JP2013116290A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】可変表示装置を用いて演出を行ってもスロットマシンが備える遊技性が損なわれることのないスロットマシンを提供すること。
【解決手段】ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、3つのリール同士の相対的な位置関係が、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係となるように制御するリール演出制御を行った後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、ランダムな位置関係に変更する。
【選択図】図12

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組み合わせ(例えば、7−7−7、以下図柄の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。入賞は、スタート操作と同時に行われる内部抽選に当選したことを条件に入賞が可能となるが、内部抽選に当選するだけではなく、当選した入賞図柄を引込可能な範囲で停止操作がなされた場合のみ、当選した入賞図柄を引き込む一方、引込可能な範囲以外で停止操作がなされた場合には、例え内部抽選で当選していても当選した入賞図柄は引き込まず、入賞も発生することがない。すなわちスロットマシンでは、遊技者が内部抽選で当選した入賞図柄を狙って停止操作を行うこと、すなわち遊技者の技術介入により表示結果を導出させるという遊技性を備えている。
また、この種のスロットマシンにおいては、スタート操作の後、リールが定速回転となった後、停止ボタンが有効化されるようになっているが、定速回転へ移行する前に、各リールにおいて入賞役を構成する図柄が一直線上に並ぶように回転態様を変更し、その状態でリールを低速回転させ、その後図柄が並んだ状態が視認可能となった後、定速回転へ移行させるようにしたスロットマシンが提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−29493号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたようなスロットマシンでは、停止ボタンが有効となる前の状態で、各リールの入賞役を構成する図柄が一直線上に並ぶように制御し、その状態が視認可能とするリールを用いた演出を行うことで、リールの回転態様にてインパクトのある演出を行うことが可能となるものの、図柄が揃ったままの状態で定速回転へ移行して停止ボタンが有効となると、定速回転時の図柄の位置関係において、リールを用いた演出を行わないときには生じることのない一定の規則性が生まれることとなり、この規則性を把握することで特定のタイミングでの停止操作を導き出すことが可能となってしまい、遊技者の技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンが備える遊技性が損なわれてしまう虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、可変表示装置を用いて演出を行ってもスロットマシンが備える遊技性が損なわれることのないスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン)であって、
前記複数の可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記複数の可変表示領域に表示結果を導出させる際にそれぞれ操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて該導出操作手段に対応する可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(リールの停止制御)と、
前記複数の可変表示領域を構成する表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係が特定位置関係(例えば、「黒7」が一直線上に並ぶ位置関係)となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段(フリーズ制御)と、
前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間(フリーズ期間)において、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う前に、該特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定位置関係となった前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係がランダムとなるように当該特殊変動制御(リール演出制御)後の位置関係を決定する位置関係決定手段(位置関係決定処理)と、
前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた後、前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係を前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)により決定された位置関係に変更する位置関係変更手段と、
を備え、
前記導出操作有効化手段は、前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた場合に、前記位置関係変更手段により前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係が変更された後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示領域が制御される特殊変動制御が行われるため、可変表示領域の表示態様にてインパクトある演出を行えるとともに、特殊変動制御の後、導出操作手段が有効となる前に、特殊変動制御により特定位置関係となった表示帯同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更するので、特定位置関係とする特殊変動制御を行った場合でも、特殊変動制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、特殊変動制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン)であって、
前記複数の可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記複数の可変表示領域に表示結果を導出させる際にそれぞれ操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて該導出操作手段に対応する可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(リールの停止制御)と、
前記複数の可変表示領域を構成する表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係が特定位置関係(例えば、「黒7」が一直線上に並ぶ位置関係)となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段(フリーズ制御)と、
前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間(フリーズ期間)において、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御手段が前記特殊変動制御(リール演出制御)を行った後に、該特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定位置関係となった前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係がランダムとなるように当該特殊変動制御(リール演出制御)後の位置関係を決定する位置関係決定手段(位置関係決定処理)と、
前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた後、前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係を前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)により決定された位置関係に変更する位置関係変更手段と、
を備え、
前記導出操作有効化手段は、前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた場合に、前記位置関係変更手段により前記表示帯(リール2L、2C、2R)同士の相対的な位置関係が変更された後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示領域が制御される特殊変動制御が行われるため、可変表示領域の表示態様にてインパクトある演出を行えるとともに、特殊変動制御の後、導出操作手段が有効となる前に、特殊変動制御により特定位置関係となった表示帯同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更するので、特定位置関係とする特殊変動制御を行った場合でも、特殊変動制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、特殊変動制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
本発明の手段1に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、
前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)は、前記複数の表示帯(左リール、中リール、右リール)それぞれについて他の表示帯との位置関係の変更量をランダムに決定する(変更量決定抽選)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特殊変動制御の後、導出操作手段が有効化された際の複数の表示帯同士の位置関係がより不規則となる。
本発明の手段2に記載のスロットマシンは、手段1に記載のスロットマシンであって、
前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)は、前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われる毎に、各表示帯と他の表示帯との位置関係の変更量の組み合わせが同じ組み合わせとなる割合を低減させる同組み合わせ低減手段(総数が互いに素となる乱数を用いた変更量決定抽選)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特殊変動制御毎に、導出操作手段が有効化された際の複数の表示帯同士の位置関係に偏りが生じることを防止できる。
尚、前記特殊変動制御が行われる毎に、各表示帯と他の表示帯との位置関係の変更量の組み合わせが同じ組み合わせとなる割合を低減させる方法としては、例えば、各表示帯の決定に用いる乱数として、更新範囲の総数が互いに素となる乱数を用いる方法や、前記特殊変動制御が行われる毎に乱数の抽出タイミングをずらす方法などが該当する。
本発明の手段3に記載のスロットマシンは、手段1または2に記載のスロットマシンであって、
前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)は、各表示帯と他の表示帯との位置関係の変更量が同じとなる割合を低減させる同変更量低減手段(総数が互いに素となる乱数を用いた変更量決定抽選)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段が有効化された際に特定位置関係が維持されてしまうことを極力回避できる。
尚、各表示帯と他の表示帯との位置関係の変更量が同じとなる割合を低減させる方法としては、例えば、各表示帯の決定に用いる乱数として、更新範囲の総数が互いに素となる乱数を用いる方法や、各表示帯の決定に用いる乱数として、周期の開始値がそれぞれランダムに変更される乱数を用いる方法、各表示帯の決定毎に用いる乱数の抽出タイミングをずらす方法などが該当する。
本発明の手段4に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、
前記位置関係決定手段(位置関係決定処理)は、予め定められた複数の異なる前記表示帯(左リール、中リール、右リール)同士の相対的な位置関係からいずれかの位置関係をランダムに決定する(位置関係決定抽選)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段が有効化された際の複数の表示帯同士の位置関係に偏りが生じることを防止できる。
本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示可能な可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン)であって、
前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(リールの停止制御)と、
前記可変表示領域に特定の識別情報(例えば、「7」)を表示させる特殊変動制御(リール演出制御)を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段(フリーズ制御)と、
前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間(フリーズ期間)において、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御(リール演出制御)を行うと決定した場合に、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う前に、該特殊変動制御により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記表示帯(リール)の移動速度が規定速度(定速回転)となるまでの加速時間をランダムに決定する加速時間決定手段(加速時間決定処理)と、
前記特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)により決定された加速時間に応じて前記表示帯(リール)を前記規定速度(定速回転)となるまで加速する加速制御手段と、
を備え、
前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた場合に、該特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)により決定された加速時間に応じて前記表示帯(リール)が加速し、前記規定速度(定速回転)となった後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御が行われるため、可変表示領域の表示態様にてインパクトある演出を行えるとともに、特殊変動制御により特定の識別情報が表示された後、表示帯の移動速度が規定速度となるまでの加速時間をランダムに変更するので、特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行った場合でも、特殊変動制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、特殊変動制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
尚、前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御とは、例えば、可変表示領域に特定の識別情報を所定時間にわたり一端停止させる制御や、停止はしないものの特定の識別情報が表示されたタイミングで他の識別情報が表示されている場合よりも遅い速度で移動させる制御、所定時間にわたり特定の識別情報を可変表示領域内で移動させつつ表示させる制御などが該当する。
本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示可能な可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン)であって、
前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(リールの停止制御)と、
前記可変表示領域に特定の識別情報(例えば、「7」)を表示させる特殊変動制御(リール演出制御)を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段(フリーズ制御)と、
前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間(フリーズ期間)において、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)を表示された後に、前記表示帯(リール)の移動速度が規定速度(定速回転)となるまでの加速時間をランダムに決定する加速時間決定手段(加速時間決定処理)と、
前記特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)により決定された加速時間に応じて前記表示帯(リール)を前記規定速度(定速回転)となるまで加速する加速制御手段と、
を備え、
前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた場合に、該特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)により決定された加速時間に応じて前記表示帯(リール)が加速し、前記規定速度(定速回転)となった後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御が行われるため、可変表示領域の表示態様にてインパクトある演出を行えるとともに、特殊変動制御により特定の識別情報が表示された後、表示帯の移動速度が規定速度となるまでの加速時間をランダムに変更するので、特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行った場合でも、特殊変動制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、特殊変動制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
尚、前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御とは、例えば、可変表示領域に特定の識別情報を所定時間にわたり一端停止させる制御や、停止はしないものの特定の識別情報が表示されたタイミングで他の識別情報が表示されている場合よりも遅い速度で移動させる制御、所定時間にわたり特定の識別情報を可変表示領域内で移動させつつ表示させる制御などが該当する。
本発明の手段5に記載のスロットマシンは、請求項3または4に記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を備え、
前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされており、
前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)は、前記複数の表示帯(左リール、中リール、右リール)それぞれについて前記加速時間をランダムに決定する(加速時間決定抽選)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、各表示帯毎に加速時間がランダムに変更されるので、特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行った場合でも、各表示帯の加速時間をより不規則なものにできる。
本発明の手段6に記載のスロットマシンは、手段5に記載のスロットマシンであって、
前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)は、前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われる毎に、各表示帯毎の前記加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなる割合を低減させる同組み合わせ低減手段(総数が互いに素となる乱数を用いた加速時間決定抽選)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特殊変動制御毎に、規定速度となるまでの加速時間に偏りが生じることを防止できる。
尚、前記特殊変動制御が行われる毎に、各表示帯毎の前記加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなる割合を低減させる方法としては、例えば、各表示帯の決定に用いる乱数として、更新範囲の総数が互いに素となる乱数を用いる方法や、前記特殊変動制御が行われる毎に乱数の抽出タイミングをずらす方法などが該当する。
本発明の手段7に記載のスロットマシンは、手段5または6に記載のスロットマシンであって、
前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)は、各表示帯毎の前記加速時間が同じとなる割合を低減させる同加速時間低減手段(総数が互いに素となる乱数を用いた加速時間決定抽選)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の表示帯における加速時間が同じとなってしまうことを極力回避できる。
尚、各表示帯毎の前記加速時間が同じとなる割合を低減させる方法としては、例えば、各表示帯の決定に用いる乱数として、更新範囲の総数が互いに素となる乱数を用いる方法や、各表示帯の決定に用いる乱数として、周期の開始値がそれぞれランダムに変更される乱数を用いる方法、各表示帯の決定毎に用いる乱数の抽出タイミングをずらす方法などが該当する。
本発明の手段8に記載のスロットマシンは、請求項3または4に記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を備え、
前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされており、
前記加速時間決定手段(加速時間決定処理)は、予め定められた複数の異なる前記表示帯毎の加速時間の組み合わせからいずれかの組み合わせをランダムに決定する(加速時間組み合わせ決定抽選)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の表示帯毎の加速時間に偏りが生じることを防止できる。
本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示可能な可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン)であって、
前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(リールの停止制御)と、
前記可変表示領域に特定の識別情報(例えば、「7」)を表示させる特殊変動制御(リール演出制御)を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)と、
前記特殊変動制御決定手段(フリーズ抽選)が前記特殊変動制御(リール演出制御(フリーズ状態))を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段(フリーズ制御)と、
前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間(フリーズ期間)において、前記特殊変動制御(リール演出制御)を行う特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われる場合に、該特殊変動制御が行われる前の前記表示帯の位置である初期位置(リール演出制御前のリールの位置)を特定する初期位置特定手段と、
前記特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記表示帯(リール)の位置を前記初期位置(リール演出制御前のリールの位置)に戻す制御を行う初期位置制御手段と、
を備え、
前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御(リール演出制御)が行われた場合に、該特殊変動制御(リール演出制御)により前記特定の識別情報(例えば、「7」)が表示された後、前記初期位置制御手段により前記表示帯(リール)の位置が前記初期位置(リール演出制御前のリールの位置)に戻された後、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作を有効化する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御が行われるため、可変表示領域の表示態様にてインパクトある演出を行えるとともに、特殊変動制御により特定の識別情報が表示された後、表示帯の位置を特殊変動制御を行う前の位置に戻した後、導出操作手段の操作が有効化されるので、特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行った場合でも、特殊変動制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、特殊変動制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
尚、前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御とは、例えば、可変表示領域に特定の識別情報を所定時間にわたり一端停止させる制御や、停止はしないものの特定の識別情報が表示されたタイミングで他の識別情報が表示されている場合よりも遅い速度で移動させる制御、所定時間にわたり特定の識別情報を可変表示領域内で移動させつつ表示させる制御などが該当する。
本発明を適用したスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 入賞として定められた役の構成を示す図である。 遊技状態別の内部抽選の対象役及び当選確率を示す図である。 役別のフリーズ抽選の当選確率を示す図である。 実施例1におけるフリーズ及びリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。 リール演出の実行状況を示す図である。 リール演出のパターン別の制御内容及び選択率を示す図である。 実施例2におけるフリーズ及びリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。 実施例3におけるフリーズ及びリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。 変更量決定抽選において各リールの変更量を決定する際に用いる乱数を示す図である。 変更量決定抽選において各リールの変更量を決定する際の当選範囲を示す図である。 実施例3の変形例としてのフリーズ及びリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。 位置関係決定抽選において決定される各リールの位置関係を示す図である。 実施例4におけるリール演出の実行状況を示す図である。 実施例5におけるフリーズ及びリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「黒チェリー」、「白チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54(図1、4参照)、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
尚、本実施例では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、などの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしても良い。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行うようにしても良い。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、通常遊技状態があり、いずれの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図5に示すように、特別役としてビッグボーナス(1)〜(3)(以下ではビッグボーナス(1)をBB(1)、ビッグボーナス(2)をBB(2)、ビッグボーナス(3)をBB(3)とする)が、小役としてチェリー、スイカ、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても右リールについて入賞ラインのいずれかに「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。尚、「白チェリー」の図柄が右リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、2枚のメダルが払い出されることとなる。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。
ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「BAR−リプレイ−リプレイ」、「黒7−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
BB(1)は、通常遊技状態において入賞ラインに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、BB(2)は、通常遊技状態において入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、BB(3)は、通常遊技状態において入賞ラインに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB(1)〜(3)のいずれかが入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、8ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BB(1)(2)の入賞を契機とするBBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が269枚を超えたときに終了し、BB(3)の入賞を契機とするBBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が69枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
本実施例では、図6に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となり役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、BB(1)、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、BB(3)、BB(3)+スイカ、BB(3)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。本実施例では、設定値として6が設定されている場合に図6に示す判定値数を用いており、各役の当選確率はおおよそ図6に示す確率となる。
本実施例では、図6に示すように、スイカ、チェリーが特別役と同時当選し得るが、スイカの当選確率に占める特別役と同時当選する確率の比率が、チェリーの当選確率に占める特別役と同時当選する確率の比率よりも高く、スイカが入賞した場合に、チェリーが入賞した場合よりも特別役の当選が期待できる。
内部抽選において、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役をいずれかの入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役がいずれの入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、いずれかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
図3に示すように、ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが入賞ラインに揃い、ベルが入賞することとなる。また、リプレイを構成する左リールの「リプレイ」「BAR」「黒7」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「BAR−リプレイ−リプレイ」または「黒7−リプレイ−リプレイ」のいずれかの組み合わせが入賞ラインに揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、チェリーを構成する右リールの「白チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「白チェリー」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作を行えば「ANY−ANY−白チェリー」の組み合わせが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなるが、「白チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作を行えば、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」「BAR」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインに揃ってスイカが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(3)も構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(3)のいずれかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば当選したBBが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。尚、BBは、前述のように取りこぼしても次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
尚、本実施例では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール演出コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、電源投入コマンド、操作検出コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、次ゲームにおいて後述するフリーズ状態に制御される旨を通知するコマンドであり、フリーズ状態の制御を開始するときに送信される。
リール演出コマンドは、後述するリール演出を行う前のリールの回転開始時における各リール同士の相対位置関係である初期位置関係を特定可能なコマンドであり、リールの回転開始後、初期位置関係の検出が完了した時点で送信される。尚、初期位置関係から各リールの位置も特定可能となる。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、BB中であるか、RB中であるか、等)、現在設定されている設定値を特定可能なコマンドであり、後述する設定終了コマンドの送信後及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨及び設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
電源投入コマンドは、電源投入時にいずれかの特別役に当選しているか否かを示すコマンドであり、起動時に電断前の状態に復帰することが可能な場合に、電断前の状態に復帰するときに送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの検出状態がOFFからONに変化した旨、またはONからOFFに変化した旨を示すコマンドであり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、電源投入コマンド以外のコマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
エラーコマンド、初期化コマンド、電源投入コマンドは、前述した起動処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた特殊コマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
ドアコマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のドア監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられたドアコマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号の入力を検知した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
尚、本実施例では、サブCPU91aがタイマ割込処理(サブ)を行う時間間隔(1.12ms)が、メインCPU41aがコマンドを送信する時間間隔(2.24ms)よりも短い間隔であるため、通常のゲームに伴う動作が行われていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されることとなり、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはなく、メインCPU41aから送信されたコマンドを受信すると、その後最初に行われるタイマ割込処理(サブ)によって受信したコマンドは読み出され、コマンドに対応する処理が行われる。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。尚、演出の実行中において賭数の設定操作やクレジット、賭数の精算操作が不能化されている状態(BETフリーズ状態)に制御する場合には、その間に、賭数の設定操作や精算操作がなされても、BETコマンドや払出開始コマンドを送信させず、結果、これら操作に伴い実行中の演出がキャンセルされない構成としても良い。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンは、フリーズコマンドを受信した際にも、その直前に受信した内部当選コマンドが示す内部抽選の結果がBBの当選を示すか、RBの当選を示すか、に応じた確率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
制御パターンテーブルには、特定のコマンド(待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、特別役の当選を示す電源投入コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、サブCPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出(デモンストレーション演出)を実行するためのデモパターンが制御パターンとして参照される。尚、特別役の当選を報知する確定演出が実行されている場合には、デモ演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信してもデモパターンが制御パターンとして参照されることはなく、デモ演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されるとデモ演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
初期化コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、設定終了コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると設定変更中報知が実行され、その後、設定終了コマンドを受信するとデモ演出が実行されることとなる。
特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を報知するための特別役告知パターンが参照される。すなわち、特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信すると特別役の当選を報知する告知演出が実行されることとなる。尚、特別役の当選を報知する告知演出は、一度実行されると、当該特別役が入賞した旨を示す入賞判定コマンドを受信するまで継続するようになっている。
本実施例では、特別役と同時当選する可能性のあるチェリーまたはスイカが当選した場合にフリーズ抽選を行う。フリーズ抽選では、内部抽選の結果に応じて次ゲームにおいてフリーズ状態に制御するか否かを決定する。また、フリーズ状態に制御されることで、その間に後述のリール演出制御が行われることとなるため、フリーズ抽選は、フリーズ状態に制御するか否かを決定することに加えて、リール演出制御を行うか否かを決定するものでもある。
メインCPU41aは、フリーズ抽選にてフリーズ状態に制御しないと決定した場合には、図8(a)に示すように、次ゲームの開始後、ルールの回転を開始させると直ちに加速し、全てのリールが定速回転となった時点で各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
一方、フリーズ抽選にてフリーズ状態に制御すると決定した場合には、図8(b)に示すように、次ゲームの開始後、フリーズ期間が経過するまで各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化せず、フリーズ期間が経過した時点で各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
図7は、当選役別のフリーズ抽選の当選確率及びその出現率を示す図である。
本実施例では、特別役+スイカ、特別役+チェリー、スイカ、チェリーの順でフリーズ抽選に当選する確率が高い。
また、特別役+スイカの当選時にフリーズ抽選に当選する確率が、スイカ単独で当選した場合にフリーズ抽選に当選する確率よりも高く、フリーズ状態に制御された後、スイカに入賞することでフリーズ状態を伴わずスイカに入賞した場合に比較して特別役の当選が期待できることとなる。
また、特別役+チェリーの当選時にフリーズ抽選に当選する確率が、チェリー単独で当選した場合にフリーズ抽選に当選する確率よりも高く、フリーズ状態に制御された後、チェリーに入賞することでフリーズ状態を伴わずチェリーに入賞した場合に比較して特別役の当選が期待できることとなる。
また、BB+スイカが当選してフリーズ抽選に当選する確率及びスイカが単独で当選してフリーズ抽選に当選する確率に占める前者の確率の比率が、BB+チェリーが当選してフリーズ抽選に当選する確率及びチェリーが単独で当選してフリーズ抽選に当選する確率に占める前者の確率の比率よりも高いため、フリーズ状態を伴ってスイカまたはチェリーのいずれかが入賞した場合には、スイカに入賞した場合の方がチェリーに入賞した場合に比較して特別役の当選が期待できることとなる。
本実施例のメインCPU41aは、図8(b)に示すように、前述のフリーズ期間、すなわちゲーム開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅らせている期間においてリールを変動させることにより演出を行うリール演出制御を行う。
リール演出制御とは、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させるとともに、一直線上に揃った図柄の種類に応じて特別役の当選可能性を示唆する演出である。
また、メインCPU41aは、図8(b)に示すように、フリーズ期間の全ての期間においてリール演出制御を行うのではなく、まず、ゲームの開始後、リール演出制御の前に初期位置検出制御を行う。
初期位置検出制御とは、図9(a)に示すように、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する制御である。尚、初期位置検出制御では、全てのリールの基準位置にて各リール同士の相対的な位置関係が特定できることから、リール演出制御では、ここで特定した各リール同士の相対的な位置関係に基づいて各リールの制御を行うようになっている。また、初期位置検出制御では、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係だけでなく、リール基準位置が検出されるまでのステップ数を計数することにより、3つのリールの回転開始時における初期位置も特定されるようになっている。
また、本実施例では、全てのリールの基準位置を確実に検出するために、初期位置検出制御にて停止している3つのリールを、1回転同期回転させる制御を行っており、この際、1つのリールでも基準位置を検出できない場合には、リールに異常が生じていると判断してエラー制御を行うようになっている。
また、本実施例では、後述のように初期位置検出制御の後のリール演出制御にて順回転(図中下方向)にてリールを回転させる制御パターンと、逆回転(図中上方向)にてリールを回転させる制御パターンと、があり、前者の制御パターンが選択された場合には、順回転にて初期位置検出制御を行い、後者の制御パターンが選択された場合には、逆回転にて初期位置検出制御を行う。
次いで、メインCPU41aは、初期位置検出制御の後、図8(b)に示すように、リール演出制御を行う。リール演出制御では、リールの回転を維持しつつ、選択された制御パターンに従って、対応する図柄が一直線上に並ぶように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。例えば、「黒7」が一直線上に揃う制御パターンであれば、図9(b)に示すように、「黒7」が一直線上に揃った状態となるように各リール同士の相対的な位置関係となるようにリールを回転させる制御を行う。
次いで、メインCPU41aは、リール演出制御の後、図8(b)に示すように、初期位置復帰制御を行う。初期位置復帰制御では、リールの回転を維持しつつ、図9(c)に示すように、初期位置検出制御にて特定したリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。
次いで、メインCPU41aは、初期位置復帰制御の後、図8(b)に示すように、初期位置報知制御を行う。初期位置報知制御では、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、メインCPU41aは、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、図8(b)及び図9(d)に示すように、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、サブCPU91aは、フリーズ期間において初期位置検出制御、リール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行うことにより、リールの視認性を変化させる制御を行う。これら初期位置検出制御、リール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、前述したリール演出コマンドから、リールの回転開始時における各リール同士の相対位置関係である初期位置関係を特定し、特定した初期位置関係から各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行われるようになっている。
初期位置検出制御中においては、図9(a)に示すように、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯し、最終的に全ての領域に対応するリールLED55を消灯する。
次いで、リール演出制御中においては、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」「BAR」「スイカ」「チェリー」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行い、図9(b)に示すように、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行う。例えば、「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次いで、初期位置復帰制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リール同士の相対的な位置関係が初期位置関係に戻った時点で、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置となる3つの連続する図柄の通過に合わせてリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行う。
次いで、初期位置報知制御では、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置が一旦停止した時点で全ての領域のリールLED55を点滅表示させることで、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置に戻ったことを強調する。次いで、リールの回転が再度開始した時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
メインCPU41aは、フリーズ状態に制御する旨が決定された次のゲームの開始時点において、BB(1)(2)が当選しているか、BB(3)が当選しているか、特別役が非当選であるか、に応じた確率にてフリーズ期間中に実行されるリール演出制御の制御パターンを複数の制御パターンからランダムに選択する制御パターン選択抽選を行う。
制御パターンは、図10(a)に示すように、パターン1〜7の7種類からなる。
パターン1は、順回転にて最終的に「チェリー」が一直線上に並ぶパターン、パターン2は、順回転にて最終的に「スイカ」が一直線上に並ぶパターン、パターン3は、順回転にて最終的に「BAR」が一直線上に並ぶパターン、パターン4は、順回転にて最終的に「黒7」が一直線上に並ぶパターン、パターン5は、逆回転にて最終的に「チェリー」が一直線上に並ぶパターン、パターン6は、逆回転にて最終的に「スイカ」が一直線上に並ぶパターン、パターン7は、逆回転にて最終的に「BAR」が一直線上に並ぶパターンである。
これら各パターンは、制御パターン選択抽選にて図10(a)に示す確率にてそれぞれ選択される。
本実施例では、図10(b)−(1)に示すように、パターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a1+b1、BB非当選時における選択率:c1の合算値に占めるパターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a1+b1)/(a1+b1+c1)よりも、パターン2のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a2+b2、BB非当選時における選択率:c2の合算値に占めるパターン2のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a2+b2)/(a2+b2+c2)が高くなるように抽選確率が定められており、パターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a5+b5、BB非当選時における選択率:c5の合算値に占めるパターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a5+b5)/(a5+b5+c5)よりも、パターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a6+b6、BB非当選時における選択率:c6の合算値に占めるパターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a6+b6)/(a6+b6+c6)が高くなるように抽選確率が定められている。
このため、リール制御演出では、最終的に「チェリー」が一直線上に並ぶよりも「スイカ」が一直線上に並んだ方が、BB(1)〜(3)のいずれかに当選していることに対して期待できる。
また、本実施例では、図10(b)−(2)に示すように、パターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a1+b1に占めるパターン1のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a1の比率:a1/(a1+b1)よりも、パターン2のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a2+b2に占めるパターン2のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a2の比率:a2/(a2+b2)が高くなるように抽選確率が定められており、パターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a5+b5に占めるパターン5のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a5の比率:a5/(a5+b5)よりも、パターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a6+b6に占めるパターン6のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a6の比率:a6/(a6+b6)が高くなるように抽選確率が定められている。
このため、リール制御演出では、最終的に「チェリー」が一直線上に並ぶよりも「スイカ」が一直線上に並んだ方が、BB(1)〜(3)のうちより有利度の高いBB(1)(2)に当選していることに対して期待できる。
また、本実施例では、図10(b)−(3)に示すように、パターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a1+b1、BB非当選時における選択率:c1の合算値に占めるパターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a1+b1)/(a1+b1+c1)よりも、パターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a5+b5、BB非当選時における選択率:c5の合算値に占めるパターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a5+b5)/(a5+b5+c5)が高くなるように抽選確率が定められており、パターン2のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a2+b2、BB非当選時における選択率:c2の合算値に占めるパターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a2+b2)/(a2+b2+c2)よりも、パターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a6+b6、BB非当選時における選択率:c6の合算値に占めるパターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率の比率:(a6+b6)/(a6+b6+c6)が高くなるように抽選確率が定められている。
このため、リール制御演出では、最終的に「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並んだ場合に、順回転にて「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並ぶよりも逆回転にて「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並ぶ方が、BB(1)〜(3)のいずれかに当選していることに対して期待できる。
また、本実施例では、図10(b)−(4)に示すように、パターン1のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a1+b1に占めるパターン1のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a1の比率:a1/(a1+b1)よりも、パターン5のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a5+b5に占めるパターン5のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a5の比率:a5/(a5+b5)が高くなるように抽選確率が定められており、パターン2のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a2+b2に占めるパターン2のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a2の比率:a2/(a2+b2)よりも、パターン6のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a6+b6に占めるパターン6のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a6の比率:a6/(a6+b6)が高くなるように抽選確率が定められている。
このため、リール制御演出では、最終的に「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並んだ場合に、順回転にて「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並ぶよりも逆回転にて「チェリー」または「スイカ」が一直線上に並ぶ方が、BB(1)〜(3)のうちより有利度の高いBB(1)(2)に当選していることに対して期待できる。
また、本実施例では、パターン3、4、7が、BB(1)〜(3)が当選している場合のみ選択され得ることから、リール制御演出では、最終的に「BAR」または「黒7」が一直線上に並んだ場合に、必ずBB(1)〜(3)が当選していることが示される。特に、パターン4は、BB(1)(2)が当選している場合のみ選択され得るので、最終的に「黒7」が一直線上に並んだ場合には、BB(1)〜(3)のうちより有利度の高いBB(1)(2)に当選していることが確定する。
また、本実施例では、図10(b)−(5)に示すように、パターン3のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a3+b3に占めるパターン3のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a3の比率:a3/(a3+b3)よりも、パターン7のBB(1)〜(3)いずれかの当選時における選択率:a7+b7に占めるパターン7のBB(1)(2)いずれかの当選時における選択率:a7の比率:a7/(a7+b7)が高くなるように抽選確率が定められている。
このため、リール制御演出では、最終的に「BAR」が一直線上に並んだ場合に、順回転にて「BAR」が一直線上に並ぶよりも逆回転にて「BAR」が一直線上に並ぶ方が、BB(1)〜(3)のうちより有利度の高いBB(1)(2)に当選していることに対して期待できる。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、すなわち「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係となるように制御するリール演出制御が行われるため、フリーズ期間におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行うことができる。
尚、本実施例では、複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させるリール演出制御を適用しているが、例えば、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態で上下に移動しつつ表示させるリール演出制御、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態が透視窓3に対応する位置で停止させる制御、停止はしないものの「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態が透視窓3に対応する位置を通過する場合に、他の図柄が通過するよりも遅い速度で回転させる制御を適用しても良い。
また、上記のように3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、例えば「7−7−7」の並びとなるリール演出制御を行った後、そのままの位置関係でリールの停止操作を有効とすると、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行った場合、最初に停止操作を行ったタイミングが偶然、「7」の引込範囲であれば、他のリールの停止操作のタイミングも「7」の引込範囲となる可能性が高くなり、リール演出制御を行わなかった場合、すなわち3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係ではない場合に、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行った場合に比較して、「7−7−7」が揃う可能性が高まってしまうこととなる。このように、リール演出制御を行うことにより、リール同士の相対的な位置関係と、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して、本実施例では、前回のゲームにおける各リールの停止位置をRAM41cのワーク領域などに保持しておくことがなく、リール演出制御を行う場合には、ゲーム開始後、リール演出制御を行う前に、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行うとともに、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係、すなわちリールの回転開始時における相対的な位置関係に戻すようになっており、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行った場合であっても、このようなリール演出制御を行わなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、各リール同士の相対的な位置関係が、前回のゲームのリール停止時と同じ位置関係、すなわち規則性のない位置関係に戻されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係に戻すだけでなく、初期位置関係に戻した後、初期位置関係に戻った旨を示唆する制御、すなわちリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知する制御を行うようになっており、各リール同士の位置関係がリール演出制御によって何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係のままではなく、初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して知らせることができ、何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係であると誤解してストップスイッチ8L、8C、8Rによりリールの停止操作が行われてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知するようになっているが、少なくとも初期位置に戻った旨が遊技者に報知される構成であれば良く、例えば、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま通常よりもゆっくりと1回転以上同期回転させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置が通過する際に、該当する停止位置の通過に合わせて該当するエリアをリールLED55で照射することにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成などでも、上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、リール演出制御を行うにあたり、ゲーム開始後、まず、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行うことにより、リール演出制御によって各リール同士の位置関係が変更される前の初期位置関係を特定するようになっており、リール演出制御の終了後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時の位置関係に確実に戻すことができる。
これにより、例えば、前回のゲームでリールが脱調した場合や遊技場側でリールの位置を手動で移動させた場合など、メインCPU41aが前回のゲームにおけるリール停止時において特定した各リールの位置と、実際の各リールの位置と、が異なる場合であっても、リール演出制御の終了後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時の位置関係に戻すことが可能となる。
また、本実施例では、リール演出制御を行う場合に初期位置検出制御を行って初期位置関係を特定しているので、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持しておく必要がなく、RAM41cのワーク領域として必要な領域を節約することができる。
尚、本実施例では、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持しない構成であるが、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持する構成としても良く、このような構成とすることで、例えば、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係と、を比較し、これらが一致しない場合に、リールの脱調などが生じていることを検出することが可能となる。そして、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係と、を比較した結果、不一致が判定された場合にエラー状態に制御することにより、脱調などの不具合が生じていることを容易に特定することが可能となる。また、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係と、を比較した結果、不一致が判定された場合に、常にエラー状態に制御するものに限られず、例えば、連続して不一致が判定された場合や、一定割合以上で不一致が判定された場合のみエラー状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、たまたま脱調が起きただけで、頻繁に発生するわけではないのに、エラー状態に制御され、遊技が中断してしまうことを防止できる。
尚、上述のように前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持して、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係と、を比較する場合には、少なくとも初期位置検出制御が初期位置関係を特定し、該初期位置関係と比較するまで前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持する構成であれば良く、その後は保持されない構成としても良いし、ゲーム終了時まで保持する構成としても良い。また、初期位置検出制御(リール演出制御)を行わない旨が確定したときは、その時点以降、ゲーム終了時の各リールの停止位置やその位置関係を保持しない構成としても良い。また、本実施例のように前回のゲームにおいてリール演出制御(フリーズ状態)を行うか否かを決定する構成においては、次ゲームにおいてリール演出制御(フリーズ状態)を行うと決定された場合のみ、ゲーム終了時の各リールの停止位置やその位置関係を、少なくとも初期位置検出制御が初期位置関係を特定し、該初期位置関係と比較するまで保持する構成であれば良い。
また、本実施例では、フリーズ期間においてリール演出制御を行うとともに、これに伴いリールLED55の点灯/消灯制御を行うことによりリールの視認性を変更させる演出を行い、リール演出制御に伴うリールの変動態様による演出効果を高めることができるうえに、リール演出制御の後の初期位置報知制御において初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して効果的に知らせることができる。
また、リールLED55の点灯/消灯制御によりリールの視認性を変更させる演出は、フリーズ期間、すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化されるまでの期間においてのみ行われ、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効となった後、全てのリールが停止するまでは、全ての領域に対応するリールLED55が点灯状態で維持され、リールの視認性が変化しないようになっており、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度を変化させることなく、リールの視認性を変化させる演出を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、リールLED55の点灯/消灯制御によりリールの視認性を変更させる構成であるが、例えば、リールを背後からではなく、前方側から照射するリール照射器やリールの前面側に配置された透過型の表示器を用いてリールの視認性を変更させる構成であっても、上記のようにリールの視認性を変化させる演出をフリーズ期間においてのみ行い、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効となった後、全てのリールが停止するまではリールの視認性を変化させないようにすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度を変化させることなく、リールの視認性を変化させる演出を行うことが可能となる。
また、本実施例では、フリーズ期間のうちリール演出制御を行っている期間と、それ以外の期間(初期位置検出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御を行っている期間)と、で異なる視認性となるように制御しており、フリーズ期間においてリールの視認性の違いからリール演出制御を行っている期間であるか、他の期間であるか、を容易に判別することができる。
本実施例では、リール演出制御では、BBの当選可能性が示唆されるとともに、最終的に一直線上に並ぶ図柄の違いや図柄が並ぶまでの回転方向に応じて、示唆されるBBの当選可能性、さらには、BB(1)〜(3)のうちより有利なBB(1)(2)の当選可能性が異なり、これらリール演出制御において最終的に揃う図柄の種類や図柄が並ぶまでの回転方向からBBの当選期待度やより有利なBB(1)(2)の当選期待度を推測することが可能となるため、リール演出制御によってより一層興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、リール演出制御によって遊技者にとって有利なBBへの移行を伴うBB(1)〜(3)の当選可能性を示唆する構成であるが、リール演出制御によって遊技者にとっての有利度を示唆する構成であれば良く、例えば、内部抽選の結果が特定の結果である場合に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に応じて遊技者にとっての有利度の異なる複数の表示結果が導出され得る構成において、内部抽選の結果が特定の結果となった場合に、遊技者にとって有利なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を報知する有利操作態様報知手段と、内部抽選の結果に応じて有利操作態様報知手段による有利度を決定する有利度決定手段と、を備え、リール演出制御によって有利度決定手段により決定される有利度を示唆するようにしても良い。この場合、有利度決定手段が決定する有利度とは、有利操作態様報知手段が作動するか否か、有利操作態様報知手段が作動する確率、有利操作態様報知手を作動させる権利の個数などが該当する。さらには、有利度決定手段にて相対的に高い有利度が決定されやすい第1の状態と、相対的に低い有利度が決定されやすい第2の状態と、を備える場合に、リール演出制御によって第1の状態に制御されている可能性を示唆するようにしても良い。
また、本実施例では、前回のゲームにおいて特別役と同時に当選し得るスイカまたはチェリーが当選し、かつフリーズ抽選にて当選した場合に、フリーズ状態に制御するとともに、フリーズ状態に伴うフリーズ期間においてリール演出制御が行われるようになっており、リール演出制御によって特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、前回のゲームにおいて特別役と同時に当選し得るスイカまたはチェリーが当選し、かつフリーズ抽選にて当選した場合に、フリーズ状態に制御するとともに、フリーズ状態に伴うフリーズ期間においてリール演出制御が行われるようになっているが、前回のゲームにおいて特別役と同時に当選し得るスイカまたはチェリーが当選した場合に一律にフリーズ状態に制御し、その間にリール演出制御が行われる構成としても良い。また、前回のゲームにおいて特別役の当選可能性を示唆する表示結果(特別役と同時に当選し得るスイカまたはチェリーの入賞態様、いずれの入賞態様でもないが特別役の非当選時よりも特別役の当選時に出現する可能性が高く、特別役の当選可能性が高い旨を示唆するチャンス目など)が導出されたことを契機に、フリーズ状態に制御するとともに、フリーズ状態に伴うフリーズ期間においてリール演出制御が行われる構成とした場合でも、リール演出制御によって特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、通常遊技状態のうち特別役と同時当選し得るスイカやチェリーの当選時において、フリーズ抽選を行い、フリーズ抽選に当選することでフリーズ状態に制御され、その間にリール演出制御が行われる構成であるが、複数の遊技状態のうち特定の遊技状態においてのみフリーズ状態に制御可能とし、その間にリール演出制御が行われる構成としても良く、このような構成とすることで、特定の遊技状態でしか、フリーズ状態に制御され、その間にリール演出制御が行われることがなく、希少性が高まるため、リール演出制御よって遊技者の満足感を高めることができる。
尚、特定の遊技状態とは、例えば、BB終了後の一定期間の状態、特定役の当選または入賞後の一定期間の状態、また通常遊技状態よりも再遊技役の当選確率が高い再遊技高確率状態などが該当する。また、前述した有利度決定手段がBB中にのみまたはBB中においてより高い有利度を決定しやすい構成とし、BB中を特定の遊技状態として適用することも可能となる。また、前述した有利度決定手段がより高い有利度を決定しやすい第1の遊技状態を特定の遊技状態として適用することも可能である。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、可変表示装置として3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでも良いし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良いし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良い。
前記実施例1では、可変表示装置として3つのリール2L、2C、2Rを適用し、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明しているが、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであっても良いし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであっても良い。
前記実施例1では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例2について説明する。尚、本実施例のスロットマシンの構成は、前述した実施例1と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
前述した実施例1では、リール演出制御を行う前に、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行うのに対して、本実施例では、初期位置検出制御を行わず、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されるようになっており、この前回ゲームの終了時における各リールの停止位置から初期位置関係を特定するようになっている。
本実施例においてメインCPU41aは、図11に示すように、フリーズ状態に制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御を開始する。
次いで、メインCPU41aは、リール演出制御の後、図11に示すように、初期位置復帰制御を行う。初期位置復帰制御では、リールの回転を維持しつつ、前回のゲームの終了時における各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。本実施例では、前述のように前回のゲームの終了時における各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されるようになっており、この前回ゲームの終了時における各リールの停止位置から、初期位置関係を特定できるようになっている。
次いで、メインCPU41aは、初期位置復帰制御の後、図11に示すように、初期位置報知制御を行う。初期位置報知制御では、前回のゲームの終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回のゲームの終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、メインCPU41aは、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、図11に示すように、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、本実施例においてサブCPU91aは、フリーズ期間においてリール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行うことにより、リールの視認性を変化させる制御を行う。これらリール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、前述したリール停止コマンドから、各リール停止時における各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行われるようになっている。
リール演出制御中においては、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯する制御を行うとともに、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」「BAR」「スイカ」「チェリー」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行い、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行う。例えば、「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次いで、初期位置復帰制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リール同士の相対的な位置関係が初期位置関係に戻った時点で、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置となる3つの連続する図柄の通過に合わせてリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行う。
次いで、初期位置報知制御では、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置が一旦停止した時点で全ての領域のリールLED55を点滅表示させることで、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置に戻ったことを強調する。次いで、リールの回転が再度開始した時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
以上説明したように本実施例のスロットマシンでは、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しておくとともに、リール演出制御を行う場合には、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係、すなわち前回ゲーム終了時の各リールの停止位置から特定される前回のゲーム終了時における相対的な位置関係に戻すようになっており、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行った場合であっても、このようなリール演出制御を行わなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、各リール同士の相対的な位置関係が、前回のゲームのリール停止時と同じ位置関係、すなわち規則性のない位置関係に戻されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係に戻すだけでなく、初期位置関係に戻した後、初期位置関係に戻った旨を示唆する制御、すなわち前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知する制御を行うようになっており、各リール同士の位置関係がリール演出制御によって何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係のままではなく、初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して知らせることができ、何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係であると誤解してストップスイッチ8L、8C、8Rによりリールの停止操作が行われてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知するようになっているが、少なくとも初期位置に戻った旨が遊技者に報知される構成であれば良く、例えば、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま通常よりもゆっくりと1回転以上同期回転させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置が通過する際に、該当する停止位置の通過に合わせて該当するエリアをリールLED55で照射することにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成などでも、上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しておくことにより、前回ゲーム終了時の各リールの停止位置が特定可能となり、前回ゲーム終了時の各リールの停止位置から、リール演出制御によって各リール同士の位置関係が変更される前の初期位置関係を特定するようになっており、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行うことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
尚、本実施例では、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しているが、少なくともリール演出制御の終了後、初期位置復帰制御が行われるまで保持される構成であれば良く、その後は保持されない構成としても良い。また、リール演出制御を行わない旨が確定したときは、その時点以降、ゲーム終了時の各リールの停止位置を保持しない構成としても良い。また、本実施例のように前回のゲームにおいてリール演出制御(フリーズ状態)を行うか否かを決定する構成においては、次ゲームにおいてリール演出制御を行うと決定された場合のみ、ゲーム終了時の各リールの停止位置を、少なくともリール演出制御の終了後、初期位置復帰制御が行われるまで保持する構成であれば良い。
以上、本発明の実施例2を説明してきたが、本発明はこの実施例2に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1と同一もしくは類似する構成については、実施例1で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1について例示した変形例についても実施例2に適用可能である。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例3について説明する。尚、本実施例のスロットマシンの構成は、前述した実施例1と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
前述した実施例1では、メインCPU41aは、リール演出制御の後、初期位置復帰制御を行う構成であったのに対して、本実施例では、初期位置復帰制御ではなく、リール演出制御の後、各リールの相対的な位置関係がランダムとなるようにこれらの位置関係を変更する位置関係変更制御を行う。このため、本実施例では、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する必要はなく、実施例1のようにリール演出制御を行う前に、初期位置検出制御を行ったり、実施例2のように各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されることもない。
本実施例においてメインCPU41aは、図12に示すように、フリーズ状態に制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御を開始する。また、フリーズ抽選に当選した場合には、それと同時、すなわちリール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の位置関係変更制御によって変更する位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定する位置関係決定処理を行う。
位置関係決定処理では、各リール毎に現在の位置に対する変更量を0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行う。
図13に示すように、変更量決定抽選では、左リール、中リール、右リールに対してそれぞれ更新範囲の総数が異なる乱数を用いて抽選が行われる。詳しくは、左リールの変更量を決定する抽選では、0〜996の範囲で更新される乱数が用いられ、中リールの変更量を決定する抽選では、0〜997の範囲で更新される乱数が用いられ、右リールの変更量を決定する抽選では、0〜998の範囲で更新される乱数が用いられる。
これらの乱数は、ともにタイマ割込処理(メイン)が行われる毎に更新されるソフト乱数を用いているが、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、乱数同士の更新周期が同期し難いようになっている。
一方、図14に示すように、変更量決定抽選では、いずれのリールにおいても変更量として0〜4図柄がほぼ均等な割合で当選するようになっているが、前述のように乱数同士の更新周期が同期しない構成であるため、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成となる。
また、それぞれの乱数の総数である997、998、999が同期することとなる最小公倍数は、994010994であり、本実施例では、それぞれの乱数がタイマ割込処理(メイン)毎に更新され、その間隔が0.56msであり、1秒間に約1786回更新されるので、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて変更量決定抽選が行われることはなく、リール演出制御が行われる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成となる。
そしてメインCPU41aは、それぞれの変更量決定抽選を行うことにより、これら3つのリールの相対的な位置関係を決定する。
次いで、メインCPU41aは、リール演出制御を行うとともに、その後、図12に示すように、変更量決定抽選の結果に基づいて各リールの相対的な位置関係を変更する位置関係変更制御を行う。位置関係変更制御では、リールの回転を維持しつつ、まず、左リールと他のリールとの位置関係とが左リールの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、左リールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す。次いで、中リールと他のリールとの位置関係とが中リールの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、中リールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す。最後に、右リールと他のリールとの位置関係とが右リールの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、右リールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す。これにより、各リール同士の位置関係がランダムな位置関係となる。
そして、メインCPU41aは、位置関係変更制御により各リール同士の位置関係をランダムな位置関係とした後、全てのリールの回転速度を加速させ、図12に示すように、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、本実施例においてサブCPU91aは、フリーズ期間においてリール演出制御、位置関係変更制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行うことにより、リールの視認性を変化させる制御を行う。これらリール演出制御、位置関係変更制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、前述したリール停止コマンドから、各リール停止時における各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行われるようになっている。
リール演出制御中においては、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯する制御を行うとともに、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」「BAR」「スイカ」「チェリー」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行い、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行う。例えば、「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次いで、位置関係変更制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リールの相対的な位置関係がランダムな位置関係となった時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
以上説明したように本実施例のスロットマシンでは、リール演出制御を行う場合には、各リール同士の相対的な位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定し、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、リール演出制御の前に決定されたランダムな位置関係に変更するようになっており、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行った場合であっても、このようなリール演出制御を行わなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、各リール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係、すなわち規則性のない位置関係に変更されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、ゲーム終了時の各リール同士の位置関係とは関係なく、リール演出制御の後、各リール同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更することで、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない構成であるので、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行うことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
また、本実施例では、リール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の位置関係変更制御によって変更する位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定する位置関係決定処理を行うようになっており、フリーズ抽選、すなわちリール演出制御を行うか否かを決定するための処理と位置関係決定処理とを、リール演出制御を挟まずに連続して行うことが可能となり、処理の流れが簡素化できるとともに、リール演出制御の終了後、直ちに位置関係変更制御に移行させることができる。
尚、本実施例では、リール演出制御を開始する前の段階で位置関係決定処理を行う構成であるが、図15に示すように、リール演出制御の後に、位置関係決定処理を行い、その結果に基づいて位置関係変更制御を行う構成でも良く、このような構成とすることで、リール演出制御の期間にわたり、位置関係変更制御にて用いる各リール同士の相対的な位置関係を特定するデータを保持しておく必要が無く、例えば、リール演出制御の期間中に電断した場合などにおいても、電断復帰まで保持しておくデータ量を軽減することができる。
また、本実施例のように、位置関係決定処理において各リール毎に現在の位置に対する変更量を決定する変更量決定抽選を行う構成であれば、相対的な位置関係を変更するリールの変更量決定抽選を行い、直ちに当該リールの位置関係変更制御(変更量決定抽選にて当選した変更量だけずらす制御)を行う制御を、各リール毎に順番に行う構成としても良く、このような構成とすることで、位置関係変更制御にて位置を変更するリール以外のリールについての変更量を保持せずに済むこととなる。
また、本実施例では、リール演出制御の後、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、一のリールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す制御により、リール同士の相対的な位置関係を変更する構成であるが、変更量決定抽選にて図柄数ではなく、複数の異なる変更時間からいずれかの変更時間を決定し、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した変更時間が経過するまで、一のリールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す制御により、リール同士の相対的な位置関係を変更する構成としても良い。
また、リール演出制御の後、一のリールの加速を開始するとともに、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、他のリールの加速の開始を遅らせることによりリール同士の相対的な位置関係を変更する構成としても良い。さらには、変更量決定抽選にて図柄数ではなく、複数の異なる変更時間からいずれかの変更時間を決定し、一のリールの加速を開始するとともに、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した変更時間が経過するまで、他のリールの加速の開始を遅らせることによりリール同士の相対的な位置関係を変更する構成としても良い。
また、本実施例では、各リール毎に現在の位置に対する変更量を0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定されるようになっており、それぞれのリールの位置関係との関連性がより不規則なものとなり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の相対的な位置関係をより不規則なものにできる。
また、各リール毎に行う変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、それぞれの乱数同士の更新周期が、それぞれの乱数の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける変更量をよりばらつかせることができる。これにより、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行った場合であっても、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際にリール演出制御における位置関係が維持されてしまうことを極力回避できる。
尚、本実施例では、各リール毎に行う変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成としているが、例えば、各リール毎に行う変更量決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、それぞれの乱数毎に、1周期毎に開始値がランダムに変更されるようにした乱数を用いたり、各リールの変更量決定抽選を行うタイミングをずらすことにより、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、各リール毎に行う変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることで、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける変更量をよりばらつかせることができるだけでなく、リール演出制御が行われる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定される割合を下げることもできるので、リール演出制御が行われる毎に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。
また、本実施例では、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行い、2回以上リール演出制御が行われた場合であっても、リール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となることがないようになっている。また、リール演出制御を行うにあたり、変更量決定抽選を行う際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出制御が行われる毎に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。
尚、本実施例では、各リール毎に行う変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、リール演出制御が行われる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成としているが、例えば、各リール毎に行う変更量決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、リール演出制御を行う毎に変更量決定抽選を行うタイミングをずらすこと(例えば、リール演出制御前に変更量決定抽選を行った場合には、次回リール演出制御を行う場合に、リール演出制御後に変更量決定抽選を行うなど)により、リール演出制御が行われる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例の変更量決定抽選では、各リール毎に現在の位置に対する変更量が引込範囲に対応する0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定される構成であるが、変更量の範囲は、上記で例示した0、1、2、3、4図柄の範囲に限るものではなく、それ以上の範囲を適用しても良いし、それよりも少ない範囲、例えば、0〜1図柄に対して割り当てられた範囲を適用しても良い。また、前述のように変更量決定抽選で、変更時間を決定する場合に決定される範囲も、図柄数の場合と同様に任意に選択可能である。
また、本実施例では、各リール毎に現在の位置に対する変更量をランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定される構成であるが、いずれか一のリールに対する他のリールの位置関係を残りのリール毎にランダムに決定する抽選を行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定される構成としても良い。
また、予め異なるように複数定められた各リール同士の相対的な位置関係からいずれか位置関係をランダムに選択する位置関係決定抽選を行い、選択された位置関係を、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係として決定する構成としても良い。例えば、図16に示すように、左リールを基準とした場合の中リールの図柄単位毎の相対的位置、左リール及び中リールを基準とした場合の右リールの図柄単位毎の相対的位置を定めておくとともに、これらの位置関係からいずれか一の位置関係を位置関係決定抽選により決定すれば良い。このように予め異なるように複数定められた各リール同士の相対的な位置関係からいずれか位置関係をランダムに選択する位置関係決定抽選を行い、選択された位置関係を、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係として決定する構成とすることで、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例3を説明してきたが、本発明はこの実施例3に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1、2と同一もしくは類似する構成については、実施例1、2で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1、2について例示した変形例についても実施例3に適用可能である。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例4について説明する。尚、本実施例のスロットマシンの構成は、前述した実施例1と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
前述した実施例1では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させる制御を行う構成であったが、本実施例では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させるとともに、図17に示すように、同一図柄の組み合わせが透視窓3に表示される範囲で、所定時間にわたり上下にうねるように各リールを移動させる制御を行うようになっている。
本実施例では、実施例1と同様に、リール演出制御にて順回転(図中下方向)にてリールを回転させる制御パターンと、逆回転(図中上方向)にてリールを回転させる制御パターンと、があり、前者の制御パターンが選択された場合には、順回転にて初期位置検出制御を行い、後者の制御パターンが選択された場合には、逆回転にて初期位置検出制御を行う。
次いで、メインCPU41aは、初期位置検出制御の後、図17に示すリール演出制御を行う。リール演出制御では、リールの回転を維持しつつ、選択された制御パターンに従って、対応する図柄が一直線上に並ぶように各リール同士の相対的な位置関係を制御するとともに、対応する図柄が一直線上に並んだ後、これらの図柄が透視窓3に対応する領域まで移動した時点で、透視窓3に表示される範囲で、上下にうねるように各リールを移動させる制御を所定時間にわたり行う。
次いで、メインCPU41aは、リール演出制御の後、実施例1と同様に初期位置復帰制御を行う。初期位置復帰制御では、リールを回転させつつ、初期位置検出制御にて特定したリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。
次いで、メインCPU41aは、実施例1と同様に、初期位置復帰制御の後、初期位置報知制御を行う。初期位置報知制御では、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、メインCPU41aは、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
尚、リール演出制御の制御パターンや選択率は実施例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明したように、本実施例のスロットマシンでは、ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかの図柄が並んだ状態で、これら図柄を所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御が行われるため、フリーズ期間におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行うことができる。
また、上記のように所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内に表示させるリール演出制御を行った場合、特定の図柄が表示されている状態からの回転開始後、遊技者が引き込むことを望む図柄の引込範囲までのタイミングを把握しておくことで、リールの変動態様からタイミングをはからずとも、遊技者の望む図柄の引込範囲で停止操作を行うことが可能となり、リール演出制御を行わなかった場合、すなわち特定の図柄が表示領域内に表示されていない状態で、リールが回転を開始した場合に比較して、遊技者の望む図柄を狙った操作が容易となってしまうこととなる。このように、リール演出制御を行うことにより、特定の図柄が表示された状態からリールの回転が開始することと、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して本実施例では、3つのリールの回転開始時における初期位置を特定する初期位置検出制御を行うとともに、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻すようになっており、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態を所定時間にわたり表示させるリール演出制御を行った場合であっても、このようなリール演出制御を行わなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、各リールの停止位置が、前回のゲームのリール停止時と同じ停止位置、すなわち規則性のない停止位置に戻されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
尚、本実施例では、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御として、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態で所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御、すなわち所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内で移動させつつ表示させる制御を適用しているが、例えば、特定の図柄を所定時間にわたり透視窓3に対応する位置で停止させる制御や、停止はしないものの特定の図柄が透視窓3に対応する位置を通過する場合に、他の図柄が通過するよりも遅い速度で回転させる制御を適用しても良い。
また、本実施例では、リール演出制御を行う前に、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における初期位置を特定する初期位置検出制御を行い、この初期位置検出制御に基づいて特定された初期位置に基づいて、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻す制御を行う構成であったが、実施例2と同様に、初期位置検出制御を行わず、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持し、保持されている各リールの停止位置に基づいてリール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻す制御を行う構成としても良い。
また、本実施例では、複数のリールを備える構成であるが、1つリールのみを備える構成において、特定の図柄が所定期間にわたり表示されるリール演出制御を行った場合であっても、その後、ストップスイッチの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置に各リールを戻す制御を行う構成とすることで、リール演出制御を行った場合であっても、リール演出制御を行わなかった場合であっても、その後、ストップスイッチの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
以上、本発明の実施例4を説明してきたが、本発明はこの実施例4に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1〜3と同一もしくは類似する構成については、実施例1〜3で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1〜3について例示した変形例についても実施例4に適用可能である。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例5について説明する。尚、本実施例のスロットマシンの構成は、前述した実施例3と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
前述した実施例3では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させる制御を行う構成であったが、本実施例では、実施例4と同様にリール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させるとともに、図17に示すように、同一図柄の組み合わせが透視窓3に表示される範囲で、所定時間にわたり上下にうねるように各リールを移動させる制御を行うようになっている。
本実施例においてメインCPU41aは、図18に示すように、フリーズ状態に制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御を開始する。また、フリーズ抽選に当選した場合には、それと同時、すなわちリール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後、定速回転となるまでの加速制御に要する加速時間をリール毎にランダムに決定する加速時間決定処理を行う。
加速時間決定処理では、各リールの加速時間をT(最短加速時間)+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲でランダムに決定する加速時間決定抽選をそれぞれ行う。本実施例において停止操作が有効となる定速回転時においてリールが1図柄移動するのに約38ms要する構成であることから、これらいずれかの加速時間が選択されることにより、定速回転となった時点で、最大で4図柄分のずれが生じることとなる。
加速時間決定抽選では、左リール、中リール、右リールに対してそれぞれ更新範囲の総数が異なる乱数を用いて抽選が行われる。詳しくは、変更量決定抽選と同様に、左リールの加速時間を決定する抽選では、0〜996の範囲で更新される乱数が用いられ、中リールの加速時間を決定する抽選では、0〜997の範囲で更新される乱数が用いられ、右リールの加速時間を決定する抽選では、0〜998の範囲で更新される乱数が用いられる。
これらの乱数は、ともにタイマ割込処理(メイン)が行われる毎に更新されるソフト乱数を用いているが、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、乱数同士の更新周期が同期し難いようになっている。
一方、変更量決定抽選と同様に、加速時間決定抽選では、いずれのリールにおいても加速時間としてT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msがほぼ均等な割合で当選するようになっているが、前述のように乱数同士の更新周期が同期しない構成であるため、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成となる。
また、変更量決定抽選と同様に、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて変更量決定抽選が行われることはなく、リール演出制御が行われる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成となる。
そしてメインCPU41aは、それぞれの加速時間決定抽選を行うことにより、これら3つのリールの加速時間を決定する。
次いで、メインCPU41aは、リール演出制御を行うとともに、その後、図18に示すように、加速時間決定抽選の結果に基づいて各リールを定速回転となるまで加速させる加速制御を行う。加速制御では、各リールの加速を開始させた後、各リール毎に決定された加速時間にて定速回転に到達するように各リールを加速させる制御が行われる。
これにより、各リール同士で、定速回転に到達するタイミングがランダムとなり、さらにリール演出制御において揃っていた各リール同士の位置関係もランダムな位置関係となる。
そして、メインCPU41aは、加速制御により全てのリールが定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
以上説明したように本実施例のスロットマシンでは、ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかの図柄が並んだ状態で、これら図柄を所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御が行われるため、フリーズ期間におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行うことができる。
また、本実施例では、リール演出制御により「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかの図柄が並んだ状態でこれらの図柄が表示された場合に、その後、定速回転となるまでの加速時間をランダムに変更することで、リールの加速開始時点からの経過時間により引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態を所定時間にわたり表示させるリール演出制御を行った場合でも、このようなリール演出制御を行わなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
尚、本実施例では、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御として、「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかが並んだ状態で所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御、すなわち所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内で移動させつつ表示させる制御を適用しているが、例えば、特定の図柄を所定時間にわたり透視窓3に対応する位置で停止させる制御や、停止はしないものの特定の図柄が透視窓3に対応する位置を通過する場合に、他の図柄が通過するよりも遅い速度で回転させる制御を適用しても良い。
また、本実施例では、リール演出制御により「チェリー」「スイカ」「BAR」「黒7」のいずれかの図柄が並んだ状態でこれらの図柄が表示された場合に、その後、定速回転となるまでの加速時間を各リール毎にランダムに変更する構成であり、定速回転に到達するタイミングだけでなく、リール演出制御において揃っていた各リール同士の位置関係もランダムな位置関係となる構成であるが、ランダムに決定された一の加速時間を全てのリールの加速時間として適用する構成としても良く、このような構成であっても、リールの加速開始時点からの経過時間によって、引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、リール演出制御を行った場合であっても、リール演出制御を行わなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、複数のリールを備える構成であるが、1つのリールのみを備える構成において、特定の図柄が所定期間にわたり表示されるリール演出制御を行った場合であっても、その後、リールの加速を開始し、定速回転となるまでの加速時間をランダムに変更する構成とすることで、リールの加速開始時点からの経過時間によって、引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、リール演出制御を行った場合であっても、リール演出制御を行わなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行った場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行っても、リール演出制御を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、ゲーム終了時の各リール同士の位置関係とは関係なく、リール演出制御の後、各リールの加速時間をランダムに変更することで、リール演出制御を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない構成であるので、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行うことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
また、本実施例では、リール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の加速制御に適用する加速時間をランダムに決定する加速時間決定処理を行うようになっており、フリーズ抽選、すなわちリール演出制御を行うか否かを決定するための処理と加速時間決定処理とを、リール演出制御を挟まずに連続して行うことが可能となり、処理の流れが簡素化できるとともに、リール演出制御の終了後、直ちに加速制御に移行させることができる。
尚、本実施例では、リール演出制御を開始する前の段階で加速時間決定処理を行う構成であるが、リール演出制御の後に、加速時間決定処理を行い、その結果に基づいて加速制御を行う構成でも良く、このような構成とすることで、リール演出制御の期間にわたり、加速制御にて用いる各リールの加速時間を特定するデータを保持しておく必要が無く、例えば、リール演出制御の期間中に電断した場合などにおいても、電断復帰まで保持しておくデータ量を軽減することができる。
また、本実施例では、各リールの加速時間をランダムに決定する変更量決定抽選をリール毎にそれぞれ行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールのそれぞれの加速時間が決定されるようになっており、それぞれのリールの加速時間との関連性がより不規則なものとなり、加速を開始してから定速回転となるまでの時間をより不規則なものにできる。
また、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、それぞれの乱数同士の更新周期が、それぞれの乱数の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける加速時間をよりばらつかせることができる。
尚、本実施例では、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成としているが、例えば、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、それぞれの乱数毎に、1周期毎に開始値がランダムに変更されるようにした乱数を用いたり、各リールの加速時間決定抽選を行うタイミングをずらすことにより、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることで、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける加速時間をよりばらつかせることができるだけでなく、リール演出制御が行われる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定される割合を下げることもできるので、リール演出制御が行われる毎に、リール演出制御後、加速を開始して定速回転となるまでの加速時間に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の各リール毎の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなりやすくなることを防止できる。
また、本実施例では、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行い、2回以上リール演出制御が行われた場合であっても、リール演出制御後の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなることがないようになっている。また、リール演出制御を行うにあたり、加速時間決定抽選を行う際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出制御が行われる毎に、リール演出制御後、加速を開始して定速回転となるまでの加速時間に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の各リール毎の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなりやすくなることを防止できる。
尚、本実施例では、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、リール演出制御が行われる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成としているが、例えば、各リール毎に行う加速時間決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、リール演出制御を行う毎に加速時間決定抽選を行うタイミングをずらすこと(例えば、リール演出制御前に加速時間決定抽選を行った場合には、次回リール演出制御を行う場合に、リール演出制御後に加速時間決定抽選を行うなど)により、リール演出制御が行われる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例の加速時間決定抽選では、各リール毎に加速時間が引込範囲に対応する0、1、2、3、4図柄分のずれを生じるT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲でランダムに決定される構成であるが、加速時間の範囲は、上記で例示したT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲に限るものではなく、それ以上の範囲を適用しても良いし、それよりも少ない範囲、例えば、0〜38msに対して割り当てられた範囲を適用しても良い。
また、本実施例では、各リール毎に加速時間をランダムに決定する加速時間決定抽選をそれぞれ行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速時間が決定される構成であるが、いずれか一のリールの加速時間に対する他のリールの加速時間の差分をランダムに決定する抽選を行うことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速時間が決定される構成としても良い。
また、予め異なるように複数定められた各リールの加速時間の組み合わせからいずれかの組み合わせをランダムに選択する加速時間組み合わせ決定抽選を行い、選択された加速時間の組み合わせに基づいて、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速制御を行う構成としても良く、このような構成とすることで、リール演出制御の後、複数のリール毎の加速時間に偏りが生じてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例5を説明してきたが、本発明はこの実施例5に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1〜4と同一もしくは類似する構成については、実施例1〜4で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1〜4について例示した変形例についても実施例5に適用可能である。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
33L、33C、33R リールセンサ
41a メインCPU
41b ROM
41c RAM
55 リールLED
56 演出用スイッチ
91a サブCPU
91b ROM
91c RAM

Claims (5)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    前記複数の可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記複数の可変表示領域に表示結果を導出させる際にそれぞれ操作される導出操作手段と、
    前記ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて該導出操作手段に対応する可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段と、
    前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、前記特殊変動制御を行う特殊変動制御手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記特殊変動制御を行う前に、該特殊変動制御により前記特定位置関係となった前記表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように当該特殊変動制御後の位置関係を決定する位置関係決定手段と、
    前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御が行われた後、前記表示帯同士の相対的な位置関係を前記位置関係決定手段により決定された位置関係に変更する位置関係変更手段と、
    を備え、
    前記導出操作有効化手段は、前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御が行われた場合に、前記位置関係変更手段により前記表示帯同士の相対的な位置関係が変更された後、前記導出操作手段の操作を有効化する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    前記複数の可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記複数の可変表示領域に表示結果を導出させる際にそれぞれ操作される導出操作手段と、
    前記ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて該導出操作手段に対応する可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段と、
    前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、前記特殊変動制御を行う特殊変動制御手段と、
    前記特殊変動制御手段が前記特殊変動制御を行った後に、該特殊変動制御により前記特定位置関係となった前記表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように当該特殊変動制御後の位置関係を決定する位置関係決定手段と、
    前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御が行われた後、前記表示帯同士の相対的な位置関係を前記位置関係決定手段により決定された位置関係に変更する位置関係変更手段と、
    を備え、
    前記導出操作有効化手段は、前記特殊変動制御手段により前記特殊変動制御が行われた場合に、前記位置関係変更手段により前記表示帯同士の相対的な位置関係が変更された後、前記導出操作手段の操作を有効化する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  3. 各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    前記ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段と、
    前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、前記特殊変動制御を行う特殊変動制御手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記特殊変動制御を行う前に、該特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記表示帯の移動速度が規定速度となるまでの加速時間をランダムに決定する加速時間決定手段と、
    前記特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記加速時間決定手段により決定された加速時間に応じて前記表示帯を前記規定速度となるまで加速する加速制御手段と、
    を備え、
    前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御が行われた場合に、該特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記加速時間決定手段により決定された加速時間に応じて前記表示帯が加速し、前記規定速度となった後、前記導出操作手段の操作を有効化する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  4. 各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    前記ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段と、
    前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、前記特殊変動制御を行う特殊変動制御手段と、
    前記特殊変動制御により前記特定の識別情報を表示された後に、前記表示帯の移動速度が規定速度となるまでの加速時間をランダムに決定する加速時間決定手段と、
    前記特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記加速時間決定手段により決定された加速時間に応じて前記表示帯を前記規定速度となるまで加速する加速制御手段と、
    を備え、
    前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御が行われた場合に、該特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記加速時間決定手段により決定された加速時間に応じて前記表示帯が加速し、前記規定速度となった後、前記導出操作手段の操作を有効化する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  5. 各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示領域に前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として可変表示領域に導出表示された前記表示結果応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    前記可変表示領域に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記可変表示領域に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    前記ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御を行うか否かを決定する特殊変動制御決定手段と、
    前記特殊変動制御決定手段が前記特殊変動制御を行うと決定した場合に、前記導出操作有効化手段による前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させる有効化遅延手段と、
    前記ゲームの開始後、前記有効化遅延手段が前記導出操作手段の操作の有効化を遅延させている期間において、前記特殊変動制御を行う特殊変動制御手段と、
    前記特殊変動制御が行われる場合に、該特殊変動制御が行われる前の前記表示帯の位置である初期位置を特定する初期位置特定手段と、
    前記特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記表示帯の位置を前記初期位置に戻す制御を行う初期位置制御手段と、
    を備え、
    前記導出操作有効化手段は、前記前記特殊変動制御が行われた場合に、該特殊変動制御により前記特定の識別情報が表示された後、前記初期位置制御手段により前記表示帯の位置が前記初期位置に戻された後、前記導出操作手段の操作を有効化する
    ことを特徴とするスロットマシン。
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