JP2013002669A - 給湯装置 - Google Patents

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正宣 広田
Yoshio Nishiyama
吉継 西山
Tomoaki Ando
智朗 安藤
Katsuhiro Wada
克広 和田
Yasusuke Horiki
泰佑 堀木
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Abstract

【課題】無機化合物の添加有無を任意に調整することが可能な給湯装置を提供すること。
【解決手段】湯水を注湯する注湯経路11と、前記注湯経路11より分岐した並列分岐経路13と、前記並列分岐経路13に配設し前記注湯水に無機化合物15を添加する溶解装置17と、制御手段とを備え、前記無機化合物15を添加しない注湯モードと、前記無機化合物15を添加する注湯モードとを有する給湯装置で、無機化合物の添加濃度の変動を抑制でき、注湯する湯水への無機化合物濃度を安定的に確保することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、水改質を目的とした成分を所定量、給湯水に添加する機能を備えた給湯装置に関するものである。
従来この種の装置は、目的の成分を含む材料を湯水に添加する溶解装置を、湯沸かし部に水道水を供給する給水経路中、または湯沸かし部で沸いた湯を浴槽へ導く注湯経路中に配設し、給湯水中に、所定の目的の無機化合物を添加する方法が公開されている(例えば、特許文献1参照)。
図10は、特許文献1に記載された従来の給湯装置を示すものである。図10に示すように、水経路中に、溶解装置を組み込んで構成されている。
本特許文献1において、溶解装置としては、添加成分を電極(亜鉛陽極1)とした電気分解方式を用い、注湯水が溶解装置を通過中に、電極1,2に通電し、電極1の一部を注湯水中に電気分解させることで、所定濃度の無機化合物を添加することができる。
また、特許文献1以外の他の溶解装置としては、無機化合物を含有した無機化合物を、湯水と接触させて濃度拡散を利用して溶解する手段も用いることができる。
特開2004−190882号公報
しかしながら、前記従来の構成では、無機化合物は、給水経路または、注湯経路の途中に配設されており、浴槽に注湯される湯水は、毎回溶解装置を通過することとなる。
従って、無機化合物なしの湯水を得ることができないだけでなく、給湯装置が設置される家庭ごとに供給される水道水の元圧の違いや、浴室が2階以上に設置されることによる高度差に由来する注湯流量のばらつきに比例して、溶解装置の通過流量が大きく変化するため、目的の成分添加濃度を得ることが困難にもなる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、無機化合物の添加有無を任意に調整することが可能な給湯装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の給湯装置は、湯水を注湯する注湯経路と、前記注湯経路より分岐した並列分岐経路と、前記並列分岐経路に配設し前記注湯水に無機化合物を添加する溶解装置と、制御手段とを備え、前記無機化合物を添加しない注湯モードと、前記無機化合物を添加する注湯モードとを有するものである。
これにより、溶解装置に給湯水が全量通過する構成に対して、本発明の給湯装置は、総注湯量に対して、一部の湯水だけを分割して溶解装置に通過させるため、元の給湯水量が変動した場合でも、溶解装置に流れる湯水の変動量の絶対値は小さくてすむため、無機化合物の添加濃度の変動を抑制でき、注湯する湯水への無機化合物濃度を安定的に確保する
ことができる。
本発明によれば、無機化合物の添加有無を任意に調整することが可能な給湯装置を提供できる。
本発明の実施の形態1における給湯装置の構成図 同実施の形態における溶解装置付近の水流路の詳細図(無機化合物添加なし経路) 同実施の形態における溶解装置付近の水流路の詳細図(無機化合物添加あり経路) 同実施の形態における電気分解方式を用いた溶解装置の詳細図 (a)同実施の形態における湯張り工程を示す図(b)同実施の形態における他の湯張り工程を示す図 湯張り設定値に対する無機化合物添加の注湯量割合を示す図 同実施の形態における無機化合物の表面の濃度分布および速度境界層を示す図 同実施の形態における溶解装置内の水流量に対する、溶解装置出口の水に含まれる亜鉛濃度を示した溶解度特性図 無機化合物添加なし経路と無機化合物添加あり経路の流量Qと圧力損失Pの関係を示すグラフ 従来の給湯装置の構成図
第1の発明は、湯水を注湯する注湯経路と、前記注湯経路より分岐した並列分岐経路と、前記並列分岐経路に配設し前記注湯水に無機化合物を添加する溶解装置と、制御手段とを備え、前記無機化合物を添加しない注湯モードと、前記無機化合物を添加する注湯モードとを有する給湯装置である。
これにより、溶解装置に給湯水が全量通過する構成に対して、本発明の給湯装置は、総注湯量に対して、一部の湯水だけを分割して溶解装置に通過させるため、元の給湯水量が変動した場合でも、溶解装置に流れる湯水の変動量の絶対値は小さくてすむため、無機化合物の添加濃度の変動を抑制でき、注湯する湯水への無機化合物濃度を安定的に確保することができる。
第2の発明は、前記注湯経路と前記並列分岐経路との合流部に流路切換手段を配設したことを特徴とするもので、無機化合物の添加なしの注湯も可能となる。
第3の発明は、浴槽に注湯する場合、前記無機化合物を添加する注湯量は、湯張り量に基づいて決定することを特徴とするもので、湯張り設定値に対して、無機化合物添加の注湯量比率を一定とすることで、湯張り量の増減に対して、無機化合物の添加濃度割合を固定することができる。
第4の発明は、浴槽に足し湯する場合、前記無機化合物を添加しない注湯工程、前記無機化合物を添加する注湯工程のいずれも行うことを特徴とするもので、足し湯による浴槽内の無機化合物の添加濃度が希釈されるのを防止することができる。
第5の発明は、前記無機化合物を添加しない注湯量と、前記無機化合物を添加した注湯量の量比に基づいて、前記無機化合物の添加濃度を調整することを特徴とするもので、使
用者の好みに応じて、湯水中の無機化合物濃度を増減でき、無機化合物の効果の加減が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における給湯装置の構成図を示すものである。図2、図3は、同実施の形態における溶解装置付近の水流路の詳細図を示すものである。
図1において、圧縮機22、給湯熱交換器23、減圧手段24、蒸発器25を冷媒回路26で順に環状に接続してヒートポンプユニット21を構成している。
貯湯ユニット27の貯湯タンク28には水が貯留されており、出湯回路30は貯湯タンク28、給湯水ポンプ29、給湯熱交換器23、貯湯タンク28を順に接続する回路である。浴槽水加熱回路35は、貯湯タンク28、風呂熱交換器33、浴槽水加熱ポンプ34、貯湯タンク28を順に接続する回路であり、風呂熱交換器33の他方の回路には浴槽42が接続されている。
浴槽水循環回路41は、浴槽42、浴槽水を搬送する浴槽水ポンプ40、風呂熱交換器33を順に接続する回路である。浴槽水注湯経路39は、貯湯タンク28の水を、浴槽水循環回路41を経由して浴槽42へ注湯する回路である。
この回路には貯湯タンク28の高温の水と水道水を混合する浴槽水混合弁36、注湯する水温を検知する温度検知手段37、浴槽水注湯経路39の回路の開閉を行う浴槽水注湯弁38を順に備える。
前記浴槽水注湯弁38内には、弁を通過する湯水流量を検知する流量検知手段を備えており、リモコン(図示しない)で設定された湯張り量設定値通りの浴槽42への湯張りが精度良く実施できる。
無機化合物添加回路10は、浴槽水注湯弁38の下流側の浴槽水注湯経路39内の途中に配設されている回路である。
図2に示すように、無機化合物添加回路10は、浴槽水注湯経路内の注湯経路11の途中に2ヶ所の分岐部12を設け、両分岐部12を並列分岐経路13で接続し、並列分岐経路13上に溶解装置17を貯湯ユニット27の本体筺体内に収納するように配設したものである。
また、浴槽水注湯弁38に近い側の分岐部12の注湯経路11上には、流路切換手段18が配設されており、前記流路切換手段18を切り換えることで、この弁から下流の二種類の経路に選択的に湯水を流すことができる。
前記二種類の経路とは、図2に示すように、浴槽水注湯弁38から供給される湯水を、流路切換手段18、注湯経路11を経て直接浴槽42へ、直接注湯する経路と(以下この経路での注湯を「通常注湯」と称す)、図3に示すように、流路切換手段18を切り換えて、分岐部12、並列分岐経路13を経て溶解装置17にて無機化合物を添加された水が、再び下流側の分岐部12を経て注湯経路11を通じて、無機化合物を添加した湯水を浴槽42に注湯する経路を(以下この経路での注湯を「無機化合物添加注湯」と称す)、それぞれ指す。
尚、溶解装置17は、目的の無機化合物を水に溶解添加できる手段であればよく、図3に示すような、無機化合物を含有した無機化合物15の粒子を収納容器14内に充填し、無機化合物15の下流側にろ過手段16を配設し、無機化合物15と湯水を直接接触させる溶解方式や、
図4に示すような目的成分を電極1、2とし、電極1、2に電源部9から通電して、水に無機化合物を分解溶出させる電気分解方式を用いてもよいが、直接溶解方式の方が、コスト面、コンパクト性、可燃性ガス発生など安全性、消費電力量等の面でメリットが多く、本実施の形態では、溶解方式を前提に説明する。
また、流路切換手段18は、弁から下流の二方向に流路を切り換える目的より、三方弁を使用するのが好ましい。
さらに、図2、図3に示すように、無機化合物を添加しない水回路の弁位置(図2)で通水経路となる流路切換手段18内の通路内径Xと、無機化合物を添加する水回路の弁位置(図3)で通水経路となる流路切換手段18の入水側通路内径Yにおいて、少なくとも前記内径Yは、内径Xより小さい径とすることで水流に対する減圧作用を持たせ、溶解装置17を通過させる水量の絶対値を下げることができ、給湯装置の設置地域により異なる元水道圧の大小や、浴槽の2階以上による減圧の影響を受けにくくなる。
ヒートポンプユニット21で貯湯タンク28に貯留された水を加熱する運転は、以下のような動作となる。貯湯タンク28の水は、給湯水ポンプ29によって給湯熱交換器23へ搬送され、ヒートポンプサイクル動作によって加熱される。
給湯水ポンプ29は給湯熱交換器23で加熱された給湯水の温度が予め決定した温度になる様に、出湯回路30の流量を制御する。
通常注湯のみでの浴槽42への湯張り、並びに、浴槽水の加熱は以下のような動作となる。浴槽水注湯経路39の浴槽水混合弁36は、温度検知手段37で検知する注湯温度がリモコン等(図示せず)で予め設定された温度となるように、高温の水と水道水の混合割合を調整する。
所定温度となった浴槽水は、浴槽水注湯経路39、浴槽水循環回路41を順に経由して浴槽42へ流出する。
一方、浴槽42の浴槽水を加熱する場合は、貯湯タンク28に貯留された高温の水を、浴槽水加熱ポンプ34によって風呂熱交換器33へ搬送し、浴槽水ポンプ40より搬送された浴槽水を加熱する。風呂熱交換器33で浴槽水に顕熱を与えて、温度が下がった給湯水は、貯湯タンク28の下部より内部へ流入する。
以上のように構成された給湯装置について、無機化合物を、浴槽の湯水に所定濃度添加する湯張り工程に関して、以下、その詳細を、図5(a)、図5(b)を用いながら説明する。
利用者が浴槽42へ湯はりを行う場合は、リモコン等で湯はり動作の指示操作を行う。尚、リモコン部(図示しない))においては、注湯温度及び、浴槽容積の範囲内の湯張り量がマイコン部にインプットされている。
本発明の湯張り工程の特長は、図5(a)または図5(b)に示すように、流路切換手段18による注湯回路切換を伴いながら、通常注湯と、無機化合物添加注湯を分割して行
うことにある。
リモコン操作後、予め設定された温度に浴槽水混合弁36で調整された水が、浴槽水注湯弁38を閉から開に制御した場合に、例えば図5(a)の工程に示すよう注湯動作を行う。
まず、浴槽水注湯弁38から、浴槽水注湯経路39内の流路切換手段18、注湯経路11に順次湯水が流れ、まず無機化合物を添加しない通常注湯を、設定湯量未満の範囲内の湯量で浴槽42に注湯後、続いて流路切換手段18を、無機化合物添加注湯の経路に切り換えて、分岐部12、並列分岐経路13を経て、溶解装置17にて無機化合物を添加した湯水を、再び分岐部12、注湯経路11を通じて、浴槽42に注湯されることとなる。
尚、無機化合物を添加した湯水の注湯量は、設定湯量と通常注湯の湯量の差分となるように制御する。
つまり、浴槽42内で、無機化合物が添加された湯水が、添加なしの湯水に希釈されることとなり、溶解装置17を通過後の無機化合物の添加濃度を把握し、かつ通常注湯の湯量と無機化合物添加注湯の湯量の比を設定することで、浴槽42内の湯水について、無機化合物添加濃度を目的濃度に調整することが可能となる。
尚、通常注湯工程と、無機化合物添加注湯の工程の順番は、図5(b)に示すように、無機化合物添加注湯を先に実施してもよく、二つの工程を分けて注湯できれば、図5(a)、図5(b)どちらの工程で実施しても浴槽42内の目的の無機化合物濃度は得られる。
図6は、横軸に湯張り設置値、縦軸に1回湯張り当たりの実注湯量とし、総湯量(無機化合物添加注湯量+通常注湯量)を実線で示し、無機化合物添加注湯量を破線で示したグラフである。このグラフにおいては、通常注湯の湯量と無機化合物添加注湯の湯量の比は4:1となり、無機化合物添加の湯水は、通常注湯の湯水で5倍に希釈されることとなる。
給湯装置の制御手段(図示しない)は、図6のグラフのパラメータを予め記憶し、浴槽水注湯弁38内に設けられた流量検知手段からの流量情報と組み合わせることで、湯張り設定値に対して、一定の比率で通常注湯と、無機化合物添加注湯を実施することができる。
図6に示すように、無機化合物注湯の割合を増減することで、総湯量における無機化合物濃度を任意に増減させることで、例えばリモコンにおいて使用者が任意に無機化合物の増減を選択することも可能となる。
尚、前記溶解装置17内においては、流入した湯水が収納容器14に充填された無機化合物15の粒子で形成された多孔質の空間を通過する。水には粘性があるため、多孔質の空間を通過する際に無機化合物15の表面から表面近傍の領域には速度境界層が生成される。図7はその速度境界層の状態を示す図である。
無機化合物15の表面近傍の速度境界層の流速は小さく、多孔質空間の中心部を通過する流速は大きい分布となる。無機化合物15は水に対して溶解性を持つため、無機化合物15の表面近傍の無機化合物15の表面分子は、表面近傍の水に溶解し、水の溶解濃度が上昇する。表面近傍の水は流速が小さいため、溶解濃度は高い値となる。
これに対して流速の大きい多孔質空間の中心部の流れる水の溶解濃度は低い。このとき、水中に溶解する無機化合物の濃度差が生じた場合は、濃度差に応じて高い方から低い物質が移動する(フィックの法則)ため、表面近傍の水に溶解した無機化合物は濃度の低い中心の水に移動する。この物質拡散の原理を利用することで、無機化合物15を多孔質空間内の水に溶解させることができる。
図8は、無機化合物15として、亜鉛化合物を使用した場合の、前記フィックの法則による、溶解装置17内の水流量に対する、溶解装置17出口の水に含まれる亜鉛濃度を示した溶解度特性グラフである。このグラフにおいて、流量1から2L/minの間で濃度が安定領域となり、2L/min以上では、濃度が少しずつ低下傾向となっている。
この特性は、言い換えると、2L/min以上では、前記のフィックの法則による亜鉛化合物の溶解絶対量が水流速に対して飽和しているため、亜鉛濃度が流量の増加に伴い低下していると見なすこともできる。以降の実施の形態では、この図8の亜鉛溶解特性をもとに、動作、作用を説明する。
ここで、給湯装置は、設置される家庭毎に、給水源として使用される水道の水圧差や、浴室が2階以上に設置される等の高度差に起因して、浴槽水注湯経路39に流れる注湯水量が、概ね10から20L/min程度ばらつく。
そのため、溶解装置17を注湯経路11に直接配設した場合、最大で△10L/minの流量がばらつき、図8の溶解度特性において、図示していないが、10L/min以上における亜鉛化合物の水への溶解特性は、殆ど0ppmに近いレベルとなることが明らかである。
一方、本発明の給湯装置は、並列分岐経路13に溶解装置17を配設し、通常注湯と、無機化合物添加注湯を、流路切換手段18で切り換えて実施し、かつ、無機化合物添加注湯時は、流路切換手段18で流路を減圧して溶解装置17に通水することとなる。
例えば、流路切換手段18の溶解装置17側への通水抵抗を、通常注湯経路側流量の10分の1になるように調整することで、図8の溶解特性の安定領域1L/minから2L/minの範囲内に通水量を収めることができ、亜鉛化合物の添加濃度を安定的に得ることができる。
通常注湯と、無機化合物添加注湯の流量特性を、図9を用いてさらに詳細に説明する。図9は、無機化合物添加注湯量を、流路切換手段18で減圧して、通常注湯量の10分の1になるように構成した場合の、流量Qと圧力損失Pの関係を示すグラフである。
この図6のグラフからわかるように、圧力損失比が1:10であることから、元水道圧の変動により、注湯総流量が10L/min変化する場合でも、溶解装置17の変化量は1L/minに抑えることができ、図8の溶解特性の溶解装置17を用いた場合には、溶解装置17出口部での亜鉛化合物濃度を0.5ppmで安定的に確保することでき、この亜鉛化合物を添加した湯水を、図6に示す割合で通常注湯の湯水と浴槽42内で希釈混合することで、湯水の亜鉛化合物濃度を0.1ppmに制御することが可能となる。
また、入浴中に浴槽42内の湯量が減った場合や、また湯温が低下した場合に一定の湯水を浴槽42へ注湯する足し湯工程においても、通常注湯と無機化合物添加注湯を分割した注湯を実施することで、湯張り工程と同様の無機化合物添加濃度の足し湯が可能となり、足し湯後も浴槽42内の無機化合物濃度が低下することを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態においては、湯水を浴槽へ注湯する浴槽水注湯経路と、前記浴槽水注湯経路を開閉する浴槽水注湯弁と、注湯水に無機化合物を添加する溶解装置と、前記浴槽水注湯弁より下流側において、浴槽注湯回路と、溶解装置は、分岐かつ並列に水回路を形成し、
浴槽への湯張り工程は、無機化合物を添加しない注湯工程と、無機化合物を添加した注湯工程を、分割して行うので、溶解装置に給湯水が全量通過する構成に対して、本発明の給湯装置は、浴槽の総湯張り量に対して、一部の湯水だけを分割して溶解装置に通過させるため、元の給湯水量が変動した場合でも、溶解装置に流れる湯水の変動量の絶対値は小さくて済むため、無機化合物の添加濃度の変動を抑制でき、浴槽の湯水の無機化合物濃度を安定的に確保することができる。
また、浴槽水注湯弁より下流側において、流路切換手段を配設し、浴槽水注湯弁から流れる湯水に無機化合物を添加しない注湯回路と、浴槽水注湯弁から流れる湯水を溶解装置に通過させて無機化合物を添加する注湯経路において、浴槽への湯張り時に、流路切換手段で通水流路を切り換えて、溶解装置の通水の有無を切換できる構成としたので、無機化合物の添加なしの注湯も可能となる。
また、無機化合物を添加した注湯量は、湯張り設定値をもとに決定することで、湯張り設定値に対して、無機化合物添加の注湯量比率を一定とすることで、湯張り量の増減に対して、無機化合物の添加濃度割合を固定することができる。
また、足し湯工程において、無機化合物を添加しない注湯工程と、無機化合物を添加した注湯工程を、分割して行うことで、足し湯による浴槽内の無機化合物の添加濃度が希釈されるのを防止することができる。
また、無機化合物を添加した注湯量の量比の増減を、浴槽の無機化合物の添加濃度を調整することで、使用者の好みに応じて、浴槽の湯水中の無機化合物濃度を増減でき、無機化合物の効果の加減が可能となる。
尚、無機化合物を、亜鉛を含む亜鉛化合物(酸化亜鉛、炭酸亜鉛など)とした場合、以下の効果を得ることができる。亜鉛は比較的要求量の多いヒトの必須元素の一つであり、通常の食事からの供給では欠乏しやすく、栄養強化目的で、食品に添加される元素である。これに対しては、浴槽に亜鉛を溶解させた水を供給することで、入浴中に経皮吸収による栄養強化を行うことができる。
また、亜鉛化合物の酸化亜鉛は、薬局方、化粧品原料基準で認可を受けている材料であり、主にヒトの肌の角層に対して収斂作用、消炎作用などの作用を与え、肌の角層の改善を行うこともできる。
また、無機化合物15として用いることが出来る材料は酸化亜鉛以外に、亜鉛化合物として、酸化亜鉛(ZnO)、塩基性炭酸亜鉛(mZnCO・nZn(OH))、水酸化亜鉛(Zn(OH))、亜鉛置換型ゼオライト、亜鉛置換型キレート、亜鉛シリカゲル担持物、であり、これらを単一または組み合わせて用いることができる。
また、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、鉄化合物(酸化鉄、水酸化鉄)、酸化銅、酸化ケイ素、二酸化マンガン、水酸化コバルト、酸化チタン、塩化銀、硫酸バリウムを用いることができる。
また、尚、溶解装置17は、浴槽水注湯弁38の下流側としたが、浴槽水注湯弁38が開から閉へ制御された場合は、ウォーターハンマー現象が発生し、上流側の回路に設けて
いる、浴槽水混合弁36、貯湯タンク28等は水道圧以上の水圧負荷を与える。下流側に設けることによって、溶解装置17への水圧負荷が掛からない。
以上のように、本発明にかかる給湯装置は、無機化合物の水への溶解濃度を安定化させることができ、貯湯式給湯機の他、ガス熱源の給湯機にも利用できる。
11 注湯経路
13 並列分岐経路
15 無機化合物
17 溶解装置
18 流路切換手段
38 浴槽水注湯弁
42 浴槽

Claims (5)

  1. 湯水を注湯する注湯経路と、前記注湯経路より分岐した並列分岐経路と、前記並列分岐経路に配設し前記注湯水に無機化合物を添加する溶解装置と、制御手段とを備え、前記無機化合物を添加しない注湯モードと、前記無機化合物を添加する注湯モードとを有する給湯装置。
  2. 前記注湯経路と前記並列分岐経路との合流部に流路切換手段を配設したことを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 浴槽に注湯する場合、前記無機化合物を添加する注湯量は、湯張り量に基づいて決定することを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
  4. 浴槽に足し湯する場合、前記無機化合物を添加しない注湯工程、前記無機化合物を添加する注湯工程のいずれも行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯装置。
  5. 前記無機化合物を添加しない注湯量と、前記無機化合物を添加した注湯量の量比に基づいて、前記無機化合物の添加濃度を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の給湯装置。
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