JP2013011534A - 微少質量測定用センサ素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
平板状の水晶片に励振電極及び配線パターンが設けられている水晶振動素子と、励振電極に設けられている感応膜と、配線パターンに接触している固定部が基部の所定の一面から延設され、基部の所定の他の一面から脚部が固定部と反対方向に延設されている保持具と、所定の一面に基部が収納される基部収納空間が形成され、基部収納空間の底面に水晶振動素子と基部と固定部が収納される水晶振動素子収納空間が形成され、水晶振動素子収納空間内側を向く面から前記所定の他の一面まで貫通している貫通孔が形成されている蓋部材と、分子量に応じて物質を分離することができる分子ふるい材料からなり、貫通孔に充填されている充填材と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
水晶振動子微量天秤で用いられる微少質量測定用センサ素子は、例えば、水晶振動素子と水晶振動素子の励振電極に設けられている感応膜とを備えている。
水晶片は、圧電材料である水晶部材が用いられ、例えば、両主面が円形形状の平板状となっている。
励振電極は、例えば、二つ一対となっており、一方の励振電極が水晶片の一方の主面に設けられ、他方の励振電極が水晶片の他方の主面に設けられている。このとき、一方の励振電極と他方の励振電極は、互いに対向する位置に設けられている。
配線パターンは、例えば、二つ一対となっており、一方の端部が励振電極に接続され、他方の端部が水晶片の主面の縁部に位置している。一方の配線パターンは、例えば、一方の端部が一方の励振電極に接続され、他方の端部が水晶片の一方の主面の縁部に位置している。他方の配線パターンは、例えば、一方の端部が他方の励振電極に接続され、他方の端部が水晶片の他方の主面の縁部に位置している。なお、二つ一対の配線パターンは、配線パターン間の配線容量による微少質量想定用センサ素子の検出精度及び検出感度の低下を避けるために、互いに向かい合わないように配置されている。
従って、水晶振動素子は、水晶片の両主面に設けられている励振電極が配線パターンに接続されている構造となっており、配線パターンの他方の端部と励振電極とが電気的に接続された構造となっている。
また、水晶振動素子は、水晶片の圧電効果及び逆圧電効果により、配線パターンの他方の端部に交番電圧が印加されると、励振電極で挟まれている水晶片の一部が所定の周波数で振動する特性を有している。
また、感応膜は、水晶振動素子の励振電極に設けられている。
このため、微少質量測定用センサ素子は、所定の物質が感応膜と反応し感応膜に吸着すると所定の物質が吸着した分だけ水晶振動素子の周波数が変化する構造となっているので、水晶振動素子の水晶片が振動する周波数の変化量から感応膜に付着した所定の物質の重量を算出することができる構成となっている。
つまり、微少質量測定用センサ素子は、感応膜が反応し水晶振動素子の周波数の変化量から感応膜と反応する所定の物質を検出することができる構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、水晶振動素子は、前述したように、水晶片の圧電効果及び逆圧電効果により、配線パターンの他方の端部に交番電圧が印加されると、励振電極で挟まれている水晶片の一部が所定の周波数で振動する特性を有している。
基部は、例えば、直方体形状に形成されている。
固定部は、例えば、二つ一対で設けられており、基部の所定の一つの面から二つ一対の固定部が同一方向に延設されている。また、固定部は、水晶振動素子の配線パターンと電気的に接続されている。
脚部は、例えば、基部の所定の他の一つの面から固定部と反対の方向に二つ一対の脚部が延設されている。また、脚部は、基部の内部配線を介して固定部と電気的に接続されている状態となっている。
鍔部は、例えば、基部の所定の他の一つの面の縁部に沿って環状に設けられている。このとき、鍔部は、基部の所定の一つの面から基部の所定の他の一つの面に向かう向きに垂直な方向に凸形状となっている。
従って、保持具は、固定部から脚部に向かう向きに見た場合、基部の所定の一つの面の縁部に沿って環状に鍔部が設けられた状態となっている。
また、蓋部材は、一方の主面の縁部が保持具の鍔部と圧接されて接合される。このとき、蓋部材と保持具とで形成される空間、つまり、水晶振動素子収納空間が気密封止される。
また、蓋部材は、この気密封止された状態を破壊し易くするために、厚みが薄くされた凹部が蓋部材の側面に設けられている。
このため、従来の微少質量測定用センサ素子は、二つの物質をそれぞれ分けて検出することができない。
このため、このような微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が所定の二つの物質に反応する場合であっても、分子の大きさが小さい方の物質のみを水晶振動素子に設けられている感応膜に反応させ、分子の大きさが小さい方の物質のみを検出することができる。
このため、このような微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が水分子及び所定の物質に反応する場合、所定の物質のみを感応膜と反応させることができ、所定の物質のみを検出することができる。
従って、このような微少質量測定用センサ素子によれば、水分子が感応膜と反応することを防ぐことができるので、所定の物質を検出する検出精度及び検出感度を向上させることができる。
このため、このような微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が所定の二つの物質に反応する場合であっても、収着材で吸着又は/及び吸収されない他方の物質のみを水晶振動素子に設けられている感応膜に反応させ、収着材で吸着又は/及び吸収されない他方の物質のみを検出することができる。
このため、このような微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が水分子及び所定の物質に反応する場合、所定の物質のみを感応膜と反応させることができ、所定の物質のみを検出することができる。
従って、このような微少質量測定用センサ素子によれば、水分子が感応膜と反応することを防ぐことができるので、所定の物質を検出する検出精度及び検出感度を向上させることができる。
本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子100は、図1に示すように、水晶振動素子110と感応膜Rと保持具120と蓋部材130と充填材Jとから構成されている。
また、本発明の第一の実施形態に係る微少質量想定用センサ素子100は、保持具120に保持されている感応膜Rが設けられている水晶振動素子110が蓋部材130に設けられている水晶振動素子収納空間131に収納されている。
このとき、蓋部材の外周面から蓋部材の水晶振動素子収納空間内側を向く面まで貫通する貫通孔が蓋部材130に設けられており、この貫通孔133(図4(b)参照)に充填材Jが充填されている。
また、配線パターン113は、図3(a)に示すように、一方の端部が励振電極112に接続されつつ他方の端部が水晶片111の主面の縁部に位置するように、励振電極112から水晶片111の主面の縁部まで延設されている。
一方の配線パターン113は、水晶片111の一方の主面に設けられており、一方の端部が一方の励振電極112に接続され、他方の端部が水晶片111の一方の主面の縁部に位置している。他方の配線パターン113は、水晶片111の他方の主面に設けられており、一方の端部が他方の励振電極113に接続され、他方の端部が水晶片111の他方の主面の縁部に位置している。このとき、一方の配線パターン113と他方の配線パターン113とは、両配線パターン113間で生じる容量による微少質量測定用センサ100の検出感度の低下を避けるため、対向しない位置に設けられている。
また、水晶振動素子110は、水晶片111の圧電効果及び逆圧電効果により、配線パターン112の他方の端部に交番電圧が印加されると、励振電極112で挟まれている水晶片111の一部が所定の周波数で振動する特性を有している。
また、感応膜Rは、図1及び図2(b)に示すように、水晶片111に接する面に対向する励振電極112の全面に設けられている。
また、固定部122は、例えば、導電性接着剤(図示せず)によって一方の端部が水晶振動素子110の配線パターン113に固定されかつ電気的に接続されている。
また、脚部123は、基部121の内部配線(図示せず)を介して固定部122と電気的に接続された状態となっている。
従って、脚部123は、基部121の内部配線と固定部122と配線パターン113とを介して励振電極112と電気的に接続された状態となっている。
また、鍔部124は、例えば、図3(a)及び図3(b)に示すように、基部121の所定の一つの面から基部121の所定の他の一つの面に向かう向きに垂直な向きに凸形状となるように設けられている。
従って、鍔部124は、例えば、固定部122から脚部123に向かう向きに保持具120を見た場合、基部121の所定の一つの面の縁部に沿って環状に鍔部124が設けられた状態となっている。
また、保持具120は、固定部122の端部が水晶振動素子110の配線パターン113と電気的に接続されており、脚部123と水晶振動素子110の励振電極112とが電気的に接続されている状態となっている。
また、蓋部材130は、所定の一つの面に基部収納空間132が形成されており、基部収納空間132の底面に水晶振動素子収納空間131が形成されている。
また、蓋部材130は、蓋部材の所定の他の面から水晶振動素子収納空間131内側を向く面にかけて貫通孔133が形成されている。
また、基部収納空間132は、図2(b)に示すように、保持具120の基部121と同形状となっている。このため、基部収納空間132に保持具120の基部121がはめ込まれると、基部121が基部収納空間132に収納された状態で保持具120が蓋部材130に固定される。
また、水晶振動素子収納空間132は、図4(a)に示すように、水晶振動素子収納空間131内側を向く面のうち基部収納空間131が設けられている蓋部材130の所定の一つの面に平行な面の大きさが、基部収納空間131の開口部の大きさより大きくなっている。
また、水晶振動素子収納空間132は、図2(b)に示すように、保持具120の固定部122及び感応膜Rが設けられている水晶振動素子110が収納される大きさとなっている。
また、貫通孔133には、図1及び図2(b)に示すように、後述する充填材Jが充填されている。
また、蓋部材130は、この水晶振動素子収納空間131の所定の一つの面から蓋部材130の所定の一つの面にかけて直方体形状となっている基部収納空間132が形成され、かつ、水晶振動素子収納空間131の所定の他の面から蓋部材130の所定の他の面にかけて貫通孔133が形成されている。
このとき、水晶振動素子収納空間131内側に感応膜Rが形成されている水晶振動素子110及び固定部124が水晶振動素子収納空間131内側を向く面に接触しないように収納されている。つまり、蓋部材130の水晶振動素子収納空間131内には、励振電極112で挟まれている水晶片111の一部が振動しているとき、水晶片111の振動を阻害しないように水晶振動素子110が収納されている。
また、充填材Jは、分子の大きさに応じて物質を分離することができる分子ふるい材料からなり、例えば、分子の大きさが水分子小さい物質と分子の大きさが水分子以上の物質とに分離することができる。
例えば、本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサは、充填材Jによって分子の大きさが水分子より小さい物質と分子の大きさが水分子以上の物質とに分離することができるので、分子の大きさが水分子以上の物質が水晶振動素子収納空間131内に流入することを防ぐことができる構造となっている。
このため、このような本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子100によれば、感応膜Rが所定の二つの物質に反応する場合であっても、分子の大きさが小さい方の物質のみを水晶振動素子110に設けられている感応膜Rに反応させ、分子の大きさが小さい方の物質のみを検出することができる。
このため、このような本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子100によれば、感応膜Rが水分子及び所定の物質に反応する場合、所定の物質のみを感応膜Rと反応させることができ、所定の物質のみを検出することができる。
従って、このような本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子100によれば、水分子が感応膜Rと反応することを防ぐことができるので、所定の物質を検出する検出精度及び検出感度を向上させることができる。
このため、このような本発明の第一の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子を用いた微少質量測定用センサは、従来の微少質量測定用センサ素子を用いた微少質量測定用センサと比較して、装置を小型化することができ、生産性を向上させることができる。
本発明の第二の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子は、収着材が蓋部材の貫通孔に充填されている点で本発明の第一の実施形態と異なる。
また、収着材は、所定の物質を吸着又は/及び吸収する収着材料が用いられ、例えば、水分子を吸収する吸水性高分子が用いられる。
また、収着材は、所定の物質を吸着又は/及び吸収した場合、所定の状態にすることで吸着又は/及び吸収した所定の物質を外部に放出することができる性質となっている。例えば、収着材は、水分子が吸収された状態で熱を加えた場合、吸収した水分子を収着材の外部に放出させることができる。
このため、このような本発明の第二の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が所定の二つの物質に反応する場合であっても、収着材で吸着又は/及び吸収されない他方の物質のみを水晶振動素子に設けられている感応膜に反応させ、収着材で吸着又は/及び吸収さない他方の物質のみを検出することができる。
このため、このような本発明の第二の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子によれば、感応膜が水分子及び所定の物質に反応する場合、所定の物質のみを感応膜と反応させることができ、所定の物質のみを検出することができる。
従って、このような本発明の第二の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子によれば、水分子が感応膜と反応することを防ぐことができるので、所定の物質を検出する検出精度及び検出感度を向上させることができる。
このため、このような本発明の第二の実施形態に係る微少質量測定用センサ素子を用いた微少質量測定用センサは、従来の微少質量測定用センサ素子を用いた微少質量測定用センサと比較して、装置を小型化することができ、生産性を向上させることができる。
110 水晶振動素子
111 水晶片
112 励振電極
113 配線パターン
120 保持具
121 基部
122 固定部
123 脚部
124 鍔部
130 蓋部材
131 水晶振動素子収納空間
132 基部収納空間
133 貫通孔
R 感応膜
J 充填材
Claims (4)
- 平板状の水晶片の両主面に、二つ一対の励振電極及び前記励振電極から前記水晶片の主面の縁部にまで延設されている二つ一対配線パターンが設けられている水晶振動素子と、
前記水晶片に接している面に対向する前記励振電極に設けられている感応膜と、
前記配線パターンに接触している二つ一対の固定部が直方体形状の基部の所定の一面から延設され、前記基部の所定の他の一面から二つ一対の脚部が前記固定部と反対方向に延設され、前記基部の所定の他の一面の縁部に沿って環状の鍔部が前記基部の所定の一面から前記基部の所定の他の一面に向かう向きに垂直となっている凸形状となるように設けられている保持具と、
直方体形状に形成され、前記所定の一面に前記基部が収納される基部収納空間が形成され、前記基部収納空間の底面に前記水晶振動素子と前記基部と前記固定部が収納される水晶振動素子収納空間が形成され、前記水晶振動素子収納空間内側を向く面から前記所定の他の一面まで貫通している貫通孔が形成されている蓋部材と、
分子の大きさに応じて物質を分離することができる分子ふるい材料からなり、前記貫通孔に充填されている充填材と、
を備えていることを特徴とする微少質量測定用センサ素子。 - 請求項1に記載の微少質量測定用センサ素子であって、前記充填材が、分子の大きさが水分子より小さい物質と分子の大きさが水分子以上の物質とに分離することができることを特徴とする微少質量測定用センサ素子。
- 平板状の水晶片の両主面に、二つ一対の励振電極及び前記励振電極から前記水晶片の主面の縁部にまで延設されている二つ一対配線パターンが設けられている水晶振動素子と、
前記水晶片に接している面に対向する前記励振電極に設けられている感応膜と、
前記配線パターンに接触している二つ一対の固定部が直方体形状の基部の所定の一面から延設され、前記基部の所定の他の一面から二つ一対の脚部が前記固定部と反対方向に延設され、前記基部の所定の他の一面の縁部に沿って環状の鍔部が前記基部の所定の一面から前記基部の所定の他の一面に向かう向きに垂直となっている凸形状となるように設けられている保持具と、
直方体形状に形成され、前記所定の一面に前記基部が収納される基部収納空間が形成され、前記基部収納空間の底面に前記水晶振動素子と前記基部と前記固定部が収納される水晶振動素子収納空間が形成され、前記水晶振動素子収納空間内側を向く面から前記所定の他の一面まで貫通している貫通孔が形成されている蓋部材と、
所定の物質を吸着又は/及び吸収する収着材料からなり、前記貫通孔に充填されている収着材と、
を備えていることを特徴とする微少質量測定用センサ素子。 - 請求項3に記載の微少質量測定用センサ素子であって、前記収着材が水分子を吸収することを特徴とする微少質量測定用センサ素子。
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