JP2013092684A - カラーフィルタ用緑色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用緑色組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】着色画素の製版上の問題点を生ずることなく、高透過率、高色再現性のカラーフィルタ用緑色組成物およびカラーフィルタを提供する。
【解決手段】少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物であって、前記顔料がC.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを含むことを特徴とする緑色組成物であり、カラーフィルタが上記緑色組成物を用いて作製したカラーフィルタであることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に用いられるカラーフィルタに有用な緑色組成物およびカラーフィルタに関する。
現在、フラットディスプレイとして、カラーの液晶表示装置や有機EL表示装置が様々な用途で使用されており、これらの表示装置にはカラーフィルタが用いられている。
例えば、透過型のカラー液晶表示装置の例では、一般に、カラーフィルタとTFT基板などの電極基板とを対向させて間隙部を設け、当該間隙部内に液晶化合物Lを充填し、その周囲をシール材で密封した構造をとっている。カラーフィルタは、透明基板上に、画素間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成されたブラックマトリックス層と、各画素を形成するために複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色画素部と、保護膜と、透明電極膜とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。また、カラーフィルタおよびこれと対向する電極基板の内面側には配向膜が設けられる。
カラーフィルタの着色パターンの形成方法としては、染色法、印刷法、電着法、インクジェット法、顔料分散法などが知られている。これらの方法の中で、顔料分散法はフォトリソグラフィ法によるため、高精度、高品質、大画面、量産性に適した方法として広く使われている。例えば、感光性樹脂成分とR、G、Bからなる顔料をそれぞれ分散した液状の各色の感光性着色組成物を、順次、ブラックマトリックス基板上に塗布し、所定のパターンで露光し、現像することにより、カラーフィルタが形成される。
近年、カラーフィルタに対する色特性の要求はさらに高くなり、さらなる高透過率化、高コントラスト化、高色再現性などが求められている。例えば、カラーフィルタの3原色の一つである緑色着色組成物においては、特許文献1に示すように、緑色顔料に黄色顔料を混合し高い色再現性を有する画素厚が4μm以下のカラーフィルタが提案されている。
しかし、特許文献1に示されるように、緑色画素の着色成分として、ピグメントグリーン7やピグメントグリーン36を含み、黄色顔料と混合した緑色着色組成物を用いた場合、カラーフィルタの製造工程において、顔料濃度が高いと、現像時に現像残渣などが発生し、歩留まりが低下するという問題があった。一方、顔料濃度を低下させると、目標とする色度を満たすために着色画素膜厚を厚くせざるを得ず、従来、3.0μmを超えた膜厚の着色組成物を必要としていた。
特開2003−185830号公報
しかしながら、着色組成物の膜厚を3.0μmを超えて厚くすると、画素形成のための着色組成物の現像時に現像性が低下して、カラーフィルタ基板の端面に組成物が残ったり(端面残りと称する)、端面残りを抑えるために現像時間を延ばすと画素が逆テーパー形状になったり、画素の膜面に皺が発生したりする製版上の問題点を生じていた。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、着色画素の膜厚を厚くして製版上の問題点を生ずることなく、製版性に優れ、高透過率、高色再現性のカラーフィルタ用緑色組成物および緑色画素を有するカラーフィルタを提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、C.I.ピグメントグリーン58との緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを組み合わせることにより上記課題を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るカラーフィルタ用緑色組成物は、 少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物であって、前記顔料がC.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを含むことを特徴とするものである。
請求項2の発明に係るカラーフィルタ用緑色組成物は、請求項1に記載のカラーフィルタ用緑色組成物において、塗布膜の分光特性が、波長520nm〜570nmに透過率のピークトップ位置があって、該透過率のピーク値が80%以上であり、透過率40%におけるスペクトル幅が90nm以下であることを特徴とするものである。
請求項3の発明に係るカラーフィルタ用緑色組成物は、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用緑色組成物において、前記カラーフィルタ用緑色組成物が、さらに、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含むことを特徴とするものである。
請求項4の発明に係るカラーフィルタは、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用緑色組成物を使用して作製したことを特徴とするものである。
本発明によれば、着色画素の膜厚を厚くして製版上の問題点を生ずることなく、製版性に優れた高透過率、高色再現性のカラーフィルタ用緑色組成物および緑色画素を有するカラーフィルタを得ることができる。
本発明の実施例3および比較例3のカラーフィルタ用緑色組成物の分光特性を示す図である。 本発明の実施例お3よび比較例3の緑色組成物を使用して作製した緑色画素を有するカラーフィルタの緑色画素の分光特性を示す図である。
以下、本発明のカラーフィルタ用緑色組成物および緑色画素を有するカラーフィルタの実施形態について詳細に説明する。
(カラーフィルタ用緑色組成物)
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物は、少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含む緑色組成物であり、必要に応じて、さらにバインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含み感光性を付与したカラーフィルタ用緑色組成物である。そして、上記顔料が、カラーインデックス(C.I.)番号が付されているC.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを含むことを特徴とする。ここで、C.I.ピグメントグリーン58は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン系緑色顔料である。
C.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料からなる緑色組成物は、例えば、後述するように、C.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150からなる従来のカラーフィルタ用緑色組成物と比較して、高透過率で、色再現性がよく、製版性に優れているという特徴がある。
本発明の少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物において、さらに必要に応じて、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含む感光性のカラーフィルタ用緑色組成物において、顔料濃度は、上記緑色組成物の固形成分中の40重量%以下とするものである。
顔料濃度が40重量%を超えると、カラーフィルタ画素を作成するときの製版性が悪くなる。具体的には、感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を塗工、露光、現像したときに、組成物の残渣が発生し、カラーフィルタの製造歩留まりが低下する恐れが生じる。一方、顔料濃度が30重量%未満では、所定の分光特性を得るために塗布膜厚を厚くするために、塗布ムラや現像性が低下するなどの障害を生じ易くなるので、顔料濃度は、上記緑色組成物の30重量%〜40重量%の範囲がより好ましい。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物は、カラーフィルタ用のガラスなどの基板上に塗布し、塗布膜の分光特性が、波長520nm〜570nmに透過率のピークトップ位置があって、透過率のピーク値が80%以上であり、透過率40%におけるスペクトル幅が90nm以下であることを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物においては、顔料全量中、C.I.ピグメントグリーン58が10〜80重量%、C.I.ピグメントイエロー139が10〜70重量%の範囲で含まれることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物において、上記顔料を良好に分散させるために用いられる分散剤としては、市販の分散剤を1種又は2種以上適宜使用することができる。
具体的には、例えば、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk101、102、103、106、108、109、110、111、112、116、130、140、142、145、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、182、183、184、185、2000、2001、2020、2050、2070、2096、2150など、EFAK CHEMICALS社製のEFKA−4046、4047、4060、4300、4330など、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE12000、24000SC、24000GR、26000、28000、32500、33500など、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB711、PB821、PB822、PB823、PB824、PB827、PN411、PA111、PB817など、また、Cognis社のテキサホールP61、P63、T−964などの商品名を有する分散剤を使用することができる。
上記の分散剤は、耐熱性、電気信頼性、分散性などの点から、重量平均分子量は500〜50,000が好ましく、より好ましくは500〜20,000の活性エネルギー線非硬化性樹脂である高分子分散剤が使用される。なお、上記の重量平均分子量はGPCにてポリスチレン換算の分子量として求めた値である。本発明の緑色組成物においては、顔料全量100重量部に対して、分散剤を10〜80重量部の範囲内で用いることが好ましく、10〜60重量部の範囲内で用いることがさらに好ましい。
本発明において用いられる溶剤としては、一般的にカラーフィルタ用緑色組成物に使用されているものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどの(モノあるいはポリ)アルキレングリコール(モノあるいはポリ)アルキルエーテル類、およびこれらのアセテート類;プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテートなどのジアセテート類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、シクロヘキサノールアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などを挙げることができる。これらの溶剤のうち、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどが溶解性、顔料分散性、塗布性の観点から好ましい。上記溶剤は、単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の緑色組成物においては、上記のような溶剤を、当該溶剤を含む緑色組成物の全量に対して、通常、60〜90重量%の割合で用いて調製するのが好ましい。溶剤が少なすぎると、粘度が上昇し、顔料分散性や顔料分散経時安定性が低下しやすく、一方、溶剤が多すぎると、所定の膜厚で目標とする色度座標を達成するのに支障を生じるような場合があるからである。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物は、さらに、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含むことにより感光性のカラーフィルタ用緑色組成物となる。ここで、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤は、従来から感光性のカラーフィルタ用緑色組成物に用いられているものであればいずれも適用することが可能であり、特に限定されることはない。
本発明の感光性カラーフィルタ用緑色組成物に用いられるバインダー樹脂としては、重合性官能基を有するモノマーまたはオリゴマーの重合体が好ましい。中でも、エチレン性不飽和結合含有単位を含有する重合体がより好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有する重合体としては、重合性のアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
上記のアクリル系樹脂としては、例えば、多価アルコールとモノカルボン酸または多塩基酸を縮合反応させて得られるポリエステルプレポリマーに(メタ)アクリル酸を反応して得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオールと2個のイソシアネート基を持つ化合物を反応させた後(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート;また、上記のエポキシ樹脂などのエポキシ基と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるヒドロキシル基に酸無水物を反応させたエポキシ(メタ)アクリレートのカルボン酸付加物、スチレン/アクリル酸共重合体などの光重合性のアクリル系樹脂が挙げられる。これらのアクリル系樹脂はカルボキシ基を含有し、アルカリ可溶性であることが好ましい。なお、上記の(メタ)アクリレートとはアクリレートおよびメタクリレートの双方を意味する。
本発明の感光性の緑色組成物の固形成分中のバインダー樹脂は、5重量%〜35重量%の範囲内であることが好ましく、5重量%〜20重量%の範囲内であることがより好ましい。
上記のアクリル系樹脂は、重量平均分子量が2,000〜15,000、好ましくは8,000〜13,000であり、酸価が30mgKOH/g〜120mgKOH/g、好ましくは50mgKOH/g〜100mgKOH/gであるものが使用される。また上記アクリル系樹脂の側鎖に、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1つ有してもよい。
重量平均分子量が上記の下限以上であれば、露光部塗膜の硬化性が向上し、アルカリ耐性が良好となる。また、重量平均分子量が上記の上限以下であれば、得られるカラーフィルタを形成するパターン画素の解像性がより向上する。また、上記のアクリル系樹脂の酸価が、上記の下限以上であれば、アルカリ現像性が向上し、酸価が上記の上限以下であれば、露光部塗膜のアルカリ耐性が良化し、塗膜表面の荒れが発生しにくい。
本発明に用いられるバインダー樹脂は、上述のアクリル系樹脂に加えて、塗膜形成性を改善するなどの目的で、必要に応じて、以下のような樹脂を含むことができる。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレンなどのポリオレフィン系ポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ポリマー、ポリアセチレン系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマーなどの共役ポリエン構造を有するポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルフェノールなどのビニルポリマー、ポリフェニレンエーテル、ポリオキシラン、ポリオキセタン、ポリテトラヒドロフラン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタールなどのポリエーテル、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などのフェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェノールフタレインテレフタレート、ポリカーボネート、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などのポリエスエル、ナイロン6、ナイロン66、水溶性ナイロン、ポリフェニレンアミドなどのポリアミド、ゼラチン、カゼインなどのポリペプチド、ノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂、ノボラックエポキシアクリレートなどのエポキシ樹脂、さらにその他の樹脂として、ポリウレタン、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、ポリアニリン、ポリスルフィド、ポリスルホン、セルロース類などの樹脂の中から用いることができる。
本発明に用いられる重合性モノマーとしては、上記のバインダー樹脂と相溶性のあるエチレン性不飽和二重結合を少なくとも2つ有する化合物が好ましい。
上記のエチレン性不飽和二重結合を少なくとも2つ有する化合物としては、二官能(メタ)アクリレートおよび三官能以上の(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの内、三官能以上の(メタ)アクリレートが好ましい。
本発明の感光性の緑色組成物の固形成分中の、重合性モノマーの使用量としては、0.5重量%〜80重量%の範囲内であることが好ましく、2重量%〜60重量%の範囲内であることがより好ましい。また、バインダー樹脂/重合性モノマーの重量比は、好ましくは(10/90)〜(90/10)の範囲、さらにより好ましくは(20/80)〜(80/20)の範囲である。
上記の二官能以上の(メタ)アクリレートの内、二官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
三官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本発明で使用される光重合開始剤としては、例えば、紫外線のエネルギーによりフリーラジカルを発生する化合物であって、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物などが挙げられる。これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤として、具体的には、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン(4,4'−ビスジメチルアミノベンゾフェノン)、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンなどの芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブチキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、2,4ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどの光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤の商品名としては、スピードキュアーBMS(ラムソン社製)、イルガキュアー184(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアー369(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアー379(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアー651(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアー819(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアー907(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアーOXE01(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、イルガキュアーOXE02(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)、ダロキュアーTPO(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)などが挙げられる。
本発明では、これらの光重合開始剤を単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感光性の緑色組成物の固形成分中の、光重合開始剤の使用量としては、0.5重量%〜30重量%の範囲内であることが好ましく、2重量%〜20重量%の範囲内であることがより好ましい。
また、上記の光重合開始剤と併用して、必要に応じ、水素供与体として、脂肪族あるいは芳香族の単、多官能チオール化合物や芳香族アミン系化合物を用いることができる。本発明の感光性の緑色組成物の固形成分中の、上記の水素供与体の使用量としては、0.05重量%〜15重量%、特に0.1重量%〜5重量%の範囲内であることがより好ましい。
また、本発明の感光性の緑色組成物には、添加剤として、界面活性剤、増感剤、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、シランカップリング剤、消泡剤などが必要に応じて用いられる。
本発明において、各種界面活性剤を組み合わせて使用することにより分散安定性を向上させることができる。界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類などを挙げることができる。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物は、顔料、分散剤および溶剤を加え、さらに必要に応じ適量のバインダー樹脂を加え、混合分散機にて混合して、調製することができる。
また、この緑色組成物にさらに残余のバインダー樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、必要に応じ追加される溶剤および添加剤を混合分散機にて混合して、感光性のカラーフィルタ用緑色組成物が得られる。ただし、上記の顔料、分散剤、バインダー樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤と、必要に応じて添加される添加剤とを一度に混合して感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を調製しても良い。得られた感光性の緑色組成物は濾過して調製するのが好ましい。
本発明の感光性の緑色組成物は通常、紫外線照射や可視光線照射により硬化するが、紫外線照射による硬化が好ましい。
上記のように調製された本発明の感光性の緑色組成物は、例えば、これを用いて、パターン状にブラックマトリックス層が形成されたカラーフィルタ用のガラスなどの基板上に、スピン塗布法、ロール塗布法、ダイ塗布法、ナイフ塗布法、エクストルージョン塗布法、ビード塗布法、インクジェット塗布法などの公知の種々の塗布方法により塗布し、塗布膜を得る。
上記の塗布膜に目的の画素を形成するため、例えばネガ型のフォトマスクを介して高圧水銀灯や超高圧水銀灯などにより10〜500mJ/cm2程度の光量の紫外線を照射し露光する。露光により、光硬化した緑色着色層の潜像が基板上に設けられる。この基板上に設けられた緑色着色層の潜像を公知のアルカリ現像液を使用してスプレー法や浸漬法にて現像し、未露光部を溶解して目的とする緑色(G)の画素を得る。必要に応じて、現像後、200〜250℃程度の温度で10〜60分程度、ポストベークすることができる。
上記の緑色(G)の画素を得る工程を、カラーフィルタに必要とされる色(通常は赤色(R)、青色(B))の数だけ同様に繰り返すことによって目的とするカラーフィルタが得られる。また、必要に応じて、画素上には透明な保護膜が設けられる。保護膜は、カラーフィルタの画素部の保護とカラーフィルタの着色層やブラックマトリックス層の段差を平坦化する役割を果たしている。
(カラーフィルタ)
本発明のカラーフィルタは、少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物を用いて形成された緑色画素を有するカラーフィルタであって、上記顔料がC.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを含むことを特徴とする。
本発明のカラーフィルタは、上記の少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物において、さらに必要に応じて、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含む感光性のカラーフィルタ用緑色組成物において、顔料濃度が、上記緑色組成物の固形成分中の40重量%以下とするものである。
顔料濃度が40重量%を超えると、カラーフィルタ画素を作成するときの製版性が悪くなる。具体的には、ガラス基板等の基板上に塗布形成した感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を露光、現像したときに、組成物の残渣が基板上に発生し、カラーフィルタの製造歩留まりが低下する恐れが生じる。一方、顔料濃度が30重量%未満では、所定の分光特性を得るために膜厚を厚くするために、塗布ムラや現像性が低下するなどの障害を生じ易くなるので、顔料濃度は、上記緑色組成物の30重量%〜40重量%の範囲がより好ましい。
本発明において、顔料濃度が40重量%を超えると、感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を露光、現像したとき、顔料濃度が高いためにバインダー樹脂が先に溶解し、顔料が基板上に残ってしまい残渣となり、あるいは基板上に異物突起を生じ、カラーフィルタの製造歩留まりが低下する恐れが生じる。顔料濃度を固形成分中の40重量%以下とすることにより、パターニングし易くなる。
本発明のカラーフィルタは、緑色組成物を用いて作製した緑色画素の分光特性が、波長520nm〜570nmに透過率のピークトップ位置があって、透過率のピーク値が80%以上であり、透過率40%におけるスペクトル幅が90nm以下であることを特徴とする。また、可視光短波長領域における透過率も低く、シャープに立ち上がっている。
本発明の緑色画素を有するカラーフィルタに用いる緑色組成物を構成する顔料、分散剤、溶剤、および必要に応じて用いるバインダー樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、さらに添加剤については、上記の緑色組成物で述べた内容と同じなので説明を省略する。
以下、実施例により、従来技術と比較しながら本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例)
実施例として、C.I.ピグメントグリーン58(PG58とも記す)の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139(PG139とも記す)の黄色顔料(顔料の重量比:PG58/PG139=79/21)とを含む顔料と、分散剤及び溶剤を均一に攪拌して分散を行い、カラーフィルタ用緑色組成物を得た。分散剤は商品名「アジスパーPB821」(味の素ファインテクノ社製)、溶剤はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いた。
次に、このカラーフィルタ用緑色組成物に、バインダー樹脂としてメタクリル酸とベンジルメタクリレートを共重合させ、さらにグリシジルメタクリレートを付加させたポリマー、重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールペンタアクリレート、光重合開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャルティケミカルズ社製)と4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを配合し、均一攪拌して、感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を得た。上記の感光性のカラーフィルタ用緑色組成物は、顔料濃度(重量%)を30%、35%、40%、45%の4種類を作製した。それぞれを実施例1、2、3、4とした。
次いで、上記の顔料濃度の異なる4種類の感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を、それぞれ清浄な表面を有するガラス基板上にスピン塗布し、緑色着色層を形成した。次に、これらの緑色着色層を緑色カラーフィルタ用のフォトマスクを用いて露光、現像し、乾燥させて、緑色画素を作製した。
(比較例)
比較例として、C.I.ピグメントグリーン36(PG36とも記す)の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー150(PG150とも記す)の黄色顔料(顔料の重量比:PG36/PG150=30/70)とを含む顔料と、実施例と同じ材料及び組成比で分散剤及び溶剤を均一に攪拌して分散を行い、カラーフィルタ用緑色組成物を得た。このカラーフィルタ用緑色組成物は従来公知である。次に、このカラーフィルタ用緑色組成物に、実施例と同じ材料及び組成比でバインダー樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、溶媒を加えて、感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を作製した。また、実施例と同様に、比較例の感光性のカラーフィルタ用緑色組成物も、顔料濃度(重量%)を30%、35%、40%、45%の4種類を作製した。それぞれを比較例1、2、3、4とした。
次いで、実施例と同様に、上記の顔料濃度の異なる4種類の感光性のカラーフィルタ用緑色組成物を、それぞれ清浄な表面を有するガラス基板上にスピン塗布し、緑色着色層を形成した。次に、これらの緑色着色層を緑色カラーフィルタ用のフォトマスクを用いて露光、現像し、乾燥させて、緑色画素を作製した。
(製版性の評価)
上記の実施例、比較例における顔料濃度の異なる各々4種類の緑色着色層の形成時の製版性を目視及び顕微鏡観察により評価した。その評価結果を○×で判定し、実施例、比較例ともに表1に示す。製版性の評価項目は5点とし、現像後の緑色組成物残渣の有無、ガラス基板端面の緑色組成物の残りの有無、形成された画素表面の皺の有無、溶解時間および緑色画素の色である。表1において、それぞれ残渣、端面残り、皺、溶解時間、色と記す。○は評価項目の現象で問題が観察されない良好な状態を示し、×は評価項目の製品不良となる恐れがある状態を示す。溶解時間は30秒以内を○とし、それ以上は×とした。
Figure 2013092684
表1に示されるように、本実施例において、顔料濃度が45重量%では、残渣が生じ異物突起の不具合発生のリスクが高くなる。顔料濃度が高いために、現像溶解性が低下し、溶解時間の遅延および、顔料成分が溶解せずに、残渣となるものと推定される。一方、顔料濃度30重量%、35重量%、40重量%では、製版性を示す5項目はすべて良好(○)である。
表1に示す比較例の4種類の顔料濃度においては、製版性を示す5項目のすべてが良好(○)な場合はない。顔料濃度の低い場合には形成された画素表面に皺が発生する。一方顔料濃度が40%以上では溶解時間の遅延と端面残りの発生、顔料濃度が45%では残渣が生じてしまう。
上記の製版性の評価から、本発明の緑色組成物は製版性に優れていることが示された。一方、比較例とした従来の緑色組成物は製版性に問題を生ずる恐れがあることが示された。
すなわち、従来の緑色組成物は、所定の分光特性を得るために製版時に上記の問題が発生するが、本発明の緑色組成物は製版時に上記の問題は生じない。
上記に述べたように、本発明の緑色組成物の顔料濃度は、40重量%以下が好ましく、30重量%〜40重量%の範囲がより好ましい。
したがって、本発明のカラーフィルタは、緑色画素を形成するカラーフィルタ用緑色組成物の顔料濃度が、40重量%以下が好ましく、30重量%〜40重量%の範囲がより好ましい。
(分光特性の評価)
次に、上記の実施例3(PG58/PY139)、比較例3(PG50/PY150)における緑色組成物及び緑色画素の分光特性を評価した。
図1は、実施例3および比較例3のカラーフィルタ用緑色組成物の分光特性を示す図である。図1の実線が実施例3、点線が比較例3の緑色組成物の場合を示す。図2は、実施例3および比較例3の緑色組成物を使用して作製した緑色画素を有するカラーフィルタの緑色画素の分光特性を示す図である。図1の実線が実施例3、点線が比較例3による緑色画素の場合を示す。図1に示す緑色組成物の分光特性と図2に示す緑色画素の分光特性は同じなので、以下、図2に示す緑色画素の分光特性について述べる。
また、図2に示す実施例3、比較例3の緑色組成物を使用して作製した緑色画素において、C光源を通したときのXYZ表色系色度図における色度座標(x,y)と明度Yの値、そのときの緑色画素の膜厚を表2に示す。
さらに、図2に示す実施例3、比較例3の緑色組成物を使用して作製した緑色画素の分光特性のピークトップ位置と透過率40%におけるスペクトル幅を表3に示す。
Figure 2013092684
Figure 2013092684
図2に実線(58/139)で示す実施例3(PG58/PY139)は、可視光短波長での透過率が低く、透過率曲線の立ち上がりがシャープであり、表3に示すように、波長542nmに透過率のピークトップ位置があって、透過率のピーク値が80%以上であり、透過率40%におけるスペクトル幅が80nmである。表2に示すように、このときの色度座標は(0.336,0.600)、明度Yは52.5、緑色画素の膜厚は2.53μmであり、着色力が高いので画素を3.0μm以下に薄膜化できることが示された。
一方、 図2に点線(36/150)で示す比較例3(PG50/PY150)は、表3に示すように、波長544nmに透過率のピークトップ位置があって、透過率のピーク値が80%未満であり、透過率40%におけるスペクトル幅が102nmと広く鈍化している。表2に示すように、このときの色度座標は(0.339,0.600)、明度Yは55.8、緑色画素の膜厚は3.66nmである。また比較例3は上記に述べたように、製版性に問題を生じてしまう。
上記の実施例、比較例の製版性及び分光特性の結果から、本発明の実施例によるPG58の緑色顔料とPG139の黄色顔料とを含むカラーフィルタ用緑色組成物、及びこの緑色組成物を用いて形成された緑色画素を有するカラーフィルタは、着色画素の膜厚を薄くして、製版性に優れた高透過率、高色再現性のカラーフィルタ用緑色組成物および緑色画素を有するカラーフィルタを得ることができた。

Claims (4)

  1. 少なくとも顔料と分散剤と溶剤とを含むカラーフィルタ用緑色組成物であって、前記顔料がC.I.ピグメントグリーン58の緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139の黄色顔料とを含むことを特徴とするカラーフィルタ用緑色組成物。
  2. 前記カラーフィルタ用緑色組成物の塗布膜の分光特性が、波長520nm〜570nmに透過率のピークトップ位置があって、該透過率のピーク値が80%以上であり、透過率40%におけるスペクトル幅が90nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用緑色組成物。
  3. 前記カラーフィルタ用緑色組成物が、さらに、バインダー樹脂、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用緑色組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用緑色組成物を使用して作製したことを特徴とするカラーフィルタ。
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