JP2013067486A - 印刷物、及び印刷物折位置管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】印刷用紙70に、折り線71、73に略直交する方向に沿って間隔を空けて、折位置71、73を挟んだ両側に配置される複数のマークパターンからなるマーク群79を印刷により形成する。各マークパターンの色、形状、大きさ、絵柄、濃度等の外観は、折り線71、73との距離に応じて異なるとともに、折り線71、73の両側では、折り線71、73から等距離であってもマークパターンの外観が異なるようにしておく。折後の印刷用紙70上に見えるマークパターンにより、折位置のずれと大きさが判断でき、これにより折位置を適正に調整することができる。
【選択図】図2
Description
咥え折の場合も、作業者が咥え折の位置を実際の印刷物で確認し、コンペンセータローラの制御機能を利用してウェブのパス長を調整して折位置を修正する。
また、このマークパターンは、前記のようにその幅内に折位置があるかにより判断を行うものではなく、折られた印刷物上に現れるパターンにより判断を行うものであるため、パターンの幅等その形状を大きくする必要がなく、印刷物に十分な余白がない場合や、余白の断裁が必要な場合にも形成可能であり、視認できるものであれば、極小の大きさとしたり薄くすることもでき、印刷物の品質に影響を与えないレベルのものとすることもできる。
これにより、折位置のずれの大きさを、マークパターンの外観、特に実際に折られた折位置にもっとも近いマークパターンの外観から容易に把握できるようになる。
これにより、折位置のずれの方向を、マークパターンの外観から容易に把握できるようになる。
このようにして、マークパターンの外観を異ならせ、マークパターンによる折位置のずれの把握を容易とできる。
これにより、印刷物を搬送方向およびこれと直交する方向に折る場合にも、その折位置の判断が可能になる。
また、前記折位置の両側で、前記折位置から等距離に配置されたマークパターンの外観が異なることが望ましい。
これらマークパターンの外観は、色、形状、大きさ、絵柄、濃度の少なくともいずれか1つが異なることが望ましい。
さらに、前記複数のマークパターンは、前記印刷物の搬送方向に平行な方向の折位置、および、搬送方向に直交する方向の折位置について形成されることが望ましい。
オフセット輪転機1は、給紙部10、印刷部20(印刷装置)、ドライヤー30、冷却部35、ウェブパス部40、折機50、スタッカー・バンドラー60等により構成される。
印刷部20は、複数の印刷ユニットから成り、印刷用紙70には、各印刷ユニットにより1色ずつ印刷が施される。例えば、4つの印刷ユニットで、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインキによる印刷が行なわれる。
印刷部20により印刷が施された印刷用紙70は、ドライヤー30、冷却部35により乾燥および冷却処理が行われ、ウェブパス部40を介して折機50に搬送される。
折機50に搬送された印刷用紙70は、まず、三角板(フォーマ)51とニッピングローラ53により、印刷用紙70の搬送方向と平行に折られる(平行折)。平行折された印刷用紙は、断裁胴55に入り、断裁胴55に設けられた刃によって断裁される。断裁された印刷用紙は、折り胴57を介して咥え胴59に至り、咥え胴59に設けられた咥え部に印刷用紙70が咥え込まれることにより、印刷用紙70の搬送方向と垂直な幅方向に折られる(咥え折)。
これら平行折および咥え折については既知であるので、詳細な説明は省略する。
図2に示すように、印刷用紙70には、絵柄印刷部分75に絵柄が印刷されるとともに、その周囲の余白部分74のマーク群配置箇所77(77a−1、77a−2、77b−1、77b−2)に、折機50による折位置を管理するための複数のマークパターンから成るマーク群(折位置管理用マーク群)が印刷により形成される。
一方、印刷用紙70の搬送方向(図の縦方向)の前後の余白部分74のマーク群配置箇所77b(77b−1、77b−2)には、前記の平行折の折位置を管理するためのマーク群がそれぞれ配置される。
各マークパターンの色、形状、大きさ、絵柄、濃度等の外観は、折り線71、73との距離に応じて異なるとともに、折り線71、73の両側では、折り線71、73から等距離であってもマークパターンの外観が異なるようにしておく。
マークパターンは、印刷部20によって、印刷用紙70の折り時の山側となる面に印刷して形成するようにしておく。あるいは、その他の別に設けた印刷装置により印刷用紙70に印刷するようにしてもよい。
このマーク群79は、折り線71、73を挟む一方の側に、円形のマークパターンが1mmのマーク間隔81で4つ配置され、他方の側には、三角形のマークパターンが1mmのマーク間隔81で4つ配置されている。
折り線71、73に最も近いマークパターンは、折り線71、73から1mmのマーク間隔81となる位置に配置されている。
咥え胴59により、印刷用紙70は、図4(a)〜(c)の左図の咥え折位置76に沿って山折され、咥え折位置76から一方の側(図中左側)が他方の側(図中右側)の下に折り込まれることにより、図4(a)〜(c)の右図に示すように咥え折が完了し、この状態を折り丁として前記のようにスタッカー・バンドラ―60に搬送される。
右図の咥え折後の印刷用紙70では、マーク群79のうち、咥え折位置76に対して前記他方の側にある4つの円形のマークパターンが視認でき(見えるマーク群89)、咥え折位置76に対して前記一方の側にある4つの三角のマークパターンは折り込まれて見えない。
4つの円形のマークパターンのみが見える(咥え折位置76にもっとも近いマークパターンとして図3のK(ブラック)の円形のマークパターンが見える)場合には、実際の咥え折位置76が、少なくとも図3の折り線73の近傍にあることを示し、これが適切であると判断できる。
右図のように、咥え折後の印刷用紙70では、マーク群79のうちの4つの円形のマークパターンに加えて、三角のマークパターンが2つ見えており(見えるマーク群89)、咥え折位置76にもっとも近いマークパターンとして、C(シアン)の三角のマークパターン(図3参照)が見えている状態である。
図3で示すように、C(シアン)の三角のマークパターンは折り線73から2mmの距離に配置されているので、図4(b)の場合、咥え折位置76が実際には2mm程度遅れていると判断できる。
右図のように、咥え折後の印刷用紙70では、マーク群79のうち2つの円形のマークパターンのみが見えており(見えるマーク群89)、咥え折位置76にもっとも近いマークパターンとして、M(マゼンダ)の円形のマークパターン(図3参照)が見えている状態である。
図3で示すように、M(マゼンダ)の円形のマークパターンは折り線73から3mmの距離に配置されているので、図4(c)の場合、咥え折位置76が実際には3mm程度進んでいると判断できる。
特に、マーク群79では、折り線71、73からの距離、および折り線71、73のどちらの側にあるかで色や形状等の外観を変えているので、折位置のずれの方向と大きさを把握することが容易になる。
これにより、折機50から搬送される折り後の印刷用紙70を目視するだけで、オフセット輪転機1の稼働中に、折位置のずれの方向と大きさを容易に判断しこれを調整することが可能になる。従って、折位置の品質管理を容易に行うことが可能であり、印刷作業効率の向上を図ることが可能である。
第2の実施形態のマーク群79は、折り線71、73に対して実際の折位置が一方にずれている(折り線73の場合、咥え折位置76より進んでいる)場合を示すマークパターンを「+」、折位置が他方にずれている(折り線73の場合、咥え折位置76より遅れている)場合のマークパターンを「−」とし、さらに、各マークパターンの色を折り線71、73に近いマークパターンから順にK(ブラック)、M(マゼンダ)、C(シアン)、Y(イエロー)にしている。マーク間隔81については第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態のマーク群79は、マークの形状は同一であるが、マークパターンの色と濃度が異なる。また、マーク間隔81を0.5mmとすることにより、小さなずれを判別できるようにしている。
折り線71、73に対して実際の折位置が一方にずれている場合のマークパターンを濃い色とし、折位置が他方にずれている場合のマークパターンを薄い色としている。また、図3、図5の実施形態と同様に、各マークパターンの色を折り線71、73に近いマークパターンから順にK(ブラック)、M(マゼンダ)、C(シアン)、Y(イエロー)にしている。
第4の実施形態のマーク群79は、第1の実施形態のマーク群79で識別可能な最大のずれの大きさ(4mm)よりも大きなずれを識別可能にするために、第1の実施形態のマーク群79に続けて、5mm〜8mmのずれを示すマークパターンとして、2つの円、あるいは2つの三角からなるパターンを1mmのマーク間隔81で配置している。これらのパターンには、折り線71、73から近い順に、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の色が用いられる。
第5の実施形態のマーク群79は、折り線71、73に対して実際の折位置が一方にずれている場合を円形のマークパターンとし、折位置が他方にずれている場合を三角のマークパターンとし、ずれの大きさを示すために、マークパターンの大きさを使用している。すなわち、折り線71、73からの距離が大きくなるほど、マークパターンを大きくしている。マーク間隔81は第1の実施形態と同様である。
第6の実施形態のマーク群79は、マークパターンの形状と色は第1の実施形態と同様であるが、マーク間隔81が一定ではなく、折り線71、73から離れるほど、その間隔を大きくしている。
第7の実施形態のマーク群79は、第1〜第6の実施形態とは異なり、マークパターンを切り欠きのパターンで表わしている。折り線71、73に対して実際の折位置が一方にずれている場合を楕円形の切り欠きのマークパターンとし、折位置が他方にずれている場合を矩形の切り欠きのマークパターンとし、ずれの大きさは、切り欠きの大きさで表わし、ずれが大きくなるほど切り欠きを大きくしている。マーク間隔81については、第1の実施形態と同様である。
さらに、上記の各実施形態ではマーク群79のマークパターンの外観を折り線71、73からの距離に応じて変えているが、折り線71、73からの距離に関わらずマークパターンの外観を同じとしてもよい。この場合、折り後に視認できるマークパターンの数等により折位置のずれの方向や大きさを把握することが可能である。また、折り線71、73の両側でマークパターンの外観を変えているが、折り線71、73の両側でマークパターンの外観を同じとしてもよく、この場合も、マークパターンの視認により折位置のずれの方向や大きさを把握できる。ただし、上記の実施形態に比べると、折位置のずれの方向や大きさの把握はやや難しい。
すなわち、印刷用紙70が実際に折られた位置の近傍の画像をCCD(Charge Coupled Device)カメラ等で撮像し、撮像されたマークパターンを画像認識することにより、折位置のずれの方向と大きさをコンピュータ等で判定させ、この情報をウェブパス部40を制御するシーケンサ等の制御装置(図示しない)にフィードバックすることで、前記したような折位置の適正化を自動で行うことができる。
40………ウェブパス部
50………折機
70………印刷用紙
71………折り線(平行折)
73………折り線(咥え折)
74………余白部分
75………絵柄印刷部分
76………咥え折位置
77………マーク群配置箇所
79………マーク群
81………マーク間隔
Claims (10)
- 印刷物が折られる折位置に対し略直交する方向に沿って間隔を空けて配置された複数のマークパターンで構成される折位置管理用マーク群が形成された印刷物。
- 前記複数のマークパターンが前記折位置との距離に応じて異なる外観を有することを特徴とする請求項1記載の印刷物。
- 前記折位置の両側で、前記折位置から等距離に配置されたマークパターンの外観が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷物。
- 前記マークパターンの外観は、色、形状、大きさ、絵柄、濃度の少なくともいずれか1つが異なることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の印刷物。
- 前記複数のマークパターンが、前記印刷物の搬送方向に平行な方向の前記折位置、および、搬送方向に直交する方向の前記折位置について形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷物。
- オフセット輪転機における印刷物折位置管理方法であって、
前記オフセット輪転機の印刷装置により、印刷物が折られる折位置に対し略直交する方向に沿って間隔を空けて配置された複数のマークパターンで構成される折位置管理用マーク群を印刷物に形成するステップと、
前記オフセット輪転機の折機により、前記折位置管理用マーク群が形成された印刷物を折るステップと、を有し、
折られた後の前記印刷物に現れるマークパターンが示す折位置のずれに従って、印刷物が適正な折位置で折られるよう前記オフセット輪転機の調整を行うことを特徴とする印刷物折位置管理方法。 - 前記複数のマークパターンが前記折位置との距離に応じて異なる外観を有することを特徴とする請求項6記載の印刷物折位置管理方法。
- 前記折位置の両側で、前記折位置から等距離に配置されたマークパターンの外観が異なることを特徴とする請求項6または請求項7記載の印刷物折位置管理方法。
- 前記マークパターンの外観は、色、形状、大きさ、絵柄、濃度の少なくともいずれか1つが異なることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の印刷物折位置管理方法。
- 前記複数のマークパターンは、前記印刷物の搬送方向に平行な方向の前記折位置、および、搬送方向に直交する方向の前記折位置について形成されることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の印刷物折位置管理方法。
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