JP2013054167A - 光源装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】ピックアップレンズに光を入射させる際の光のロスを低減可能な光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置100は、複数の固体発光素子52と、複数の固体発光素子52から射出された複数の光が入射する拡散部材71と、拡散部材71を介して前記複数の光が入射するピックアップレンズ81と、を備え、前記複数の光のうち第1の光が拡散部材71に入射する際の方位角は、前記複数の光のうち第2の光が拡散部材71に入射する際の方位角と異なり、第1の光がピックアップレンズ81に入射する際の偏光方向は、第2の光がピックアップレンズ81に入射する際の偏光方向と異なっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置およびプロジェクターに関するものである。
励起光(青色光)を射出する固体発光素子(励起光源)と、該励起光を吸収して所定の波長帯域光に変換する蛍光体を組み合わせた光源装置として、特許文献1の光源装置が知られている。特許文献1の光源装置は、回転駆動される回転基板上に、赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および光拡散層を回転方向に沿って形成し、回転基板を回転させながら赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および光拡散層に励起光を照射することにより、赤色光、緑色光および青色光(拡散された励起光)を順次射出するものである。
特開2009−277516号公報
赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および光拡散層から射出された赤色光、緑色光および青色光は、ピックアップレンズによって平行化され、後段の光学系に射出される。この際、ピックアップレンズに対する入射角が大きいと、界面反射による光のロス(フレネル損失)が大きくなり、十分な光量が得られなくなる。
本発明の目的は、ピックアップレンズに光を入射させる際の光のロスを低減可能な光源装置およびプロジェクターを提供することにある。
本発明の光源装置は、複数の固体発光素子と、前記複数の固体発光素子から射出された複数の光が入射する拡散部材と、前記拡散部材を介して前記複数の光が入射するピックアップレンズと、を備え、前記複数の光のうち第1の光が前記拡散部材に入射する際の方位角は、前記複数の光のうち第2の光が前記拡散部材に入射する際の方位角と異なり、前記第1の光が前記ピックアップレンズに入射する際の偏光方向は、前記第2の光が前記ピックアップレンズに入射する際の偏光方向と異なっている。
この構成によれば、第1の光と第2の光とが拡散部材によって拡散された後、ピックアップレンズの光入射面に入射するとき、第1の光のうちP偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分の割合を高くすることができるとともに、第2の光のうちP偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分の割合を高くすることができる。そのため、複数の光がピックアップレンズに入射する際の界面反射による光のロス(フレネル損失)が少なくなり、明るい光源装置が提供される。
前記第1の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してP偏光として入射する成分が、前記第1の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してS偏光として入射する成分よりも多く、前記第2の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してP偏光として入射する成分が、前記第2の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してS偏光として入射する成分よりも多くてもよい。
この構成によれば、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
前記複数の光が前記ピックアップレンズに入射する際に、前記複数の光各々の偏光方向が前記ピックアップレンズの光軸と平行な方向から見て放射状となっていてもよい。
この構成によれば、複数の光各々について、P偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分をS偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
前記複数の光が前記拡散部材に入射する際に、前記複数の光各々の偏光方向が前記ピックアップレンズの光軸と平行な方向から見て放射状となっていてもよい。
この構成によれば、複数の光各々について、容易に、P偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分をS偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
前記複数の固体発光素子が設置される基台をさらに備え、前記基台が有する複数の面のうち前記複数の固体発光素子が設けられている面内において、前記複数の固体発光素子の配置の仕方が互いに異なっていてもよい。
この構成によれば、複数の光各々について、容易に、P偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分をS偏光としてピックアップレンズの光入射面に入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
前記拡散部材に入射した光が前記拡散部材によって拡散されずに射出された場合の前記光の射出方向を第1の方向とし、前記第1の方向に対して角度ωをなす第2の方向に拡散される前記光の強度をI(ω)としたときに、前記拡散部材は、I0を定数、nを3以上の正の数として、I(ω)=I0・cosωとなるような拡散特性を備えていてもよい。
この構成によれば、ピックアップレンズに対して大きな角度で入射する光成分が少なくなり、界面反射による光のロスが低減される。
前記nは、5以上10以下であってもよい。
この構成によれば、拡散不足による表示への悪影響を抑制しながら、界面反射による光のロスを十分に低減することができる。
前記拡散部材の表面に凹凸が設けられていてもよい。
磨りガラスのように、表面に凹凸を形成し、表面でのみ光を拡散させる拡散部材は、光のピーク方向(光の強度が最も大きい方向)を保存しやすい。そのため、上記のような光強度分布を実現しやすい。
前記拡散部材を回転駆動する回転駆動機構を備えていてもよい。
半導体レーザーのように干渉性の高い光を射出する固体発光素子を用いて表示を行うと、スクリーンなどの散乱体で光の干渉が生じ、明点と暗点が縞模様あるいは斑模様に分布する、いわゆるスペックルと呼ばれる現象が発生する場合がある。拡散部材を回転させると、スペックルのパターンが時間的に変動するため、それらが時間的に重畳され平均化されることで、スペックルが認識されにくくなる。よって、表示品質の高い画像表示が可能となる。
前記ピックアップレンズの光入射面が平面であってもよい。
この構成によれば、固体発光素子から射出された直線偏光をピックアップレンズに対してP偏光として入射させることが可能となる。
本発明のプロジェクターは、本発明の光源装置と、前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系と、を備えている。
この構成によれば、光のロスが少ない、明るい表示が可能なプロジェクターが提供される。
プロジェクターの光学系を示す模式図である。 第1固体発光素子の構成と第1基台上での設置状態を示す図である。 回転拡散板で拡散された青色光が第1レンズに入射する様子を示す図である。 第1レンズの反射特性を示す図である。 拡散光の光強度分布を示す図である。 第2固体発光素子の第2基台上での設置状態を示す図である。 回転蛍光板の斜視図である。
[第1実施形態]
図1は、プロジェクター1000の光学系を示す模式図である。
プロジェクター1000は、光源装置100と、色分離導光光学系200と、光変調装置400Rと、光変調装置400Gと、光変調装置400Bと、クロスダイクロイックプリズム500と、投写光学系600と、を備えている。
光源装置100は、第1光源50、第1コリメーターレンズアレイ53、第1集光レンズ60、拡散部材としての回転拡散板70、第1ピックアップ光学系80、第2光源10、第2コリメーターレンズアレイ13、第2集光レンズ20、第1平行化レンズ21、ダイクロイックミラー22、第2ピックアップ光学系40、回転蛍光板30、フライアイインテグレーター90、偏光変換素子93および第2平行化レンズ94を備えている。
第1光源50は、第1基台51と、第1基台51上に並べて配置された複数の第1固体発光素子52とを備えた光源アレイである。第1固体発光素子52は、ダイクロイックミラー22によって反射可能な青色光を射出する光源である。本実施形態の場合、第1固体発光素子52は、青色(発光強度のピーク:450nm付近)のレーザー光を射出する半導体レーザーであるが、第1固体発光素子52は、ダイクロイックミラー22で反射される波長の光であれば、450nm以外のピーク波長を有する光を射出するものであっても構わない。
第1コリメーターレンズアレイ53は、各第1固体発光素子52と1対1に対応した複数の第1マイクロレンズ530を備えている。複数の第1マイクロレンズ530は、第1基台51上に並べて配置されている。各第1マイクロレンズ530は、対応する第1固体発光素子52から射出される青色光の光軸上に設置され、当該青色光を平行化する。第1コリメーターレンズアレイ53から射出された青色光は、凸レンズからなる第1集光レンズ60で集光される。第1コリメーターレンズアレイ53と第1集光レンズ60によって、第1光源50から射出された複数の青色光を集光する第1集光光学系55が形成されている。
拡散部材としての回転拡散板70は、入射した青色光を拡散して入射側とは反対側の面から射出する透過型の回転拡散板である。回転拡散板70は、モーター(回転駆動機構)73により回転駆動される拡散部材としての基板71を備えている。基板71としては、公知の拡散板、例えば、磨りガラスや、ホログラフィックディフューザー、透明基板の表面にブラスト処理を施したもの、透明基板の内部にビーズのような散乱材を分散させ、散乱材によって光を散乱させるものなどを用いることができる。本実施形態では基板71として円板を用いているが、基板71の形状は円板に限られない。回転拡散板70では、基板71を回転駆動することによって、青色光が照射された部分(被照射部分)が円を描くように、青色光が照射される領域(光照射領域)S1に対して相対的に移動する。
回転拡散板70から射出された光は、第1ピックアップ光学系80で平行化され、ダイクロイックミラー22に入射する。ダイクロイックミラー22は、その表面が、第1光源50の発光面に対して約45°の角度をなすように、第1光源50の発光面と対峙して配置されている。ダイクロイックミラー22は、第1ピックアップ光学系80から入射する青色光を90°折り曲げてフライアイインテグレーター90側に反射する。
第1ピックアップ光学系80は、ダイクロイックミラー22と回転拡散板70との間の光の光路上に配置されている。第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70からの光が入射するピックアップレンズとしての第1レンズ81と、第1レンズ81から射出される光を平行化する第2レンズ82とを含んで構成されている。第1レンズ81は、例えば、光入射面81aが平面状であり、光射出面81bが凸の曲面状をなす平凸レンズからなり、第2レンズ82は、例えば凸レンズからなる。第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70からの光を略平行化した状態でダイクロイックミラー22に入射させる。
なお、第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70から射出される青色光の広がりに応じて、使用するレンズの屈折率や形状が決められる。また、レンズの数も2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数個とすることもできる。
図2(a)および図2(b)は、第1固体発光素子52の概略構成を示す模式図であり、図2(c)は、第1基台51上に設置された複数の第1固体発光素子52の設置状態を示す平面図である。なお、図2(a)では、簡略化のために、第1基台51に設置されている複数の第1固体発光素子52のうち1個の第1固体発光素子52を図示している。
図2(a)および図2(b)に示すように、第1固体発光素子52は、射出される光Lの光軸方向から見て長手方向W1と短手方向W2とを有する細長い矩形の半導体レーザーである。第1固体発光素子52は、長手方向W1と平行な偏光方向を有する光(直線偏光)Lを射出する。光Lは、長手方向W1の幅を維持したまま、短手方向W2に広がる。そのため、光Lの光軸と直交する平面内で見た光Lの断面形状BSは、W2を長手方向とする矩形形状若しくは楕円形状となる。本実施形態の場合、第1固体発光素子52の長手方向W1の幅は18μmであり、第1固体発光素子52の短手方向W2の幅は2μmであるが、第1固体発光素子52の形状はこれに限定されない。
図2(c)に示すように、第1基台51の面51a上には、12個の第1固体発光素子52が3行4列で並べて配置されている。第1基台51の中心C1は、図1に示した第1ピックアップ光学系80の光軸と一致する。以下の説明では、主に、12個の第1固体発光素子52のうち第1固体発光素子52Xと第1固体発光素子52Yを例にとって説明する。符号52Axは、第1固体発光素子52Xの偏光方向であり、符号52Ayは、第1固体発光素子52Yの偏光方向である。第1固体発光素子52Xから射出される第1の光(青色光)が回転拡散板70に入射するときの方位角φxは、第1固体発光素子52Yから射出される第2の光(青色光)が回転拡散板70に入射するときの方位角φyとは異なる。図2(c)の例では、方位角φxは約110°であり、方位角φyは約−140°である。
第1基台51の面51aの面内において、第1固体発光素子52Xの配置の仕方は第1固体発光素子52Yの配置の仕方とは異なっている。つまり、第1固体発光素子52Xの長手方向W1は第1固体発光素子52Yの長手方向W1と平行ではなく、所定の角度をなす。具体的には、12個の第1固体発光素子52は、その長手方向が第1基台51の中心C1と第1固体発光素子52の中心とを結ぶ線と平行になるように、第1基台51の面51a内において相対的に回転されている。そのため、複数の第1固体発光素子52から射出される光の偏光方向52Aは、第1ピックアップ光学系80の光軸方向から見たとき、それぞれ第1基台51の中心C1(第1ピックアップ光学系80の光軸)を中心として放射状になっている。
図3は、第1固体発光素子52Xから射出された第1の光L1が回転拡散板70を介して第1レンズ81の光入射面81aに入射する様子を示す図である。ただし、図3は、回転拡散板70が省略されて第1の光L1が第1レンズ81の光入射面81aに直接入射するとしたときの、光入射面81aに対する第1の光L1の入射面Vに対して直交する方向から見た側面図である。
回転拡散板70に入射した第1の光L1は、回転拡散板70で拡散されることで、放射状に広がる青色光L2となる。青色光L2は第1ピックアップ光学系の第1レンズ81の光入射面81aに入射する。第1レンズ81は、回転拡散板70から射出された青色光L2を屈折させて、図1に示した第2レンズ82に入射させる。第1レンズ81を透過し第2レンズに入射した光Tは、図1に示したダイクロイックミラー22で反射され、色分離導光光学系200に入射して光変調装置400Bの照明光として利用される。第1レンズ81に入射する青色光L2のうち、光入射面81aに対する入射角θが大きい成分の多くは、光入射面81aで反射され、反射された光Rはロスとなる。つまり、反射された光Rは利用することができない。
前述のように、第1固体発光素子52Xの長手方向は第1基台51の中心C1と第1固体発光素子52Xの中心とを結ぶ線と平行であるため、第1固体発光素子52Xから射出された第1の光L1は偏光方向が入射面と平行なP偏光である。そのため、回転拡散板70が省略された場合には、第1固体発光素子52Xから射出された第1の光L1は、P偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する。回転拡散板70を設けることによって、第1の光L1は拡散されて放射状に広がる青色光L2となるが、偏光方向は、回転拡散板70で拡散される前後で殆ど変化しない。そのため、回転拡散板70から射出された青色光(拡散光)L2の偏光方向は、入射面と平行なままである。
図4は、第1レンズ81の光入射面81aに対して角度θで光を入射したときの、光入射面81aでの光の反射率を示す図である。図4中、符号Pは、P偏光を入射した場合の反射率の曲線を示しており、符号Sは、S偏光を入射した場合の反射率の曲線を示しており、符号Aは、P偏光の反射率とS偏光の反射率の平均の反射率の曲線((P偏光の反射率+S偏光の反射率)/2)を示している。つまり、符号Aで示した反射率の曲線は、非偏光光の反射率に相当する。
図4に示すように、大きな入射角θにおいて、P偏光はS偏光に比べて界面反射による反射率が低い。そのため、回転拡散板70から射出された青色光L2を第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射させれば、光入射面81aで反射されてロスとなる光Rの割合が少なくなり、明るい表示が可能となる。
符号Aで示した反射率の曲線では、角度θが大きくなると反射率も大きくなり、角度θが60°を超えると反射率が急激に大きくなる。それに対して、符号Pで示した反射率の曲線では、角度θが70°を超えるまでは反射率は大きくならず、角度θが75°までは、符号Aで示した反射率の曲線において角度θが0°の場合(第1レンズに対して光を垂直に入射させた場合)よりも反射率が小さい。よって、回転拡散板から射出された青色光の大部分が第1レンズの光入射面81aに対してP偏光として75°以下の角度で入射するようにすれば、極めてロスの少ない明るい表示が可能となる。
磨りガラスのように基板の表面部分でのみ光を拡散させる回転拡散板は、拡散の度合いが比較的小さいので、第1レンズの光入射面81aに対して小さな入射角θで青色光を入射させる場合には好適である。そのため、本実施形態では、回転拡散板の基板として、内部に散乱材を含まない透明基板を用い、該透明基板の青色光が入射又は射出される部分の表面に微細な凹凸(拡散面)を形成したものが用いられている。この構成によれば、青色光が大きく広がり過ぎないように、入射時の指向性をある程度残した状態で青色光を拡散させることができる。
例えば、図5に示すように、回転拡散板の基板(拡散部材)に入射した第1の光L1が基板によって拡散されずに射出された場合の青色光の射出方向を第1の方向M1とし、第1の方向M1に対して角度ωをなす第2の方向M2に拡散される青色光L2の強度をI(ω)とする。基板は、I0を定数、nを1より大きい正の数として、I(ω)=I0・cosωとなるような拡散特性Kを備えていることが好ましい。nの大きさは、例えば、基板として、表面を粗面化処理して拡散面を形成した基板を用いた場合、拡散面の表面粗さを変えることによって、制御することができる。
図5は、上記の式においてnを3,5,10としたときの拡散特性Kを示す図である。図5(a)はn=3の場合であり、図5(b)はn=5の場合であり、図5(c)はn=10の場合である。図5中、角度θ0は、第1集光光学系55(図1参照)で集光された複数の青色光のうち、最も大きな角度で基板(拡散部材)71に入射した青色光S1の入射角度である。本実施形態の場合、角度θ0は22.5°である。青色光S1の入射方向(第1の方向M1)に対して角度ωをなす方向(第2の方向M2)に射出される青色光S2の光強度は、青色光S2が射出される位置Oと、青色光S2の光軸と分布曲線Kとの交点Pと、の間の距離で示される。
図5(a)に示すように、n=3の場合には、基板71から射出される青色光の射出角度は、概ね75°以下の範囲に収まっている。75°よりも大きな角度で射出される青色光も若干存在するが、殆ど問題にならない程度である。図5(b)に示すように、n=5の場合には、75°よりも大きな角度で射出される青色光は殆ど存在しない。よって、光のロスの少ない光源装置が提供される。図5(c)に示すように、n=10の場合には、75°よりも大きな角度で射出される青色光は略ゼロであり、光のロスは更に少なくなるが、拡散が弱くなるので、指向性の高い青色光が射出されるようになる。
このように、nを大きくしていくと、光のロスは少なくなり明るい光源装置が提供されるが、nを大きくしすぎると、光の指向性が高くなり、表示への悪影響が懸念されるようになる。よって、nの大きさは、表示への悪影響が生じない範囲で大きくすることが好ましい。この観点から、nは、3以上10以下、より好ましくは、5以上10以下であることが好ましい。
このような拡散特性を有する回転拡散板70を使用すれば、回転拡散板70から射出された青色光L2の一部は入射面Vに対して交差する方向に拡散されるが、青色光L2の多くの成分はP偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する。つまり、第1固体発光素子52Xから射出された第1の光L1のうち、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分が、第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多くなる。これにより、第1の光L1のうち第1レンズ81の光入射面81aによって反射される成分が少なくなり、第1の光L1の利用効率を高めることができる。
前述したように、第1固体発光素子52Xから射出される第1の光L1が回転拡散板70に入射するときの方位角φxは、第1固体発光素子52Yから射出される第2の光が回転拡散板70に入射するときの方位角φyとは異なる。そこで、第1固体発光素子52Yについては、第1固体発光素子52Yから射出される第2の光のうち、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分が、第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多くなるように、第1基台51の面51aの面内において、第1固体発光素子52Yの配置の仕方を第1固体発光素子52Xの配置の仕方とは異ならせればよい。このようにすれば、第1の光L1の利用効率を高めるとともに、第1固体発光素子52Yから射出される第2の光の利用効率も同時に高めることができる。
このとき、方位角φxは方位角φyと異なっているため、第1レンズ81の光軸方向から見たとき、第1の光L1が第1レンズ81の光入射面81aに入射するときの偏光方向は、第2の光が第1レンズ81の光入射面81aに入射するときの偏光方向とは異なっている。他の第1固体発光素子52についても同様に、配置の仕方を互いに異ならせれば、他の第1固体発光素子52から射出される青色光の利用効率も同時に高めることができる。
特に、複数の第1固体発光素子52から射出される複数の青色光が第1レンズ81の光入射面81aに入射するとき、複数の青色光各々の偏光方向が、第1ピックアップ光学系の光軸(第1レンズ81の中心軸)Axと平行な方向から見て、光軸Axを中心として放射状になっていることが好ましい。これによれば、複数の青色光各々について、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分をS偏光として入射する成分よりもはるかに多くすることができる。
さらに、複数の第1固体発光素子52から射出される複数の青色光が回転拡散板70に入射するとき、複数の青色光各々の偏光方向が、第1ピックアップ光学系の光軸(第1レンズ81の中心軸)Axと平行な方向から見て、光軸Axを中心として放射状になっていることが好ましい。これによれば、複数の青色光各々について、容易に、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分をS偏光として入射する成分よりもはるかに多くすることができる。
図1に戻って、第2光源10は、第2基台11と、第2基台11上に並べて配置された複数の第2固体発光素子12とを備えている。第2固体発光素子12は、回転蛍光板30に備えられた蛍光体32を励起させる励起光を射出する光源である。本実施形態の場合、第2固体発光素子12は、励起光として青色(発光強度のピーク:450nm付近)のレーザー光を射出する半導体レーザーであるが、第2固体発光素子12は、蛍光体32を励起させることができる波長の光であれば、450nm以外のピーク波長を有する光を射出するものであっても構わない。
図6は、第2基台11上に設置された複数の第2固体発光素子12の設置状態を示す平面図である。
第2基台11上には、12個の第2固体発光素子12が3行4列で並べて配置されている。第2基台11の中心C2は、図1に示した第2ピックアップ光学系40の光軸と一致する。第2固体発光素子12の構成は、図2(a)および図2(b)に示した第1固体発光素子52の構成と同じである。すなわち、第2固体発光素子12は、射出される光の光軸方向から見て長手方向と短手方向とを有する細長い矩形の半導体レーザーである。第2固体発光素子12は、その長手方向と平行な偏光方向を有する光(直線偏光)を射出する。
12個の第2固体発光素子12は、第2基台11への取り付け作業の容易さなどから、その長手方向が、長方形形状を有する第2基台11の長手方向と平行になるように整然と配置されている。そのため、複数の第2固体発光素子12から射出される複数の励起光は、互いに偏光方向12Aが揃った光となる。第2光源10では、励起光が無偏光の蛍光に変換されて第2ピックアップ光学系40に入射するため、励起光の偏光方向を特定の方向に制御する必要がない。そのため、第1光源50のように複雑な配置で第1固体発光素子52を設置する必要がなく、取り付け作業の容易さを優先して第2固体発光素子12を整然と配置することができる。
図1に戻って、第2コリメーターレンズアレイ13は、各第2固体発光素子12と1対1に対応した複数の第2マイクロレンズ130を備えている。複数の第2マイクロレンズ130は、第2基台11上に並べて配置されている。各第2マイクロレンズ130は、対応する第2固体発光素子12から射出される励起光の光軸上に設置され、当該励起光を平行化する。第2コリメーターレンズアレイ13から射出された励起光は、凸レンズからなる第2集光レンズ20で集光される。
第2集光レンズ20とダイクロイックミラー22との間の励起光の光路上には、両凹レンズからなる第1平行化レンズ21が配置されている。第1平行化レンズ21は、第2集光レンズ20と、第2集光レンズ20における焦点位置との間に配置され、第2集光レンズ20から入射する励起光を平行化してダイクロイックミラー22に射出する。
ダイクロイックミラー22は、その表面が、第2光源10の発光面及び蛍光体32の表面に対して約45°の角度をなすように、これら各面と対峙して配置されている。ダイクロイックミラー22は、第1平行化レンズ21から入射する励起光(青色光成分)を90°折り曲げて第2ピックアップ光学系40側に反射するとともに、第2ピックアップ光学系40から入射する蛍光(赤色光成分及び緑色光成分)を透過させる。
第2ピックアップ光学系40は、ダイクロイックミラー22と回転蛍光板30との間の励起光および蛍光の光路上に配置されている。第2ピックアップ光学系40は、回転蛍光板30からの蛍光の広がりを抑える第1レンズ41と、第1レンズ41から入射される蛍光を平行化する第2レンズ42とを含んで構成されている。第1レンズ41は、例えば、回転蛍光板30側が平面状、これと反対側が凸の曲面状をなす平凸レンズからなり、第2レンズ42は、例えば凸レンズからなる。
第2ピックアップ光学系40は、回転蛍光板30からの蛍光を略平行化した状態でダイクロイックミラー22に入射させる。また、第2ピックアップ光学系40の第1レンズ41及び第2レンズ42は、ダイクロイックミラー22から入射する励起光を集光する機能を兼ねており、励起光を集光させた状態で回転蛍光板30に入射させる。すなわち、第2コリメーターレンズアレイ13と第2集光レンズ20と第1平行化レンズ21とダイクロイックミラー22と第2ピックアップ光学系40によって、第2光源10から射出された複数の励起光を集光する第2集光光学系15が形成されている。
なお、第2ピックアップ光学系40は、回転蛍光板30から射出される蛍光の広がりに応じて、使用するレンズの屈折率や形状が決められ、レンズの数も2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数個とすることもできる。
図7は、回転蛍光板30の斜視図である。
回転蛍光板30は、励起光の入射方向と同じ方向に蛍光を射出させる反射型の回転蛍光板である。回転蛍光板30は、モーター(回転駆動機構)33により回転駆動される基板31と、基板31の表面に形成された蛍光体32とを備えている。基板31は、蛍光体32が発する蛍光を反射する材料よりなる。基板31は、Al等の熱伝導率の高い金属材料等からなることが好ましく、これにより基板31を放熱板として機能させることができる。蛍光体32は、励起光が入射する領域に対応して、基板31の回転方向に沿ってリング状に形成されている。本実施形態では基板31として円板を用いているが、基板31の形状は円板に限られない。
蛍光体32は、第2固体発光素子12から射出される励起光を吸収し、蛍光を発する粒子状の蛍光物質(蛍光体粒子)を有する。蛍光体32は、波長が約450nmの励起光(青色光)を吸収し、概ね490〜750nm(発光強度のピーク:570nm)の蛍光に変換する機能を有する。蛍光には、緑色光(波長530nm付近)及び赤色光(波長630nm付近)が含まれる。
蛍光体粒子としては、通常知られたYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。例えば、平均粒径が10μmの(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceで示される組成のYAG系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であっても良く、2種以上の形成材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いることとしても良い。
図1に戻って、回転蛍光板30には、第1レンズ41及び第2レンズ42によって集光された励起光(青色光)が、蛍光体32の表面から入射する。回転蛍光板30は、励起光が入射する側と同じ側に向けて、蛍光体32が発した赤色光及び緑色光(蛍光)を射出する。回転蛍光板30では、基板31を回転駆動することによって、蛍光体32の励起光が照射された部分(被照射部分)が円を描くように、励起光が照射される領域(光照射領域)S2に対して相対的に移動する。
回転蛍光板30から射出された光は、第2ピックアップ光学系40で平行化され、ダイクロイックミラー22に入射する。ダイクロイックミラー22は、第2ピックアップ光学系40から入射する光のうち、励起光(青色光)を反射して除去し、緑色光及び赤色光を透過させる。ダイクロイックミラー22には、第2ピックアップ光学系40からの光が入射する入射面と反対側の表面に、第1光源50から射出された青色光が入射し、第2ピックアップ光学系40から射出された光の光軸と平行な方向に反射される。これにより、第2ピックアップ光学系40から射出された緑色光および赤色光と、第1ピックアップ光学系80から射出された青色光とが合成されて白色光となる。
ダイクロイックミラー22で合成された緑色光、赤色光及び青色光は、第1フライアイレンズアレイ91及び第2フライアイレンズアレイ92からなるフライアイインテグレーター90に入射し、光量分布が均一化される。フライアイインテグレーター90から射出された緑色光、赤色光及び青色光は、偏光変換素子93によって偏光方向が一方向に揃えられた直線偏光に変換され、第2平行化レンズ94により平行化され、光源装置100から射出される。なお、フライアイインテグレーター90および偏光変換素子93は、例えば特開平8−304739号公報にその詳細が開示されている公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210、ダイクロイックミラー220、反射ミラー230、反射ミラー240、反射ミラー250及びリレーレンズ260を備えている。色分離導光光学系200は、光源装置100からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分離し、赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bに導光する機能を有する。
ダイクロイックミラー210、ダイクロイックミラー220は、基板上に、所定の波長領域の光を反射して、他の波長領域の光を透過させる誘電体多層膜からなる波長選択透過膜が形成されたミラーである。具体的には、ダイクロイックミラー210は、青色光成分を透過させ、赤色光成分及び緑色光成分を反射する。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、赤色光成分を透過させる。
反射ミラー230、反射ミラー240、反射ミラー250は、入射した光を反射するミラーである。具体的には、反射ミラー230は、ダイクロイックミラー210を透過した青色光成分を反射する。反射ミラー240、反射ミラー250は、ダイクロイックミラー220を透過した赤色光成分を反射する。
ダイクロイックミラー210を透過した青色光は、反射ミラー230で反射され、青色光用の光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、緑色光用の光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した赤色光は、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ260、射出側の反射ミラー250を経て赤色光用の光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、通常知られたものを用いることができ、例えば、液晶素子410と液晶素子410を挟持する偏光素子420、430とを有した、透過型の液晶ライトバルブ等の光変調装置により構成される。偏光素子420、430は、例えば透過軸が互いに直交する構成(クロスニコル配置)となっている。
光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、光源装置100の照明対象となる。光変調装置400R、光変調装置400G及び光変調装置400Bによって、入射された各色光の光変調が行われる。
例えば、光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、一対の透明基板に液晶を密閉封入した透過型の光変調装置であり、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像情報に応じて、入射側偏光素子420から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光素子430から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。クロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合せた平面視略正方形状をなしている。直角プリズムを貼り合せた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向が揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
本実施形態のプロジェクター1000によれば、以下の作用効果が奏される。
(1)プロジェクター1000では、複数の第1固体発光素子52から射出された複数の青色光のうち、回転拡散板70に入射する際の方位角が互いに異なる第1の光と第2の光に関して、第1の光が第1レンズ81の光入射面81aに入射する際の偏光方向は、第2の光が第1レンズ81の光入射面81aに入射する際の偏光方向と異なっている。そのため、第1の光のうち、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分を、第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多くすると同時に、第2の光のうち、第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分を、第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多くすることができる。よって、複数の青色光が第1ピックアップ光学系80に入射する際の界面反射による光のロス(フレネル損失)が少なくなり、明るい光源装置100が提供される。また、このような光源装置100を用いることにより、明るい画像表示が可能なプロジェクター1000が提供される。
(2)プロジェクター1000では、前記第1の光のうち第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分が、前記第1の光のうち第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多く、第2の光のうち第1レンズ81の光入射面81aに対してP偏光として入射する成分が、第2の光のうち第1レンズ81の光入射面81aに対してS偏光として入射する成分よりも多い。この構成によれば、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
(3)プロジェクター1000では、複数の固体発光素子から射出された複数の光が第1レンズ81に入射する際に、複数の光各々の偏光方向が第1レンズ81の光軸と平行な方向から見て放射状となっている。この構成によれば、複数の光各々について、P偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分をS偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
(4)プロジェクター1000では、複数の光が拡散部材としての回転拡散板70に入射する際に、複数の光各々の偏光方向が第1レンズ81の光軸と平行な方向から見て放射状となっている。この構成によれば、複数の光各々について、容易に、P偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分をS偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
(5)プロジェクター1000では、複数の第1固体発光素子52が設置される第1基台51をさらに備え、第1基台51が有する複数の面のうち複数の第1固体発光素子52が設けられている面内において、複数の第1固体発光素子52の配置の仕方が互いに異なっている。この構成によれば、複数の光各々について、容易に、P偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分をS偏光として第1レンズ81の光入射面81aに入射する成分よりもはるかに高くすることができる。そのため、複数の光のフレネル損失をさらに小さくすることができるので、さらに明るい光源装置が提供される。
(6)プロジェクター1000では、基板71(拡散部材)に入射した青色光が基板71によって拡散されずに射出された場合の青色光の射出方向を第1の方向M1とし、前記第1の方向M1に対して角度ωをなす第2の方向M2に拡散される青色光の強度をI(ω)としたときに、基板71は、I0を定数、nを3以上の正の数として、I(ω)=I0・cosωとなるような拡散特性Kを備えている。そのため、第1ピックアップ光学系80の光入射面81aに対して大きな入射角度θで入射する光成分が少なくなり、界面反射による光のロスが低減される。特に、nを5以上10以下とした場合には、拡散不足による表示への悪影響を抑制しながら、界面反射による光のロスを十分に低減することができる。
(7)プロジェクター1000では、基板71は、複数の青色光が入射又は射出される部分の表面に形成された凹凸によって複数の青色光を拡散させる拡散部材とされている。このような拡散部材は、光のピーク方向(光の強度が最も大きい方向)を保存しやすいため、上記のような光強度分布を実現しやすい。
(8)プロジェクター1000では、基板71をモーター73によって回転させるため、基板71の回転に伴って、第1集光光学系55で集光された複数の青色光が基板71に入射する位置が時間的に変動する。半導体レーザーのように干渉性の高い光を射出する固体発光素子を用いて表示を行うと、スクリーンSCRなどの散乱体で光の干渉が生じ、明点と暗点が縞模様あるいは斑模様に分布する、いわゆるスペックルと呼ばれる現象が発生する場合があるが、基板71を回転させると、スペックルのパターンが時間的に変動するため、それらが時間的に重畳され平均化されることで、スペックルが認識されにくくなる。よって、表示品質の高い画像表示が可能となる。
[変形形態]
本実施形態のプロジェクター1000では、光変調装置として3つの光変調装置を用いたが、これに限らない。1つ、2つ又は4つの光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
本実施形態のプロジェクター1000では、透過型のプロジェクターを用いたが、これに限らない。例えば、反射型のプロジェクターを用いてもよい。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を透過するタイプであることを意味している。「反射型」とは、反射型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクターに本発明を適用した場合にも、透過型プロジェクターと同様の効果を奏することができる。
本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも、適用することができる。
上記各実施形態においては、本発明の照明装置をプロジェクターに適用した例について説明したが、これに限らない。例えば、本発明の照明装置を他の光学機器(例えば、光ディスク装置、自動車のヘッドランプ、照明機器等)に適用することも可能である。
51…第1基台、51a…第1基台において第1固体発光素子が設けられている面、52…第1固体発光素子、55…第1集光光学系、71…基板(拡散部材)、73…モーター(回転駆動機構)、80…第1ピックアップ光学系、81…第1レンズ(ピックアップレンズ)、81a…第1レンズの光入射面、82…第2レンズ、100…光源装置、400R,400G,400B…光変調装置、600…投写光学系、1000…プロジェクター、Ax…第1ピックアップ光学系の光軸

Claims (11)

  1. 複数の固体発光素子と、
    前記複数の固体発光素子から射出された複数の光が入射する拡散部材と、
    前記拡散部材を介して前記複数の光が入射するピックアップレンズと、
    を備え、
    前記複数の光のうち第1の光が前記拡散部材に入射する際の方位角は、前記複数の光のうち第2の光が前記拡散部材に入射する際の方位角と異なり、
    前記第1の光が前記ピックアップレンズに入射する際の偏光方向は、前記第2の光が前記ピックアップレンズに入射する際の偏光方向と異なっている光源装置。
  2. 前記第1の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してP偏光として入射する成分が、前記第1の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してS偏光として入射する成分よりも多く、
    前記第2の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してP偏光として入射する成分が、前記第2の光のうち前記ピックアップレンズの光入射面に対してS偏光として入射する成分よりも多い請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記複数の光が前記ピックアップレンズに入射する際に、前記複数の光各々の偏光方向が前記ピックアップレンズの光軸と平行な方向から見て放射状となっている請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記複数の光が前記拡散部材に入射する際に、前記複数の光各々の偏光方向が前記ピックアップレンズの光軸と平行な方向から見て放射状となっている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記複数の固体発光素子が設置される基台をさらに備え、
    前記基台が有する複数の面のうち前記複数の固体発光素子が設けられている面内において、前記複数の固体発光素子の配置の仕方が互いに異なっている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記拡散部材に入射した光が前記拡散部材によって拡散されずに射出された場合の前記光の射出方向を第1の方向とし、前記第1の方向に対して角度ωをなす第2の方向に拡散される前記光の強度をI(ω)としたときに、前記拡散部材は、I0を定数、nを3以上の正の数として、I(ω)=I0・cosωとなるような拡散特性を備えている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記nは、5以上10以下である請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記拡散部材の表面に凹凸が設けられている請求項6又は7に記載の光源装置。
  9. 前記拡散部材を回転駆動する回転駆動機構を備える請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光源装置。
  10. 前記ピックアップレンズの光入射面が平面である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光源装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系と、
    を備えているプロジェクター。
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