JP2013107397A - プラスチックボトル成形用プリフォーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プラスチックボトル成形用プリフォームは、口栓部2、サポートリング3、胴部5及び胴部5の端部を閉塞する底部6を備える、樹脂重量が25.0g以下のプリフォームである。
サポートリング3の下に最小肉薄部からなる長さ5.0〜10.0mmのサポートリング下肉薄部4が設けられ、底部6はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄く形成されている。
【選択図】 図1
Description
この種のプラスチックボトルの成形用プリフォームとして、2000mlボトル成形用プリフォーム(パリソン)が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、500mlのプラスチックボトルのブロー成形用プリフォームとしてサポートリングの下の平行部(サポートリング下肉薄部)の長さが2.68mmであるプリフォームを用い、1次ブロー成形の後、ヒートセットを行い、さらに2次成形を行うことで、重量が26gの軽量で耐熱強度の優れたボトルをブロー成形することが知られている(特許文献2参照)。
しかし、プラスチックボトルの軽量化を行う場合、プリフォームの最大肉厚は薄くならざるを得ない。
プリフォームの最大肉厚が薄くなった場合、ブロー成形時に、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、ボトル胴部が肉薄になる。
したがって、プリフォームの外形状を変更せずにプリフォームを軽量化する場合、プリフォームを薄くした場合にも延伸されやすいプリフォームのサポートリングの下のサポートリング下肉薄部及び底部の形状が求められる。
このことは、重量を26gからさらに軽量化を図るとき、特に求められる。
サポートリング下肉薄部4の長さが7mmよりも小さいときは、サポートリング下肉薄部4の十分な延伸性が得られず、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
一方、サポートリング下肉薄部4の長さが8mmよりも大きいときは、ボトル肩部が薄くなりすぎる。
ゲート部の肉厚が、1.8mmより薄い場合、射出成形時に、樹脂の流れが悪くなり、賦型不良等の不具合が生じる可能性が高い。
また、ゲート部肉厚が2.5mmより厚い場合、胴部の肉厚との差がより少なくなり、プリフォームのゲート部が延伸されにくくなり、肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
2.5mmより薄いときは、サポートリング下肉薄部4の十分な延伸性が得られず、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、著しく肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
4.0mmより厚いときは、ブロー成形の予備加熱の際、プリフォームの内面と外面の温度差が生じ易く、プリフォームの内面の温度が低いことからボトルの物性及び外観に悪影響を及ぼす。
プリフォームのサポートリング下の長さは、プラスチックボトルに対する縦方向延伸倍率が2.0〜3.0倍であることが望ましいため、63.0〜95.0mmとすることが望ましい。
抜きテーパ開始位置径fは、プラスチックボトルに対する横方向延伸倍率が2.5〜5.0倍であることが望ましいため、13.0〜26.0mmとすることが望ましい。
但し、プリフォームを射出成形する際の金型上、抜きテーパ開始位置径fを14.0〜26.0mmとすることが望ましい。
また、プリフォーム搬送時、プリフォーム同士が重なり、動かなくなることを防止するため、抜きテーパ開始位置径fは、プリフォームの口栓部内径に対し、0.4mm以上大きいことが望ましい。
したがって、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さは、12.5〜15.0mmとすることが望ましい。
又、アクリロニトリル樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等も使用することができる。
前記した樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。
又、エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
さらにプリフォーム1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合、層間にバリア層や酸素吸収層等の中間層を備えることができる。
酸素吸収層としては、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、或いは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 7.5mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.0mm
ゲート部肉厚 2.3mm
プリフォーム重量 22.8g
得られたプラスチックボトル7は胴部の肉厚0.31mmを有する十分な強度を有するものであった。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 7.5mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 2.9mm
ゲート部肉厚 2.3mm
プリフォーム重量 22.4g
得られたプラスチックボトル7は胴部の肉厚0.30mmを有する十分な強度を有するものであった。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 7.5mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 2.8mm
ゲート部肉厚 2.3mm
プリフォーム重量 22.0g
得られたプラスチックボトル7は胴部の肉厚0.29mmを有する十分な強度を有するものであった。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 5.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.0mm
ゲート部肉厚 2.3mm
プリフォーム重量 22.9g
得られたプラスチックボトル7は、胴部の肉厚0.30mmを有する十分な強度を有するものであった。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 10.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.35mm
プリフォーム重量 22.7g
得られたプラスチックボトル7は、胴部の肉厚0.30mmを有する十分な強度を有するものであった。
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 3.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.0mm
ゲート部肉厚 2.3mm
プリフォーム重量 23.0g
得られたプラスチックボトル7は、サポートリング下肉薄部の十分な延伸性が得られず、その結果、ボトル胴部となる部分にも延伸負荷がかかり、胴部の肉厚は0.24mmとなり、十分な強度を有するボトルは得られなかった。
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 92.5mm
サポートリング下肉薄部の長さ 12.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.35mm
プリフォーム重量 22.6g
得られたプラスチックボトルにおいては、ボトル肩部が肉薄になりすぎ、十分な強度を有するプラスチックボトルは得られなかった。
2 口栓部
3 サポートリング
4 サポートリング下肉薄部
5 胴部
6 底部
a サポートリング下肉薄部の長さ
b サポートリング下肉薄部の厚さ
c サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ
d 胴部の厚さ
e ゲート部肉厚
f 抜きテーパ開始位置径
g サポートリング下の長さ
7 プラスチックボトル
Claims (3)
- 口栓部、サポートリング、胴部及び胴部の端部を閉塞する底部を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームにおいて、
樹脂重量が、25.0g以下の、容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームであって、
更に、サポートリングの下に最小肉薄部からなる長さ5.0〜10.0mmのサポートリング下肉薄部を設け、
そして、胴部の肉厚は、上記のサポートリング下肉薄部の肉厚の1.19〜1.9倍の2.5〜4.0mmの厚さの範囲に形成し、
また、底部は、ゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くし、そして、底部の下方のゲート部の肉厚は、上記のサポートリング下肉薄部の肉厚の1.09〜1.19倍の1.8〜2.5mmの範囲に形成すること
を特徴とするプラスチックボトル成形用プリフォーム。 - サポートリング下肉薄部の肉厚を基準とすると、
胴部の肉厚は、当該サポートリング下肉薄部の肉厚の1.19〜1.9倍の3.0〜3.5mmの厚さであり、
ゲート部の肉厚は、当該サポートリング下肉薄部の肉厚の1.09〜1.19倍の厚さであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル成形用プリフォーム。 - サポートリングの下の最小肉薄部と胴部と底部とが、その肉厚において、サポートリング下肉薄部の肉厚<底部の肉厚<胴部の肉厚の順に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル成形用プリフォーム。
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