JP2012208990A - 光記録再生方法、光記録媒体、光記録再生装置 - Google Patents

光記録再生方法、光記録媒体、光記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サーボ層と記録再生層を備える光記録媒体に対する光記録再生方法において、記録再生可能な記録再生層の層数を増やしながらも、記録又は再生時の転送レートを向上させる。
【解決手段】サーボ層18と記録再生層を有する光記録媒体10に情報を記録する際に、トラッキング用ビーム270Aを、サーボ層18、20に照射してトラッキング制御を行いながら、第1記録再生層14に対して第1記録再生用ビーム170Aを照射して、第1表面10A側から視て第1回転方向に情報の記録を行う(第1記録動作)。また、この第1記録動作と共通のサーボ層18、20を用いてトラッキング制御を行いながら、第2記録再生層34に対して第2記録再生用ビーム170Bを照射して、第2表面30A側から視て、第1回転方向と反対の第2回転方向に情報の記録を行う(第2記録動作)。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の記録再生層を有する光記録媒体、この光記録媒体に対して記録又は再生を行う光記録再生方法及び光記録再生装置に関する。
従来、ディジタル動画コンテンツの視聴や、ディジタルデータの記録のために、CD−DA、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD+/−RW、DVD−RAM、Blu−ray Disc(BD)などの光記録媒体が広く利用されている。この中でも、次世代型DVD規格の一つとされるBDは、記録再生に用いるレーザー光の波長を405nmと短くし、対物レンズの開口数を0.85に設定している。BD規格に対応した光記録媒体側は、0.32μmのピッチでトラックが形成される。このようにすることで、光記録媒体の1つの記録再生層に対して25GB以上の記録再生を可能にしている。
ところで、動画やデータの容量は今後益々増大することが予想される。従って、光記録媒体における記録再生層を多層化することで光記録媒体の容量を増大させる方法が検討されている。BD規格の光記録媒体では、6層〜8層の記録再生層を設けることで、200GBもの超大容量を実現する技術も報告されている(非特許文献1、2参照)。
更に最近では、20層のROM型の光記録媒体(非特許文献3参照)や、10層から16層の追記型の光記録媒体(非特許文献4、5、6参照)等の技術提案がなされており、BD規格と同様の光学系(波長及び開口数)を用いて500GB程度の記録容量を達成できる可能性が高まってきている。
一方、光記録媒体において記録再生層を多層化する場合、各記録再生層に対してグルーブ/ランド等のトラッキング制御用の凹凸を形成しようとすると、媒体構成が複雑となり、偏芯調整などの作業が困難になることが懸念される。また、記録再生層を設けるごとに凸凹を形成するための母型となるスタンパが必要となり、多層化すればするほど、このスタンパを使う回数が増え製造コストが増大する。
そこで近年、光記録媒体において、凹凸や溝を有するサーボ層と、凹凸や溝を有しない記録再生層を別々に設けるようにし、トラッキング制御専用のビームを用いてサーボ層からトラッキング信号を得ながら、記録再生専用のビームによって記録再生層に情報を記録する技術が提案されている(特許文献1、2、3参照)。
特開2008−97693号公報 特開2008−97694号公報 国際公開WO2008/099708
I. Ichimura et. al., Appl. Opt, 45, 1974-1803 (2006) K. Mishima et. al., Proc. of SPIE, 6282, 62820I (2006) A. Mitsumori et. al., Jpn. J. Appl. Phys., 48, 03A055 (2009) T. Kikukawa et. al., Jpn. J. Appl. Phys., 49, 08KF01 (2010) M. Inoue et. al., Proc. SPIE, 7730, 77300D (2010) M. Ogasawara et. al., Tech. Dig. of International Symposium on Optical Memory 2010, 224 (2010)
上述技術のように、記録再生層の層数を増大させると、光記録媒体の容量は増大するが、これだけでは記録再生速度の向上には繋がらない。例えば、光記録媒体の記録容量が増大する一方で、記録速度の向上が伴わないと、記録作業における利用者の待機時間が長くなり、感覚的な利便性が低下するという問題があった。
上記技術のように、記録再生層の層数を増大させると、光記録媒体内には、厚さ方向の広範囲に亘って記録再生層が配置される。この結果、記録再生用の光ピックアップは、厚さ方向の広い範囲にビームをフォーカスさせる必要が出てくるため、球面収差の補正範囲を広く設定しなければならない。従って、光ピックアップの構成が複雑化・大型化すると共に、光ピックアップによる記録再生層のシーク時間が長くなるという問題があった。
また、特許文献1〜3のように、複数のサーボ層を形成することで記録再生層数の増大を実現しようとすると、光記録媒体の製造時において、記録再生層とスペーサ層を交互に積層していく工程を経るため、製造工程が複雑化する。更に、複数のサーボ層を光記録媒体の一方の面側に形成すると、成膜時の内部応力が光記録媒体の一方に片寄り易いため、光記録媒体に反りや歪みが生じやすいという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、サーボ層と記録再生層を有する光記録媒体に対して、記録再生層の層数を増大させながらも、記録又は再生時の転送レートを向上させる光記録再生手法等を提供することを目的としている。
本発明者らの鋭意研究によって、上記目的は以下の手段によって達成される。
即ち、上記目的を達成する本発明は、トラッキング制御用の凹凸又は溝を有するサーボ層と、前記サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、前記サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、を有する光記録媒体に対して情報を記録再生する光記録再生方法であって、トラッキング用ビームを前記サーボ層に照射してトラッキング制御を行いながら、前記第1表面から前記第1記録再生層に対して第1記録再生用ビームを照射することで、前記第1表面側から視て第1回転方向に情報の記録を行う第1記録動作と、前記第1記録動作と同時に実行され、前記第1記録動作と共通の前記サーボ層を用いてトラッキング制御を行いながら、前記第2表面から前記第2記録再生層に対して第2記録再生用ビームを照射することで、前記第2表面側から視て前記第1回転方向と反対の第2回転方向に情報の記録を行う第2記録動作と、を有することを特徴とする光記録媒体の光記録再生方法である。
上記目的を達成する上記光記録再生方法は、前記第1記録再生用ビーム及び前記第2記録再生用ビームを互いに略同軸状態に維持しながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を同時に実行することを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生方法は、前記サーボ層に対して共通の前記トラッキング用ビームを照射して、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を同時に実行することを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生方法は、前記第1及び前記第2記録再生ビームを制御するデジタル信号処理装置によって、前記光記録媒体に記録するデータを、前記第1記録動作側の第1データと、前記第2記録動作側の第2データに分割することを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生方法において、前記光記録媒体は、前記サーボ層として、第1スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第1サーボ層と、前記第1スパイラル方向と反対の第2スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第2サーボ層と、を備えるようにし、共通の前記第1サーボ層を利用して前記光記録媒体の内周側から外周側に向かってトラッキング制御を行いながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を行う工程と、共通の前記第2サーボ層を利用して前記光記録媒体の外周側から内周側に向かってトラッキング制御を行いながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を行う工程と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生方法は、前記トラッキング用ビームの波長と、前記第1又は第2記録再生用ビームの波長が、互いに異なることを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生方法において、前記第1又は第2記録再生用ビームの波長が380〜450nmの範囲内であることを特徴とする。
上記目的を達成する本発明は、第1スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第1サーボ層と、前記第1スパイラル方向と反対の第2スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第2サーボ層と、前記第1及び第2サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、前記第1及び第2サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、を有することを特徴とする光記録媒体である。
上記目的を達成する本発明は、トラッキング制御用の凹凸又は溝を有するサーボ層と、前記サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、前記サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、を有する光記録媒体に対して情報を記録再生する記録再生装置であって、トラッキング用ビームを前記サーボ層に照射するトラッキング用光学系と、前記トラッキング用光学系を利用したトラッキング制御を行うと共に、前記第1表面から前記第1記録再生層に対して第1記録再生用ビームを照射して、前記第1表面側から視て第1回転方向に情報の記録を行う第1記録再生用光学系と、前記第1記録再生光学系と同時に記録を行うようになっており、前記トラッキング用光学系を利用したトラッキング制御が行われると共に、前記第2表面から前記第2記録再生層に対して第2記録再生用ビームを照射して、前記第2表面側から視て前記第1回転方向と反対の第2回転方向に情報の記録を行う第2記録再生用光学系と、を有することを特徴とする光記録媒体の光記録再生装置である。
上記目的を達成する上記光記録再生装置は、前記第1記録再生用光学系及び前記トラッキング用光学系を共にトラッキング方向に移動させる第1直動機構と、前記第2記録再生用光学系をトラッキング方向に移動させる第2直動機構と、を備え、前記第2直動機構は、前記トラッキング用光学系における前記トラッキング信号を利用して制御されることを特徴とする。
上記目的を達成する上記光記録再生装置は、前記光記録媒体に記録するデータを、前記第1記録再生用光学系によって前記第1記録再生層に記録する第1データと、前記第2記録再生用光学系によって前記第2記録再生層に記録する第2データと、に分割するデジタル信号処理装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、サーボ層と記録再生層を有する光記録媒体に対して、記録再生層の層数を増大させながらも、記録又は再生時の転送レートを向上させることができる。
本発明の実施形態に係る光記録再生方法を実現する光記録再生装置及び光記録媒体の全体構成を示すブロック図である。 同光記録再生装置の第1光ピックアップの内部構成の例を示すブロック図である。 同光記録再生装置の第2光ピックアップの内部構成の例を示すブロック図である。 同光記録媒体の積層構造を示す断面図である。 同光記録媒体の製造手順を示す断面図である。 同光記録媒体の製造手順を示す断面図である。 同光記録媒体の製造手順を示す断面図である。 同光記録媒体の製造手順を示す断面図である。 同光記録媒体の製造手順を示す断面図である。 同光記録再生方法による光記録媒体への記録手順を拡大して示す断面図である。 同光記録再生方法による光記録媒体への記録手順を拡大して示す断面図である。 同光記録再生方法による光記録媒体の再生手順を拡大して示す断面図である。 同光記録再生方法による光記録媒体への記録再生手順を示す斜視図である。 同光記録再生方法による光記録媒体の他の再生手順を拡大して示す断面図である。 同光記録再生方法が適用される光記録媒体の他の積層構造例を示す断面図である。 同光記録再生方法が適用される光記録媒体の他の積層構造例を示す断面図である。 同光記録再生方法が適用される光記録媒体の他の積層構造例を示す断面図である。 同光記録再生方法が適用される光記録媒体の他の積層構造例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る光記録再生方法が適用される光記録媒体10と、この光記録再生方法を実現する光記録再生装置70の内部構成が示されている。この記録再生装置70は、第1、第2光ピックアップ90A、90Bと、この第1、第2光ピックアップ90A、90Bをトラッキング方向に移動させる第1、第2直動機構75A、75Bと、この第1、第2直動機構75A、75Bを制御するトラッキング制御装置80と、外部の情報機器との間で記録又は再生するユーザ情報の入出力を行うと共に、光記録媒体10に対する記録データ又は再生データを制御するデジタル信号処理装置86を備えて構成される。
第1、第2直動機構75A、75Bはいわゆるリニアモータであり、この上に第1、第2光ピックアップ90A、90Bが搭載される。結果、第1光ピックアップ90Aは、第1直動機構75Aによって光記録媒体10の半径方向に移動される。また、第2光ピックアップ90Bは、第2直動機構75Bによって光記録媒体10の半径方向に移動される。
第1光ピックアップ90Aは、光記録媒体10の一方の第1表面10A側からビームを照射する。第2光ピックアップ90Bは、光記録媒体10の他方の第2表面30A側からビームを照射する。なお、特に図示しないが、第1光ピックアップ90Aの光軸と第2光ピックアップ90Bの光軸は同軸となっている。
第1、第2光ピックアップ90A、90Bの内部構成は、一部は略同じであり、一部は異なっている。従って、互いに共通する部品・部材については、第1光ピックアップ90Aでは図中又は文章中の各符号の末尾にAを付し、第2光ピックアップ90Bで図中又は文章中の符号の末尾にBを付し、末尾以外は同じ番号にする。ここでは第1光ピックアップ90Aの内部構成を詳細に説明することで、第2光ピックアップ90Bは、第1光ピックアップ90Aと異なる点を中心に説明する。
図2に示されるように、第1光ピックアップ90Aは、記録再生用光学系100Aと、トラッキング用光学系200Aを備える。記録再生用光学系100Aは、光記録媒体10の第1記録再生層群14に対して記録・再生を行う光学系となる。トラッキング用光学系200Aは、記録再生用光学系100Aを利用して第1記録再生層群14に情報を記録する際に、第1、第2サーボ層18、20を利用してトラッキング制御を行う光学系となる。
記録再生用光学系100Aの光源101Aから出射された発散性の記録再生用のビーム170Aは、球面収差補正手段193Aを備えたコリメートレンズ153Aを透過し、偏光ビームスプリッタ152Aに入射する。なお、ビーム170Aは青色波長380〜450nm(ここでは405nm)となっている。偏光ビームスプリッタ152Aに入射したビーム170Aは、この偏光ビームスプリッタ152Aを透過して、更に4分の1波長板154Aの透過によって円偏光に変換された後、トラッキング用光学系200Aのビームスプリッタ260Aに入射する。このビームスプリッタ260Aは、透過率が大きく、且つ反射率が小さく設定されている。具体的に反射率に対する透過率の比率が10倍又はそれ以上に設定される。従って、ビーム170Aはビームスプリッタ260Aを透過して、対物レンズ156Aで収束ビームに変換される。このビーム170Aは、光記録媒体10の内部に形成された、記録再生対象となる第1記録再生層群14のいずれかに集光される。
対物レンズ156Aの開口はアパーチャ155Aで制限され、開口数NAを0.70〜0.90(ここでは0.85)としている。例えば、第1記録再生層群14で反射されたビーム170Aは、対物レンズ156A、ビームスプリッタ260A、及び4分の1波長板154Aを透過して往路とは90度異なる直線偏光に変換された後、偏光ビームスプリッタ152Aで反射される。
偏光ビームスプリッタ152Aで反射されたビーム170Aは、集光レンズ159Aを透過して収束光に変換され、シリンドリカルレンズ157Aを経て、光検出器132Aに入射する。ビーム170Aには、シリンドリカルレンズ157Aを透過する際、非点収差が付与される。
光検出器132Aは、図示しない4つの受光部を有し、それぞれ受光した光量に応じた電流信号を出力する。これら電流信号から、非点収差法によるフォーカス誤差(以下FEとする)信号、再生時に限定されるプッシュプル法によるトラッキング誤差(以下TEとする)信号、光記録媒体10に記録された情報の再生信号等が生成される。FE信号およびTE信号は、所望のレベルに増幅および位相補償が行われた後、アクチュエータ191Aおよび192Aにフィードバック供給される。このアクチュエータ191Aおよび192Aは、対物レンズ156Aに対して、チルト制御、トラッキング制御、フォーカス制御等を行う。なお、記録再生用光学系100Aによるトラッキング誤差信号は再生時のみ利用される。
トラッキング用光学系200Aの光源201Aから出射された、赤色波長630〜680nm(ここでは650nm)となる発散性のトラッキング制御用のビーム270Aは、球面収差補正手段293Aを備えたコリメートレンズ253Aを透過し、偏光ビームスプリッタ252Aに入射する。偏光ビームスプリッタ252Aに入射したビーム270Aは、偏光ビームスプリッタ252Aを透過して、更に4分の1波長板254Aを透過して円偏光に変換された後、ビームスプリッタ260Aで反射される。このビーム270Aは更に対物レンズ156Aで収束ビームに変換されて、光記録媒体10の内部に形成された第1、第2サーボ層18、20のいずれかに集光される。第1、第2サーボ層18、20で反射されたビーム270Aは、対物レンズ156Aを透過してビームスプリッタ260Aで反射し、4分の1波長板254Aにおいて往路とは90度異なる直線偏光に変換された後、偏光ビームスプリッタ252Aで更に反射される。偏光ビームスプリッタ252Aで反射されたビーム270Aは、集光レンズ259Aを透過して収束光に変換され、シリンドリカルレンズ257Aを経て、光検出器232Aに入射する。ビーム270Aには、シリンドリカルレンズ257Aを透過する際、非点収差が付与される。
光検出器232Aは、図示しない4つの受光部を有し、それぞれ受光した光量に応じた電流信号を出力する。これら電流信号から、プッシュプル法によるトラッキング誤差(TE)信号が生成される。なお、第1、第2サーボ層18、20にも情報が記録されている場合は、この電流信号から再生信号を生成してもよい。この光検出器232A側では、フォーカス誤差(FE)信号を生成する必要はないが、勿論、フォーカス誤差(FE)信号を生成しても良い。
なお、既に述べたように、ビームスプリッタ260Aは、透過率が大きく且つ反射率が小さく設定されている。従って、記録再生用光学系100Aの光源101Aから出射され、第1記録再生層群14のいずれかで反射した戻り光の一部は、ビームスプリッタ260Aで反射してトラッキング用光学系200A側に進む。反対に、トラッキング用光学系200Aの光源201Aから出射され、第1、第2サーボ層18、20で反射した戻り光の大部分は、ビームスプリッタ260Aを透過して記録再生用光学系100A側に進む可能性がある。記録再生用光学系100Aとトラッキング用光学系200Aにおいて、両者の戻り光が混合する場合であっても、記録再生用光学系100Aとトラッキング用光学系200Aは、光記録媒体10内において互いに異なる焦点位置となるため、各ビーム170A、270Aの拡がり角度が異なる。従って、特に図示しない一定形状のスリットやアパーチャを用いてビーム170A、270Aの一方のみを抽出してから、各光検出器132A、232Aに入射させることで、混合による影響を除去する。もちろん、波長選択性を有するフィルタによってビーム170A、270Aを分離しても良い。
とりわけ、記録再生用光学系100Aにおけるビーム170Aの光記録媒体10内の焦点位置と、トラッキング用光学系200Aのビーム270Aの光記録媒体10内の焦点位置の差が、常に一定の範囲内に収まるようにすると、上述のスリットやアパーチャを簡潔な構造にできるので、より簡便にビームの分離が可能となる。焦点距離の差を安定させるためには、記録再生用のビーム170Aの焦点位置と、サーボ用のビーム270Aの焦点位置が近い方が、誤差が小さくなるので好ましいと言える。
図3に示されるように、第2光ピックアップ90Bは、記録再生用光学系100Bを備えているが、トラッキング用光学系を備えていない。記録再生用光学系100Bは、光記録媒体10の第2記録再生層群34に対して記録・再生を行う光学系となる。なお、この記録再生光学系100Bは、第1光ピックアップ90Aの記録再生光学系100Aと略同じ構成となる。
第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bによって、第2記録再生層群34へ情報の記録する際は、第1光ピックアップ90Aのトラッキング用光学系200Aを第1、第2サーボ層18、20に照射することで得られるトラッキング誤差(TE)信号を用いる。具体的にアクチュエータ191Bおよび192Bは、、このトラッキング誤差信号を利用して、対物レンズ156Bに対して、チルト制御、トラッキング制御、フォーカス制御等を行う。
図1に戻って、トラッキング制御装置80は、アクセスコントローラ82、第1ドライバ84A、第2ドライバ84Bを備える。アクセスコントローラ82は、第1及び第2光ピックアップ90A、90Bのアクチュエータ191A、191B、192A、192Bを制御すると共に、第1ドライバ84A及び第2ドライバ84Bを利用して、目標とするトラッキング位置まで第1直動機構75A及び第2直動機構75Bを制御する。
具体的にアクセスコントローラ82は、以下のように第1、第2光ピックアップ90A、90Bを制御する。
(記録時のアクセスコントローラの制御)アクセスコントローラ82は、後述するデジタル信号処理装置86から、記録対象とする記録再生層及びそのトラッキング番号を受けとり、記録対象となる記録再生層が、第1サーボ層18を使用して記録再生を行うものか、第2サーボ層20を使用して記録再生を行うものか判定する。更にアクセスコントローラ82は、この判定結果から得られる第1又は第2サーボ層18、20のいずれかのトラッキング番号に相当するランド/グルーブに対して、第1光ピックアップ90Aのトラッキング用のビーム270Aを照射する。これは、アクセスコントローラ82が、トラッキング用光学系200Aのビーム270Aによるトラッキング誤差(TE)信号を受けて、アクチュエータ191A、192Aと、第1直動機構75Aをフィードバック制御することで実現する。この状態で、第1光ピックアップ90Aは、記録再生用のビーム170Aを第1記録再生層群14に照射して情報を記録する。
これと同時に、アクセスコントローラ82は、第1光ピックアップ90Aの上記トラッキング誤差(TE)信号を利用して、アクチュエータ191A、192Aと第2直動機構75Bを制御する。即ち、アクチュエータ191A、191B、192A、192Bと第1直動機構75Aと第2直動機構75Bは、トラッキング方向に完全に同じ動作をする。この状態で、第2光ピックアップ90Bは記録再生用のビーム170Bを第2記録再生層群34に照射して情報を記録する。結果、本実施形態では、共通の第1、第2サーボ層18、20を利用しながら第1、第2光ピックアップ90A、90Bを同時にトラッキング制御して、第1、第2記録再生層群14、34に対して同時に情報を記録する。
(再生時のアクセスコントローラの制御)第1記録再生層群14の再生は、第1光ピックアップ90Aの記録再生用光学系100Aのビーム170Aを第1記録再生層群14に照射することで行う。この際のトラッキング制御は、トラッキング用のビーム270Aを利用せずに、アクセスコントローラ82が、記録再生用のビーム170Aのトラッキング誤差(TE)信号を直接利用して、アクチュエータ191A、192Aと第1直動機構75Aをフィードバック制御することで実現する。
第2記録再生層群34の再生は、第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bのビーム170Bを第2記録再生層群34に照射することで行う。この際のトラッキング制御は、アクセスコントローラ82が、第2光ピックアップ90Bの記録再生用のビーム170Bのトラッキング誤差(TE)信号を直接利用して、アクチュエータ191B、192Bと第2直動機構75Bをフィードバック制御することで実現する。即ち、本実施形態では、第1、第2光ピックアップ90A、90Bで別々にトラッキング制御して、第1、第2記録再生層群14、34の情報を同時に再生する。
デジタル信号処理装置86は、再生処理部87A、記録処理部87B、分割/合成処理部87C、入出力インターフェース部87Dを備える。
再生処理部87Aは、第1、第2光ピックアップ90A、90Bの光源101A、101Bのパワーを、所定の再生レベルに一定に制御して、光記録媒体10に記録されている情報を再生する。更に第1、第2光ピックアップ90A、90Bのアナログ再生信号を受け取って、このアナログ信号をデジタル信号に変換する。
具体的に再生処理部87Aは、特に図示しないA/D変換器、PR等化器、ML復号器等によって、アナログ信号をデジタル信号に復号化する。A/D変換器では、再生波形をデジタル値に変換する。PR等化器では、このデジタル値をサンプリングして、その電圧レベルをPR参照クラス特性に近づかせるように等化処理を行う。ML復号器では、PR等価器で等化処理された信号から最尤理想応答を選択して、二値化されたデジタル信号を生成する。この結果、第1記録再生層群14に記録されている情報は、第1光ピックアップ90Aによって再生されて、デジタル化された第1データとなる。また、第2記録再生層群34に記録されている情報は、第2光ピックアップ90Bによって再生されて、デジタル化された第2データとなる。この第1、第2データは分割/合成処理部87Cに転送される。
記録処理部87Bは、第1、第2光ピックアップ90A、90Bの光源101A、101Bのパワーを、所定の記録ストラテジに基づいて個別に制御して、光記録媒体10に情報を記録したり消去したりする。具体的には、第1光ピックアップ90Aの光源101Aの記録パワーを制御して、第1記録再生層群14に対して第1データを記録する。また、第2光ピックアップ90Bの光源101Bの記録パワーを制御して、第2記録再生層群34に対して第2データを記録する。なお、この第1データ及び第2データは、分割/合成処理部87Cから受け取る。
分割/合成処理部87Cは、入出力インターフェース部87Cから受け取った記録予定データを、第1データと第2データに分割して、記録処理部87Bに伝達する。また、分割/合成処理部87Cは、再生処理部87Aから受け取った第1データと第2データを合成して一つの再生データとし、この再生データを入出力インターフェース部87Cに伝達する。
入出力インターフェース部87Cは、外部の情報機器との間で、情報の入出力を行う。具体的には、外部の情報機器から記録すべきデータを受け取ったり、光記録媒体10の再生データを外部の情報機器に出力したりする。
図4には、本実施形態の光記録媒体10の断面構造が拡大して示されている。
光記録媒体10は、外径が約120mm、厚みが約1.2mmの円盤形状となっている。この光記録媒体10は、第1表面10A側から順番に、第1カバー層11、第1記録再生層群14及び第1中間層群16、第1バッファ層17、第1サーボ層18A、サーボ間バッファ層19、第2サーボ層20、支持基板12、第2バッファ層37、第2記録再生層群34及び第2中間層群36、第2カバー層31、第2表面30Aを備えて構成される。
第1記録再生層群14は、ここではL0〜L5記録再生層14A〜14Fを備えて構成されており、それぞれに情報を記録できる構造となっている。このL0〜L5記録再生層14A〜14Fは、トラッキング制御用の凹凸や溝を有しない平面構造となっており、記録再生用光学系100から高エネルギーとなる記録用のビーム170が照射されると、記録マークが形成される。なお、この第1記録再生層群14の種類として、情報の追記が出来るが書き換えが出来ない追記型記録再生層と、情報の書換が可能な書換型記録再生層がある。
支持基板12は、光記録媒体に求められる厚み(約1.2mm)を確保するための、厚さが10μm〜1200μm、好ましくは10μm〜600μmの範囲内となる円盤形状の基板である。具体的に本実施形態では、支持基板12の厚さを500μmに設定し、直径を120mmに設定している。支持基板12における第1表面10A側には、その中心部近傍から外縁部に向けてランド20Aおよびグルーブ20Bが螺旋状に形成される。このランド20Aおよびグルーブ20Bが、将来の第2サーボ層20となり、トラッキング制御で利用される。
なお、支持基板12の材料としては種々の材料を用いることが可能であり、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂を利用できる。これらのうち成型の容易性の観点から樹脂が好ましい。樹脂としてはポリカーボネイト樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、加工性などの点からポリカーボネイト樹脂やオレフィン樹脂が特に好ましい。
支持基板12の上に形成される第2サーボ層20は、支持基板12の表面に形成されるトラッキング制御用の凹凸(ランド20Aおよびグルーブ20B)と、その上に成膜される反射性の層で構成される。特に本実施形態では、反射性の層としてAl、Ag等の金属膜を形成し、単純な光反射膜として機能させている。この第2サーボ層20は、第1光ピックアップ90Aのトラッキング用のビーム270Aが照射された際に10%以下の透過率となるように設計されている。結果、ビーム270Aが反対側に漏れ出して、第2光ピックアップ90B側のノイズ成分となることを回避する。なお、反射機能に加えて情報を記録可能な記録膜を設ける場合は、後述する記録再生層14A〜14Fと略同じ膜構成としてもよい。
第2サーボ層20における隣接するランド20A同士又はグルーブ20B同士のピッチP1は、ここでは0.74μm未満に設定される。具体的にピッチP1は0.6μm〜0.7μmの範囲内に設定することが望ましく、より好ましくは0.64μm近傍に設定される。第2サーボ層20のランド20A同士/グルーブ20B同士のピッチP1(0.64μm前後)は、比較的長い赤色波長領域のビーム270Aで十分なトラッキングができる大きさとなる。本実施形態では、ランド20Aとグルーブ20Bの双方を利用してトラッキングを行う。結果、第2サーボ層20のピッチP1に対して、記録マークのトラックピッチP2は、0.37μm未満に設定され、望ましくは0.26μm〜0.35μmの範囲内に設定され、より好ましくはピッチP1の半分(1/2)の0.32μm近傍に設定される。結果、記録マーク間のトラックピッチP2は、BD規格との互換性のある0.32μm前後となる。このように、ランド20Aとグルーブ20Bをそれぞれ利用してトラッキング制御することで、第2サーボ層20のピッチP2を小さくしなくても、記録再生層群14の記録マークのトラックピッチP2を小さくできる。
サーボ間バッファ層19は、第2サーボ層20の表面において、光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成される。この膜厚は、例えば30μmに設定されている。このサーボ間バッファ層19の表面には、光透過性樹脂のスタンパを利用することによって、ランド18Aおよびグルーブ18Bが螺旋状に形成される。このランド18Aおよびグルーブ18Bは、第1サーボ層18のトラッキング制御用の凹凸(溝)となる。このランド18A及びグルーブ18Bのスパイラル方向は、第2サーボ層20におけるランド20A及びグルーブ20Bのスパイラル方向と反対となる。
サーボ間バッファ層19の上に形成される第1サーボ層18は、サーボ間バッファ層19の表面に形成されるトラッキング制御用の凹凸(ランド18Aおよびグルーブ18B)と、その上に成膜される反射性の層で構成される。ここでは、反射性の層としてAl、Ag等の金属膜をスパッタリングによって形成し、単純な光反射膜として機能させている。この第1サーボ層18は、第2サーボ層20と比較して透過率が高く設定されている。なお、反射機能に加えて情報を記録可能な記録膜を設ける場合は、後述する記録再生層14A〜14Fと略同じ膜構成としてもよい。
第1サーボ層18における隣接するランド18A同士又はグルーブ18B同士のピッチP1は、第2サーボ層20と一致させている。具体的には0.64μm近傍に設定される。
第1バッファ層17は、光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成されており、膜厚が208μmに設定されている。この第1バッファ層17は、ビームの波長が短いほど光吸収量が大きくなる材料が選択されている。このようにすることで、青色波長のビーム170Aの光吸収量が大きく、赤色波長のビーム270Aの吸収量が小さくなる。結果、第1バッファ層17は、青色波長のビーム170Aがサーボ層18に到達して反射する光量を抑制することができるので、再生時の信号ノイズを低減できる。一方、第1バッファ層17は、赤色波長のビーム270Aを積極的に透過することで、トラッキング信号の光量を増大させる。
第1バッファ層17の第1表面10A側に積層される第1記録再生層群14(L0〜L5記録再生層14A〜14F)は、それぞれ、追記型記録膜の両外側に誘電体膜を積層した3層構造となっている(図示省略)。なお、このL0〜L5記録再生層14A〜14Fは、第1光ピックアップ90Aの記録再生用光学系100Aにおける青色波長領域(短い波長)のビーム170Aに対して光反射率・吸収率・透過率等が最適化されている。
各記録再生層の誘電体膜は、追記型記録膜を保護するという基本機能に加えて、記録マークの形成前後における光学特性の差を拡大させる役割も果たす。
なお、ビーム170Aを照射した場合に、この誘電体膜に吸収されるエネルギーが大きいと記録感度が低下しやすい。従って、これを防止するためには、これらの誘電体膜の材料として、380nm〜450nm(特に405nm)の波長領域において低い吸収係数(k)を有する材料を選択することが好ましい。なお、本実施の形態においては、誘電体膜の材料としてTiO2を用いている。
誘電体膜に挟まれる追記型記録膜は不可逆的な記録マークが形成される膜であり、記録マークが形成された部分とそれ以外の部分(ブランク領域)は、ビーム170Aに対する反射率が大きく異なる。この結果、データの記録・再生を行うことができる。
追記型記録膜は、Bi及びOを含む材料を主成分として形成される。この追記型記録膜は、無機反応膜として機能し、レーザー光の熱による化学的又は物理的な変化で反射率が大きく異なるようになっている。具体的な材料としては、Bi−Oを主成分とするか、又は、Bi−M−O(ただしMは、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素)を主成分とすることが好ましい。なお、本実施形態では、追記型記録膜の材料として、Bi−Ge−Oを用いている。
なお、ここではL0〜L5記録再生層14A〜14Fにおいて追記型記録膜を採用する場合を示したが、繰り返し記録が可能な相変化記録膜を採用することも可能である。この場合の相変化記録膜は、SbTeGeを主成分とすることが好ましい。
第1中間層群16は、第1表面10Aから遠い側から順番にL0〜L4中間層16A〜16Eを有しており、L0〜L5記録再生層14A〜14Fの間に積層される。各中間層16A〜16Eは、アクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂によって構成される。このL0〜L4中間層16A〜16Eの膜厚は、積層数を増大させるためには20μm以下に設定することが好ましく、L0中間層16Aが16μm、L1中間層16Bが12μm、L2中間層16Cが16μm、L3中間層16Dが12μm、L4中間層16Eが16μmとなる。つまり、2種類の膜厚(16μm、12μm)の中間層が交互に積層されている。この結果、L0〜L5記録再生層14A〜14Fの層間距離として、光入射面側から順番に第1距離(16μm)と、この第1距離と異なる第2距離(12μm)が交互に設定されることになる。また、第1距離と第2距離の差は4μmに設定される。このようにすると、層間クロストークが低減される。勿論、全ての中間層群16の膜厚を同じに設定しても良い。
第1カバー層11は、第1中間層群16と同様に光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成されており、40μmの膜厚に設定されている。
支持基板12における第2表面30A側に形成される第2バッファ層37は、光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成されており、膜厚は、サーボ間バッファ層19と第1バッファ層17の合計値と同じ238μmに設定されている。
第2バッファ層37の第2表面30A側に積層される第2記録再生層群34(L0〜L5記録再生層34A〜34F)は、それぞれ、追記型記録膜の両外側に誘電体膜を積層した3層構造となっている(図示省略)。なお、このL0〜L5記録再生層34A〜34Fは、第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bにおける青色波長領域(短い波長)のビーム170Bに対して光反射率・吸収率・透過率等が最適化されている。
第2中間層群36は、第2表面30Aから遠い側から順番にL0〜L4中間層36A〜36Eを有しており、L0〜L5記録再生層34A〜34Fの間に積層される。各中間層36A〜36Eは、アクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂によって構成される。この中間層36A〜36Eの膜厚は、積層数を増大させるためには20μm以下に設定することが好ましく、L0中間層36Aが16μm、L1中間層36Bが12μm、L2中間層36Cが16μm、L3中間層36Dが12μm、L4中間層36Eが16μmとなる。つまり、2種類の膜厚(16μm、12μm)の中間層が交互に積層されている。この結果、L0〜L5記録再生層34A〜34Fの層間距離として、第2表面30A側から順番に第1距離(16μm)と、この第1距離と異なる第2距離(12μm)が交互に設定されることになる。また、第1距離と第2距離の差は4μmに設定される。このようにすると、層間クロストークが低減される。勿論、全ての第2中間層群36の膜厚を同じに設定しても良い。
なお、第2記録再生層群34、第2中間層群36の材料などは、第1記録再生層群14及び第1中間層群16と同じであるので、説明は省略する。
第2カバー層31は、第2中間層群36と同様に光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成されており、40μmの膜厚に設定されている。
上記のように構成される結果、光記録媒体10における支持基板12と第1バッファ層17との境界(第2サーボ層20)は、第1表面10Aから350μmの距離に位置する。また、第1サーボ層18は第1表面10Aから320μmの距離に位置する。
第1記録再生層群14の中で第1表面10Aから最も遠いL0記録再生層14Aは、第1表面10Aから112μmの距離に位置しており、L1記録再生層14Bは第1表面10Aから96μm、L2記録再生層14Cは第1表面10Aから84μm、L3記録再生層14Dは第1表面10Aから68μm、L4記録再生層14Eは第1表面10Aから56μm、そして、第1表面10Aに最も近いL5記録再生層14Fは、第1表面10Aから40μmの距離に位置する。また、第1記録再生層群14の全体的な厚み(L0記録再生層14A〜L5記録再生層14F間の距離)は72μmとなる。。
また、第2記録再生層群34の中で第2表面30Aから最も遠いL0記録再生層34Aは、第2表面30Aから112μmの距離に位置しており、L1記録再生層34Bは第2表面30Aから96μm、L2記録再生層34Cは第2表面30Aから84μm、L3記録再生層34Dは第2表面30Aから68μm、L4記録再生層34Eは第2表面30Aから56μm、そして、第2表面30Aに最も近いL5記録再生層34Fは、第2表面30Aから40μmの距離に位置する。また、第2記録再生層群34の全体的な厚み(L0記録再生層34A〜L5記録再生層34F間の距離)は72μmとなる。
即ち、この光記録媒体10は、第1、第2サーボ層18、20が非対称に配置されることを除けば、厚さ方向に対称構造となっている。結果、光記録媒体10を製造時に生じる内部応力が、厚さ方向に対称に発生することから、反りや変形を小さくすることが可能になる。特に、支持基板12を700μm以下、ここでは仮に100μmまで薄くしても、光記録媒体10の反りや変形量を抑制することが可能となる。
次に、本実施形態の光記録媒体10の製造方法について説明する。
図5Aに示されるように、まず、金属スタンパを用いたポリカーボネイト樹脂の射出成型法により、片面のみにグルーブおよびランドが形成された支持基板12を作製する。射出成形の型を利用して、この支持基板12には、第1記録再生層群14及び第2記録再生層群34のアドレス情報、記録再生パワー等を含む記録条件、各記録再生層の位置又は層間距離など、媒体製造時に予め保持させておくべき基本情報がプリフォーマットされる。具体的には、ランド20A又はグルーブ20Bのウォブルを利用して、基本情報がプリフォームされる。なお、支持基板12の作製は射出成型法に限られず、2P法や他の方法によって作製しても構わない。
その後、支持基板12におけるグルーブ及びランドが設けられた側の表面に第2サーボ層20を形成する。第2サーボ層20は、トラッキング用光学系200Aの光源に対して反射性のある膜(例えばAlやAg等の金属膜)をスパッタリング法などによって形成する。
次に、図5Bに示されるように、この第2サーボ層20が形成された支持基板12の第2サーボ層20側に、サーボ間バッファ層19を形成する。この際、サーボ間バッファ層19の表面にはグルーブ18B及びランド18Aを形成する。具体的に、粘度調整されたアクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂を、スピンコート法等によって支持基板12の両面に皮膜化し、サーボ間バッファ層19側に対しては透明樹脂スタンパでグルーブ18B及びランド18Aを形成してから紫外線を照射して硬化させる。結果、サーボ間バッファ層19が形成される。なお、紫外線硬化性樹脂の代わりに、スプレー、DIP法などによって、第2サーボ層20の表面にサーボ間バッファ層19を形成することもできる。
その後、サーボ間バッファ層19の表面に第1サーボ層18を形成する。具体的には、サーボ間バッファ層19の表面に、トラッキング用光学系200Aの光源に対して反射性及び透過性の双方を有する膜(例えばAlやAg等の金属薄膜)を、スパッタリング法などによって形成する。
次に、図5Cに示されるように、この第1サーボ層18の表面と、反対側の支持基板12の表面30Aに対して、第1バッファ層17及び第2バッファ層37を同時形成する。例えば、粘度調整されたアクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂をスピンコート法等により支持基板12の両面に皮膜化し、これに対して紫外線を照射して硬化させて、第1、第2バッファ層17、37を形成する。なお、紫外線硬化性樹脂の代わりに、光透過性樹脂からなる光透過性シートを接着剤や粘着剤等を用いて支持基板12の両面に貼り付けて、第1、第2バッファ層17、37とすることもできる。他にもスプレー、DIP法などによって支持基板12の両面に第1、第2バッファ層17、37を形成することもできる。
次に、図5Dに示されるように、第1バッファ層17と第2バッファ層37のそれぞれの上に、第1記録再生層群14のL0記録再生層14Aと、第2記録再生層群34のL0記録再生層34Aを同時に形成する。具体的には、誘電体膜、追記型記録膜、誘電体膜の順に気相成長法を用いて形成する。中でもスパッタリング法を用いることが好ましい。その後、第1記録再生層群14のL0記録再生層14Aの上に、第1中間層群16のL0中間層16Aを形成し、第2記録再生層群34のL0記録再生層34Aの上に第2中間層群36のL0中間層36Aを形成する。これらの形成も同時に行われる。なお、L0中間層16A、34Aは、例えば、粘度調整された紫外線硬化型樹脂をスピンコート法等により皮膜化し、その後、この紫外線硬化性樹脂に紫外線を照射して硬化することにより形成する。この手順を繰り返すことで、第1バッファ層17側には第1記録再生層群14及び第1中間層群16が交互に積層され、第2バッファ層37側には第2記録再生層群34及び第2中間層群36が交互に積層されていく。
第1記録再生層群14のL5記録再生層14Fの形成と、第2記録再生層群34のL5記録再生層34Fの形成まで完成したら、図5Eに示されるように、その上に第1及び第2カバー層11、31を同時に形成してこの光記録媒体10が完成する。この第1、第2カバー層11、31は、例えば、粘度調整されたアクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂をスピンコート法等により皮膜し、これに対して紫外線を照射して硬化することにより形成する。なお、本実施形態では上記製造方法を説明したが、本発明は上記製造方法に特に限定されるものではなく、他の製造技術を採用することもできる。
次に、図6〜図9を参照して、本実施形態の光記録再生装置70を用いて、光記録媒体10に情報を記録再生する光記録再生方法について説明する。本実施形態では、第1サーボ層18を利用して第1、第2記録再生層群へ情報を同時に記録する工程と、第2サーボ層20を利用して第1、第2記録再生層群へ情報を同時に記録する工程を交互に繰り返す。
まず、この光記録再生方法を行う際の前提条件について説明する。図9に示されるように、光記録媒体10は第1表面10Aを下側、第2表面30Aを上側とした状態でスピンドルSの上に配置する。このスピンドルSを下側から軸視した際、光記録媒体10は時計回りに回転する。第1サーボ層18のランド18A及びグルーブ18Bの第1スパイラル方向は、光記録媒体10を第1表面10A側から視た場合に、反時計回りに沿って内周側から外周側に広がる方向に設定されている。一方、第2サーボ層20のランド20A及びグルーブ20Bの第2スパイラル方向は、光記録媒体10を第1表面10A側から視た場合に、時計回りに沿って内周側から外周側に広がる方向、即ち第1スパイラル方向と反対方向に設定されている。またここでは、第1光ピックアップ90Aを利用して第1記録再生層群14に対して記録又は再生を行う場合を第1記録再生動作と呼び、第2光ピックアップ90Bを利用して第2記録再生層群34に対して記録又は再生を行う場合を第2記録再生動作と呼ぶ。
<第1サーボ層を利用した第1、第2記録再生層群への情報の同時記録>
デジタル信号処理装置86における入出力インターフェース部87Cは、外部の情報機器から記録予定となるデータを受け取り、そのデータを分割/合成処理部87Cに送信する。分割/合成処理部87Cでは、送信された記録予定のデータを、第1データと第2データに分割して、記録処理部87Bに伝達する。記録処理部87Bは、第1光ピックアップ90Aの光源101Aの記録パワーを制御して、第1記録再生層群14に対して第1データを記録する(第1記録再生動作)。これと同時に、記録処理部87Bは、第2光ピックアップ90Bの光源101Bの記録パワーを制御して、第2記録再生層群34に対して第2データを記録する(第2記録再生動作)。第1、第2記録再生動作は詳細は以下の通りとなる。
(第1記録再生動作)図6及び図9(A)に示されるように、第1記録再生層群14のL0記録再生層14Aに情報を記録する際、第1光ピックアップ90Aのトラッキング用光学系200Aの赤色波長領域のビーム270Aを、第1表面10Aから第1サーボ層18に照射してトラッキングを行う。具体的には、第1サーボ層18におけるグルーブ18B及びランド18Aに対して、ビーム270Aのスポットを照射してトラッキングを行う。
更にトラッキングと同時に、第1光ピックアップ90Aの記録再生用光学系100Aの青色波長領域の記録用ビーム170Aを、第1表面10AからL0記録再生層14Aに照射する。
この結果、第1表面10A側から視て、時計回りに回転する光記録媒体10に対して、このグルーブ18B及びランド18Aに沿って内周から外周に移動しながら、L0記録再生層14Aに情報が記録される。なお、L0記録再生層14Aに形成される記録マークのトラックピッチP2は、グルーブ18B又はランド18A間のピッチP1の半分になる。
(第2記録再生動作)第2記録再生層群34のL0記録再生層34Aに情報を記録する際、第1記録再生動作における第1光ピックアップ90Aのトラッキング誤差信号を利用して、第2光ピックアップ90Bのトラッキング制御を行う。結果、第1光ピックアップ90Aと第2光ピックアップ90Bは、光軸が対向し、かつ略同軸状態となる。この状態で、第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bの青色波長領域の記録用ビーム170Bを、L0記録再生層34Aに照射する。
この結果、図9(A)に示されるように、第2表面30A側から視て、反時計回りに回転する光記録媒体10に対して、第1サーボ層18ののグルーブ18B及びランド18Aに沿って内周から外周に移動しながら、L0記録再生層34Aに情報が記録される。なお、L0記録再生層34Aに形成される記録マークのトラックピッチP2も、第1サーボ層18のグルーブ18B又はランド18A間のピッチP1の半分となる。
以上の第1記録動作と第2記録動作を同時並行的に進めることで、第1サーボ層18を利用した第1、第2記録再生層群14、34に対する情報の同時記録が実現される。
なお、第1サーボ層18には、光記録媒体10に関する基本仕様や、第1、第2記録再生層群14、34の積層枚数に関する情報が、記録ピットやBCA(バーストカッティングエリア)に予め記録されている。従って、赤色波長領域のビーム270Aによって、トラッキング制御の開始前に常に読み出すようになっている。光記録媒体10に関する基本仕様としては、第1、第2サーボ層18、20の位置、各記録再生層の位置、記録再生層群の層間距離に関するルールを含むようになっている。
第1記録再生層群14のL0記録再生層14Aと、第2記録再生層群34のL0記録再生層34Aに対して、必要な情報の記録が完了した後は、今回の追記情報(記録に関するアドレス情報、コンテンツ情報等)を、このL0記録再生層14A、34Aの一部に予め確保されている管理領域に同時に記録しておく。
その後、L0記録再生層14A、34Aに対する情報の記録を再開する場合は、先ず、L0記録再生層14A、34A管理領域を再生して、前回の記録が完了した位置を確認し、その位置から記録を継続する。このようにして、L0記録再生層14A、34Aにおけるデータ領域の全てに対して情報の記録が完了するまで、記録作業を同時に継続していく。
<第2サーボ層を利用した第1、第2記録再生層群への情報の同時記録>
L0記録再生層14A、34Aのデータ領域への記録が終わったら、図7及び図9(B)に示されるように、L0記録再生層14A、34Aに隣接するL1記録再生層14B、34Bのデータ領域に対して記録を開始する。
(第1記録再生動作)第1記録再生層群14のL1記録再生層14Bに情報を記録する際、第1光ピックアップ90Aの赤色波長領域のビーム270Aを、第1表面10Aから第2サーボ層20に照射してトラッキングを行う。具体的には、第2サーボ層20におけるグルーブ20B及びランド20Aに対して、ビーム270Aのスポットを照射してトラッキングを行う。
更にトラッキングと同時に、第1光ピックアップ90Aの記録再生用光学系100Aの青色波長領域の記録用ビーム170Aを、第1表面10AからL1記録再生層14Bに照射する。
この結果、第1表面10A側から視て、時計回り(第1回転方向)に回転する光記録媒体10に対して、このグルーブ20B及びランド20Aに沿って外周から内周に移動しながら、L1記録再生層14Bに情報が記録される。なお、L1記録再生層14Bに形成される記録マークのトラックピッチP2は、グルーブ20B又はランド20A間のピッチP1の半分になる。
(第2記録再生動作)第2記録再生層群34のL1記録再生層34Bに情報を記録する際、第1記録再生動作における第1光ピックアップ90Aのトラッキング誤差信号を利用して、第2光ピックアップ90Bのトラッキング制御を行う。このトラッキングと同時に、第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bの青色波長領域の記録用ビーム170Bを、L1記録再生層34Bに照射する。
この結果、第2表面30A側から視て、反時計回り(第2回転方向)に回転する光記録媒体10に対して、第2サーボ層20のグルーブ20B及びランド20Aに沿って外周から内周に移動しながら、L1記録再生層34Bに情報が記録される。なお、L1記録再生層34Bに形成される記録マークのトラックピッチP2も、第2サーボ層20のグルーブ20B又はランド20A間のピッチP1の半分となる。
以上の第1記録動作と第2記録動作を同時並行的に進めることで、第2サーボ層20を利用した第1、第2記録再生層群14、34に対する情報の同時記録が実現される。
なお、L1、L2記録再生層14B、34Bに対して、必要な情報の記録が完了した後は、今回の追記情報(記録に関するアドレス情報、コンテンツ情報等)を、先ほどのL0記録再生層14A、34Aの管理領域に記録しておく。
以上の記録動作を繰り返す結果、本光記録再生方法では、図7の矢印Qに示されるように、第1サーボ層18を利用することによる、光記録媒体10の半径方向の内側から外側に向かう記録と、第2サーボ層20を利用することによる、光記録媒体10の半径方向の外側から内側に向かう記録が交互に実行される。
また本実施形態では、第1、第2記録再生層群14、34において、厚さ方向の中心側から同じ積層順位となる一対の記録再生層に対して、同時に情報が記録される。特に、光記録媒体10の厚さ方向の中心側から外側に向かって、積層される順番に一対の記録再生層が選択されて情報が記録されていく。
なお、ここではL0記録再生層14A、34Aにおいて、管理領域を確保する場合を例示したが、他の記録再生層を管理領域として利用することも可能である。また、第1、第2サーボ層18、20が記録膜を備える場合には、この第1、第2サーボ層18、20に管理領域を確保し、そこに追記情報を記録しておくことが好ましい。第1、第2サーボ層18、20への記録は、トラッキング制御を行うビーム270Aを利用すれば良い。管理情報を第1、第2サーボ層18、20に集約させることで、第1記録再生層群14と第2記録再生層群34の双方の管理情報を同時に把握することも可能になる。
<第1、第2記録再生層群の情報の同時再生>
デジタル信号処理装置86が、外部の情報機器から光記録媒体10に記録されているデータの再生要求を受けた場合、デジタル信号処理装置86の再生処理部87Aは、第1、第2光ピックアップ90A、90Bの光源101A、101Bのパワーを所定の再生レベルに一定に制御して、光記録媒体10に記録されている情報を再生する。既に記録動作において説明したように、本実施形態では、記録予定となるデータが、第1データと第2データに分割されて、第1、第2記録再生層群14、34の同じ積層順位となる一対の記録再生層に別々に記録されていることから、再生時は、この第1データと第2データを同時に再生し、これらを合成して再生データを復元する。
(第1記録再生動作)図8に示されるように、第1記録再生層群14のL0記録再生層14Aに記録されている第1データを再生する際は、第1光ピックアップ90Aの記録再生用光学系100Aのビーム170AをL0記録再生層14Aに照射して、トラッキング制御とフォーカス制御を行いながら再生を行う。
(第2記録再生動作)第2記録再生層群34のL0記録再生層34Aに記録されている第2データを再生する際は、第2光ピックアップ90Bの記録再生用光学系100Bのビーム170BをL0記録再生層34Aに照射して、トラッキング制御とフォーカス制御を行いながら再生を行う。
この第1再生動作と第2再生動作を同時並行的に進めることで、第1、第2記録再生層群14、34における第1データと第2データの同時再生が実現される。なお、記録時は、第1、第2サーボ層18、20を利用してトラッキング制御を行ったが、同時再生の際は、それぞれの記録再生用光学系100A、100Bを用いて、第1、第2光ピックアップ90A、90Bのそれぞれを別々にトラッキング制御する。
再生処理部87Aは、第1、第2光ピックアップ90A、90Bのアナログ再生信号を受け取って、このアナログ信号をデジタル信号に変換して第1データ、第2データを得る。更に再生処理部87Aは、これらの第1、第2データを分割/合成処理部87Cに転送する。分割/合成処理部87Cでは、再生処理部87Aから受け取った第1、第2データを合成して一つの再生データとし、この再生データを入出力インターフェース部87Cに伝達する。入出力インターフェース部87Cは、この再生データを外部の情報機器に対して出力する。
以上、本実施形態の光記録再生方法によれば、第1又は第2サーボ層18、20に対してトラッキング用のビーム270Aを照射してトラッキング制御を行いながら、第1表面10A側から視て時計回りに回転する第1記録再生層群14に対して、記録再生用のビーム170Aを照射して情報を記録又は再生し、これと同時に、第2表面30A側から視て反時計回りに回転する第2記録再生層群34に対して、記録再生用ビーム170Bを照射して情報を記録又は再生する。これにより、一対の記録再生層に対して同時に情報を記録又は再生することができるので、情報の転送レートを大幅に高めることが可能となる。
更に本光記録再生方法では、第1又は第2サーボ層18、20のいずれかを共用することで、第1光ピックアップ90Aの記録再生用ビーム170Aと、第2光ピックアップ90Bの記録再生用ビーム170Bを互いに略同軸状態に維持しながら、一対の記録再生層に対して情報を同時に記録する。この結果、第1データと第2データは、常に同じトラッキング位置に記録されるので、同時に再生する際の再生制御を簡潔にすることができる。また、光記録再生装置70における第2光ピックアップ90Bでは、トラッキング用光学系を省略することが可能となり、構造も簡潔にすることができる。
なお、本実施形態では、第2サーボ層20に照射されるトラッキング用のビーム270Aが、第2サーボ層20を多量に通過してしまうと、同軸に配置される第2光ピックアップ90Bに悪影響を与えやすい。そこで本光記録媒体10では、第2サーボ層20において、トラッキング用のビーム270Aの透過率が10%以下に設定することで、ビーム270Aの第2光ピックアップ90B側への悪影響を抑制している。
また光記録再生装置70のデジタル信号処理装置86は、外部の情報機器から受け取った記録データを、第1記録動作用の第1データと、第2記録動作側の第2データに分割して、一対の記録再生層に同時記録する。また、このデジタル信号処理装置86は、この一対の記録再生層に同時記録された第1データ及び第2データを同時再生し、更にこの第1データ及び第2データを合成して、あたかも一つの再生データであったかのように、外部の情報機器に出力する。従って、外部の情報機器に対しては、従来の1つの記録再生層に対して記録又は再生する光記録再生装置と同じインターフェースを提供することが可能となるので、外部の情報機器の仕様変更を不要にすることができる。
更に本光記録再生方法では、光記録媒体10が、サーボ層として、第1スパイラル方向にトラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第1サーボ層18と、この第1スパイラル方向と反対の第2スパイラル方向にトラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第2サーボ層20を備える。また、第1サーボ層18を共用して光記録媒体10の内周側から外周側に向かってトラッキング制御を行いながら、第1記録動作及び第2記録動作を同時に行う工程と、第2サーボ層20を共用して光記録媒体10の外周側から内周側に向かってトラッキング制御を行いながら、第1記録動作及び前記第2記録動作を行う工程を、記録再生層を切り換える毎に交互に行うようになっている。従って、図7に示したように、記録再生層を切り換える際、第1、第2光ピックアップ90A、90Bの記録再生用のビーム170A、170Bをフォーカス方向に移動させるだけで、移動先となる一対の記録再生層の記録開始位置又は再生開始位置に素早く移動することができる。結果、記録再生層の切換時における転送レートの低下を抑制することが可能となる。
また本光記録再生方法では、トラッキング用のビーム270Aの波長と、記録再生用のビーム170A、170Bの波長が互いに異なるように設定されている。特にトラッキング用のビーム270Aが赤色の630〜680nm、記録再生用のビーム170A、170Bの波長が青色の380〜450nmに設定されている。
これに加えて、この光記録媒体10では、トラッキング用の赤色波長のビーム270Aを照射した場合の第1、第2サーボ層18、20の反射率が、仮に記録再生用のビーム170Aを第1、第2サーボ層18、20に照射した場合の反射率と比較して大きく設定されている。具体的にこれを実現する為に、第1バッファ層17に関して、ビームの波長が短いほど光吸収量が大きくなる材料が選択されている。
このようにすると、青色波長となる記録再生用のビーム170Aが仮に第1、第2サーボ層18、20側に入射しても、第1バッファ層17で吸収され易いので、第1、第2サーボ層18、20に到達する光量(第1、第2サーボ層18、20からの反射光量)を抑制できる。一方、第1光ピックアップ90Aによるトラッキング用のビーム270Aは、第1バッファ層17を積極的に透過できるので、第1、第2サーボ層18、20に到達する光量(第1、第2サーボ層18、20からの反射光量)を増大させることができる。結果、再生信号の品質を高めると同時に、安定したトラッキング制御を実現できる。
なお、本実施形態では、第1バッファ層17において、トラッキング用のビーム(赤色波長)と記録再生用のビーム(青色波長)で光吸収率が異なる特性を付与し、結果的に、第1、第2サーボ層18、20の反射率が、トラッキング用ビームと記録再生用ビームで異なるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1、第2サーボ層18、20に形成される反射膜自体に、波長によって反射率が異なるような波長依存特性を付与するようにしても良い。また、第1バッファ層17とは別に、光透過率や吸収率の波長依存特性を有するフィルタ層を別途形成するようにしても良い。
また、この光記録再生方法によれば、独立した2つの記録再生用のビーム170A、170Bを利用して情報を記録している。従って、第1、第2光ピックアップ90A、90Bの記録再生用のビーム170A、170Bの焦点移動範囲を、厚さ方向で分担させることが可能となる。結果、記録再生層の層数を増やしても、チルト等におけるコマ収差に対して有利な状態にすることができる。
具体的に本光記録再生方法では、第1記録動作を行う第1光ピックアップ90Aでは、光記録媒体10の第1表面10A側に配置される第1記録再生層14に対して記録を行い、第2記録動作を行う第2光ピックアップ90Bでは、光記録媒体10の第2表面30A側に配置される第2記録再生層34に対して記録を行う。結果、この光記録媒体10は、第1記録再生層14を第1表面10Aに近づけると共に、第2記録再生層群34を第2表面30Aに近づけることができる。これにより、記録再生層の層数を増大させながらも、更にチルト等におけるコマ収差に対して有利になる。
また、本実施形態で用いている光記録媒体10の第1記録再生層群14と第2記録再生層群34は、光記録媒体10の厚さ方向の中心を基準として対称となる位置に同数配置されている。このようにすると、光記録再生装置70の第1、第2光ピックアップ90A、90Bの光学設計や、記録再生層の位置認識、フォーカス制御などを共通化でき、記録再生速度の高速化を実現できる。また、光記録媒体10において第1、第2記録再生層群14、34に生じる内部応力も厚さ方向に対称になるので、光記録媒体10の反りを抑制することにもつながる。例えば支持基板12の厚さを100μm〜1000μmの範囲内に設定しても、光記録媒体10の反りを抑制することが可能となる。
更に、本光記録再生方法では、第1記録再生層群14と第2記録再生層群34に対して、光記録媒体10の厚さ方向の中心から同じ積層順位となる記録再生層に対して同時に情報を記録している。このようにすると、記録対象となる一対の記録再生層について、光記録媒体10の表面10A、30Aからの距離が互いに近似すると共に、ビームの光路も対称状態になる。結果、例えば第1光ピックアップ90Aにおいて得られる制御用信号、具体的には光記録媒体10の傾きや面振れなどの制御情報は、その情報の極性を反対にすれば、そのまま第2光ピックアップ90Bの制御用信号として用いることが出来る。結果、第2光ピックアップ90Bでは、この制御用信号を得る為の特殊はフォトダイオード機構などを省略することも可能になる。
更にこの光記録媒体10では、比較的肉厚となる第1バッファ層17と第2バッファ層37の厚みを近似させ、なおかつ、これらの第1、第2バッファ層17、37を同時に形成することで、支持基板12の反りを抑制することができる。これは、支持基板12を薄くしたり、剛性の低い材料で構成したりできることを意味し、その分だけ、記録再生層を形成するスペースを増大させることが可能になる。
特に本実施形態では、光記録媒体10を製作する際に、サーボ間バッファ層19を除いて、第1バッファ層17と第2バッファ層37、第1記録再生層群14と第2記録再生層群34、第1中間層群16と第2中間層群36を、両側の面において同時に形成していく。結果、紫外線硬化時の発生する内部応力が、支持基板12の両側に均等に作用するので、光記録媒体10の反りを一層低減できることになる。
なお、上記実施形態の光記録再生方法では、第1、第2記録再生層群14、34において、光記録媒体10の厚さ方向の中心側から外側に向かって積層順に情報を記録する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1、第2記録再生層群14、34において、光記録媒体10の外側から中心側に向かって積層順に情報を記録することも可能である。また、積層順位を同じくする一対の記録再生層を、第1、第2記録再生層群14、34からランダムに抽出して記録するようにしても良い。
更に、なお、上記実施形態の光記録再生方法では、光記録媒体10の厚さ方向の中心側から積層順位を同じくする一対の記録再生層に情報を記録又は再生する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図10の矢印Qに示されるように、第1記録再生動作における第1記録再生層群14の第1表面10A側からの積層順位と、第2記録再生動作における第2記録再生層群34の光記録媒体10の厚さ方向の中心側からの積層順位が同じになるような一対の記録再生層を選択することも可能である。
このようにすると、第1光ピックアップ90A側の記録再生用のビーム170Aの焦点と、第2光ピックアップ90B側の記録再生用のビーム170Bの焦点との焦点間距離Tを、一定又は比較的安定させることができる。結果、一対のビーム170A、170Bの焦点間に存在する中間層群16、36の数も常に一定になる。従って、中間層群16、36の成膜誤差による焦点間距離Tの変動量を、一定の範囲内に収めることが可能となり、フォーカスエラー等を低減することに繋がる。特に、ビーム170A、170Bが次の記録再生層にジャンプする際も、焦点間距離Tを固定させた状態で、ビーム170A、170Bの焦点を同時に移動させれば、誤った記録再生層にジャンプする確率を低減できる。
また上記実施形態の光記録媒体10では、第1カバー層11と第2カバー層31の厚さを同じにする場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図11に示される光記録媒体10のように、第1カバー層11と第2カバー層31の厚みを異ならせることも好ましい。具体的には、第2カバー層31の厚みと比較して、第1カバー層11の厚みを支持基板12の厚さ分だけ大きく設定する。このようにすることで、第1、第2サーボ層18、20が、光記録媒体10の厚さ方向の中心に配置することになる。なお、この光記録媒体10を製作する際は、厚さの異なる第1カバー層11と第2カバー層31を別々に積層することが好ましい。これらを同時に積層しなくても、支持基板12や、第1、第2バッファ層17、37、第1記録再生層群14及び第1中間層群16、第2記録再生層群34及び第2中間層群36によって、既にある程度の剛性が確保されているので、光記録媒体10の反りや変形が十分に抑制される。
また、図12に示される光記録媒体10のように、第1、第2バッファ層17、37の厚みを変えたり、第1、第2記録再生層群14、34の層間距離や積層数を変えたりすることで、結果として第1、第2サーボ層18、20を、厚さ方向の中心に位置させることも可能である。
更に上記実施形態では、第1、第2記録再生層群14、34の各記録再生層として、予め記録膜が成膜されている場合に限って示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図13に示される光記録媒体10のように、将来の第1、第2記録再生層群となり得る場所の全体を、所定の厚みを有する第1、第2バルク層13、33とすることができる。この第1、第2バルク層13、33に記録用ビーム170A、170Bが照射されると、ビームスポットの焦点部分のみが状態変化をおこして記録マークが形成される。即ち、本発明における光記録媒体は、ビームが照射される記録再生層が予め形成されたものに限られず、平面領域に記録マークが随時形成され、この記録マークの集合体として、第1、第2記録再生層群14、34が事後的に多層構成される場合も含んでいる。光記録媒体10にバルク層13、33の構造を採用することにより、バルク層13、33の範囲内であれば、記録再生層の位置を自由に設定できる。例えば、第1バルク層13と第2バルク層33の厚さや配置が互いに異なっていても、第1、第2記録再生層群14、34の第1、第2表面10A、30Aからの距離を、互いに一致させることもできる。なお、ここでは第1、第2バルク層13、33を採用する際に、カバー層やバッファ層を省略する構造を例示している。
また、本実施形態の光記録再生方法が適用される光記録媒体10は、支持基板12の一方側に第1、第2サーボ層18、20の双方が形成され、この支持基板12の両面に第1記録再生層群14と第2記録再生層群34が配置されている場合を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図14に示されるように、支持基板12の一方側に第1サーボ層18、他方側に第2サーボ層20を配置するようにしても良い。光記録媒体10の厚さ方向の対称性が更に向上するので、反りを低減させることが可能となる。
なお、本実施形態では、トラッキング用のビーム270Aの波長と、記録再生用のビーム170A、170Bの波長が赤色と青色で異なる場合を示したが、本発明はこれに限定されず、トラッキング用と記録再生用の間で同じ波長領域のビームを採用しても良い。
本発明の光記録媒体等は、サーボ層と記録再生層を有する各種光記録媒体に適用することができる。
10 光記録媒体
11 第1カバー層
12 支持基板
14 第1記録再生層群
16 第1中間層群
17 第1バッファ層
18 第1サーボ層
19 サーボ間バッファ層
20 第2サーボ層
31 第2カバー層
34 第2記録再生層群
36 第2中間層群
37 第2バッファ層
90A 第1光ピックアップ
90B 第2光ピックアップ

Claims (11)

  1. トラッキング制御用の凹凸又は溝を有するサーボ層と、前記サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、前記サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、を有する光記録媒体に対して情報を記録再生する光記録再生方法であって、
    トラッキング用ビームを前記サーボ層に照射してトラッキング制御を行いながら、前記第1表面から前記第1記録再生層に対して第1記録再生用ビームを照射することで、前記第1表面側から視て第1回転方向に情報の記録を行う第1記録動作と、
    前記第1記録動作と同時に実行され、前記第1記録動作と共通の前記サーボ層を用いてトラッキング制御を行いながら、前記第2表面から前記第2記録再生層に対して第2記録再生用ビームを照射することで、前記第2表面側から視て前記第1回転方向と反対の第2回転方向に情報の記録を行う第2記録動作と、
    を有することを特徴とする光記録媒体の光記録再生方法。
  2. 前記第1記録再生用ビーム及び前記第2記録再生用ビームを互いに略同軸状態に維持しながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を同時に実行することを特徴とする、
    請求項1に記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  3. 前記サーボ層に対して共通の前記トラッキング用ビームを照射して、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を同時に実行することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  4. 前記第1及び前記第2記録再生ビームを制御するデジタル信号処理装置によって、前記光記録媒体に記録するデータを、前記第1記録動作側の第1データと、前記第2記録動作側の第2データに分割することを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  5. 前記光記録媒体は、前記サーボ層として、
    第1スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第1サーボ層と、前記第1スパイラル方向と反対の第2スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第2サーボ層と、を備えるようにし、
    共通の前記第1サーボ層を利用して前記光記録媒体の内周側から外周側に向かってトラッキング制御を行いながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を行う工程と、
    共通の前記第2サーボ層を利用して前記光記録媒体の外周側から内周側に向かってトラッキング制御を行いながら、前記第1記録動作及び前記第2記録動作を行う工程と、を有することを特徴とする、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  6. 前記トラッキング用ビームの波長と、前記第1又は第2記録再生用ビームの波長が、互いに異なることを特徴とする、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  7. 前記第1又は第2記録再生用ビームの波長が380〜450nmの範囲内であることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の光記録媒体の光記録再生方法。
  8. 第1スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第1サーボ層と、
    前記第1スパイラル方向と反対の第2スパイラル方向に前記トラッキング制御用の凹凸又は溝を有する第2サーボ層と、
    前記第1及び第2サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、
    前記第1及び第2サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、
    を有することを特徴とする光記録媒体。
  9. トラッキング制御用の凹凸又は溝を有するサーボ層と、前記サーボ層に対して第1表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第1記録再生層と、前記サーボ層に対して第2表面側に予め積層され又は事後的に形成され、トラッキング制御用の凹凸を有しない複数の第2記録再生層と、を有する光記録媒体に対して情報を記録再生する記録再生装置であって、
    トラッキング用ビームを前記サーボ層に照射するトラッキング用光学系と、
    前記トラッキング用光学系を利用したトラッキング制御を行うと共に、前記第1表面から前記第1記録再生層に対して第1記録再生用ビームを照射して、前記第1表面側から視て第1回転方向に情報の記録を行う第1記録再生用光学系と、
    前記第1記録再生光学系と同時に記録を行うようになっており、前記トラッキング用光学系を利用したトラッキング制御が行われると共に、前記第2表面から前記第2記録再生層に対して第2記録再生用ビームを照射して、前記第2表面側から視て前記第1回転方向と反対の第2回転方向に情報の記録を行う第2記録再生用光学系と、
    を有することを特徴とする光記録媒体の光記録再生装置。
  10. 前記第1記録再生用光学系及び前記トラッキング用光学系を共にトラッキング方向に移動させる第1直動機構と、
    前記第2記録再生用光学系をトラッキング方向に移動させる第2直動機構と、を備え、
    前記第2直動機構は、前記トラッキング用光学系における前記トラッキング信号を利用して制御されることを特徴とする、
    請求項9に記載の光記録媒体の光記録再生装置。
  11. 前記光記録媒体に記録するデータを、前記第1記録再生用光学系によって前記第1記録再生層に記録する第1データと、前記第2記録再生用光学系によって前記第2記録再生層に記録する第2データと、に分割するデジタル信号処理装置を有することを特徴とする、
    請求項9又は10に記載の光記録媒体の光記録再生装置。
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