本願は、2004年7月13日出願の同時係属の米国特許出願第10/890856号の一部継続出願であり、米国特許出願第10/890856号は、2003年1月21日出願の同時係属の米国特許出願第10/348465号、現在は米国特許第6768066号の継続出願であり、米国特許第6768066号は、200年10月2日出願の同時係属の米国特許出願第09/678541号、現在は米国特許第6520013号の分割出願である。
本願は、2004年3月1日出願の同時係属の米国特許出願第10/791495号の一部継続出願でもある。上で識別された米国特許出願は、参照によって本明細書に組み込まれている。
加速度計に基づいてポータブル・デバイスを操作する方法および装置を説明する。ある実施形態によれば、加速度計が、例えば、ラップトップ・コンピュータ、タブレットPC、携帯情報端末(PDA)、セル電話機、ディジタル・マルチメディア・プレイヤなどのポータブル・デバイス内で使用されてきた。加速度計が、ポータブル・デバイスの移動を検出すると、移動ベクトルまたは加速度ベクトルとも称する移動方向が、加速度計によって供給される移動データに基づいて判定される。移動方向および/または移動データを、ポータブル・デバイス内で実行されるソフトウェア・コンポーネント(例えば、アプリケーション・ソフトウェア)に供給することができる。ポータブル・デバイスの移動の検出に応答して、対応するソフトウェア・コンポーネントが、加速度計によって供給される移動方向および/または移動データに基づいて、例えば、文書ページを進めるなど、1つまたは複数の所定のユーザ構成可能なアクションを実行する。
次の説明では、本発明のより完全な説明を提供するために多数の詳細を示す。しかし、本発明を、これらの特定の詳細なしで実践できることは、当業者に明白であろう。他の場合に、周知の構造およびデバイスは、本発明を不明瞭にしないようにするために、詳細にではなくブロック図形式で示す。
次の詳細な説明の一部は、コンピュータ・メモリ内のデータ・ビットに対するオペレーションのアルゴリズム表現や記号表現に関して提示される。これらのアルゴリズムの説明と表現は、データ処理技術の当業者が、他の当業者に成果の実質を最も効率的に伝えるのに使用する手段である。アルゴリズムは、本明細書でおよび一般的に、所望の結果につながるステップの自己矛盾のないシーケンスと考えられる。これらのステップは、物理的量の物理的操作を必要とするステップである。必ずではないが通常、これらの量は、保管され、転送され、組み合わされ、比較され、他の形で操作される電気信号または磁気信号の形をとる。時々、主に共通の使用のために、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、項、数などと称することが便利であることがわかっている。
しかし、これらや類似する用語のすべてが、適切な物理的量に関連付けられねばならず、これらの量に適用される単に便利なラベルであることを念頭におかれたい。次の議論から明白なように、他の形で特に指定されない限り、この説明全体を通じて、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「判定」、「表示」、または類似語などの用語を使用する議論が、コンピュータ・システムのレジスタやメモリ内の物理的(電子的)量として表されるデータを操作し、これをコンピュータ・システム・メモリやレジスタあるいは他のそのような情報保管デバイス、情報伝送デバイス、または情報表示デバイス内の物理的量として同様に表される他のデータに変換する、コンピュータ・システムまたは類似する電子コンピューティング・デバイスの動作および処理を指すことを諒解されたい。
本発明は、本明細書に記載のオペレーションを実行する装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特に構成することができ、あるいは、コンピュータに保管されたコンピュータ・プログラムによって選択的にアクティブ化されまたは再構成される汎用コンピュータを含む。そのようなコンピュータ・プログラムは、フロッピ・ディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスクを含むすべてのタイプのディスク、読取専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、磁気カード、光カード、または電子命令を保管するのに適切な、それぞれがコンピュータ・システム・バスに結合されるすべてのタイプの媒体など(これに制限はされない)のコンピュータ可読記憶媒体に保管することができる。
本明細書に記載のアルゴリズムやディスプレイは、特定のコンピュータまたは他の装置に固有に関連はしない。さまざまな汎用システムを、本明細書の教示によるプログラムと共に使用することができ、あるいは必要な方法ステップを実行するためにより特殊化された装置を構成することが便利であるとわかるであろう。さまざまなこれらのシステムの必要な構造は、下の説明から明白になる。さらに、本発明は、特定のプログラミング言語に関して説明されない。さまざまなプログラミング言語を使用して、本明細書に記載の発明の教示を実施できることを諒解されたい。
機械可読媒体に、機械(例えばコンピュータ)によって可読の形で情報を保管または伝送するすべての機構が含まれる。例えば、機械可読媒体に、読取専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ・メモリ・デバイス、電気、光、音響、または他の形の伝搬される信号(例えば、搬送波、赤外線信号、ディジタル信号など)などが含まれる。
概要
図1は、本発明の一実施形態によるポータブル・デバイスの例示的アーキテクチャを示すブロック図である。一実施形態で、例示的システム100に、プロセッサと、プロセッサに結合され、命令をその中に保管されたメモリと、ポータブル・デバイスの移動を検出するためにプロセッサやメモリに結合された加速度計とが含まるが、これらに制限はされない。このプロセッサは、メモリから命令を実行して、ポータブル・デバイスの移動の検出に応答して1つまたは複数の所定のユーザ構成可能なアクションを実行する。代替実施形態では、例示的システム100に、さらに、命令を実行するために、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動の方向を判定し、判定された方向が所定の方向に相対的に一致するかどうかを判定するために判定された移動方向を所定の方向と比較するために加速度計に結合されたコントローラが含まれる。
図1を参照すると、一実施形態によれば、例示的システム100に、1つまたは複数の加速度計101と、加速度計101に結合された1つまたは複数のコントローラ102と、動き関連ファームウェア103と、動きソフトウェア・コンポーネント104と、1つまたは複数のアプリケーション・ソフトウェア105〜107とが含まれる。加速度計101を、例えばポータブル・デバイスのマザーボードなど、ポータブル・デバイスに取り付けることができる。その代わりに、加速度計101を、ポータブル・デバイスの別のコンポーネントと一体化することができる。例えば、加速度計101を、ポータブル・デバイスのチップセットと一体化することができる。
一実施形態によれば、加速度計101は、ポータブル・デバイスの加速および/または減速を含む移動を検出することができる。加速度計101は、複数次元の移動データを生成することができ、この移動データは、ポータブル・デバイスの移動方向を判定するのに使用することができる。例えば、加速度計101は、ポータブル・デバイスが移動されることを加速度計101が検出した時に、X軸、Y軸、Z軸の加速度情報を生成することができる。一実施形態で、加速度計101は、本願と同一の譲受人に譲渡された米国特許第6520013号に記載の加速度計として実装することができる。その代わりに、加速度計101を、市販のさまざまな加速度計を使用して実装することができる。例えば、加速度計101を、Kionix社のKGF01加速度計またはAnalog Devices社のADXL311加速度計とすることができる。
さらに、例示的システム100に、加速度計101に結合された1つまたは複数のコントローラ102が含まれる。コントローラ102は、ポータブル・デバイスの、移動ベクトルとも称する移動方向の計算に使用することができる。移動ベクトルは、加速度計101によって供給される移動データ(例えば、X軸、Y軸、Z軸の移動情報)に基づいて1つまたは複数の所定の式に従って判定することができる。移動ベクトルの計算のいくつかの実施形態を、下でさらに詳細に説明する。
一実施形態によれば、コントローラ102は、加速度計101の1つまたは複数の出力を監視し、ポータブル・デバイスの他のコンポーネント、例えば、チップセット(例えば、メモリ・コントローラまたはノース・ブリッジ)および/またはマイクロプロセッサ(例えば、CPU)と通信する責任を負う。コントローラ102は、市販のさまざまなマイクロコントローラを使用して実装することができる。例えば、コントローラ102を、Microchip社のPIC 16F818マイクロコントローラとすることができる。コントローラ102を、加速度計101と一体化することができる。その代わりに、コントローラ102を、ポータブル・デバイスの他のコンポーネント、例えば、チップセットまたはマイクロプロセッサと一体化することができる。
一実施形態で、コントローラ102は、例えばI2C(inter−IC)バスなどのバスと割込み信号線とを介して他のコンポーネントと通信することができる。移動データに応答して、コントローラ102は、ファームウェア103などの他のコンポーネントへの割込み信号線を介して割込み、例えばハードウェア割込み、ソフトウェア割込み、またはこの両方の組合せを生成して、その移動についてそれらのコンポーネントに通知する。さらに、コントローラ102は、加速度計101によって供給される移動データに基づいて、移動ベクトルを計算することができる。コントローラ102とポータブル・デバイスの他のコンポーネントとの間の通信に関するさらなる詳細を、下でさらに詳細に説明する。
図1に戻って、動きファームウェア103に、1つまたは複数の機械実行可能コードが含まれ、これらのコードを、ポータブル・デバイスの1つまたは複数のハードウェア・コンポーネント、例えば、コントローラ102またはチップセット(例えば、基本入出力システムとも称するBIOSの一部)に組み込むことができる。一実施形態で、動きファームウェア103を、コントローラ102の読取専用メモリ(ROM)(例えば、フラッシュ・メモリ)に保管することができる。しかし、動きファームウェア103の機械実行可能コードを、例えばフラッシュ・メモリを使用して、より新しいバージョンをメモリにアップロードすることによってアップグレードすることができる。ファームウェア103は、移動検出に応答して生成されるすべてのイベントを検出する責任を負う。一実施形態によれば、ファームウェア103は、コントローラ102とポータブル・デバイスの他のコンポーネント、例えばオペレーティング・システム(OS)の間の主要な通信機構を提供する。
動きソフトウェア104は、動きファームウェア103とアプリケーション・ソフトウェア105〜107などのソフトウェア・コンポーネントとの間、さらにはオペレーティング・システムとの間の通信の責任を担う。一実施形態で、動きソフトウェア104は、例えばカーネル・コンポーネントまたはデバイス・ドライバなど、オペレーティング・システムの一部として実装することができる。オペレーティング・システムは、市販のさまざまなオペレーティング・システムを使用して実装することができる。例えば、オペレーティング・システムを、Apple Computer社のMac OSとすることができる。その代わりに、オペレーティング・システムを、Microsoft社のWindows(登録商標)オペレーティング・システムとすることができる。例えばUnix(登録商標)、Linux(登録商標)、組込みオペレーティング・システム(例えば、Palm OS)、またはリアルタイム・オペレーティング・システムなどの他のオペレーティング・システムを実装することもできる。
一実施形態によれば、動きファームウェア103によって通知できる、動き検出イベントに応答して、動きソフトウェア・コンポーネント104が、そのイベントを1つまたは複数のアプリケーション・ソフトウェア105〜107に通信することができる。検出に応答して、アプリケーション・ソフトウェア105〜107は、あるオペレーションを実行することができる。アプリケーション105〜107は、例えば、ブラウザ、ワード・プロセッサ、スライド・プレゼンテーションなど、さまざまな異なるアプリケーションとすることができる。アプリケーション105〜107によって実行されるオペレーションのいくつかの実施形態を下でさらに詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態による、加速度計によって生成されるイベントに応答してポータブル・デバイスを操作する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス200は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス200に、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出することや、ポータブル・デバイスの移動の検出に応答して1つまたは複数の所定のユーザ構成可能なアクションを実行するために機械実行可能コードを実行することとが含まれるが、これに制限はされない。
図2を参照すると、ブロック201で、例えばラップトップ・コンピュータまたはタブレットPCなどのポータブル・デバイスの移動が、そのポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計(例えば、図1の加速度計101)を使用して検出される。一実施形態で、この検出に応答して、加速度計が、複数次元(例えば、X軸、Y軸、Z軸)の移動データを生成することができる。この検出に応答して、ブロック202で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、移動の方向を判定する。一実施形態では、移動の方向が、コントローラ(例えば、図1のコントローラ102)によって判定される。判定された方向に応答して、ブロック203で、1つまたは複数の機械実行可能コード(例えば、アプリケーション・ソフトウェア)を実行して、例えばウェブ・ページを進めるなど、1つまたは複数の所定のユーザ構成可能なアクションを実行することができる。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づく向きの判定
本発明の一実施形態によれば、ポータブル・デバイスの加速度計は、ポータブル・デバイスの移動を常にまたは周期的に監視することができる。その結果、移動の前と移動の後のポータブル・デバイスの向きを、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計によって供給される移動データに基づいて判定することができる。
図3A、3Bは、本発明の一実施形態に従って加速度計を利用できる例示的応用例を示す図である。この実施形態では、および本願全体を通じて、タブレット・デバイスが、ポータブル・デバイスの例として使用される。しかし、本願はこれに制限されない。ラップトップ・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、パーソナル・コンピュータ(例えば、Research In Motion社のblackberry)、セル電話機、またはマルチメディア・プレイヤ(例えば、MP3プレイヤ)などの他のポータブル・デバイスを利用することもできることを諒解されたい。
図3A、3Bを参照すると、まず、一実施形態によれば、ポータブル・デバイスは、文書303のページがポータブル・デバイスのディスプレイに表示された向き301にある。向き301では、文書ページ303が、向き301を与えられたディスプレイに面するユーザの観点から正しく表示され、向き301は、このディスプレイに関連する加速度計とコントローラによって周期的にまたは常に検出し、判定することができる。
ポータブル・ディスプレイが、例えば向き302で終わる移動方向304に従って移動させられた時に、加速度計(図1の加速度計101)はその移動を検出する。この検出に応答して、コントローラ(図1のコントローラ102)が、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動方向を判定し、図1のファームウェア103、動きソフトウェア104、および/またはアプリケーション105〜107などの、ポータブル・デバイスの適切なコンポーネントに通知する。そのような通知は、割込みを介して、あるいはコントローラおよび/または加速度計の1つまたは複数のレジスタのポーリングによって、実行することができる。さらに、コントローラは、移動の後のポータブル・デバイスの向きをさらに判定することができる。
この通知に応答して、一実施形態によれば、文書ページ303の向きを、図3Bに示されているように、移動の後の判定された向きに従って調整することができる。一実施形態で、表示される文書ページの向きを、移動の後に、移動の前の向きに対して相対的に同一になるように調整する。その結果、ポータブル・デバイスの向きが変更された場合であっても、表示される文書ページの向きは、特にポータブル・デバイスのディスプレイに面するユーザの観点では、相対的に同一のままになる。
この実施形態では、文書ページ303の向きの調整を、表示データ(例えば、文書ページ)をポータブル・デバイスのディスプレイに送るディスプレイ・ドライバ(例えば、ビデオ・ドライバ)によって実行する。その代わりに、向きの調整を、文書ページ303を供給するオリジナル・アプリケーション・ソフトウェア(例えば、図1のアプリケーション105〜107)(例えば、ウェブ・ページを供給するブラウザまたは文書の1ページを供給するワード・プロセッサ)によって実行することもできる。図3A、3Bに示された移動方向304が、例示のみのためのものであることに留意されたい。図5Aに示されたものまたはこれらの組合せなど、他の移動方向を実装することもできる。さらに、図3A、3Bに示されているように、ポータブル・デバイスは、例示のみのために左に90°回転されている。ポータブル・デバイスを、回転させ、平行に移動させ、またはこの両方の組合せを行い、あるいは複数の次元や任意の移動ステップで移動させることができる。
図4は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいて、表示される文書の向きを直す例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス400は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス400に、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出することや、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動の後のポータブル・デバイスの向きを判定すること、移動の前のイメージの向きと相対的に同一である向きに従って、ポータブル・デバイスのディスプレイにイメージを表示することが含まれるが、これに制限はされない。
図4を参照すると、ブロック401で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、第1向きからのポータブル・デバイスの移動を検出する。それに応答して、ブロック402で、加速度計によって供給されるX、Y、Z軸情報などの移動データに基づいて、移動方向を判定する。一実施形態で、この判定を、加速度計に結合されたコントローラ(図1のコントローラ102)によって実行することができる。移動方向は、1つまたは複数の所定の式に従って判定することができる。ブロック403で、移動の後に、加速度計によって供給される移動データに基づいて、ポータブル・デバイスの第2向きを判定する。ブロック404で、判定された第2向きに基づいて、表示される文書ページの向きを調整することができる。一実施形態で、文書ページの調整された向きが、特にユーザの観点から、移動の前の向きと相対的に同一になるように、表示される文書ページの向きを調整する。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づく文書の異なるページの表示
本発明のもう1つの実施形態によれば、文書のページまたはイメージを表示できるかどうかをトリガする形としてポータブル・デバイスの移動を検出するために、加速度計を使用する。例えば、ポータブル・デバイスが所定の方向に移動させられた(例えば、突然の移動)時に、加速度計がその移動を検出し、アプリケーション・ソフトウェアが、その移動の検出に応答して特定のページを表示する。
図5Aは、本発明の一実施形態による、文書のページの表示をトリガするのに使用できるポータブル・デバイスの例示的移動を示す図である。例えば、図5Aを参照すると、文書の第1ページがポータブル・デバイス500のディスプレイ507に表示されている。ポータブル・デバイス500がある方向に移動させられると、ポータブル・デバイス500に取り付けられた加速度計(例えば、図1の加速度計101)が、その移動を検出する。この検出に応答して、加速度計が、関連するコントローラ、ファームウェア、および/またはOSを介して、アプリケーション・ソフトウェアなどの他のコンポーネント、特に表示される文書の第1ページを供給するコンポーネントに通知する。
特定の実施形態で、加速度計は、移動データ(例えば、X軸、Y軸、Z軸)の供給を含めて、コントローラ(例えば、図1のコントローラ102)に通知する。コントローラおよび/またはファームウェアは、加速度計によって供給される移動データに基づいて、移動の移動ベクトルを計算する。その後、コントローラは、動きソフトウェア・コンポーネント(例えば、動きソフトウェア104)および/またはオペレーティング・システムなどの他のコンポーネントに信号を送る。動きソフトウェアおよび/またはオペレーティング・システムは、移動ベクトルを所定の方向と比較して、例えば所定のしきい値に基づいて、移動ベクトルが所定の方向と相対的に一致するかどうかを判定する。
一実施形態で、所定の方向とその所定の方向に関連するしきい値(例えば、感度)は、ユーザ・インターフェースを介してユーザ構成可能とされている。そのような感度は、所与の時と場所のポータブル・デバイスに関連する異なるプロファイルに基づいて構成できる。例えば、ポータブル・デバイスの感度を、家庭/オフィスにある時と移動するプラットフォーム(例えば、自動車、列車、船、または飛行機など)上にある時で異なるようにできる。もう1つの実施形態で、ポータブル・デバイスに、一部の「雑音の多い」移動バックグラウンドを知的にフィルタ・アウトする機構を含めることができる。
移動ベクトルが、所定の方向と相対的に一致する場合に、関連するアプリケーション・ソフトウェアに通知することができる。それに応答して、関連するアプリケーション・ソフトウェアが、第1ページと異なる第2ページをディスプレイに表示することを含む、あるオペレーションを実行することができる。
一実施形態で、文書の第2ページを、文書の次のページまたは前のページとすることができる。文書は、Microsoft Officeのワード・プロセッサなどのワード・プロセッサによって作られたワード文書とすることができる。代替案では、文書を、Microsoft社のInternet ExplorerまたはNetscape Communications社のNetscape communicatorなどのブラウザによって提示されるウェブ・ページとすることができる。さらに、文書を、例えばMicrosoft社のPowerPointまたはApple Computer社のKeynoteによって作られたスライド・プレゼンテーションとすることができる。
図5Aを参照すると、移動方向には、方向501、502として示されている、ポータブル・デバイスの表面(例えば、ポータブル・デバイスのディスプレイ面507)と平行の移動方向を含む。他に、移動方向には、方向503、504として示されている、ポータブル・デバイスの縁(例えば、縁505、506)と平行の軸に対するポータブル・デバイスの回転をも含めることができる。さらに、ポータブル・デバイスの移動方向を、上記の方向の組合せとすることもできる。例えば、移動を、ポータブル・デバイス500の角に関する複数次元の回転とすることができる。他のタイプの移動を利用することもできる。
図5Bは、本発明の代替実施形態による、文書のページの表示をトリガするのに使用できるポータブル・デバイスの例示的移動を示す図である。この実施形態では、ポータブル・デバイス551が支持面552の上に置かれている。さらに、ポータブル・デバイス551内で走るアプリケーション・ソフトウェアを、「デフォルト」モードで走るように構成することができる。突然の力が支持面552に印加された時に、その突然の力が支持面552の振動を引き起こす。この突然の力を、ユーザが支持面を叩くことによって与えることができる。
支持面552の振動に応答して、ポータブル・デバイス551に取り付けられた加速度計が、その振動を検出することができる。この検出に応答して、加速度計は、ファームウェアおよび/またはコントローラなどを介して、関連するアプリケーション・ソフトウェアに通知する。これに応答して、アプリケーション・ソフトウェアは、文書の次のページ、前のページ、または特定のページを表示することができ、このページは、ユーザ・インターフェースを介してユーザ構成可能とすることができる。これは、ポータブル・デバイスが机に置かれ、プレゼンテーション・プロジェクタに接続されている時に特に有用である。プレゼンテーションを行っているユーザは、ポータブル・デバイスのキーボードのキー(例えば、「Enter」キーまたはスペース・バー)あるいはマウスを押す必要なしに、単に机を叩いて、プレゼンテーションの次のページに進むことができる。
図6は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいて文書を提示する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス600は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス600に、ポータブル・デバイスのディスプレイに文書の第1ページを表示することと、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出することと、移動の検出に応答して第1ページと異なる文書の第2ページを表示することとが含まれるが、これに制限はされない。
図6を参照すると、ブロック601で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出する。この検出に応答して、ブロック602で、加速度計によって供給される移動データ、例えば、X、Y、Z軸情報に基づいて、移動の移動方向を判定する。一実施形態で、移動方向を、関連するコントローラおよび/または関連するファームウェアによって判定することができる。ブロック603で、移動方向が所定の方向と相対的に一致するかどうかを判定する。そうである場合に、ブロック604で、文書の第1ページを表示させた、ポータブル・デバイス内で実行中の関連するアプリケーション・ソフトウェアに通知する。それに応答して、ブロック605で、アプリケーション・ソフトウェアが、第1ページと異なる文書の第2ページを表示する。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づくナビゲーション応用例
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を、ナビゲーション応用例に使用することができる。例えば、内部に加速度計を取り付けられたポータブル・デバイスを、ナビゲーション・ツールとして使用して、通常はポータブル・デバイスのディスプレイの中に全体を一度に表示できない比較的大きいオブジェクトまたは文書をナビゲートすることができる。
図7A、7Bは、本発明の一実施形態による、加速度計に基づく例示的ナビゲーション応用例を示す図である。この実施形態では、図7Aに示されているように、地図の一部が当初に表示される。通常、ある詳細レベルでは、この地図をポータブル・デバイス700のディスプレイにその全体を完全に表示することができない。例えば、ユーザが地図に「ズーム・イン」した時に、地図の一部だけをディスプレイに表示することができる。ユーザが、地図の第1部分全体をナビゲートするにつれて、ユーザは、地図の第1部分から第2部分に徐々にナビゲートすることを望む場合がある。
一実施形態によれば、ポータブル・デバイス700を保持するユーザが、ユーザがナビゲートしたい方向に向かって、例えば方向703(例えば、一例として北東方向)に従ってポータブル・デバイス700を移動させる。この移動に応答して、ポータブル・デバイス700に取り付けられた加速度計がその移動を検出する。加速度計は、移動データ(例えば、X、Y、Z軸情報)をポータブル・デバイスのコントローラおよび/またはファームウェアに供給する。関連するコントローラおよび/またはファームウェアは、1つまたは複数の所定の式を使用して、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動方向および/または移動距離を計算することができる。その後、コントローラおよび/またはファームウェアは、地図を現在提供している関連するアプリケーション・ソフトウェアに移動方向を通信する。
それに応答して、アプリケーション・ソフトウェアが、コントローラおよび/またはファームウェアによって供給される移動方向、移動距離、および/または移動加速度データに基づいて、地図の第2部分を判定する。次に、アプリケーション・ソフトウェアが、第2部分をそれ相応に表示する。その結果、ユーザは、地図の他の部分をナビゲートするためにボタンを押し、かつ/またはクリックする必要がない。移動方向703が、例示だけのために示されていることに留意されたい。他のどの方向でも適用することができる。
一実施形態で、地図の第2部分を、第1部分からの推移によって表示することができる。すなわち、第1部分と第2部分の間の複数の中間部分を順次表示して、第1部分から第2部分への推移を形成することができる。その結果、第2部分が、ポータブル・デバイスのディスプレイに徐々に「入ってくる」。一実施形態によれば、第1部分から第2部分への推移は、地図が静止したままである間にユーザが比較的大きい地図の上でポータブル・デバイスを移動したかのように表示される。この実施形態では、ユーザが、大きい地図、大きい新聞、またはウェブ・ページなどに対する拡大鏡としてポータブル・デバイスを持っているかのように推移が表示される。
もう1つの実施形態によれば、ある移動を使用して、表示されたページに「ズーム・イン」または「ズーム・アウト」することができる。例えば、ポータブル・デバイスの表面(例えば、ディスプレイ面)に平行な移動を使用して、表示されるページの異なる部分にナビゲートすると同時に、ポータブル・デバイスの回転を使用して、表示されるページにズーム・インまたはズーム・アウトすることができ、これによって、表示されるページの解像度を変更することができる。例えば、ユーザは、ズーム・アウトするための方法としてポータブル・デバイスを上に傾け、ズーム・インするための方法としてポータブル・デバイスを下に傾けることができる。図5Aに示されたものまたはこれらの組合せなど、他の移動方向を利用することもできる。
もう1つの実施形態によれば、上で説明した技法を、仮想現実感環境で使用することができる。一実施形態で、この技法は、ユーザが、加速度計を備えたポータブル・ディスプレイ・デバイスを、仮想現実感イメージ・データベースへのポータブルで制御可能なウィンドウとして使用することを可能にする。例えば、タブレットを持つユーザが、ユーザが仮想現実感ゲーム空間の中を歩いているかのように、振り向き、2次元または3次元のイメージまたはオブジェクト・データベース内の位置から後ろを見たビューを見ることができる。もう1つの実施形態によれば、ユーザは、異なる方向のビューが、一つの位置から異なる方向に向かって外を向いている複数のカメラによって提供されるイメージ・パノラマの検査を実行することができる。
図8は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいてイメージをナビゲートする例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス800は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス800は、移動の前にポータブル・デバイスのディスプレイに文書ページの第1部分を表示することと、移動の判定された方向が所定の方向と相対的に一致する場合に、ポータブル・デバイスのディスプレイに第1部分と異なる文書ページの第2部分を表示することとを含むが、これに制限はされない。
図8を参照すると、ブロック801で、イメージの第1部分(例えば、図7Aに示された地図の一部)をポータブル・デバイスのディスプレイに表示する。イメージは、パノラマ・イメージ、仮想現実感イメージ・データベース、3次元イメージ・データベース、または複数カメラ入力などによって形成される環境の一部とすることができる。ブロック802で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出する。この検出に応答して、ブロック803で、加速度計によって供給される移動データ(例えば、X、Y、Z軸情報)に基づいて、移動方向を計算する。一実施形態で、この検出に応答して、加速度計が、関連するコントローラおよび/またはファームウェアに移動データの信号を送る。このコントローラおよび/またはファームウェアが、移動データに基づいて移動方向を計算する。代替案では、移動方向の計算を、例えば図1の動きソフトウェア・コンポーネント104および/またはポータブル・デバイスのオペレーティング・システムなど、ポータブル・デバイスの他のコンポーネントによって実行することができる。ブロック804で、判定された移動方向に基づいて、イメージの第2部分を表示する。一実施形態で、第1部分から第2部分への推移を形成するイメージの複数の中間部分を表示することができる。第2部分は、表示されるイメージが静止したままである間にポータブル・デバイスが移動されたかのように表示される。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づくゲームの応用例
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を、ゲーミング応用に使用することができ、ここでは、ポータブル・デバイスで実行されるビデオ・ゲーム中のシーン変化を検出するために加速度計が使用される。
図9A、9Bは、本発明の一実施形態による、加速度計に基づく例示的ゲームの応用例を示す図である。この実施形態では、例として、ユーザが、第1シーン901を向いて車両を運転しているかのように、ポータブル・デバイス900をハンドルのように持っている。ユーザが、例えば方向903などの方向に向けてポータブル・デバイスを移動させる(例えば、回転させる)と、図9Bに示されているように、表示されるシーンが第2シーン902に変更される。
一実施形態によれば、ポータブル・デバイス900を持つユーザが方向903に動くと、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計がその移動を検出する。加速度計は、移動データ(例えば、X、Y、Z軸情報)をポータブル・デバイスのコントローラおよび/またはファームウェアに供給する。関連するコントローラおよび/またはファームウェアは、1つまたは複数の所定の式を使用して、加速度計によって供給された移動データに基づいて移動方向を計算する。その後、コントローラおよび/またはファームウェアは、ゲームを現在提供している関連するゲーム・アプリケーション・ソフトウェアに移動方向および/または移動距離あるいは加速度を通信する。
それに応答して、ゲーム・アプリケーション・ソフトウェアは、コントローラおよび/またはファームウェアによって供給された移動方向、移動距離、および/または移動加速度に基づいて、ゲームの第2シーンを判定する。次に、ゲーム・アプリケーション・ソフトウェアが、それ相応に第2シーンを表示する。その結果、ユーザは、ゲームのシーンを変更するために、ボタンを押し、かつ/またはクリックする必要がない。移動方向903が、例示だけのために示されていることに留意されたい。他のどの方向でも適用することができる。
一実施形態で、ゲームの第2シーンを、第1シーンからの推移によって表示することができる。すなわち、第1シーンと第2シーンの間の複数の中間シーンを順次表示して、第1シーンから第2シーンへの推移を形成することができる。その結果、第2シーンが、ポータブル・デバイスのディスプレイに徐々に「入ってくる」。
もう1つの実施形態によれば、ある移動を、運転している車両を加速させ、かつ/または減速させる形として検出することができる。例えば、ポータブル・デバイスが上に傾けられた時に、表示されるシーンを車両の加速を示すように変更することができる(例えば、アクセルを踏むのに似て)。同様に、ポータブル・デバイスが下に傾けられた時に、表示されるシーンを、車両の減速を示すように変更することができる(例えば、ブレーキを踏むのに似て)。
さらに、加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動があるしきい値を超えるかどうかを検出することができる。そうである場合に、1つまたは複数の所定のユーザ構成可能なアクションを実行することができる。例えば、運転ゲーム中に、ユーザが道路から外れて車両を運転した時に、そのような表示に関する警告メッセージをユーザに伝えることができる。
図10A、10Bは、本発明のもう1つの実施形態による、加速度計に基づく例示的ゲームの応用例を示す図である。この実施形態では、ユーザが、加速度計が内部に組み込まれたポータブル・デバイスを車両のハンドルとして持っている。図10Aに示されているように、シーンに、左に曲がる道路が含まれる時に、ユーザは、路上に留まるために、それ相応にハンドルを左に切ることを要求される。ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計が、ポータブル・デバイス(例えば、ハンドル)がそれ相応にハンドルが切られたかどうかや、回転角または回転距離が適切であるかどうかを検出する検出するために、使用することができる。
ポータブル・デバイスの回転が、回されないか不十分に回されたことが検出された場合に、関連するゲーム・アプリケーション・ソフトウェアは、ある所定のアクションを実行する。例えば、ゲーム・アプリケーションは、例えばポータブル・デバイスの振動またはオーディオ・アラームなど、ユーザへのアラームを生成することができる。さらに、オフロード・シーンを表示することができる。ユーザが、ある時間の間、道路状態の変化に反応しないことが検出された場合に、衝突シーンをそれ相応に表示することができる。
ある実施形態によれば、他の移動方向を使用して、ポータブル・デバイスを持っているユーザの観点から「上を見」、「下を見る」ことができる。例えば、飛行ゲームで、ユーザが、飛ぶ物体(例えば、飛行機)を操縦しているかのようにポータブル・デバイスを持つことができ、ここで、飛ぶ物体がどこに向かっているかを判定するために、加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出することができる。例えば、ポータブル・デバイスが上に傾けられている時に飛ぶ物体が上に向かっており、ポータブル・デバイスが下に傾けられている時に飛ぶ物体が下に向かっている。例えば、図5Aに示されたものまたはこれらの組合せなど、他の方向を利用して、飛ぶ物体が任意の方向に飛ぶようにすることができる。
同様に、シューティング・ゲームで、一実施形態によれば、上を見、下を見、かつ/または見回すのに使用できる上で説明した移動のほかに、ポータブル・デバイスのディスプレイ面に平行なポータブル・デバイスの垂直移動を使用して、ユーザが、立ち上がった射撃ポジションと隠れるポジションのどちらであるかを検出することができる。例えば、ポータブル・デバイスを下に移動させると、敵を遮る保護バリアを表示して、射撃武器としてポータブル・デバイスを持っているユーザが保護バリアの背後に隠れていることを示すことができる。ポータブル・デバイスを上に移動させると、保護バリアを除去し、敵を露出させて、ユーザが保護なしの射撃ポジションであることを示すことができる。他のゲーム構成とすることができる。
図11は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づくゲームの応用例の例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1100は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス1100は、ユーザの観点から第1シーンから第2シーンへの方向に向かって推移するイメージのシーケンスを表示し、ポータブル・デバイスの移動がユーザの観点からの推移の方向に従う方向に従うものであるかどうかを検出し、移動が推移の方向に関連する方向に従って検出されない場合に所定のオペレーションを実行することを含むが、これに制限はされない。
図11を参照すると、ブロック1101で、第1シーンから第2シーンへ推移するイメージのシーケンス(例えば、運転ゲーム)をポータブル・デバイスのディスプレイに表示する。ブロック1102で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出する。ブロック1103で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、ポータブル・デバイスの移動方向を判定する。一実施形態で、移動方向が、図1に示された構成に類似した、加速度計に結合されたコントローラおよび/またはファームウェアによって判定される。判定された移動方向に応答して、ブロック1104で、例えば、ポータブル・デバイスを振動させる、オーディオ・アラートを生成する、またはこの両方の組合せなど、1つまたは複数の所定のオペレーションが実行される。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づくデバイスのアクティブ化/非アクティブ化
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出し、加速度計によって供給される移動データに基づいてポータブル・デバイスの向きを判定することができる。その後、ポータブル・デバイスの1つまたは複数のインターフェースを、移動後の判定された向きに基づいてアクティブ化し、または非アクティブ化することができる。
図12A、12Bは、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいてポータブル・デバイスのインターフェースをアクティブ化/非アクティブ化する例示的機構を示す図である。この実施形態では、図12Aの構成1201に示されているように、複数のインターフェース1204〜1207が、ポータブル・デバイスの複数の位置に配置されている。例として、インターフェース1204〜1207を、本明細書では、例えばアンテナまたは無線トランシーバなどの無線インターフェースとして説明する。他のインターフェースを適用することもできることを諒解されたい。
図12Aを参照すると、まず、所与の向き1201で文書1203が表示される。一実施形態によれば、ユーザが、ポータブル・デバイスを向き1201で持ち上げる時に、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計が、その移動を検出し、向き1201が、図1に示されたものに似た、加速度計に結合された関連するコントローラおよび/またはファームウェアによって判定される。判定された向きを考慮して、所定の向き1201で無線信号を送信し、かつ/または受信するのに無線インターフェース1204、1205が最適の位置にあり(例えば、最強の信号を送信し、かつ/または受信する)、無線インターフェース1206〜1207が相対的に弱い位置にあると判定する。その結果、無線インターフェース1204〜1205をアクティブ化し、無線インターフェース1206〜1207を任意選択として非アクティブ化する。
ポータブル・デバイスが移動させられ、例えば、方向1208に従って90°回転させられると、ポータブル・デバイスは、図12Bに示された異なる向き1202になる。上で説明したように、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計が、その移動を検出し、ポータブル・デバイスの他のコンポーネントに移動データを通信する。図3A、3Bに関して上で説明したように、表示される文書ページの向きを、移動の前の向きと相対的に同一に維持することのほかに、無線インターフェース1204〜1207は、既存の構成が移動の後の向きに対して最良の構成であるかどうかを再評価する。
この実施形態では、ポータブル・デバイスの頂部と底部の無線インターフェースが最良の位置にあると仮定する。移動(例えば、左への90°回転)の後に、最初に最良の位置にあった無線インターフェース1204〜1205が、もはや最良の位置でなくなるであろう。最良の位置にはなかった無線インターフェース1206〜1207が、現在最良の位置にある可能性がある。その結果、移動検出と移動後の向きの判定に応答して、無線インターフェース1206、1207を、太線で示されているようにアクティブ化することができる。というのは、これらが最良の位置にあるからである。同様に、無線インターフェース1204〜1205は、もはや最良の位置にはないので、非アクティブ化することができる。
さらに、ポータブル・デバイスが移動されたかどうかの検出のほかに、加速度計によって供給される移動データに基づいて、ポータブル・デバイスがユーザによって持ち上げられるか持たれているかどうかも判定される。一実施形態で、そのような判定を、図1に示された構成に似た、加速度計に結合されたコントローラおよび/またはファームウェアによって実行することができる。ポータブル・デバイスが、ユーザによって持たれていると判定される場合に、さらに、ポータブル・デバイスを持っているユーザの手1208〜1209の位置を判定するかあるいは予測することができる。
例えば、図12Aに示された向き1201で、ユーザの手の位置を予測した後に、無線インターフェース1206、1207など、ユーザの手1208〜1209によって覆われる可能性がある1つまたは複数の無線インターフェースを非アクティブ化することができる。同様に、図12Bに示された、移動後の向き1202では、無線インターフェース1204、1205が、ユーザの手によって覆われると予測されるので、これらを非アクティブ化することができる。
図13は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいてポータブル・デバイスのインターフェースを操作する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1300は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、例示的プロセス1300は、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出し、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動後のポータブル・デバイスの向きを判定し、判定された向きを与えられて、最も適するポータブル・デバイスの少なくとも1つのインターフェースをアクティブ化することを含むが、これに制限はされない。
図13を参照すると、ブロック1301で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を判定する。ここで、ポータブル・デバイスに、複数の位置に配置された複数のインターフェース(例えば、無線インターフェース)が含まれている。ブロック1302で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、移動後のポータブル・デバイスの向きを判定する。ブロック1303で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、ポータブル・デバイスがユーザによって持ち上げられたか持たれているかどうかを任意選択で判定する。もしそうなら、ポータブル・デバイスを持つユーザの手の位置を予測する。ブロック1304で、判定された向きに基づいて、1つまたは複数のインターフェースをアクティブ化または非アクティブ化する。任意選択として、インターフェースのうちで、予測されたユーザの手によって覆われるものを非アクティブ化し、覆われないものをアクティブ化する。他のオペレーションを実行することもできる。
一実施形態によれば、上で説明した技法を、ポータブル・デバイスのマルチメディア・インターフェースに適用することもできる。図14A、14Bは、本発明の一実施形態による、加速度計を使用するポータブル・デバイスのマルチメディア・インターフェースをアクティブ化/非アクティブ化する例示的機構を示す図である。この実施形態では、例として、1つまたは複数のスピーカが、ポータブル・デバイスのマルチメディア・インターフェースとして使用される。図14Aを参照すると、ポータブル・デバイスは、ポータブル・デバイスの異なる位置に配置された複数のスピーカ1405〜1408を含み、任意選択で、ポータブル・デバイスのディスプレイに文書ページ1403を表示する。移動の前の向き1401で、左側のスピーカ1405〜1406と右側のスピーカ1407〜1408を考慮して、オーディオ・ドライバが正しい3Dサラウンド・サウンドを生成するように構成される。図14Bに示されているように、例えば移動方向1404に従ってポータブル・デバイスが90°移動させられた時に、第2の向き1402が加速度計とそれに関連するコントローラおよび/またはファームウェアによって検出され判定される。
検出に応答して、上で図3A、3Bに関して説明したように、表示される文書ページ1403の向きを、移動の前の向きと相対的に同一に維持するほかに、スピーカ1405〜1408の位置を、既存構成が移動後の向きに対して最良の構成であるかどうかについて再評価する。この例では、図14Bに示されているように、最初の左のスピーカ1405、1406が底部にあり、最初の右のスピーカ1407、1408が頂部にある。したがって、既存のオーディオ条件が変更されており、サウンド効果は、もはや最良の状態ではない。その結果、ポータブル・デバイスの移動の前のオーディオ品質と相対的に同等のオーディオ品質を作るようにオーディオ・ドライバを再構成させる。例えば、正しいサウンド効果を作るために、スピーカ1405、1407を左側のスピーカとして使用し、スピーカ1406、1408を右側のスピーカとして使用する。他の構成も存在することができる。
図15は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいてマルチメディア・インターフェースを再構成する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1500は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図15を参照すると、ブロック1501で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出する。ここで、ポータブル・デバイスは、異なる位置に配置された複数のマルチメディア・インターフェースまたはデバイスを含む。ブロック1502で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、移動後のポータブル・デバイスの向きを判定する。ブロック1503で、判定された向きに基づいて、1つまたは複数のマルチメディア・インターフェースを任意選択としてをアクティブ化し、または非アクティブ化する。ブロック1504で、1つまたは複数のマルチメディア・デバイスを駆動して、移動後の判定された向きを前提として最良の結果を作る。他のオペレーションを実行することもできる。
無線インターフェースとオーディオ・インターフェースが本明細書で例として使用されるが、本発明はこれに制限されない。例えば、ビデオ・インターフェース、マイクロホン、カメラなどの他のタイプのインターフェースを適用することもできる。
本発明のある実施形態によれば、一部のデバイスは、その機械がある向きであるか、または通常使用されるのと異なる向きである時にのみ正しく使用できる。例えば、媒体挿入時、アクセスするためにデバイスを横向きまたは上下反対にすることを必要とする場合がある。媒体イジェクト時、媒体をブロックするか媒体が床に落ちるのを防ぐために、デバイスを横向きにする、または上下反対にすることを必要とする場合がある。
例えば、一実施形態によれば、ユーザは、ボタンまたは他のコントロールを押すことによって、媒体デバイスまたはコンポーネントからの媒体の(例えば、CD ROMデバイスからのCDの)イジェクトを開始する。デバイスは、媒体のイジェクトまたはディスクのアンマウントなどを準備する。その間に、そのデバイスを制御する制御モジュールまたはアプリケーション・ソフトウェアが、デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスが媒体のイジェクトに適する位置でないことを検出する。その結果、デバイスは、加速度計からの加速度データを周期的にまたは常に読み取ることによって、ユニットが正しい位置または向きに置かれるのを待つ。このデバイスに関連するアプリケーション・ソフトウェアは、さらに、ユーザの要求を完了するために、デバイスをある位置にする必要があることを、デバイスのユーザに通知する(例えば、メッセージをポップ・アップするかオーディオ・アラームなど)。デバイスが正しい向きになったならば、要求されたオペレーションを実行する(例えば、媒体をイジェクトする)。
同様に、もう1つの実施形態によれば、加速度計を使用して、ユーザがユニットの向きを直さない場合にオペレーションを打ち切ることができる。デバイスが、ある時間のうちに正しい位置または所定の位置に再位置決めされない場合に、デバイスは、要求されたオペレーションを取り消すか、さらなる指示をユーザに与える。もう1つの実施形態によれば、向きを検出するか、デバイスの側面または底面に取り付けられた入力デバイスをイネーブルし、かつ/またはディスエーブルするために、加速度計は使用される。例えば、デバイスの底面に、デバイスが上向きの時にディスエーブルされるイジェクト・ボタンを設けてもよい。こうするとで、このボタンは、ユーザがデバイスを机または膝の上に置くことによってアクティブ化されなくなる。
図24は、本発明のもう1つの実施形態による、デバイスのアクティブ化または非アクティブ化の例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセスは、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図24を参照すると、ブロック2401で、ポータブル・デバイスのコンポーネントを第1動作状態から第2動作状態に推移させる要求を受け取る(例えば、ポータブル記憶デバイスのイジェクト)。ブロック2402で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスが第2動作状態に適する所定の向きに従って置かれているかどうかを判定する。
ブロック2403で、加速度計によって供給される加速度情報に基づいて、ポータブル・デバイスが所定の向きまたは位置に従って置かれていると判定されると、ポータブル・デバイスのコンポーネントを第1動作状態から第2動作状態に推移させる(例えば、CD ROMのトレイを開く)。しかし、ポータブル・デバイスが所定の位置または向きにない場合には、ブロック2404で、要求された推移を拒絶するか延期し、ポータブル・デバイスのコンポーネントを第1動作状態または他の状態(例えば、トライステートなど)のままにする。その間に、ポータブル・デバイスの位置または向きが、加速度計を使用して周期的にまたは常に監視され、ポータブル・デバイスの位置または向きが正しい位置または向きであることが検出されたならば、要求された動作を再開することができる。要求された動作は、所定の時間の間にポータブル・デバイスが正しい位置または向きにされない場合に、打ち切ることができる。任意選択として、ブロック2405で、通知を生成して、要求された動作を完了するためにポータブル・デバイスをある位置にするように、ポータブル・デバイスのユーザに通知する。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計に基づく他の応用例
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を内部に取り付けたポータブル・デバイスを用いてユーザのアクティビティを検出し、判定するために加速度計が使用される。一実施形態によれば、例えば、ユーザに持たれているポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計によって、ポータブル・デバイスを持っている間にユーザが軽く揺れていることを検出することができる。この例では、ポータブル・デバイスを、ディジタル・マルチメディア・プレイヤ(例えば、MP3プレイヤ)とすることができる。ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計は、ユーザ・アクティビティによって引き起こされたポータブル・デバイスの移動が反復的であることを検出することができる。
この検出に応答して、ポータブル・デバイスの移動の反復レートを、例えば、図1の構成に似た、加速度計に結合されたコントローラおよび/またはファームウェアによって、判定することができる。移動の反復レートを判定したならば、アプリケーション・ソフトウェア(例えば、Microsoft社のWindows media playerまたはReal Networks社のreal player)が、ポータブル・デバイスによって現在再生されているマルチメディア・コンテンツのリズムを調整することができ、移動の判定された反復レートと相対的に一致するように調整することができる。その結果、例えば、現在MP3プレイヤによって再生されている音楽のテンポを、MP3プレイヤを持っているユーザの軽い揺れのレートと相対的に一致するように調整することができる。
さらに、もう1つの実施形態によれば、アプリケーション・ソフトウェアは、さらに、判定されたユーザのアクティビティ(例えば、軽い揺れのレート)に最も適するマルチメディア・コンテンツを選択し、再生することができる。一実施形態で、ユーザは、ある状況の下でユーザ・インターフェースを介してマルチメディア・プレイヤを構成することができ、あるタイプのマルチメディア・コンテンツを選択し、再生することができる。その結果、ユーザがあるタイプのアクティビティを実行していることを加速度計とそれに関連するコントローラおよび/またはファームウェアが検出した時に、関連するタイプのマルチメディア・コンテンツを、それ相応に選択し、再生することができる。
図16は、本発明の一実施形態による、加速度計に基づいてマルチメディア・コンテンツを再生する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1600は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図16を参照すると、ブロック1601で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出する。ポータブル・デバイスの移動はある期間ごとに繰り返される。ブロック1602で、加速度計によって供給される移動データに基づいて、ポータブル・デバイスの移動の反復レートを判定する。ブロック1603で、任意選択として、判定された反復レートに相対的に一致するリズムを有するディジタル・マルチメディア・コンテンツを選択し、再生する。ブロック1604で、現在再生されているマルチメディア・コンテンツのリズムが、移動の判定された反復レートに相対的に一致するように調整される。他のオペレーションを実行することもできる。
本発明のもう1つの実施形態によれば、ポータブル・デバイスが移動しているかどうか(例えばユーザによって運ばれており)、及びポータブル・デバイスを正しい動作状態にしなければならないかどうかを判定するために加速度計が使用される。一実施形態によれば、ポータブル・デバイスが、インアクティブ状態であり、ポータブル・デバイスが移動している(ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を介して検出される)時に、そのポータブル・デバイスを、例えばスリープ・モードなど、比較的低電力のモードにする。例えば、蓋を閉じたラップトップ・コンピュータは、インアクティブ状態であると考えることができる。ラップトップ・コンピュータの蓋が閉じられているので、ユーザは、そのラップトップ・コンピュータを能動的に操作することができない。ラップトップ・コンピュータは、そのデスクトップがロックされている時にインアクティブ状態であると考えられる。他の状況をインアクティブ状態と考えることもでき、インアクティブ状態は、ユーザ構成可能とすることができる。その結果、ラップトップ・コンピュータを、低電力モードにすることができる。さらに、ラップトップが、移動中と判定される(加速度計を介して)と、データを永久的記憶デバイス(例えば、ハード・ドライブ)に書き込むことは安全でない。したがって、永久的記憶デバイスにデータを書き込まずに、永久的記憶デバイスの読み書きヘッドを安全な場所にパーキングさせる。
一実施形態によれば、ポータブル・デバイスがインアクティブ状態であると判定され、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計によって供給されたデータに基づいて、ポータブル・デバイスが移動中でない場合に、そのポータブル・デバイスを、ハイバネーション・モードにすることができ、ここで、システム・メモリの内容を永久的記憶デバイス(例えば、ハード・ドライブ)にスワップすることができる。ポータブル・デバイスは移動していないので、データを永久的記憶デバイスに書き込むことは比較的安全である。
図17は、本発明の一実施形態による、ポータブル・デバイスの電力管理の例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1700は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図17を参照すると、ブロック1701で、ポータブル・デバイスがインアクティブ状態であるかどうかを判定する。例えば、ポータブル・デバイスの蓋が閉じられているか、そのデスクトップがロックされている時に、そのポータブル・デバイスは、インアクティブ状態であると考えられる。ブロック1702で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスが移動しているかどうか(例えば、ポータブル・デバイスがユーザによって運ばれているかどうか)を検出する。ブロック1703で、ポータブル・デバイスが移動している場合に、システム・メモリの内容を永久的記憶デバイスにスワップせずに、ポータブル・デバイスを比較的低電力のモードにする。ポータブル・デバイスが移動していない場合に、ブロック1704で、システム・メモリの内容を永久的記憶デバイスにスワップすることによって、ポータブル・デバイスをハイバネーション・モードにする。他のオペレーションを実行することもできる。
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を使用して、パスワードが正しく入力されたかどうかを判定するために、ポータブル・デバイスがある方向に移動させられたかどうかを検出する。一実施形態で、ポータブル・デバイスのユーザが、パスワードを入力するように促された時に、そのユーザは、パスワード入力の一部としてポータブル・デバイスを1つまたは複数の方向に移動させなければならない。ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計がその移動を検出し、移動方向を、例えば関連するコントローラおよび/またはファームウェアによって判定する。移動方向が、所定の方向に相対的に一致する場合に、パスワードが正しく「入力」されたと考えられる。
代替実施形態によれば、ユーザに、ポータブル・デバイスでパスワードの第1部分を入力するように要求する。次に、ユーザは、ある方向に従ってポータブル・デバイスを移動させるように要求される。その後、ユーザは、パスワードの第2部分(例えば、パスワードの残り)を入力するように要求される。したがって、入力されたパスワードとポータブル・デバイスのある移動の組合せが、完全なパスワードを構成する。他の構成が存在することができる。
図18は、本発明の一実施形態による、パスワードを処理する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1800は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図18を参照すると、ブロック1801で、ユーザに、ポータブル・デバイスでパスワードを入力するように要求する。ブロック1802で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスが移動させられたかどうかを検出する。ブロック1803で、加速度計によって供給される移動データに基づいて移動方向を判定する。ブロック1804で、ポータブル・デバイスが所定の方向に従って移動されたどうかを判定する。ブロック1805で、移動方向が所定の方向と相対的に一致するかどうかに基づいて、パスワードが正しく「入力」されたかどうかを示す表示を発行する。他のオペレーションを実行することもできる。
本発明のもう1つの実施形態によれば、ポータブル・デバイスの移動のシーケンスを検出し、記録するために加速度計が使用され、ここで、記録された移動データは、移動ヒストリを後で(例えば、オフ・ラインで)再作成するために使用される。一実施形態で、ポータブル・デバイスが、ある期間にわたって移動されると、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計がその移動を検出し、記録する。加速度計によって記録された移動データを、移動中にポータブル・デバイスの記憶デバイス(例えば、ハード・ドライブ)に保管する。その代わりに、移動データを、移動中にネットワーク(例えば、無線ネットワーク)を介して遠隔設備に送信することもできる。その後、移動の後に、その期間にわたる移動を表す痕跡を、加速度計によって供給された移動データを使用して再作成することができる。
これは、通常、ユーザがジェット・コースター・ライドの痕跡を後で再プロットすることを望む時に有用である。例えば、ユーザが、内部に加速度計を取り付けられたポータブル・デバイスを持ち、ジェット・コースター・ライドに行く。ライド中に、加速度計が、移動データを検出し、記憶デバイスに保管し、あるいはその代わりに、移動データをネットワークを介して遠隔設備に送信する。ライドの後に、移動データを使用して、ジェット・コースター・ライドのプロットを再作成することができる。ジェット・コースター・ライドは、例としてのみ使用されたものであり、上で説明した技法は、他の状況に適用することができる。例えば、ポータブル・デバイスに取り付けられるか車両に取り付けられた加速度計を持つユーザが、異なる位置の地図を作成するために、これらの位置へ車両を運転して調査を実行することができる。地図は、その後、運転中に加速度計によって収集された移動データを使用して作成することができる。
図19は、本発明の一実施形態による、加速度計を使用して移動の痕跡を再作成する例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセス1900は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。図19を参照すると、ブロック1901で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動のシーケンスを検出する。上の例では、車両を、ここでのポータブル・デバイスと考えることができる。ブロック1902で、順次移動のそれぞれの移動方向と各移動の間の時間を判定する。ブロック1903で、情報をポータブル・デバイスの記憶デバイスに保管する。その代わりに、この情報をネットワーク(例えば、無線ネットワーク)を介して遠隔設備に動的に送信することができる。その後、ブロック1904で、移動ヒストリを表す痕跡を、保管された移動データを使用して再作成することができる。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計を使用する動き補償
本発明のもう1つの実施形態によれば、加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出することができ、検出に応答して動き補償を適用することができる。例えば、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計は、そのポータブル・デバイスを使用している(例えば、ポータブル・デバイスのディスプレイに表示された電子文書を読む)ユーザが、飛びはねる車両に乗っていることを検出する。この検出に応答して、電子文書がユーザの目に対して相対的に同一位置に留まるように、表示される文書に対する動き補償を実行することができる。
一実施形態で、ディスプレイの平面での時間の関数としてのディスプレイ・プラットフォームの位置を、加速度計から受け取った信号を適切に積分することによって計算することができる。次に、イメージを、時間の関数としてディスプレイ上で垂直と水平に並進させて、イメージ位置を、ディスプレイの平面内のディスプレイの動きと独立に空間内で実質的に固定された状態に保つ。その移動(例えば、はねるなどの突然の移動)は、加速度計によって供給される移動データの比較的高い周波数の成分を介して表すことができる。車両の順方向速度によって引き起こされるものなどの、ディスプレイの動きの低周波数成分は、車両が丘を登り降りするまたはカーブを曲がる時にイメージが画面から流れ出ないようにするために、補償されないようにすることができる。同様に、そのような技法を、はねるプラットフォームに乗っている間にポータブル・デバイスによってプレイされる電子ゲームに適用することもできる。
図22は、本発明の一実施形態による、加速度計を使用する動き補償の例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセスは、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、この例示的プロセスに、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出することと、加速度計によって供給される移動データに基づいてポータブル・デバイスの移動方向を判定することと、調整された表示されるオブジェクトがポータブル・デバイスのユーザに対して相対的に同一位置に留まるようにポータブル・デバイスの移動を補償するためにポータブル・デバイスのディスプレイに表示されるオブジェクトの位置を調整することとが含まれるが、これに制限はされない。
図22を参照すると、ブロック2201で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用して、ポータブル・デバイスの移動を検出する。一実施形態で、この移動は、加速度計によって供給される移動データの一部として、ある位置から、時間の関数として検出される。この移動データは、突然の移動を表す比較的高周波数の成分と、遅い移動を表す比較的低周波数の成分を含む。ブロック2202で、移動データの比較的高周波数の成分をディスプレイの平面内で抽出する(例えば、表示される文書の読み取りまたは静止画像の観察などに関する人間の視覚的鋭敏さを劣化させる動きの補償)。ブロック2203で、ポータブル・デバイスの高周波数の動き(例えば、突然の動き)を補償するために、抽出された高周波数成分に基づいて、表示される文書またはイメージの位置をシフトさせる。その結果、表示される文書またはイメージを、ユーザに対して空間内で比較的安定した状態に維持することができる。他のオペレーションを実行することもできる。
加速度計を使用する衝撃検出と応用例
本発明のもう1つの実施形態によれば、ポータブル・デバイスのユーザによって与えられる衝撃を検出するために加速度計が使用される。一実施形態で、この技法は、アプリケーション・プログラムによる使用に対するポータブル・デバイスまたは固定されたデバイスへの入力として、制御された運動量移動を与えるという物理的意味で、ユーザが衝撃を与えることができる。例えば、これらの衝撃は、衝撃の大きさと方向に比例して、ディスプレイ上のオブジェクトの動きを開始させまたは片寄らせる。これは、ゲーム(例えば、ビリヤードや他のボール・ゲーム)および教育/エンジニアリング探査(例えば、軽く叩くことに対する構造の応答)を容易にする。
例えば、ユーザは、ポータブル・デバイスの側面を軽く叩くことによって、ポータブル・デバイスのディスプレイ上でカーソルを「トスさせる」ことができる。ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計が、ポータブル・デバイスの移動を引き起こすそのような力を検出する。その力の方向と大きさを、加速度計によって供給される移動データに基づいて判定する。この機能をアプリケーションに与えると、デバイスの側面を軽く叩くことによって、小さい物体を軽く叩き、表面に沿ってある距離だけ滑らせるのに似た形でカーソルを移動させることができる。同様に、そのような技法を、例えば、ビデオ・ゲーム(例えば、ゴルフ、ボーリング、テニスなど)のさまざまな他の応用例で利用することができる。
図23は、本発明の一実施形態による、衝撃検出の例示的プロセスを示す流れ図である。例示的プロセスは、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(専用マシンで実行されるものなど)、またはこの両方の組合せを含めることのできる処理ロジックによって実行することができる。一実施形態で、この例示的プロセスは、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計を使用してポータブル・デバイスの移動を検出すること、ポータブル・デバイスに印加された力に応答して、加速度計によって供給される加速度情報に基づいて力の大きさと方向を計算すること、ポータブル・デバイスのディスプレイ上で第1位置から第2位置へ、表示されるオブジェクトを移動させることであって、第1位置と第2位置の間の方向と距離が力の計算された大きさと方向に基づいて決定される、移動させることを含むが、これに制限はされない。
図23を参照すると、ブロック2301で、ポータブル・デバイスに取り付けられた加速度計が、ポータブル・デバイスを軽く叩く(例えば、ユーザがポータブル・デバイスの縁を手で軽く叩く)ことに応答して、時間の関数として3軸加速度を検出する。ブロック2302で、3軸加速度の成分の時間積分を実行することによって、デバイスに与えられた衝撃の大きさに比例する値を計算する。一実施形態で、この値は、例えば加速度の3成分(例えば、X、Y、Z軸の加速度情報)のベクトル加算によって決定される結果の加速度ベクトルの絶対値の積分に基づいて決定される。
ブロック2303で、ポータブル・デバイスを軽く叩いた結果としてポータブル・デバイスに与えられた衝撃の方向を判定する。一実施形態で、方向は、加速度計によって供給される移動データに基づいて、加速度計に結合されたマイクロコントローラおよび/またはファームウェアによって計算される。判定された衝撃の方向および大きさに応答して、アプリケーション・ソフトウェアが、衝撃の判定された方向と大きさに相対的に関連する距離と方向で、表示されるオブジェクトをある方向に移動させる。表示されるオブジェクトをカーソルとすることができる。その代わりに、表示されるオブジェクトを、ビリヤードまたはピンボールのボール、ボーリング・ゲームのボーリング・ボール、テニスのラケットまたはパドル、変形および/または動的運動などを観察する構造などとすることができる。上の技法は、当業者に明白な他の類似するタイプのアプリケーションに適用することもできる。
加速度計を有する例示的ポータブル・デバイス
図20は、本発明の一実施形態による、加速度計を有する例示的ポータブル・デバイスを示すブロック図である。例えば、例示的システム2000は、図1の例示的システム100または図21の例示的システム2100の少なくとも一部(例えば、サブシステム)を表している。図20を参照すると、例示的システム2000は、1つまたは複数の加速度計2001、1つまたは複数のマイクロコントローラ2002、ビデオ・アダプタ2004やオーディオ・デバイス2005に結合されるホスト・チップセット2003、1つまたは複数の周辺デバイス2006を含む。
一実施形態で、加速度計2001は3軸加速度計であり、X軸、Y軸、Z軸の加速度データを供給することができる。加速度計は、チップ・パッケージ内にカプセル化された電気機械マイクロ・マシンである。この加速度計は、3つのアナログ出力(例えば、X軸、Y軸、Z軸)を提示し、その値は、3D空間内の対応する軸に沿って測定された加速度に正比例する。一実施形態で、加速度計2001を、Kionix社のKGF01加速度計またはAnalog Devices社のADXL311加速度計とすることができる。
マイクロコントローラ2002は、加速度計2001のアナログ出力を監視し、チップセット2003を介してホストと通信する責任を負う。一実施形態で、マイクロコントローラ2002は、I2Cバス2007と割込み信号線2008を介してホスト・チップセット2003に結合される。マイクロコントローラ2002をホスト・チップセット2003と一体化することもできる。一実施形態で、マイクロコントローラ2002をMicrochip社のPCI 16F818マイクロコントローラとすることができる。
一実施形態によれば、加速度計2001が、ポータブル・デバイスが移動しているのを検出した時に、マイクロコントローラ2002が加速度計2001から3軸加速度情報を受け取り、割込み信号線2008を介してホストに通知する。それに応答して、移動データを、I2Cバス2007を介してマイクロコントローラ2002から読み出すことができる。一実施形態で、マイクロコントローラ2002は、加速度計2001から受け取った3軸加速度情報に基づいて移動方向を判定する。代替案では、ホスト・チップセットが、そのようなオペレーションを実行する。一実施形態で、3つすべての軸の結果の加速度ベクトルの大きさを、次の式に従って判定する。
Mag(Accelerationresultant)=Sqrt(Xaccel 2+Yaccel 2+Zaccel 2)
加速度ベクトルの決定された大きさに応答して、例示的システム2000内で実行される1つまたは複数のソフトウェア・コンポーネント(例えば、アプリケーション・ソフトウェア、ファームウェア、オペレーティング・システムなど)が、あるオペレーション、例えば、上で本願全体を通じて説明したものを実行することができる。例えば、表示されるイメージの向きを、ビデオ・アダプタを介して調整することができ、サウンド効果を、オーディオ・デバイス2005を介して調整することなどができる。さらに、例えばハード・ドライブなど、1つまたは複数の周辺デバイス2006を、それ相応に構成することができる。他の構成が存在することができる。
例示的データ処理システム
図21は、本発明の一実施形態と共に使用することのできるディジタル処理システムのブロック図である。例えば、図21に示されたシステム2100を、図1と20の例示的システムとして使用することができる。
図21に、コンピュータ・システムのさまざまなコンポーネントが示されているが、これらのコンポーネントを相互接続する特定のアーキテクチャまたは形を表すことが意図されていないことに留意されたい。というのは、そのような詳細が本発明に密接には関係しないからである。また、ネットワーク・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピュータ、セル電話機、マルチメディア・プレイヤ、より少数のコンポーネントまたは多分より多数のコンポーネントを有する他のデータ処理システムを、本発明と共に使用することもできることを諒解されたい。図21のコンピュータ・システムは、例えば、Apple MacintoshコンピュータまたはIBM互換PCとすることができる。
図21に示されているように、コンピュータ・システム2100はデータ処理システムの形であるが、バス2102を含み、このバス2102が、マイクロプロセッサ2103、ROM 2107、揮発性RAM 2105、不揮発性メモリ2106に結合されている。マイクロプロセッサ2103は、例えば、Motorola,Inc.社またはIBMのPowerPC G4マイクロプロセッサまたはPowerPC G5マイクロプロセッサとすることができるが、図21の実施例に示されているように、キャッシュ・メモリ2104に結合される。バス2102は、これらのさまざまなコンポーネントを一緒に相互接続し、これらのコンポーネント2103、2107、2105、2106を、ディスプレイ・コントローラとディスプレイ・デバイス2108および入出力(I/O)デバイス2110に相互接続する。入出力デバイス2110は、マウス、キーボード、モデム、ネットワーク・インターフェース、プリンタ、当技術分野で周知の他のデバイスとすることができる。通常、入出力デバイス2110は、入出力コントローラ2109を介してシステムに結合される。揮発性RAM 2105は、通常、メモリ内のデータをリフレッシュし、または維持するために継続的に電力を必要とするダイナミックRAM(DRAM)として実装される。不揮発性メモリ2106は、通常、磁気ハード・ドライブ、光磁気ドライブ、光ドライブ、DVD RAM、または電力がシステムから除去された後であってもデータを維持する他のタイプのメモリ・システムである。通常、不揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリでもあるが、これは必須ではない。図21に、不揮発性メモリが、データ処理システム内の残りのコンポーネントに直接に結合されたローカル・デバイスであることが示されているが、本発明が、モデムまたはイーサネット(登録商標)・インターフェースなどのネットワーク・インターフェースを介してデータ処理システムに結合されたネットワーク・ストレージ・デバイスなど、システムからリモートの不揮発性メモリを利用できることを諒解されたい。バス2102に、当技術分野で周知のように、さまざまなブリッジ、コントローラ、および/またはアダプタを介して互いに接続された1つまたは複数のバスを含めることができる。一実施形態で、I/Oコントローラ2109に、USB周辺機器を制御するUSB(Universal Serial Bus)アダプタが含まれる。代替案では、I/Oコントローラ2109に、FireWireデバイスを制御するFireWireアダプタとも称するIEEE−1394アダプタを含めることができる。他のコンポーネントを含めることができる。
以上のように、加速度計を使用してポータブル・デバイスを操作する方法および装置を説明した。前述の明細書では、本発明を、その特定の例示的実施形態を参照して説明した。添付請求項に示された本発明のより広義の趣旨および範囲から外れずに、さまざまな変更を行えることは明白である。したがって、本明細書および図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味で解釈されなければならない。