JP2012222123A - 半導体ウェハの研削方法 - Google Patents

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善幸 末廣
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Abstract

【課題】研削装置に砥石を取り付けて目立てを行った後は、粗加工および仕上げ加工においてノーメンテナンスで砥石表面の粗さを維持し砥石消耗量の少ない連続安定性に優れた研削方法を提供する。
【解決手段】チャックテーブルユニット41を第1の回転数で回転させた状態で、半導体ウェハ3に対して、第1の速度で研削ユニット11を降下させながら半導体ウェハの主面を研削するステップS13と、半導体ウェハ2の厚さが、所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングで、チャックテーブルユニット41の回転数を第1の回転数よりも遅い第2の回転数とするステップS15と、半導体ウェハ3の厚さが、所定の厚さに達するタイミングで、研削ユニットを第1の速度よりも速い第2の速度で上昇させるステップS17とを備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体ウェハの研削技術に関する。
半導体集積回路装置の製造に使用される半導体ウェハの裏面を研削して所望の厚さにするバックグラインディングにおいては、例えば特許文献1の図3を用いて説明されるように、半導体ウェハの厚みが所定の厚みに達したら研削送り機構による研削送りを停止して所定時間スパークアウト研削を実行し、所定時間が経過したら研削ユニットをエスケープ速度でチャックテーブルに保持されたウェハから後退させるように研削送り機構を制御する方法が採用されている。
特開2009−12134号公報(図3)
以上説明したように従来の半導体ウェハの研削方法では、半導体ウェハの厚みが所定の厚みに達したら研削送り機構による研削送りを停止して所定時間スパークアウト研削を実行し、所定時間が経過したら研削ユニットをエスケープ速度でチャックテーブルに保持された半導体ウェハから後退させるように研削送り機構を制御するため、スパークアウト研削時に研削用砥石が同じ位置で所定時間留まって回転するため、SiC(炭化珪素)等の硬度の高い半導体ウェハを研削する場合は、処理枚数とともに砥石表面の平滑化が進行して、半導体ウェハ表面への引っ掛かりが悪くなり、砥石消耗量が徐々に大きくなるので、処理途中で砥石の目立てを行う必要があるといった問題があった。
この発明は上記のような問題を解消するためになされたものであり、研削装置に砥石を取り付けて目立て(以下ドレス)を行った後は、粗加工および仕上げ加工においてノーメンテナンスで砥石表面の粗さを維持し砥石消耗量の少ない連続安定性に優れた研削方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体ウェハの研削方法の態様は、半導体ウェハを保持した状態で回転可能なチャックテーブルと、前記チャックテーブルに保持された前記半導体ウェハに対して上下方向に移動可能であるとともに、前記半導体ウェハの主面と平行な平面内での回転により前記半導体ウェハの前記主面を砥石により研削する研削ユニットと、前記チャックテーブルに保持された前記半導体ウェハの前記主面の高さを検出して前記半導体ウェハの厚さを算出する厚さ計と、を備えた研削装置を用いて前記半導体ウェハの前記主面を研削して、前記半導体ウェハを所定の厚さにする半導体ウェハの研削方法であって、前記チャックテーブルを第1の回転数で回転させた状態で、前記半導体ウェハに対して、第1の速度で前記研削ユニットを降下させながら前記半導体ウェハの前記主面を研削するステップ(a)と、前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングで、前記チャックテーブルの回転数を前記第1の回転数よりも遅い第2の回転数とするステップ(b)と、前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さに達するタイミングで、前記研削ユニットを前記第1の速度よりも速い第2の速度で上昇させるステップ(c)とを備えている。
本発明に係る半導体ウェハの研削方法の態様によれば、スパークアウト研削およびエスケープを行わないので、研削ユニットの砥石が半導体ウェハの加工面に接触した状態で保持されるのを避けることができ、砥石の表面が平滑化されるのを防止できるとともに、半導体ウェハの厚さが、所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングでチャックテーブルの回転数を低くすることで、砥石の表面を粗くした状態で研削を終了できるため、次の半導体ウェハの研削において、砥石と半導体ウェハとが噛み合いやすくなる。
本発明の実施の形態に係る研削方法を実現する研削装置の構成を示す斜視図である。 研削砥石盤の構成を説明する図である。 研削砥石盤が取り付けられた研削ユニットの正面図を示す図である。 半導体ウェハを研削砥石盤が研削する状態を半導体ウェハの上方から見た場合の模式図である。 従来から用いられている粗加工の手順を説明するフローチャートである。 半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を示す図である。 本発明に係る半導体ウェハの研削方法を粗加工に適用した場合の手順を説明するフローチャートである。 半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を示す図である。 半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を示す図である。 従来の粗加工の手順を適用した仕上げ加工の手順を説明するフローチャートである。
<実施の形態>
<研削装置の構成>
図1は本発明の実施の形態に係る研削方法を実現する研削装置100の構成を示す斜視図である。図1に示すように、研削装置100は、研削対象となる半導体ウェハ3の主面を真空吸着して固定することが可能なチャックテーブル4を含み、半導体ウェハ3を真空吸着した状態で半導体ウェハ3を回転させることが可能なチャックテーブルユニット41と、半導体ウェハ3の主面に対して上下方向に移動可能であるとともに半導体ウェハ3の主面と平行な平面内での回転が可能に構成された研削ユニット11と、半導体ウェハ3の主面(加工面)外周部(外周エッジから3〜5mmの位置)に接するように配置されたハイトゲージ5とを備えている。なお、研削装置100は、チャックテーブルユニット41の回転や、研削ユニット11の上下動および回転を制御する制御装置を有しているが、図示は省略する。また、チャックテーブルユニット41の回転機構、研削ユニット11の回転機構、上下動機構なども図示を省略している。
チャックテーブルユニット41は回転機構を有し、自らが回転することでチャックテーブル4に真空吸着された半導体ウェハ3を任意の回転数で回転させることができる。従って、チャックテーブルユニット41の回転は、チャックテーブル4および半導体ウェハ3の回転と同義である。
ハイトゲージ5は、半導体ウェハ3の主面の高さ位置を検出し、その値に基づいて半導体ウェハ3の厚みを算出することができ、チャックテーブルユニット41の端縁部外方に設けられたゲージ台50に搭載され、ハイトゲージ5から延在するアーム51の先端に設けたセンサ部を半導体ウェハ3の主面外周部に接触させる構成となっている。
そして、ハイトゲージ5により検知した半導体ウェハ3の厚みデータに基づいて研削ユニット11の高さを制御することにより、半導体ウェハ3を所定の厚みに研削することができる。
研削ユニット11は、円筒形のスピンドル軸1の一方の端面側(半導体ウェハ3に対面する側)に砥石フランジ10が設けられ、当該砥石フランジ10には、研削砥石盤2が着脱可能に取り付けられている。砥石フランジ10の直径はスピンドル軸1の直径より大きく、砥石フランジ10の端縁部がスピンドル軸1の端面からはみ出している。この砥石フランジ10の端縁部を厚み方向に貫通するように貫通穴(図示せず)が複数設けられ、研削砥石盤2の対応部分にはネジ穴(図示せず)が設けられている。砥石フランジ10の貫通穴を通すように砥石固定ネジ12を挿入し、研削砥石盤2に設けられたネジ穴にねじ込むことで、砥石フランジ10に研削砥石盤2が締結されることとなる。
ここで、図2を用いて研削砥石盤2の構成を説明する。なお、説明の便宜上、研削砥石盤2を半導体ウェハ2に対向する面から見た図を図2の(a)部に示し、図2の(a)部におけるA−A線での矢視断面を図2の(b)部に示す。
アルミニウム等の金属で形成されたドーナツ状の砥石台金21に、ダイヤモンド粒子とボンド材等を一定の割合で混合したものをセグメント状に整形して焼結した複数の砥石22(粗加工の場合、番数#320〜600の粗さ)を、砥石台金21の端縁部に沿って一定間隔で円周状に接着固定されている。
砥石台金21の砥石22より内側の内周部には、研削加工時に半導体ウェハ3(図1)と砥石間を潤滑・冷却するための研削水供給穴23が複数形成されており、そこには砥石フランジ11(図1)を介して研削水(純水)が供給される構造になっている。
なお、図示していないが、砥石フランジ11との取り付け面には、砥石固定ネジ12(図1)がねじ込まれるネジ穴が設けられている。
研削砥石盤2の直径は加工する半導体ウェハ3と同じか、それ以上の大きさであることが望ましい。
図3には、研削砥石盤2が取り付けられた研削ユニット11の正面図を示し、図4には、半導体ウェハ3を研削砥石盤2が研削する状態を半導体ウェハ3の上方から見た場合の模式図を示す。
図3に示すように、チャックテーブルユニット41の表面(半導体ウェハ3を吸着する面)は、ほぼ半分が水平よりも下側に傾斜した傾斜面を有しており、それはチャックテーブル4においても同じである。
チャックテーブル4は、ポーラス体のセラミック等で構成されており、半導体ウェハ3を真空吸着して固定することができる。このような、チャックテーブル4に真空吸着された半導体ウェハ3に研削ユニット11を接触させると、傾斜面の半導体ウェハ3と砥石22の研削面との間に最大で20μm程度の隙間が形成される。
このような状態で研削を行うと、チャックテーブルユニット41の水平面に搭載された半導体ウェハ3の半分に相当する部分のうち、図4のB部として示される部分のみが研削砥石盤2の砥石22と接触して加工されることになる。
なお、図4において、半導体ウェハ3上に研削砥石盤2がオーバーラップしている部分でB部以外の部分(最大で20μmの隙間がある傾斜面の部分)は、B部で加工した研削クズを研削水とともに排出する役目をなしている。なお、研削液は研削砥石盤2の研削水供給穴23以外に、チャックテーブルユニット41の外部に設けた内部研削ノズル6からもB部に向けて研削水(純水)を供給する構成となっている。
図1において、回転する半導体ウェハ3の表面を研削砥石盤2が通過することで砥石22に含まれるダイヤモンド粒子により半導体ウェハ3の表面にソーマーク(砥石による研削痕)31が形成されている。
<従来の粗加工の手順>
このような構成の研削装置100において、従来から用いられている粗加工の手順を図1を参照しつつ、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
図5に示すように、粗加工を開始すると、加工開始位置(加工軸の原点)から、半導体ウェハ3の表面から数十μm上方のエアーカット開始位置まで研削ユニット11を垂直方向(Z軸方向)に早送りで降下させる(ステップS1)。
ここで、研削砥石盤2が早送りのスピードのままで半導体ウェハ3に接触すると、研削砥石盤2や半導体ウェハ3が破損する可能性があるので、半導体ウェハ3の表面の手前数十μm上方で、実際の加工(研削)の際の降下速度(加工速度)にまで減速させて空切削を行う。この位置をエアーカット位置と呼称している。
エアーカット開始位置に達したことを確認(ステップS2)した後は、Z軸方向の降下速度を所定の加工速度(例えば1μm/秒以下)に変更し(ステップS3)、その速度を保って、半導体ウェハ3が所定の厚みになるまで研削を行う。このときのチャックテーブルユニット41の回転数は、例えば300rpm程度である。また、研削ユニット11における研削砥石盤2の回転数は例えば4000rpmである。
研削ユニット11のZ軸方向の位置が加工終了位置に達し(ステップS4)、半導体ウェハ3が所定の厚みに達したら研削ユニット11のZ軸方向の降下を停止し(ステップS5)、同じ位置で所定時間(予め設定した回転回数に達するまで)チャックテーブルユニット41の回転を保持する(ステップS6)。また、研削砥石盤2の回転数は4000rpmを保つ。これをスパークアウト研削と呼称する。
スパークアウト研削では、研削砥石盤2の降下が停止しており、研削砥石盤2と半導体ウェハ3とが接触し、それぞれが回転している。なお、研削砥石盤2の降下が停止した直後は半導体ウェハ3が削られているが、時間の経過とともに研削砥石盤2により半導体ウェハ3の表面が均されて、両者の間には最終的には摩擦抵抗だけとなる。
スパークアウト研削を所定時間行った後は、予め設定したエスケープ速度(1〜3μm/秒)で、研削ユニット11をZ軸方向に上昇させ(ステップS7)、半導体ウェハ3の表面から研削砥石盤2を離す。
研削ユニット11が、予め設定した移動量だけZ軸方向に上昇したことを確認(ステップS8)した後は、早送り(10μm/秒以上)で砥石ユニット11を上昇させる(ステップS9)。そして、研削ユニット11が加工開始位置(加工軸の原点)まで上昇したことを確認(ステップS10)した後は、粗加工を終了する。
以上説明した方式の粗加工により、熱酸化膜、TEOS(tetra ethyl orthosilicate)膜等の単層もしくは多層の酸化膜が形成されたSiC半導体ウェハの酸化膜除去を含めた半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を図6に示す。
図6において、横軸にはウェハ処理枚数を示し、縦軸に半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量(単位μm)を示し、ウェハ表面に厚さ3.5μmの酸化膜が形成されている場合と、厚さ1.0μm以下の酸化膜が形成されている場合についての砥石消耗量の変化を示している。なお、この場合の砥石22には番数#400の粗さのものを使用した。
図6より、砥石消耗量は表面に形成された酸化膜の厚みにより多少の違いがあるが、基本的には処理枚数の増加とともに増加する傾向があり、連続加工性に問題があることが判る。
<本発明に係る半導体ウェハの研削方法の粗加工への適用>
そこで、本発明に係る半導体ウェハの研削方法においては、半導体ウェハが所定の厚みに達した際に実施していたスパークアウト研削およびエスケープ速度による研削ユニットの低速での上昇を排除して、半導体ウェハが規定厚みに達した直後に研削砥石盤2を半導体ウェハ3の加工面から高速(10μm/秒以上)で上昇させるとともに、半導体ウェハが所定の厚みに到達する5μm前にはチャックテーブルユニット41の回転数を3分の1程度に下げるように制御する。これにより、回転する半導体ウェハ3の表面を研削砥石盤2が通過することで砥石22に含まれるダイヤモンド粒子により形成されるソーマーク(砥石による研削痕)の密度を疎にして、半導体ウェハ3の加工面と同時に砥石22の表面を粗くした状態で粗加工を終了することができる。
以上説明した本発明に係る半導体ウェハの研削方法を粗加工に適用する場合について、図1を参照しつつ、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
図7に示すように、粗加工を開始すると、加工開始位置(加工軸の原点)から、半導体ウェハ3の表面から数十μm上方のエアーカット開始位置まで研削ユニット11を垂直方向(Z軸方向)に早送りで降下させる(ステップS11)。
エアーカット開始位置に達したことを確認(ステップS12)した後は、Z軸方向の降下速度を、例えば1μm/秒以下の加工速度(第1の速度)に変更し(ステップS13)、その速度を保って、半導体ウェハ3が所定の厚みよりも5μm厚い状態(加工終了位置+5μmの位置)になるまで研削を行う。このときのチャックテーブルユニット41の回転数(第1の回転数)は、例えば300rpm程度である。また、研削ユニット11における研削砥石盤2の回転数は例えば4000rpmである。そして、研削ユニット11が、加工終了位置+5μmの位置に達したことを確認(ステップS14)した後は、Z軸方向の降下速度は加工速度を保った状態で、チャックテーブルユニット41の回転数を第1の回転数から3分の1にまで低下させた第2の回転数とし、低速で回転させる(ステップS15)。なお、研削砥石盤2の回転数は4000rpmに保つ。
ここで、チャックテーブルユニット41の回転数を3分の1に下げる目安を、加工終了位置+5μmの位置にする理由を図8を用いて説明する。
図8は、熱酸化膜、TEOS膜等の単層もしくは多層の酸化膜が形成されたSiC半導体ウェハの酸化膜除去を含めた半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を示す図である。なお、この場合の砥石22には番数#400のものを使用した。
図8において、横軸にはウェハ処理枚数を示し、縦軸に半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量(単位μm)を示し、チャックテーブルユニット41の回転数を3分の1に下げる位置を、加工終了位置から0μm、加工終了位置から+1μmの位置、加工終了位置から+2μmの位置、加工終了位置から+3μmの位置、加工終了位置から+4μmの位置および加工終了位置から+5μm以上の位置の6通りについての砥石消耗量の変化を示している。
図8より、加工終了位置から0〜4μmの位置までは、距離の増加と共に傾きは緩やかになる傾向は見られるものの、連続処理において処理枚数の増加とともに砥石消耗量が増加する傾向があるが、加工終了位置から5μm以上では、処理枚数が増加しても、砥石消耗量は増加せず一定となる領域があることが判る。この、データに基づいて、加工終了位置から+5μmの位置をチャックテーブルユニット41の回転数を3分の1に下げる目安としたものである。なお、図8より、5μm以上であれば砥石消耗量が一定となる効果が得られるので、5μmよりも高い位置でチャックテーブルユニット41の回転数を3分の1に下げても良いことは言うまでもない。
ここで、再び、図7の説明に戻る。研削ユニット11のZ軸方向の位置が加工終了位置に達し(ステップS16)、半導体ウェハ3が所定の厚みに達したら、そのタイミングで研削ユニット11のZ軸方向の降下を停止し、直ちに、例えば10μm/秒以上の早送り(第2の速度)で砥石ユニット11を上昇させる(ステップS17)。そして、研削ユニット11が加工開始位置(加工軸の原点)まで上昇したことを確認(ステップS18)した後は、粗加工を終了する。
以上説明した本発明に係る半導体ウェハの研削方法によれば、スパークアウト研削およびエスケープにおいて研削砥石盤2が半導体ウェハ3の加工面に接触した状態で保持されるのを避けることで、研削砥石盤2の表面が平滑化されるのを防止できるとともに、加工終了位置に達する前にチャックテーブルユニット41の回転数を低くすることで、研削砥石盤2の表面を粗くした状態で研削を終了できるため、次の半導体ウェハの研削において酸化膜表面への引っ掻き効果による研削砥石盤2の引っ掛かりの改善が期待できる。すなわち、半導体ウェハ3の回転数を低くして第2の回転数で研削を行った場合の加工面は、ソーマークが疎となり加工面が粗くなると同時に、加工している研削砥石盤2の砥石22の表面の粗さも粗くなり、次の半導体ウェハの研削において、研削砥石盤2と半導体ウェハとが噛み合いやすくなる。
ここで、図9には、本発明に係る半導体ウェハの研削方法を用いて、熱酸化膜、TEOS膜等の単層もしくは多層の酸化膜が形成されたSiC半導体ウェハの酸化膜除去を含めた半導体ウェハの研削を繰り返し行った場合の半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量の変化を示す。なお、この場合の砥石22には番数#400のものを使用した。
図9において、横軸にはウェハ処理枚数を示し、縦軸に半導体ウェハ1枚処理当りの砥石消耗量(単位μm)を示し、ウェハ表面に厚さ3.5μmの酸化膜が形成されている場合と、厚さ1.0μm以下の酸化膜が形成されている場合についての砥石消耗量の変化を示している。
図9より、砥石消耗量は、表面に形成された酸化膜の厚みに関わりなく、2〜3枚目以降で安定していることが判る。このため、最初に、目立て用砥石を用いて研削砥石盤2の目立てを行った後は、粗加工において、ノーメンテナンスでの連続加工が可能となり、連続して安定な研削を行うことができる。
<仕上げ加工>
以上においては、本発明に係る半導体ウェハの研削方法を粗加工に適用した場合について説明したが、粗加工を行った後の仕上げ加工について、図5を用いて説明した従来の粗加工の手順を適用することで、仕上げ加工においても、ノーメンテナンスでの連続加工を可能とすることができる。
以下、図1を参照しつつ、図10に示すフローチャートを用いて従来の粗加工の手順を適用した仕上げ加工について説明する。
図10において、ステップS11〜ステップS18に示す工程を経て、半導体ウェハ3に対する粗加工を行う。この方法は、図7を用いて説明した粗加工と同じである。
粗加工が終了した半導体ウェハ3をチャックテーブルユニット41から、仕上げ用のチャックテーブルユニットに搬送し、チャックテーブル4により真空吸着させる(ステップS19)。
仕上げ用のチャックテーブルユニットは、図1および図3を用いて説明したチャックテーブルユニット41と同じ構成であるので、以下、チャックテーブルユニット41として説明する。また、仕上げ用の研削ユニットも、図1〜図4を用いて説明した研削ユニット11と同じであるので、以下、研削ユニット11として説明するが、粗加工用では、砥石22には番数#320〜600の粗さのものを用いたが、仕上げ用の砥石22には番数#2000〜4000の粗さのものを用いる点で異なっている。
仕上げ用のチャックテーブルユニット41に、粗加工が終了した半導体ウェハ3を真空吸着させると、加工開始位置(加工軸の原点)から、半導体ウェハ3の表面から数十μm上方のエアーカット開始位置まで研削ユニット11を垂直方向(Z軸方向)に早送りで降下させる(ステップS21)。
エアーカット開始位置に達したことを確認(ステップS22)した後は、Z軸方向の降下速度を例えば1μm/秒以下の加工速度(第3の速度)に変更し(ステップS23)、その速度を保って、半導体ウェハ3が仕上げ加工として設定された所定の厚みになるまで研削を行う。このときのチャックテーブルユニット41の回転数(第3の回転数)は、例えば300rpm程度である。また、研削ユニット11における研削砥石盤2の回転数は例えば5000rpmである。
研削ユニット11のZ軸方向の位置が加工終了位置に達し(ステップS24)、半導体ウェハ3が所定の厚みに達したら研削ユニット11のZ軸方向の降下を停止し(ステップS25)、同じ位置で所定時間(予め設定した回転回数に達するまで)チャックテーブルユニット41の回転を第3の回転数に保持し(ステップS26)、スパークアウト研削を実行する。なお、研削砥石盤2の回転数は5000rpmに保つ。
スパークアウト研削では、研削砥石盤2の降下が停止しており、研削砥石盤2と半導体ウェハ3とが接触し、それぞれが回転している。
スパークアウト研削を所定時間行った後は、例えば1〜3μm/秒のエスケープ速度(第4の速度)で、研削ユニット11をZ軸方向に上昇させ(ステップS27)、半導体ウェハ3の表面から研削砥石盤2を離す。
研削ユニット11が、予め設定した移動量だけZ軸方向に上昇したことを確認(ステップS28)した後は、早送り(10μm/秒以上)で砥石ユニット11を上昇させる(ステップS29)。そして、研削ユニット11が加工開始位置(加工軸の原点)まで上昇したことを確認(ステップS30)した後は、仕上げ加工を終了する。
このように、仕上げ加工にスパークアウト研削やエスケープを伴う従来の研削方法を適用した場合であっても、本発明に係る半導体ウェハの研削方法を適用して粗加工を行った半導体ウェハ3の表面は、従来方式に比べて粗い表面となり、しかも、半導体ウェハ3は高硬度のSiCであるため、仕上げ用の砥石22の表面の目立て効果が得られることになる。このため、目立て用砥石を用いて砥石22の目立てを行わずとも、粗加工を行った半導体ウェハ3の仕上げ加工を行うごとに砥石22の表面の目立てが行われ、仕上げ加工においても、ノーメンテナンスでの連続加工が可能となり、連続して安定な研削を行うことができる。
また、仕上げ加工における砥石の目潰れが抑制されることで、過負荷による半導体ウェハおよび砥石の損耗を防止する効果も得られる。
<変形例>
以上説明した実施の形態では、粗加工における半導体ウェハ3の所定の厚みに到達する5μm前にチャックテーブルユニット41の回転数を3分の1に下げることで、回転する半導体ウェハ3の表面を研削砥石盤2が通過することで砥石22に含まれるダイヤモンド粒子により描かれるソーマーク(砥石による研削痕)の密度を疎にし、半導体ウェハ3の加工面と同時に砥石22の表面を粗くした状態で加工を終了するように制御したが、研削砥石盤2の回転数を20%程度低くすることでも同様の効果が得られるので、粗加工における半導体ウェハ3の所定の厚みに到達する5μm前にチャックテーブルユニット41の回転数を20%程度低くする制御を行うこととしても良い。
2 研削砥石盤、3 半導体ウェハ、5 ハイトゲージ、11 研削ユニット、22 砥石、41 チャックテーブルユニット。

Claims (5)

  1. 半導体ウェハを保持した状態で回転可能なチャックテーブルユニットと、前記チャックテーブルユニットに保持された前記半導体ウェハに対して上下方向に移動可能であるとともに、前記半導体ウェハの主面と平行な平面内での回転により前記半導体ウェハの前記主面を砥石により研削する研削ユニットと、前記チャックテーブルユニットに保持された前記半導体ウェハの前記主面の高さを検出して前記半導体ウェハの厚さを算出する厚さ計と、を備えた研削装置を用いて前記半導体ウェハの前記主面を研削して、前記半導体ウェハを所定の厚さにする半導体ウェハの研削方法であって、
    (a)前記チャックテーブルユニットを第1の回転数で回転させた状態で、前記半導体ウェハに対して、第1の速度で前記研削ユニットを降下させながら前記半導体ウェハの前記主面を研削するステップと、
    (b)前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングで、前記チャックテーブルユニットの回転数を前記第1の回転数よりも遅い第2の回転数とするステップと、
    (c)前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さに達するタイミングで、前記研削ユニットを前記第1の速度よりも速い第2の速度で上昇させるステップと、を備える、半導体ウェハの研削方法。
  2. 前記ステップ(b)は、
    前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングで、前記チャックテーブルユニットの回転数を、前記第1の回転数の3分の1に下げて前記第2の回転数とするステップを含む、請求項1記載の半導体ウェハの研削方法。
  3. 前記ステップ(b)は、
    前記半導体ウェハの厚さが、前記所定の厚さよりも少なくとも5μm厚い状態に達するタイミングで、前記チャックテーブルユニットの回転数を、前記第1の回転数から20%下げて前記第2の回転数とするステップを含む、請求項1記載の半導体ウェハの研削方法。
  4. 前記ステップ(a)〜(c)を経て前記半導体ウェハの前記主面に対する粗加工を行った後に、仕上げ用の砥石を有する仕上げ用の研削ユニットを用いて前記半導体ウェハの前記主面に対する仕上げ加工をさらに行い、
    前記仕上げ加工は、
    (d)前記チャックテーブルユニットを第3の回転数で回転させた状態で、前記半導体ウェハに対して、第3の速度で前記仕上げ用の研削ユニットを降下させながら前記半導体ウェハの前記主面を研削するステップと、
    (e)前記半導体ウェハの厚さが、仕上げ加工として設定された所定の厚さに達するタイミングで前記仕上げ用の研削ユニットの降下を停止し、その高さ位置で所定時間、前記チャックテーブルユニットを前記第3の回転数で回転させてスパークアウト研削を実行するステップと、
    (f)前記スパークアウト研削を前記所定時間行った後、前記第3の速度よりも速い第4の速度で前記仕上げ用の研削ユニットを上昇させるステップと、を含む、請求項1記載の半導体ウェハの研削方法。
  5. 前記半導体ウェハとして、炭化珪素ウェハを使用する、請求項1記載の半導体ウェハの研削方法。
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