以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は、本発明の第1実施形態による電池モジュールの構造を説明するための図である。図4は、本発明の第1実施形態による電池モジュールの断面図である。図5は、本発明の第1実施形態による電池モジュールの平面図である。図6〜図14は、本発明の第1実施形態による電池モジュールを説明するための図である。まず、図1〜図14を参照して、本発明の第1実施形態による電池モジュールについて説明する。
第1実施形態による電池モジュール100は、図4および図5に示すように、複数の二次電池10と、これらの二次電池10を収容する収容ケース50とを備えている。また、第1実施形態では、電池モジュール100を構成する二次電池10は円筒型(巻回型)リチウムイオン二次電池からなる。なお、収容ケース50は、本発明の「収容部」の一例である。
円筒型の二次電池10は、図6に示すように、電池缶11内に発電要素としての電極体12が収納された構造を有している。電極体12は、図7に示すように、正極12a、負極12bおよびセパレータ12cを有しており、正極12aと負極12bとがセパレータ12cを介して重ね合わされている。そして、重ね合わされた状態で所定回数巻回された後、最外周部がたとえばテープ(図示せず)によって固定されることにより、巻回体に構成されている。
上記正極12aは、たとえばアルミニウム箔などからなる集電体の表面に正極活物質が塗布されることにより形成されている。また、上記負極12bは、たとえば銅箔などからなる集電体の表面に負極活物質が塗布されることにより形成されている。セパレータ12cは、たとえば、アラミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂などの多孔質フィルムから構成されており、正極12aと負極12bとの短絡を抑制する機能を有している。また、セパレータ12cには、非水電解液が含浸されている。
また、図8に示すように、二次電池10は、正極12a(図7参照)と電気的に接続された正極集電タブ13と、負極12b(図7参照)と電気的に接続された負極集電タブ14とを有している。
電極体12(巻回体)は、その巻回軸方向(J1方向)が電池缶11の軸方向(円筒軸方向)と一致するようにして電池缶11内に収容されている。そして、収容された状態で、負極集電タブ14が電池缶11の負極端子11bと接続されており、正極集電タブ13が電池缶11の正極端子11aと接続されている。
このような円筒型リチウムイオン二次電池としては、たとえば、18650型の汎用リチウムイオン二次電池を用いることができる。18650型リチウムイオン二次電池は、直径18mm、長さ65mmの円筒型の二次電池であり、民生用電子機器などに一般的に使用されている。そのため、18650型のリチウムイオン二次電池は、標準型電池として広く普及している。
なお、円筒型(巻回型)の二次電池10では、電極体12(巻回体)の外周は、巻き取り状態からの緩和によって、電池缶11の内周面に押し付けられる圧力が加わった状態となる。そのため、電極体12は、その半径方向の移動が拘束される。その一方、電極体12の巻回軸(巻き取り軸)方向の移動に対しては保持力が十分ではないため、継続的な振動や大きな外力などが加わった場合、電極体12を構成する正極12aや負極12bあるいはセパレータ12cに巻きずれ(電極ずれ)が発生するおそれがある。そのため、円筒型(巻回型)の二次電池10では、電極体12の巻回軸方向J1(円筒軸方向)を電極ずれ方向(電極ずれが生じる方向)とすることができる。
第1実施形態による電池モジュール100は、後述するように、電気自動車などの移動体に搭載されてバッテリ装置を構成する。そのため、電池モジュール100には、移動体の移動時(走行時)に負荷される外力や振動などが加わる。
ここで、第1実施形態では、図1〜図3に示すように、複数の二次電池10のそれぞれが移動体の移動方向D(進行方向D)に対して傾斜した状態で配置されている。具体的には、図1および図2に示すように、移動体の移動方向Dを含む水平面内(XY面内)において、二次電池10の巻回軸方向J1が移動体の移動方向Dに対して所定の角度βで傾斜している。なお、ここでは、移動体の左右方向をX方向、前後方向をY方向、上下方向をZ方向としている。
移動体が移動方向Dに移動(進行)した場合、加速度などの外力が二次電池10に加わる。また、移動体が急停止した場合にも二次電池10に外力が加わる。移動体の移動時(走行時)に負荷される外力をFx(外力Fx)とした場合、二次電池10に加わる巻回軸方向J1の外力F1は、以下の(1)式で求められる。
F1=Fy×cosα×cosβ ・・・ (1)
このため、二次電池10に加わる巻回軸方向J1の外力F1は、外力Fxよりも小さくなる。そのため、巻きずれが生じる方向に加わる外力が小さくなるので、二次電池10には、巻きずれが生じにくくなる。
また、図1および図3に示すように、二次電池10の巻回軸方向J1が移動体の移動方向Dを含む水平面(XY面)に対して所定の角度αで傾斜している。移動体の水平面(XY面)は地面に対して略平行であるため、二次電池10の巻回軸方向J1は地面に対して所定の角度αで傾斜しているといえる。
移動体の移動時(走行時)には、路面状況などによっては二次電池10に振動が加わる。振動による外力をFz(外力Fz)とした場合、振動などによって二次電池10に加わる巻回軸方向J1の外力F2は、以下の(2)式で求められる。
F2=Fz×sinα×cosβ ・・・ (2)
このため、二次電池10に加わる巻回軸方向J1の外力F2は、外力Fzよりも小さくなる。そのため、これによっても、二次電池10に巻きずれが生じにくくなる。
なお、上記角度βおよびαは、移動体の加速性能や耐振動性能などを考慮して適宜設定することができる。その際、電極同士の摩擦力(静摩擦係数)よりも外力F1および外力F2が小さくなるように二次電池10を配置するのが好ましい。また、上記角度βおよびαは、複数の二次電池10を収容ケース50内に効率よく収容(密に収容)できる角度とされているのが好ましい。具体的には、移動体の移動方向Dに対する巻回軸方向J1の角度βは、絶対値で、たとえば、約5度〜約85度とすることができる。また、角度βは、絶対値で、約20度〜約60度であるのが好ましく、約30度〜約45度であればより好ましい。角度βを約20度とすれば外力を10%程度削減することができ、角度βを約30度とすれば外力を15%程度削減することができる。角度βが45度および60度の場合、モジュールの配置時に高密度に配置することができる。地面(移動体の水平面(XY面))に対する角度αは、絶対値で、たとえば、約5度〜約85度とすることができる。また、角度αは、絶対値で、約30度〜約75度であるのが好ましく、約45度〜約60度であればより好ましい。
また、円筒型の二次電池10では、電極体(巻回体)12(図6〜図8参照)の巻きずれは正極端子11a方向に生じ易い。そのため、図1〜図4に示すように、正極端子11aが上方に位置するように配置されているのが好ましい。これにより、電極体(巻回体)12(図6〜図8参照)の巻きずれのみならず、タブずれをも生じにくくすることが可能となる。なお、正極端子11aは、本発明の「端子部」の一例である。
収容ケース50は、金属製または樹脂製のケースである。この収容ケース50は、図4および図5に示すように、複数の二次電池10を収容する略箱状の収容部材51と、収容部材51を封口する蓋体52(図4参照)とを含んで構成されている。また、収容ケース50内には、複数の二次電池10が傾斜した状態で収容されている。収容ケース50内の二次電池10は、その巻回軸方向J1が同じ方向(平行)となるように配置されている。また、上述したように、複数の二次電池10は、電池モジュール100が移動体(たとえば電気自動車)に搭載された際に、その巻回軸方向J1が移動体の移動方向Dに対して角度β(図2参照)で傾斜するとともに、移動体の水平面(XY面)に対して角度α(図3参照)で傾斜(前傾)するように収容されている。
具体的には、図4に示すように、二次電池10の正極端子11aが上側(蓋体52側)となるように、複数の二次電池10が収容ケース50の底部51aに対して傾斜されている。また、収容ケース50内において、二次電池10は、他の二次電池10と一部が重なるようにして配置されている。さらに、図5に示すように、二次電池10の正極端子11aがたとえば右側を向くように、複数の二次電池10がY方向(移動体の進行方向D)に対して傾斜されている。すなわち、複数の二次電池10は、その巻回軸方向J1が収容ケース50の側壁51bに対して傾斜されている。
なお、二次電池10は、正極端子11aがたとえば左側を向くように傾斜されていてもよい。また、図4および図5では、複数の二次電池10を一段で収容した例を図示しているが、二段以上の多段で複数の二次電池10を収容するようにしてもよい。
また、電池モジュール100は、図9および図10に示すように、複数の二次電池10を保持する電池ケース30を備えている。電池ケース30は、たとえば、絶縁性樹脂などから構成されており、二次電池10を保持する保持部30aを有している。保持部30aには、二次電池10の正極端子11aおよび負極端子11bと電気的に接続される一対の接続端子31が設けられている。そして、一対の接続端子31を結ぶ線Kが、Y方向(移動体の進行方向D)に対して角度βで傾斜されている。なお、一対の接続端子31を結ぶ線Kの延び方向は、二次電池10の巻回軸方向J1(図10参照)と平行となっている。また、図11および図12に示すように、電池ケース30の裏面側には、電池ケース30を傾斜させて設置するための脚部32が設けられている。また、電池ケース30には、図9に示すように、軽量化を図るための開口30bが設けられていてもよい。
複数の二次電池10は、図10に示すように、電池ケース30に保持された状態で収容ケース50内に収容されている。これにより、複数の二次電池10は、Y方向(移動体の進行方向D)に対して角度βで傾斜された状態で収容ケース50内に収容される。また、電池ケース30の脚部32によって、二次電池10が保持された電池ケース30を収容ケース50内に収容した際に、複数の二次電池10が、その巻回軸方向J1が収容ケース50の底部51aに対して角度αで傾斜された状態で収容ケース50内に収容される。
収容ケース50内に収容された複数の二次電池10は、電池モジュール100内において、互いに直列接続、並列接続あるいは直並列接続されている。また、収容ケース50内の空きスペースには、制御回路などを配置することも可能である。
また、図13および図14に示すように、電池ケース30を傾斜させて設置するために、収容ケース50(収容部材51)の底部51aに蛇腹状の段差部51cを設けてもよい。このように構成した場合も、複数の二次電池10を、その巻回軸方向J1が移動体の移動方向Dを含む水平面(XY面)に対して所定の角度α(図3参照)で傾斜させた状態で収容ケース50内に収容することが可能となる。なお、この場合は、電池ケース30の脚部32が不要となる。また、この場合、蓋体52にも蛇腹状の段差部52aが設けられていると好ましい。このように構成すれば、蓋体52で収容部材51を封口した際に、二次電池10(電池ケース30)を蓋体52で固定することができる。
第1実施形態では、上記のように、二次電池10の巻回軸方向J1(巻きずれが生じる方向)を移動体の移動方向Dに対して傾斜させることによって、たとえば、移動体の加速時に二次電池10に外力(加速度)が加わった場合でも、二次電池10の巻回軸方向J1に加わる外力を小さくすることができる。そのため、電極体12に巻きずれが生じるのを抑制することができるので、巻きずれに起因する電極の短絡やリチウムの析出、出力密度の低下などが生じるのを抑制することができる。これにより、信頼性および耐久性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、二次電池10の巻回軸方向J1を地面(移動体の水平面(XY面))に対しても傾斜させることによって、移動体の移動時(走行時)に負荷される振動等に対して、二次電池10の巻きずれを生じにくくすることができる。これにより、効果的に、信頼性および耐久性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、電池モジュール100を構成する二次電池10にリチウムイオン二次電池を用いることによって、繰り返し充放電可能な大容量の電池モジュールを容易に得ることができる。また、このようなリチウムイオン二次電池を用いた場合でも、電極ずれ(巻きずれ)が生じるのを抑制して、信頼性、耐久性の低下を抑制することができる。
図15〜図19は、本発明の第1実施形態による電気自動車を示した図である。次に、図2〜図5、図13および図15〜図19を参照して、第1実施形態による電気自動車について説明する。
第1実施形態による電気自動車1000は、図15および図16に示すように、上記した電池モジュール100を搭載している。また、電気自動車1000は、図16に示すように、駆動モータ810と、インバータ820とを備えている。そして、電池モジュール100は、インバータ820を介して、駆動モータ810と接続されている。なお、電気自動車1000は、本発明の「電動車両」および「移動体」の一例である。
電気自動車1000に搭載される電池モジュール100は、駆動モータ810等に電力を供給するバッテリ装置を構成する。電池モジュール100からの電力は、インバータ820を介して、駆動モータ810に供給されて駆動モータ810を駆動させる。そして、駆動モータ810の駆動により、車輪830が回転(駆動)されて電気自動車1000が走行する。また、インバータ820は、駆動モータ810の出力を制御する。
電池モジュール100は、図15に示すように、たとえば車体800の中央部の床下に設置されている。第1実施形態では、収容ケース50(図4および図13参照)の底面(底部)が車体800の水平面と略平行になるとともに、収容ケース50の側壁51b(図5参照)が進行方向Dと略平行となるように電池モジュール100が設置されている。そのため、電池モジュール100が電気自動車1000に搭載された状態で、電池モジュール100を構成する二次電池10が、電気自動車1000の走行方向(進行方向)Dに対して角度β(図2参照)で傾斜されるとともに、電気自動車1000(車体800)の水平面(XY面)に対して角度α(図3参照)で傾斜される。これにより、走行時の加速度や急停止時あるいは走行時の振動などの外力が電池モジュール100に加わった場合でも、二次電池10の巻きずれが抑制される。したがって、二次電池10の巻きずれに起因する信頼性および耐久性の低下を抑制することができる。
なお、図16では、二次電池10の正極端子11aが右側(X1側)を向いた構成を図示しているが、たとえば、図17に示すように、二次電池10の正極端子11aが左側(X2側)を向いた構成であってもよい。また、図18に示すように、車体800の中心線Rに対して右側(X1側)の二次電池10は、正極端子11aが右側(X1側)を向いた構成とされ、車体800の中心線Rに対して左側(X2側)の二次電池10は、正極端子11aが左側(X2側)を向いた構成とされていてもよい。この場合、電池モジュール100の二次電池10は、車体800の中心線Rに対して線対称に配置されているのが好ましい。また、図19に示すように、車体800の中心線Rに対して右側(X1側)の二次電池10は、正極端子11aが左側(X2側)を向いた構成とされ、車体800の中心線Rに対して左側(X2側)の二次電池10は、正極端子11aが右側(X1側)を向いた構成とされていてもよい。この場合も同様に、電池モジュール100の二次電池10は、車体800の中心線Rに対して線対称に配置されているのが好ましい。
(第2実施形態)
図20は、本発明の第2実施形態による電池モジュールの構成を模式的に示した平面図である。次に、図2および図20を参照して、本発明の第2実施形態による電池モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
第2実施形態による電池モジュール100は、図20に示すように、上記第1実施形態の構成において、複数の二次電池10の少なくとも一部が、巻回軸方向(電極ずれ方向)J1が異なる方向となるように配置されている。
具体的には、たとえば、電気自動車の中心線Rに対して、右側(X1側)および左側(X2側)に電池モジュール100がそれぞれ設置されている。各電池モジュール100において、二次電池10が、車体の中心側から外側(ドア側)に向かうにしたがって、進行方向Dに対する巻回軸方向J1の傾斜角度β(図2参照)が徐々に大きくなるように配置されている。
なお、この場合、最も中心側に配置された二次電池10の傾斜角度βは、たとえば、約5度〜約30度とされているのが好ましい。また、最も外側(ドア側)に配置された二次電池10の傾斜角度βは、たとえば、約30度〜約85度とされているのが好ましい。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
ここで、たとえば、急カーブを比較的速い速度で曲がる場合、車体の外側(曲がる方向と反対の側面側)に比較的大きな外力が加わる。しかしながら、第2実施形態では、電池モジュール100の二次電池10が、車体の中心側から外側(ドア側)に向かうにしたがって、進行方向Dに対する巻回軸方向J1の傾斜角度β(図2参照)が徐々に大きくなるように配置されているため、車体の外側(ドア側)の二次電池10に加わる巻回軸方向J1の外力を車体の中心側の二次電池10に比べて小さくすることができる。このため、急カーブを曲がるような場合でも、二次電池10の巻きずれを効果的に抑制することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図21は、本発明の第3実施形態による電池モジュールの二次電池を示した分解斜視図である。図22は、本発明の第3実施形態による電池モジュールの二次電池を示した斜視図である。図23は、本発明の第3実施形態による二次電池の電極群の構造を模式的に示した斜視図である。図24〜図31は、本発明の第3実施形態による電池モジュールを説明するための図である。次に、図21〜図31を参照して、本発明の第3実施形態による電池モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
この第3実施形態では、図21および図22に示すように、電池モジュールを構成する二次電池110が、角形扁平形状を有する大型リチウムイオン二次電池(角型リチウムイオン二次電池)からなる。
角型の二次電池110は、図21に示すように、外装容器111内に発電要素としての電極群113が収納された構造を有している。電極群113は、図23に示すように、シート状の正極113aおよび負極113bを備えている。また、電極群113は、正極113aと負極113bとの短絡を抑制するためのセパレータ113cをさらに備えている。そして、正極113aおよび負極113bが、セパレータ113cを挟んで互いに対向するように配されている。また、電極群113は、正極113a、負極113bおよびセパレータ113cをそれぞれ複数備えており、正極113a、セパレータ113cおよび負極113bが順次積層されることによって、積層構造に構成されている。すなわち、第3実施形態の二次電池110は、積層型の二次電池からなる。
電極群113を構成する正極113aは、たとえばアルミニウム箔などからなる集電体の表面に正極活物質が塗布されることにより形成されている。また、負極113bは、たとえば銅箔などからなる集電体の表面に負極活物質が塗布されることにより形成されている。セパレータ113cは、たとえば、アラミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂などの多孔質フィルムから構成されており、正極113aと負極113bとの短絡を抑制する機能を有している。また、セパレータ113cには、非水電解液が含浸されている。
なお、正極113a、負極113bおよびセパレータ113cは、それぞれ、略矩形状に形成されている。また、図21および図23に示すように、正極113aには正極集電タブ114が電気的に接続されており、負極113bには負極集電タブ115が電気的に接続されている。
第3実施形態では、正極集電タブ114および負極集電タブ115は、電極群113の長手方向(A方向)の一端側に取り付けられている。
電極群113を封入する外装容器111は、図21および図22に示すように、金属缶からなる大型の扁平角形容器であり、電極群113などを収納する外装缶111aと、この外装缶111aを封口する封口板111bとを含んで構成されている。外装缶111aは、たとえば、金属板に深絞り加工などを施すことによって角型缶に形成されている。また、電極群113を収納した外装缶111aには、レーザ溶接によって、封口板111bが取り付けられている。なお、外装容器111は、本発明の「収納容器」の一例である。
外装容器111の外装缶111aには、2つの電極端子112(正極端子、負極端子)が形成されている。これら電極端子112は、外装缶111aの長手方向(A方向)の一端(側壁部)に形成されている。そして、電極群113の正極集電タブ114および負極集電タブ115が、外装缶111aの電極端子112に電気的に接続されている。なお、電極端子112は、本発明の「端子部」の一例である。
ここで、角型(積層型)の二次電池110では、電極群113における外装容器111との接触圧が小さいため、円筒型(巻回型)の二次電池に比べて、電極群113を構成する正極113aや負極113bあるいはセパレータ113cに積層ずれ(電極ずれ)がおこりやすい。
また、角型(積層型)の二次電池110の場合、電極の積層方向(C方向)に対して垂直方向が電極ずれ方向(積層ずれが生じる方向)となるため、その方向は、水平面(XY面)に平行な方向(2軸方向)となる。なお、第3実施形態では、二次電池110の長手方向(A方向)の一端側に正極集電タブ114および負極集電タブ115が配されているため、長手方向に積層ずれが生じた場合、同時に、タブずれも生じるおそれがある。そのため、第3実施形態では、図24に示すように、二次電池110の長手方向(長軸方向J2)を積層ずれ(電極ずれ)がおこりやすい積層ずれ方向(電極ずれ方向)としている。
また、第3実施形態では、上記第1実施形態と同様、複数の二次電池110のそれぞれが移動体の移動方向(進行方向)D(図28参照)に対して傾斜した状態で配置されている。具体的には、図25および図26に示すように、移動体の移動方向Dを含む水平面内(XY面内)において、二次電池110の長軸方向J2が移動体の移動方向Dに対して所定の角度βで傾斜(前傾)している。このとき、二次電池110の電極端子112が上方に位置するように配置されているのが好ましい。これにより、電極群113(積層体)の積層ずれのみならず、タブずれをも生じにくくすることが可能となる。
また、図25および図27に示すように、二次電池110の長軸方向J2が移動体の移動方向Dを含む水平面(XY面)に対して所定の角度αで傾斜している。移動体の水平面(XY面)は地面に対して略平行であるため、二次電池110の長軸方向J2は地面に対して所定の角度αで傾斜しているといえる。
収容ケース50は、上記第1実施形態と同様、金属製または樹脂製のケースである。この収容ケース50内には、図28に示すように、複数の二次電池110が傾斜した状態で収納されている。収容ケース50内の二次電池110は、その長軸方向J2が同じ方向となるように配置されている。また、上述したように、複数の二次電池110は、電池モジュール200が移動体に搭載された際に、その長軸方向J2が移動体の移動方向Dに対して角度β(図26参照)で傾斜するとともに、移動体の水平面(XY面)に対して角度α(図27参照)で傾斜(前傾)するように収容されている。
具体的には、図29に示すように、二次電池110の電極端子112が上側となるように、複数の二次電池110が収容ケース50の底部51aに対して傾斜されている。また、収容ケース50内において、二次電池110は、他の二次電池110と一部が重なるようにして配置されている。
なお、図28および図29では、複数の二次電池110を一段で収容した例を図示しているが、二段以上の多段で複数の二次電池110を収容するようにしてもよい。
また、電池モジュール200は、図30および図31に示すように、複数の二次電池110を保持する電池フレーム130を備えている。電池フレーム130は、たとえば、金属板または絶縁性樹脂などから構成されており、二次電池110を保持する保持部130aを有している。この保持部130aは、図31に示すように、二次電池110の長軸方向J2が、Y方向(移動体の進行方向D)に対して角度βで傾斜するように複数の二次電池110を保持する。また、電池フレーム130には、図30に示すように、軽量化を図るための開口130bが設けられていてもよい。
そして、複数の二次電池110は、電池フレーム130に保持された状態で収容ケース50内に収容されている。これにより、複数の二次電池110は、Y方向(移動体の進行方向D)に対して角度βで傾斜された状態で収容ケース50内に収容される。なお、上記第1実施形態で示したように、電池フレーム130には、脚部を設けてもよいし、脚部を設ける代わりに、収容ケース50に蛇腹状の段差部を設けてもよい。これにより、複数の二次電池110は、その長軸方向J2が移動体の移動方向Dを含む水平面(XY面)に対して所定の角度α(図27参照)で傾斜させた状態で収容ケース50内に収容される。
収容ケース50内に収容された複数の二次電池110は、電池モジュール200内において、互いに直列接続、並列接続あるいは直並列接続されている。また、収容ケース50内の空きスペースには、制御回路などを配置することも可能である。
なお、第3実施形態の電池モジュール200においても、上記第1実施形態と同様、電気自動車に搭載されて駆動モータ等に電力を供給するバッテリ装置を構成する。また、電池モジュール200が電気自動車に搭載された状態で、電池モジュール200を構成する二次電池110が、電気自動車の走行方向(進行方向)Dに対して角度β(図26参照)で傾斜されるとともに、電気自動車(車体)の水平面(XY面)に対して角度α(図27参照)で傾斜される。
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。また、上記第2実施形態で示したように、複数の二次電池110の少なくとも一部が、その長軸方向(電極ずれ方向)J2が異なる方向となるように配置することもできる。
第3実施形態では、上記のように、二次電池110に大型の角型(積層型)リチウムイオン二次電池を用いることによって、電池モジュール200の大容量化を容易に図ることができる。
また、第3実施形態による積層型の二次電池110では、電極が積層された電極群113が金属缶からなる外装容器111に収納されているため、内部の気密性を十分に保持することができる。ここで、アルミニウムをベースとする柔らかい外皮を使用したラミネート型の二次電池では、電極の積層ずれが生じにくいものの、気密性が低下しやすいため電極の劣化等が生じやすくなることが懸念される。これに対して、金属缶からなる外装容器111を用いた場合には、上記のように、気密性の低下を防止することができるので、電池の劣化を有効に抑制することができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
図32および図33は、第3実施形態の変形例による電池モジュールの二次電池を示した図である。図32は、電池モジュールの二次電池を上側から見た図であり、図33は、電池モジュールの二次電池の斜視図である。図32および図33を参照して、第3実施形態の変形例では、二次電池110を立てた状態で配置されている。具体的には、二次電池の側面(長辺側の側面の一方)が下側(収容ケースの底面側)となるように設置されている。
第3実施形態の変形例のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。また、第3実施形態の変形例の効果は、上記第3実施形態と同様である。
なお、二次電池110を立てた状態で配置する際に、二次電池の側面(短辺側の側面(電極端子112とは反対側の側面))が下側(収容ケースの底面側)となるように設置することもできる。
(第4実施形態)
図34は、本発明の第4実施形態による電気自動車を模式的に示した平面図である。図35は、図34のa−a線に沿った断面図である。図36は、本発明の第4実施形態による電気自動車に搭載された電池モジュールを模式的に示した断面図である。次に、図2、図3、図26、図27および図34〜図36を参照して、本発明の第4実施形態による電気自動車について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
第4実施形態による電気自動車1100は、図34に示すように、バッテリ装置を構成する電池モジュール300と、電池モジュール300からの電力がインバータ820を介して供給される駆動モータ810とを備えている。また、第4実施形態による電気自動車1100は、リア駆動方式(リアドライブ方式)とされており、駆動モータ810の駆動力がドライブシャフト840を介して後輪831(830)に伝達される。このため、第4実施形態では、後輪831が駆動輪となっている。なお、電気自動車1100は、本発明の「電動車両」および「移動体」の一例であり、ドライブシャフト840は、本発明の「シャフト部」の一例である。
バッテリ装置を構成する電池モジュール300は、複数の二次電池が収容ケース内に収容されることによって構成されている。二次電池は、たとえば、円筒型(巻回型)のリチウムイオン二次電池または角型(積層型)のリチウムイオン二次電池からなる。
ここで、第4実施形態では、電池モジュール300が駆動輪(後輪831)の近傍に搭載(設置)されている。具体的には、図35に示すように、電池モジュール300は、後輪831のドライブシャフト840を跨ぐように傾けて設置されている。そして、この状態で、電池モジュール300の複数の二次電池が、走行方向Dおよび地面(車体の水平面(XY面))に対して傾斜されている。
具体的には、上記第1〜第3実施形態で示したように、二次電池の電極ずれ方向が、走行方向Dに対して角度β(図2および図26参照)で傾斜するとともに、車体の水平面(XY面)に対して角度α(図3および図27参照)で傾斜するように、複数の二次電池が配置されている。なお、第4実施形態では、電池モジュール300が傾けて設置されているため、その角度をも考慮して、内部に収納される二次電池の傾斜角度が設定されている。
また、電池モジュール300を設置する際に、たとえば、図36に示すような支持部材850を用いれば、容易に、電池モジュール300を、ドライブシャフト840を跨ぐように傾けて設置することが可能となる。
第4実施形態では、上記のように、電池モジュール300を後輪831(駆動輪)のドライブシャフト840を跨ぐように設置することによって、電池モジュール300による荷重を駆動輪(後輪831)にかけることができるため、走行性能を向上させることができる。
また、第4実施形態では、電池モジュール300を斜めに傾けて設置することによって、電池モジュール300を構成する二次電池の電極ずれ方向を、電気自動車1100の走行方向Dまたは地面に対して容易に傾斜させることができる。
さらに、第4実施形態では、後輪831の近傍に電池モジュール300を設置することによって、後輪831のドライブシャフト840部分のスペースを有効に活用することもできる。
なお、ドライブシャフト840を跨ぐように電池モジュール300を設置した場合、振動の影響を受けやすくなるおそれがある。しかしながら、電池モジュール300は、積層ずれまたは巻きずれを抑制する方向に二次電池が配置されているため、電極ずれに及ぼす振動の影響を低減することができる。
第4実施形態のその他の効果は、上記第1〜第3実施形態と同様である。
図37は、第4実施形態の変形例による電気自動車(電池モジュールの設置状態)を模式的に示した断面図である。図37を参照して、第4実施形態の変形例では、上記第4実施形態と同様、電池モジュール400は、後輪のドライブシャフト840を跨ぐように設置されている。ただし、第4実施形態の変形例では、電池モジュール400を傾けて設置するのではなく、電池モジュール400を積み重ねることによってドライブシャフト840を跨いでいる点で、上記第4実施形態とは異なる。
このため、電池モジュール400には、上記第1〜第3実施形態で示した電池モジュールと同様の電池モジュールを用いることができる。
第4実施形態の変形例の効果は、上記第4実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、電動車両の一例である電気自動車に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、電気自動車以外の電動車両に本発明を適用してもよい。電気自動車以外の電動車両としては、たとえば、ハイブリッド自動車や、二輪または三輪のオートバイなどが挙げられる。なお、これら以外の電動車両あるいは移動体に本発明を適用することも可能である。
また、上記第1〜第4実施形態では、電池モジュールを構成する二次電池にリチウムイオン二次電池を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、電池モジュールを構成する二次電池はリチウムイオン二次電池以外の二次電池であってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、電池モジュールの二次電池を、その電極ずれ方向が走行方向および地面のそれぞれに対して傾斜するように配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、電池モジュールの二次電池は、その電極ずれ方向が走行方向または地面のいずれかに対して傾斜するように配置してもよい。また、電池モジュールを構成する複数の二次電池の一部が、走行方向または地面に対して傾斜していない二次電池であってもよい。すなわち、電池モジュールには、走行方向または地面に対して傾斜していない二次電池が一部に含まれていてもよい。
なお、上記実施形態において、巻回型二次電池の例として円筒型二次電池を示したが、巻回型二次電池は円筒型二次電池以外のたとえば角型二次電池であってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、電池モジュールに内蔵される二次電池を予め傾斜させた状態で収容ケース内に収容した例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、二次電池を傾斜させることなく収容した電池モジュールを用いるとともに、その電池モジュール自体を傾斜させることにより内部の二次電池が傾斜するように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、二次電池を傾斜させた状態で収容ケース内に収容するために、電池ケースや電池フレームを用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、電池ケースや電池フレームを用いずに電池モジュールが構成されていてもよい。すなわち、二次電池を傾斜させた状態で収容可能な構成であれば、上記実施形態で示した構成以外の構成であってもよい。上記実施形態以外の構成としては、たとえば、収容ケース内に二次電池を傾斜させた状態で支持する支持部材を設ける構成や、収容ケース自体を二次電池を支持可能な形状に形成する構成などが挙げられる。
また、上記第1〜第4実施形態では、電池モジュールの収容ケースを箱状に構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、収容ケースの形状は箱状以外の形状であってもよい。たとえば、フレーム状の収容部を用いて電池モジュールを構成してもよい。すなわち、電池モジュールの収容部は、複数の二次電池を収容(支持)可能な形状であれば、上記実施形態で示した構成以外の構成であってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、二次電池の電極端子(円筒型電池では正極端子)が上方となるように複数の二次電池を配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、二次電池の電極端子(円筒型電池では正極端子)が下方となるように複数の二次電池を配置してもよい。また、電極端子(円筒型電池では正極端子)を上方とする二次電池と下方とする二次電池とが混在されていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、電池モジュールの二次電池を移動体(車体)の水平面(地面)に対して前傾させた例を示したが、本発明はこれに限らず、電池モジュールの二次電池は、移動体(車体)の水平面(地面)に対して後傾されていてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、電池モジュールを電気自動車の床下に設置した例を示したが、本発明はこれに限らず、電池モジュールの設置場所は床下以外の場所であってもよい。また、床下に加えて、前輪側や後輪側のスペースに電池モジュールを設置してもよい。
また、上記第3実施形態では、二次電池の長軸方向を電極ずれ方向とした例を示したが、本発明はこれに限らず、二次電池の短軸方向を電極ずれ方向としてもよい。また、長軸方向および短軸方向以外の軸方向を電極ずれ方向としてもよい。すなわち、二次電池の長軸方向以外の方向(積層方向と直交する方向)を電極ずれ方向としてもよい。ただし、積層型の二次電池においては、長軸方向または短軸方向のいずれかを電極ずれ方向とするのが好ましい。
また、上記第3実施形態では、外装缶の長手方向の一端に電極端子が形成された例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、図38に示すように、外装缶(外装容器111)の短手方向(B方向)の一端に電極端子112が形成されていもよい。この場合、図39に示すように、正極集電タブ114および負極集電タブ115が短手方向(B方向)の一端側に配されていれば、たとえば、二次電池110の短軸方向J3を電極ずれ方向(積層ずれ方向)とすることができる。また、図40に示すように、正極集電タブ114および負極集電タブ115が長手方向(A方向)の両端側に配されていれば、たとえば、二次電池110の長軸方向J2を電極ずれ方向(積層ずれ方向)とすることができる。
さらに、図41に示すように、外装缶(外装容器111)の長手方向(A方向)の両側(両側の短辺)に、電極端子112をそれぞれ形成してもよい。この場合、図42または図43に示すように、電極端子112が下部に位置しないように構成することができる。詳説すると、外装缶(外装容器111)における一方の長辺(短手方向(B方向)における一方の端部)が上部側、他方の長辺(短手方向(B方向)における他方の端部)が下部側となるように二次電池110を配置することにより、短辺(長手方向(A方向)の両端)に形成された各電極端子112が下部に位置しないように構成することができる。図41に示した構成では、長手方向(A方向)に電極ずれ(積層ずれ)が生じやすい(短手方向(B方向)は長手方向(A方向)に比べて電極ずれ(積層ずれ)が生じにくい)ため、図42または図43のように配置することにより、より電極ずれ(積層ずれ)を生じにくくすることができる。
なお、上記実施形態において、収容ケース内への二次電池の収容方法(配置方法)は、二次電池の傾斜角度や収容効率等を考慮して適宜設定することができる。たとえば、上記第1実施形態では、電池ケースの保持部に1本ずつ二次電池を保持した例を示したが、たとえば、図44に示すように、電池ケース30の保持部に2本ずつ二次電池10を直列に保持するようにしてもよい。また、3本以上の複数本の二次電池を直列に保持するようにしてもよい。
また、上記第4実施形態では、電池モジュールを搭載する電気自動車の一例としてリア駆動方式(リアドライブ方式)の電気自動車の例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、フロント駆動方式の電気自動車に上記電池モジュールを搭載してもよいし、四輪駆動方式の電気自動車に上記電池モジュールを搭載してもよい。その場合、前輪のシャフト(ドライブシャフト)または前輪、後輪のシャフト(ドライブシャフト)を跨ぐように電池モジュールを設置するのが好ましい。また、インホイールモータを用いた場合、前輪部と後輪部のモータ出力を変化させることも可能であるため、この場合はその出力に応じて、電池を配置することも可能である。このとき、シャフト部分により荷重をかけるためには、シャフト(ドライブシャフト)を跨ぐように配置するのが好ましい。
なお、上記で開示された技術(構成)を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。