JP2012232389A - ソーワイヤーの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】砥粒の高密度化やワイヤーの往復走行等の高効率なワイヤー送出形態によっても、ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを抑え、砥粒の付着分布の均一化を図ることができる固定砥粒式のソーワイヤーの製造方法および製造装置を提供せんとする。
【解決手段】砥粒Dを含有するメッキ液M1が溜められたメッキ槽16Aと、メッキ液M1内にワイヤーWを通過させるワイヤー送出手段2と、ワイヤーWとメッキ液M1に電流を供給する電流供給手段3と、メッキ液M1を通過させたワイヤーWの外表面に付着している砥粒Dの量を算出する砥粒量算出手段4と、算出された砥粒の量に基づき電流供給手段3によるメッキ液M1中のワイヤーWに流れる電流値を増減させてワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを所定範囲内に収まるよう制御する電流値制御手段5とを備えさせた。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコンの単結晶などに代表される各種電子材料のスライス工程などで使用される固定砥粒式のソーワイヤーの製造方法および製造装置に関する。
各種電子材料のスライス工程で使用される固定砥粒式ソーワイヤーは、ワイヤーの外周にダイヤモンド、CBN等の砥粒を固着したものであり、ダイヤモンドの固着法としてレジンボンド法や電気メッキにより砥粒を固着させる電着法がある。レジンボンド法はレジンによる砥粒の保持力が弱いたいめに寿命が短い。電着法は、寿命は長いものの、生産効率が悪い(生産速度が遅い、スペースをとる)といった欠陥を持っている。電着法の生産性を向上させるべく、メッキ液中に含有させる砥粒の量はできるだけ多く高密度とし、ワイヤーの走行速度を速めるとともに補助電極を設けて電流密度を維持することが為されている(例えば、特許文献1参照。)。また、他の方法として、砥粒が分散したメッキ液の流れの中を、該流れと同一方向にワイヤーを通過させることで砥粒を効率よく付着させることも為されている(特許文献2参照)。
また、電着法における更なる生産効率の向上を目指して、本出願人はすでに、液内外の回転ローラー間にワイヤーを複数回掛け渡して往復走行させる方法について出願している(特願2011−56547参照)。このようなワイヤーを往復走行させる形態によれば、電流量を過大に増加させることなく電流密度を維持することが可能であり、しかも浸漬表面積を飛躍的に増加させることが可能なため、生産速度を著しく増加させることができる。また、ワイヤーを回転ローラー間に架け渡して複数回往復させるものであるため、主電極と補助電極を別々に設ける必要がなく、メッキ液(メッキ槽)の容量を大幅に小さくすることができ、生産効率を向上することも可能となる。
しかしながら、メッキ液中の砥粒の高密度化や、ワイヤーを往復走行させる方法によると、生産速度やコスト低減等、生産効率が著しく向上するものの、ワイヤー外表面に付着する砥粒の量がメッキ液中での砥粒の分散度合いやメッキ効率などの影響によって大きくばらつき、密に付着している箇所や疎に付着している箇所ができるなど、ワイヤー外表面に安定して砥粒を均一に付着・分布させることが難しいという課題がある。
特開2006−55952号公報 特開2006−110703号公報
上記の問題点に鑑みて、本願発明の目的とするところは、砥粒の高密度化やワイヤーの往復走行等の高効率なワイヤー送出形態によっても、ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを抑え、砥粒の付着分布の均一化を図ることができる固定砥粒式のソーワイヤーの製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明は、前述の課題解決のために、砥粒を含有するメッキ液にワイヤーを通過させて、その外周に砥粒を電気メッキにより固着させてなる固定砥粒式のソーワイヤーの製造方法であって、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面に付着している砥粒の量を算出し、算出された砥粒の量に基づき、前記メッキ液中のワイヤーに流れる電流値を増減させて前記ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきが所定範囲内に収まるように制御することを特徴とするソーワイヤーの製造方法を提供する。
ここで、前記電気メッキにより外表面に第1のメッキ層を介して砥粒が付着したワイヤーを形成した後、更に該ワイヤーを砥粒を含有しないメッキ液に通過させて、電気メッキにより外表面に第2のメッキ層を形成することが好ましい。
特に、前記ワイヤーの外表面に砥粒を付着させる前記第1のメッキ層の厚さを、前記第2のメッキ層の厚さよりも薄く構成することが好ましい。
また、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面をカメラで撮像し、当該撮像した画像情報に基づき前記砥粒の量を算出することが好ましい。
また本発明は、砥粒を含有するメッキ液にワイヤーを通過させて、その外周に砥粒を電気メッキにより固着させてなる固定砥粒式のソーワイヤーの製造装置であって、前記砥粒を含有するメッキ液が溜められるメッキ槽と、該メッキ液内にワイヤーを通過させるワイヤー送出手段と、前記ワイヤーと前記メッキ液へ電流を供給する電流供給手段と、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面に付着している砥粒の量を算出する砥粒量算出手段と、前記砥粒量算出手段により算出された砥粒の量に基づき、前記電流供給手段によりメッキ液中のワイヤーに流れる電流値を増減させて前記ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきが所定範囲内に収まるように制御する電流値制御手段とを備えたことを特徴とするソーワイヤーの製造装置をも構成した。
ここで、前記砥粒量算出手段が、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面を撮像するカメラと、該カメラで撮像された画像情報に基づき前記砥粒の量を算出する演算手段とよりなるものが好ましい。
以上にしてなる本願発明によれば、砥粒、とくに導電性の金属膜がコーティングされた砥粒がメッキ液中で帯電しており、電流値を上げるとクーロン力が大きくなってワイヤー外表面への付着がより促進され、逆に電流値を下げるとクーロン力が小さくなってワイヤー外表面へ付着しにくくなることにより、ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきが調整でき、所定範囲内に収まるように制御することができる。つまり、砥粒の高密度化やワイヤーの往復走行等によってメッキ液中での砥粒の分散度合いやメッキ効率などが低下しても、ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを抑え、砥粒の付着分布の均一化を図ることができる。
また、このように電流値を増減させることは、メッキ層の厚みや性質のばらつきを引き起こすことから、電気メッキの通常の技術常識からは考えられないことである。本発明はあえて電流値を増減させ、砥粒の付着分布の均一化という従来求められていなかった課題を解決したものであるが、そのメッキ層については、厚みや性質のばらつきが生じることが避けられない。しかしながら、このように電流値を増減させてワイヤー外表面に第1のメッキ層を介して砥粒が付着させた後、更に該ワイヤーを砥粒を含有しないメッキ液に通過させて、電気メッキにより外表面に第2のメッキ層を形成するので、該第2のメッキ層によって第1のメッキ層の上記ばらつきの影響をメッキ層全体として相対的に小さくすることが可能となり、メッキ層の品質を維持することができる。
特に、ばらつきの影響を受ける第1のメッキ層の厚さを、前記第2のメッキ層の厚さよりも薄く構成したので、その相対的な影響度をより小さくし、全体として高品質なメッキ層が得られる。
また、メッキ液を通過させたワイヤーの外表面をカメラで撮像し、当該撮像した画像情報に基づき前記砥粒の量を算出するので、ワイヤー外表面に付着している砥粒の量を正確に算出することができる。
本発明の代表的実施形態に係るソーワイヤー製造装置の全体構成を示す説明図。 同じくソーワイヤー製造装置の要部の構成を示す説明図。 同じくソーワイヤー製造装置を構成する制御コンピュータを示すブロック構成図。 (a)は砥粒が付着したワイヤーに対するカメラの撮像領域を示す説明図。(b)〜(d)は取得される画像情報の例を示す説明図。 画像情報を外形認識データに変換する様子を示す説明図。 本発明の代表的実施形態に係るソーワイヤー製造装置の要部の構成を示す説明図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明のソーワイヤーの製造装置1は、図2に示すように、砥粒Dを含有するメッキ液M1にワイヤーWを通過させ、その外周に砥粒Dを電気メッキにより固着(電着)させる固定砥粒式ソーワイヤーの製造装置であり、砥粒Dを含有するメッキ液M1が溜められるメッキ槽16Aと、メッキ液M1内にワイヤーWを通過させるワイヤー送出手段2と、ワイヤーWとメッキ液M1に電流を供給する電流供給手段3と、メッキ液M1を通過させたワイヤーWの外表面に付着している砥粒Dの量を算出する砥粒量算出手段4と、算出された砥粒の量に基づき電流供給手段3によるメッキ液M1中のワイヤーWに流れる電流値を増減させてワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを所定範囲内に収まるよう制御する電流値制御手段5とを少なくとも備えている。
図1は、本発明に係るソーワイヤーの製造装置1の全体構成を示す説明図である。本例では、ワイヤーWが送り出される送り出し機10から、ワイヤー6の走行方向に沿って順に、ワイヤをアルカリ脱脂するためのアルカリ槽11、水洗するための水洗槽12、酸洗するための酸槽13、水洗するための水洗槽14、砥粒をワイヤー外周に仮付着させる第1のメッキ槽16A、さらに外表面に第2のメッキ層を形成する第2のメッキ槽16B、水洗槽17、巻取り機18が配置されている。このようにして得られたソーワイヤーは、各種の用途に供される。
第1のメッキ槽16Aの砥粒を含有するメッキ液の組成としては、特に限定はなく、砥粒を電気メッキにより固着させる際に用いられる一般的な成分組成のものを採用することができる。例えばニッケル含有有機酸、ニッケル含有無機酸などを含有するものが挙げられるがこれに何ら限定されない。また、光沢剤、pH緩衝剤などを適宜添加しても良い。第2のメッキ槽16Bのメッキ液の組成についても、従来から公知のものを使用でき、第1のメッキ槽16Aのメッキ液と同じ主成分とすることが好ましい。
メッキ液に含有される砥粒は、例えばダイヤモンド、CBN等の超砥粒が挙げられるが、これらに限定されない。砥粒の粒径についてもソーワイヤーとして用いることができる程度であれば特に限定はないが、例えばダイヤモンド砥粒であれば5〜100μmであるとよい。砥粒の表面には金属膜がコーティングされる。またワイヤーWは、特に限定はなく、金属、非金属、各種のものを用いることができる。金属としては、従来と同様、タングステンワイヤーやピアノ線、焼きもどし温度400℃以上のダイス鋼、ハイス、ステンレス鋼等を用いることができる。非金属としては、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイド繊維などを用いることができる。また、非金属性のものを用いる場合は、その表面に導電性を付与するための一般的なメッキ処理を施しておくとよい。
本例では、図1に示すように第1のメッキ槽16Aと第2のメッキ槽16Bにより2段メッキを行う構成を採用しているが、第2のメッキ槽を省略し、第1のメッキ槽のみでメッキ完了させるものでも勿論よい。またその他の各槽の構造、配置、選択、組み合わせについても本例に何ら限定されるものではなく、電気メッキにより砥粒を固定する従来から公知のソーワイヤー製造装置の形態を広く採用することができる。また、本例では以下に説明するように第1、第2のメッキ槽16A,16Bにおけるワイヤー送出及び電流供給の形態として、液内外の回転ローラー間にワイヤーを複数回掛け渡して往復走行させる形態を例示しているが、このような形態以外の従来から公知の形態を採用することも勿論可能である。
第1のメッキ槽16Aには、図2及び図6に示すように液外の回転ローラー20と液内の回転ローラー21が配され、水洗槽14を通って供給されるワイヤーWがこれらメッキ液内外の回転ローラー20、21の間に複数回架け渡されて、メッキ液M1の内外を複数回往復走行し、これによりワイヤーW外周に砥粒Dが付着された後、第2のメッキ槽16Bに供給される。本例では図6に示すようにワイヤーWが2つの回転ローラー20、21を螺旋状に巻き回すようにして(ワイヤーWにより形成される螺旋の内側に2つの回転ローラー20、21が配される)、メッキ液M1の内外を複数回往復する。これら回転ローラー20、21は、送り出し機10、巻取り機18とともに上記ワイヤー送出手段2として機能する。
各回転ローラー20、21は、軸方向が互いに平行且つメッキ液M1液面と平行となるように配されている。またメッキ液内には、メッキ液M1を撹拌する撹拌翼22とともに、陽極31が上記往復走行するワイヤーWと平行に配されている。回転ローラー20と陽極31には、それぞれ給電装置30が接続され、回転ローラー20の外周面を通じてワイヤーWにも電流が供給される。本例では回転ローラー20、21間を往復しているワイヤーWの各ループが陰極となり、陽極31近傍にてワイヤーWの外周部にメッキ被膜を介して砥粒Dが付着する。すなわち回転ローラー20は、給電装置30、陽極31とともに上記電流供給手段3として機能する。
尚、本例ではメッキ液M1内外の2つの回転ローラー20、21に対してワイヤーWを螺旋状に巻き回すようにして走行するものであるが、ワイヤーWが回転ローラー20と回転ローラー21との間を横切るように、つまり「8」の字を描くようにして架け渡してもよい。また、ワイヤーWを掛け渡す回転ローラーを3つ以上設けてもよい。電流供給手段3として機能する回転ローラー20は、ワイヤーWに電気導通するために全体を導電性材料としたり、ワイヤーWに接触する外周部分に導電性材料が配される。導電性材料としては金属、導電性高分子等が挙げられる。
砥粒量算出手段4は、図2及び図6に示すように、第1のメッキ槽16Aから出て走行しているワイヤーWの外表面を撮像するカメラ40と、該カメラ40で得られた画像情報に基いてワイヤーW外表面に付着している砥粒Dの量を算出する制御コンピュータ6から構成されている。制御コンピュータ6は、上記カメラ40と給電装置30がそれぞれ接続されており、カメラ40から受信した画像情報に基いて砥粒の量を算出する砥粒量算出手段4として機能すると同時に、算出された砥粒の量に基づき、給電装置30に対して第1のメッキ槽16Aを走行するワイヤーWに流す電流値を増減させる制御信号を送信し、第1のメッキ槽16Aでワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきを所定範囲内に収まるよう制御する電流値制御手段5としても機能する。
尚、カメラ40の位置は、第1のメッキ槽16Aと第2のメッキ槽16Bの間や、第2のメッキ槽16Bと水洗槽17の間、水洗槽17と巻取り機18の間、第1のメッキ槽16A内部など適宜な位置に設けることができ、その数も一つに限らず、例えばワイヤーWに沿って所定間隔をおいて複数設けて効率よく複数の画像が得られるようにしてもよい。
制御コンピュータ6は、図3に示すように、処理装置60と記憶手段61を備え、処理装置60に上記給電装置30及びカメラ40が接続されている。処理装置60はマイクロプロセッサなどのCPUを主体に構成され、図示しないRAM、ROMからなる記憶部を有して各種処理動作の手順を規定するプログラムや処理データが記憶される。
処理装置60は、機能的にはカメラ40から受信する画像情報を記憶手段61の画像情報記憶部61aに記憶する画像情報取得処理部60aと、前記画像情報記憶部61aに記憶された画像情報に基づいて砥粒の量を算出する砥粒量算出処理部60bと、前記砥粒量算出処理部60bで算出された砥粒の量が予め設定された所定の範囲内にあるか否か判定する判定処理部60cと、前記判定処理部60cの判定結果に応じて、電流値を増減させる制御信号を生成し、該信号を給電装置30に送信する電流値制御処理部60dとを少なくとも備えており、これら機能は上記プログラムにより実現される。また記憶手段61は、制御コンピュータ6内外のハードディスク等からなり、取得した画像情報を記憶する画像情報記憶部61aを少なくとも備えている。これら記憶手段61としては、上記ハードディスク等以外に、一時記憶領域に保存するようなケースも勿論含まれる。
画像情報取得処理部60aは、カメラ40から短時間の連続した画像データを継続して取得してもよいし、短時間の連続した所定枚数の画像データを所定時間おきに取得してもよいし、所定時間おきに一つの画像データを取得してもよし、他の取得形態でもよい。図4(a)は第1のメッキ層m1を介して砥粒Dが付着しているワイヤーWに対し、カメラ40で撮像される領域62を示す概略図であり、図4(b)〜(d)はそれぞれ画像情報取得処理部60aにより取得され、記憶手段61の画像情報記憶部61aに記憶される画像情報の例を示している。
砥粒量算出処理部60bは、画像情報記憶部61aに記憶された画像情報に基づき、砥粒の量として砥粒の数量、面積比などの数値として算出する。この数量や面積比は、画像情報の全体又は所定領域に含まれる砥粒を認識してその数や面積比を算出することもできるし、図5に示すように外形上、所定の高さ以上に突出している部分を砥粒と認識してその数を算出することも可能であり、その他、同じく付着した砥粒の量を反映する数値でもよい。本例では、図4(b)〜(d)に示すように複数の画像情報について各画像情報から得られる前記砥粒の数又は面積比を合算し、この合算値又は平均値を砥粒の量としても算出している。勿論、上記したように図5のように複数の画像情報(a)〜(c)を(a’)〜(c’)のように所定高さ以上に突出している部分を識別した外形認識データに変換してその部分の数の合算値又は平均値を砥粒の量として算出してもよい。
判定処理部60cは、前記砥粒量算出処理部60bで算出された砥粒の量、例えば砥粒の数の合算値が、予め設定された所定の数値範囲内にあるか否か判定する。判定処理部60cによる判定の結果、例えば前記合算値が前記数値範囲の上限値を上回った場合は、電流値制御処理部60dがその超えた値の大きさに応じて電流値を減少させる量を予め定められた式に基づいて算出し、減少させる制御信号を生成して給電装置30に送信する。逆に下限値を下回った場合には、その下回った値の大きさに応じて電流値を増加させる量を予め定められた式に基づいて算出し、増加させる制御信号を生成して給電装置30に送信する。このような電流値の増減量を式に基づいて算出するのではなく、あらかじめ一定の増減量に決めておいてもよい。
第2のメッキ槽16Bは、メッキ液M2に砥粒が含有されない以外は、上記第1のメッキ槽16Aとほぼ同様の構成であり、メッキ液M2内外の2つの回転ローラー20、21に対してワイヤーWを複数回往復走行させ、液外の回転ローラー20と液内の陽極に電流が供給される。そして、第1のメッキ槽16Aから供給され、外表面に第1のメッキ層を介して砥粒が付着しているワイヤーに対して、更に電気メッキで外表面に第2のメッキ層を形成する2段メッキが行われる。ただし、第2のメッキ層は第1のメッキ層に比べて厚く、できるだけ均一厚のメッキ層を形成するために、供給される電流値は好ましくは一定とし、電流密度を一定に保ってソーワイヤー全体のメッキ厚の均一化が図られる。好ましくは第1のメッキ層の厚さが第2のメッキ層を含めた全メッキ厚の30%以下となるように調整される。
このように本例では第1のメッキ槽16A,第2のメッキ槽16Bの双方について、液内外の回転ローラー20、21間にワイヤーを複数回掛け渡して往復走行させる形態としたが、いずれが一方のみこのような形態とし、他方は従来から公知のワイヤーを往復走行させることのない一般的な形態としてもよい。すなわち、第1のメッキ槽16Aを前記一般的な形態として、第2のメッキ槽16Bを前記往復走行させる形態として生産の効率化を図ることも可能であり、その逆も可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 製造装置
2 ワイヤー送出手段
3 電流供給手段
4 砥粒量算出手段
5 電流値制御手段
6 制御コンピュータ
10 送り出し機
11 アルカリ槽
12 水洗槽
13 酸槽
14 水洗槽
16A 第1のメッキ槽
16B 第2のメッキ槽
17 水洗槽
18 巻取り機
20、21 回転ローラー
22 撹拌翼
30 給電装置
31 陽極
40 カメラ
60 処理装置
60a 画像情報取得処理部
60b 砥粒量算出処理部
60c 判定処理部
60d 電流値制御処理部
61 記憶手段
61a 画像情報記憶部
62 領域
D 砥粒
M1 メッキ液
M2 メッキ液
W ワイヤー
m1 メッキ層

Claims (6)

  1. 砥粒を含有するメッキ液にワイヤーを通過させて、その外周に砥粒を電気メッキにより固着させてなる固定砥粒式のソーワイヤーの製造方法であって、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面に付着している砥粒の量を算出し、算出された砥粒の量に基づき、前記メッキ液中のワイヤーに流れる電流値を増減させて前記ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきが所定範囲内に収まるように制御することを特徴とするソーワイヤーの製造方法。
  2. 前記電気メッキにより外表面に第1のメッキ層を介して砥粒が付着したワイヤーを形成した後、更に該ワイヤーを砥粒を含有しないメッキ液に通過させて、電気メッキにより外表面に第2のメッキ層を形成してなる請求項1記載のソーワイヤーの製造方法。
  3. 前記ワイヤーの外表面に砥粒を付着させる前記第1のメッキ層の厚さを、前記第2のメッキ層の厚さよりも薄く構成した請求項2記載のソーワイヤーの製造方法。
  4. 前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面をカメラで撮像し、当該撮像した画像情報に基づき前記砥粒の量を算出してなる請求項1〜3の何れか1項に記載のソーワイヤーの製造方法。
  5. 砥粒を含有するメッキ液にワイヤーを通過させて、その外周に砥粒を電気メッキにより固着させてなる固定砥粒式のソーワイヤーの製造装置であって、
    前記砥粒を含有するメッキ液が溜められるメッキ槽と、
    該メッキ液内にワイヤーを通過させるワイヤー送出手段と、
    前記ワイヤーと前記メッキ液へ電流を供給する電流供給手段と、
    前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面に付着している砥粒の量を算出する砥粒量算出手段と、
    前記砥粒量算出手段により算出された砥粒の量に基づき、前記電流供給手段によりメッキ液中のワイヤーに流れる電流値を増減させて前記ワイヤー外表面に付着する砥粒の量のばらつきが所定範囲内に収まるように制御する電流値制御手段とを備えたことを特徴とするソーワイヤーの製造装置。
  6. 前記砥粒量算出手段が、前記メッキ液を通過させたワイヤーの外表面を撮像するカメラと、該カメラで撮像された画像情報に基づき前記砥粒の量を算出する演算手段とよりなる請求項5記載のソーワイヤーの製造装置。
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