JP2013116527A - スナップリングの装着冶具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な作業によって短時間にスナップリングを穴に装着する。
【解決手段】可動部材20は、ベース部材10の挿通孔2に挿入されスライド移動自在に支持される。挿通孔2は、一端開口3の近傍にリング収容領域5を有し、ベース部材10は、リング収容領域5の内径を一端開口3に向かって徐々に縮径させるテーパ状の内周面13を有する。可動部材20のリング押圧端面23は、可動部材20の一方向への移動によって一端開口3から外部へ突出し、他方向への移動によって一端開口3から挿通孔2に没入する。他方向へのリング押圧端面23の可動範囲は、リング挿入孔14を超えた待機位置を含む。待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面23は、リング挿入孔14からリング収容領域5に挿入されたスナップリング30に一端開口3の反対側から当接し、スナップリング30を一端開口3に向かって移動させて一端開口3から外部へ押し出す。
【選択図】図1
【解決手段】可動部材20は、ベース部材10の挿通孔2に挿入されスライド移動自在に支持される。挿通孔2は、一端開口3の近傍にリング収容領域5を有し、ベース部材10は、リング収容領域5の内径を一端開口3に向かって徐々に縮径させるテーパ状の内周面13を有する。可動部材20のリング押圧端面23は、可動部材20の一方向への移動によって一端開口3から外部へ突出し、他方向への移動によって一端開口3から挿通孔2に没入する。他方向へのリング押圧端面23の可動範囲は、リング挿入孔14を超えた待機位置を含む。待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面23は、リング挿入孔14からリング収容領域5に挿入されたスナップリング30に一端開口3の反対側から当接し、スナップリング30を一端開口3に向かって移動させて一端開口3から外部へ押し出す。
【選択図】図1
Description
本発明は、スナップリングの装着冶具に関する。
一般に、C形状のスナップリング(止め輪)を穴に装着する作業には、スナップリングプライヤーが使用される。スナップリングプライヤーは、一端側の1対のグリップ部と、他端側の1対の先端係止部とを有する。作業者は、スナップリングプライヤーの先端係止部をスナップリングの両端に形成された係合孔に挿入し、スナップリングプライヤーのグリップ部を握り締め、スナップリングを弾性変形によって縮径させ、穴内の所定位置にスナップリングを挿入して、グリップ部の握り力を弱める。これにより、スナップリングが復元して拡がり、穴の内周面にスナップリングが嵌合する。
しかし、上記スナップリングプライヤーを使用した作業では、装着前の縮径状態のスナップリングがスナップリングプライヤーから外れると、スナップリングが復元力によって飛んでしまい、紛失してしまう可能性がある。このため、作業者は、スナップリングがスナップリングプライヤーから外れないように、スナップリングを慎重に穴に挿入しなければならず、装着作業が煩雑となり、且つ時間を要してしまう。
そこで、本発明は、簡単な作業によって短時間にスナップリングを穴に装着することが可能なスナップリングの装着冶具の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の装着冶具は、一端開口から直線状に延びる挿通孔を有するベース部材と、挿通孔に挿入されてスライド移動自在に支持される可動部材と、を備える。
挿通孔は、一端開口の近傍にリング収容領域を有する。ベース部材は、テーパ状の内周面とリング挿入孔とを有する。テーパ状の内周面は、リング収容領域の内径を一端開口に向かって徐々に縮径させる。リング挿入孔は、リング収容領域と外部とを連通して、リング収容領域へのスナップリングの挿入を許容する。リング挿入孔からリング収容領域に挿入されたスナップリングは、ほぼ全周域においてテーパ状の内周面と接触する。
可動部材は、リング押圧端面と***作端面とを有する。リング押圧端面は、可動部材の一端側に設けられ、ベース部材に対する可動部材の一方向への移動によって一端開口から外部へ突出するとともに、可動部材の他方向への移動によって一端開口から挿通孔に没入する。***作端面は、可動部材の他端側に設けられ、ベース部材の外部に露出する。他方向へのリング押圧端面の可動範囲は、リング挿入孔を超えた待機位置を含む。
待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面は、リング収容領域に挿入されたスナップリングに一端開口の反対側から当接し、スナップリングを一端開口に向かって移動させて一端開口から外部へ押し出す。
また、上記装着冶具において、挿通孔は、ベース部材の上記一端開口から他端開口まで直線状に延びてもよく、***作端面は、他端開口から外部へ突出してもよい。
上記構成を有する装着冶具を用いてスナップリングを穴に装着する場合、作業者は、ベース部材を一方の手で把持し、可動部材を待機位置に設定し、スナップリングをリング挿入孔からリング収容領域に挿入する。リング挿入孔からリング収容領域に挿入されたスナップリングは、ほぼ全周域においてテーパ状の内周面と接触する。
次に、穴とリング収容領域とが直線状に連通するようにベース部材の一端開口を穴の先端開口に合わせ、可動部材の***作端面をハンマー等によって殴打し、可動部材を一方向へ移動させる。リング収容領域に挿入されたスナップリングは、待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面に一端開口の反対側から押圧され、テーパ状の内周面によって縮径されながら一端開口に向かって移動し、一端開口から外部へ押し出されて穴に進入する。そして、リング押圧端面によってさらに押圧されて、穴の内周面に沿って移動し、穴のリング収容溝に嵌合する。
従って、作業中にスナップリングの紛失等が発生し難く、簡単な作業によって短時間にスナップリングを穴に装着することができる。
本発明の装着冶具によれば、簡単な作業によって短時間にスナップリングを穴に装着することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、上下方向は、図1の上下方向に対応する。
図1〜図3に示すように、装着冶具1は、ベース部材10と可動部材20とを備える。
ベース部材10は、一側(下側)のリング収容部11と他側(上側)のベース本体12とを有する。リング収容部11とベース本体12とは、それぞれ上下方向に貫通する円筒形状であり、両者の内径部分が挿通孔2として連通した状態で、リング収容部11がベース体12の下端部に固着されている。挿通孔2は、リング収容部11の下端の一端開口3とベース本体12の上端の他端開口4との間を上下方向に直線状に貫通する。
挿通孔2は、一端開口3の近傍にリング収容領域5を有する。リング収容領域5は、リング収容部11の内周面13によって区画され、内周面13は、リング収容領域5の内径を一端開口3に向かって徐々に縮径させるテーパ形状を有する。
リング収容部11の周壁には、周方向に沿った横孔状のリング挿入孔14が形成されている。リング挿入孔14は、リング収容領域5と外部とを連通し、リング収容領域5へのスナップリング(止め輪)30の挿入を許容する。リング挿入孔14からリング収容領域5に挿入されたスナップリング30は、ほぼ全周域においてテーパ状の内周面13と接触する。
可動部材20は、一側(下側)の細径部21の上端と他側(上側)の太径部22の下端とが連続する棒体状である。細径部21は、他端開口4から挿通孔2に挿入され、ベース本体12に上下のブッシュ25を介してスライド移動自在に支持される。可動部材20は、その一端部にリング押圧端面(細径部21の下端面)23を有し、他端部に***作端面(太径部22の上端面)24を有する。太径部22の外径は、挿通孔2の内径よりも大きく、***作端面24を含む太径部22は、他端開口4から上方に突出し、ベース部材10の外部に常時露出する。
リング押圧端面23は、ベース部材10に対する可動部材20(細径部21)の一方向(下方)への移動によって一端開口3から外部へ突出するとともに、可動部材20の他方向(上方)への移動によって一端開口3から挿通孔2に没入する。上方へのリング押圧端面23の可動範囲は、リング挿入孔14を超えた(リング挿入孔14よりも上方の)待機位置(図2中に2点鎖線で示す位置)を含む。
スナップリング30は、C形状の弾性体であり、その両端に係合孔31が形成されている。なお、これらの係合孔31は、装着冶具1による装着作業では使用されないが、スナップリングプライヤー(図示省略)による取り外し作業において使用される。
リング押圧端面23の外径D1と、一端開口3の内径D2と、可動体リング収容領域5に挿入された自然長のスナップリング30の外径Dro及び内径Driとは、Dri<D1<D2<Droに設定されている。
待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面23は、リング収容領域5に挿入されたスナップリング30に上方(一端開口3の反対側)から当接し、スナップリング30を一端開口3に向かって下方へ移動させて、一端開口3から外部へ押し出す。
装着冶具1を用いてスナップリング30を装着対象の穴32に装着する場合、作業者は、ベース部材10を一方の手で把持し、可動部材20を待機位置に設定し、スナップリング30をリング挿入孔14からリング収容領域5に挿入する。リング挿入孔14からリング収容領域5に挿入されたスナップリング30は、ほぼ全周域においてテーパ状の内周面13と接触する。
次に、穴とリング収容領域5とが直線状に連通するようにベース部材10の一端開口3を穴32の先端開口33に合わせる。本実施形態のリング収容部11の下端外周は下方に向かって先細りするテーパ形状を有し、穴32の先端開口33側は上方に向かって拡径するテーパ形状を有するため、リング収容部11の下端と穴32の先端開口33との位置合わせを容易に行うことができる。
次に、可動部材20の***作端面24をハンマー等によって殴打し、可動部材20を一方向へ移動させる。リング収容領域5に挿入されたスナップリング30は、待機位置から一方向へ移動するリング押圧端面23によって下方へ押圧され、テーパ状の内周面13によって縮径されながら一端開口3に向かって移動し、一端開口3から外部へ押し出されて先端開口33から穴32に進入する。そして、リング押圧端面23によってさらに押圧されて、穴32の内周面に沿って下方へ移動し、穴32のリング収容溝34に嵌合する。
従って、作業中にスナップリング30の紛失等が発生し難く、簡単な作業によって短時間にスナップリング30を穴に装着することができる。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定をされるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲では適宜の変更が可能である。
例えば、図4に示す装着冶具6では、リング収容部11がベース本体12に一体形成され、ベース本体12の上部には、上下方向に延びる複数の溝15が形成されている。可動部材20には、太径部22(図1に示す)に代えて、ベース部材10の上端部分を覆うU状断面の***作部26と、各溝15を挿通して***作部26と細径部21の上端部とを連結する複数の連結軸27とが設けられ、***作部26の上面が***作面24となる。
1,6:装着冶具
2:挿通孔
3:一端開口
4:他端開口
5:リング収容領域
10:ベース部材
11:リング収容部
12:ベース本体
13:テーパ状の内周面
14:リング挿入孔
20:可動部材
21:細径部
22:太径部
23:リング押圧端面
24:***作端面
30:スナップリング(止め輪)
32:穴
D1:リング押圧端面の外径
D2:一端開口の内径
Dro:自然長のスナップリングの外径
Dri:自然長のスナップリングの内径
2:挿通孔
3:一端開口
4:他端開口
5:リング収容領域
10:ベース部材
11:リング収容部
12:ベース本体
13:テーパ状の内周面
14:リング挿入孔
20:可動部材
21:細径部
22:太径部
23:リング押圧端面
24:***作端面
30:スナップリング(止め輪)
32:穴
D1:リング押圧端面の外径
D2:一端開口の内径
Dro:自然長のスナップリングの外径
Dri:自然長のスナップリングの内径
Claims (1)
- 一端開口から直線状に延びる挿通孔を有するベース部材と、
前記挿通孔に挿入されてスライド移動自在に支持される可動部材と、を備え、
前記挿通孔は、前記一端開口の近傍にリング収容領域を有し、
前記ベース部材は、前記リング収容領域の内径を前記一端開口に向かって徐々に縮径させるテーパ状の内周面と、前記リング収容領域と外部とを連通して該リング収容領域へのスナップリングの挿入を許容するリング挿入孔と、を有し、
前記リング挿入孔から前記リング収容領域に挿入されたスナップリングは、ほぼ全周域において前記テーパ状の内周面と接触し、
前記可動部材は、前記ベース部材に対する前記可動部材の一方向への移動によって前記一端開口から外部へ突出するとともに、前記可動部材の他方向への移動によって前記一端開口から前記挿通孔に没入する一端側のリング押圧端面と、前記ベース部材の外部に露出する他端側の***作端面とを有し、
前記他方向への前記リング押圧端面の可動範囲は、前記リング挿入孔を超えた待機位置を含み、
前記待機位置から前記一方向へ移動する前記リング押圧端面は、前記リング収容領域に挿入されたスナップリングに前記一端開口の反対側から当接し、該スナップリングを前記一端開口に向かって移動させて該一端開口から外部へ押し出す
ことを特徴とするスナップリングの装着冶具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011265218A JP2013116527A (ja) | 2011-12-02 | 2011-12-02 | スナップリングの装着冶具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011265218A JP2013116527A (ja) | 2011-12-02 | 2011-12-02 | スナップリングの装着冶具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013116527A true JP2013116527A (ja) | 2013-06-13 |
Family
ID=48711440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011265218A Pending JP2013116527A (ja) | 2011-12-02 | 2011-12-02 | スナップリングの装着冶具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013116527A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106078618A (zh) * | 2016-08-08 | 2016-11-09 | 江苏西玛环境科技有限公司 | 孔用弹性挡圈的装配工装及其装配方法 |
CN107234590A (zh) * | 2017-07-25 | 2017-10-10 | 杭州凯龙医疗器械有限公司 | 一种x射线管壳卡簧快速装配装置及装配方法 |
CN107756317A (zh) * | 2017-09-22 | 2018-03-06 | 天津市百成油田采油设备制造有限公司 | 一种轴用钢丝挡圈安装工具 |
-
2011
- 2011-12-02 JP JP2011265218A patent/JP2013116527A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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