以下、本発明の実施の形態に係る回胴式遊技機(以下、「スロットマシン1」という)の構成について図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、スロットマシン1の概観について説明する。
スロットマシン1には、後述の主制御回路71などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとが設けられている。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状の構造を有しており、後述のステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動によって、上から下への縦方向に回転及びその停止を行う。また、リール3L,3C,3Rの周面には、複数種類の図柄が所定の間隔をもって連続的に配されている。
フロントドア1bの中央には、正面側から見てリール3L,3C,3Rの手前側、即ち、リール3L,3C,3Rに重畳する位置に、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5の表示画面5aは、図柄表示領域4L,4C,4R及び演出表示領域23により構成されている。図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、それぞれが各リールの前方に位置するように設けられている。図柄表示領域4L,4C,4Rは、各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成となっており、図柄表示領域4L,4C,4Rを透して、その背後に設けられている各リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となっている。また、演出表示領域23では、後述の副制御回路72により映像の表示が行われ、演出が実行される。
3つの図柄表示領域4L,4C,4R(以下、表示窓4L,4C,4R)のそれぞれには、対応するリールの回転が停止したときに、その表示領域内における上段、中段及び下段の各領域に1個の図柄が表示されることによって、対応するリールの表面に配された複数の図柄のうち3個の図柄が表示される。図柄表示領域4L,4C,4Rは、複数のリール毎にその表面に配された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段を構成する。尚、表示窓4L,4C,4Rは、必ずしも対応する3つのリールのそれぞれに一対一で対応する構成である必要はなく、例えば表示窓を1つにして(つまり、仕切りをなくして)、各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を表示する構成を採用しても良い。
表示窓4L,4C,4Rには、それぞれが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ結んでなる擬似的なラインが形成され、このライン(以下、入賞判定ライン)に沿って表示された図柄の組合せに基づいて入賞か否かが判定される。入賞判定ラインの種類としては、各表示窓4L,4C,4Rの中段を組み合わせてなるセンターライン8c、各表示窓4L,4C,4Rの上段を組み合わせてなるトップライン8b、各表示窓4L,4C,4Rの下段を組み合わせてなるボトムライン8d、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの上段を組み合わせてなるクロスアップライン8a、及び、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン8eの5つが設けられている。
液晶表示装置5の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の右側には、遊技者により投下されるメダルを受け入れるためのメダル投入口22が設けられている。基本的に、メダル投入口22に投下されたメダルは、その一部(例えば3枚)が遊技に投入され、投入された枚数を超えた分のメダルは予め定められた枚数(例えば50枚)を上限としてスロットマシン1内に預けることが可能となっている(いわゆるクレジット機能)。台座部10の左側には、上記のようにスロットマシン1内に預けられた遊技者所有のメダルのうち遊技に投入する枚数を決定するための1−ベットボタン11及び最大ベットボタン13が設けられている。
また、台座部10の左側には、決定・選択ボタン12が設けられている。遊技者は、この決定・選択ボタン12を押すことにより、液晶表示装置5の表示画面の切り替え等を指示するための入力を行う。台座部10の中央には、7セグメントLEDから成る7セグ表示器18が設けられている。7セグ表示器18は、遊技に投入されるメダルの枚数(以下、投入枚数)、入賞判定ラインに沿って入賞に係る図柄の組合せが表示されたときに遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、払出枚数)、スロットマシン1内に預けられている遊技者所有のメダルの枚数(以下、クレジット枚数)などをデジタル表示する。
台座部10の前面部の左寄りには、スロットマシン1内に預けられているメダルを、正面下部に設けられたメダル払出口15から排出させるための精算ボタン14が設けられている。メダル払出口15から排出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。精算ボタン14の右方には、3つのリール3L,3C,3R全ての回転を開始させるためのスタートレバー6が設けられている。また、スタートレバー6の右方には、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられ、該当するリールの回転を停止させるためのストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。
本実施の形態では、3つのリールのすべてが回転しているときにおいて各ストップボタンの何れか1つが遊技者により押されるときを「第1停止」という。また、これに続き、3つのリールのうち残り2つが回転しているときにおいてこれらに対応する各ストップボタンの何れか1つが遊技者により押されるときを「第2停止」という。さらにまた、続いて、3つのリールのうち残り1つが回転しているときにおいてこれに対応するストップボタンが遊技者により押されるときを「第3停止」という。
フロントドア1bの上部には、LEDからなるランプ101L,101Rが設けられている。また、フロントドア1bの下部には、スピーカ21L,21Rが設けられている。本実施の形態のスロットマシン1では、前述の液晶表示装置5により行われる映像の表示、ランプ101L,101Rにより行われる光の出力、スピーカ21L,21Rにより行われる効果音や楽曲等の音の出力、或いはこれらの組合せによって、内部当籤役等に基づいた演出が行われる。
次に、図2を参照して、スロットマシン1の各リール3L,3C,3Rの表面に配されている図柄の配列について説明する。
各リール3L,3C,3Rの表面には複数種類の図柄がリールの回転方向に連続して配されている。各リール3L,3C,3Rは、図中の矢印方向に、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71により制御され、各リール3L,3C,3Rの回転に伴ってその表面に配された図柄が変動する。
詳しくは追って説明するが、各リール3L,3C,3Rは、遊技者により該当するストップボタンが押されたときから規定時間(例えば190msec)以内にその回転を停止する制御が行われる。上記規定時間以内でリールの回転が継続して停止された場合、遊技者からみれば、ストップボタンを押した後、目当ての図柄が直ちに停止せずに、下方に移動した後に停止するように見える。この現象をいわゆるリールの「滑り」と呼んでおり、上記規定時間以内で継続するリールの回転に伴って移動する図柄の数は「滑り駒数」と呼ばれる。本実施の形態では、上記滑り駒数の最大値として「4」を採用しており、遊技者によりストップボタンが押されたときに入賞判定ラインにある図柄から4個先までの範囲内にある各図柄の何れかが、上記入賞判定ラインに到達したときに、該当するリールの回転を停止することが可能となっている。
各リール3L,3C,3Rの表面には、その回転方向における21箇所の各位置(後述の図柄カウンタにより特定される位置であり、図柄位置「0」〜「20」)に対して、赤7(図柄61)、青7(図柄62)、BAR(図柄63)、赤チェリー(図柄64)、青チェリー(図柄65)、スイカ(図柄66)、ベル(図柄67)、左ベル(図柄68)、リプレイ(図柄69)又はブランク(図柄70)が配されている。
本実施の形態では、左リール3Lにおいて、第1の図柄である図柄「赤7」が配された図柄位置「3」を含む所定の範囲(図柄位置「0」〜図柄位置「5」及び図柄位置「17」〜図柄位置「20」)を第1の範囲と定義する一方で、第2の図柄である図柄「青7」が配された図柄位置「13」を含む所定の範囲(図柄位置「6」〜図柄位置「16」)を第2の範囲と定義する。
また、中リール3Cにおいて、第1の図柄である図柄「赤チェリー」が配された図柄位置「16」を含む所定の範囲(図柄位置「9」〜図柄位置「18」)を第1の範囲と定義する一方で、第2の図柄である図柄「青チェリー」が配された図柄位置「5」を含む所定の範囲(図柄位置「0」〜図柄位置「8」、図柄位置「19」及び図柄位置「20」)を第2の範囲と定義する。
また、右リール3Rにおいて、第1の図柄である図柄「赤チェリー」が配された図柄位置「16」を含む所定の範囲(図柄位置「7」〜図柄位置「17」)を第1の範囲と定義する一方で、第2の図柄である図柄「青チェリー」が配された図柄位置「4」を含む所定の範囲(図柄位置「0」〜図柄位置「6」及び図柄位置「18」〜図柄位置「20」)を第2の範囲と定義する。
各リール3L,3C,3Rの第1の図柄と第2の図柄は、滑り駒数の最大値をX(Xは自然数であり、本実施の形態では原則として4)とし、各表示窓4L,4C,4Rにおいて表示される図柄の数をY(Yは自然数であり、本実施の形態では3)とすると、その表面において他の図柄が少なくとも「X+Y−1」個(即ち、6個)連続する間隔で配されている。第1の図柄と第2の図柄を上記のような位置関係とすることによって、一方が表示窓内に表示されている場合に、ストップボタンが押されたとき、前述の「滑り」を利用しても、他方が表示窓内に表示されることがないようにすることが可能となる。
次に、図3を参照して、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71及び副制御回路72と電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含むスロットマシン1の回路構成について説明する。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、抽籤の結果に基づくリールの制御などスロットマシン1の主たる制御を行う手段であるCPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。
ROM32には、CPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図37〜図52参照)、後述の内部抽籤テーブルなどの各種データを規定するテーブル(例えば、後述の図5〜図29参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。RAM33には、後述の内部当籤役格納領域や遊技状態フラグ格納領域などの各種データを格納するための格納領域(例えば、後述の図30〜図36参照)が設けられている。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。発生される基準クロックパルスに基づいて、後述の割込処理などが行われる。乱数発生器36は、一定の範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出(サンプリング)する。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、7セグ表示器18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rがある。また、マイクロコンピュータ30の各出力ポートには、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路がそれぞれ接続されている。各回路としては、表示部駆動回路48、モータ駆動回路39及びホッパー駆動回路41がある。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18による表示の制御を行う。ホッパー駆動回路41は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能なメダル払出装置として機能するホッパー40の駆動を制御し、メダルの排出を制御する。モータ駆動回路39は、主制御回路71からのパルスをステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力することによって、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御し、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の制御を行う。
本実施の形態では、ステッピングモータ49L,49C,49Rの回転を所定の減速比をもってリール3L,3C,3Rに伝達するギア(図示せず)が備えられており、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して所定回数(例えば16回)のパルスの出力が行われることによって、リールの表面に配された図柄1個分の回転が行われる構成となっている。
また、マイクロコンピュータ30の各入力ポートには、スイッチ類等がそれぞれ接続されており、前述のアクチュエータ等の制御が行われる契機となる所定の信号を入力する。具体的には、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、1−ベットスイッチ11S、最大ベットスイッチ13S、精算スイッチ14S、設定変更スイッチ19S、リセットスイッチ20S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50及び払出完了信号回路51が接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により押し下げられたことを検出する。ストップスイッチ7Sは、各ストップボタン7L,7C,7Rが遊技者により押されたことを検出する。1−ベットスイッチ11Sは1−ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。最大ベットスイッチ13Sは最大ベットボタン13が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ22Sは、遊技者によりメダル投入口22に投下されたメダルがセレクタ(図示せず)内を通過したことを検出する。セレクタは、材質や形状などが適正であるメダルか否かを選別する装置であり、適正なメダルを、大量のメダルを貯留可能な収容部を備えるホッパー40へ案内する通路を形成している。尚、本実施の形態では、メダル投入口22にメダルが投下されること及び各ベットボタンが遊技者により押されることを含めて「投入操作」という。
精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの動作により、ホッパー40により排出されたメダルが払出枚数に達したか否かを検出する。リール位置検出回路50は、例えば発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが1回転したことを示すリールインデックスをリール3L,3C,3R毎に検出する。
本実施の形態では、リールが1回転したことを示すリールインデックスが検出されてから、前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数を計数することによって、リールの回転方向における位置(リールインデックスが検出される位置を基準とするリールの回転角度とも言える)を検出することが可能となっている。
前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力されたパルスの回数は、RAM33に設けられるパルスカウンタによって計数され、パルスカウンタにより所定回数がカウントされる毎に、RAM33に設けられる図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、リールの種別に応じて設けられ、リールインデックスが後述のリール位置検出回路50によって検出される毎にその値がクリアされる。
前述した滑り駒数は、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、基準とする位置(例えばセンターライン8c)を通過する図柄の数であるが、これは、停止操作が検出されてから更新される図柄カウンタの値によって管理される。
次に、図4を参照して、副制御回路72の回路構成について説明する。
主制御回路71と副制御回路72とは電気的に接続されており、主制御回路71から副制御回路72への一方向通信が行われる構成となっている。そして、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて演出の内容の決定や実行などの各種処理を行う。副制御回路72には、その動作が制御される主要なアクチュエータとして、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R及びランプ101が接続されている。
副制御回路72は、基本的に、演出内容の決定やその実行などを制御する手段であるサブCPU81、記憶手段である制御ROM82及びSDRAM83を主たる構成要素としている。サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに従って、制御ROM82内に記憶された制御用プログラム等を実行し、映像、音、光の出力を制御する。SDRAM83には、主制御回路71において決定された内部当籤役などの各種データを格納する格納領域や、演出用の遊技状態などの副制御回路72において管理する各種データを格納する格納領域が設けられる。
制御ROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。プログラム記憶領域は、サブCPU制御用プログラム(図72〜図90)を記憶する。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出内容(後述の演出データ等)の決定、並びに、液晶表示装置5により映像の表示を行うためのアニメーションデータの登録、スピーカ21L,21Rにより音の出力を行うためのサウンドデータの登録、及びランプ101L,101Rにより光の出力を行うためのLEDデータの登録を行う演出登録タスクなどが含まれている。
データ記憶領域は、各種テーブル(図53〜図71)を記憶するテーブル記憶領域、複数種類の演出データを記憶する演出データ記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を定めたLEDデータを記憶するLED制御データ記憶領域、BGMや効果音といったサウンドデータを記憶するサウンドデータ記憶領域などが含まれている。
また、副制御回路72には、上記アニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域に基づいて、液晶表示装置5による映像の表示を制御するためのレンダリングプロセッサ84、描画用SDRAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87が設けられている。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力される信号(コマンド)に応じて、レンダリングを行う。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用SDRAM85に展開される。レンダリングにより作成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置5により表示される。また、サブCPU81には、ランプ101が接続されている。サブCPU81は、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域に基づいて、ランプ101による光の出力を制御する。
また、副制御回路72には、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するためのデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSP)90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89が設けられている。DSP90は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力される信号(コマンド)に応じて、指定されたサウンドデータの出力を行う。DSP90が行うタスクに必要なデータはオーディオRAM91に展開される。A/D変換器88は、サウンドデータのデジタルからアナログへの変換を行う。アナログに変換が行われると、増幅器であるアンプ89を介してスピーカ21L,21Rにより出力される。
以下では、図5〜図29を参照して、主制御回路71のROM32に記憶されている各種テーブルについて説明する。まず、図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの表面に配されている図柄の配列(図2参照)をデータにより表したものである。図柄配置テーブルは、前述の図柄カウンタにより管理されるリールの回転方向における各位置と、当該各位置に配される図柄の種別を示す図柄コードとを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに、センターライン8c(より厳密には、各表示窓4L,4C,4R内の縦方向における中段の領域の中心部)に位置する図柄を図柄位置「0」として、リールの回転方向に移動する順に図柄位置「0」〜「20」を割り当てていることから、センターライン8c(各表示窓の中段)に位置する各リールの図柄の種別を各リールに応じて特定可能となる。尚、CPU31により制御される図柄カウンタは、リールの回転方向における位置をリールの種別に応じて特定する位置特定手段を構成する。また、図柄カウンタ及び図柄配置テーブルは、所定の位置にある図柄を特定する図柄特定手段を構成する。
次に、図6を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
本実施の形態では、前述の入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動、リプレイタイム(以下、「RT」)の作動等が行われる。図柄組合せテーブルは、図柄の組合せを表すデータと、これに対応する入賞作動フラグ及び払出枚数とを規定する。
入賞作動フラグは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せの種別を特定するデータである。入賞作動フラグは、基本的に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータであり、後述の表示役格納領域(より具体的には、それぞれ1バイトからなる表示役1格納領域、表示役2格納領域及び表示役3格納領域)に格納される。尚、入賞判定ラインに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せの何れにも一致しない場合には、入賞作動フラグとして「ハズレ」が決定される。
格納領域識別データは、対応する入賞作動フラグを格納する対象となる表示役格納領域(後述の図31)のアドレスを指定するためのデータである(つまり、格納領域のアドレスを算出するためのオフセット)。本実施の形態では、表示役1格納領域、表示役2格納領域及び表示役3格納領域の3つが設けられており、これらの表示役格納領域に格納されるデータを説明の便宜上「表示役」と称す。
即ち、本実施の形態においては、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せが8種類を超えていることから、格納される領域の相違をもって、別種の表示役として管理し、仮に同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々が異なる図柄の組合せを特定できるようにしている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出しを行うメダルの枚数を表すデータであり、その数値に基づいてホッパー40の駆動によるメダルの排出や、クレジットカウンタの加算が行われる。本実施の形態では、表示役として、特殊1〜特殊8、チェリー、スイカ、ベル1及びベル2の何れかが決定されたとき、払出枚数として0を超える数値が決定され、メダルの払い出しが行われる。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。再遊技の作動が行われると、そのときの投入枚数と同数のメダルが、次回において遊技者による投入操作に基づかずに自動的に投入されるようになり、遊技者は次回において所有するメダルを消費しなくて済むようになる。
また、表示役としてRTが決定されたとき、RT1遊技状態の作動が行われる。RT1遊技状態においては、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技者はメダルの消費を極力抑えながら、後述の乱数値に基づいた抽籤の結果を得ることができる。
また、表示役としてBB1又はBB2が決定されたとき、ビッグボーナス(以下、BB)遊技状態の作動が行われる。表示役としてMB1又はMB2が決定されたとき、ミドルボーナス(以下、MB)遊技状態の作動が行われる。BB遊技状態又はMB遊技状態においては、メダルの払い出しが行われる機会が増すことから、遊技者は所有するメダルを増加させることができる。
ここで、図6及び前述した図2を参照し、表示役「特殊1」〜「特殊8」と表示役「RT」との関係について説明する。本実施の形態では、RTに係る図柄の組合せとして規定されている「スイカ−リプレイ−リプレイ」、「赤7−リプレイ−リプレイ」又は「青7−リプレイ−リプレイ」は、後述の特殊1〜特殊8の何れかに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が決定された場合において、ストップボタンが遊技者により押されたときの図柄カウンタの値に対応する図柄位置(以下、停止開始位置)が、当該図柄の組合せを構成する図柄が配された図柄位置を含む所定の範囲内ではないことを条件に、入賞判定ラインに沿って表示される。
ここで、特殊1〜特殊8のそれぞれに係る図柄の組合せの構成は、図6に示すように、各リール3L,3C,3Rの表面において前述した第1の範囲に含まれる第1の図柄又は第2の範囲に含まれる第2の図柄の何れかをそれぞれ組み合わせてなる8通りの図柄の組合せとして規定されている。具体的には、左リール3Lの図柄「赤7」又は図柄「青7」の何れかと、中リール3Cの図柄「赤チェリー」又は図柄「青チェリー」の何れかと、右リール3Rの図柄「赤チェリー」又は図柄「青チェリー」の何れかとをそれぞれ組合せてなる8通りの図柄の組合せである。
例えば、後述の特殊1に係る図柄の組合せ(赤7−赤チェリー−赤チェリー)の表示を許容する内部当籤役が決定された場合であれば、左リール3Lの図柄「赤7」が含まれた第1の範囲内ではないとき、中リール3Cの停止開始位置が図柄「赤チェリー」が含まれた第1の範囲内ではないとき、且つ、右リール3Rの停止開始位置が図柄「赤チェリー」が含まれた第1の範囲内ではないときに、RTに係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることとなる。
つまり、特殊1〜特殊8の何れかに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が決定された場合に、RT1遊技状態の作動を開始させようとするとき、遊技者には、表示が許容された図柄の組合せを構成する図柄(例えば、第1の図柄)とは異なる他方の図柄(例えば、第2の図柄)を狙ってストップボタンを押すことが求められる。尚、特殊1〜特殊8に係る8通りの図柄の組合せの何れの表示が許容されているかが不明な状況においては、遊技者は、勘や運などに頼って8通りの何れか1つを予想しなければならず、予想した図柄の組合せを構成する図柄を各リール3L,3C,3Rについて想定した上で、その図柄とは異なる他方の図柄を狙ってストップボタンを押す必要がある。
次に、図7を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、BB遊技状態、MB遊技状態、レギュラーボーナス(以下、RB)遊技状態といったボーナスゲームの作動が決定されたときに、RAM33の格納領域に格納されるデータを規定する。後でフローチャート(後述の図51)を参照して説明するが、BB遊技状態の作動が行われている間は、RB遊技状態の作動が連続して行われる構成を採用している。
BB遊技状態の作動が行われるとき、遊技状態フラグ格納領域に格納するデータとしてBB遊技状態フラグが取得され、ボーナス終了枚数カウンタに格納する値として360が決定される。MB遊技状態の作動が行われるとき、MB遊技状態フラグが取得され、ボーナス終了枚数カウンタに格納する値として120が決定される。ボーナス終了枚数カウンタは、BB遊技状態において遊技者に対して払い出すメダルの総数を管理するデータである。尚、ボーナス終了枚数カウンタの減算が行われる結果、0に更新されたことを条件にBB遊技状態(及びRB遊技状態)又はMB遊技状態の作動が終了する。
RB遊技状態の作動が行われるとき、RB遊技状態フラグが取得され、遊技可能回数カウンタに格納する値及び入賞可能回数カウンタに格納する値としてそれぞれ8が決定される。遊技可能回数カウンタは、開始操作の検出に基づいて抽籤処理が実行された回数(即ち、遊技数)を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、メダルの払い出しに係る表示役が決定された回数を管理するためのデータである。尚、上記各カウンタの減算が行われる結果、0に更新されたことを条件にRB遊技状態の作動が終了する。
次に、図8及び図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定する。データポインタは、後述の内部抽籤テーブルを参照して行われる抽籤の結果として取得されるデータであり、内部当籤役の決定に用いられるデータである。後述の内部抽籤テーブルは、データポインタとして、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを規定している。
内部当籤役は、後述の内部当籤役格納領域(より具体的には、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域及び内部当籤役3格納領域)に格納されるデータであり、基本的に各ビットに固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトの大きさからなるデータである。
内部当籤役とは、前述した図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのうち、入賞判定ライン8a〜8eに対してその表示を許容する図柄の組合せの種別を特定するデータであるといえる。前述したように、本実施の形態においては、図柄組合せテーブルにより規定されている入賞に係る図柄の組合せが8種類を超えていることから、格納される領域の相違をもって、別種の内部当籤役として管理し、仮に同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々に応じてその表示が許容される図柄の組合せが異なるようにしている。
図8は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「20」に応じて、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示又は再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役であって、それぞれ1バイトからなる2種のデータ(データ1及びデータ2)を規定している。データ1は後述の内部当籤役1格納領域に、データ2は後述の内部当籤役2格納領域にそれぞれ格納される。
図9は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタ「0」〜「4」に応じて、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役であって、1バイトからなるデータ(データ3)を規定している。このデータ3は後述の内部当籤役3格納領域に格納される。
データポインタが1以上のとき、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れかの表示を許容する内部当籤役が決定される。他方、データポインタが0のとき、その内容は「ハズレ」となり、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示を何れも許容しない内部当籤役が決定される。尚、データポインタが決定されると、該当する内部当籤役が一義的に決定されることとなるため、両者は等価な関係にあるといえる。
また、本実施の形態では、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が決定された場合、ストップボタンが遊技者により押されると、前述したリールの「滑り」を利用して、その表示が許容される図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるように各リールの回転が停止される(いわゆる「引き込み」)。これに対して、例えば内部当籤役として「ハズレ」が決定された場合など、その表示が許容されない図柄の組合せについては、前述したリールの「滑り」を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないように各リールの回転が停止される(いわゆる「蹴飛ばし」)。
次に、図10を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定する。遊技状態は、遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータであり、これを参照することで選択する内部抽籤テーブルの種別が特定される。本実施の形態では、一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、MB遊技状態及びRB遊技状態のそれぞれに応じて内部抽籤テーブルが規定されている。各遊技状態に応じて設けられた内部抽籤テーブルを使い分けることによって、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏を生じさせるようにしている。
次に、図11〜図15を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、抽籤値とデータポインタとを規定する。抽籤値は、これが割り当てられたデータ(内部抽籤テーブルにおいてはデータポインタ)が決定されるときの乱数値を規定したものであり、より具体的には、その個数を規定したものであるといえる。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出された乱数値を、内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号の末尾から順次取得する抽籤値によって減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁借り」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(即ち65536)」によって表すことができる。即ち、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、当籤確率が高く、これが割り当てられたデータが決定され易いといえる。前述の内部抽籤テーブル決定テーブルにより規定されている抽籤回数は、各当籤番号について上記の桁借りが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
内部抽籤テーブルは、データポインタとして、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを規定しており、上記抽籤の結果、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタの両方が取得される構成となっている。
図11は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号31に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、前述した特殊1〜特殊8のそれぞれが内部当籤役として決定されるときの抽籤値の大きさは等しいことから、当籤確率の偏りを手がかりにして特殊1〜特殊8の何れが決定されたかを予想することは難しくなっている。
尚、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、設定値に応じて設けられており、設定値が高いほど、メダルの払い出しやボーナスゲームの作動に係るデータポインタの当籤確率が高くなるように各抽籤値が規定されている。
図12は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態において表示役としてRT1が決定されると、RT1遊技状態の作動が開始され、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルが選択される。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号31に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。
図13は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態又はRT1遊技状態において内部当籤役としてBB1、BB2、MB1又はMB2が決定されると、RT2遊技状態の作動が開始され、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルが選択される。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号27に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの構成及びRT2遊技状態用内部抽籤テーブルの構成は、基本的に、当籤番号27に対応する抽籤値の大きさが異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの構成と同様となっている。当籤番号27に対応するデータポインタ「19」に基づいて決定される内部当籤役は、再遊技の作動に係る内部当籤役「リプレイ」である。つまり、本実施の形態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT2遊技状態用内部抽籤テーブルのそれぞれを使い分けることによって、再遊技の作動に係る内部当籤役の当籤確率を変動させるようにしている。
ここで、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT2遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、再遊技の作動に係る内部当籤役の当籤確率は、「データポインタ19に対応する抽籤値/65536」として表される。3つの内部抽籤テーブルの間でその当籤確率を比べると、RT1遊技状態が最も高く、RT2遊技状態が次に高く、一般遊技状態が最も低い。
したがって、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されているときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されているときと比べて、再遊技の作動が行われる機会が増加されるようになり、メダルの消費を抑えながら、前記内部当籤役の決定に係る抽籤の結果を享受することができるようになる。つまり、この間にメダルの払い出しに係る内部当籤役が決定されれば、遊技者が所有するメダルの漸増が期待できることから、RT1遊技状態は、ボーナスゲームの作動が行われている場合を除けば、遊技者にとって相対的に有利な状態として位置づけられている。
図14は、MB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号26に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。MB遊技状態用内部抽籤テーブルの構成は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの構成と同様となっている。
図15は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1に割り当てられた抽籤値は「65536」であり、メダルの払出しに係る全ての種類の図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が必ず決定される(つまり、ハズレがない)。
次に、図16〜図29を参照し、前述の内部当籤役に基づいて、3つのリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御(以下、停止制御)を行う際に使用するテーブルについて説明する。尚、以下では、停止制御を行う際に使用するテーブルを、内部当籤役としてスイカが決定された場合を例にして説明する。
まず、図16〜図21を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、内部当籤役に基づいて、各リール3L,3C,3Rの滑り駒数の決定(言い換えると、各リール3L,3C,3Rの回転が停止する位置の決定)を行うために参照されるデータである。停止テーブルは、ラインデータ「1」〜「3」毎に、該当するリールの図柄位置データ「0」〜「20」に応じて、滑り駒数決定データ「0」〜「4」の何れかを規定する。
図柄位置データは、停止開始位置に対応している。滑り駒数決定データは、リールの回転が停止する位置を指定するデータである。本実施の形態では、前述の停止開始位置に、滑り駒数として規定された予め定められた数値「0」〜「4」の何れかを加算した図柄位置が、リールの回転が停止する位置(以下、停止予定位置)として決定される。尚、基本的に、停止テーブルは、対応付けられた内部当籤役によってその表示が許容される図柄の組合せが、極力入賞判定ラインに沿って表示されるように滑り駒数決定データを規定する。
停止テーブルでは、3種のラインデータに応じた3通りのパターンにて滑り駒数決定データが決定されるようにしている。つまり、ラインデータは、滑り駒数決定データを3通りのパターンの何れを参照して決定するか(その停止テーブル上のアドレス)を指定するためのデータである。この構成は、複数のテーブルを設けずとも、ラインデータの相違によって、異なる滑り駒数決定データを決定することを可能とすることで、リールの回転が停止する位置の多様化を図りつつ、データの圧縮化を図ることを目的としている。
次に、図22を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ(内部当籤役決定テーブルから取得された内部当籤役と同義)に応じて回胴停止用番号を規定している。内部当籤役と回胴停止用番号は一対一の関係にあり、各内部当籤役に応じて固有の回胴停止用番号が選択される。
回胴停止用番号は、各リール3L,3C,3Rについて、その回転が停止する順序(つまり、第1停止、第2停止及び第3停止)やその種別等に応じて、参照する停止テーブルを決定するためのデータ(以下、停止データ)を選択するための識別子である。追って説明するが、停止データとしては、後述の停止テーブル番号、ラインデータ、変更データ選択用番号、停止テーブル選択データといったデータがある。例えば、内部当籤役がスイカであるとき(小役・リプレイ用データポインタは15)、回胴停止用番号として「15」が決定される。
次に、図23を参照して、回胴停止初期設定テーブルについて説明する。
回胴停止初期設定テーブルは、遊技者によって押されたとストップスイッチ7Sにより検出されたストップボタン(以下、作動ストップボタン)の種別毎に、前述の回胴停止用番号に応じて、ラインデータ、第1停止用停止テーブル番号及び変更データ選択用番号を規定する。
第1停止用停止テーブル番号は、第1停止時において参照する停止テーブル(以下、第1停止用停止テーブル)のアドレスを指定するためのデータである。ラインデータは、第1停止用停止テーブルにおいて3通りのパターンの何れを参照して滑り駒数決定データを決定するかを指定するためのデータである。変更データ選択用番号は、第1停止後において参照する後述の停止テーブル選択値格納テーブルのアドレスを指定するためのデータであって、第2停止時において参照する停止テーブル(以下、第2停止用停止テーブル)及び第3停止時において参照する停止テーブル(以下、第3停止用停止テーブル)を決定するためのデータである。
本実施の形態では、全てのリール3L,3C,3Rの回転が開始されたときに、第1停止時において参照される停止テーブル、滑り駒数決定データを決定する際にその停止テーブルにおいて参照するラインデータ、及びその後の第2停止時及び第3停止時のそれぞれにおいて参照する停止テーブルを決定するためのデータが、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれに応じて予め決定される。
例えば、回胴停止用番号が「15」であるとき、第1停止時の作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであったとすると、第1停止用停止テーブルとして図16に示す停止テーブル「TBL107」が選択され、且つ、その停止テーブル「TBL107」におけるラインデータ「1」が参照されることとなる。また、変更データ選択用番号として「L8」が決定される。
次に、図24を参照して、停止テーブル選択データ選択テーブルについて説明する。
停止テーブル選択データ選択テーブルは、回胴停止用番号、第1停止時の作動ストップボタンの種別及びその停止開始位置に応じて、停止テーブル選択データを規定している。停止テーブル選択データは、第1停止時の停止開始位置に基づいた第2停止用停止テーブル及び第3停止用停止テーブルを選択するためのデータである。
停止テーブル選択データ選択テーブルは、各停止開始位置「0」〜「20」に応じて、「0」〜「20」の何れかを停止テーブル選択データとして規定している。例えば、回胴停止用番号が15であり、第1停止時において左ストップボタン7Lが押され、且つ、そのときの左リール3Lの停止開始位置が「18」であるとき、停止テーブル選択データとして「18」が決定されることになる。
次に、図25を参照して、停止テーブル選択値格納テーブルについて説明する。
停止テーブル選択値格納テーブルは、前述の変更データ選択用番号に基づいて選択される。停止テーブル選択値格納テーブルは、前述の停止テーブル選択データ「0」〜「20」に応じて、停止テーブル選択値格納領域(より具体的には、それぞれ1バイトからなる停止テーブル選択値1格納領域、停止テーブル選択値2格納領域、停止テーブル選択値3格納領域及び停止テーブル選択値4格納領域)に格納するラインデータ及び停止テーブル番号を規定する。
停止テーブル選択値1格納領域に格納されるデータとして、ラインデータ及び第2停止用停止テーブル番号が規定されている。また、停止テーブル選択値2格納領域に格納されるデータとして、ラインデータ及び第3停止用停止テーブル番号が規定されている。さらに、停止テーブル選択値3格納領域に格納されるデータとして、ラインデータ及び第3停止用停止テーブル番号が規定されている。さらにまた、停止テーブル選択値4格納領域に格納されるデータとして、ラインデータ及び第2停止用停止テーブル番号が規定されている。
第2停止用停止テーブル番号は、第2停止用停止テーブルのアドレスを指定するためのデータである。第3停止用停止テーブル番号は、第3停止用停止テーブルのアドレスを指定するためのデータである。
ここで、第1停止が行われた後で、第2停止時に回転が停止されるリールと第3停止時に回転が停止されるリールとの組合せは、2通りが存在する。つまり、残る回転中の2つのリールを停止する順序が2通りあり、例えば、第1停止時において左リール3Lが停止された場合であれば、「中リール3C→右リール3R」の順序と「右リール3R→左リール3L」の順序の2通りとなる。
停止テーブル選択値格納テーブルは、第1停止後において、遊技者により採用される可能性のある2通りの順序のそれぞれに応じて、ラインデータ及び停止テーブル番号を規定している。つまり、本実施の形態では、第1停止が行われた後、遊技者により採用される可能性のある2通りの順序のそれぞれについて、第2停止時において参照される停止テーブル、第3停止時において参照される停止テーブル、及びそれぞれにおいて滑り駒数決定データを決定する際に参照するラインデータが、第1停止時の停止開始位置に応じて予め決定される。
より具体的な構成を説明すると、停止テーブル選択値1格納領域及び停止テーブル選択値2格納領域は、回転中の2つのリールのうち、より左側のリールが第2停止時において選択されたときの順序に対応しており、停止テーブル選択値3格納領域及び停止テーブル選択値4格納領域は、もう一方の順序に対応している。例えば、第1停止時において左リール3Lが停止された場合であれば、前者は「中リール3C→右リール3R」の順序に対応し、後者は「右リール3R→中リール3C」の順序に対応している。
例えば、変更データ選択用番号が「L8」であり、且つ、停止テーブル選択データが「18」であるとき、停止テーブル選択値1格納領域に格納するデータとして第2停止用停止テーブル番号「TBL212」及びラインデータ「1」が決定され、停止テーブル選択値2格納領域に格納するデータとして第3停止用停止テーブル番号「TBL301」及びラインデータ「2」が決定される。他方、停止テーブル選択値4格納領域に格納するデータとして第2停止用停止テーブル番号「TBL202」及びラインデータ「2」が決定され、停止テーブル選択値3格納領域に格納するデータとして第3停止用停止テーブル番号「TBL310」及びラインデータ「1」が決定される。
次に、図26を参照して、第2停止後変更データテーブル選択テーブルについて説明する。
第2停止後変更データテーブル選択テーブルは、回胴停止用番号に応じて、停止順序チェックデータと第2停止後変更データ選択用番号とを規定している。停止順序チェックデータは、第2停止が行われた時点でのリールの回転が停止した順序(言い換えると、第1停止時において回転が停止したリールの種別と第2停止時において回転が停止したリールの種別との組合せ)を特定するためのデータである。
停止順序チェックデータは、1バイトのデータであり、下位4ビットは第2停止時において回転が停止したリールの種別を特定するために割り当てられている。ビット0は左リール3Lに、ビット1は中リール3Cに、ビット2は右リール3Rにそれぞれ対応している(尚、ビット3は未使用)。他方、上位4ビットは回転中の残り1つのリールの種別を特定するために割り当てられている。ビット4は左リール3Lに、ビット5は中リール3Cに、ビット6は右リール3Rにそれぞれ対応している(尚、ビット7は未使用)。
詳しくは後でフローチャートを参照して説明するが、遊技者による停止操作により実際にリールの回転が停止した順序に基づいて作成された停止順序チェックデータと、第2停止後変更データテーブル選択テーブルに規定されている停止順序チェックデータとが一致するとき、第2停止後変更データ選択用番号が選択される。尚、両者が一致しないときには、第2停止後変更データ選択用番号は選択されない。
第2停止後変更データ選択用番号は、後述の第2停止後変更データテーブルのアドレスを指定するためのデータであって、変更後の第3停止用停止テーブル及びラインデータを選択するためのデータである。本実施の形態では、第2停止が行われたとき、それまでにリールの回転が停止した順序が予め定められた順序であるとき、第3停止時において参照する第3停止用停止テーブル及びラインデータが他のデータに変更される。
例えば、回胴停止用番号が「15」であるとき、停止順序チェックデータが「00100001」であるとすると(その内容は、第1停止が右リール3R且つ第2停止が左リール3L)、第2停止後変更データ選択用番号として「3」が決定される。尚、回胴停止用番号が「15」であり、例えば第1停止が左リール3Lであるときは、第3停止時において参照する第3停止用停止テーブル及びラインデータの変更は行われない。
次に、図27を参照して、第2停止後変更データテーブルについて説明する。
第2停止後変更データテーブルは、回胴停止用番号に応じて、ポジションチェックデータと停止テーブル選択値2格納領域に格納されるデータとを規定している。停止テーブル選択値2格納領域に格納されるデータとして、第3停止用停止テーブル番号及びラインデータが規定されている。
ポジションチェックデータは、第1停止時及び第2停止時のそれぞれについてリールの回転が停止した位置を特定するためのデータである。ポジションチェックデータは、3バイトのデータであり、3つのリールの種別に応じてそれぞれ設けられている。基本的に各ビットに対して図柄位置「0」〜図柄位置「20」が割り当てられている。
例えば、回胴停止用番号が「15」であるときに、左リール3Lの停止予定位置が「0」であり、中リール3Cの停止予定位置が「11」であるとすると、停止テーブル選択値2格納領域に格納されるデータととして、第3停止用停止テーブル番号「TBL301」及びラインデータ「1」が決定される。
ここで、内部当籤役としてスイカが決定され、第1停止が左リール3Lであり、第2停止が中リール3Cであり、第3停止が右リール3Rである場合に、それぞれにおいて選択される停止テーブルと表示される図柄の組合せについて説明する。
前述のように、内部当籤役としてスイカが決定された場合に、第1停止時において左ストップボタン7Lが押され、その停止開始位置が「18」であるとき、まず、停止テーブル「TBL107」のラインデータ「1」が参照され、滑り駒数決定データとして「3」が決定される(停止予定位置は「0」となる)。
続いて、第2停止時において中ストップボタン7Cが押されたとき、停止テーブル「TBL212」のラインデータ「1」が参照される(図25及び図18参照)。例えば、このときの停止開始位置が「15」であるとすると、滑り駒数決定データとして「4」が決定される(停止予定位置は「19」となる)。
そして、第3停止時において右ストップボタン7Rが押されたとき、停止テーブル「TBL301」のラインデータ「2」が参照される(図25及び図19参照)。例えば、このときの停止開始位置が「15」であるとすると、滑り駒数決定データとして「2」が決定される(停止予定位置は「17」となる)。このように決定された滑り駒数決定データに基づいて各リール3L,3C,3Rの回転が停止すると、トップライン8bに沿ってスイカに係る図柄の組合せが表示されるようになる。
次に、図28を参照して、優先順位テーブルについて説明する。
優先順位テーブル及び後述の優先順序テーブルは、前述の停止テーブルを参照して決定された滑り駒数(滑り駒数決定データ)の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。つまり、本実施の形態では、原則、停止テーブルに基づいて滑り駒数が決定されるが、この停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、当該適切な滑り駒数に変更するようにしている。これは、例えば、内部当籤役「BB」が持ち越されている場合に「スイカ」が内部当籤役として決定されたときなど、2種以上の図柄の組合せの表示が許容される場合を想定したものである。
これによって、停止テーブルが有するデータを補完することができ、内部当籤役を反映させた適切な滑り駒数が決定されるようになる。但し、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在しない場合には、原則の通り、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数に基づいてリールの回転が停止される。
優先順位テーブルは、予め定められた優先順位(即ち、優先順位1〜3)に応じた引込データを規定する。優先順位は、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている入賞に係る図柄の組合せ、即ち、再遊技の作動に係る図柄の組合せ、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せ及びメダルの払い出しに係る図柄の組合せの間で、優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。
優先順位テーブルは、優先順位が最も低い優先順位3に対して「メダルの払い出しに係る図柄の組合せ(小役)」、優先順位2に対して「ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せ(ボーナス)」、優先順位が最も高い優先順位1に対して「再遊技の作動に係る図柄の組合せ(リプレイ)」のそれぞれに対応する引込データを規定する。
引込データは、3バイトの大きさからなるデータであり、その構成は、前述の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域の構成と同様である。即ち、引込データ1は内部当籤役1格納領域及び表示役1格納領域に、引込データ2は内部当籤役2格納領域及び表示役2格納領域に、引込データ3は内部当籤役3格納領域及び表示役3格納領域にそれぞれ対応している。
次に、図29を参照して、優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(即ち、0〜4)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定するものである。詳細は後述するが、基本的に、この優先順序テーブルでは、優先順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行っていき、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用されるようにしている。このテーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、このような場合では優先順序がより上位である滑り駒数がより適切なものとして適用されるようにしている。
そして、本実施の形態における優先順序テーブルは、前述の滑り駒数決定データに基づいて、その優先順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されており、この結果、滑り駒数決定データに該当する数値は他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
以上、停止制御を行う際に使用する各種テーブルについて説明した。尚、本実施の形態では、前述した停止制御を行う際に使用する各種テーブルを、内部当籤役としてスイカが決定された場合を例にして説明したが、他の内部当籤役が決定された場合にも勿論、それぞれに応じて設けられた各種テーブルが選択される。以下では、内部当籤役として「特殊1」〜「特殊8」が決定された場合について説明する。
内部当籤役「特殊1」〜「特殊8」に応じて選択される停止データ及び停止テーブルは、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が、該当する図柄の組合せを構成する図柄(第1の図柄或いは第2の図柄)が配された図柄位置を含む所定の範囲内(第1の図柄であれば第1の範囲内)ではないとき、RTに係る図柄の組合せを入賞判定ラインに沿って表示することが可能となるようにそのデータが規定される構成を備えている。
例えば、前述の特殊1が内部当籤役として決定された場合、回胴停止用番号として「2」が選択されるが、このとき、第1停止時のリール(例えば、左リール3L)の停止開始位置が第1の範囲内ではないとき、第2停止時のリール(例えば、中リール3C)の停止開始位置が第1の範囲内ではないとき、又は、第3停止時のリール(例えば、右リール3R)の停止開始位置が第1の範囲内ではないときに、RTに係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示することが可能となる停止テーブルが選択される。
その一方で、第1停止時のリール(例えば、左リール3L)の停止開始位置が第1の範囲内であるとき、第2停止時のリール(例えば、中リール3C)の停止開始位置が第1の範囲内であるとき、且つ、第3停止時のリール(例えば、右リール3R)の停止開始位置が第1の範囲内であるとき、RTに係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにする停止テーブルが選択される。
尚、上記RTに係る図柄の組合せが表示されない場合において、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が、特殊1に係る図柄の組合せを構成している図柄を引き込み可能な範囲内(例えば、中リール3Cの図柄位置「16」の図柄「赤チェリー」をセンターライン8cに停止させる場合、図柄位置「12」〜図柄位置「16」の範囲内)であるときは、特殊1に係る図柄の組合せを表示する一方で、上記引き込み可能な範囲内ではないときは、ハズレに係る図柄の組合せを表示することが可能となるように、その内容が規定されている。
例えば、前述の特殊1が内部当籤役として決定された場合を挙げると、左ストップボタン7Lが押されたときに選択される第1停止用停止テーブルは、第1の範囲内ではない図柄位置データ「6」〜「16」に応じて、図柄位置「10」の図柄「スイカ」、図柄位置「13」の図柄「青7」又は図柄位置「15」の図柄「スイカ」が左表示窓4L内に表示されるように滑り駒数決定データを規定する一方で、第1の範囲内であり、且つ、図柄「赤7」を引き込み可能な範囲内である図柄位置データ「19」、「20」及び「0」〜「4」に応じて、図柄位置「3」の図柄「赤7」が左表示窓4L内に表示されるように滑り駒数決定データを規定する。
尚、中ストップボタン7Cが押されたときに選択される第1停止用停止テーブル及び右ストップボタン7Rが押されたときに選択される第1停止用停止テーブルについても、上記と同様にして滑り駒数決定データが規定されている。
第1停止時の停止開始位置が第1の範囲内ではなかったとき、第2停止用停止テーブル及び第3停止用停止テーブルとして、RT1に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されるように滑り駒数決定データが規定されている停止テーブルが選択される。例えば、これらの停止テーブルは、中リール3Cの第1の範囲内ではない図柄位置データ又は右リール3Rの第1の範囲内ではない図柄位置データに応じて、図柄「リプレイ」が入賞判定ラインに沿って表示されるように滑り駒数決定データを規定している。尚、第2停止時の停止開始位置が第1の範囲内ではなかったときは、第3停止時において、上記第2停止時において選択された第3停止用停止テーブルが参照されることとなる。
一方で、第1停止時の停止開始位置が第1の範囲内であったとき、第2停止用停止テーブル及び第3停止用停止テーブルとして、特殊1に係る図柄の組合せ又はハズレに係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されるように滑り駒数決定データが規定されている停止テーブルが選択される。例えば、これらの停止テーブルは、中リール3Cの第1の範囲内であり且つ図柄「赤チェリー」を引き込み可能な範囲内である図柄位置データ及び右リール3Rの第1の範囲内であり且つ図柄「赤チェリー」を引き込み可能な範囲内である図柄位置データのそれぞれに応じて、図柄「赤チェリー」が入賞判定ラインに沿って表示されるように滑り駒数決定データを規定している。尚、第3停止時においては、上記第2停止時において選択された第3停止用停止テーブルが参照されることとなる。
第1停止時の停止開始位置が第1の範囲内ではなく、第2停止時の停止開始位置が第1の範囲内であったとき、上記第2停止時において選択された第3停止用停止テーブルが、RT1に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないように滑り駒数決定データを規定する停止テーブルに変更される。
尚、内部当籤役「特殊2」〜「特殊8」のそれぞれが決定されたときに選択される停止テーブルについても、前述の内部当籤役「特殊1」が決定されたときと同様にして、第1停止時、第2停止時及び第3停止時の少なくとも何れかにおいて対象リールの停止開始位置が、所定の範囲内(例えば、内部当籤役「特殊8」であれば第2の範囲内)であるとき、RT1に係る図柄の組合せの表示が不可能となる停止テーブルが選択される一方で、第1停止時、第2停止時及び第3停止時のそれぞれにおいて対象リールの停止開始位置が、前記所定の範囲内ではないとき、RT1に係る図柄の組合せの表示が可能となる停止テーブルが選択される。
次に、図30〜図36を参照して、主制御回路71のRAM33に設けられる各種格納領域について説明する。まず、図30を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。
内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域及び内部当籤役3格納領域を含んで構成される。各格納領域には、前述の内部当籤役決定テーブルから取得された内部当籤役が格納される。
内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット7は、特殊1〜特殊8にそれぞれ対応している。また、内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット4は、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、リプレイにそれぞれ対応している(尚、ビット5〜ビット7は未使用)。また、内部当籤役3格納領域のビット0〜ビット3は、BB1、BB2、MB1、MB2にそれぞれ対応している(尚、ビット4〜ビット7は未使用)。
例えば、内部当籤役1格納領域に格納されているデータが「00000001B」であり、且つ、内部当籤役2格納領域及び内部当籤役3格納領域に格納されているデータが「0」のとき、その内容は「特殊1」となる。また、各格納領域に格納されているデータが「0」のとき、その内容はハズレとなる。
次は、図31を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。
表示役格納領域は、それぞれ1バイトからなる表示役1格納領域、表示役2格納領域及び表示役3格納領域を含んで構成される。各格納領域には、前述の図柄組合せテーブルから取得された入賞作動フラグが格納される。
各表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と基本的に同じであるが、内部当籤役2格納領域のビット5〜ビット7のそれぞれは未使用であるのに対し、表示役2格納領域のビット5〜ビット7のそれぞれはRT1に対応している。
次に、図32を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
前述のボーナス用内部当籤役決定テーブルからBB1、BB2、MB1及びMB2の何れかが内部当籤役として取得されたとき、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域の構成は、前述の内部当籤役3格納領域の構成と同じである。
後述するが、持越役格納領域に格納されたBB1、BB2、MB1及びMB2は、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで保持される構成である。これは、いわゆる「持ち越し」と称されるものであり、本実施の形態では、持越役格納領域に格納されたBB1、BB2、MB1及びMB2を「持越役」と称す。
持越役格納領域にBB1、BB2、MB1及びMB2が格納されている間は、抽出される乱数値にかかわらず、これが内部当籤役3格納領域に格納されるようになる。これは、遊技者による停止操作が行われ、リール3L,3C,3Rの回転のそれぞれが停止した後、内部当籤役格納領域を初期化する一方、持越役格納領域を初期化しないようにすることにより実現される。
次に、図33を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなり、各ビットに対して固有の遊技状態フラグが割り当てられている。ビット0はRB遊技状態フラグに、ビット1はBB遊技状態フラグに、ビット2はMB遊技状態フラグに、ビット3はRT1遊技状態フラグに、ビット4はRT2遊技状態フラグにそれぞれ対応している。
例えば、遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータが「00001000B」であるとき、そのときの遊技状態はRT1遊技状態となる。尚、遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータが「0」であるとき、そのときの遊技状態は一般遊技状態となる。
次に、図34を参照して、有効ストップボタン格納領域の構成について説明する。
有効ストップボタン格納領域は、1バイトからなり、各ビットに対して固有のストップボタンの種別が割り当てられている。ビット0は左ストップボタンに、ビット1は中ストップボタンに、ビット2は右ストップボタンにそれぞれ対応している(尚、ビット3〜ビット7は未使用)。具体的にいえば、有効ストップボタン格納領域には、停止操作を検出することが可能なストップボタンを有効ストップボタンとして、その種別(言い換えれば、定速回転中のリールに対応するストップボタンの種別)を識別可能なデータが格納される。
尚、RAM33には、上記有効ストップボタン格納領域と同様の構成を有する作動ストップボタン格納領域が設けられている。作動ストップボタン格納領域は、有効ストップボタンに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタンの種別を識別可能なデータが格納される。
次に、図35を参照して、図柄格納領域の構成について説明する。
図柄格納領域には、各入賞判定ライン8a〜8eに位置する各リールの図柄を特定するデータ(前述の図柄コード)が格納される。例えば、センターライン8cであれば、左表示窓4Lの中段に位置する左リール3Lの図柄に係る図柄コードと、中表示窓4Cの中段に位置する中リール3Cの図柄に係る図柄コードと、右表示窓4Rの中段に位置する右リール3Rの図柄に係る図柄コードと、が格納される。尚、図示の格納例は、各リール3L,3C,3Rの図柄位置が「3」である場合のものである。
次に、図36を参照して、表示役予想格納領域の構成について説明する。
表示役予想格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域及び右リール用表示役予想格納領域の3つを含んで構成される。各表示役格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された1バイトの優先引込順位データが格納される。
本実施の形態では、表示役予想格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数(滑り駒数決定データ)の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。優先引込順位データは、ビット3が「リプレイ」、ビット2が「ボーナス(BB1、BB2、MB1、MB2)」、ビット1が「小役(チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、特殊1〜特殊8)」、ビット0が「停止可能」にそれぞれ対応している(尚、ビット4〜ビット7は未使用)。例えば、優先引込順位データが「00000011B(003H)」のとき、その内容は「小役+停止可能」となる。また、優先引込順位データが「00000000B(000H)」のとき、その内容は「停止禁止」として扱われ、対応する図柄位置でのリールの回転の停止が回避される。
優先引込順位データは、内部当籤役に影響を受けて決定されるものであり、その値が大きいほど優先順位が高い。当該優先引込順位データを参照することにより、リールの表面に配された各図柄間での優先順位の相対的な評価が可能となる。この結果、内部抽籤の結果をリールの回転を停止する位置の決定に適正に反映させることができるようになる。尚、優先引込順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合、前述の優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次に、図37〜図52に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。先ず、図37を参照して、メインCPUの制御によるフローチャートについて説明する。
スロットマシン1に電源が投入されると、初めに、CPU31は、初期化処理を行う(ステップ(以下、「S」と略記する)1)。この処理では、スタートスイッチ6S等の入力に基づいて、設定値の変更を行うことが可能となっている。次に、CPU31は、指定格納領域初期化処理を行う(S4)。例えば、RAM33の内部当籤役格納領域や表示役格納領域等の遊技終了時初期化用格納領域を指定して、初期化する。
次に、CPU31は、メイン制御ロックフラグはオンであるか否かを判別する(S3)。CPU31は、メイン制御ロックフラグはオンであると判別したときには、後述のメイン制御ロックタイマが0に更新され、その結果メイン制御ロックフラグがオフになるまで以降の処理に進むことなく待機する。したがって、メイン制御ロックフラグがオンである間、スタートレバー6が押されたとしても、その操作が無効とされ、3つのリール3L,3C,3Rの回転が行われないようにすることができる。また、遊技者によりメダル投入口22にメダルが投下されたり、ベットボタン11,13が押されても、その操作が無効とされる。
CPU31は、S3においてメイン制御ロックフラグはオンではないと判別したときには、後で図38を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S4)。この処理は、メダル等の投入操作を検出する投入操作検出手段、開始操作を検出する開始操作検出手段を構成する。次に、CPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(S5)。次に、CPU31は、後で図39を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S6)。この処理は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、CPU31は、後で図40を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S7)。この処理は、内部当籤役に基づいて停止テーブルを決定する停止テーブル決定手段を構成する。次に、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(S8)。スタートコマンドには、内部当籤役等の情報が含まれる。次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(S9)。尚、CPU31は、有効ストップボタン格納領域に「00000111B(007H)」を格納し、作動ストップボタン格納領域に「000H」を格納する。
全リールの回転開始が要求されると、後で図52を参照して説明する割込処理(1.1173msecの周期で実行される)によってステッピングモータの駆動が制御され、リールの回転の開始、リールの回転が定速に達するまでの加速及びリールの回転の定速での維持が行われる。上記割込処理により行われるリールの回転にかかる制御(開始、加速、定速等)は、リール回転手段を構成する。
次に、CPU31は、後で図44を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理は、リール停止手段を構成する。次に、CPU31は、後で図42を参照して説明する表示役検索処理を行う(S11)。この処理は、全てのリールの回転が停止された結果、図柄表示手段により表示された図柄の組合せを検索する図柄組合せ検索手段を構成する。
次に、CPU31は、後で図48を参照して説明する表示役に応じた制御処理を行う(S12)。次に、CPU31は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理においてCPU31は、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の駆動を制御又はクレジットカウンタの更新を行う。この処理は、表示された図柄の組合せに基づいてメダル等の払い出しを行う払出手段を構成する。
次に、CPU31は、払出枚数カウンタに基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S14)。この処理においてCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが0を越える数値であるとき、当該カウンタから払出枚数として決定された数値を減算する。次に、CPU31は、遊技状態フラグ格納領域を参照し、BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S15)。
CPU31は、BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグがオンであると判別したときには、後で図49を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S16)。この処理は、ボーナスゲームの作動を終了するボーナスゲーム終了手段を構成する。CPU31は、BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、後で図50を参照して説明するRT制御処理を行う(S17)。
CPU31は、S16の後又はS17の後に、後で図51を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理は、ボーナスゲームの作動を行うボーナスゲーム作動手段を構成する。S18の処理が終了すると、S2に移る。S18の処理は、所定の図柄の組合せが表示されたとき、遊技者にとって有利な状態の作動を行う有利状態作動手段を構成する。
次に、図38を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S51)。自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S52)。この処理においてCPU31は、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行い、セレクタ内のメダルの通過を促す。他方、CPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し(S53)、自動投入カウンタをクリアする(S54)。
CPU31は、S52の後又はS54の後に、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S55)。続いて、CPU31は、BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S56)。CPU31は、BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を2に変更する(S57)。
CPU31は、S57の後、又は、S56においてBB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S58)。CPU31は、メダルの通過は検出されていないと判別したときには、後述のS64に移る一方で、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値であるか否かを判別する(S59)。
CPU31は、投入枚数カウンタは最大値ではないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算し(S60)、有効ラインカウンタに5を格納する(S61)。次に、CPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信し(S62)、後述のS64に移る。他方、CPU31は、投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算し(S63)、後述のS64に移る。
S64では、CPU31は、ベットスイッチのチェックを行う。この処理においてCPU31は、ベットスイッチがオンであるとき、その種別を特定し、投入枚数カウンタを更新する。続いて、CPU31は、投入枚数カウンタは最大値であるか否かを判別する(S65)。投入枚数カウンタは最大値ではないと判別したときには、S58に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S66)。
CPU31は、スタートスイッチはオンではないと判別したときには、S58に移る一方で、スタートスイッチはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S67)。この処理においてCPU31は、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行わず、メダルのメダル払出口15からの排出を促す。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図39を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、遊技状態フラグ格納領域を参照し、遊技状態フラグを取得する(S81)。次に、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図10参照)を参照し、遊技状態フラグの種別に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S82)。次に、CPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、乱数データとしてセットする(S83)。
次に、CPU31は、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、内部抽籤テーブルを参照(図11〜図15参照)し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S84)。次に、CPU31は、乱数データから抽籤値を減算する(S85)。続いて、CPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(S86)。CPU31は、桁かりが行われなかったと判別したときには、抽籤回数を1減算する(S87)。
続いて、CPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S88)。CPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S84に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S89)。
他方、CPU31は、S86において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S90)。CPU31は、S89の後又はS90の後に、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図8参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S91)。
次に、CPU31は、取得した内部当籤役を対応する内部当籤役格納領域に格納する(S92)。データ1が内部当籤役1格納領域に、データ2が内部当籤役2格納領域に格納される。続いて、CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S93)。CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、後述のS100に移る一方で、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図9参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S94)。次に、CPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S95)。
続いて、CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S96)。CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、後述のS100に移る一方で、持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、RT1遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S97)。
CPU31は、RT1遊技状態フラグはオンであると判別したときには、RT1遊技状態フラグをオフし、RT遊技数カウンタをクリアする(S98)。S98の後、又は、S97においてRT1遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、RT2遊技状態フラグをオンし(S99)、S100に移る。
S100では、CPU31は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役を取得して、内部当籤役3格納領域に格納されている内部当籤役との論理和をとり、その結果を内部当籤役3格納領域に格納する。続いて、CPU31は、MB遊技状態であるか否かを判別する(S101)。CPU31は、MB遊技状態ではないと判別したときには、内部抽籤処理を終了する一方で、MB遊技状態であると判別したときには、内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット7及び内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット3の全てをオンし(S102)、内部抽籤処理を終了する。
次に、図40を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、CPU31は、MB遊技状態であるか否かを判別する(S121)。CPU31は、MB遊技状態であると判別したときには、回胴停止用番号として22を格納する(S122)。他方、MB遊技状態ではないと判別したときには、回胴停止用番号選択テーブル(図22参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて、回胴停止用番号を選択し、格納する(S123)。
CPU31は、S122の後又はS123の後で、回胴停止初期設定テーブル(図23参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて、作動ストップボタン毎にラインデータ、第1停止用停止テーブル番号及び変更データ選択用番号を選択する(S124)。次に、CPU31は、選択されたラインデータ及び第1停止用停止テーブル番号を停止テーブル選択値1格納領域〜停止テーブル選択値3格納領域に格納する(S125)。停止テーブル選択値1格納領域は左ストップボタン7Lに対応付けられており、停止テーブル選択値2格納領域は中ストップボタン7Cに対応付けられており、停止テーブル選択値3格納領域は右ストップボタン7Rに対応付けられている。尚、停止テーブル選択値4格納領域は未使用となる。
次に、CPU31は、全ての図柄格納領域に回転中を示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S126)。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S127)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。次に、CPU31は、後で図41を参照して説明する表示役予想格納処理を行う(S128)。この処理は、各リールの表面に配された各図柄に応じた優先順位を決定する優先順位決定手段を構成する。この処理が終了すると、リール停止初期設定処理を終了する。
次に、図41を参照して、表示役予想格納処理について説明する。
初めに、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(S141)。次に、CPU31は、ストップボタンチェックデータとして008Hをセットする(S142)。次に、CPU31は、ストップボタンチェックデータを右へローテートする(S143)。続いて、CPU31は、ストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域との論理積をとり、その結果が0であるか否かを判別する(S144)。
CPU31は、論理積は0であると判別したときには、S143に移る一方で、論理積は0ではないと判別したときには、検索回数に応じた回数を実行したか否かを判別する(S145)。CPU31は、検索回数に応じた回数を実行していないと判別したときには、S143に移る一方で、検索回数に応じた回数を実行したと判別したときには、ストップボタンチェックデータに基づいて検索対象リールを決定し、これに応じた表示役予想格納領域のアドレスを指定する(S146)。尚、上記S143〜S146により、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定されるようになる。
次に、CPU31は、図柄位置データとして0をセットし、図柄チェック回数として21をセットする(S147)。次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S148)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左リール3Lの図柄位置「0」に規定されている図柄コード「00000111B(ベル)」が図柄格納領域における左表示窓の中段に格納され、左リール3Lの図柄位置「1」に規定されている図柄コード「00000110B(スイカ)」が図柄格納領域における左表示窓の上段に格納され、且つ、左リール3Lの図柄位置「20」に規定されている図柄コード「00001001B(リプレイ)」が図柄格納領域における左表示窓の下段に格納される。
次に、CPU31は、後で図42を参照して説明する表示役検索処理を行う(S149)。この処理においてCPU31は、各リールの表面に配された各図柄に応じて、入賞判定ライン8a〜8eに沿って遊技者に対して表示され得る図柄の組合せの検索を行う。次に、CPU31は、後で図43を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う(S150)。この処理においてCPU31は、上記表示役検索処理による検索の結果、得られた図柄の組合せと優先順位テーブルとに基づいて、優先引込順位データを決定する。
次に、CPU31は、決定した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(S151)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」に対応するアドレスが指定され、そこに決定した優先引込順位データが格納される。次に、CPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S152)。
続いて、CPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S153)。CPU31は、図柄チェック回数は0ではないと判別したときには、S148に移る一方で、図柄チェック回数は0であると判別したときには、検索回数を1減算する(S154)。続いて、CPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S155)。CPU31は、検索回数は0であると判別したときには、表示役予想格納処理を終了する一方で、検索回数は0ではないと判別したときには、全ての図柄格納領域に回転中を示す識別子を格納する(S156)。
続いて、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3であるか否かを判別する(S157)。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3である(言い換えると、3つのリールすべてが回転中のとき)と判別したときには、S142に移る一方で、ストップボタン未作動カウンタは3ではないと判別したときには、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S158)。
次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(S159)。即ち、次の検索対象リールについての処理を行う前に、一旦全ての図柄格納領域がクリアされ、再び、既に回転が停止されたリールについての図柄コードが格納される。この処理が終了すると、S142に移る。
次に、図42を参照して、表示役検索処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域の先頭アドレスをセットする(S181)。次に、CPU31は、図柄組合せテーブル(図6参照)の先頭アドレスをセットする(S182)。次に、CPU31は、図柄組合せテーブルにより規定される図柄の組合せと、図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する(S183)。つまり、各入賞判定ライン8a〜8eに応じて、左リールの図柄、中リールの図柄及び右リールの図柄からなる図柄の組合せと、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較される。
続いて、CPU31は、回転中を示す識別子を除いて一致するか否かを判別する(S184)。CPU31は、一致しないと判別したときには、後述のS190に移る一方で、一致すると判別したときには、図柄組合せテーブルを参照し、入賞作動フラグと格納領域識別データを取得する(S185)。次に、CPU31は、格納領域識別データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(S186)。次に、CPU31は、入賞作動フラグと、指定された表示役格納領域との論理和を当該表示役格納領域に格納する(S187)。
続いて、CPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S188)。CPU31は、検索回数は0ではないと判別したときには、後述のS190に移る一方で、検索回数は0であると判別したときには、払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算して(S189)、S190に移る。
S190では、CPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを更新する。続いて、CPU31は、エンドコードであるか否かを判別する(S191)。CPU31は、エンドコードではない(つまり、図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せについて検索を行っていない)と判別したときには、S183に移る一方で、エンドコードであると判別したときには、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する(S192)。CPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したと判別したときには、表示役検索処理を終了する一方で、有効ラインカウンタに応じた回数を実行してないと判別したときには、図柄格納領域のアドレスを更新し(S193)、S182に移る。
次に、図43を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
初めに、CPU31は、検索対象リールに応じてANYを含む入賞作動フラグに対応する表示役2格納領域の対象ビットをクリアする(S211)。この処理においてCPU31は、検索対象リールが中リール3C及び右リール3Rであるとき、表示役2格納領域のチェリーに対応するビット0をクリアする。優先引込順位データの決定に反映されないようにするためである。
次に、CPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域との論理積をとる(S212)。この処理においてCPU31は、内部当籤役1格納領域と表示役1格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役1格納領域との論理積をとる。同様に、互いに対応関係にある内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域との論理積をとる。この処理によって、表示役格納領域でのみオンとなるビットが有るか否かが判明し、このことから、表示役が内部当籤役に含まれるか否か、即ち、現在のチェック対象の図柄が、決定された内部当籤役を満足するものであるか否かが判明する。
続いて、CPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S213)。尚、論理積が0ではないとき、内部当籤役が許容しない入賞に係る図柄の組合せが表示される虞が有ることが判明する。CPU31は、論理積は0であると判別したときには、後述のS217に移る一方で、論理積は0ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは1であるか否かを判別する(S214)。つまり、回転中のリールが残り1つであるか否かが判明する。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタが1であると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S227)、優先引込順位データ取得処理を終了する。優先引込順位データが0であるとき、「停止禁止」として扱われる。
CPU31は、S214においてストップボタン未作動カウンタが1ではないと判別したときには、チェリーに対応するビットはオンであるか否かを判別する(S215)。CPU31は、チェリーに対応するビットはオンではないと判別したときには、前述したS227の処理を行った後、優先引込順位データ取得処理を終了する一方で、チェリーに対応するビットはオンであると判別したときには、検索対象は左リールであるか否かを判別する(S216)。CPU31は、検索対象は左リールであると判別したときには、前述のS227の処理を行った後、優先引込順位データ取得処理を終了する一方で、検索対象は左リール3Lではないと判別したときには、S217に移る。
S217では、CPU31は、優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、チェック回数として「3」、優先順位の初期値として「1」をセットする。次に、CPU31は、優先引込順位データの初期値として0をセットする(S218)。次に、CPU31は、優先順位テーブル(図28参照)を参照し、現在の優先順位に基づいた引込データを取得する(S219)。次に、CPU31は、内部当籤役格納領域、表示役格納領域及び引込データの論理積をとる(S220)。前述のS212と同様に行われる。
続いて、CPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S221)。CPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、キャリーフラグをオンにする(S222)。CPU31は、S222の後、又は、S221において論理積は0であると判別したときには、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする(S223)。ビットパターンが左にシフトされることから、優先順位が高いほど、優先引込順位データが大きくなる。次に、CPU31は、チェック回数を1減算し、優先順位を1加算する(S224)。
続いて、CPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S225)。CPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S219に移り、チェック回数は0であると判別したときには、優先引込順位データを1加算する(S226)。この処理が終了すると、優先引込順位データ取得処理を終了する。
尚、上記表示役予想格納処理が行われる時期は、リールの回転の停止が現に行われる前であれば良く、ストップボタンが押された後であっても良い。この場合、停止開始位置に対応する図柄から、リールの回転方向における所定の範囲内の各図柄に対応する優先引込順位データのみを決定し、それぞれを格納するようにしても良い。より具体的には、前述の表示役予想格納処理のS147において、停止開始位置を図柄位置データとしてセットし、図柄チェック回数として最大可能滑り駒数である「4」に停止開始位置にある図柄の個数「1」を加えた「5」を適用するようにしても良い。また、本実施の形態では、優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いものとして扱う構成としているが、これに限られるものではなく、その値が小さいほど優先順位が高いものとして扱う構成とすることも可能である。
次に、図44を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S241)。CPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、S241を繰り返す一方で、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する(S242)。尚、ストップボタンが押されたときの図柄カウンタの値が停止開始位置となる。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S243)。
次に、CPU31は、後で図45を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S244)。この処理は、停止テーブル群に基づいてリールの回転を停止する位置を決定するリール停止位置決定手段を構成する。次に、CPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S245)。リール停止コマンドには、作動ストップボタンの種別や滑り駒数などのデータが含まれる。
次に、CPU31は、図柄カウンタ(停止開始位置)と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、格納する(S246)。停止予定位置が格納されると、後述の割込処理(図52)においてステッピングモータの駆動が制御され、図柄カウンタが停止予定位置と等しい値に更新されるのを待ってリールの回転が停止される。
続いて、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S247)。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、後で図46を参照して説明する停止データ格納処理を行う(S248)。CPU31は、S248の後、又は、S247においてストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S249)。次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S250)。
続いて、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S251)。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、リール停止制御処理を終了する一方で、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、前述の表示役予想格納処理を行う(S252)。この処理においてCPU31は、残りの回転中のリールの各図柄について優先引込順位データを決定する。この処理が終了すると、S241に移る。
次に、図45を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
初めに、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S271)。つまり、第1停止であるか否かが判明する。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、作動ストップボタンに基づいて、その種別に対応付けられている停止テーブル選択値格納領域に格納されたラインデータ及び第1停止用停止テーブル番号を取得する(S272)。この処理が終了すると、後述のS280に移り、滑り駒数決定データの決定などを行う。
CPU31は、S271においてストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S273)。つまり、第3停止であるか否かが判明する。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、停止テーブル選択値2格納領域に格納されたラインデータ及び停止テーブル番号を取得する(S274)。この処理が終了すると、後述のS280に移り、滑り駒数決定データの決定などを行う。
CPU31は、S273においてストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには(この場合、第2停止となる)、右ストップボタンは有効ストップボタンであるか否かを判別する(S275)。CPU31は、右ストップボタンは有効ストップボタンであると判別したときには、後述のS279に移る一方で、右ストップボタンは有効ストップボタンではないと判別したときには、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S276)。CPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、第2停止時において回転中の残る2つのリールのうちより左側のリールに対するストップボタンが押されたことが判明し、後述のS279に移る。
他方、作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したときには、回転中の残る2つのリールのうちより左側のリールに対するストップボタンが押されなかったことが判明し、停止テーブル選択値4格納領域に格納されたラインデータ及び停止テーブル番号を停止テーブル選択値1格納領域に格納する(S277)。次に、CPU31は、停止テーブル選択値3格納領域に格納されたラインデータ及び停止テーブル番号を停止テーブル選択値2格納領域に格納し(S278)、S279に移る。
S279において、CPU31は、停止テーブル選択値1格納領域に格納されたラインデータ及び停止テーブル番号を取得する。この処理が終了すると、S280に移る。
S280において、CPU31は、作動ストップボタンに応じた表示役予想格納領域のアドレスを指定する。次に、CPU31は、停止開始位置に基づいて表示役予想格納領域のアドレスを加算し、停止開始時予想アドレスとして格納する(S281)。次に、CPU31は、停止テーブル番号に応じた停止テーブル(図16〜図21参照)を参照し、ラインデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S282)。本実施の形態の停止テーブルでは、停止開始位置に応じて一義的に滑り駒数が決定される構成を採用しており、滑り駒数を決定するための専用の検索等の処理を行う必要はない。
次に、CPU31は、後で図47を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S283)。この処理は、停止操作の検出が行われたときに図柄特定手段により特定される図柄から予め定められた範囲(例えば、最大滑り駒数「4コマ」の範囲)の図柄までの各図柄に応じた優先順位の比較を行う優先順位比較手段を構成する。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
次に、図46を参照して、停止データ格納処理を行う。
初めに、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S301)。つまり、第1停止後であるか否かが判明する。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには、後述のS307に移る一方で、ストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、停止テーブル選択値1格納領域〜停止テーブル選択値4格納領域を初期化する(S302)。前述のリール停止初期設定処理のS125において停止テーブル選択値1格納領域〜停止テーブル選択値3格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、CPU31は、停止テーブル選択データ選択テーブル(図24参照)を参照し、作動ストップボタン、停止開始位置及び回胴停止用番号に基づいて停止テーブル選択データを選択する(S303)。次に、CPU31は、変更データ選択用番号に基づいて、停止テーブル選択値格納テーブル(図25参照)を選択する(S304)。
次に、CPU31は、停止テーブル選択値格納テーブルを参照し、作動ストップボタン及び停止テーブル選択データに基づいて、ラインデータ及び第2・第3停止用テーブル番号を選択する(S305)。次に、CPU31は、選択されたラインデータ及び第2・第3停止用テーブル番号を停止テーブル選択値1格納領域〜停止テーブル選択値4格納領域に格納する(S306)。この処理が終了すると、停止データ格納処理を終了する。
CPU31は、S301においてストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには(この場合、第2停止後となる)、現在の停止順序チェックデータを取得する(S307)。次に、CPU31は、第2停止後変更データテーブル選択テーブル(図26参照)を参照し、回胴停止用番号及び停止順序チェックデータのチェックを行う(S308)。続いて、CPU31は、停止順序チェックデータが一致したか否かを判別する(S309)。CPU31は、一致しないと判別したときには、停止データ格納処理を終了する。
他方、CPU31は、一致したと判別したときには、第2停止後変更データ選択用番号に基づいて、第2停止後変更データテーブル(図27参照)を選択する(S310)。次に、CPU31は、現在のポジションチェックデータを取得する(S311)。次に、CPU31は、第2停止後変更データテーブルを参照し、ポジションチェックデータのチェックを行う(S312)。続いて、CPU31は、ポジションチェックデータが一致したか否かを判別する(S313)。CPU31は、一致しないと判別したときには、停止データ格納処理を終了する。
他方、CPU31は、一致したと判別したときには、第2停止後変更データテーブルに基づいて、ラインデータ及び第3停止用テーブル番号を選択する(S314)。次に、CPU31は、停止テーブル選択値2格納領域を更新する(S315)。つまり、前述のS306等において停止テーブル選択値2格納領域に格納されたデータが変更される。この処理が終了すると、停止データ格納処理を終了する。
次に、図47を参照して、優先引込制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、優先順序テーブル(図29参照)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいてアドレスを補正する(S331)。次に、CPU31は、取得している滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(S332)。次に、CPU31は、優先順序の初期値として5をセットし、チェック回数として5をセットする(S333)。
続いて、CPU31は、MB遊技状態であるか否かを判別する(S334)。CPU31は、MB遊技状態であると判別したときには、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S335)。CPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、優先順序の初期値を2に変更し、チェック回数を2に変更する(S336)。
CPU31は、S336の後、又は、S334とS335によってMB遊技状態であり且つ作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したときには、現在の優先順序に応じた滑り駒数を取得する(S337)。次に、CPU31は、取得した滑り駒数を、前述の滑り駒数決定処理のS281において指定した表示役予想格納領域の停止開始時アドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S338)。
続いて、CPU31は、S338において取得した優先引込順位データは、これまでに取得された先の優先引込順位データ以上であるか否かを判別する(S339)。尚、チェック回数が5のときは、先に取得された優先引込順位データは初期値の0である。CPU31は、先に取得された優先引込順位データ以上であると判別したときには、滑り駒数を更新する(S340)。
CPU31は、S340の後、又は、S339において先に取得された優先引込順位データより小さいと判別したときには、チェック回数を1減算し、優先順序を1減算する(S341)。次に、CPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S342)。CPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S337に移る。CPU31は、チェック回数は0であると判別したときには、滑り駒数をセットする(S343)。つまり、S340において最終的に更新された滑り駒数が最も適切な滑り駒数として決定される。この処理が終了すると、優先引込制御処理を終了する。
次に、図48を参照して、表示役に応じた制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はRT1であるか否かを判別する(S361)。CPU31は、表示役はRT1ではないと判別したときには、後述のS364に移る一方で、表示役はRT1であると判別したときには、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S362)。CPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、後述のS364に移る。
他方、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、メイン制御ロックフラグをオンし、メイン制御ロックタイマに4475をセットする(S351)。メイン制御ロックタイマの値は、後述の割込処理(図52)において更新される。遊技者により行われる操作を一定期間受け付けないようにすることで、RT1遊技状態の作動が開始されることが遊技者に報知される。この処理が終了すると、S364に移る。S364では、CPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する。表示コマンドには、表示役やメイン制御ロックフラグのデータが含まれる。この処理が終了すると、表示役に応じた制御処理を終了する。
次に、図49を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S381)。CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB・MB終了時処理を行う(S382)。この処理においてCPU31は、該当する遊技状態フラグ及びカウンタをクリアする。次に、CPU31は、ボーナス終了時コマンドを副制御回路72に対して送信する(S383)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
CPU31は、S381においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをそれぞれ1減算する(S384)。続いて、CPU31は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S385)。CPU31は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(S386)。この処理においてCPU31は、該当する遊技状態フラグ及びカウンタをクリアする。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図50を参照して、RT制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT1遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S411)。CPU31は、RT1遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、RT制御処理を終了する一方で、RT1遊技状態フラグはオンであると判別したときには、RT遊技数カウンタを1減算する(S412)。
続いて、CPU31は、RT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(S413)。CPU31は、RT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、RT制御処理を終了する一方で、RT遊技数カウンタは0であると判別したときには、RT1遊技状態フラグをオフにし(S414)、RT制御処理を終了する。
次に、図51を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はBB1又はBB2であるか否かを判別する(S431)。CPU31は、表示役はBB1又はBB2であると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図7参照)に基づいて、BB作動時処理を行う(S432)。他方、CPU31は、表示役はBB1又はBB2ではないと判別したときには、表示役はMB1又はMB2であるか否かを判別する(S433)。CPU31は、表示役はMB1又はMB2であると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいて、MB作動時処理を行う(S434)。
CPU31は、S432の後又はS434の後で、持越役格納領域の値をクリアする(S435)。次に、CPU31は、RT2遊技状態フラグをオフにする(S436)。次に、CPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(S437)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
CPU31は、S433において表示役はMB1又はMB2ではないと判別したときには、表示役はRT1であるか否かを判別する(S438)。CPU31は、表示役はRT1であると判別したときには、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S439)。CPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、RT1遊技状態フラグをオンし、RT遊技数カウンタに50をセットする(S440)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
CPU31は、S438において表示役はRT1ではないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S441)。CPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し(S442)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
CPU31は、S441において表示役はリプレイではないと判別したときには、BB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S443)。CPU31は、BB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、BB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、RB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S444)。CPU31は、RB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいて、RB作動時処理を行う(S445)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図52を参照して、メインCPUの制御により割込処理(1.1173msec)について説明する。
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS461)。次に、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS462)。この処理においてCPU31は、ストップスイッチ7Sなど各種スイッチからの信号の入力をチェックする。
続いて、CPU31は、メイン制御ロックタイマは0であるか否かを判別する(S463)。CPU31は、メイン制御ロックタイマは0であると判別したときには、後述のS467に移る一方で、メイン制御ロックタイマは0ではないと判別したときには、メイン制御ロックタイマの更新を行う(S464)。
続いて、CPU31は、メイン制御ロックタイマは0であるか否かを判別する(S465)。CPU31は、メイン制御ロックタイマは0ではないと判別したときには、後述のS467に移る一方で、メイン制御ロックタイマは0であると判別したときには、メイン制御ロックフラグをオフにする(S466)。本実施の形態では、メイン制御ロックタイマに4475を格納し、その値は、1.1173msec毎に1ずつ減算されることとなるので、約5秒の間、メイン制御ロックフラグがオンに維持される。この処理が終了すると、S467に移る。
S467において、CPU31は、リール制御処理を行う。この処理においてCPU31は、リールの回転開始要求がされたときは、リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L,49C,49Rを制御する。また、停止予定位置がセットされたときは、該当リールの図柄カウンタが停止予定位置と同一の値に更新されるのを待って、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49L,49C,49Rを制御する。
次に、CPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(ステップS468)。次に、CPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS469)。この処理が終了すると、1.1173ms周期の割込処理を終了する。
以上、スロットマシン1の主制御回路71において使用されるデータテーブルやプログラム等の内容について説明した。続いて、以下では、図53〜図90を参照し、スロットマシン1の副制御回路72において使用されるデータテーブルやプログラム等の内容について説明する。
副制御回路72では、前述の主制御回路71において制御されるプログラムの進行に応じて、液晶表示装置5により表示する映像、スピーカ21L,21Rにより出力する音、ランプ101L,101Rにより出力する光、或いはこれらの組合せによる演出の内容を決定し、これを実行する。
詳しい説明は追って行うが、本実施の形態の副制御回路72では、主制御回路71において前述の「特殊1」〜「特殊8」の8通りの内部当籤役の何れかが決定されると、副制御回路72において管理される遊技状態(以下、遊技状態(サブ)という)が、アシストタイム(以下、「AT」と略記する)遊技状態であること、又は、天井遊技状態(サブ)であることを条件に、液晶表示装置5において所定の映像を表示して、8通りの何れが決定されたのかを遊技者に対して知らせるようにしている。
本実施の形態では、特殊1〜特殊8の何れかが決定されたとき、対応する図柄の組合せを示唆する映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。例えば、内部当籤役が特殊1であるとき、特殊1に係る図柄の組合せ「赤7−赤チェリー−赤チェリー」を構成する各リールの図柄の色に対応する映像が表示される。より具体的な手法としては、例えば、左表示窓4Lの周囲を左リール3Lの図柄「赤7」に対応する赤色で発光させ、中表示窓4Cの周囲を中リール3Cの図柄「赤チェリー」に対応する赤色で発光させ、右表示窓4Rの周囲を右リール3Rの図柄「赤チェリー」に対応する赤色で発光させる。
したがって、遊技者は、3つのリール3L,3C,3R全てについて、知らされた色の図柄とは異なる他方の色(上記の例でいえば青色)の図柄を狙ってストップボタンを押すことによって、特殊1〜特殊8の何れかに係る図柄の組合せが表示されるのを回避しつつ、RT1に係る図柄の組合せが表示されるようにすることができる。つまり、8通りの内部当籤役「特殊1」〜「特殊8」の何れかを勘や運などに頼って選択した上でストップボタンを押す必要がなくなるので、その種別が知らされない場合と比べ、RT1遊技状態を容易に開始させることができるようになる。
以下、図53〜図71を参照して制御ROM82に記憶されている各種テーブルについて説明する。以下で説明する各種テーブルは、基本的に、前述したAT遊技状態(サブ)や天井遊技状態(サブ)を作動させるか否かの決定や、この決定に関連して実行する演出内容の決定等に使用されるものである。
ここで、AT遊技状態(サブ)及び天井遊技状態(サブ)の作動が決定されるまでの流れについて説明する。副制御回路72において管理される遊技状態(サブ)には、前述のAT遊技状態及び天井遊技状態のほか、低確遊技状態、高確遊技状態、前兆遊技状態、ミッション遊技状態1〜ミッション遊技状態4、BB遊技状態及びMB遊技状態がある。これらは、SDRAM83の遊技状態(サブ)フラグ格納領域において管理される。図示は省略するが、遊技状態(サブ)フラグ格納領域は、前述の主制御回路71のRAM33に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図33)と同様の構成を有しており、各ビットが各遊技状態(サブ)に対応付けられている。
本実施の形態では、乱数値を使用した抽籤の結果などに基づいて、低確遊技状態(サブ)から高確遊技状態(サブ)への移行、及び、高確遊技状態(サブ)から前兆遊技状態(サブ)への移行を行い、さらに、前兆遊技状態(サブ)からミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかへの移行を行う。
ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れか又はBB遊技状態(サブ)において、所定の抽籤の結果が得られるなど、所定の条件が達成されると、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。BB遊技状態(サブ)及びミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)は、AT遊技状態(サブ)を開始させるか否かが決定される遊技状態(サブ)として位置づけられている。
また、低確遊技状態(サブ)から高確遊技状態(サブ)への移行が行われないまま、低確遊技状態(サブ)においてカウントされる遊技数が予め定められた数に達したことを条件に、天井遊技状態(サブ)の作動が開始される。尚、各遊技状態(サブ)の作動の開始及び終了の具体的な態様は、後述のフローチャートを参照して説明する。
図53及び図54を参照して、AT遊技数決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、BB遊技状態(サブ)又はミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかにおいて、所定の抽籤結果が得られるなどの条件が満たされたとき、AT遊技数決定テーブルに基づいて、AT遊技数カウンタに格納する数値(AT遊技数)が決定され、AT遊技状態(サブ)が開始される。
図53は、BB遊技状態(サブ)において所定の抽籤結果が得られるなどの条件が満たされたときに参照されるBB終了用AT遊技数決定テーブルを示す。図54は、後述のミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかにおいて所定の抽籤結果が得られるなどの条件が満たされたときに参照されるミッション成功時用AT遊技数決定テーブルを示す。各AT遊技数決定テーブルは、1以上のAT遊技数を複数種類規定しており、各AT遊技数が決定されるときの抽籤値を規定している。尚、BB終了用AT遊技数決定テーブルは、各AT遊技数が決定されるときの抽籤値を設定値に応じて規定しており、設定値が高いほど大きいAT遊技数が決定され易い。
次に、図55を参照して、AT上乗せ抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、AT遊技状態(サブ)において予め定められた内部当籤役が決定されたとき、AT上乗せ抽籤テーブルに基づいて、そのときのAT遊技数カウンタに上乗せする数値が決定される。AT上乗せ抽籤テーブルは、0及び1以上のAT遊技数を規定しており、各AT遊技数が決定されるときの抽籤値を、設定値及び内部当籤役に応じて規定している。
次に、図56及び図57を参照して、遊技状態移行抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、「低確遊技状態(サブ)→高確遊技状態(サブ)→前兆遊技状態(サブ)」という3つの遊技状態(サブ)の段階的な移行を経て、最終的に前兆遊技状態(サブ)が終了すると、前述のミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかが開始される。
図56は、低確用遊技状態移行抽籤テーブルを示す。低確用遊技状態移行抽籤テーブルは、低確遊技状態(サブ)において予め定められた内部当籤役が決定されたときに参照される。低確用遊技状態移行抽籤テーブルは、低確遊技状態(サブ)がそのまま維持されるときの抽籤値及び高確遊技状態(サブ)への移行が行われるときの抽籤値を、内部当籤役に応じて規定している。
図57は、高確用遊技状態移行抽籤テーブルを示す。高確用遊技状態移行抽籤テーブルは、高確遊技状態(サブ)において予め定められた内部当籤役が決定されたときに参照される。高確用遊技状態移行抽籤テーブルは、高確遊技状態(サブ)がそのまま維持されるときの抽籤値及び前兆遊技状態(サブ)への移行が行われるときの抽籤値を、内部当籤役に応じて規定している。
次に、図58を参照して、前兆遊技数決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、高確遊技状態(サブ)から前兆遊技状態(サブ)に移行したとき、前兆遊技数決定テーブルに基づいて、前兆遊技状態(サブ)が継続する遊技数(前兆遊技数)が決定される。前兆遊技数決定テーブルは、1以上の前兆遊技数を複数種類規定しており、各前兆遊技数が決定されるときの抽籤値を規定している。
次に、図59を参照して、ミッション発動抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、上記前兆遊技数が消化され、前兆遊技状態(サブ)が終了するとき、ミッション発動抽籤テーブルに基づいて、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れを開始させるかが決定される。ミッション発動抽籤テーブルは、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)のそれぞれが決定されるときの抽籤値を規定している。
次に、図60を参照して、ミッション1用初期設定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、ミッション遊技状態1(サブ)が開始されるとき、ミッション1用初期設定テーブルに基づいて、開始時の演出内容等が決定される。ミッション1用初期設定テーブルは、開始時の演出内容、これに応じて取得されるミッション成功カウンタ及びミッション失敗カウンタからなる設定データを複数種類規定しており、各設定データが決定されるときの抽籤値を規定している。例えば、演出内容として「0アウト・ランナーなし」が決定されると、図92の(1)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
次に、図61を参照して、ミッション1用演出決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、ミッション遊技状態1(サブ)が継続する間、ミッション1用演出決定テーブルに基づいて演出内容等が決定される。ミッション1用演出決定テーブルは、演出番号(演出内容)、これに応じて取得されるミッション成功カウンタ及びミッション失敗カウンタからなる演出データを複数種類規定しており、各演出データが決定されるときの抽籤値を内部当籤役に応じて規定している。
例えば、演出番号として101(演出内容:ヒット)が決定されると、図92の(2)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。また、このとき、ミッション成功カウンタに1が加算され、ミッション失敗カウンタに0が加算される。そして、ミッション成功カウンタが4に達すると、ミッション遊技状態1(サブ)において定められている条件が達成されることとなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。このとき、図92の(3)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。他方、ミッション失敗カウンタが3に達すると、上記条件が達成されず、AT遊技状態(サブ)の作動が開始されない。このとき、図92の(4)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
次に、図62を参照して、ミッション2用演出決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、ミッション遊技状態2(サブ)が継続する間、ミッション2用演出決定テーブルに基づいて演出内容等が決定される。ミッション2用演出決定テーブルは、演出番号(演出内容)からなる演出データを複数種類規定しており、各演出データが決定されるときの抽籤値を内部当籤役に応じて規定している。
例えば、ミッション遊技状態2(サブ)が開始されるとき、図93の(1)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。また、例えば、演出番号として201(演出内容:成功)が決定されると、図93の(2)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。さらに、例えば、演出番号として202(演出内容:失敗)が決定されると、図93の(3)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。そして、演出番号として201が決定されると、ミッション遊技状態2(サブ)において定められている条件が達成されることとなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。
次に、図63を参照して、ミッション3用演出決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、ミッション遊技状態3(サブ)が継続する間、ミッション3用演出決定テーブルに基づいて演出内容等が決定される。ミッション3用演出決定テーブルは、演出番号(演出内容)からなる演出データを複数種類規定しており、各演出データが決定されるときの抽籤値を、設定値及び内部当籤役に応じて規定している。
例えば、ミッション遊技状態3(サブ)が開始されるとき、図94の(1)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。また、例えば、演出番号として303(演出内容:成功)が決定されると、図94の(2)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。さらに、例えば、演出番号として301(演出内容:失敗)が決定されると、図94の(3)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。そして、演出番号として303が決定されると、ミッション遊技状態3(サブ)において定められている条件が達成されることとなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。
次に、図64を参照して、ミッション4用演出決定テーブルについて説明する。
本実施の形態では、ミッション遊技状態4(サブ)が継続する間、ミッション4用演出決定テーブルに基づいて演出内容等が決定される。ミッション4用演出決定テーブルは、演出番号(演出内容)からなる演出データを複数種類規定しており、各演出データが決定されるときの抽籤値をミッションカウンタ及び内部当籤役に応じて規定している。
例えば、ミッション遊技状態4(サブ)が開始されるとき、図95の(1)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。また、例えば、演出番号として401−1等(演出内容:左中右)が決定されると、図95の(2)〜図95の(4)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
ミッション遊技状態4(サブ)では、図95の(2)〜図95の(4)に示す映像に従ってストップボタンを押すように遊技者に促す。そして、遊技者によりストップボタンが押された順序(停止操作順序)と演出内容として規定されている停止操作順序とが一致したときに、ミッション遊技状態4(サブ)において定められている条件が達成されることとなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。尚、上記停止操作順序が一致したとき、図95の(5)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される一方で、上記停止操作順序が一致しなかったとき、図95の(6)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
次に、図65及び図66を参照して、攻撃用得点抽籤テーブルについて説明する。図67及び図68を参照して、守備用得点抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、BB遊技状態(サブ)が継続する間、攻撃用得点抽籤テーブル又は守備用得点抽籤テーブルに基づいて演出内容等が決定される。攻撃用得点抽籤テーブルは、味方得点カウンタからなる得点データを複数種類規定しており、各得点データが決定されるときの抽籤値をAT抽籤モードに応じて規定している。守備用得点抽籤テーブルは、敵得点カウンタからなる得点データを複数種類規定しており、各得点データが決定されるときの抽籤値をAT抽籤モードに応じて規定している。
攻撃用得点抽籤テーブル又は守備用得点抽籤テーブルを参照した得点データの決定は、BB遊技状態(サブ)においてカウントされる遊技数が所定の数に達する毎に行われ、合計で3回行われる。図65は、1回目及び2回目において参照される攻撃用得点抽籤テーブル(1・2回目)を示す。また、図66は、3回目において参照される攻撃用得点抽籤テーブル(3回目)を示す。図67は、1回目及び2回目において参照される守備用得点抽籤テーブル(1・2回目)を示す。また、図68は、3回目において参照される守備用得点抽籤テーブル(3回目)を示す。
また、攻撃用得点抽籤テーブル又は守備用得点抽籤テーブルは、AT抽籤モードとして「慎重」、「強気」及び「冒険」の3つを規定しており、それぞれで各得点データが決定される確率が異なる。そして、これらのAT抽籤モードは、それぞれに対応付けられたストップボタンを押すことによって遊技者が選択できるようになっている。
例えば、攻撃用得点抽籤テーブル又は守備用得点抽籤テーブルを参照した得点データの決定が行われるとき、図91の(1)、図91の(2)及び図91の(3)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。このとき、遊技者により左ストップボタン7Lが押されたとすると、AT抽籤モードとして「慎重」が選択される。そして、例えば、味方得点カウンタとして1が規定されている得点データが決定されたとすると、図91の(2)に示すように、自軍に1点が入った映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
基本的に、BB遊技状態(サブ)では、3回の得点データの決定が行われた結果、味方得点カウンタの値が敵得点カウンタの値よりも大きいときに、予め定められている条件が達成されることとなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。このとき、例えば、図91の(4)に示す映像が液晶標示装置5の表示画面5a上に表示される。
次に、図69及び図70を参照して、再抽籤用演出抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、BB遊技状態(サブ)において、前述の攻撃用得点抽籤テーブル又は守備用得点抽籤テーブルに基づいて行われる得点データの決定が3回全て行われた結果、味方得点カウンタの値が敵得点カウンタの値以下であったとき、再抽籤用演出抽籤テーブルに基づいて、AT遊技状態(サブ)の作動を開始させるか否かの最終的な決定が行われる。これにより、遊技者はBB遊技状態(サブ)が終了するまで望みを捨てることなくその決定を楽しむことができるようになる。
再抽籤用演出抽籤テーブルは、演出番号(演出内容)からなる演出データを複数種類規定しており、各演出データが決定されるときの抽籤値を規定している。図69は、味方得点カウンタの値と敵得点カウンタの値が等しいときに参照される再抽籤用演出抽籤テーブル(同点)を示す。また、図70は、味方得点カウンタの値が敵得点カウンタの値よりも小さいときに参照される再抽籤用演出抽籤テーブル(逆転)を示す。例えば、演出番号として901又は903が決定されたとき、条件が満たされたこととなり、AT遊技状態(サブ)の作動が開始される。
次に、図71を参照して、ホームラン距離選択テーブルについて説明する。
本実施の形態では、主制御回路71においてRT1遊技状態が継続している間(RT1遊技状態フラグがオンであるとき)において、内部当籤役としてベル1又はベル2が決定され、該当する何れかの図柄の組合せが表示されると、そのときに決定された滑り駒数を参照し、ホームラン距離選択テーブルに基づいて演出内容が決定される。ホームラン距離選択テーブルは、作動ストップボタン毎に、滑り駒数に応じた演出内容を規定している。
続いて、図72〜図90に示すフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU81が実行するプログラムの内容について説明する。
まず、図72を参照して、サブCPUにより行われる主基板通信タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S502)。次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S501に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S504)、S501に移る。
次に、図73を参照して、サブCPUにより行われる演出登録タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S512)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。例えば、内部当籤役、表示役、遊技状態フラグ、作動ストップボタン等といった各種データをSDRAM83の所定の領域に複写する。次に、サブCPU81は、後で図74を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出データの決定やその登録などを行う。
サブCPU81は、S514の後、又は、S512においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次に、サブCPU81は、LEDデータの登録を行う(S517)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びLEDデータの登録は、上記演出内容決定処理において決定された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S511に移る。
次に、図74〜図76を参照して、演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、BB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S522)。サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)であると判別したときには、後で図77及び図78を参照して説明するBB作動中用演出抽籤処理を行う(S523)。この処理が終了すると、後述の図76に示すS553に移り、セットされた演出データの登録を要求する。
サブCPU81は、S522においてBB遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、MB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S524)。サブCPU81は、MB遊技状態(サブ)であると判別したときには、MB作動中用演出データをセットする(S525)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S524においてMB遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、後で図81を参照して説明する遊技状態移行抽籤処理を行う(S526)。次に、サブCPU81は、後で図82を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S527)。次に、サブCPU81は、後で図83を参照して説明するカウンタ等更新処理を行う(S528)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S521においてスタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S529)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、後で図88を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S530)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S529においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図89及び図90を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S532)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S531において表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、作動したボーナスはBB1又はBB2であるか否かを判別する(S534)。サブCPU81は、作動したボーナスはBB1又はBB2であると判別したときには、BB遊技状態(サブ)をセットする(S535)。次に、サブCPU81は、BB作動監視カウンタに24をセットする(S536)。次に、サブCPU81は、BBの種別に応じたボーナス開始用演出データをセットする(S537)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S534において作動したボーナスはBB1又はBB2ではないと判別したときには、MB遊技状態(サブ)をセットする(S538)。次に、サブCPU81は、MBの種別に応じたボーナス開始用演出データをセットする(S539)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S533においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了時コマンド受信時であるか否かを判別する(S540)。サブCPU81は、ボーナス終了時コマンド受信時ではないと判別したときには、後述のS553の処理に移り、他のコマンドに対応する演出データの登録を要求する。
他方、サブCPU81は、ボーナス終了時コマンド受信時であると判別したときには、BBの種別又はMBの種別に応じたボーナス終了時用演出データをセットする(S541)。次に、サブCPU81は、天井カウンタに777をセットする(S542)。続いて、サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S543)。サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、後述のS553に移る。
他方、サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)であると判別したときには、得点データ表示終了処理を行う(S544)。続いて、サブCPU81は、AT作動フラグはオンであるか否かを判別する(S545)。サブCPU81は、AT作動フラグはオンであると判別したときには、AT遊技状態(サブ)をセットする(S546)。次に、サブCPU81は、BB終了時用AT遊技数決定テーブルを参照し、設定値に基づいてAT遊技数を決定する(S547)。次に、サブCPU81は、決定したAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(S548)。次に、サブCPU81は、AT作動フラグをオフにする(S549)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
サブCPU81は、S545においてAT作動フラグはオンではないと判別したときには、AT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(S550)。サブCPU81は、AT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、AT遊技状態(サブ)をセットする(S551)。この処理が終了すると、後述のS553に移る。
他方、サブCPU81は、AT遊技数カウンタは0であると判別したときには、高確遊技状態(サブ)をセットする(S552)。サブCPU81は、SDRAM83の遊技状態(サブ)フラグ格納領域を一旦クリアし、高確遊技状態(サブ)フラグに対応するビットをオンにする。以下において、他の遊技状態(サブ)をセットする場合もこれと同様に行われる。この処理が終了すると、後述のS553に移る。S553において、サブCPU81は、セットされた演出データの登録を要求する。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図77及び図78を参照して、BB作動中演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB作動監視カウンタの値を取得する(S571)。次に、サブCPU81は、BB作動監視カウンタは24であるか否かを判別する(S572)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは24であると判別したときには、BB作動中用固定演出データ(3G)をセットする(S573)。この処理が終了すると、後述の図78に示すS596に移る。
サブCPU81は、S572においてBB作動監視カウンタは24ではないと判別したときには、BB作動監視カウンタは21、17又は13であるか否かを判別する(S574)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは21、17又は13であると判別したときには、BB作動監視カウンタは21であるか否かを判別する(S575)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは21であると判別したときには、得点データ表示開始処理を行う(S576)。この処理において、サブCPU81は、味方得点カウンタ及び敵得点カウンタに基づいた演出データをセットする。
サブCPU81は、S576の後、又は、S575においてBB作動監視カウンタは21ではないと判別したときには、AT抽籤モード選択用演出データをセットする(S577)。この結果、各ストップボタンを遊技者に押させ、3つのAT抽籤モードの何れかを遊技者に選択させるための映像が表示される。この処理が終了すると、後述の図78に示すS588に移る。
サブCPU81は、S574においてBB作動監視カウンタは21、17又は13ではないと判別したときには、BB作動監視カウンタは20、16又は12であるか否かを判別する(S578)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは20、16又は12であると判別したときには、後で図79を参照して説明する得点抽籤処理を行う(S579)。この処理が終了すると、後述のS588に移る。
サブCPU81は、S578においてBB作動監視カウンタは20、16又は12ではないと判別したときには、BB作動監視カウンタは9であるか否かを判別する(S580)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは9であると判別したときには、得点再抽籤フラグはオンであるか否かを判別する(S581)。サブCPU81は、得点再抽籤フラグはオンであると判別したときには、BB作動中用固定演出データ(7G)をセットする(S582)。他方、サブCPU81は、得点再抽籤フラグはオンではないと判別したときには、BB作動中用固定演出データ(8G)をセットする(S583)。これらの処理が終了すると、後述のS588に移る。
サブCPU81は、S580においてBB作動監視カウンタは9ではないと判別したときには、BB作動監視カウンタは2であるか否かを判別する(S584)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは2であると判別したときには、得点再抽籤フラグはオンであるか否かを判別する(S585)。サブCPU81は、得点再抽籤フラグはオンではないと判別したときには、AT作動フラグをオンにする(S586)。他方、サブCPU81は、得点再抽籤フラグはオンであると判別したときには、後で図80を参照して説明する得点再抽籤処理を行う(S587)。これらの処理が終了すると、S588に移る。S588では、サブCPU81は、得点データ表示処理を行う。この処理が終了すると、後述のS596に移る。
サブCPU81は、S584においてBB作動監視カウンタは2ではないと判別したときには、BB作動監視カウンタは1であるか否かを判別する(S589)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは1ではないと判別したときには、後述のS596に移る一方で、BB作動監視カウンタは1であると判別したときには、得点再抽籤フラグはオンであるか否かを判別する(S590)。サブCPU81は、得点再抽籤フラグはオンではないと判別したときには、得点データの値に基づいて演出データをセットする(S591)。この処理が終了すると、後述のS596に移る。
サブCPU81は、S590において得点再抽籤フラグはオンであると判別したときには、AT作動フラグはオンであるか否かを判別する(S592)。サブCPU81は、AT作動フラグはオンであると判別したときには、得点データの値を補正する(S593)。次に、サブCPU81は、得点再抽籤フラグをオフにする(S594)。サブCPU81は、S594の後、又は、S592においてAT作動フラグはオンではないと判別したときには、得点データの値と前回の演出データとに基づいて演出データをセットする(S595)。この処理が終了すると、S596に移る。
S596では、サブCPU81は、BB作動監視カウンタの値を更新する。つまり、BB作動監視カウンタの値を1減算する。この処理が終了すると、BB作動中用演出抽籤処理を終了する。
次に、図79を参照して、得点抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB作動監視カウンタは12であるか否かを判別する(S611)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは12ではないと判別したときには、守備ビットはオンであるか否かを判別する(S612)。サブCPU81は、守備ビットはオンであると判別したときには、守備用得点抽籤テーブル(1・2回目)を参照し、選択されたAT抽籤モードに基づいて得点データを決定する(S613)。他方、サブCPU81は、守備ビットはオンではないと判別したときには、攻撃用得点抽籤テーブル(1・2回目)を参照し、選択されたAT抽籤モードに基づいて得点データを決定する(S614)。S613又はS614が終了すると、後述のS618に移る。
サブCPU81は、BB作動監視カウンタは12であると判別したときには、守備ビットはオンであるか否かを判別する(S615)。サブCPU81は、守備ビットはオンであると判別したときには、守備用得点抽籤テーブル(3回目)を参照し、選択されたAT抽籤モードに基づいて得点データを決定する(S616)。他方、サブCPU81は、守備ビットはオンではないと判別したときには、攻撃用得点抽籤テーブル(3回目)を参照し、選択されたAT抽籤モードに基づいて得点データを決定する(S617)。S616又はS617が終了すると、S618に移る。
S618では、サブCPU81は、決定された得点データに基づいて、味方得点カウンタ又は敵得点カウンタの値を更新する(S618)。続いて、サブCPU81は、BB作動監視カウンタは12であり、且つ、味方得点カウンタの値は敵得点カウンタの値以下であるか否かを判別する(S619)。サブCPU81は、BB作動監視カウンタは12であり、且つ、味方得点カウンタの値は敵得点カウンタの値と等しいかそれよりも小さいと判別したときには、得点再抽籤フラグをオンする(S620)。
サブCPU81は、S620の後、又は、S619においてBB作動監視カウンタは12ではないか或いは味方得点カウンタの値は敵得点カウンタの値よりも大きいと判別したときには、得点データに基づいて演出データをセットする(S621)。続いて、サブCPU81は、守備ビットはオンであるか否かを判別する(S622)。サブCPU81は、守備ビットはオンであると判別したときには、守備ビットをオフにする(S623)。サブCPU81は、S623の後、又は、S622において守備ビットはオンではないと判別したときには、選択されたAT抽籤モードをクリアする(S624)。この処理が終了すると、得点抽籤処理を終了する。
次に、図80を参照して、得点再抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、味方得点カウンタの値と敵得点カウンタの値は等しいか否かを判別する(S641)。サブCPU81は、味方得点カウンタの値と敵得点カウンタの値は等しいと判別したときには、再抽籤用演出抽籤テーブル(同点)を参照し、演出番号を決定する(S642)。他方、サブCPU81は、味方得点カウンタの値は敵得点カウンタの値よりも小さいと判別したときには、再抽籤用演出抽籤テーブル(逆転)を参照し、演出番号を決定する(S643)。
サブCPU81は、S642の後又はS643の後で、演出番号は901又は903であるか否かを判別する(S644)。サブCPU81は、演出番号は901又は903であると判別したときには、AT作動フラグをオンにする(S645)。サブCPU81は、S645の後、又は、S644において演出番号は901又は903ではないと判別したときには、決定された演出番号に基づいて演出データをセットする(S646)。この処理が終了すると、得点再抽籤処理を終了する。
次に、図81を参照して、遊技状態移行抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S661)。サブCPU81は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方で、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、天井遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S662)。
サブCPU81は、天井遊技状態(サブ)であると判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方で、天井遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、AT遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S663)。サブCPU81は、AT遊技状態(サブ)であると判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方で、AT遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであるか否かを判別する(S664)。
サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであると判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方で、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れでもないと判別したときには、前兆遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S665)。サブCPU81は、前兆遊技状態(サブ)であると判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方で、前兆遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、高確遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S666)。
サブCPU81は、高確遊技状態(サブ)であると判別したときには、高確用モード移行抽籤テーブルを参照し、設定値と内部当籤役とに基づいて移行先遊技状態を決定する(S667)。続いて、サブCPU81は、前兆遊技状態(サブ)へ移行したか否かを判別する(S668)。サブCPU81は、前兆遊技状態(サブ)へ移行しなかったと判別したときには、遊技状態移行抽籤処理を終了する一方、前兆遊技状態(サブ)へ移行したと判別したときには、前兆遊技数決定テーブルを参照し、前兆遊技数を決定する(S669)。次に、サブCPU81は、決定された前兆遊技数を前兆カウンタにセットする(S670)。この処理が終了すると、遊技状態移行抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S666において高確遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、低確用モード移行抽籤テーブルを参照し、設定値と内部当籤役とに基づいて移行先遊技状態を決定する(S671)。この処理が終了すると、遊技状態移行抽籤処理を終了する。
次に、図82を参照して、演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、RT1遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S681)。サブCPU81は、RT1遊技状態フラグはオンであると判別したときには、内部当籤役はベル1又はベル2であるか否かを判別する(S682)。サブCPU81は、内部当籤役はベル1又はベル2であると判別したときには、RT用特殊演出データをセットする(S683)。他方、サブCPU81は、内部当籤役はベル1又はベル2ではないと判別したときには、RT用演出決定テーブル(図示を省略)を参照し、遊技状態(サブ)の種別と内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S684)。S683又はS684が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S681においてRT1遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、RT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S685)。サブCPU81は、RT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、フラグ間用演出決定テーブル(図示を省略)を参照し、遊技状態(サブ)の種別と内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S686)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S685においてRT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、天井遊技状態(サブ)又はAT遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S687)。サブCPU81は、天井遊技状態(サブ)又はAT遊技状態(サブ)であると判別したときには、AT用演出決定テーブル(図示を省略)を参照し、内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S688)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
AT用演出決定テーブルは、特殊1〜特殊8のそれぞれに応じて異なる演出データを規定しており、サブCPU81は、内部当籤役が特殊1〜特殊8の何れかであるとき、上記AT用演出決定テーブルを参照し、その種別に対応する演出データを決定する。これにより、天井遊技状態(サブ)又はAT遊技状態(サブ)では、特殊1〜特殊8の何れかが内部当籤役として決定されたとき、その種別が遊技者に知らされるようになる。
サブCPU81は、S687において天井遊技状態(サブ)又はAT遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであるか否かを判別する(S689)。サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであると判別したときには、対応するミッション1用演出決定テーブル〜ミッション4用演出決定テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S690)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S689においてミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れでもないと判別したときには、前兆遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S691)。サブCPU81は、前兆遊技状態(サブ)であると判別したときには、通常演出決定テーブル(前兆)を参照し(図示を省略)、内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S692)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S691において前兆遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、高確遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S693)。サブCPU81は、高確遊技状態(サブ)であると判別したときには、通常演出決定テーブル(高確)を参照し(図示を省略)、内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S694)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S693において高確遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、通常演出決定テーブル(低確)を参照し(図示を省略)、内部当籤役に基づいて演出データを決定する(S695)。尚、S694とS695とでは、それぞれにおいて共通する演出データが決定されることが好ましく、低確遊技状態(サブ)又は高確遊技状態(サブ)の何れかであるかを遊技者が明確に分からないようにすることが好ましい。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
次に、図83及び図84を参照して、カウンタ等更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S711)。サブCPU81は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方で、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、AT遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S712)。
サブCPU81は、AT遊技状態(サブ)であると判別したときには、AT上乗せ抽籤テーブルを参照し、設定値と内部当籤役とに基づいてAT遊技数の抽籤を行う(S713)。次に、サブCPU81は、決定されたAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算して、AT遊技数カウンタを更新する(S714)。次に、サブCPU81は、AT遊技数カウンタを1減算する(S715)。続いて、サブCPU81は、AT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(S716)。サブCPU81は、AT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方、AT遊技数カウンタは0であると判別したときには、高確遊技状態(サブ)をセットし(S717)。カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S712においてAT遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態1(サブ)であるか否かを判別する(S718)。サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)であると判別したときには、後で図85を参照して説明するミッション1時カウンタ等更新処理を行う(S719)。この処理が終了すると、カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S718においてミッション遊技状態1(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態2(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであるか否かを判別する(S720)。サブCPU81は、ミッション遊技状態2(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかであると判別したときには、ミッションカウンタを1減算する(S721)。続いて、ミッションカウンタは0であるか否かを判別する(S722)。サブCPU81は、ミッションカウンタは0であると判別したときには、後で図86を参照して説明するカウンタ等更新時演出書換処理を行う(S723)。次に、サブCPU81は、低確遊技状態(サブ)をセットする(S724)。この処理が終了すると、カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S722においてミッションカウンタは0ではないと判別したときには、ミッション遊技状態3(サブ)であるか否かを判別する(S725)。サブCPU81は、ミッション遊技状態3(サブ)ではないと判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方、ミッション遊技状態3(サブ)であると判別したときには、後で図87を参照して説明するミッション3時カウンタ等更新処理を行い(S726)、カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S720においてミッション遊技状態2(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れでもないと判別したときには、前兆遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S727)。サブCPU81は、前兆遊技状態(サブ)であると判別したときには、前兆カウンタを1減算する(S728)。続いて、サブCPU81は、前兆カウンタは0であるか否かを判別する(S729)。サブCPU81は、前兆カウンタは0ではないと判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方、前兆カウンタは0であると判別したときには、ミッション発動抽籤テーブルを参照し、ミッション遊技状態1(サブ)〜ミッション遊技状態4(サブ)の何れかをセットする(S730)。
続いて、サブCPU81は、セットされたのはミッション遊技状態1(サブ)であるか否かを判別する(S731)。サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)であると判別したときには、ミッション1用初期設定テーブルを参照し、ミッション成功カウンタ及びミッション失敗カウンタの値を決定する(S732)。次に、サブCPU81は、スコア表示開始処理を行う(S733)。この処理が終了すると、カウンタ等更新処理を終了する。他方、サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)ではないと判別したときには、ミッションカウンタに30をセットする(S734)。この処理が終了すると、カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S727において前兆遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、低確遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S735)。サブCPU81は、低確遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方、低確遊技状態(サブ)であると判別したときには、天井カウンタを1減算する(S736)。続いて、サブCPU81は、天井カウンタは0であるか否かを判別する(S737)。サブCPU81は、天井カウンタは0ではないと判別したときには、カウンタ等更新処理を終了する一方、天井カウンタは0であると判別したときには、天井遊技状態(サブ)をセットし(S738)、カウンタ等更新処理を終了する。
次に、図85を参照して、ミッション1時カウンタ等更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、決定された演出データに基づいて、ミッション成功カウンタ又はミッション失敗カウンタの更新を行う(S751)。続いて、サブCPU81は、ミッション成功カウンタは4であるか否かを判別する(S752)。
サブCPU81は、ミッション成功カウンタは4であると判別したときには、AT遊技状態(サブ)をセットする(S753)。次に、サブCPU81は、ミッション成功時用AT遊技数決定テーブルを参照し、設定値に基づいてAT遊技数を決定する(S754)。次に、サブCPU81は、決定したAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(S755)。次に、サブCPU81は、ミッション成功フラグをセットする(S756)。この処理が終了すると、ミッション1時カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S752においてミッション成功カウンタは4ではないと判別したときには、ミッション失敗カウンタは3であるか否かを判別する(S757)。サブCPU81は、ミッション失敗カウンタは3ではないと判別したときには、ミッション1時カウンタ等更新処理を終了する一方、ミッション失敗カウンタは3であると判別したときには、高確遊技状態(サブ)をセットする(S758)。次に、サブCPU81は、ミッション失敗フラグをセットする(S759)。この処理が終了すると、ミッション1時カウンタ等更新処理を終了する。
次に、図86を参照して、カウンタ等更新時演出書換処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ミッション遊技状態2(サブ)であるか否かを判別する(S771)。サブCPU81は、ミッション遊技状態2(サブ)であると判別したときには、演出番号204の演出データをセットする(S772)。この処理が終了すると、カウンタ等更新時演出書換処理を終了する。
サブCPU81は、S771においてミッション遊技状態2(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態3(サブ)であるか否かを判別する(S773)。サブCPU81は、ミッション遊技状態3(サブ)であると判別したときには、演出番号301の演出データをセットする(S774)。他方、ミッション遊技状態3(サブ)ではないと判別したときには、演出番号403の演出データをセットする(S775)。S774又はS775が終了すると、カウンタ等更新時演出書換処理を終了する。
次に、図87を参照して、ミッション3時カウンタ等更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、決定された演出データは303であるか否かを判別する(S791)。サブCPU81は、決定された演出データは303であると判別したときには、AT遊技状態(サブ)をセットする(S792)。次に、サブCPU81は、ミッション成功時用AT遊技数決定テーブルを参照し、設定値に基づいてAT遊技数を決定する(S793)。次に、サブCPU81は、決定したAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(S794)。この処理が終了すると、ミッション3時カウンタ等更新処理を終了する。
サブCPU81は、S791において演出データは303ではないと判別したときには、決定された演出データは301であるか否かを判別する(S795)。サブCPU81は、決定された演出データは301ではないと判別したときには、ミッション3時カウンタ等更新処理を終了する一方、決定された演出データは301であると判別したときには、ミッションカウンタをクリアする(S796)。次に、サブCPU81は、低確遊技状態(サブ)をセットする(S797)。この処理が終了すると、ミッション3時カウンタ等更新処理を終了する。
次に、図88を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(S801)。サブCPU81は、BB遊技状態(サブ)であると判別したときには、AT抽籤モード選択用演出データはセットされているか否かを判別する(S802)。サブCPU81は、AT抽籤モード選択用演出データはセットされていると判別したときには、第1停止であるか否かを判別する(S803)。サブCPU81は、第1停止であると判別したときには、作動ストップボタンに基づいてAT抽籤モードを選択する(S804)。例えば、左ストップボタン7LであればAT抽籤モードとして「慎重」が選択される。
次に、サブCPU81は、攻撃・守備抽籤処理を行う(S805)。この処理では、1/2の確率で攻撃又は守備に振り分けられる。続いて、サブCPU81は、攻撃に当籤したか否かを判別する(S806)。サブCPU81は、攻撃に当籤したと判別したときには、後述のS811に移り、攻撃に当籤しなかったと判別したときには、守備ビットをオンにし(S807)、後述のS811に移る。
サブCPU81は、S801においてBB遊技状態(サブ)ではないと判別したとき、S802においてAT抽籤モード選択用演出データがセットされていないと判別したとき、又は、S803において第1停止ではないと判別したとき、RT1遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S808)。サブCPU81は、RT1遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、後述のS811に移る一方、RT1遊技状態フラグはオンであると判別したとき、RT用特殊演出データはセットされているか否かを判別する(S809)。
サブCPU81は、RT用特殊演出データはセットされていないと判別したとき、後述のS811に移る一方、RT用特殊演出データはセットされていると判別したとき、作動ストップボタンの滑り駒数を格納し(S810)、S811に移る。S811では、サブCPU81は、作動ストップボタン等の種別に応じた演出データをセットする。この処理が終了すると、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
次に、図89及び図90を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、RT1遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S831)。サブCPU81は、RT1遊技状態フラグはオンであると判別したときには、RT用特殊演出データはセットされているか否かを判別する(S832)。
サブCPU81は、RT用特殊演出データはセットされていると判別したときには、表示役はベル1又はベル2であるか否かを判別する(S833)。サブCPU81は、表示役はベル1又はベル2であると判別したときには、ホームラン距離選択テーブルを参照し、格納された滑り駒数に基づいて距離データを決定する(S834)。次に、サブCPU81は、決定された距離データに基づいて演出データをセットする(S835)。他方、サブCPU81は、表示役はベル1又はベル2ではないと判別したときには、取りこぼし用演出データをセットする(S836)。S835の後又はS836の後で、サブCPU81は、格納された作動ストップボタンの滑り駒数をクリアする(S837)。この処理が終了すると、後述の図90に示すS864に移る。
サブCPU81は、S831においてRT1遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、又は、S832においてRT用特殊演出データはセットされていないと判別したときは、RT2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S838)。サブCPU81は、RT2遊技状態フラグはオンであると判別したときには、後述のS864に移る一方、RT2遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、表示役はRT1であるか否かを判別する(S839)。サブCPU81は、表示役はRT1であると判別したときには、ロック用特殊演出データをセットする(S840)。ロック用特殊演出データに基づいて、主制御回路71においてメイン制御ロックタイマにより管理される時間(約5秒)に応じた演出が実行される。この処理が終了すると、後述のS864に移る。
サブCPU81は、S839において表示役はRT1ではないと判別したときには、ミッション遊技状態1(サブ)であるか否かを判別する(S841)。サブCPU81は、ミッション遊技状態1(サブ)であると判別したときには、ミッション成功フラグはオンであるか否かを判別する(S842)。サブCPU81は、ミッション成功フラグはオンであると判別したときには、ミッション1成功用演出データをセットする(S843)。
サブCPU81は、ミッション成功フラグはオンではないと判別したときには、ミッション失敗フラグはオンであるか否かを判別する(S844)。サブCPU81は、ミッション失敗フラグはオンであると判別したときには、ミッション1失敗用演出データをセットする(S845)。S843の後又はS845の後で、サブCPU81は、ミッション成功フラグ又はミッション失敗フラグをクリアする(S846)。次に、サブCPU81は、スコア表示終了処理を行う(S847)。この処理が終了すると、後述のS864に移る。
サブCPU81は、S841においてミッション遊技状態1(サブ)ではないと判別したとき、又は、S844においてミッション失敗フラグはオンではないと判別したときは、ミッション遊技状態2(サブ)であるか否かを判別する(S848)。サブCPU81は、ミッション遊技状態2(サブ)であると判別したときには、決定された演出データは202であるか否かを判別する(S849)。サブCPU81は、決定された演出データは202ではないと判別したとき、後述のS864に移る一方、決定された演出データは202であると判別したときには、表示役はベル1又はベル2であるか否かを判別する(S850)。
サブCPU81は、表示役はベル1又はベル2であると判別したときには、演出データを201に書き換える(S851)。次に、サブCPU81は、AT遊技状態(サブ)をセットする(S852)。次に、サブCPU81は、ミッション成功時用AT遊技数決定テーブルを参照し、設定値に基づいてAT遊技数を決定する(S853)。次に、サブCPU81は、決定したAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(S854)。この処理が終了すると、後述のS864に移る。
他方、サブCPU81は、S850において表示役はベル1又はベル2ではないと判別したときには、ミッションカウンタをクリアする(S855)。次に、サブCPU81は、低確遊技状態(サブ)をセットする(S856)。この処理が終了すると、後述のS864に移る。
サブCPU81は、S848においてミッション遊技状態2(サブ)ではないと判別したときには、ミッション遊技状態4(サブ)であるか否かを判別する(S857)。サブCPU81は、ミッション遊技状態4(サブ)ではないと判別したときには、後述のS864に移る一方、ミッション遊技状態4(サブ)であると判別したときには、決定された演出データに基づいて停止操作順序のチェックを行う(S858)。
続いて、サブCPU81は、決定された演出データに規定されている停止操作順序と遊技者により採用された停止操作順序とが一致するか否かを判別する(S859)。サブCPU81は、一致しないと判別したときには、後述のS864に移る一方、一致すると判別したときには、ミッション4成功用演出データをセットする(S860)。次に、サブCPU81は、AT遊技状態(サブ)をセットする(S861)。次に、サブCPU81は、ミッション成功時用AT遊技数決定テーブルを参照し、設定値に基づいてAT遊技数を決定する(S862)。次に、サブCPU81は、決定したAT遊技数をAT遊技数カウンタに加算する(S863)。この処理が終了すると、S864に移る。
S864では、サブCPU81は、演出データがセット等されたか否かを判別する。サブCPU81は、演出データがセット等されたと判別したときには、表示コマンド受信時処理を終了する一方で、演出データがセット等されていないと判別したときには、表示役等に応じた演出データをセットし(S865)、表示コマンド受信時処理を終了する。
以上のように、本実施の形態のスロットマシン1は、CPU31が管理する図柄カウンタによって特定されるリールの回転方向における各位置「0」〜「20」に応じて滑り駒数決定データを規定し、且つ、これをラインデータ「1」〜「3」に応じて3パターン有する停止テーブルを備えるとともに、停止テーブルを指定するデータ「停止テーブル番号」及び当該停止テーブルが有する前記複数のパターンの何れかを指定するデータ「ラインデータ」を含む停止データを、各リールに応じて備えた。
そして、遊技者によりストップボタンが押されると、決定された内部当籤役と該当するリールの種別とに基づいて停止データを選択し、停止テーブル番号により指定された停止テーブルとラインデータとを参照し、停止開始位置に応じた滑り駒数決定データを取得するようにした。
より具体的には、第1停止時において選択する停止テーブルを指定する「第1停止用停止テーブル番号」及び参照するパターンを指定する「ラインデータ」を、各リールに応じて記憶し(図23を参照)、また、第2停止時において選択する停止テーブルを指定する「第2停止用停止テーブル」及び「ラインデータ」と、第3停止時において選択する停止テーブルを指定する「第3停止用停止テーブル」及び「ラインデータ」と、を第1停止時に回転が停止されたリールの種別及びその停止開始位置に応じて記憶するようにしている(図24及び図25を参照)。
そして、第1停止時において遊技者によりストップボタンが押されると、そのストップボタンの種別と決定された内部当籤役とに基づいて、第1停止用停止テーブル番号及びラインデータを選択する。また、第1停止が行われると、続く第2停止及び第3停止を行う前に、第1停止時に回転が停止されたリールの種別及びその停止開始位置に応じて、第2停止用停止テーブル番号及びラインデータと、第3停止用停止テーブル番号及びラインデータとを選択するようにした。尚、第2停止が行われると、第1停止が行われたリールの種別と第2停止が行われたリールの種別との組合せが特定の組合せであり、且つ、各リールの回転が停止された位置(停止予定位置)が特定の位置であるときに、前述の第1停止後において選択した第3停止用停止テーブル番号及びラインデータを、他の第3停止用停止テーブル番号及びラインデータに変更するようにしている。
このように、本実施の形態では、停止テーブルにおいて滑り駒数を規定する複数のパターン(ラインデータ)の何れを参照するかを指定するためのデータを予め用意しておくようにしたので、前述した従来の回胴式遊技機のように、複数のパターンの何れを参照するかを決定するための検索に係る処理を行う必要がなくなる。また、停止テーブルは停止開始位置に応じて決定される滑り駒数を一義的に定めていることから、前述した従来の回胴式遊技機のように、滑り駒数を決定するのに、停止開始位置から所定の範囲内にある各位置の何れがリールの回転を停止する位置であるかの検索に係る処理を行う必要もない。したがって、遊技者に対して表示する図柄の組合せの多様化を図りつつも、これに係る制御が極力煩雑なものとならないようにすることができ、制御系にかかる負荷の軽減を図ることができる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の回胴式遊技機が備える、リール、内部当籤役決定手段、リール回転手段、停止操作検出手段、位置特定手段、停止テーブル記憶手段、停止データ記憶手段、停止データ選択手段、滑り駒数決定手段、リール停止手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限らず任意に変更可能である。
本実施の形態では、停止テーブルが各図柄位置「0」〜「20」に応じて規定する滑り駒数のパターンとしてラインデータ「1」〜「3」に応じた3パターンを設けるようにしたが、本発明はこれに限らず、2以上の数であれば、その数は任意に変更可能である。例えば、ラインデータ「1」及び「2」に応じた2パターンを設けるようにしても良いし、ラインデータ「1」〜「4」に応じた4パターンを設けるようにしても良い。その数が増えるほど、遊技者に対して表示する図柄の組合せをより多様なものとすることが可能となる。
また、本実施の形態において適用した、図1及び図2に示す装置構成、図3及び図4に示す回路構成、図5〜図29及び図53〜図71に示すテーブルの構成、図30〜図36に示すRAMの格納領域の構成、図37〜図52及び図72〜図90に示すフローチャートの構成などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のようなスロットマシンの他、リール及びその表面に配される図柄を映像により表示するビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。更に、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
尚、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。