JP2013057184A - 建具枠 - Google Patents
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Abstract
【課題】建具枠の縦枠材と横枠材とを後組みする施工を簡単に低コストで実施する。
【解決手段】建具枠縦枠材10の上端部近傍の内側面には外形が円錐台形状の連結部材11が突出するように取り付けられており、建具枠横枠材20の端面には連結部材に嵌合し得る凹溝21が形成されている。横枠材の端面を縦枠材の内側面に対接させて縦枠材の高さ方向に摺動させる過程で横枠材の凹溝21が連結部材11に嵌合した状態で縦枠材と横枠材とが蟻組み接ぎ状態で連結される。
【選択図】図2
【解決手段】建具枠縦枠材10の上端部近傍の内側面には外形が円錐台形状の連結部材11が突出するように取り付けられており、建具枠横枠材20の端面には連結部材に嵌合し得る凹溝21が形成されている。横枠材の端面を縦枠材の内側面に対接させて縦枠材の高さ方向に摺動させる過程で横枠材の凹溝21が連結部材11に嵌合した状態で縦枠材と横枠材とが蟻組み接ぎ状態で連結される。
【選択図】図2
Description
本発明は、家屋内の出入口等に設置される建具枠に係り、特に縦枠材と横枠材との連結構造に関する。
家屋内の壁等に出入口等の開口部を設ける場合、開口部の内周に開口枠が配置される。この開口枠として取り付けられる建具枠は、少なくとも、左右一対の縦枠材と、その上端同士を連結する横枠材とによって矩形状に形成される。この建具枠を開口部に建て込む際、建具枠を門形に先組みしてから開口部に建て込む先組み工法を実施しようとすると、開口部が天井の高さ一杯まで設けられる場合は高さ方向にスペースの余裕がなく、建具枠を建て起こす際にその角部等が天井面等にぶつかってしまうという支障がある。このような場合は、建具枠を先組みせず、縦枠材と横枠材とを別々にして開口部に建て込む後組み工法を採用し、建具枠の横枠材の端面を縦枠材の側面に突き当てて簡単に連結するように施工することが望ましい。
かかる事情から、建具枠の縦枠材と横枠材とを後組みする工法に適した連結構造とそれを利用した接合方法が特許文献1により提案されている。この建具枠の連結構造は、雄部材と雌部材との一対からなる接合部材のうち、そのいずれか一方が、縦枠材の上端部内側面に突出して取り付けられ、いずれか他方が、横枠材の端面と上面とに開口するように形成された堀込部内に取り付けられている。そして、開口部内に立設された状態の縦枠材の内側面に横枠材の端面を当接させ、横枠材を下方から上向きに摺動させることにより接合部材同士が互いに嵌合して縦枠材と横枠材とが接合されるものである。
しかし、上記した従来の建具枠の連結構造は、比較的複雑な凹凸形状を有する一対の接合部材を必要とし、建具枠を後組み施工する前に一対の接合部材のいずれか一方を横枠材の端面に形成された堀込部内に取り付けておく必要がある。したがって、施工コストが上昇するおそれがある。
本発明は前記した従来の建具枠は後組み施工の施工コストが上昇するおそれがある点に鑑みてなされたもので、縦枠材と横枠材とを後組みする施工を低コストで実施でき、縦枠材に横枠材を簡単に連結し得る建具枠を提供することを目的とする。
本発明の建具枠は、少なくとも、左右一対の縦枠材と、その上端部同士を連結する横枠材とによって形成される建具枠であって、前記縦枠材の上端部近傍の内側面には、外形が円錐台形状の連結部材が突出するように取り付けられており、前記横枠材の端面には前記連結部材に嵌合し得る凹溝が形成されており、前記横枠材の端面を前記縦枠材の内側面に対接させて縦枠材の高さ方向に摺動させる過程で横枠材の凹溝が前記連結部材に嵌合した状態で縦枠材と横枠材とが連結されてなることを特徴とする。
本発明によれば、建具枠の縦枠材と横枠材とを連結するために、縦枠材側にのみ取り付けられる円錐台形状の連結部材とそれに嵌合し得る凹溝を用いたシンプルな構成の蟻組を採用しているので、縦枠材と横枠材とを後組みする施工を簡単に低コストで実施し得る建具枠を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。この説明に際して、全図にわたり共通する部分には共通する参照符号を付す。
図1(a),(b)は、本発明の一実施形態に係る建具枠を構成する縦枠材と横枠材を概略的に示す斜視図である。
本実施形態の建具枠は、家屋内出入口等の開口部の内側に配置されて使用されるものであり、少なくとも、開口部の左右一対の内側面に固定される縦枠材10と、この左右一対の縦枠材10の内側面の上端部同士を連結する横枠材20とによって形成されている。縦枠材10および横枠材20はそれぞれ角柱状の木材から形成され、縦枠材10の内側面の横幅と横枠材20の横幅とはほぼ等しい。
図3(a),(b)に示すように、縦枠材10の上端部近傍の内側面には、外形が円錐台形状(側面が台形状)の連結部材11の径大部が先端側となって突出するように取り付けられている。縦枠材10に連結部材11を取り付ける作業は、建具枠の施工現場や、工場の加工工程で予め行うことができる。縦枠材10には、内側面の幅方向中央部に一対の溝が長さ方向に形成される等、所要の加工が施されている。
図4に示すように、横枠材20の端面には、前記連結部材11に嵌合し得る凹溝21が形成されている。ここで、凹溝21は、両内側面が連結部材11の台形状側面に対接した状態で嵌合し得るように、横枠材20の上面側から見て横枠材20の端面側が狭幅となるテーパ面21a状に形成されている。したがって、連結部材11および凹溝21は、いわゆる蟻組み接ぎの蟻首部および蟻溝として機能する。
そして、凹溝21は、本例では、横枠材20の端面側から見て横枠材20の端面の上端部から中間部まで開口するようにU字形状に形成されている。横枠材20には、後述するように開口部上面に例えばねじ止め固定するためのねじ孔や、下面の幅方向中央部に一対の溝が長さ方向に形成される等、所要の加工が施されている。
そして、縦枠材と横枠材とを後組み施工する際、図2(a),(b)に示すように、家屋内の出入口等の開口部内で立設された状態の縦枠材10の内側面に横枠材20の端面の幅方向を一致させて対接させ、横枠材20の端面を縦枠材10の高さ方向(下方から上向き)に摺動させながら横枠材20を縦枠材10の上端高さまで持ち上げる。この過程で、横枠材20の凹溝21が連結部材11に嵌合した状態となり、横枠材20の端面が縦枠材10の内側面に対接された状態で縦枠材と横枠材とが蟻組み接ぎ状態で連結される。
この際、蟻組接ぎの蟻首部に円錐台形状の連結部材11を採用していることによって、横枠材20を持ち上げる過程で横枠材20の凹溝21が縦枠材内側面の左右方向に少しずれても、連結部材11の円錐台側面に沿って凹溝21を簡単に嵌合させることができ、縦枠材10と横枠材20との突合せ部分にズレが生じなくなる。さらに、横枠材20は、建具枠内側から開口部上面に例えばねじ止め固定されている。
なお、縦枠材10と横枠材20とを蟻組み接ぎにより安定に連結させるために、縦枠材10の内側面の幅方向に離間して連結部材11を複数個(本例では2個)取り付け、これに対応して、横枠材20の端面の幅方向に離間して凹溝21を複数個形成しておくことが望ましい。
なお、連結部材11は、各種の材質を選択し得るが、製造上の都合や強度面等を考慮すると金属製の連結金具が望ましい。すなわち、連結部材は簡単な形状であるので、旋盤加工でもプレス加工でも金型加工でも連結金具を製作することができる。プレス加工により連結金具を形成すると、連結金具を縦枠材に固定するためにトラス、ナベ、バインドのねじを使用できる。
本例では図3(a),(b)に示すように、連結金具11の先端面に例えば円錐台状の窪み部11aが形成され、窪み部11aの底面中心部には連結金具軸芯を貫通するようにねじ孔が形成されている。そして、ねじ孔にねじ12が挿入され、縦枠材10の内側面部の所定位置に連結金具11が固定されている。ここで、ねじ12は連結金具11の先端面や側面から突出していないので、連結金具11と凹溝21との嵌合に支障が生じることはない。連結金具11の窪み部11a内に形成されるねじ孔は、取り付け位置の微調整を可能にするために長孔としてもよい。
また、横枠材20の端面に形成されている凹溝21は、端面の上端部から中間部までU字状(横枠材20の端面側から見た下面が円弧状)に形成しておくことにより、横枠材20を縦枠材10の高さ方向に持ち上げて蟻組み接ぎにより安定に連結させた状態ではU字状の底面が連結部材11の下面側に対接した状態となる。凹溝21は、上記構造に限らず、横枠材20の端面側から見た下面が平坦であってもよく、横枠材20の端面の上端部から下端部まで連続していてもよい。
上述した本実施形態の建具枠によれば、建具枠の縦枠材10と横枠材20とを連結するために、縦枠材10側にのみ取り付けられる円錐台形状の連結部材11とそれに嵌合し得る凹溝21を用いたシンプルな構成の蟻組み接ぎを採用していることによって、家屋内の出入口等の開口部内に建具枠を設置する際、開口部の内側面に立設して固定した状態の縦枠材10に横枠材20を連結する後組み施工を簡単に低コストで実施することができる。
実施例の建具枠で用いる連結金具11は、材質が冷間圧延鋼板であり、プレス加工により形成されている。連結金具11の大きさは、長さが約5mm〜6mmの範囲内、円錐台形の先端側径大部の直径が約15mm〜16mmの範囲内、基先端側径小部の直径が約10mm〜11mmの範囲内である。連結金具11の窪み部11aは、直径が約9mmあり、その底面中心部に直径約4mmのねじを挿入可能なねじ孔が形成されている。
本発明は、家屋内の出入口等の開口部に設置される建具枠に限らず、屋外に設置される開口枠にも適用可能である。
10・・縦枠材、11・・連結部材、12・・ねじ、20・・横枠材、21・・凹溝、21a・・テーパ面。
Claims (1)
- 少なくとも、左右一対の縦枠材と、その上端部同士を連結する横枠材とによって形成される建具枠であって、前記縦枠材の上端部近傍の内側面には外形が円錐台形状の連結部材が突出するように取り付けられており、前記横枠材の端面には前記連結部材に嵌合し得る凹溝が形成されており、前記横枠材の端面を前記縦枠材の内側面に対接させて縦枠材の高さ方向に摺動させる過程で横枠材の凹溝が前記連結部材に嵌合した状態で縦枠材と横枠材とが連結されてなることを特徴とする建具枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011195299A JP2013057184A (ja) | 2011-09-07 | 2011-09-07 | 建具枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011195299A JP2013057184A (ja) | 2011-09-07 | 2011-09-07 | 建具枠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013057184A true JP2013057184A (ja) | 2013-03-28 |
Family
ID=48133270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011195299A Withdrawn JP2013057184A (ja) | 2011-09-07 | 2011-09-07 | 建具枠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013057184A (ja) |
-
2011
- 2011-09-07 JP JP2011195299A patent/JP2013057184A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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