JP2012214589A - 重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、架橋樹脂成形体、及び積層体 - Google Patents

重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、架橋樹脂成形体、及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】
難燃性の高い架橋樹脂成形体や積層体の製造に有用な、チキソトロピー性が低く、成形加工性の良好な重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、並びに、難燃性に優れる、架橋樹脂成形体及び積層体を提供することを課題とする。
【解決手段】
シクロオレフィンモノマー、メタセシス重合触媒、架橋剤、並びに、シランカップリング剤で処理することによって平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム、を含有してなり、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が3〜100μmの範囲にあり、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paである重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、架橋樹脂成形体、及び積層体。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、チキソトロピー性が低く、成形加工性が良好な重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、並びに、難燃性の高い架橋樹脂成形体及び積層体に関する。
近年の電子機器は、小型軽量化、高性能化、多様化の傾向にある。これらに追従して、電子機器に用いられる電子部品の高周波化が進み、高周波領域での低誘電特性、微細構造を得ることができる成形性に優れる電子材料が求められている。このような状況の下、シクロオレフィンモノマーを含む重合性組成物(ワニス)を塊状重合して得られるシクロオレフィン系樹脂が、電気特性及び加工性に優れた電子材料として注目されている。
シクロオレフィン系樹脂は、それ自体は可燃性であるため、難燃性が要求される場合には、重合性組成物に難燃剤が添加される。難燃剤としては、従来、ハロゲンを含む難燃剤が用いられていた。かかる難燃剤は、添加量が比較的少量でも難燃効果が得られるが、不要となった成形体の焼却時に有毒ガスが発生するため、ハロゲンを含まない難燃剤への転換が求められている。
しかしながら、ハロゲンを含まない難燃剤を用いる場合には、高い難燃性を得るために大量に難燃剤を使用しなければならず、これによりワニスとしたときの粘度が上昇し、成形性が低下したり、得られる成形品の強度が低下したりする場合があった。
これに対し、特許文献1には、ハロゲン及びリンを含有しない、平均粒子径0.1〜30μmの所定の軟化点を有する無機化合物を配合することにより、難燃性の高い樹脂組成物が開示されている。しかしながら、この文献記載の樹脂組成物は、ワニスのチキソトロピー性が高く、塗工性が低下する場合があった。また、当該組成物により形成された絶縁層は、焼却時に無機化合物の融解に時間を要し、消火作用が遅くなる場合があった。
また、特許文献2には、加熱により水分を放出する化合物と、第6族金属の酸化物とを所定の割合で含む、難燃性が高く成形加工性の良い重合性組成物が開示されている。この文献記載の重合性組成物によれば、難燃性に優れた絶縁層が形することができるものの、当該絶縁層に微細配線構造を形成する場合において、第6族金属の酸化物が含まれていることから、良好な絶縁性能を発揮させることが困難であった。
特開2003−206406号公報 特開2008−143956号公報
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、難燃性の高い架橋樹脂成形体や積層体の製造に有用な、チキソトロピー性が低く、成形加工性の良好な重合性組成物、その調製方法、架橋性樹脂成形体、並びに、難燃性に優れる、架橋樹脂成形体及び積層体を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、シクロオレフィンモノマー、メタセシス重合触媒、架橋剤、並びに、シランカップリング剤で処理することによって、処理前に比して平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを含有してなり、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paである重合性組成物は、チキソトロピー性が低く、成形加工性が良好で、難燃性の高い架橋樹脂成形体や積層体の製造に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(4)の重合性組成物、(5)の重合性組成物の調製方法、(6)の架橋性樹脂成形体、(7)の架橋樹脂成形体、及び(8)の積層体が提供される。
(1)シクロオレフィンモノマー、メタセシス重合触媒、架橋剤、並びに、シランカップリング剤で処理することによって平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム、を含有してなり、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が3〜100μmの範囲にあり、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paである重合性組成物。
(2)水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの総使用量が、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して50〜500重量部である(1)に記載の重合性組成物。
(3)水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムとの配合割合が、重量比で、(水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム)=100/0〜10/90である(1)又は(2)に記載の重合性組成物。
(4)前記水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの当初平均粒子径が1〜10μmであり、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が、当初平均粒子径の1.2倍以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の重合性組成物。
(5)当初平均粒子径が1〜10μmの、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを、シランカップリング剤で処理して、その平均粒子径を、当初平均粒子径の1.2倍以上とする工程を有する(1)〜(4)のいずれかに記載の重合性組成物の調製方法。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載の重合性組成物を塊状重合してなる架橋性樹脂成形体。
(7)(1)〜(4)のいずれかに記載の重合性組成物を塊状重合してなる重合体を架橋してなる架橋樹脂成形体。
(8)(6)に記載の架橋性樹脂成形体、又は(7)に記載の架橋樹脂成形体からなる層を少なくとも有する積層体。
本発明の重合性組成物は、チキソトロピー性が低く、成形加工性が良好で、難燃性の高い架橋樹脂成形体や積層体の製造に有用である。
本発明の架橋性樹脂成形体は、難燃性の高い架橋樹脂成形体や積層体の製造に有用である。
本発明の架橋樹脂成形体及び積層体は難燃性に優れる。
本発明の調製方法によれば、チキソトロピー性が低く、成形加工性が良好な本発明の重合性組成物を簡便に得ることができる。
以下、本発明を、1)重合性組成物、2)重合性組成物の調製方法、3)架橋性樹脂成形体、4)架橋樹脂成形体、及び、5)積層体、に項分けして、詳細に説明する。
1)重合性組成物
本発明の重合性組成物は、(a)シクロオレフィンモノマー、(b)メタセシス重合触媒、(c)架橋剤、並びに(d)シランカップリング剤で処理することによって平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム、を含有してなり、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が3〜100μmの範囲にあり、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paである。
(a)シクロオレフィンモノマー
本発明に用いるシクロオレフィンモノマーは、分子内に脂環構造と炭素−炭素二重結合とを有する化合物である。具体的には、ノルボルネン系モノマー及び単環シクロオレフィン等が挙げらる。
ノルボルネン系モノマーは、分子内にノルボルネン環構造を含むモノマーである。具体的には、(i)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外の不飽和結合を持たないノルボルネン系モノマー、(ii)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外の不飽和結合を有するノルボルネン系モノマー、(iii)極性基を有するノルボルネン系モノマー、(iv)前記(i)、(ii)以外の、極性基を含まないノルボルネン系モノマー、等が挙げられる。
(i)のノルボルネン系モノマーとしては、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、これらのアルキル置換体等が挙げられる。
(ii)のノルボルネン系モノマーとしては、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチリデンテトラシクロドデセン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
(iii)のノルボルネン系モノマーとしては、メトキシカルボニルノルボルネン、メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−メタノール、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4,5−ジカルボン酸、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4,5−ジカルボン酸無水物、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、酢酸5−ノルボルネン−2−イル、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2−オール、5−ノルボルネン−2−カルボニトリル、2−アセチル−5−ノルボルネン、7−オキサ−2−ノルボルネン等が挙げられる。
(iv)の極性基を含まない、すなわち炭素原子と水素原子のみで構成されるノルボルネン系モノマーとしては、9−フェニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン等のテトラシクロドデセン類;5−フェニル−2−ノルボルネン、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9H−フルオレンとも言う。)、テトラシクロ[10.2.1.02,11.04,9]ペンタデカ−4,6,8,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9,9a,10−ヘキサヒドロアントラセンとも言う。)等のノルボルネン類;
ジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エンとも言う。)等の芳香環を有するジシクロペンタジエン類;
テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−シクロヘキシルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−シクロペンチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチレンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−ビニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−プロペニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−シクロヘキセニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−シクロペンテニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン等のテトラシクロドデセン類;
2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシル−2−ノルボルネン、5−シクロペンチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−シクロヘキセニル−2−ノルボルネン、5−シクロペンテニル−2−ノルボルネン等のノルボルネン類;
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−4,10−ジエン、ペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.03,8]ペンタデカ−5,12−ジエン、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカ−4−エン等の五環体以上の環状オレフィン類;等が挙げられる。
前記単環シクロオレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、シクロドデセン、1,5−シクロオクタジエン等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよい。
これらのシクロオレフィンモノマーは、1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上のモノマーを併用し、そのブレンド比を変化させることで、得られる架橋性樹脂成形体のガラス転移温度や溶融温度を自由に制御することが可能である。
また、単環シクロオレフィンを用いる場合は、ノルボルネン系モノマーと併用するのが好ましく、その使用量は、ノルボルネン系モノマーに対して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。使用量が40質量%を超えると、塊状重合により得られる重合体の耐熱性が不十分となる場合がある。
これらの中でも、電気特性に優れる架橋体等を得ることができることから、(iv)前記(i)、(ii)以外の、極性基を含まないノルボルネン系モノマーが好ましく、難燃性に優れる架橋体等を得ることができることから、芳香環を有するノルボルネン系モノマーがより好ましい。
(b)メタセシス重合触媒
本発明に用いるメタセシス重合触媒としては、シクロオレフィンモノマーをメタセシス開環重合させるものであれば、特に限定されない。
メタセシス重合触媒の具体例としては、遷移金属原子を中心にして、イオン、原子、多原子イオン及び/又は化合物が複数結合してなる錯体が挙げられる。遷移金属原子としては、第8族遷移金属原子が好ましく、ルテニウム及びオスミウムがより好ましい。
これらの中でも、ルテニウムカルベン錯体が特に好ましい。ルテニウムカルベン錯体は、塊状重合時の触媒活性が優れるため、後架橋可能な架橋性樹脂の生産性に優れ、残留未反応モノマーに由来する臭気が少ない架橋性樹脂を得ることができる。また、ルテニウムカルベン錯体は、酸素や空気中の水分に対して比較的安定であって、失活しにくいので、大気下でも架橋性樹脂の生産が可能である。
ルテニウムカルベン錯体は、下記式(1)又は式(2)で表されるものである。
Figure 2012214589
式(1)及び(2)において、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子若しくは珪素原子を含んでもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
前記R、Rの炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、クロチル基等の炭素数2〜20のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基等の炭素数2〜20のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基;等が挙げられる。
及びXは、それぞれ独立して任意のアニオン性配位子を示す。
及びLはそれぞれ独立して、ヘテロ原子含有カルベン化合物又は中性電子供与性化合物を表す。
また、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。さらに、R、R、X、X、L及びLは、任意の組合せで互いに結合して多座キレート化配位子を形成してもよい。
前記X、Xは、中心金属原子から引き離されたときに負の電荷を持つ配位子であり、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ジケトネート基、置換シクロペンタジエニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でもハロゲン原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
、Lの、ヘテロ原子含有カルベン化合物において、ヘテロ原子とは、周期律表第15族及び第16族の原子を意味し、具体的には、N、O、P、S、As、Se原子等が挙げられる。これらの中でも、安定なカルベン化合物が得られる観点から、N、O、P、S原子等が好ましく、N原子が特に好ましい。
ヘテロ原子含有カルベン化合物は、カルベン炭素の両側にヘテロ原子が隣接して結合していることが好ましく、さらにカルベン炭素原子とその両側のヘテロ原子とを含むヘテロ環が構成されているものがより好ましい。また、カルベン炭素に隣接するヘテロ原子には嵩高い置換基を有していることが好ましい。
ヘテロ原子含有カルベン化合物としては、下記の式(3)又は式(4)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2012214589
上記式中、R〜Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子若しくは珪素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。また、R〜Rは任意の組合せで互いに結合して環を形成していてもよい。
前記式(3)又は式(4)で表される化合物としては、1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン、1,3−ジ(1−アダマンチル)イミダゾリジン−2−イリデン、1−シクロヘキシル−3−メシチルイミダゾリジン−2−イリデン、1,3−ジメシチルオクタヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン、1,3−ジイソプロピル−4−イミダゾリン−2−イリデン、1,3−ジ(1−フェニルエチル)−4−イミダゾリン−2−イリデン、1,3−ジメシチル−2,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン等が挙げられる。
また、前記式(3)又は式(4)で示される化合物のほかに、1,3,4−トリフェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、1,3−ジシクロヘキシルヘキサヒドロピリミジン−2−イリデン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルホルムアミジニリデン、1,3,4−トリフェニル−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン等のヘテロ原子含有カルベン化合物を用いることもできる。
また、L、Lの、中性の電子供与性化合物は、中心金属から引き離されたときに中性の電荷を持つ配位子であればいかなるものでもよい。その具体例としては、カルボニル、アミン類、ピリジン類、エーテル類、ニトリル類、エステル類、ホスフィン類、チオエーテル類、芳香族化合物、オレフィン類、イソシアニド類、チオシアネート類等が挙げられる。これらの中でも、ホスフィン類、エーテル類及びピリジン類が好ましく、トリアルキルホスフィンがより好ましい。
前記式(1)で表される錯体化合物としては、ベンジリデン(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(3−フェニル−1H−インデン−1−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(3−メチル−2−ブテン−1−イリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−オクタヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン[1,3−ジ(1−フェニルエチル)−4−イミダゾリン−2−イリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−2,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)(1,3,4−トリフェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジイソプロピルヘキサヒドロピリミジン−2−イリデン)(エトキシメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)ピリジンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(2−フェニルエチリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(2−フェニルエチリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)[(フェニルチオ)メチレン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)(2−ピロリドン−1−イルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド等の、L及びLの一方がへテロ原子含有カルベン化合物であり、他方が中性の電子供与性化合物であるルテニウム錯体化合物;
ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(3−メチル−2−ブテン−1−イリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムジクロリド等の、L及びLの両方が中性の電子供与性化合物であるルテニウム化合物;
ベンジリデンビス(1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリジン−2−イリデン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデンビス(1,3−ジイソプロピル−4−イミダゾリン−2−イリデン)ルテニウムジクロリド等の、L及びLの両方がヘテロ原子含有カルベン化合物であるルテニウム錯体化合物;等が挙げられる。
これらの中でも、前記式(1)で表され、かつL及びLの一方が式(4)で表される化合物であり、他方が中性の電子供与性化合物であるルテニウム錯体化合物が特に好ましい。
これらのルテニウム錯体化合物は、Org. Lett., 1999年,第1巻,953頁,Tetrahedron.Lett.,1999年,第40巻,2247頁等に記載された方法によって製造することができる。
メタセシス重合触媒の使用量は、(触媒中の金属原子:シクロオレフィンモノマー)のモル比で、通常1:2,000〜1:2,000,000、好ましくは1:5,000〜1:1,000,000、より好ましくは1:10,000〜1:500,000の範囲である。
メタセシス重合触媒は必要に応じて、少量の不活性溶剤に溶解又は懸濁して使用することができる。かかる溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、流動パラフィン、ミネラルスピリット等の鎖状脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、ジシクロヘプタン、トリシクロデカン、ヘキサヒドロインデン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル等の含窒素炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の含酸素炭化水素;等が挙げられる。これらの中では、工業的に汎用な芳香族炭化水素や脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素の使用が好ましい。また、メタセシス重合触媒としての活性を低下させないものであれば、液状の老化防止剤、可塑剤やエラストマーを溶剤として用いてもよい。
メタセシス重合触媒は、重合活性を制御し、重合反応率を向上させる目的で活性剤(共触媒)と併用することもできる。
活性剤としては、アルミニウム、スカンジウム、スズのアルキル化物、ハロゲン化物、アルコキシ化物及びアリールオキシ化物等を例示することができる。
活性剤の具体例としては、トリアルコキシアルミニウム、トリフェノキシアルミニウム、ジアルコキシアルキルアルミニウム、アルコキシジアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウム、ジアルコキシアルミニウムクロリド、アルコキシアルキルアルミニウムクロリド、ジアルキルアルミニウムクロリド、トリアルコキシスカンジウム、テトラアルコキシチタン、テトラアルコキシスズ、テトラアルコキシジルコニウム等が挙げられる。
活性剤の使用量は、(メタセシス重合触媒中の金属原子:活性剤)のモル比で、通常、1:0.05〜1:100、好ましくは1:0.2〜1:20、より好ましくは1:0.5〜1:10の範囲である。
(c)架橋剤
本発明の重合性組成物には、塊状重合後に架橋して架橋樹脂とするために、架橋剤を含有させる。
架橋剤としては、例えば、ラジカル発生剤、エポキシ化合物、イソシアネート基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、酸無水物基含有化合物、アミノ基含有化合物、ルイス酸等が挙げられる。これらは1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ラジカル発生剤、エポキシ化合物、イソシアネート基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、酸無水物基含有化合物の使用が好ましく、ラジカル発生剤、エポキシ化合物、イソシアネート基含有化合物の使用がより好ましく、ラジカル発生剤の使用が特に好ましい。
ラジカル発生剤としては、有機過酸化物、ジアゾ化合物及び非極性ラジカル発生剤等が挙げられる。有機過酸化物としては特に限定されないが、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類;ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン等のジアルキルペルオキシド類;ジプロピオニルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド類;2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等のペルオキシケタール類;t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート等のペルオキシエステル類;t−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、ジ(イソプロピルペルオキシ)ジカルボナート等のペルオキシカルボナートt−ブチルトリメチルシリルペルオキシド等のアルキルシリルペルオキサシド類及びペルオキシケタール類;等が挙げられる。中でも、メタセシス重合反応に対する障害が少ない点で、ジアルキルペルオキシド及びペルオキシケタール類が好ましい。
ジアゾ化合物としては、例えば、4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジフェニルスルホン、4,4’−ジアジドジフェニルメタン、2,2’−ジアジドスチルベン等が挙げられる。
非極性ラジカル発生剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジフェニルブタン、1,4−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、1,1,2,2−テトラフェニルエタン、2,2,3,3−テトラフェニルブタン、3,3,4,4−テトラフェニルヘキサン、1,1,2−トリフェニルプロパン、1,1,2−トリフェニルエタン、トリフェニルメタン、1,1,1−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニルプロパン、1,1,1−トリフェニルブタン、1,1,1−トリフェニルペンタン、1,1,1−トリフェニル−2−プロペン、1,1,1−トリフェニル−4−ペンテン、1,1,1−トリフェニル−2−フェニルエタン等が挙げられる。
これらのラジカル発生剤は、1種単独で、或いはこれらの2種以上を混合して用いることができる。また、2種以上のラジカル発生剤を併用し、そのブレンド比を変化させることで、得られる架橋性樹脂のガラス転移温度や溶融状態を自由に制御することが可能である。
架橋剤の使用量は、シクロオレフィンモノマー100質量部に対して、通常0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。架橋剤の量があまりに少ないと架橋が不十分となり、高い架橋密度の架橋樹脂が得られなくなるおそれがある。架橋剤の量が多すぎる場合には、架橋効果が飽和する一方で、所望の物性を有する熱可塑性樹脂及び架橋樹脂が得られなくなるおそれがある。
また本発明においては、架橋剤としてラジカル発生剤を用いる場合、その架橋反応を促進させるために、架橋助剤を併用することができる。
架橋助剤としては、p−キノンジオキシム等のジオキシム化合物;ラウリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクレート等のメタクリレート化合物;ジアリルフマレート等のフマル酸化合物:ジアリルフタレート等のフタル酸化合物、トリアリルシアヌレート等のシアヌル酸化合物;マレイミド等のイミド化合物;等が挙げられる。
架橋助剤の使用量は特に制限されないが、ノルボルネン系モノマー100質量部に対して、通常0〜100質量部、好ましくは0〜50質量部である。
(d)水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム
本発明の重合性組成物は、さらに、シランカップリング剤で処理することによって平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを含有する。
「水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを含有する」とは、水酸化アルミニウムのみを含有する場合、水酸化マグネシウムのみを含有する場合、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムを共に含有する場合があることを意味する。
用いる水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム(以下、「水酸化アルミニウム等」と言うことがある。)の当初(処理を行う前)の平均粒子径(当初平均粒子径)は、通常1〜10μmである。一方、シランカップリング剤で処理された後の水酸化アルミニウム等の平均粒子径は3〜100μmの範囲にある。処理後の水酸化アルミニウム等の平均粒子径は、通常、当初平均粒子径の1.2倍以上、好ましくは1.2〜20倍である。
なお、水酸化アルミニウム等の平均粒子径は、例えば、公知のレーザ回折式粒度分布測定装置等により測定することができる。
本発明に用いる水酸化アルミニウム等は一般に樹脂成形品の難燃剤として用いられる。それらの粒子径が小さい場合、樹脂成形品の燃焼時に速く融解するため高い難燃効果が得られるが、樹脂成形品の調製時に用いられる樹脂ワニスの粘度は上昇するため成形加工性が低下する。一方、粒子径が大きい場合、樹脂ワニスの粘度上昇は抑えられるが、樹脂成形品の燃焼時に融解が遅く難燃効果が低下する。本発明においては、水酸化アルミニウム等をシランカップリング剤で処理して凝集させ、見かけ上、それらの粒子径を増大させて重合性組成物に配合することから、重合性組成物の粘度上昇が抑えられると共に、得られる成形体や積層体においては優れた難燃性が得られるものと推定される。
水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの総使用量は、前記シクロオレフィンモノマー100重量部に対して50〜500重量部であるのが好ましく、70〜300重量部であるのがより好ましく、100〜280重量部であるのがさらに好ましい。水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの総使用量をこのような範囲とすることで、本発明の目的とする重合性組成物をより簡便に得ることができる。
水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムとの配合割合は、(水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム)の重量比で、通常、100/0〜10/90、好ましくは、100/0〜50/50である。水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムとの配合割合をこのような範囲とすることで、本発明の目的とする重合性組成物をより簡便に得ることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、スチリルシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アクリロキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、クロロプロピルシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、イソシアネートシラン等を用いることができる。
スチリルシランとしては、2−スチリルエチルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ビニルシランとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が挙げられる。
エポキシシランとしては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3,4−グリシドキシシシクロヘキシルトリメチルシラン等が挙げられる。
アクリロキシシランとしては、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
アミノシランとしては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメチキシシラン等が挙げられる。
ウレイドシランとしては、メチルジメトキシ(N,N’,N’−トリメチルウレイド)シラン、メチルジメトキシ(N−アリル−N’,N−ジメチルウレイド)シラン、メチルジメトキシ(N−フェニル−N’,N'−ジメチルウレイド)シラン等が挙げられる。
クロロプロピルシランとしては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
メルカプトシランとしては、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
イソシアネートシランとしては、メチルジメトキシイソシアナトシラン、ジメトキシジイソシアナトシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤は、一種単独で、或いは二種以上を組合わせて用いることができる。なかでも、本発明で用いるシランカップリング剤としては、平均粒子径をより簡便に増大できることから、スチリルシランが好ましい。
シランカップリング剤の使用量は、水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの総使用量100重量部に対し、通常0.3〜2重量部、好ましくは0.3〜1重量部である。
水酸化アルミニウム等をシランカップリング剤で処理する方法としては、公知の混練機を用いて、水酸化アルミニウム等と、シランカップリング剤とを、所定温度で接触させるものであれば特に限定されないが、チキソトロピー性が低く、成形加工性が良好な重合性組成物が得られる観点から、両者を低温(10〜25℃)で混合撹拌し、昇温して所定温度(70〜150℃)としてさらに撹拌する方法が好ましい。
また、これらの操作(工程1)を行った後、さらに、低温に戻し、水酸化アルミニウム等及びシランカップリング剤を追加添加して混合撹拌後、再び昇温して所定温度で撹拌(工程2)するのが好ましい。この工程2を行うことにより、水酸化アルミニウム等の平均粒子径の増大率をより上げることができる。
工程1、工程2のいずれの場合も、撹拌時間は、規模にもよるが、通常、低温で数十分、昇温した後、30分から数時間である。
水酸化アルミニウム等とシランカップリング剤との使用割合は、工程1、工程2のいずれの場合も、前記と同様である。
混練機の撹拌回転数は、用いる混練機にもよるが、通常15〜100rpm、好ましくは20〜50rpmである。回転数が遅すぎると撹拌効率が悪く、回転数が早すぎると、粒子径を増大させることが困難になる傾向がある。
撹拌終了後は、低温に戻し、乾燥機で乾燥すればよい。以上により、平均粒子径を増大させた水酸化アルミニウム等を得ることができる。
水酸化アルミニウム等として、水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムを併用する場合、(i)水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの混合物を、上記の方法で処理したものを用いてもよいし、(ii)水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムを上記の方法で別々に処理し、得られたそれぞれの処理物を、必要量組み合わせて用いてもよいし、(iii)水酸化アルミニウム(又は水酸化マグネシウム)を用いて前記工程1を行った後、水酸化マグネシウム(又は水酸化アルミニウム)を添加して工程2を行い、得られる水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの処理物の混合物を用いてもよい。なかでも、(ii)及び(iii)の方法が好ましく、平均粒子径をより簡便に増大させることができることから、(ii)の方法がより好ましい。
水酸化アルミニウム等の平均粒子径の、当初平均粒子径に対する増大率は、経験的に、水酸化アルミニウム等の追加添加、シランカップリング剤の使用割合、処理時間、処理温度、混練機の回転数等を調整することによって、制御することができる。
このような、平均粒子径を増大させた水酸化アルミニウム等を用いることで、後述するように、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paであり、成形加工性に優れた重合性組成物を簡便に得ることができる。
(e)その他の添加剤
本発明の重合性組成物は、上記(a)〜(d)成分のほか、その他の添加剤を含有していてもよい。その他の添加剤としては、重合反応遅延剤、ラジカル架橋遅延剤、分散剤、充填剤、強化材、改質剤、酸化防止剤、着色剤、光安定剤等が挙げられる。これらは、予め、後述するモノマー液又は触媒液に溶解又は分散させて用いることができる。
重合反応遅延剤は、メタセシス重合触媒の重合活性を制御し、重合性組成物のゲル化時間を伸ばし、加工性を向上させる化合物である。例えば、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン、(シス、シス)−2,6−オクタジエン、(シス、トランス)−2,6−オクタジエン、(トランス、トランス)−2,6−オクタジエン等の鎖状ジエン化合物;(トランス)−1,3,5−ヘキサトリエン、(シス)−1,3,5−ヘキサトリエン、(トランス)−2,5−ジメチル−1,3,5−ヘキサトリエン、(シス)−2,5−ジメチル−1,3,5−ヘキサトリエン等の鎖状トリエン化合物;トリフェニルホスフィンやメチルジフェニルホスフィン等のアリールホスフィン類;トリ−n−ブチルホスフィンやトリエチルホスフィン等のアルキルホスフィン類;アニリン等のルイス塩基;等が挙げられる。
さらに、ジエン構造又はトリエン構造を有するシクロオレフィンモノマーは、シクロオレフィンモノマーであると同時に重合反応遅延剤としても働く。このようなシクロオレフィンモノマーとしては、例えば、1,5−シクロオクタジエンや1,5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン等の環内に二つの二重結合を有するシクロオレフィンモノマー;1,3,5−シクロヘプタトリエンや(シス,トランス,トランス)−1,5,9−シクロドデカトリエン等の環内に三つの二重結合を有するシクロオレフィンモノマー;ビニルノルボルネンやエチリデンノルボルネン等の環内及び環外に二重結合を有するシクロオレフィンモノマー;等が挙げられる。
これらの中でも、鎖状ジエン化合物、アリールホスフィン類、アルキルホスフィン類、及びジエン構造又はトリエン構造を有するシクロオレフィンモノマーが好ましく、アルキルホスフィン類、環内に二つの二重結合を有するシクロオレフィンモノマー、ならびに環内及び環外に二重結合を有するシクロオレフィンモノマーが特に好ましい。
重合反応遅延剤を用いる場合における、重合反応遅延剤の配合量は、所望により適宜調整すればよい。
ラジカル架橋遅延剤は、ラジカル捕捉機能を有する化合物であり、ラジカル発生剤によるラジカル架橋反応を遅らせる効果を有するものである。重合性組成物にラジカル架橋遅延剤を添加することにより、得られる架橋性樹脂の流動性及び保存安定性を向上させることができる。
ラジカル架橋遅延剤としては、例えば、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、ビス−1,2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)エタン等のヒドロキシアニソール類;2,6−ジメトキシ−4−メチルフェノール、2,4−ジメトキシ−6−t−ブチルフェノール等のジアルコキシフェノール類;カテコール、4−t−ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチルカテコール等のカテコール類;ベンゾキノン、ナフトキノン、メチルベンゾキノン等のベンゾキノン類;等が挙げられる。
これらの中でも、ヒドロキシアニソール類、カテコール類、ベンゾキノン類が好ましく、ヒドロキシアニソール類が特に好ましい。これらのラジカル架橋遅延剤は、それぞれ単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。その配合割合はラジカル発生剤1モルに対して、通常0.001〜1モル、好ましくは0.01〜1モルである。
分散剤としては、アルミネートカップリング剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シラザン類、オルガノシロキサン等のカップリング剤;アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、および両性界面活性剤などの界面活性剤;樹脂;等が挙げられる。
これらの分散剤の中でも、分散性に優れ、また得られる架橋体等の電気特性や機械的強度が優れることから、アルミネートカップリング剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤、及び、ノニオン界面活性剤が好ましく、アルミネートカップリング剤とノニオン界面活性剤が特に好ましい。
アルミネートカップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプロポキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、アリルトリメトキシシラン、3−ブテニルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、N−β−(N−(ビニルベンジル)アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びその塩、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、スチリルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリクロロシラン、β−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、σ−メタクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリトリメトキシシラン等が挙げられる
チタネートカップリング剤としては、例えば、トリイソステアロイルイソプロピルチタネート、ジ(ジオクチルホスフェート)ジイソプロピルチタネート、ジドデシルベンゼンスルフォニルジイソプロピルチタネート、ジイソステアリルジイソプロピルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル等のエーテル型;グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型;脂肪酸多価アルコールエステル型;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル等のエステル型、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミンオキシド等の含窒素型が上げられる。
これらの分散剤は、それぞれを単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
分散剤の配合量は、シクロオレフィンモノマー100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜6質量部、より好ましくは0.1〜3.0質量部である。
充填材としては、ポリエチレン粉等有機充填剤;ガラス粉末、セラミック粉末、シリカ等無機充填剤;等が挙げられる。これら充填材は、一種単独で、或いは二種類以上を組合わせて用いることができる。また、充填剤として、シランカップリング剤等で表面処理したものを用いることもできる。充填材の配合量は、ノルボルネン系モノマー100質量部に対し、通常0〜600質量部、好ましくは50〜500質量部、より好ましくは50〜300質量部である。
強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
改質剤としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びこれらの水素化物等のエラストマー等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リン系、アミン系等の各種のプラスチック・ゴム用酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は単独で用いてもよいが、二種以上を組合せて用いるのが好ましい。
着色剤としては、染料、顔料等が挙げられる。染料の種類は多様であり、公知のものを適宜選択して使用すればよい。
重合性組成物の調製方法は特に限定されない。例えば、(b)メタセシス重合触媒を適当な溶媒に溶解若しくは分散させた液(以下、「触媒液」ということがある。)を調製し、別に(a)シクロオレフィンモノマーに、(c)架橋剤、(d)シランカップリング剤で処理された水酸化アルミニウム等の充填剤、及び所望によりその他の添加剤を配合した液(以下、「モノマー液」ということがある。)を調製し、該モノマー液と触媒液とを合わせて攪拌することによって調製する方法が挙げられる。
本発明の重合性組成物は、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が、通常5〜1000Pa、好ましくは5〜700Pa、より好ましくは、6〜500Paのものである。
本発明の重合性組成物は、このような範囲の貯蔵弾性率(G’)を有するものであるため、チキソトロピー性(静置した場合には高粘度を示すものの、攪拌時には極めて大きな流動性を示す性質)が低く、成形加工性が良好である。
なお、このような範囲の貯蔵弾性率(G’)を有する重合性組成物は、例えば、前記(a)〜(d)の成分の種類、使用量、特に、水酸化アルミニウム等の充填剤の平均粒子径の増大割合等を経験的に制御することにより、簡便に得ることができる。
2)重合性組成物の調製方法
本発明の重合性組成物の調製方法は、当初平均粒子径が1〜10μmの、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを、シランカップリング剤で処理して、その平均粒子径を、当初平均粒子径の1.2倍以上とする工程を有する。
この工程の、当初平均粒子径が1〜10μmの水酸化アルミニウム等を、シランカップリング剤で処理して、その平均粒子径を、当初平均粒子径の1.2倍以上とする方法としては、前記1)の項に記載した、水酸化アルミニウム等をシランカップリング剤で処理する方法と同様の方法が挙げられる。
この工程によって処理された水酸化アルミニウム等を用いると、チキソトロピー性が低く、成形加工性に優れる本発明の重合性組成物を簡便に得ることができる。
3)架橋性樹脂成形体
本発明の架橋性樹脂成形体は、本発明の重合性組成物を塊状重合して得られる成形体である。
本発明の重合性組成物を塊状重合する方法としては、(A)前記重合性組成物を支持体に注ぐ(流延する)か又は塗布し、塊状重合する方法、(B)重合性組成物を型内に注ぎこみ、塊状重合する方法、(C)重合性組成物を支持体に含浸し、塊状重合する方法等が挙げられる。
(A)の方法で用いる支持体の材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ナイロン等の樹脂;鉄、ステンレス、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、銀等の金属材料;等が挙げられる。成形体の形状は特に限定されないが、金属箔又は樹脂フィルムのように、フィルム状(シート状)が好ましい。
支持体の厚みは、作業性等の観点から、通常1〜150μm、好ましくは2〜100μmである。これらの支持体の表面は平滑であることが好ましい。また、密着性を強化したい場合は、支持体の表面を予めシランカップリング剤等で表面処理しておくことが好ましい。
重合性組成物を支持体に塗布する方法は特に制限されず、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
塊状重合は重合性組成物を加熱することによって開始される。加熱温度は、メタセシス重合触媒が機能する温度であり、通常50〜250℃、好ましくは100〜200℃である。重合時間は適宜選択すればよいが、通常、10秒から20分、好ましくは10秒から5分である。
この重合反応は発熱反応であり、一旦重合が開始すると、反応液の温度が急激に上昇し、短時間(例えば、10秒から5分程度)でピーク温度に到達する。重合反応時の最高温度があまりに高くなると、架橋反応が起きて架橋樹脂(架橋体)になってしまい、後架橋可能な架橋性樹脂が得られないおそれがある。したがって、重合反応のみを完全に進行させ、架橋反応が進行しないようにするためには、塊状重合のピーク温度を、前記ラジカル発生剤の1分間半減期温度以下、好ましくは230℃以下、より好ましくは200℃未満に制御することが好ましい。
なお、ここで「後架橋可能な架橋性樹脂」とは、該樹脂を加熱することによって、架橋反応が進行して架橋体になり得る樹脂という意味である。本発明の架橋性樹脂成形体は、後架橋可能な成形体である。
重合性組成物を加熱する方法としては特に制約されず、加熱プレート上に載せて加熱する方法、プレス機を用いて加圧しながら加熱(熱プレス)する方法、加熱したローラーで押圧する方法、加熱炉を用いる方法等が挙げられる。
以上のようにして得られる架橋性樹脂成形体(フィルム)の厚みは、通常10mm以下、好ましくは5mm以下である。
(B)の方法によれば、任意の形状の架橋性樹脂の成形体を得ることができる。その形状としては、シート状、フィルム状、柱状、円柱状、多角柱状等が挙げられる。
ここで用いる型としては、従来公知の成形型、例えば、割型構造すなわちコア型とキャビティー型を有する成形型を用いることができ、それらの空隙部(キャビティー)に重合性組成物を注入して塊状重合させる。コア型とキャビティー型は、目的とする成形品の形状にあった空隙部を形成するように作製される。また、成形型の形状、材質、大きさ等は特に制限されない。また、ガラス板や金属板等の板状成形型と所定の厚みのスペーサーとを用意し、スペーサーを2枚の板状成形型で挟んで形成される空間内に重合性組成物を注入することにより、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂成形体を得ることができる。
重合性組成物を成形型のキャビティー内に充填する際の充填圧力(注入圧)は、通常0.01〜10MPa、好ましくは0.02〜5MPaである。充填圧力が低すぎると、キャビティー内周面に形成された転写面の転写が良好に行われない傾向にあり、充填圧が高すぎると、成形型の剛性を高くしなければならず経済的ではない。型締圧力は通常0.01〜10MPaの範囲内である。
重合温度、重合時間等は、前記(A)で記載したのと同様である。
(C)の方法で用いる支持体は、繊維材である。(C)の方法によれば、架橋性樹脂が繊維材に含浸されたプリプレグを得ることができる。
繊維材の材質は、有機及び/又は無機の繊維である。例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、アミド繊維、金属繊維、セラミック繊維等が挙げられる。これらは1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。繊維材の形状としては、マット、クロス、不織布等が挙げられる。また、これらの繊維材はその表面がシランカップリング剤等で表面処理されていることが好ましい。
重合性組成物の繊維材への含浸は、例えば、重合性組成物の所定量を、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の方法により、繊維材に塗布し、必要に応じてその上に保護フィルムを重ね、上側からローラー等で押圧することにより行うことができる。重合性組成物を繊維材に含浸させた後、含浸物を所定温度に加熱することにより、重合性組成物を塊状重合させることができ、それによって架橋性樹脂が繊維材に含浸されてなるプリプレグが得られる。
保護フィルムとしては、前記(A)の方法で用いる支持体として例示したのと同様のものを使用することができる。
含浸物の加熱方法は特に限定されず、前記(A)の方法と同様の方法が採用できる。重合温度、重合時間等も、前記(A)で記載したのと同様である。
また、繊維材を設置した型内に重合性組成物を注入し、重合性組成物を含浸させてから前記(B)の方法に従い塊状重合してもよい。
また、前記(A)の方法と(C)の方法を組み合わせてもよい。例えば、支持体上に重合性組成物を流延し、その上に繊維材を敷き、再度重合性組成物を流延し、その上に保護フィルムを重ね、上側からローラー等で押圧し、加熱することにより、繊維材に架橋性樹脂が充分に含浸されたプリプレグを得ることができる。
本発明の重合性組成物は従来の樹脂ワニスと比較して低粘度であり、繊維材に対する含浸性に優れるので、繊維材に重合性組成物を均一に含浸させることができる。
また、本発明の重合性組成物は反応に関与しない溶媒等の含有量が少ないので、繊維材に含浸させた後に溶媒を除去する等の工程が不要であり、生産性に優れ、残存溶媒による臭気やフクレ等も生じない。さらに、本発明の架橋性樹脂成形体は保存安定性に優れるので、得られるプリプレグは保存安定性に優れる。
本発明の架橋性樹脂成形体は、前述した重合性組成物の塊状重合反応がほぼ完全に進行して得られるものであるので、残留モノマーが少なく、モノマーに由来する臭気等で作業環境が悪化することがない。また、前記のラジカル発生剤として分解温度の高いものを用いると、架橋時において、架橋性樹脂が適度に流動し、金属箔等の支持体との密着性、配線板への埋め込み性が良好になる。
本発明の架橋性樹脂成形体は、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;等の溶媒に可溶であることが好ましい。また、熱可塑性を示すので、架橋反応が起きない程度の温度で溶融成形を行うことによって様々な形状をとることができる。
本発明の架橋性樹脂成形体は、一部分が架橋体になっているものであってもよい。例えば、型内で重合性組成物を塊状重合したときには、型の中心部分は重合反応熱が発散しにくいので、型内の一部の温度が高くなりすぎる場合がある。高温部では架橋反応が起き、架橋体になってしまうことがある。しかし、熱を発散しやすい表面部が後架橋可能な架橋性樹脂で形成されていれば、本発明の架橋性樹脂成形体としての効果を十分に享受できる。
本発明の架橋性樹脂成形体は、塊状重合がほぼ完全に進行して得られるものであるので、保管中にさらに重合反応が進行するという恐れがない。本発明の架橋性樹脂成形体は架橋剤を含有しているが、架橋反応を起す温度以上に加熱しない限り、表面硬度が変化する等の不具合が生じず、保存安定性に優れている。
4)架橋樹脂成形体
本発明の架橋樹脂成形体は本発明の重合性組成物を塊状重合してなる重合体(以下、「架橋性樹脂」ということがある。)を架橋して得られるものである。
架橋は、例えば、架橋性樹脂を加熱溶融するなどして、架橋性樹脂が架橋反応を起す温度以上に維持することによって行うことができる。
架橋性樹脂を架橋させるときの温度は、前記塊状重合時のピーク温度より20℃以上高いことが好ましく、通常170〜250℃、好ましくは180〜220℃である。
また、架橋する時間は特に制約されないが、通常数分から数時間である。
架橋性樹脂を加熱溶融する方法としては、架橋性樹脂がシート状又はフィルム状の成形体である場合には、該成形体を必要に応じて支持体に積層し、熱プレスする方法が好ましい。熱プレスするときの圧力は、通常0.5〜20MPa、好ましくは3〜10MPaである。熱プレスは、真空又は減圧雰囲気下で行ってもよい。熱プレスは、平板成形用のプレス枠型を有する公知のプレス機、シートモールドコンパウンド(SMC)やバルクモールドコンパウンド(BMC)等のプレス成形機を用いて行なうことができる。
支持体としては、前記3)架橋性樹脂成形体の項で例示したのと同様のものを使用することができる。
得られる本発明の架橋樹脂成形体は、難燃性に優れる。難燃性に優れることは、UL−94規格に基づく試験により確認することができる。
5)積層体
本発明の積層体は、本発明の架橋性樹脂成形体、又は本発明の架橋樹脂成形体からなる層を少なくとも有するものである。
本発明の架橋性樹脂成形体からなる層を有する積層体の具体例としては、前述の、支持体上に、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂が積層された、支持体と架橋性樹脂成形体からなる積層体等が挙げられる。
本発明の架橋樹脂成形体からなる層を有する積層体の具体例としては、前述の、支持体上に、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂を積層し、熱プレスして得られる、支持体と、架橋樹脂成形体からなる積層体や、プリプレグを熱プレスすることによって得られる積層体等が挙げられる。熱プレスの条件は、前記架橋性樹脂を架橋する場合と同様である。
また、本発明の積層体は、前記支持体等の他、他の支持体を有していてもよい。他の支持体としては、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、金箔、銀箔等の金属箔;プリント配線板;導電性ポリマーフィルム、他の樹脂フィルム等のフィルム類;等が挙げられる。また、該支持体としてプリント配線板を用いると、多層プリント配線板を製造することができる。
銅箔等の金属箔やプリント配線板上の導電層は、その表面が、シランカップリング剤、チオール系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、各種接着剤等で処理されているものが好ましく、シランカップリング剤で処理されているものが特に好ましい。
本発明の架橋性樹脂は、流動性、密着性に優れているので、本発明の積層体は、平坦性、密着性に優れる。
また、本発明の積層体は、本発明の架橋性樹脂成形体又は架橋樹脂成形体からなる層を有するため、低線膨張率や高強度等の機械特性;低誘電正接等の電気特性;耐熱性、及び難燃性に優れる。
よって、本発明の積層体は、樹脂付き銅箔;プリント配線板、絶縁シート、層間絶縁膜、オーバーコート、アンテナ基板、電波吸収体、電波シールド等の電子部品材料として好適に用いることができる。
以下、実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
なお、調製例1〜6においては、混合混練機として、2軸遊星方式の混合混練機(TKハイビスミックス2P−1型、PRIMIX社製)を使用した。
粒子径の測定は、イソプロピルアルコールに粒子を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD 3000J、島津社製)により行った。
(調製例1)
水酸化アルミニウム(平均粒子径3.1μm、以下にて同じ)100部に、スチリルシラン(信越シリコーン社製KBM−1403、以下にて同じ)0.5部を添加した。温度20℃、攪拌回転数50rpmで15分間攪拌後、攪拌回転数を20rpmにし、90℃に加温し、さらに1時間撹拌後、20℃まで冷却した。
得られた混合物に、更にスチリルシラン0.5部を添加した。温度20℃、攪拌回転数20rpmで15分間攪拌後、新たに水酸化アルミニウム100部を添加した。温度20℃、攪拌回転数20rpmで15分間攪拌後、90℃に加温し、さらに1時間撹拌後、20℃まで冷却した。混合物をバットに取り出し、乾燥機で100℃にて2時間乾燥し、平均粒子径35μm(当初平均粒子径の11.3倍)の水酸化アルミニウムを調製した。
(調製例2)
調製例1において、水酸化アルミニウムを水酸化マグネシウム(平均粒子径1.8μm、以下にて同じ)に変更した以外は、調製例1と同様にして、平均粒子径30μm(当初平均粒子径の16.7倍)の水酸化マグネシウムを調製した。
(調製例3)
調製例1において、新たに添加する水酸化アルミニウム100部を、水酸化マグネシウム80部に、新たに添加するスチリルシランを0.5部から0.6部に変更した以外は、調製例1と同様にして、平均粒子径30μm(当初平均粒子径の1.2倍以上)の、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムの混合物を調製した。
(調製例4)
水酸化アルミニウム100部に、スチリルシラン0.5部を添加した。温度20℃、攪拌回転数50rpmで15分間攪拌後、攪拌回転数を200rpmに変更し、90℃に加温し、さらに1時間撹拌後、20℃まで冷却した。
得られた混合物をバットに取り出し、乾燥機で100℃にて2時間乾燥し、平均粒子径2.7μm(当初平均粒子径の0.87倍)の水酸化アルミニウムを調製した。
(調製例5)
調製例4において、水酸化アルミニウムを水酸化マグネシウムに変えた以外は、調製例4と同様にして、平均粒子径2μm(当初平均粒子径の1.11倍)の水酸化マグネシウムを調製した。
(調製例6)
調製例4において、後半の撹拌回転数を200rpmから20rpmに変えた以外は、調製例4と同様にして、平均粒子径4μm(当初平均粒子径の1.29倍)の水酸化アルミニウムを調製した。
(実施例1)
ガラス製フラスコ中で、ベンジリデン(1,3−ジメチル−4−イミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド51部と、トリフェニルホスフィン79部とを、トルエン952部に溶解して触媒液を調製した。
ポリエチレン製の瓶に、シクロオレフィンモノマーとして、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(MTF)を40部、及びテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン(TCD)を60部入れ、ここに、連鎖移動剤としてアリルメタクリレートを0.74部、架橋剤としてジ−t−ブチルペルオキシド(1分間半減期温度186℃)を1.2部、分散剤としてアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート(プレンアクトAL−M、味の素ファインテクノ社製)を1.1部、調製例1で得た平均粒子径35μmの水酸化アルミニウムを160部、調製例2で得た平均粒子径30μmの水酸化マグネシウムを80部添加して撹拌し、重合性組成物(1)を調製した。
次いで、この重合性組成物(1)100部をポリエチレンナフタレートフィルム(タイプQ51、厚み75μm、帝人デュポンフィルム社製、以下にて同じ)の上に流延し、その上にガラスクロス(品番2116、厚み92μm)を敷いて、さらにその上に上記重合性組成物(1)80部を流延した。その上からさらにポリエチレンナフタレートフィルムを被せ、ローラーを用いて重合性組成物(1)をガラスクロス全体に含浸させた。次いで、これを150℃に熱した加熱炉中で、1分間加熱し、重合性組成物(1)を塊状重合して厚さ0.1mmの積層体(1)を得た。
(実施例2)
実施例1において、調製例1で得た水酸化アルミニウム160部及び調製例2で得た水酸化マグネシウム80部の変わりに、調製例3で得た、平均粒子径30μmの、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムを240部使用した以外は、実施例1と同様にして、重合性組成物(2)を調製し、さらに、実施例1と同様にして、厚さ0.1μmの積層体(2)を得た。
(実施例3)
実施例1において、調製例1で得た水酸化アルミニウム160部及び調製例2で得た水酸化マグネシウム80部の変わりに、調製例6で得た、平均粒子径4μmの水酸化アルミニウムを200部使用した以外は、実施例1と同様にして、重合性組成物(3)を調製し、さらに、実施例1と同様にして、厚さ0.1μmの積層体(3)を得た。
(比較例1)
実施例1において、調製例1で得た水酸化アルミニウム160部及び調製例2で得た水酸化マグネシウム80部の変わりに、調製例4で得た平均粒子径3μmの水酸化アルミニウム160部及び調製例5で得た平均粒子径2μmの水酸化マグネシウム80部を使用した以外は、実施例1と同様にして、重合性組成物(4)を調製し、さらに、実施例1と同様にして、厚さ0.1mmの積層体(4)を得た。
(比較例2)
実施例1において、調製例1で得た水酸化アルミニウム160部及び調製例2で得た水酸化マグネシウム80部の変わりに、調製例4で得た平均粒子径3μmの水酸化アルミニウム200部を使用した以外は、実施例1と同様にして、重合性組成物(5)を調製し、さらに、実施例1と同様にして、厚さ0.1μの積層体(5)を得た。
(比較例3)
実施例1において、調製例1で得た水酸化アルミニウム160部及び調製例2で得た水酸化マグネシウム80部の変わりに、市販品の水酸化アルミニウム(B303、平均粒子径30μm、日本軽金属社製)200部をそのまま使用した以外は、実施例1と同様にして、重合性組成物(6)を調製し、さらに、実施例1と同様にして、厚さ0.1μmの積層体(6)を得た。
以下に示す方法により、実施例1〜3及び比較例1〜3で得た重合性組成物(1)〜(6)につき、成形加工性、粘弾性を評価・測定し、積層体(1)〜(6)につき難燃性を評価した。
〈成形加工性〉
重合性組成物(1)〜(6)のそれぞれ1.5Lを、2Lの金属タンクに充填し、0.5MPの圧力を加えた。金属タンクとT型ダイを直径1.5cmのSUS性チューブでつなぎ、T型ダイへ重合性組成物を圧送した。高さ100μm、幅50cmのT型ダイからの重合性組成物の出方を観察し、以下の評価基準に従って成形加工性を評価した。評価結果を下記第1表に示す。
〔評価基準〕
○:全量出る。
△:途中で詰まる。
×:出ない。
〈粘弾性〉
重合性組成物(1)〜(6)につき、粘度/粘弾性測定装置(レオストレス6000、HAAKE社製)を用いて線形粘弾性測定を行い、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)を求めた。その結果を下記第1表に示す。
〈難燃性〉
積層体(1)〜(6)につき、UL−94規格に基づいて消化時間(秒)を測定した。測定結果を下記第1表に示す。
Figure 2012214589
第1表より、実施例1〜3の重合性組成物(1)〜(3)は、貯蔵弾性率G’が5〜1000Paで、成形加工性に優れ、積層体(1)〜(3)は難燃性に優れていた。
貯蔵弾性率G’が5〜1000Paにない比較例1、2の重合性組成物(4)、(5)は、用いた水酸化アルミニウム等の平均粒子径が小さく、得られた積層体の難燃性は高いが、成形加工性に劣り、比較例3の重合性組成物(6)では平均粒子径が大きいものを用い、成形加工性は優れていたが、難燃性に劣っていた。

Claims (8)

  1. シクロオレフィンモノマー、メタセシス重合触媒、架橋剤、並びに、シランカップリング剤で処理することによって平均粒子径を増大させた、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウム、を含有してなり、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が3〜100μmの範囲にあり、せん断ひずみ(γ)が0.1のときの貯蔵弾性率(G’)が5〜1000Paである重合性組成物。
  2. 水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの総使用量が、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して50〜500重量部である請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムとの配合割合が、重量比で、(水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム)=100/0〜10/90である請求項1又は2に記載の重合性組成物。
  4. 前記水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムの当初平均粒子径が1〜10μmであり、シランカップリング剤で処理された後の平均粒子径が、当初平均粒子径の1.2倍以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重合性組成物。
  5. 当初平均粒子径が1〜10μmの、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムを、シランカップリング剤で処理して、その平均粒子径を、当初平均粒子径の1.2倍以上とする工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載の重合性組成物の調製方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の重合性組成物を塊状重合してなる架橋性樹脂成形体。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の重合性組成物を塊状重合してなる重合体を架橋してなる架橋樹脂成形体。
  8. 請求項6に記載の架橋性樹脂成形体、又は請求項7に記載の架橋樹脂成形体からなる層を少なくとも有する積層体。
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