JP2013103206A - 汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

汚染土壌の浄化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013103206A
JP2013103206A JP2011250521A JP2011250521A JP2013103206A JP 2013103206 A JP2013103206 A JP 2013103206A JP 2011250521 A JP2011250521 A JP 2011250521A JP 2011250521 A JP2011250521 A JP 2011250521A JP 2013103206 A JP2013103206 A JP 2013103206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
electrolyzed water
lead
contaminated soil
potassium chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011250521A
Other languages
English (en)
Inventor
Mei Cho
銘 張
Yukari Imoto
由香利 井本
Junko Hara
淳子 原
Takeshi Komai
武 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2011250521A priority Critical patent/JP2013103206A/ja
Publication of JP2013103206A publication Critical patent/JP2013103206A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

【課題】環境に優しく安全であり、より細かい粒径まで洗浄できる、汚染土壌の浄化方法を提供する。
【解決手段】塩化カリウム溶液を電気分解して作成した酸性電解水で重金属に汚染された土壌を洗浄する汚染土壌の浄化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、汚染土壌の浄化方法に関する。
重金属類で汚染された土壌は、これまで、掘削して現場外へ搬出し、安定型又は管理型処分場に埋め立てるか、セメント工場で焼却処分されることがほとんどであった。これらの方法はコストが高く、汚染拡大の危険もある。このため、2010年に土壌汚染対策法が改正され、原位置浄化の需用がますます高まっている。
原位置浄化の方法のひとつとして、土壌の洗浄、溶脱によるものがある。汚染土壌を一定量ずつ掘削してドラム洗浄などで洗浄し、もとあったところに戻す方法である。このとき用いる洗浄液には、重金属類とイオン交換反応するような化合物を含有させる。従来用いられている化合物としては、塩酸がある(特許文献1)が、浄化後の土壌が強い酸性になってしまうために実用的ではない。また、塩化ナトリウムを用いる方法も提案されている(特許文献2)が、土壌が塩害をうけてしまうため、問題がある。
さらに、土壌を洗浄する場合、粒径が粗いものは洗浄しやすいが、細かくなるほど洗浄しにくくなる。そこで、ある程度洗浄したあと分級して、洗浄しきれなかった細かい土壌を埋め立てや焼却で処分するということが行われている。したがって、より細かい粒径の土壌まで浄化でき、廃棄物とする量を減らせる浄化方法が要望されている。
特開2005−279530号公報 特開2007−301491号公報
したがって本発明は、環境に優しく安全であり、より細かい粒径まで洗浄できる、汚染土壌の浄化方法を提供することを目的とする。
上記の課題は以下の手段により達成された。
(1)塩化カリウム溶液を電気分解して作製した酸性電解水で重金属に汚染された土壌を洗浄する汚染土壌の浄化方法。
(2)前記酸性電解水のpHが2〜7である(1)項に記載の汚染土壌の浄化方法。
(3)洗浄後の土壌のpHを、塩化カリウム溶液を電気分解して作製したアルカリ性電解水を用いて調整することを特徴とする(1)または(2)項に記載の汚染土壌の浄化方法。
(4)前記重金属が鉛、クロム、カドミウム、亜鉛、銅から選ばれる少なくとも1種である(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の汚染土壌の浄化方法。
本発明の浄化方法では、塩化カリウムを用いるため、環境に優しい。カリウムは肥料としても用いられているため、土壌に残存しても塩害の心配がない。また、電気分解により生成される低pH酸性電解水を用いることにより重金属の溶脱が促され、かつ、より細かい粒径の土壌まで洗浄が可能である。さらに、洗浄後、アルカリ性電解水で土壌のpHを調整することもでき、環境に与える影響をより抑えることができる。
実施例で用いた汚染土壌の鉛含有量試験の結果を示すグラフである。 実施例での汚染土壌S−1からの鉛溶出量を示すグラフである。 実施例での汚染土壌S−2からの鉛溶出量を示すグラフである。 実施例での汚染土壌S−3からの鉛溶出量を示すグラフである。
本発明の土壌の浄化方法は、塩化カリウム溶液を電気分解した酸性電解水を用いることを特徴とする。酸性電解水のpHは電解質の種類、電解質濃度、電気分解時間によって決まるが、浄化する土壌の汚染状態、重金属の種類などに応じて、適宜調整される。通常pH2〜7の間で調整するのが好ましい。酸性電解水が汚染土壌の溶出特性に寄与する理由は明らかではないが、イオン交換やpH低下に伴う重金属化合物の溶解度の増加などによって溶出量が増すと推定される。また、酸性水溶液の粘性が低いため、細かい粒まで洗浄が可能となる。具体的には粒径0.004〜2mmの土壌の浄化に好適である。
塩化カリウムの濃度も適宜調整されるが、0.01〜0.2wt%が好ましく、0.05〜0.1wt%がより好ましい。上記下限値以上であることにより十分な溶出効果を得ることができ、上記上限値以下であることにより環境負荷が低い。
最適pHは浄化対象土壌からの溶出量が最大となるように決定する。また、塩濃度は電気分解時間が所定のpHに達成できるように決定する。通常15分以内である。
汚染土壌の重金属の種類は、水素イオンやカリウムイオンとのイオン交換ができ、あるいは、pHの低下による化合物の溶解度が増加するものであればよく、例えば鉛、クロム、カドミウム、亜鉛、銅などがあげられる。
浄化方法は特に限定されないが、そのひとつとしてはドラム洗浄がある。掘削した汚染土壌をドラム洗浄機内で洗浄するものである。これに先立ち溶出試験を行い、適切な酸性電解水のpHや塩化カリウム濃度を決定する。浄化の時間や回数も汚染状態に応じて適宜決定されるが、1回のドラム洗浄は5〜40分であることが好ましい。回数は1〜3回であるのが実際的である。
なお、酸性電解水を作るとき、アルカリ性電解水も生成する。酸性電解水で洗浄した土壌を、最後にこのアルカリ性電解水で洗浄処理すると、土壌のpHが調整されるので好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。
実施例1
下記の汚染土壌S−1〜S−3を用いて、鉛の溶出試験を行った。試験はイオン交換水と下記に示す塩化カリウムの酸性電解水を用いて行った。
(鉛汚染土壌)
土壌試料には模擬汚染土壌(S−1)と自然汚染土壌(S−2およびS−3)を使用した。模擬汚染土壌は、篩で粒径2mm以下に分級した非汚染土壌に硝酸鉛水溶液を添加して良く混合した後、攪拌しながら風乾させて作製した。鉛濃度は約450mg/kg(環境基準値の約3倍)になるように調整した。自然汚染土壌は実汚染土壌から採取した後、模擬汚染土壌と同様に分級および風乾を行った。
(酸性電解水)
塩化カリウム濃度が0.01wt%と0.1wt%となるようにイオン交換水と混合して希薄溶液を作製し、電解水生成器(NKD−700、ポータブル強酸性水生成器、アルテック社製)で10分間電気分解した。得られた酸性電解水のpHをpHメーター(D−55、商品名、HORIBA社製)で測定した。塩化カリウム0.01wt%のときpHは3.50、0.1wt%のときpH2.30であった。
(鉛含有量試験及び溶出試験)
汚染土壌からの鉛溶出特性を調べるために、昭48年環告13号および平3環告46号試験を参考にして含有量及び溶出試験を行った。含有量試験では、土壌1gに対し1N塩酸33mL(固液比約3:100)を加えて室温で2時間振盪した。振盪後、3000rpmで20分間遠心分離を行い、上澄み液を孔径0.45μmのフィルターでろ過して、検液とした。検液中の鉛濃度をICP発光分析装置(ICPS−7000、高周波プラズマ発光分析装置、SHIMADZU社製)にて測定し、単位土壌当りの鉛含有量(mg/kg)に換算した。
溶出試験では、土壌3gに対し溶媒30mL(固液比1:10)を加えて室温で6時間振盪した。含有量試験と同様に遠心分離とろ過を行い、検液中の鉛濃度(mg/L)を測定した。溶出試験の溶媒にはイオン交換水と上記酸性電解水を使用した。
各試験は同じ条件で3回行った。
含有量試験結果を図1に示す。いずれも土壌環境基準値(150mg/kg)を大きく超える値であった。
模擬汚染土壌S−1からの鉛溶出量を図2に、自然土壌S−2からの鉛溶出量を図3に、自然土壌S−3からの鉛溶出量を図4に示す。図中、「IEW」はイオン交換水を示す。溶媒に酸性電解水を使用した試験では、塩化カリウム濃度が高い酸性電解水のほうが低い酸性電解水より鉛溶出量が多い。塩化カリウム濃度が高いほうが低pHであるためと考えられる。自然土壌に対し塩化カリウム濃度が0.01wt%の酸性電解水を使用したときの試験結果は、イオン交換水と同程度(S−2)かそれ以下(S−3)となった。溶媒の初期pHが低いにもかかわらず鉛溶出量が増加しなかったのは、溶液pHだけでなく鉛の形態や溶液中の共存元素に影響を受け、含まれる鉛化合物が多様であるために複雑な挙動を示したものと考えられる。したがって、処理対象土壌に対し、予め予備試験を行い、個々に塩化カリウム濃度やpHを設定する必要があることがわかる。
汚染土壌からの鉛溶出率(%)は表1の通りである。鉛溶出率は、鉛溶出量(mg/kgに換算)を鉛含有量(mg/kg)で除した値に100を乗じて求めた。模擬汚染土壌(S−1)からの鉛の溶出率は、イオン交換水を用いた試験では15%、酸性電解水を用いた試験では32%、76%であり、特に塩化カリウム濃度の高い酸性電解水は汚染土壌からの鉛溶出に対して効果的であると認められる。塩化カリウム濃度の高い酸性電解水の自然土壌からの鉛溶出率は、S−2,S−3それぞれで11%と3.9%であり、限定的ではある。繰り返し洗浄により更に濃度を低減させることが可能と考えられる。
Figure 2013103206

Claims (4)

  1. 塩化カリウム溶液を電気分解して作製した酸性電解水で重金属に汚染された土壌を洗浄することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  2. 前記酸性電解水のpHが2〜7である請求項1に記載の汚染土壌の浄化方法。
  3. 洗浄後の土壌のpHを、塩化カリウム溶液を電気分解して作製したアルカリ性電解水を用いて調整することを特徴とする請求項1または2に記載の汚染土壌の浄化方法。
  4. 前記重金属が鉛、クロム、カドミウム、亜鉛、銅から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の汚染土壌の浄化方法。
JP2011250521A 2011-11-16 2011-11-16 汚染土壌の浄化方法 Pending JP2013103206A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011250521A JP2013103206A (ja) 2011-11-16 2011-11-16 汚染土壌の浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011250521A JP2013103206A (ja) 2011-11-16 2011-11-16 汚染土壌の浄化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013103206A true JP2013103206A (ja) 2013-05-30

Family

ID=48623187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011250521A Pending JP2013103206A (ja) 2011-11-16 2011-11-16 汚染土壌の浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013103206A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013224918A (ja) * 2012-03-21 2013-10-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 汚染物質の処理装置及び処理方法
JP2015058415A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2015112580A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2017094315A (ja) * 2015-11-22 2017-06-01 医療環境テクノ株式会社 交流電解水溶液製造方法並びに金属粒子および金属イオンを除去する方法。
JP2017185423A (ja) * 2016-04-01 2017-10-12 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2018058071A (ja) * 2017-11-02 2018-04-12 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
WO2020218639A1 (ko) * 2019-04-25 2020-10-29 채금옥 오염 물질의 친환경적 제거 방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013224918A (ja) * 2012-03-21 2013-10-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 汚染物質の処理装置及び処理方法
JP2015058415A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2015112580A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2017094315A (ja) * 2015-11-22 2017-06-01 医療環境テクノ株式会社 交流電解水溶液製造方法並びに金属粒子および金属イオンを除去する方法。
JP2017185423A (ja) * 2016-04-01 2017-10-12 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
JP2018058071A (ja) * 2017-11-02 2018-04-12 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法
WO2020218639A1 (ko) * 2019-04-25 2020-10-29 채금옥 오염 물질의 친환경적 제거 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013103206A (ja) 汚染土壌の浄化方法
Xu et al. Can flow-electrode capacitive deionization become a new in-situ soil remediation technology for heavy metal removal?
JP5647371B1 (ja) 汚染土壌の無害化処理方法
JP5490035B2 (ja) 汚染土壌の洗浄方法
JP6083591B2 (ja) 放射性セシウム汚染土壌の分級・洗浄効果を向上させる除染方法
Xiao et al. Electrokinetic remediation of uranium (VI)-contaminated red soil using composite electrolyte of citric acid and ferric chloride
JP6125824B2 (ja) 重金属類汚染土壌用洗浄液組成物及び重金属類汚染土壌の洗浄方法
CN104307861A (zh) 一种修复重金属污染土壤的方法
Ayyanar et al. Enhanced electrokinetic remediation (EKR) for heavy metal‐contaminated sediments focusing on treatment of generated effluents from EKR and recovery of EDTA
JP2005219013A (ja) 重金属汚染土壌浄化剤
JP2007098299A (ja) キレート剤を洗浄剤とする重金属汚染土壌の洗浄方法
CN106734142B (zh) 一种铜镍复合污染场地淋洗修复的淋洗剂及使用方法
CN102327893B (zh) 去除重金属土壤淋洗液中铅的材料及其制备方法与应用
KR101616174B1 (ko) 순환형 침출제를 이용한 중금속 오염토양 복원방법
JP2006346618A (ja) セレン含有排水の処理方法
Liao et al. Electrokinetic stabilization of heavy metals in MSWI fly ash after water washing
Li et al. Optimization for enhanced electrokinetic treatment of air pollution control residues using response surface methodology focusing on heavy metals leaching risk and extractability
JP5209251B2 (ja) 重金属汚染土壌の処理方法
JP5956745B2 (ja) 放射性セシウムを含有する水溶液から放射性セシウムを除去する方法
JP2002059150A (ja) セレン汚染土壌用洗浄剤並びに安定化剤及びこれらを用いたセレン汚染土壌修復方法
JP5718590B2 (ja) 汚泥焼却灰の処理方法および処理装置
CN112358088B (zh) 一种废水智能处理方法及***
CN103145211A (zh) 氧化锰改性硅藻土从电解锌漂洗废水中回收Zn2+的方法
JP2020116502A (ja) 重金属類の不溶化方法
JP6065594B2 (ja) 燃焼灰の処理方法及びセメントの製造方法