JP2013021246A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を回転させて基板の上面から処理液を除去して基板を乾燥する際に、基板の上面全体にわたって処理液の除去に要する時間を均一化して基板を良好に乾燥させる。
【解決手段】赤外線照射部5から出射される赤外線が基板Wの下方から基板中央部分Wcpに照射され、基板中央部分Wcpの上面に付着するIPA液で吸収される。この赤外線吸収によってIPA液の温度が上昇し、基板中央部分Wcpの上面に付着するIPA液の液膜温度が基板Wの周縁部分に付着するIPA液の液膜温度よりも高くなる。これにより、基板中央部分Wcpでの蒸発乾燥が基板Wの周縁部分での蒸発乾燥よりも促進され、基板中央部分Wcpと周縁部分との乾燥時間の差が抑制される。その結果、基板Wの上面Wus全体にわたって乾燥時間が均一化される。
【選択図】図7

Description

この発明は、シリコン基板やガラス基板などの基板を回転させて基板の上面から処理液を除去して基板を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板の上面に付着するリンス液を除去すべく、乾燥処理が実行される。例えば特許文献1に記載の装置は、基板を略水平姿勢で高速回転させることで基板の上面からリンス液を振り切って基板をスピン乾燥させる。また、基板の上面に形成されるパターンの倒壊やウォーターマークの発生をより効果的に抑制するために、純水よりも表面張力が低い有機溶剤、例えばIPA(イソプロピルアルコール:isopropyl alcohol)液を用いた置換処理を上記スピン乾燥前に行うことが提案されている(例えば特許文献2)。この置換処理とは、リンス処理後の基板上面にIPA液を供給してIPA液の液膜を形成し、基板上面において純水をIPA液に置換させる処理である。そして、この置換処理の後に、基板を高速回転させてIPA液を基板上面から除去することによって基板上面を乾燥させている。
特開平8−316190号公報(例えば、図1) 特開2009−218377号公報
これらのように基板の上面に純水やIPA液などの処理液の液膜が形成された基板をスピン乾燥させる場合、スピン乾燥の開始前においては液膜の厚みはほぼ均一であるが、スピン乾燥中、周縁部分が比較的早い速度で薄くなる一方、基板の回転中心の近傍に位置する領域、つまり基板中央部分の処理液が取り残されて基板中央部分での液膜の厚みの減少速度は小さい。このため、処理液の除去に要する時間(以下「乾燥時間」という)が基板の周縁部分よりも基板中央部分で長くなり、基板の中央部分での乾燥不良が発生することがあった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板を回転させて基板の上面から処理液を除去して基板を乾燥する際に、基板の上面全体にわたって処理液の除去に要する時間を均一化して基板を良好に乾燥させることが可能となる技術を提供することを目的とする。
この発明は、基板を回転させて基板の上面から処理液を除去して基板を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法であって、上記目的を達成するため、次のような特徴を有している。すなわち、この発明にかかる基板処理装置は、略水平姿勢で基板を保持する基板保持部と、基板保持部に保持された基板を回転させる基板回転部と、基板保持部に保持された基板よりも下方に配置され、基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分に赤外線を照射して基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させて加熱する赤外線照射部とを備えることを特徴としている。また、この発明にかかる基板処理方法は、処理液が上面に付着する基板を略水平姿勢で回転させる基板回転工程と、基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分に基板の下方から赤外線を照射して基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させて加熱する赤外線照射工程とを備えることを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理装置および基板処理方法)では、上面に処理液が付着する基板が略水平姿勢で回転され、その回転時に発生する遠心力によって処理液が基板の上面から振り切られて基板の乾燥が進行する。このようにスピン乾燥のみを行う場合、基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分の乾燥時間が基板の周縁部分のそれよりも長くなり、処理時間の不均一化が生じてしまう(なお、その詳細については、後でコンピュータ・シミュレーション結果を参照しながら説明する)。
そこで、本発明では、赤外線が基板の下方から基板中央部分に照射され、この基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させる。これによって、基板中央部分の上面に付着する処理液の温度が基板の周縁部分に付着する処理液よりも高くなり、基板中央部分での蒸発乾燥が基板の周縁部分での蒸発乾燥よりも促進される。その結果、基板中央部分と周縁部分との乾燥時間の差が抑制される。こうして、基板の上面全体にわたって処理液の除去に要する時間が均一化して基板を良好に乾燥させることが可能となる。
また、基板保持部に保持された基板の上面から上方に遮断部材を離間配置し、遮断部材と基板上面との間に形成される間隙空間に気体を供給してもよく、これによって、基板上面の乾燥処理を所望の気体雰囲気、例えば窒素ガス雰囲気で行うことができ、基板の乾燥をより好適に行うことができる。また、赤外線照射部を基板の下方に配置し、基板の下方より赤外線を照射するように構成しているため、赤外線照射部と遮断部材との干渉を確実に防止することができる。
さらに、処理液としては、基板処理技術で多用されている純水やDIW(脱イオン水:deionized water)が含まれるが、これ以外に乾燥処理を良好なものとするため、IPA、メタノールやエタノールなどの有機溶剤を用いることがあるが、これらの処理液が上面に付着している基板についても、本発明を有効に適用することができ、良好な乾燥結果が得られる。また、有機溶剤を基板の上面に供給する溶剤供給部を、基板保持部、基板回転部および赤外線照射部とともに基板処理装置に装備させてもよい。
以上のように、この発明によれば、基板の下方から基板中央部分に赤外線を照射して基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させて加熱し、これによって基板中央部分での蒸発乾燥を基板の周縁部分での蒸発乾燥よりも促進させているので、基板の上面全体にわたって処理液の除去に要する時間を均一化することができ、基板を良好に乾燥させることが可能となっている。
従来の基板処理方法により基板を乾燥させたときの液膜厚さの変化を示す図である。 赤外線領域におけるシリコンと純水の吸収係数を示すグラフである。 赤外線照射により基板中央部分を昇温させた一例を示す図である。 本発明にかかる基板処理方法により基板を乾燥させたときの液膜厚さの変化を示す図である。 赤外線領域におけるIPAの吸収係数を示すグラフである。 この発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。 図6の基板処理装置の主要な制御構成および赤外線照射部の構成を示す図である。
A.赤外線の局部照射による乾燥時間の制御
基板を回転させて乾燥を行う際に、基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分と、基板の周縁部分とで乾燥時間が相違することが知られており、その乾燥時間の不均一化の原因は、基板の回転に伴う遠心力が基板の周縁部分と基板中央部分とで相違することにあると考えられていた。しかしながら、基板が回転している間、基板の周縁部分では、いわゆる風切り現像によって周縁部分に付着する処理液の蒸発が促進されるのに対し、基板中央部分は風切り現像の影響を少なく、基板中央部分での処理液の蒸発が周縁部分に比べて少ないことがわかった。そこで、基板中央部分と周縁部分に作用する遠心力のみならず、上記した蒸発効果を考慮した上で、次のようなコンピュータ・シミュレーションを行って液膜厚さの変化を求めた。
図1は従来の基板処理方法により基板を乾燥させたときの液膜厚さの変化を示す図である。このコンピュータ・シミュレーションでは、略水平姿勢の基板の上面に初期液膜厚さ5[μm]のDIWの液膜を形成した後、基板を1000[rpm]で回転させ、5、10、15[秒]経過時の基板各部での液膜厚さを計算した。その計算結果は図1に示すとおりであり、基板の回転開始から15[秒]程度経過すると、基板の周縁部分では基板乾燥が完了しているのに対し、基板中央部分で2[μm]のDIW液膜が残存している。このように基板中央部分で比較的厚い液膜が残存する理由は、基板中央部分に作用する遠心力が小さいという理由のみでは説明が付かず、蒸発効果による影響が含まれているものと考察される。
そこで、本願発明者は、赤外線の吸収率が、シリコン基板やガラス基板などの基板と、基板処理で使用する処理液とで大きく相違することに着目した。例えばシリコン(Si)と純水(HO)との赤外線の吸収係数を比較すると、図2に示すように、赤外線でも特に1.2〜5.0[μm]の波長域WRでは、シリコンの吸収係数は10−3[/cm]以下であり、実質的にほぼゼロに近く、シリコン基板の下方から赤外線を照射しても赤外線は基板にほとんど吸収されることなく、基板の上面に付着する純水に照射される。一方、純水はこれらの波長域のうち1.45、1.94および2.5[μm]に吸収ピークを有しており、照射された赤外線を吸収して昇温する。したがって、このような波長を有する赤外線を基板中央部分に照射する赤外線照射技術を利用することで基板中央部分に付着する処理液の温度を制御することが可能である。なお、図2に示すシリコン(Si)、純水(HO)および吸収ピーク波長は、文献(Handbook of Optical Constants of Solids, Edited by Edward D. Palik, Academic Press)に基づくものである。
次に、基板への赤外線照射を制御して図3に示すように基板中央部分の温度を基板の周縁部分の温度よりも昇温させた上で、上記と同様のコンピュータ・シミュレーションを行った。図3は赤外線照射により基板中央部分を昇温させた一例を示す図であり、基板の回転中心から同心円状に温度を分布させている。より詳しくは、同図に示すように、23[℃]のφ300[mm]シリコン基板の基板中央部分に赤外線を照射することにより、基板の回転中心から40[mm]の範囲に付着するDIWの液膜温度を27[℃]に、40〜80[mm]の範囲に付着するDIWの液膜温度を26.5、25.5、24.5[℃]の3段階に昇温している。
そして、このように基板中央部分の液膜を昇温させた基板について、上記コンピュータ・シミュレーションを行い、図4に示す結果を得た。図4は本発明にかかる基板処理方法により基板を乾燥させたときの液膜厚さの変化を示す図である。このコンピュータ・シミュレーションの結果によれば、基板の回転中心から距離にかかわらず、基板の回転開始からの時間経過にしたがって、各部の液膜厚さはほぼ同一の割合で減少していき、基板全面にわたって乾燥時間もほぼ均一になっている。したがって、基板全体に均一な乾燥を行うことができ、良好な乾燥が得られる。
なお、上記考察は、処理液として純水やDIWを用いることを前提とし、種々のデータを用いているが、処理液としてIPA、メタノールおよびエタノールなどの別の処理液を用いた場合も、同様の考察が成立する。例えばIPAは、図5に示すように、シリコンの吸収係数が実質的にほぼゼロとなる波長域WRに幾つかの吸収ピークを有しているため、このような波長を有する赤外線を基板中央部分に照射することで同様の作用効果が得られる。
B.本発明にかかる実施形態
次に、上記した基板処理方法を実現する基板処理装置の一実施形態について、図6および図7を参照しながら説明する。
図6はこの発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。また、図7は図6の基板処理装置の主要な制御構成および赤外線照射部の構成を示す図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等のシリコン基板Wの上面Wusに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板上面Wusに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIWなどのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板上面Wusを乾燥させる装置である。
この基板処理装置は、基板上面Wusを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面Wusに向けて薬液を吐出する薬液吐出ノズル3と、スピンチャック1の上方位置に配置された遮断部材9とを備えている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転軸J(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸11、チャック回転機構13は、円筒状のケーシング2内に収容されている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。このように、この実施形態では、チャック回転機構13が本発明の「基板回転部」として機能する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。チャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。そして、押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその上面(パターン形成面)Wusを上方に向け、下面Wbs全体を下方に向けた状態で支持される。このように、この実施形態では、チャックピン17が本発明の「基板保持部」として機能する。
薬液吐出ノズル3は、薬液バルブ31を介して薬液供給源と接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて薬液バルブ31が開閉されると、薬液供給源から薬液が薬液吐出ノズル3に向けて圧送され、薬液吐出ノズル3から薬液が吐出される。また、薬液吐出ノズル3にはノズル移動機構33(図7)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、薬液吐出ノズル3を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。
遮断部材9は、中心部に開口部を有するドーナツ盤状の板状部材90と、内部が中空に仕上げられ、板状部材90を支持する回転支軸91と、回転支軸91の中空部および板状部材90の開口部に挿通された内挿軸95とを有している。板状部材90はスピンチャック1に保持された基板Wの上面Wusに対向配置されている。板状部材90は、その下面(底面)90aが基板上面Wusと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。板状部材90は略円筒形状を有する回転支軸91の下端部に略水平に取り付けられ、回転支軸91は水平方向に延びるアーム92により基板Wの中心を通る回転軸J回りに回転可能に保持されている。内挿軸95の外周面と回転支軸91の内周面との間にはベアリング(図示せず)が介在して取り付けられている。アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94が接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて回転支軸91を回転軸J回りに回転させる。回転支軸91が回転させられると、板状部材90が回転支軸91とともに一体的に回転する。遮断部材回転機構93は、スピンチャック1に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で板状部材90(下面90a)を回転させるように構成されている。
また、遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断部材9をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構94を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック1の上方の離間位置に遮断部材9を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの上面Wusのごく近傍に設定された所定の対向位置(図6に示す位置)まで遮断部材9を下降させる。この実施形態では、リンス処理が開始されてから遮断部材9を離間位置から対向位置に下降させ、乾燥処理が完了するまで継続して遮断部材9を対向位置に位置させる。
また、内挿軸95には3本の流体供給路が鉛直軸方向に延びるように形成されている。すなわち、リンス液の通路となるリンス液供給路、IPA液の通路となるIPA液供給路および窒素ガスの通路となる気体供給路が内挿軸95に形成されている。そして、リンス液供給路、IPA液供給路および気体供給路の下端がそれぞれ、リンス液吐出口、IPA液吐出口および中央気体吐出口となってスピンチャック1に保持された基板Wの上面Wusと対向している。
これらの供給路のうちリンス液供給路の上端部はリンス液バルブ83を介して工場のユーティリティ等で構成されるDIW供給源に接続されており、リンス液バルブ83が開かれることにより、リンス液吐出口からDIWをリンス液として吐出可能となっている。また、IPA液供給路の上端部はIPA液供給ユニット(溶剤供給部)7に接続されている。このIPA液供給ユニット7はIPA液を貯留するタンク(図示省略)を有しており、制御ユニット4からの動作指令に応じて作動してタンク内のIPA液をIPA液供給路に圧送可能となっている。さらに、気体供給路の上端部は窒素バルブ84を介して工場のユーティリティ等で構成される窒素ガス供給源(図示省略)に接続されている。そして、窒素バルブ84が開かれることにより気体吐出口から窒素ガスを遮断部材9(板状部材90)と基板上面Wusとの間に形成される間隙空間SPに吐出可能となっている。なお、この実施形態では、窒素ガス供給源と気体供給路を接続する配管および当該配管に介挿される窒素バルブ84が本発明の「気体供給部」として機能しているが、窒素ガスを貯留する窒素ガス供給ユニットを装置内に設け、制御ユニット4の動作指令に応じて窒素供給ユニットから窒素ガスを供給するように構成してもよい。
ケーシング2の周囲には、受け部材21が固定的に取り付けられる一方、スプラッシュガード6がスピンチャック1に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスピンチャック1の回転軸Jに対して昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード6は、ガード昇降機構65と接続され、制御ユニット4からの動作指令に応じてガード昇降機構65の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、スプラッシュガード6をスピンチャック1に対して昇降させることが可能となっている。
さらに、本実施形態では、基板Wの下方から基板中央部分Wcpに赤外線を照射する赤外線照射部5が設けられている。より具体的には、図7に示すように、回転支軸11の上端部とスピンベース15の接続中央部に、空間が設けられており、その空間内に赤外線照射部5が配置されている。回転支軸11とスピンベース15とはチャック回転機構13により一体的に回転し、これによって基板Wがスピンチャック1の回転軸Jを回転中心として回転するのに対し、赤外線照射部5は固定されており、制御ユニット4と電気的に接続された赤外線照射駆動機構51からの点灯指令に応じて点灯して基板Wの回転中心の近傍の位置に所定波長の赤外線を出射可能となっている。この実施形態では、次に説明するようにリンス液をIPA液で置換した後でシリコン基板Wを乾燥させており、IPA液が本発明の「処理液」に相当するため、シリコンの吸収係数が実質的にほぼゼロとなる波長域(1.2〜5.0[μm])WRの赤外線、より好ましくはIPAの吸収ピークの波長を有する赤外線を赤外線照射部5が出射するように構成するのが望ましい。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について説明する。上記のように構成された基板処理装置では、制御ユニット4はスプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させる。そして、この状態で基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Wが基板上面Wusを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される。なお、遮断部材9はスピンチャック1の上方の離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。
そして、装置内に搬入されると、制御ユニット4は装置各部を制御して基板Wに対して洗浄処理(薬液処理+リンス処理+パドル形成処理+置換処理+乾燥処理)を実行する。すなわち、薬液吐出ノズル3を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを所定の回転速度(例えば800rpm)で回転させながら薬液吐出ノズル3から基板上面Wusに薬液として例えばフッ酸を供給して薬液処理する。この薬液処理が終了すると、薬液吐出ノズル3が待機位置に移動された後、離間位置に位置する遮断部材9のリンス液吐出口からリンス液(DIW)を吐出させてリンス処理を開始する。また、リンス液の吐出と同時に遮断部材9を対向位置に向けて下降させ、該対向位置に位置決めする。また、遮断部材9の気体吐出口から窒素ガスを吐出させて間隙空間SPを窒素ガス雰囲気とし、この窒素ガス雰囲気でリンス液吐出口から基板上面Wusに供給されたリンス液は基板Wの回転に伴う遠心力により広げられ、基板上面Wus全体がリンス処理される。なお、このリンス処理ならびに後述のパドル形成処理、置換処理および乾燥処理を実行する際には、遮断部材9の板状部材90を基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で回転させる。これにより、板状部材90の下面90aと基板上面Wusとの間に相対的な回転速度差が発生するのを防止して、間隙空間SPに巻き込み気流が発生するのを抑制することができる。このため、ミスト状のリンス液およびIPA液が間隙空間SPに侵入して基板上面Wusに付着するのを防止可能となっている。また、板状部材90を回転させることで下面90aに付着するリンス液やIPA液を振り切り、下面90aにリンス液やIPA液が滞留するのを防止可能となっている。
所定時間のリンス処理が終了すると、制御ユニット4は基板Wの回転速度をリンス処理時の回転速度よりも遅い回転速度(この実施形態では10rpm)に減速してリンス液膜をパドル状に形成する。その後、間隙空間SPへの窒素ガスの供給を継続したままIPA液吐出口からIPA液を吐出させて基板Wの上面Wusに存在していたリンス液を全て基板Wから振り落として基板上面全体をIPA液膜(溶剤層)で全面的に覆う。これによって、基板表面に付着するリンス液がIPA液に確実に置換される。
こうして、置換処理が完了すると、制御ユニット4は気体吐出口からの窒素ガスの吐出を継続させたままチャック回転機構13の回転速度を高めて基板Wを高速回転(例えば1000〜3000rpm)させる。これにより、基板上面Wusに付着するIPA液が振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される。この実施形態では、適当なタイミング、例えば乾燥処理の開始前あるいは開始時点より制御ユニット4は赤外線照射駆動機構51に点灯指令を与え、これを受けて赤外線照射駆動機構51が赤外線照射部5を駆動して上記した波長を有する赤外線を基板Wの基板中央部分Wcpに一定時間だけ照射する。これにより、基板中央部分Wcpで基板上面Wusに付着するIPA液の液膜LFの温度が上昇し、基板Wの周縁部分での液膜LFの温度よりも高い、所望温度に調整される。こうして基板中央部分Wcpでの液膜温度を高めた状態で、しかも窒素ガス雰囲気でスピン乾燥が実行される。
基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させるとともに、窒素バルブ84を閉じて窒素ガスの吐出を停止する。そして、スプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上方から突出させる。その後、基板搬送手段が処理済の基板Wを装置から搬出して、1枚の基板Wに対する一連の洗浄処理が終了する。
以上のように、この実施形態によれば、スピン乾燥の実行前あるいは実行中に、基板中央部分Wcpに赤外線を照射して基板中央部分Wcpの上面に付着するIPA液で吸収させることで液膜LFを局部的に昇温させている。このため、基板中央部分Wcpの上面に付着するIPA液の液膜LFの温度が基板Wの周縁部分に付着するIPA液の液膜LFの温度よりも高くなり、基板中央部分Wcpでの蒸発乾燥が基板Wの周縁部分での蒸発乾燥よりも促進され、基板中央部分Wcpと周縁部分との乾燥時間の差が抑制される。その結果、基板Wの上面Wus全体にわたってIPA液の除去に要する時間を均一化することができ、基板Wの上面Wusを良好に乾燥させることができる。
また、本実施形態では、赤外線照射部5を基板Wの下方に配置し、基板Wの下方より赤外線を照射するように構成しているため、遮断部材9を赤外線照射部5と干渉させることなく、基板Wの上面Wusから上方に離間配置し、遮断部材9と基板上面Wusとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給して窒素ガス雰囲気で基板Wを乾燥させることが可能となっている。したがって、基板Wの乾燥をより好適に行うことができる。
さらに、本実施形態では、基板Wの赤外線吸収率がほぼゼロとなる一方、IPA液の赤外線吸収率が高い波長域の赤外線を用いているため、基板中央部分Wcpの上面に付着するIPA液に赤外線を効率的に照射することができ、その赤外線照射によりIPA液の液膜LFを局部的に、かつ効果的に昇温させることができる。したがって、基板Wの乾燥処理に使用する赤外線量を抑制することができ、ランニングコストを抑えることができる。
C.その他
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、基板上面に形成されたパターンが倒壊するなどの不具合を防止して乾燥性能を高めるために処理液としてIPA液を用いて置換処理を行っているが、IPA液以外に、エチルアルコール、メチルアルコールなどの各種有機溶剤を用いるようにしてもよい。また、処理液としては、単体成分のみからなる場合だけではなく、他の成分と混合した液であってもよい。例えば、IPAと純水の混合液であってもよい。また、置換処理を行わず、リンス処理後の基板に対して乾燥処理を行う基板処理装置および方法に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、基板乾燥に適した雰囲気を形成するために間隙空間SPに本発明の「気体」として窒素ガスを供給しているが、窒素ガス以外の不活性ガスを「気体」として供給して不活性ガス雰囲気を形成したり、低露点空気を「気体」として供給して低湿度雰囲気を形成するようにしてもよい。
この発明は、シリコン基板やガラス基板などの基板を回転させて当該基板の上面に付着する処理液を除去して基板を乾燥させる基板処理装置および方法に適用することができる。
1…スピンチャック
5…赤外線照射部
7…IPA液供給ユニット(溶剤供給部)
9…遮断部材
13…チャック回転機構(基板回転部)
15…スピンベース
17…チャックピン(基板保持部)
J…回転軸
SP…間隙空間
Wcp…基板中央部分
Wus…基板上面
W…基板

Claims (5)

  1. 基板を回転させて前記基板の上面から処理液を除去して前記基板を乾燥させる基板処理装置において、
    略水平姿勢で前記基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記基板を回転させる基板回転部と、
    前記基板保持部に保持された前記基板よりも下方に配置され、前記基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分に赤外線を照射して前記基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させて加熱する赤外線照射部と
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記基板保持部に保持された前記基板の上面から上方に離間配置された遮断部材と、
    前記遮断部材と前記基板上面との間に形成される間隙空間に気体を供給する気体供給部とをさらに備える請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記処理液は有機溶剤である請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記基板保持部に保持された前記基板の上面に前記有機溶剤を供給する溶剤供給部をさらに備える請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 処理液が上面に付着する基板を略水平姿勢で回転させる基板回転工程と、
    前記基板の回転中心の近傍に位置する基板中央部分に前記基板の下方から赤外線を照射して前記基板中央部分の上面に付着する処理液に赤外線を吸収させて加熱する赤外線照射工程と
    を備えることを特徴とする基板処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017069354A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 芝浦メカトロニクス株式会社 基板処理装置及び基板処理方法

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