設された延設部位46aと、右方向へ延設された延設部位46bと、が形成されている。そして、延設部位46aの左側面と延設部位46bの後側面とにシート48がそれぞれ貼付され、延設部位46aおよび延設部位46bにおいて、4つのインク流路が上下方向に積層された状態で形成されている。そして、延設部位46aには、基端部と反対の先端部において、インク供給チューブ44の他端に設けられたチューブ接続端子44Sが右方向から取り付けられ、インク供給チューブ44との間でインクの流路が接続される流入側端子45が設けられている。一方、延設部位46bには、基端部と反対の先端部において、ヘッド支持部22bの上面22cに設けられたインクの流入口22Hに上方から着脱可能に取り付けられ、流路アダプター46と液体噴射ヘッド22との間でインクの流路が上下方向に接続される流出側端子47が設けられている。この結果、流路アダプター46は、流入側端子45から流出側端子47に至るまでの間において、各インクの流れを左方向から下方向へ導く4つのインク流路が形成される。
このような構成を有するインクカートリッジ55からの液体供給システムについて、その作用を説明する。
図2に示すように、液体収容体装着部30に装着されたインクカートリッジ55から、流路形成部40を介してインク供給チューブ44に供給されたインクは、サブタンクに貯留されることなくほぼ一定速度で安定して記録部20へ供給される。このとき、図3に示すように、記録部20に取り付けられた流路アダプター46においても、インク貯留部が設けられることなく、インク供給チューブ44と液体噴射ヘッド22との間でインクがほぼ一定速度で流動するように流路を中継する。
図2に示すように、液体収容体装着部30に装着されたインクカートリッジ55から、流路形成部40を介してインク供給チューブ44に供給されたインクは、サブタンクに貯留されることなくほぼ一定速度で安定して記録部20へ供給される。このとき、図3に示すように、記録部20に取り付けられた流路アダプター46においても、インク貯留部が設けられることなく、インク供給チューブ44と液体噴射ヘッド22との間でインクがほぼ一定速度で流動するように流路を中継する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)流路形成部材であるインク供給チューブ44においてインクの貯留部が形成されないので、液体供給システムの大型化が抑制される。従って、この液体供給システムを備えたプリンター11Bも大型化が抑制される。
(1)流路形成部材であるインク供給チューブ44においてインクの貯留部が形成されないので、液体供給システムの大型化が抑制される。従って、この液体供給システムを備えたプリンター11Bも大型化が抑制される。
(2)インク供給チューブ44はパイプ部材であるので、流路断面積が一定の均一なインクの流路が容易に得られる。従って、各インクをほぼ一定速度で安定して流動させることができる。
このようにインクの流路が形成された流路アダプター46では、インク供給チューブ44から供給される各インクが屈曲して流れる箇所が、少なくとも流入側端子45と延設部位46aとの間、および延設部位46aと延設部位46bとの間に存在する。従って、流路アダプター46を流れるインクの流路抵抗は屈曲部において大きくなる。このため、例えば、水頭差による圧力を用いてインクを供給する場合、大きくなった流路抵抗に応じてインクを加圧するため、流路抵抗のより小さい流路アダプターが設けられた流路形成部材を有する液体供給システムを備えることが好ましい。
そこで、他の実施形態として、水頭差によってインクを供給する液体供給システムを備えたプリンター11について、図4〜図7を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態のプリンター11Bと同じ構成要素については同符号を付し、それらについての説明は省略する。
図4に示すように、プリンター11は、装置本体12に対して前方から見て右側に、記録部20が消費するインクを収容するインクタンク50を、筐体外つまり装置本体12外に配設された液体収容体(外部タンク)として備えている。インクタンク50は本実施形態では4種類のインク(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、黒インクの各色インク)を収容する。そして、4本の可撓性チューブからなるインク供給チューブ52が、その一端に設けられた接続端子51を介してインクタンク50と接続されるとともに、装置ケース14に設けられた開口部14cから装置本体12内へ各インクをそれぞれ供給する。本実施形態では、開口部14cは、装置本体12の右側前方において、インク供給チューブ52が通過可能な貫通孔として装置ケース14に形成されて設けられている。
プリンター11では、インク供給チューブ52によってインクタンク50から装置本体12内へ供給された各インクが、記録部20へ供給される液体供給システムが構成されている。この液体供給システムについて、図5を参照して説明する。
図5に示すように、インクタンク50からインク供給チューブ52へ供給された各インクは、インクタンク50との接続側の一端とは反対側のインク供給チューブ52の他端に接続されて設けられた流路アダプター53(図6参照)を介して、記録部20に供給される。そして、記録部20へ供給された各インクは、液体噴射ヘッド22に流入し、液体噴射ヘッド22において形成された貯留部(サブタンク)を有さない流路に沿ってノズルへ導かれ、ノズルから用紙Pに噴射されて、画像等が用紙Pに印刷される。
このため、記録部20にインク供給チューブ52を介してインクタンク50からインクを供給する場合は、インクタンク50と電気端子32C,32M,32Y,32Kとの間での通信が行われないために、記録部20の印刷動作が実行されない場合がある。あるいは、インクタンク50は収容されるインク量がインクカートリッジ55に比べて多いことから、例えばインクタンク50内にインクが残存していても情報データがインク残量ゼロとなって印刷動作が実行されない場合もある。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、電気端子32C,32M,32Y,32Kとの間での通信を行い、所定の情報データを修正したりリセットしたりしてインクタンク50からインクを供給する状態に合致するように情報データを更新するダミーカセット60を液体収容体装着部30に装着する。すなわち、ダミーカセット60は、各インクカートリッジ55に替えてカートリッジホルダー31に装着可能なカセット本体61を有している。そして、カセット本体61において上面に設けられた各電気端子62C,62M,62Y,62Kが、装着状態において電気端子32C,32M,32Y,32Kとの間でデータ通信可能とされる。この通信可能とされた状態において、例えば、カセット本体61の前面に設けられたボタン63の操作によって、インクタンク50からのインクの供給状態に合致するように情報データが適切に更新される。この結果、プリンター11において、記録部20における印刷動作が実行される。なお、ダミーカセット60は、各インクカートリッジ55C,55M,55Y,55Kに対応して複数(ここでは4個)用意し、カートリッジホルダー31にそれぞれ装着されるようにしてもよい。
次に、流路アダプター53について、図6および図7を参照して説明する。なお、図6および図7では、説明の簡略化のため、記録部20を構成するキャリッジ21については図示を省略している。
図6および図7に示すように、インク供給チューブ52の端部に設けられた流路アダプター53は、記録部20における液体噴射ヘッド22(ヘッド支持部22b)に接続される。流路アダプター53は、インク供給チューブ52から右方向へ向かって流れる各インクが、液体噴射ヘッド22の上方から下方向へ向かって流れるように中継する。
具体的には、流路アダプター53は、前方から見て略T字形の基台部54と、基台部54の上下それぞれの方向に突出して設けられ左右方向に4個並んで形成されたパイプ形状部53Pと、を有している。各パイプ形状部53Pは、その上下方向の両端において開口するとともに、上下方向に貫通するインクの直線流路が形成されている。そして、基台部54は、ねじなどの固定部材54aによって、その左右両端部においてヘッド支持部22bの上面22cに開口する流入口22Hに着脱可能に固定され、流路アダプター53と液体噴射ヘッド22との間でのインクの流動が可能となるように接続される。また、パイプ形状部53Pに対して、パイプ形状部53Pが挿入されるようにインク供給チューブ52を押し込むことで、インク供給チューブ52と流路アダプター53との間でインクの流動が可能となるように接続される。この結果、流路アダプター53を介して、インク供給チューブ52から液体噴射ヘッド22へインクが流動して供給される。
このように、本実施形態では、インク供給チューブ52が流路形成部材として機能する。すなわち、インク供給チューブ52は、インクタンク50から供給される各インクを、記録部20における液体噴射ヘッド22まで流れる流路を形成する。そして、インク供給チューブ52は4本のパイプ部材(ここでは可撓性チューブ)が用いられ、各インクが貯留することなくほぼ一定速度で流動可能な均一な流路を形成する。ここでは、パイプ部材として、内径が流路形成部40の開口部と流路アダプター46との間に渡って同径の丸パイプが用いられる。もとより、インク供給チューブ52は、楕円パイプや角パイプなど丸パイプ以外の形状のパイプ部材であっても採用できる。
なお、本実施形態では、装置本体12に対して右側にインクタンク50が配設されたことによって、インク供給チューブ52は装置本体12内において右側を内周とする湾曲部を形成するように配設される(図5参照)。従って、液体噴射ヘッド22に接続されたインク供給チューブ52は、左方向から液体噴射ヘッド22にインクを供給し、流路アダプター53との接続部においてインクの流れ方向を下方向に変えるように曲がり形状部52aが形成される。また、本実施形態では、流路アダプター46と流路アダプター53とは、同じ固定構造によって液体噴射ヘッド22に対して着脱可能に接続される。
このような構成を有するインクタンク50からの液体供給システムについて、その作用を説明する。図5に示すように、装置本体12外(装置ケース14外)に配設されたインクタンク50から、インク供給チューブ52を介して水頭差による圧力を利用して記録部20へインクを供給する。このとき、記録部20において、インク供給チューブ52から液体噴射ヘッド22へインクの流れを中継する流路アダプター53は流路抵抗の小さい直線状の中継流路であるので、インクは、水頭差による圧力によってインク供給チューブ52から流路アダプター53を介して液体噴射ヘッド22へ安定して流動する。
また、インクタンク50からのインク供給系において、図6に示すように、インク供給チューブ52の流路アダプター53との接続部(曲がり形状部52a)は液体噴射ヘッド22の上方に位置する。従って、インク供給チューブ52に形成される右側を内周とする湾曲部の曲率を、インクカートリッジ55からのインク供給系におけるインク供給チューブ44に形成される左側を内周とする湾曲部の曲率よりも大きくさせて配設することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(3)流路形成部材として機能するインク供給チューブ52においてインクの貯留部が形成されないので、液体供給システムの大型化が抑制される。従って、この液体供給システムを備えたプリンター11も大型化が抑制される。
(3)流路形成部材として機能するインク供給チューブ52においてインクの貯留部が形成されないので、液体供給システムの大型化が抑制される。従って、この液体供給システムを備えたプリンター11も大型化が抑制される。
(4)インク供給チューブ52はパイプ部材であるので、流路断面積が一定の均一なインクの流路が容易に得られる。従って、インク供給チューブ52において各インクをほぼ一定速度で安定して流動させることができる。
(5)流路アダプター53はインクの流路が直線状に形成されているので、各インクの流路を小さな流路抵抗とすることができる。従って、インク供給チューブ52と液体噴射ヘッド22との間の接続部分において各インクを安定して流動させることができる。
(6)インクタンク50は、各インクを水頭差による圧力で液体噴射ヘッド22へ供給可能な位置に配設されているので、インクタンク50の鉛直方向における配設位置によって水頭差を調節することで、液体噴射ヘッド22に対して各インクを安定して供給することができる。
(7)インクタンク50は、装置本体12外に設けられるので、各インクを供給するインクタンク50を配置場所や形成領域が制約されない装置ケース14外で備える。従って、水頭差によって各インクを供給するインクタンク50の配置上の制約を抑制することができる。また大容量のインクを収容するインクタンク50が得られる。
(8)インクタンク50からのインク供給系において、インク供給チューブ52に形成される右側を内周とする湾曲部の曲率を大きくできるので、キャリッジ21の左右方向の移動に対する負荷抵抗が小さくなるとともに、インク供給チューブ52の耐久性が向上する。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、流路アダプター53は、両端が開口する筒状のパイプ部材であってもよい。本変形例について、図8を参照して説明する。
・上記実施形態において、流路アダプター53は、両端が開口する筒状のパイプ部材であってもよい。本変形例について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、本変形例の流路アダプター53は、円筒状のパイプ部材(4本)である。そしてその下端側が、液体噴射ヘッド22の上面、つまりヘッド支持部22bの上面22cに開口する流入孔22hに所定長さ打ち込みなどによって挿入されて固定されるとともに、下端側の開口がヘッド部22aに設けられた図示しないノズルに至るインクの流路と連通する。一方、その上端側にはインク供給チューブ52が接続され、流路アダプター53の上端側の開口がインク供給チューブ52のインクの流路と連通する。
なお、本変形例では、流路アダプター53は断面が円形となる円筒状のパイプ部材であるものとしたが、断面が円形に限らず三角形などの多角形や楕円形状のパイプ部材であってもよい。また、本変形例において、流路アダプター53は、液体噴射ヘッド22から抜き取りが可能な状態で固定されることが好ましい。
本変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(8)に加えて以下の効果を奏する。
(9)繋ぎ目のないインクの直線流路が得られるので、流路抵抗が小さい流路アダプター53を簡単な構成で設けることができる。
(9)繋ぎ目のないインクの直線流路が得られるので、流路抵抗が小さい流路アダプター53を簡単な構成で設けることができる。
・上記実施形態において、インクタンク50は水頭差以外の方法でインクを供給しても差し支えない。例えば、加圧手段を用いてインクタンク50内を空気圧で加圧することによって、インクを加圧することによってインク供給チューブ52へ送り出す方法などが採用可能である。
・上記実施形態において、インクタンク50の配設位置は装置本体12外に必ずしも限るものでない。例えば、装置本体12内であってよい。あるいは、装置ケース14の少なくとも一部がインクタンク50として形成された構成であってもよい。
・上記実施形態において、流路アダプター53は、液体噴射ヘッド22に対して必ずしも着脱可能に接続されなくてもよい。例えば、上記実施形態において基台部54はヘッド支持部22bの流入口22Hに打ち込まれたり接着されたりして、着脱できないように固定されてもよい。
・上記実施形態において、被記録媒体は用紙Pに限るものでなく、金属板、樹脂板、布などを材料とする板状部材であってもよい。すなわち、搬送可能であって、記録部20が消費するインクによって記録可能な部材であれば、被記録媒体として採用できる。
・上記実施形態において、記録部20は、キャリッジ21に伴って液体噴射ヘッド22が左右方向に移動するプリンターに限らず、例えば左右方向および前後方向への移動が可能なプリンターであってもよい。
・上記実施形態において、プリンター11はスキャナーユニット13を備えない装置であってもよいし、記録部20とともにFAX装置やコピー装置などの機能を備えた複合機であってもよい。
・上記実施形態では、記録装置を、インクを噴射する液体噴射ヘッドを備えたインクジェット式のプリンター11として具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置として具体化してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置を流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。あるいは、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11,11B…記録装置としてのプリンター、14…筐体としての装置ケース、20…記録部、30…液体収容体装着部、40…流路形成部、44…流路形成部材としてのインク供給チューブ、50…液体収容体としてのインクタンク、52…流路形成部材としてのインク供給チューブ、53…流路中継部材としての流路アダプター、55…インクカートリッジ、P…被記録媒体としての用紙。
Claims (5)
- 供給される液体を被記録媒体へ噴射して記録を行う記録ヘッドと、
前記液体を収容する液体収容体と、
前記液体が貯留される貯留部を有さない均一な流路を形成し、該流路により前記液体収容体と前記記録ヘッドとの間を接続する流路形成部材と、
を備える液体供給システム。 - 請求項1に記載の液体供給システムにおいて、
前記流路形成部材はパイプ部材であることを特徴とする液体供給システム。 - 請求項1または2に記載の液体供給システムにおいて、
前記流路形成部材における前記記録ヘッドとの接続部には、前記液体の流路が直線状に形成された流路中継部材が設けられていることを特徴とする液体供給システム。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液体供給システムにおいて、
前記液体収容体は、前記液体を水頭差による圧力で前記記録ヘッドへ供給可能な位置に配設されていることを特徴とする液体供給システム。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液体供給システムにおいて、
前記記録ヘッドは筐体によって囲まれ、
前記液体収容体は、前記筐体外に設けられることを特徴とする液体供給システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011273635A JP2013123847A (ja) | 2011-12-14 | 2011-12-14 | 液体供給システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015044370A (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-12 | セイコーエプソン株式会社 | 記録装置 |
JP2017065119A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | キヤノン株式会社 | コネクタおよびそれを備えたプリント装置 |
-
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- 2011-12-14 JP JP2011273635A patent/JP2013123847A/ja active Pending
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