JP2012215551A - 放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物のフィルター型捕集材および捕集方法 - Google Patents

放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物のフィルター型捕集材および捕集方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バイオマスの前処理工程およびガス化炉施設において揮発性及び放射性のセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物をガスあるいは溶液より捕集するフィルター型多孔質捕集材及びそれを用いた揮発性及び放射性のセシウム、ストロンチウムとヨード化合物を捕集する方法を提供する。
【解決手段】シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデンあるいはタングステン酸化物1〜15重量%、希土類酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型多孔質捕集材及びそれを用いた揮発性及び放射性のセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する方法により解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性汚染バイオマス、瓦礫材および汚泥・土壌の前処理およびガス化反応炉で発生する揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型多孔質捕集材及びそれを用いたバイオマスガスおよび処理溶液中の放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する方法に関するものである。
放射性セシウム、ストロンチウムやヨードは、原子力発電所の原子炉での核燃料反応や使用後核燃料の酸化工程、電解工程、フッ化工程及び塩化工程などの処理工程、使用後核燃料のガラス化処理工程及び高準位放射性廃液の焙焼などによって発生する。今般、平成23年3月の福島原発事故および再処理時において原子力発電施設の内部および外部に飛散した放射性セシウム、ストロンチウムとヨードによる瓦礫材、土壌や農作物および森林の放射線汚染は深刻である。特に東北地域では森林バイオマス、食料、農作物やその廃棄物や瓦礫建築木材などが吸着・濃縮により汚染されているが、放射性セシウム、ストロンチウムやヨードを完全に捕集し除去することが東北地域の環境と森林資源などの復旧・復興に緊急かつ重要な技術課題となっている。放射性汚染された放射性汚染バイオマス、瓦礫材および汚泥・土壌など多様な形態の前処理工程、焼却炉やガス化炉施設でのガス化温度、ガス流速や雰囲気ガス成分等によって、主としてセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)やヨード(I)などの揮発性ガスが発生する。放射性セシウム、ストロンチウムやヨードで汚染された森林バイオマスなどの前処理およびガス化炉施設において発生するバオマスガス(合成ガスを含むガス原料)や前処理液中に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨードを選択的に安全に捕集・除染する技術開発が至急に求められている実情である。
従来は、気体状セシウムやヨードを効果的に除去するために、特許文献等にみるように、プルシャンブルーなどのフェロシアン化鉄錯体(非特許文献1)やリンモリブデン酸アンモン(特許文献1、非特許文献2及び3)などを含むシリカや活性炭などの微細なエアゾール粒子を生成させた後、それらの塗布あるいは吸着フィルターを用いて除去する捕集方法がこれまで知られている。また、イオン吸着法でセシウム、ストロンチウムおよびヨードを捕集する無機イオンゼオライト(非特許文献4)および有機イオン交換樹脂等を捕集材として用いることが知られている(非特許文献5)。
しかし、従来の方法は、捕集材の再拡散および溶出など吸入や取り込みでの人的危険度が大きくて、また大量で希薄な汚染排気ガスや汚染溶液での揮発性セシウムやヨードの捕集効率が低く、材料コストが高価でありまたそれらの最終処分法が技術的課題となっている。最近、製鉄ガス化炉や石炭火力発電所の副産物であるスラグや石炭灰などからフィルターを製造して、これを気体状セシウムとヨードと反応させてセシウムアルミノシリケートや金属塩を形成させてセシウムとヨードを捕集する方法が知られている(特許文献2)。しかし、石炭高炉や石炭火力発電所で発生するスラグや石炭灰は原料炭の組成が変わって品質管理ができない点、フィルターを製造する時に化学的組成が一定しないため、ポルサイト(pollucite、CsAlSi)などのセシウム塩の形成効率が低いという化学組成上の問題点がある。また、高炉スラッグや石炭灰に含まれるCaO、Fe、MgO、SO、NaO、KO、BaO、PbO、MnO等の多様な含有組成物によって、選択的にセシウムやヨードを分離除去しにくいという問題点がある。
その他に、自然界に存在するカオリナイト、ベントナイト、バーミキュライト、パイロフィライトなどのイオン交換性粘土鉱物をセシウムやストロンチウムの捕集原料物質に用いることが知られている(非特許文献6及び7)。しかし、それらの捕集材は、セシウムの安定した化合物を形成するのに相応しくないSi/Al比であり、また原材料中にFe、K、Mg、Ca酸化物を重量比3−26%含むなど化学組成及びそれらの高い吸湿性のため、ガス原料および処理溶液から捕捉されたセシウムが再揮発あるいは再溶出するなどフィルターのセシウム、ストロンチウムやヨード化合物の選択的な捕捉能が低下する問題がある。また原料強度が弱くてフィルター形態が維持されないという技術課題がある。
特許文献3は、石油化学工場の重質油分解工程中に発生する廃流動床触媒を用いた揮発性セシウム(Cs)の捕集材に関するものである。しかし、特許文献3の技術では、流動床触媒分解のための触媒には水気を吸収するゼオライト成分が含まれていて、フィルターの製造時に完全に焼成化されず、強度が非常に弱く、運転が容易なフィルターへの加工性及び成形性などの点で多くの問題点がある。また、現在、石炭灰フィルター及び廃FCC触媒を用いて気体状セシウムを除去するために運転温度を600〜1300℃及び500〜1000℃にそれぞれ維持しなければならないので、バイオマスのガス化炉施設のガスや前処理工程で発生する放射線汚染ガスや汚染溶液に適用する場合、低い温度状態での捕集反応効率が極めて低く、また600〜1300度運転温度の加熱処理において捕集セシウムが分解により再揮発されて後続部に揮散するという問題点がある。
特許第3020158号公報 特開平10−96800号公報 韓国特許第0184254号明細書
"Proc.of the Symposium on Waste management,Tucson"、1993、2、p.1687 "Nature"、1958、181、p.1530 "Radiochimica Acta"、1986、40、p.49−56 "Ion Exchangers in Analytical Chemistry.Their Properties and Use in Inorganic Chemistry"、Elsevier、1982、14、p.173−190 「イオン交換、高度分離技術の基礎」、講談社サイエンテイフィック、1991 Maes.A.et.al.、"Clays&Clay Minerals"、1985、33、p.251 K.Tamura et.al.、"Clay Science"、2010、14、p.147
本発明の目的は、揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型捕集材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、バイオマスのガス化炉および前処理工程で発生するガス原料および処理溶液から揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を包括的かつ経済的に捕集する方法を提供することにある。
本発明者等は、揮発性のセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する方法を研究中、シリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン又はタングステン、希土類金属のアルキルオキサイドを用いて水熱合成反応で生成する多孔質複合金属酸化物からなるシリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、ランタン、イットリウム、ネオジム、スカンジウムおよびセリウムなどの希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含むフィルター型多孔質捕集材を用いてバイオマスのガス化炉および前処理工程で発生するガス原料や処理液より発生する揮発性セシウム、ストロンチウムとヨード化合物を経済的にまた高効率で捕集する分離・除去方法を開発して、本発明を完成した。すなわち、本発明は、シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む、揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する多孔質フィルター型捕集材を提供する。
また、本発明は、シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含むフィルター型捕集材を用いてバイオマスのガス化炉および前処理工程で発生するガス原料および処理溶液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を包括的にまた経済的に捕集する方法を提供する。
さらに、本発明は、放射性汚染バイオマスを活用するためのシステムであって、負圧環境にある屋内で租粉砕した後に水蒸気改質器でバイオマス粉砕と除染を行い乾燥工程を経て閉鎖型ガス化炉に提供しガス化材とするもので、バイオマス処理時に放射性物質の拡散を抑え、発生するガス原料および処理液に含まれる放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物をシリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する多孔質フィルター型捕集材に吸着させるシステムを提供する。
本発明による揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型捕集材及び捕集する方法は、バイオマスのガス化炉および前処理工程で発生するガス原料および処理溶液中のセシウム、ストロンチウムおよびヨードのみを選択的に分離することで、セシウム、ストロンチウムおよびヨードが捕集されたフィルターのみを処分することができる。後続のガス原料を用いるアルコール合成反応やタービン燃焼発電の安全運転を可能にして、廃フィルターのセシウム、ストロンチウムおよびヨード同位元素の再利用などに用いることができるので、多様な形態の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を分離・除去するのに有用である。
本発明によれば、放射性汚染バイオマスの前処理改質器およびガス化炉などの閉鎖型工程で発生するガス原料および処理液に含まれる放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を効率よく化学反応でフィルター型捕集材に含まれるシリカ、アルミナ、チタン酸およびモリブデン酸又はタングステン酸のセシウム塩および希土類金属のヨード化塩など適した形態で放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素を分離・除去できる。森林バイオマスや稲わらなどの農業廃棄物に付着した放射性セシウムやヨウ素を環境へ飛散しない閉鎖式前処理およびガス化工程で発生するガス原料と処理液から完全に捕集材に反応で捕集し、安全に貯蔵施設へ運搬すること、あるいは放射性核種の再処理工場で放射線消滅に適した形態へ変換すること、より効果的に放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素の高密度化、高温安定化、高効率的な分離・除去が達成できる。
本発明に係る捕集材を用い、放射性汚染バイオマスの前処理装置およびガス化炉で発生するガス原料および前処理溶液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を分離・除去する工程のフロー図である。
本発明は、揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型捕集材を提供する。以下、本発明を詳しく説明する。
放射線汚染バイオマスのガス化炉および前処理工程から発生するガス原料および処理溶液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する前記フィルター型捕集材は、シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物5〜15重量%、モリブデン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む。
本発明による前記揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する捕集材は、固体状フィルターの形状で提供することができる。このようなフィルターの形状としては、ハニカム形状、セラミックス気泡型、多孔質性の球形、繊維状、コイル状、布状及び円筒状などの多様な形態で提供することができる。固体状フィルター形状で提供するためには、捕集材の成分が飛散しないようにしなければならず、加工性に優れていることも求められる。前記加工性については、捕集材の構成成分の中でシリカ、アルミナ、チタン酸化物及びモリブデン又はタングステン酸化物の成分が一定量以上含有したものが求められる。フィルター形状で提供される本発明の捕集材は、従来の粉末型捕集材と比較して飛散化により管壁が詰まる現象及び圧力降下などの問題を解決することによって、作業環境を改善する長所があり、それ以外にも、微細な多孔性のフィルター型捕集材を用いることで、粉末型捕集材のチャネリング(Channeling)問題を解決することが出来る。加えてフィルター型捕集材の加工工程でイソプロピルアミンやトリメチルヘキサデシルアミンなどのテンプレート試薬を用いてゼオライト構造(0.5〜2nm細孔径:nm=10−9m)およびメソ多孔質構造(1〜100nm細孔径)を付与することによりフィルター型捕集材の表面積を100〜500m/gに増大することで気体/固体接触効率を増加させて揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の捕集効率を増加させることができるという利点がある。
さらに、本発明による前記フィルター型捕集材は、前記構成元素からなる組成物を650〜1200℃の範囲で焼結させて製造することができる。万一、前記捕集材の焼結温度が650℃未満の場合には、捕集材原料粉末粒子がフィルターに成形された後、熱的活性化過程である焼結過程での焼結温度が低くて、多孔性フィルターの形態を維持することができない問題があり、1200℃を超過する場合には高温によって原料粉末粒子がガラス質に溶融してフィルター型捕集材の形態や細孔構造が破壊される問題がある。
具体的に、本発明による揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物捕集方法は、上述したフィルター型捕集材を、除去が求められる気体状のセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物が存在する作業場に供給した後、揮発する気体状のセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物と接触させて捕集することによって除去することができる。ここで、捕集するための作業環境の温度は、250〜650℃が好ましい。万一、捕集温度が250℃未満の場合には、気体状セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物と捕集材とが効率的に反応するための熱エネルギーが充足されなくて捕集反応の効率が低下する問題があり、650℃を超過する場合には、高温の捕集温度によって装置の腐食、安定性及び運転費用などの諸般の問題が発生する問題があるが限定されるものではない。
捕集反応においては、前記温度範囲でセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物が選択的に捕集され、ここで、捕集されるセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物は、アルミノシリケート塩(CsAlSi、SrAlSi)、タングステンプロンズ塩(CsxWO 0<X<1)、モリブデン酸塩(Cs(Sr)xMoO 0<X<1)あるいはリンモリブデン酸(CsPOMo12363HO)およびチタン酸塩(Cs(Sr)TiO)などを生成して化学反応形態で捕捉・固定されるがこれに限定されるわけではない。捕集材は、シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物5〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜10重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含むことによって、セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を選択的に捕集することができる最適の組成比で構成される。
放射性セシウムおよびヨード化合物の捕集容量について以下に例示する。実施例2および5で製造された本願の捕集材は、1kg当り放射性セシウムとヨードをそれぞれ20〜50gCs(全てがCs137の場合に7000〜15000GBq放射線量に相当する)および15〜45gのI(全てがI131の場合500〜1500GBq放射線量に相当する。)(ここで1ギガベクレル(1GBq)=10Bq)が捕集できる。比較例としてプルシャンブルー吸着布の例(産総研報告2011(http://www.asit.go.jp/aist_release/pr2011/pr20110831)では1kg捕集材当り3gCsが捕集される(1000GBq相当)。それゆえ、本願のフィルター型捕集材1kgを使用すると福島川俣地区の50〜200kBq/kg汚染木材(枯葉を含む)(文部科学省による放射性物質の分布状況に関する調査報告(森林ないにおける放射性物質の移行調査9.2011))について少なくとも放射性CsおよびIに汚染された広葉樹木材(枯葉含む)600〜2400tのガス化除染が可能であることから本願の捕集剤の高い性能を有するものとして評価される。
セシウム(Cs)およびストロンチウム(Sr)は金属酸化物(CsO、SrO)、過酸化物(CsOOH、Sr(OOH))、水酸化物(CsOH、Sr(OH))、炭酸塩(CsCO、SrCO)あるいは塩化物(CsCl、SrCl)の形態で、またヨードはI、I、I 、CHIなどの形態で揮発しやすい元素であり、それぞれ金属元素とその酸化物などに化学結合させることで固体として安定化させることができる。捕集・除去後の放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素を燃料ペレットに成型して消滅処理することを念頭において、再処理施設で放射性セシウム、ストロンチウムとヨウ素を金属化合物と反応させて除去する場合、金属元素に必要な条件は次の3点である。
(1)高密度のセシウム、ストロンチウムおよびヨウ素化合物を固定化し生成すること(2)高温でも安定なこと(3)中性子吸収断面積が小さいことの要件である。(1)の条件は、放射線の消滅効率が捕集材中のセシウム、ストロンチウムおよびヨウ素の捕捉密度に比例することから来る要件であり、金属元素1原子に対してセシウム、ストロンチウム、ストロンチウムおよびヨウ素原子が1〜3個結合している化合物を生成する金属元素が望ましい。(2)の条件は、中性子照射中のセシウムおよびヨウ素化合物の安定性から来る要件であり、軽水炉や高速炉の運転中の冷却材温度(300〜600℃)においても分解、溶融、揮発しない化合物を生成する金属元素が望ましい。(3)の条件は、中性子照射効率の観点からの制約であり、中性子吸収断面積がセシウム、ストロンチウムおよびヨウ素の断面積より小さい金属元素が望ましい。
以上の観点より、揮発性セシウムおよびストロンチウムの捕捉には金属元素としては珪素、アルミニウム、チタン、モリブデン又はタングステンの酸化物と結合してポルサイト、タングステンプロンズ塩、モリブデン酸塩又はリンモリブデン酸およびチタン酸などのセシウム塩およびストロンチウム塩を生成して化学反応で捕捉・固定することが好ましい。
また、反応効率を向上させるためフィルター捕集材は高表面積である多孔質構造を有する複合金属酸化物であり、バイオマスのガス化炉および前処理工程で発生する排熱を利用して捕集効率を向上すべく250〜650℃に加熱することが好ましい。
セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素以外のガスおよび処理溶液中の成分(硫化物およびヒ素、鉛および窒素含有化合物)は、フィルター捕捉材の下部に設置するゼオライトおよび活性炭フィルターにより1ppm以下の濃度に減じた後、後続のガス原料を用いるメタノールあるいはエタノール合成反応装置に供給される。また、必要に応じてガス原料はタービン発電機に導入して燃焼後に環境中へ放出される。
さらに、揮発性ヨードに対しては希土類元素、特にランタン(La)、イットリウム(Y)、ネオジム(Nd)、スカンジウム(Sc)、セリウム(Ce)などが望ましく、放射性ヨウ素と化学結合によりMI3(Mは希土類元素)を生成して安定固定されるとともに、それぞれ適切な消滅処理用燃料の原料となり、消滅処理用燃料の調製が可能となる。また、放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素運搬時の飛散を防止できる。
加えて、本発明のフィルター型捕集材は、一般に瓦礫材および汚泥・土壌などの除染のための多様な形態の前処理工程たとえば400〜800℃での蒸し焼きあるいは120〜250℃、5〜20気圧での水蒸気中出・爆砕処理で発生するガスあるいは処理液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の分離・捕捉に応用できる。
さらに、原子炉施設から発生されるガスや処理溶液に含まれる比較的揮発性の放射性ストロンチウムやウランの酸化物、ハロゲン化物についても本発明のフィルター型捕集材が250〜650℃温度域において化学反応で効率的に捕捉・固定することを見出した。これにより瓦礫材および汚泥・土壌などの多様な形態の前処理工程や森林木材などの前処理工程およびガス化炉で発生するガスおよび処理液に含まれる揮発性ストロンチウムおよびウラン化合物の分離・捕集ができるのでそれらの有効な除染・浄化法として応用される。
森林バイオマスや稲わらなどの前処理工程およびガス化炉で発生するガスおよび処理溶液中の放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素を金属元素と反応させて除去する捕集方法に関して図1により説明する。図1は本発明による基本的な構成を示したものであり、本発明の内容が制限されるのではない(ここで(g)、(s)、(o)、(a)はそれぞれ気体、固体、液体有機相、液体水相の形態にあることを示している。)。
放射性汚染されたバイオマス等は、保管施設内1に運搬され、前処理を行うために粗粉砕機2で10cm以下の寸法に裁断され保管される。裁断時の粉塵あるいは裁断材そのものに付着、吸着して浮遊している気体あるいは裁断物が取り込んだ放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素を含む裁断材は、水熱処理機3aに送られ、ボイラー11で作られた200〜220℃、2.2MPa前後の加熱水蒸気とモーター3cで回転する撹拌羽3bで粉砕される。
その後、水蒸気を徐々に減圧しながら蒸煮し粉砕する。減圧時に出るスチーム排出ガスに含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素は輸送管14から送られ捕集器6で捕集される。前処理工程で粉砕されたガス化用材はボイラー12から送られた水蒸気により乾燥機4で乾燥され、乾燥後の粉末はドレイン輸送管9から定量供給装置5bを経てガス化炉5aに送られ、ボイラー12で作られた水蒸気をガス化剤としてガス化される。この時、ガス化用材に含まれる揮発性放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素は、集気管15を通じて捕集器7で捕集される。
また、ガス化炉5aからでる可能性のあるガス化炉内の排出ガス中に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物はすべてガス化炉捕集器8で捕集される。一方、ガス化炉5aから出る灰は灰溜13で集められ処理される。捕集器6、7で捕集された水蒸気は、排水処理ユニット10で復水されボイラー11で再利用される。
通常、バイオマスのガス化炉および前処理で発生する気相中のセシウム、ストロンチウムおよびヨウ素は、ガス原料(CO、H、メタンおよびCOなどを含む)および排出スチームでフィルター捕集材を充填するガス化炉捕集器に導入されて、250〜650℃において固定床式あるいは流動床式でペレット状あるいは顆粒状で接触させる場合あるいはフィルター捕集材を通過させて、揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を同時捕集して分離除去を行なう。放射性セシウム、ストロンチウムとヨウ素は捕集処理に適したフィルター式多孔質捕集材と反応させるガス化炉捕集器8で除去する。
揮発性セシウムおよびストロンチウムは主としてシリカ(SiO)、アルミナ(Al)、酸化チタン、酸化モリブデン又は酸化タングステン若しくは酸化リンを含む多孔質の複合金属酸化物のセシウム塩およびストロンチウム塩の形態で、また揮発性ヨード化合物は主として希土類金属酸化物と反応してフィルター捕捉材に捕集されて、例えば、MI(M=La、Y、Sc、Ce)の形態で汚染バイオマスの前処理工程およびガス化炉で発生するガス原料およびスチーム排気ガス中から分離除去できる。
揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素を複合金属酸化物からなる捕捉材と化合させる反応は気相反応、液相反応、固相反応、気液反応、気固反応、液固反応、いずれの反応によってもよい。反応効率を向上させるためフィルター捕集材は、バイオマスのガス化炉および前処理工程で発生する排熱を利用して例えば250〜600℃で反応することが好ましい。
セシウム、ストロンチウムおよびヨウ素以外のガスおよび処理溶液中の成分(硫化物およびヒ素、鉛および窒素含有化合物)は、フィルター捕捉材で大部分が捕集されるが、さらに必要に応じて下部に設置するゼオライトおよび活性炭フィルターにより1ppm以下の濃度に減じた後、後続のガス原料を用いるメタノールあるいはエタノール合成に供給される。また必要に応じてガス原料はタービン発電機で燃焼後に環境中へ放出される。
放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨードを捕集する複合金属酸化物を含むフィルター捕集材はそのまま消滅処理用燃料の原料となる。揮発性セシウム、ストロンチウム及びヨード化合物と反応して生成する複合金属酸化物のセシウムあるいはストロンチウム塩および希土類金属酸化物のヨード化塩(MI)はそれぞれ分解温度が比較的高温なので、高密度で安定に放射性セシウムおよびヨウ素を保管及び消滅するのに適した形態で、ガス原料および処理溶液中より分離・除去できる。
以下、本発明を実施例1によってさらに詳しく説明する。但し、下記の実施例は、発明を例示するだけのものあって、本発明の内容が下記の実施例によって制限されるのではない。
<実施例1>揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の捕集材の製造(1)
テトラエトキシシラン((CO)Si)3200g、トリエトキシアルミニウム((EtO)Al)586g、トリブトキシチタン((BuO)Ti)492g、リンモリブデン酸アンモニウム塩2444.4g、酸化セリウム(Ce)185gを均一に混合した後、テンプレート試薬としてトリメチルドデシルアミノクロライド塩45gを加えたエタノール水溶液5L中で70℃、20気圧においてオートクレーブを用いた水熱合成反応を10時間行った。得られたメソ多孔質性粉体をポリビニルアルコール0.5%溶液と50:50重量%で均質に混合してスラリー溶液を製造した。前記スラリー溶液をハニカム状ポリウレタンスポンジに5回含浸させた後、余剰のスラリーを除去するために噴射乾燥させた。スラリー含浸及び空気噴射を5回反覆した後、120℃で6時間の乾燥過程を経てフィルターを成形した。成形物内各々の粒子集合体が緻密で強度が高い多孔質性捕集体に製造するために、前記ハニカム状フィルターを800℃で1時間焼結して、シリカ50重量%、アルミナ20重量%、酸化チタン8重量%、モリブデン酸化物10重量%、セリウム酸化物10重量%およびリン酸化物2重量%を含む揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨードの多孔質性フィルター捕集材A(表面積285m/g)を1.2kg製造した。
<実施例2>揮発性セシウム、ストロンチムおよびヨード化合物の捕集材の製造(2)
テトラエトキシシラン((CO)Si)3600g、トリエトキシアルミニウム((EtO)Al)733g、トリブトキシチタン((BuO)Ti)1155g、ヘキサクロロタングステン(WCl)395g、酸化ネオヂム(Nd)336gを均一に混合した後、テンプレート試薬としてトリメチルヘキサデシルアミノクロライド塩42gを加えたエタノール水溶液5L中で60℃、10気圧におけるオートクレーブを用いた水熱合成反応を15時間行った。得られた多孔質性粉体をポリビニルアルコール0.5%溶液と50:50重量%で均質に混合してスラリー溶液を製造した。前記スラリー溶液をペレット状顆粒として空気噴射下で乾燥過程を経てフィルターを成形した。成形物内各々の粒子集合体が緻密で強度が高い多孔質性捕集体に製造するために、前記ペレット状顆粒を充填したフィルターを800℃で1時間焼結して、シリカ45重量%、アルミナ20重量%、酸化チタン15重量%、モリブデン酸化物10重量%、ネオヂム酸化物10重量%を含む揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨードの多孔質性フィルター捕集材B(表面積250m/g)を1.5kg製造した。
<実施例3>揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の捕集1
1kg杉材(葉支枝)当りヨウ化セシウム(CsI)80mg/Lおよび塩化ストロンチウム(SrCl)水溶液で汚染したスギ廃材(10kg)および葉支枝(5kg)を図1に示した捕集工程フローにおいて200℃、20気圧での水蒸気改質前処理装置3を用いて粉体化処理を行った。生成したバイオマス粉体試料(5kg)を用いて外熱式浮遊型水蒸気ガス化炉5の900℃水蒸気ガス化改質で得られる7.5Nmの原料ガス(52%H、25%CO、7%メタン、15%CO)を前記実施例1で調製したフィルター捕集材A500gからなる捕集器8に導入して600℃、10L/hの流速で揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨードの捕集を3時間行った。前処理装置3で発生する処理液スチームを毎分0.5L流速で前記実施例2において調製したフィルター捕集材B(1kg)からなる捕集装器6を用いて350℃で揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の分離・除去を3時間行った。ガス化炉で生成する原料ガスおよび前処理工程で生成する処理液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物をそれぞれ捕集材AおよびBを用いて捕集を行った試験での捕集効率の結果を表1に示す。
Figure 2012215551
<実施例4>揮発性セシウムおよびヨード化合物の捕集2
0.2%重量比のCeIで汚染した稲わら破砕試料(5kg、5〜10mm粉体)を用いて前処理工程を省き、図1の捕集工程フロー図おいて、直接に外熱式水蒸気ガス化炉5を用いてガス化反応を行った。生成した6.5Nmの原料ガス(48%H、26%CO、6%メタン、14%CO)を前記実施例1のフィルター捕集材A500gからなる捕集器8に導入して450℃、10L/hの流速に設定したことを除き、前記実施例3と同一な方法で揮発性セシウムおよびヨ−ド化合物を捕集した。その捕集効果の結果を表2に示す。
Figure 2012215551
<実施例5>揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物の捕集材の製造(3)
テトラメトキシシラン((CHO)Si)2702g、トリエトキシアルミニウム((EtO)Al)847g、トリブトキシチタン((BuO)Ti)1060g、ヘキサクロロモリブデン(MoCl)142g、酸化ランタン(La)106gを均一に混合した後、テンプレート試薬としてトリメチルヘキサデシルアミノクロライド塩[(CH13N]Cl45gとトルエン15gを加えたエタノール溶液5L中で70℃、20気圧におけるオートクレーブを用いた水熱合成反応を10時間行った。前記スラリー溶液をポリウレタンスポンジに4回含浸させた後、余剰のスラリーを除去するために空気を噴射させた後、120℃で6時間の乾燥過程を経て同軸円筒状フィルターを成形した。成形物内各々の粒子集合体が緻密で強度が高い多孔質結晶体に製造するために、前記フィルターを1180℃で0.5時間焼結して、シリカ50重量%、アルミナ25重量%、酸化チタン15重量%及び酸化モリブデン5重量%および酸化ランタン:5wt%を含む捕集材C(表面積162m/g)を1.6kg製造した。
<実施例6>
前記の実施例5において図1においてガス化炉5で生成するガス原料に含まれる揮発性セシウムおよびヨードの捕集温度を実施例5で調製された捕集材C500gを用いて250、350および650℃で行なった。前記実施例3と同一方法で揮発性セシウムおよびヨード化合物を分離・回収した。捕集温度の異なる条件での捕集効果の結果を表3に示す。
Figure 2012215551
<実施例7>
広葉樹葉支枝1kg当り180kBqの放射性セシウム(Cs137)および20kBqの放射性ヨード(I131)で汚染した葉支枝試料(500g:2〜5ミリ角に切断破砕)を用いて外熱式浮遊型水蒸気ガス化実験炉で850℃水蒸気ガス化反応により得られる1.5Nmの原料ガス(48%H、25%CO、8%メタン、エチレン5%、16%CO)を前記実施例1で調製したフィルター捕集材A 200gからなる除染装置に導入して650℃、5L/分の流速で原料ガスに含まれる揮発性セシウムおよびヨードの捕集を5時間行った。γ線強度測定は核種対応のミリオンテック社製HDS−GN放射線測定器で行った。その結果、広葉樹葉支枝1kgを用いた本試験でのガス化炉で発生した放射性セシウムおよびヨードはフィルター捕集材Aによりそれぞれ99%および98%が捕集さることが見出された。
<実施例8>セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集後の捕集材の相分析
実施例3において揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集後のフィルター捕集材相を分析するために、X線回折分析(XRD、島津製作所製)を行なった。得られたX線回折ピークの解析により揮発性Cs、Srおよびヨード化合物は相当するアルミノシリケート塩(CsAlSi、SrAlSi)およびモリブデンプロンズ塩(Cs(Sr)xMoO0<X<1)、モリブデン酸塩(Cs(Sr)xMoO 0<X<1)あるいはリンモリブデン酸(Cs(Sr)POMo12363HO)およびチタン酸塩(Cs(Sr)TiO)およびCeIなどからなる形態で化学反応により捕集されることが示された。
1…保管施設
2…粗粉砕機
3a…水熱処理機
3b…撹拌羽
3c…モーター
4…乾燥機
5a…ガス化炉
5b…定量供給装置
6…捕集器
7…捕集器
8…ガス化炉捕集器
9…ドレイン輸送管
10…排水処理ユニット
11…ボイラー
12…ボイラー
13…灰溜
14…輸送管
15…集気管
16…外熱バーナー

Claims (8)

  1. シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む、揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する多孔質フィルター型捕集材。
  2. 前記希土類金属がランタン、イットリウム、ネオジム、スカンジウム、セリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上からなる、請求項1に記載の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する多孔質フィルター型捕集材。
  3. 前記捕集材がシリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン又はタングステン、希土類金属のアルキルオキサイドを用いて水熱合成反応で生成する多孔質複合金属酸化物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型多孔質捕集材。
  4. 前記捕集材がハニカム型、セラミックス気泡型、繊維状、ペレットあるいは顆粒状、多孔性球形及び円筒状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型多孔質捕集材。
  5. 前記捕集材が、650〜1200℃の範囲で焼結されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集するフィルター型多孔質捕集材。
  6. シリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含むフィルター型多孔質捕集材を用いて、放射性汚染木質バイオマスおよび農業廃棄物の前処理工程およびガス化炉で発生するガス原料および処理液に含まれる揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する方法。
  7. 前記捕集が、多孔質捕集材を250〜650℃の温度範囲で揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物と接触させて複合金属酸化物塩の形態で固定化させることで、選択的にセシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を分離・捕集することを特徴とする、請求項6に記載の揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する方法。
  8. 放射性汚染バイオマスを活用するためのシステムであって、負圧環境にある屋内で租粉砕した後に水蒸気改質器でバイオマス粉砕と除染を行い乾燥工程を経て閉鎖型ガス化炉に提供しガス化材とするもので、バイオマス処理時に放射性物質の拡散を抑え、発生するガス原料および処理液に含まれる放射性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物をシリカ30〜60重量%、アルミナ15〜30重量%、チタン酸化物1〜15重量%、モリブデン又はタングステン酸化物1〜15重量%、希土類金属酸化物1〜15重量%及びリン酸化物1〜10重量%を含む揮発性セシウム、ストロンチウムおよびヨード化合物を捕集する多孔質フィルター型捕集材に吸着させるシステム。
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