JP2013116580A - 転写装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材上に、剥離可能に保護層を設けた保護層転写シート、あるいは基材上に、剥離可能に、保護層、受容層を順に設けた中間転写記録媒体を使用し、被転写体上へ、前記の保護層転写シートの保護層、あるいは中間転写記録媒体の保護層及び受容層を転写させるヒートローラーを有する転写装置であって、被転写体と、保護層転写シートあるいは中間転写記録媒体を介して、ヒートローラーとが接触する箇所と隣接したヒートローラー表面に、被転写体と接触する箇所のヒートロールの外径よりも、小さい外径となる段差部分を、ヒートローラーの回転方向に連続して形成した構造である。
【選択図】 図1
Description
図1に本発明の転写装置である一つの実施形態を示す。転写装置1は、巻出部2に、保護層転写シート、あるいは中間転写記録媒体の転写シート7の巻取りが設置され、巻出部2から、巻き出され、ガイドロールなどを経由して、ヒートローラー4とプラテンローラー10とで加熱及び加圧するユニットを経て、巻取部3で、巻上げられる。使用される転写シート7として、保護層転写シート8の場合は、基材上に剥離可能に保護層が形成されたものである。また中間転写記録媒体9の場合は、基材上に、剥離可能に保護層、受容層を順に形成した構成である。
(ヒートローラー)
ヒートローラー4は、金属ローラー、ローラー表面をゴム等の弾性被膜で被覆したローラー等が使用できる。本発明では、カードと保護層転写シート、あるいは中間転写記録媒体の転写シートを、ヒートローラーで加熱及び加圧する際、転写シートにシワやたるみ等が生じにくくするために、ローラー表面をゴムで被覆したヒートローラーが好ましく用いられる。
中間転写記録媒体の受容層に、またはカード上に、熱転写画像を形成するサーマルヘッド記録部は、サーマルヘッドとプラテンローラーからなり、サーマルヘッドは画像信号に応じてドット状の発熱素子を発熱させて、熱転写シートのインキ(染料又は又は熱溶融性インキ)を被転写体に転写することにより、画像を印画する、最も一般的なサーマルヘッドである。本発明ではいずれのサーマルヘッドでも良い。
本発明では、被転写体としてカードを主体に説明しているが、カードに限定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフィルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布あるいは染料受容性のある媒体等いずれのものでもよい。被転写体の形状・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
本発明の転写装置で使用する保護層転写シートについて、以下に説明する。
保護層転写シートに用いられる基材としては、従来の熱転写シートや中間転写記録媒体に使用されているものと同じ基材を、そのまま用いることができる。また、基材表面に易接着処理を施したものやその他のものも使用することができ、特に制限はされない。好ましい基材の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノマー等のプラスチックフィルムが挙げられ、また、これらの2種以上を積層した複合フィルムなどを使用してもよい。基材の厚さは、その強度および耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜変更してよいが、通常は、10〜50μm程度である。
本発明の転写装置で使用する中間転写記録媒体について、以下に説明する。中間転写記録媒体の基材は、従来の中間転写記録媒体に使用されているものと同じ基材をそのまま用いることができ、特に限定するものではない。好ましい基材の具体例としては、上記の中間転写記録媒体の基材で説明したものと同様であり、また厚さも同様である。
(実施例1)
基材として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材の一方の面へ、バーコーター法で、下記組成の剥離層形成用塗工液を、乾燥後0.8g/m2になるように塗布し乾燥して剥離層を形成した。次いで、この剥離層上に、バーコーター法で、下記組成の保護層形成用塗工液1を、乾燥後1.0g/m2になるように塗布し乾燥して第1の保護層を形成した。次いで第1の保護層上に、バーコーター法で、下記組成の保護層形成用塗工液2を、乾燥後10.0g/m2になるように塗布し乾燥して第2の保護層を形成した。次いで、第2の保護層上に、バーコーター法で、下記組成の受容層形成用塗工液を、乾燥後2.5g/m2になるように塗布し乾燥して受容層を形成して、中間転写記録媒体を得た。
・アクリル樹脂 100部
(BR−87、三菱レイヨン(株)製)
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
・ポリビニルアルコール 10部
(PVA−103 ケン化度:98.5% (株)クラレ 製)
・水 45部
・IPA 45部
・ポリエステル樹脂 20部
(バイロン270、東洋紡(株)製 数平均分子量23000、Tg=67℃)
・トルエン 40部・MEK 40部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 98部
(CNL、日信化学工業(株)製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーンオイル 1.5部
(KF−410 信越化学工業(株)製)
・側鎖型エポキシ変性シリコーンオイル 0.5部
(X−22−3000T 信越化学工業(株)製)
・トルエン 200部・MEK 200部
実施例1で適用した転写装置において、ヒートローラーの回転速度を3.0cm/secにした以外は、実施例1で適用した転写装置及びカード、中間転写記録媒体を用いて、カード全面上に、熱転写画像が保護層で被覆された印画物を形成した。この転写装置1は、保護層、受容層等をカード全面へ転写する際に、カードのエッジにバリが生じることなく、転写性が安定して良好であった。
基材として厚さ6μmのPETフィルムを用い、該基材の一方の面に、下記の背面層形成用塗工液を塗布量0.7g/m2(乾燥時)で塗布し、乾燥させて背面層を形成した。その基材の他方の面に、バーコーター法で、下記組成の塗工液により、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層、ブラック溶融転写層を各々0.8g/m2(乾燥時)の厚さで形成して、熱転写シートを得た。
(背面層形成用塗工液)
・ポリビニルブチラール樹脂 2.0部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.3部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・ポリイソシアネート 9.2部
(バーノックD750−45 大日本インキ化学工業(株))
・メチルエチルケトン 43.6部
・トルエン 43.6部
・イエロー分散染料 5.5部
(Macrolex Yellow 6G、バイエル製)
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学製) 4.5部
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90.0部
イエロー分散染料の代わりにマゼンタ分散染料(Disperse Red60)を使用した以外はイエロー染料形成用塗工液と同じとした。
イエロー分散染料の代わりにシアン分散染料(Solvent Blue63)を使用した以外はイエロー染料形成用塗工液と同じとした。
イエロー分散染料の代わりにシアン分散染料(Solvent Blue63)を使用した以外はイエロー染料形成用塗工液と同じとした。
・カーボンブラック(MA−8、三菱化学(株)製) 15.0部
・ポリエステル樹脂 15.0部
(ダイアクロンER1002、三菱レイヨン製)
・メチルエチルケトン 35.0部
・トルエン 35.0部
・アイオノマー樹脂 10部
(三井化学(株)製)
・水/エタノール=2/3(質量比) 100部
・アクリル樹脂 20部
(BR−83、三菱レイヨン(株)製)
・トルエン 40部・MEK 40部
実施例1で適用した転写装置で、ヒートローラーを溝の段差部分を形成していないもので、その他は実施例1におけるヒートローラーの条件で、また使用した中間転写記録媒体、カードは実施例1と同様にした。この比較例1で適用した転写装置では、保護層、受容層等をカード全面へ転写する際に、カードのエッジにバリが生じて、転写性が不安定であった。さらに、カードと中間転写記録媒体の転写シートを、ヒートローラーで加熱及び加圧する際、転写シートにシワやたるみ等が生じやすかった。
実施例3で適用した転写装置で、ヒートローラーを溝の段差部分を形成していないもので、その他は実施例3におけるヒートローラーの条件で、また使用した保護層転写シート、カードは実施例3と同様にした。この比較例2で適用した転写装置では、保護層をカード全面へ転写する際に、カードのエッジにバリが生じて、転写性が不安定であった。さらに、カードと保護層転写シートを、ヒートローラーで加熱及び加圧する際、保護層転写シートにシワやたるみ等が生じやすかった。
2 巻出部
3 巻取部
4 ヒートローラー
5 被転写体(カード)
6 段差部分
7 転写シート
8 保護層転写シート
9 中間転写記録媒体
10 プラテンローラー
11 カード供給部
12 カード排出部
13 サーマルヘッド記録部
14 熱転写シート
15 記録装置
Claims (3)
- 基材上に、剥離可能に保護層を設けた保護層転写シート、あるいは基材上に、剥離可能に、保護層、受容層を順に設けた中間転写記録媒体を使用し、被転写体上へ、前記の保護層転写シートの保護層、あるいは中間転写記録媒体の保護層及び受容層を転写させるヒートローラーを有する転写装置であって、被転写体と、保護層転写シートあるいは中間転写記録媒体を介して、ヒートローラーとが接触する箇所と隣接したヒートローラー表面に、被転写体と接触する箇所のヒートロールの外径よりも、小さい外径となる段差部分を、ヒートローラーの回転方向に連続して形成した構造であることを特徴とする転写装置。
- 前記のヒートローラー表面の段差部分が、所定幅の溝として形成されていることを特徴とする請求項1に記載する転写装置。
- 前記の転写装置が、保護層転写シート、あるいは中間転写記録媒体の転写シートの巻取りから、該転写シートが巻き出される巻出部から、ヒートローラーを経由して、転写シートが巻上げられる巻取部に到るもので、巻出部とヒートローラーとの間に、被転写体上に熱転写シートにより画像を形成するサーマルヘッド記録部、あるいは中間転写記録媒体の受容層に熱転写シートにより画像を形成するサーマルヘッド記録部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載する転写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011264595A JP2013116580A (ja) | 2011-12-02 | 2011-12-02 | 転写装置 |
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2011
- 2011-12-02 JP JP2011264595A patent/JP2013116580A/ja active Pending
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