JP2012205451A - 振動発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁誘導型の振動発電機において、永久磁石の磁束が振動発電機の内部、および外部に悪影響を与えることが抑えられる振動発電機を提供することを目的とする。
【解決手段】筒状部材と、筒状部材の長手方向に沿って筒状部材の内部を移動可能に設けられ、非磁性材料、かつ導電性材料からなるコイルユニットと、コイルユニットの可能領域内に固定され、長手方向に沿って着磁された第1永久磁石と、長手方向において、第1永久磁石の長さよりも短い長さを有し、第1永久磁石と同極が対向される第2永久磁石と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コイルが移動し、固定された磁石の磁束を横切ることにより発電する振動発電機に関する。
従来、永久磁石が、円筒形状のケースの内部に固定して収容され、コイルが、永久磁石に沿って摺動自在に設けられた振動発電機が特許文献1などにより知られている。コイルが摺動すると、永久磁石の磁束はコイルを横切り、電力が発生する。特許文献1の図2に、円筒状のケーシングの内部の長手方向に配列された複数の永久磁石と、コイル取付部を介してバネ(スプリング)に取付け固定されたコイルとが記載されている。このコイルが、複数の永久磁石に沿って摺動することにより、永久磁石の磁束がコイルを横切り、電力が発生する。
特開2007−195364号公報
一般に、永久磁石が備えられる振動発電機において、起電圧は、永久磁石の磁束密度に比例する。このため、高い磁力を有する永久磁石が振動発電機に備えられることが多い。しかし、特許文献1に記載の振動発電機は永久磁石から発生する磁束が振動発電機の内部、および外部に悪影響を与えることが考えられる。具体的に悪影響とは、振動発電機の内部に備えられる電気回路の誤動作、心臓ペースメーカー等の医療機器といった周辺機器の誤動作等である。このため、高い磁力の磁石を振動発電機に備えられることが困難であるという問題があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、永久磁石の磁束が振動発電機の内部、および外部に悪影響を与えることが抑えられる振動発電機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1記載の振動発電機は、筒状部材と、前記筒状部材の長手方向に沿って前記筒状部材の内部を移動可能に設けられ、非磁性材料、かつ導電性材料からなるコイルユニットと、前記コイルユニットの可能領域内に固定され、前記長手方向に沿って着磁された第1永久磁石と、前記長手方向において、前記第1永久磁石の長さよりも短い長さを有し、前記第1永久磁石と同極が対向される第2永久磁石と、を備えることを特徴とする。
この目的を達成するために、請求項2記載の振動発電機は、請求項1に記載の振動発電機であって、前記長手方向における前記第2永久磁石の長さは、前記第1永久磁石の断面半径の70%以下であることを特徴とする。
この目的を達成するために、請求項3記載の振動発電機は、請求項1または2に記載の振動発電機であって、前記コイルユニットは、一端が前記筒状部材の内部に固定され、他端が前記コイルユニットに対して接続された弾性部材によって、前記可動領域内に移動可能に保持され、前記弾性部材が前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との同極対向面より、前記第2永久磁石側に配置されることを特徴とする。
請求項1記載の振動発電機によれば、筒状部材の長手方向において、第2永久磁石は第1永久磁石の長さよりも短く、且つ第1永久磁石と同極が対向して配置される。この配置により、第1永久磁石と対向する側と反対側の第2永久磁石の漏洩磁場を低減することができる。この漏洩磁場の低減により、第1永久磁石の磁束が振動発電機の内部、および外部に悪影響を与えることが抑えられるこの漏洩磁場の低減と共に、同極対向面から発生する高い磁束密度により、高い誘導起電力を発生することができる。
請求項2記載の振動発電機においては、請求項1に記載の発明の効果に加え、筒状部材の長手方向における第2永久磁石の長さは、第1永久磁石の断面半径の70%の以下の長さである。これにより、第1永久磁石と対向する側と反対側の第2永久磁石の漏洩磁場を低減することができる。
請求項3記載の振動発電機においては、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、一端が筒状部材に固定され、他端がコイルユニットに対して接続された弾性部材が第1永久磁石と第2永久磁石の同極対向面より第2永久磁石側に配置される。この配置により、弾性部材は磁場の影響を受けづらいため、安定した動作が可能となる。また、弾性部材に軟磁性材料を用いることができるため、材料選択範囲を広げることができる。
本実施形態における振動発電機の構成を示す断面概略図である。 第1永久磁石、および第2永久磁石の寸法を示す説明図である。 本実施形態の比較例となる振動発電機200の構成を示す断面概略図である。 振動発電機1の磁場解析の結果を示す図である。 振動発電機200の磁場解析の結果を示す図である。 矢印O−X1で示す領域の磁束密度の解析結果を示す図である。 矢印O−Y1で示す領域の磁束密度の解析結果を示す図である。 磁束密度と第2永久磁石の長さL2、および断面半径R1との関係を示した解析結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における振動発電機1の構成を示す縦平面の断面概略図である。図2は、第1永久磁石111、第2永久磁石112の寸法を示す寸法図である。本実施形態においては、図1に示すように上下方向及び左右方向を定義して以下を説明する。
図1に示す振動発電機1は、円筒形状の筒状部材2を備える。筒状部材2は上方向が開放され、下方向の端部に複数の開口部が形成される。筒状部材2は、鉄などの磁性材料、かつ導電性材料で形成される。図示外の絶縁シートが筒状部材2の内周及び外周に沿って設けられている。この絶縁シートにより後述する導電性材料から形成される弾性ばね141及び可動配線142が筒状部材2の内壁面に接触して、可動配線142と筒状部材2とが短絡する可能性を回避できる。弾性ばね141が、本発明の弾性部材の一例である。
筒状部材2の内部に、発電部10が設けられる。発電部10の上方に、回路部20が設けられる。発電部10と回路部20とは、配線部材30Aと配線部材30Bにより電気的に接続される。発電部10は、3つの第1永久磁石111と、2つの第2永久磁石112と、磁石固定部材120と、可動子130と、弾性ばね141及び可動配線142とを備える。回路部20は整流機能、蓄電機能、および定電圧化機能を有する電源回路21を備える。発電部10により発電される電力は、電源回路21に供給される。
図2に示すように、第1永久磁石111、及び第2永久磁石112は、リング形状であり、上下方向に着磁されている。第2永久磁石112の上下方向の長さL2は第1永久磁石111の上下方向の長さL1より短い。本実施形態では第1永久磁石111の上下方向の長さL1は第1永久磁石111の外径Dmの75%の長さである。第2永久磁石112の上下方向の長さL2は外径Dmの25%の長さである。
図1に示すように、磁石固定部材120は、1対の支持部121A、及び121Bと、芯部122とを備える。芯部122は、支持部121Aと支持部121Bとに嵌め合わされる。支持部121A及び121Bと、芯部122は、円筒形状を有する。芯部122は、その中心に上下方向に延びる芯空孔部122Aを備える。支持部121A及び121Bは、外径が第1永久磁石111および第2永久磁石112の外径Dmとほぼ等しく、内径が芯部122の外径よりわずかに大きくなるように形成される。芯部122は、外径が第1永久磁石111の内径、及び第2永久磁石112の内径より小さくなるように形成される。芯部122の上下方向の長さは、第1永久磁石111の3つ分と第2永久磁石112の2つ分の上下方向の長さより長い。
磁石固定部材120は、支持部121Bの内径箇所に、芯部122が挿入され、芯部122と支持部121Bとが嵌合されて構成される。芯部122の下側端部は筒状部材2の下方向の端面中心に形成された開口部23に嵌合され、筒状部材2の中心に配置するように位置決めされる。芯部122が、3つの第1永久磁石111、および2つの第2永久磁石112の内径箇所に挿入される。この挿入状態において3つの第1永久磁石111は、上下方向において2つの第2永久磁石112の間に固定され、3つの第1永久磁石111、および第2永久磁石112の各々は、隣接する永久磁石と同極が対向するように配置される。
第1永久磁石111および第2永久磁石112が芯部122に挿入された状態で、可動子130が芯部122に挿入される。可動子130が芯部122に挿入された状態において、可動子130は、第1永久磁石111および第2永久磁石112の外側に配置される。第1永久磁石111と第2永久磁石112、及び可動子130が挿入された芯部122の上端には、支持部121Aが嵌め合わされる。この嵌め合わせにより、支持部121Aは、筒状部材2の上部の開放端を塞ぐように固定される。
図2に示すように、芯部122に挿入される3つ第1永久磁石111と2つの第2永久磁石112とのそれぞれは、互いに隣接する他の永久磁石と、同極が対向して配置される。3つの第1永久磁石111と2つの第2永久磁石112とは、互いに同極が対向する配置されるので、対向面付近の磁束密度が増大する。しかしながら、第1永久磁石111、および第2永久磁石112が、同極が対向して配置された場合、3つの第1永久磁石111と2つの第2永久磁石112とのそれぞれは、互いに反発しあう性質があるため、第1永久磁石111、および第2永久磁石112のそれぞれの中心軸を合わせることが難しい。そこで、図1に示すように、各第1永久磁石111と各第2永久磁石112の内径箇所に、芯部122を挿入し、芯部122を軸として、各第1永久磁石111と各第2永久磁石112の中心軸を一致させるように配置する。3つ各第1永久磁石111と2つ各第2永久磁石112は、芯部122により、中心軸が一致するように、支持部121A、及び121Bにより、上下方向の両側から挟持されて固定される。
磁性材料から形成される筒状部材2の内壁は、第1永久磁石111の側面、および第2永久磁石112の側面と対向する。この配置により、第1永久磁石111、および第2永久磁石112から発生する磁束は、筒状部材2に引き寄せられ、筒状部材2に閉じ込められる。筒状部材2を形成する磁性材料の透磁率が高いほど、筒状部材2による磁束の閉じ込め効果は大きく、振動発電機1の側面方向の漏洩磁場を抑制することができる。
第1永久磁石111、および第2永久磁石112と、筒状部材2との間に可動子130が設けられる。可動子130は、筒状部材2と、支持部121A及び支持部121Bとにより形成される空間内を、筒状部材2の長手方向である上下方向に移動可能に設けられる。可動子130は、ボビンケース131と、コイル135とから構成される。ボビンケース131は、非磁性材料から形成され、円筒形状を有する。具体的に非磁性材料は、PS、ABSなどの樹脂材料が挙げられる。可動配線142は、可動子130の上下方向の移動に対応する長さを有する。可動子130が本発明のコイルユニットの一例である。
ボビンケース131の内径は、第1永久磁石111の外径、および第2永久磁石112の外径より大きく、ボビンケース131の外径は、筒状部材2の内径より小さい。ボビンケース131には、フランジ132が複数形成されており、この配置ピッチL3は第1永久磁石111の長さL1と等しい。
ボビンケース131には、円筒形状の外周に沿ってエナメル線が巻回され、コイル135が形成される。エナメル線は、フランジ132の間の領域133で巻回される。コイル135は、1本のエナメル線で、上下隣り合う領域133でそれぞれ互いに逆巻きになるように巻回されている。本実施形態では、上述したように3つの第1永久磁石111と2つの第2永久磁石112の各々が互いに同極が対向して配置されるため、同極対向面付近では逆極性の磁界が発生する。コイル135は1本のエナメル線が上下隣り合う領域133でそれぞれ互いに逆巻きになるように巻回されているため、複数の領域133で発生する起電圧は、効率よく、足し合わされる。
可動子130の下部には、導電性材料、且つ非磁性材料のステンレス製の引っ張りばね若しくは圧縮ばねで構成される弾性ばね141が配置される。例えば、弾性ばね141には、コイルばね等が用いられる。可動子130の上部には、導電性材料で構成される可動配線142が配置される。例えば、可動配線142には、エナメル線、もしくは弾性ばね141と同様に導電性材料から成るコイルばねを用いても良い。可動子130の下部に配置される弾性ばね141の上端がコイル135の下端側135Bと繋げられ、下端が回路部20に接続される配線部材30Aと繋げられる。可動子130の上部に配置される可動配線142の上端が回路部20内に配置される電源回路21に配線部材30Aを介して接続され、下端がボビンケース131に設けられたコイル135の上端側135Aと接続される。このとき、弾性ばね141及び可動配線142は、配線部材30A、30B、およびコイル135と電気的に接続されている。
(第2永久磁石の効果の説明)
本発明の第2永久磁石112を備える振動発電機1の特徴を図3に示す第2永久磁石112を備えない振動発電機200と比較して説明する。振動発電機200は、第2永久磁石を備えない。このほかの構成は振動発電機1と同じ構成である。図4と図5は、それぞれ振動発電機1と振動発電機200の磁場解析結果である。なお、図1の振動発電機1、および図3の振動発電機200において、各永久磁石は芯部122に関して左右対称である。この対称関係のため、図4と図5はどちらも軸部122から右側の磁場解析結果を示している。各図には磁束線150の他に磁性体である第1永久磁石111と第2永久磁石112、筒状部材2が記されている。また、矢印O−X1と矢印O−Y1はそれぞれ、図1に示す電源回路21の領域と、一番下側に形成されたコイル135の領域133の中心部から弾性ばね141のある付近の領域を示している。
図4と図5に示すように、磁束線150の分布の違いから、明らかに矢印O−X1と矢印O−Y1で示す領域において磁束線の量が第2永久磁石112の有無の影響により減少していることが分かる。これは第1永久磁石111と第2永久磁石112が、同極が対向して配置されるため、同極対向面において、第1永久磁石111から放射された磁束線と第2永久磁石112から放射された磁束線とが反発し合あう。これにより、第1永久磁石111の端面から第2永久磁石112に向かう方向に放射される磁束線が、左右方向に曲げられて、第1永久磁石111の端面から第2永久磁石112に向かう方向に磁束線が放射されない。さらに、第2永久磁石112の端面から、第1永久磁石111と逆方向に放射される磁束線は、同極対向面付近の強い磁場に引き寄せられるため、第1永久磁石111と逆方向の磁束密度が減少する。
図6は、図4、および図5に示す矢印O−X1で示す領域の磁束密度の絶対値|B|の分布を示しているグラフである。つまり、電源回路21付近の漏洩磁場の分布を説明するグラフである。矢印O−X1が示す領域において、芯部122の位置から左右方向の位置X1(mm)を横軸に示し、磁束密度を縦軸(Tesla)に示す。位置X1がゼロの領域、すなわち振動発電機1と200の電源回路21の中心部Oでは、振動発電機1の漏洩磁場は、振動発電機200の漏洩磁場に比べ90%以上少ない。
一般に電源回路を構成する電子部品には磁性材料が用いられていることが多い。本発明の振動発電機1は上述したように電源回路21付近での漏洩磁場を大きく減少できるため、電源回路21上の配線や電子部品に与える悪影響を減少することができる。このため、電源回路21が誤動作、および破損を起こすことなく、安定した電力を供給することが可能となる。
図7は、図4、および図5に示す矢印O−Y1での磁束密度の絶対値|B|の分布を示しているグラフである。つまり、一番下側に形成されたコイル135の領域133の中心部Oから弾性ばね141のある位置Y1の磁束密度の分布を説明するグラフである。矢印O−Y1が示す領域において、一番下側に形成されたコイル135の領域133の中心の位置から下方向の位置Y1(mm)を横軸に示し、磁束密度を縦軸(Tesla)に示す。グラフ中の縦破線Yeは可動子130がつりあいの位置にあるときの領域133の下端部である。このつりあいの位置は、上下方向と重力方向が一致した状態で、振動等による外部からの力が振動発電機に作用していないときのコイル135の位置である。位置Y1が縦破線Yeよりも中心部Oに近い領域では、第2永久磁石112が備えられる場合は、第2永久磁石112が備えられない場合に比べて、磁束密度が30〜50%高い。また、位置Y1が2mmより大きい領域、すなわち主に弾性ばね141が配置される領域では磁束密度は第2永久磁石112が備えられる場合は第2永久磁石112が備えられない場合に比べて、漏洩磁場が大きく抑えられており、Y1が6mmの付近では漏洩磁場を80%以上減少することができる。
本発明の振動発電機1は上述したよう一番下側に形成されたコイル135の領域133の中心部O付近の磁束密度が高い。つまり、領域133において、高い発電効率が得られる。また、本発明の振動発電機1は弾性ばね141のある付近の漏洩磁場となる磁束密度が低い。弾性ばねの材料にはSUS304やSUS316の非磁性材料が好適に用いられるが、加工や強力な磁界中に置かれると、非磁性材料であっても磁化されることがあり、ばね性能が劣化する。本発明による振動発電機1では弾性ばね141が配置される領域での漏洩磁場が大幅に低減されるため、安定した振動運動が可能となる。
(第2永久磁石の長さの効果の説明)
続いて、図8を用いて、本実施形態の第2永久磁石112の長さL2を変化させたときの磁束密度の変化について説明する。なお、この磁束密度は、図4の矢印O−Y1で示す領域において弾性ばね141が配置される位置、すなわち図7における位置Y1が4mmである位置において、図2に示す第2永久磁石112の長さL2を第1永久磁石111の断面半径R1に対して変化させた場合の、磁束密度の絶対値|B|の変化を示している。断面半径R1は、図2に示す外径Dmを2で除した値である。図7では、長さL2を断面半径R1で除した値を横軸に示し、磁束密度の絶対値(Tesla)を縦軸に示す。すなわち、図7において、横軸が示す長さL2を断面半径R1で除した値がゼロの場合は、第2永久磁石112が備えられず、第1永久磁石111のみが振動発電機1に備えられる場合である。
図8に示されるように、第2永久磁石112の長さL2が、第1永久磁石111の半径R1の0.7倍以下になる長さの場合、第2永久磁石112が配置されない場合よりも磁束密度が低減する。すなわち、漏洩磁場の磁束密度が低減されており、第2永久磁石112の漏洩磁場防止に効果があることがわかる。そのため、上下方向における第2永久磁石112の長さL2は、第1永久磁石111の断面半径R1の70%以下になる長さであることが好ましい。特に、長さL2が、断面半径R1の50%付近では、磁束密度が大きく低減する。また、第2永久磁石112の長さL2が短いと、第1永久磁石111からの磁力により、第2永久磁石112の着磁方向が反転する恐れがある。第2永久磁石112の着磁方向が反転しないように、第2永久磁石112の長さL2は、第1永久磁石111の磁力よりも第2永久磁石112の保持力が大きくなるぐらいの長さであることが望ましい。なお、第1永久磁石111と第2永久磁石112の長さが相対的に大きく異なる場合であっても、図8に示す実験結果と同様に漏洩磁場の磁束密度が低減する結果を示す。
(使用例)
次に、本実施形態の振動発電機1が使用される場合における動作を説明する。振動発電機1は、自動車の振動や、橋梁の揺れで発電するエナジーハーベスタとして使用される。振動発電機1の使用時は、例えば、自動車に装着して、自動車が上下方向に振動したときに、振動発電機1が振動する。この振動運動により振動発電機1に加えられた外力が、可動子130に伝えられて運動エネルギーとなり、可動子130が筒状部材2内を上下方向に振動運動する。
振動発電機1は、第1永久磁石111と同極が対向して第2永久磁石112が配置される。この配置により、第1永久磁石111と対向する側と反対側の第2永久磁石112の漏洩磁場を低減することができる。この漏洩磁場の低減により、第1永久磁石111の磁束が振動発電機1の内部、および外部に悪影響を与えることが抑えられる。この漏洩磁場の低減と共に、同極対向面から発生する高い磁束密度により、高い誘導起電力を発生することができる。また、砂鉄などの磁性材料が振動発電機1に付着することによる汚れを抑えることが出来る。
上述したように、振動発電機1は、筒状部材2内に、3つの第1永久磁石111と2つの第2永久磁石112が、互いに同極が対向して配置され、この外側を、可動子130が上下方向に往復移動可能に設けられる構成である。可動子130が、筒状部材2内において移動すると、コイル135が第1永久磁石111と第2永久磁石112から発生する磁束を横切り、コイル135に誘導電流が発生する。可動子130が、往復移動すると、コイル135に交番電流が発生する。コイル135に発生する電流は、弾性ばね141と可動配線142及び配線部材30A、30Bを介して回路部20内の電源回路21に伝送され、整流、および蓄電される。
本実施形態において、コイル135は1本のエナメル線で形成されている。さらにコイル135が形成されている各領域133の配置ピッチL3は上述したように3つの各第1永久磁石111の上下方向の長さL1と等しくなるように構成されている。そのため、振動発電機1に上下方向に外力が加えられると可動子130が振動して、各々の領域133において、各々の同極対向面付近の強い磁場で発生する高い誘導起電圧が、1本のエナメル線で足し合わされ、結果として、高電圧が得られる。
(変形例)
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、筒状部材2は円筒形状に限らず、多角筒形状の部材が用いられてもよい。また、永久磁石111の数、ボビンケース131のフランジ132の間隔及びフランジ132により区切られる領域133の数は上述した数に限らない。また、コイル135は、ボビンケース131に巻回される構成でなくても、空芯コイルであってもよい。
本実施形態において、コイル135の上側端135Aに可動配線142、下側端135Bに弾性ばね141が接続されているが、コイル135の下側端135Bに可動配線142、上側端135Aに弾性ばね141が接続していてもよく、また、両方とも弾性ばね141でもよい。
また、本実施形態において、弾性ばね141の下端に接続される配線部材30Aを、回路部20と接続するとき、磁石固定部材120の芯空孔部122Aを通して接続する構成であるが、固定磁石部材120の内部に配線部材30Aを通さずにコイル135と回路部20とが電気的に接続される構成であってもよい。例えば、磁石固定部材120の代わりに、非磁性且つ導電性の材料による円柱または円筒形状の導電体が中空形状を有する支持部121A、121B、第1永久磁石111、および第2永久磁石112に挿通されてもよい。導電体が支持部121A、121B、第1永久磁石111、および第2永久磁石112に挿通されると、第1永久磁石111、および第2永久磁石112が固定される。導電体と、弾性ばね141の下端に接続される配線部材30Aとが電気的に接続され、回路部20へコイル135に発生した電流が伝送される構成であってもよい。また、導電体の外周面に、絶縁シート等の筒状の絶縁部を設ける構成とすれば、第1永久磁石111及び第2永久磁石112など、その他の部材と接触して短絡してしまうことがない。また、弾性ばね141はコイルばねでなくてもよく、板ばねであってもよい。この板ばねは、本発明の弾性部材の一例である。
可動子130は、ボビンケース131と、コイル135とから構成されたが、可動子130はボビンケース131を備えなくてもよい。すなわち、コイル135を構成する導線に可動配線142、および弾性ばね141が電気的に接続されてもよい。このとき、コイル135が本発明のコイルユニットの一例である。
1 振動発電機
2 筒状部材
10 発電部
20 回路部
21 電源回路
30A、30B 配線部材
110 固定磁石部
111 第1永久磁石
112 第2永久磁石
120 磁石固定部材
122 芯部
122A 芯空孔部
130 可動子
131 ボビンケース
135 コイル
141 弾性ばね
142 可動配線
150 磁束線

Claims (3)

  1. 筒状部材と、
    前記筒状部材の長手方向に沿って前記筒状部材の内部を移動可能に設けられ、非磁性材料、かつ導電性材料からなるコイルユニットと、
    前記コイルユニットの可能領域内に固定され、前記長手方向に沿って着磁された第1永久磁石と、
    前記長手方向において、前記第1永久磁石の長さよりも短い長さを有し、前記第1永久磁石と同極が対向される第2永久磁石と、
    を備えることを特徴とする振動発電機。
  2. 前記長手方向における前記第2永久磁石の長さは、前記第1永久磁石の断面半径の70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の振動発電機。
  3. 前記コイルユニットは、一端が前記筒状部材の内部に固定され、他端が前記コイルユニットに対して接続された弾性部材によって、前記可動領域内に移動可能に保持され、
    前記弾性部材が前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との同極対向面より、前記第2永久磁石側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の振動発電機。
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