JP2012204192A - バックライト装置 - Google Patents

バックライト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012204192A
JP2012204192A JP2011068731A JP2011068731A JP2012204192A JP 2012204192 A JP2012204192 A JP 2012204192A JP 2011068731 A JP2011068731 A JP 2011068731A JP 2011068731 A JP2011068731 A JP 2011068731A JP 2012204192 A JP2012204192 A JP 2012204192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
guide plate
light guide
prism sheet
backlight device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011068731A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kusano
賢次 草野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP2011068731A priority Critical patent/JP2012204192A/ja
Publication of JP2012204192A publication Critical patent/JP2012204192A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Abstract

【課題】導光板の光拡散部が視認されず、高い加工精度で形成可能なバックライト装置を提供する。
【解決手段】光源500と導光板100とプリズムシート400とを備えるバックライト装置10において、導光板100は光取出面110と、光導入面130と、反射面120と、光取出面110又は反射面120に形成された複数の光拡散部とを有し、プリズムシート400は平行に並んで延在する複数のプリズム410をプリズムシート400の表面420に有し、導光板100の光取出面110に向かい合う位置に配置されていて、最も近い光拡散部同士の中心間距離をPとし、光拡散部と、プリズムシート400を介して厚み方向から見て観察される光拡散部の像との厚み方向に対して垂直な方向における距離をL(mm)とした場合にL≦P≦3Lが成立するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明はバックライト装置に関する。
液晶表示装置に用いられるバックライト装置として、光源から発せられた光を導光板の側面である光導入面を通して導光板に導入し、導光板の主面(おもて面又は裏面)を通して取り出すサイドライト型のバックライト装置が知られている。サイドライト型のバックライト装置は、導光板の主面を通して導光板に光を導入する直下型のバックライト装置と比較して薄型に構成できるという利点を有している。
このようなサイドライト型のバックライト装置においては、導光板の外部に光を効率的に取り出すため、導光板の主面に例えばドット状の光拡散部を設けることが検討されている。また、バックライト装置から発せられる光の均一性を向上させるために、導光板とプリズムシートとを組み合わせることも検討されている。これらの技術に関する文献としては、例えば、特許文献1〜3などが挙げられる。
特開1994−265732号公報 特開1994−281934号公報 特開2005−285586号公報
導光板に光拡散部を設けたバックライト装置では、バックライト装置から発せられる光の輝度が均一でなくなって、光拡散部が視認されることがあった。具体的には、光拡散部の位置に応じて、バックライト装置において局所的に明るい部分又は暗い部分が生じ、その部分に光拡散部が存在すると観察者が認識しうることがあった。これを解消することは従来から検討されていたが、薄型化の進んだサイドライト型のバックライト装置の導光板においては、光拡散部の形成に要求される精度が従来の導光板よりも高いため、単に従来の技術を適用しただけでは十分な品質のバックライト装置を製造することは困難であった。
本発明は前記の課題に鑑みて創案されたもので、使用時に導光板の光拡散部が視認されず、高い加工精度で形成可能なバックライト装置を提供することを目的とする。
本発明者は前記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、光源と、導光板と、1枚又は2枚以上のプリズムシートとを備えたバックライト装置において、プリズムシートが所定のプリズムを有する場合に、L≦P≦3Lが成立することにより、導光板の光拡散部が視認されず、高い加工精度で形成可能なバックライト装置を実現できることを見出し、本発明を完成させた。ここで、Pは最も近い光拡散部同士の中心間距離である。また、Lは、光拡散部と、導光板に最も近いプリズムシートを介してプリズムシートの厚み方向から見て観察される光拡散部の像との、プリズムシートの厚み方向に対して垂直な方向における距離である。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔8〕を要旨とする。
〔1〕 光源と、導光板と、1枚又は2枚以上のプリズムシートとを備え、
前記導光板は、前記導光板を導光された光を取り出しうる光取出面と、前記光取出面の端部に位置して前記光源が発した光を前記導光板に導入しうる光導入面と、前記光取出面の反対側に位置して前記導光板中を導光される光を内部反射しうる反射面と、前記光取出面又は前記反射面に形成された複数の光拡散部とを有し、
前記プリズムシートは、面内の一方向に対して平行に並んで延在する複数のプリズムを前記プリズムシートの表面に有し、前記導光板の光取出面に向かい合う位置に配置されていて、
前記プリズムは、前記プリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面の形状が、前記プリズムシートの厚み方向に対して平行な直線に対して線対称な二等辺三角形であり、
最も近い前記光拡散部同士の中心間距離をP(mm)とし、前記光拡散部と前記導光板に最も近いプリズムシートを介して前記プリズムシートの厚み方向から見て観察される前記光拡散部の像との前記プリズムシートの厚み方向に対して垂直な方向における距離をL(mm)とした場合にL≦P≦3Lが成立する、バックライト装置。
〔2〕 前記導光板に最も近いプリズムシートのプリズムの頂部と底部との前記プリズムシートの厚み方向における中心と、前記光拡散部の前記プリズムシートに最も近い部分との距離が2.0mm以下である、〔1〕記載のバックライト装置。
〔3〕 前記導光板の厚みが1.5mm以下である、〔1〕又は〔2〕記載のバックライト装置。
〔4〕 前記光拡散部が千鳥状に配置されている、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のバックライト装置。
〔5〕 前記光拡散部が、拡散剤を含むインク層からなる、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のバックライト装置。
〔6〕 前記光拡散部が、透明樹脂により形成され、前記光取出面又は前記反射面よりも突出した凸部である、〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載のバックライト装置。
〔7〕 前記導光板の吸湿率が1%以下である、〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載のバックライト装置。
〔8〕 前記導光板の材料のガラス転移温度が105℃以上である、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のバックライト装置。
本発明のバックライト装置は、使用時に導光板の光拡散部が視認されず、高い加工精度で形成可能である。
図1は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置の概要を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。 図3は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。 図4は、導光板の反射面を厚み方向から見た様子の一例を模式的に示す図である。 図5は、導光板の反射面を厚み方向から見た様子の一例を模式的に示す図である。 図6は、本発明の第一実施形態に係る導光板を厚み方向から見た様子を模式的に示す図である。 図7は、本発明の第二実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。 図8は、本発明の第二実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。 図9は、本発明の第三実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。 図10は、本発明の第四実施形態としてのバックライト装置の概要を模式的に示す斜視図である。 図11は、実施例で製造したバックライト装置の光導入面の周辺を模式的に示す断面図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して本発明について詳細に説明するが、本発明は以下に挙げる実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。なお、本明細書において導光板とは、剛直な部材だけでなく、例えば樹脂フィルムのように可撓性を有する部材も含む。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置の概要を模式的に示す斜視図である。また、図2は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。
図1に示すように、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置10は、導光板100と、反射シート200と、光拡散シート300と、プリズムシート400と、光源500とを備える。バックライト装置10において、反射シート200、導光板100、光拡散シート300及びプリズムシート400はこの順に重ねられている。
また、バックライト装置10の厚み方向は、反射シート200、導光板100、光拡散シート300及びプリズムシート400の厚み方向に一致するようになっている。そこで、以下、別に断らない限り、「厚み方向」という場合には、バックライト装置10の厚み方向のことを意味するものとする。
また、本実施形態において、バックライト装置10は、前記の厚み方向が水平方向に対して垂直で且つプリズムシート400が上向きになるよう載置した状態で説明する。さらに、構成要素が「平行」又は「垂直」であるとは、本発明の効果を損ねない範囲、例えば±5°の範囲内で誤差を含んでいてもよい。
(導光板100)
本実施形態において導光板100は直方体状の部材であり、対向する二つの主面として光取出面110及び反射面120を有する。また、導光板100は、これら光取出面110及び反射面120の端部に位置する四つの側面130、140、150及び160を有する。
光取出面110は、導光板100を導光された光を導光板100の外部へ取り出しうる面である。また、反射面120は、光取出面110の反対側に位置して、導光板100中を導光される光を内部反射しうる面である。さらに、前記の側面130、140、150及び160のうち側面130は光導入面となっていて、光源500が発した光は、この側面130を通じて導光板100に導入できるようになっている。このように、前記の側面130は光導入面として機能するため、以下の説明では適宜「光導入面130」と呼ぶことがある。
本実施形態では、光導入面130に光を照射できる位置に、光源500が設置されている。図2に示すように、この光源500から発せられた光Bは、光導入面である側面130を通って導光板100内に導入され、光取出面110及び反射面120で内部反射を繰り返しながら導光板100内を導光されて、光取出面110を通って導光板100の外部に取り出されるようになっている。
導光板100の光取出面110及び反射面120は、少なくとも光源500の軸線方向(即ち、出射する光の主光線の方向。以下、「光軸方向」と略称することがある)において、通常は凹凸及び起伏の無い平坦な面となっている。本実施形態では、前記の光軸方向は、光導入面130に対して垂直な方向となっている。また、ここで平坦な面とは、光軸方向に測定した場合、算術平均粗さRaが通常0.05μm以下、好ましくは0.02μm以下、より好ましくは0.01μm以下の面を指す。このように光軸方向の算術平均粗さRaが小さいことにより、光拡散部170(図2参照)によらない光の取り出しを抑制して、光が意図せず取り出されることを防止できるので、輝度ムラを抑制できる。また、下限に制限は無いが、光軸方向で通常0.001μm以上である。
前記の算術平均粗さRaは、JIS B601−2001に規定された方法によって、光軸方向に測定した値を採用する。
さらに、通常、光取出面110及び反射面120は巨視的には平行となっているので、導光板100の厚みTは、光取出面110及び反射面120の面内方向において均一となっている。
導光板100内の導光を乱さない限り、光軸方向に対して垂直な方向において光取出面110及び反射面120は、平坦であってもよく、凹凸を有していてもよい。例えば、光取出面110及び反射面120には、光軸方向に対して平行に延びる畝状の凹凸を設けてもよい。これにより、光取出面110及び反射面120には光軸方向に対して平行な溝が形成されるので、この溝の斜面での内部反射により、導光板100内を進む光が光軸方向に対して垂直な方向へ拡散することを防止できる。前記の凹凸は、光取出面110及び反射面120の一部にだけ形成してもよく、光取出面110及び反射面120の全体に形成してもよい。前記の凹凸をその延在する方向に対して直交する平面で切った断面の形状は、例えば、三角形状等の多角形状、半円形、半楕円等の円の一部の形容などが挙げられる。これらの形状は、例えば断面が多角形状である場合には所謂プリズム形状となり、断面が円の一部の形状である場合には、所謂レンチキュラ状となる。また、これらの形状は、任意に組み合わせて混在させてもよく、さらにそれぞれの溝又は畝の間に平坦部を設けてもよい。
ただし、光拡散部170が設けられる面(本実施形態では、反射面120)は、光軸方向及び光軸方向に対して垂直な方向の両方において平滑であることが更に好ましい。光拡散部170が設けられる面に前記のような溝が形成されると、光取出部170を液状の材料(例えばインク及び未硬化の樹脂等)で形成する際に、当該液状の材料が溝に沿って毛管現象により移動し、滲みなどの想定外の現象が発生して、光拡散部170を所望の位置に精度良く形成することが困難になる可能性がある。
また、導光板100の側面140、150及び160は、通常、凹凸及び起伏の無い平坦な面となっているが、必要に応じて、凹凸を設けてもよい。例えば、複数の導光板を組み合わせて一体の導光板として使用する際などでは、導光板同士を組み合わせることを目的とした凹凸構造が側面140、150及び160にあってもよい。具体例を挙げると、互いに嵌合して複数の導光板を固定しうる嵌合部を設けてもよい。ただし、この場合も、光取出面110及び反射面120と同様に、側面140及び160も光軸方向においては平滑であることが好ましい。
通常、導光板100内を導光される光B(図2参照。)は、光取出面110、光反射面120並びに側面140及び160へと大きい入射角度で入射することになるので、光取出面110、光反射面120並びに側面140及び160では内部反射する。このような内部反射を繰り返すことにより、光源500から発せられた光Bは、導光板100内を導光されるようになっている。
導光板100の厚みTは、通常0.020mm以上、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.10mm以上であり、通常1.5mm以下、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.7mm以下である。本実施形態の導光板100は、このように厚みを薄くできるため、照明装置や液晶表示装置等にユニット化して組み込む際のユニットの厚みを薄くしたり、軽量化したりすることができる。ただし、導光板100の厚みTが過度に薄いと製造が困難になったりハンドリング性が損なわれたりすることがあるため、前記のように厚みTには下限がある。
図2に示すように、導光板100の反射面120には、複数のドット状の光拡散部170が離散的に形成されている。光拡散部170は、当該光拡散部170に入射した光を拡散させうる部位である。光拡散部170は、例えば、光を拡散させうる材料によって形成された部位であってもよい。また、光拡散部170は、例えば、当該光拡散部170の表面での内部反射によって光を拡散させうる形状を有する部位であってもよい。通常、光拡散部170は反射面120から突出して形成された微小な凸部であるので、光拡散部170が形成された反射面120は、光拡散部170が形成されていない光取出面110よりも算術平均粗さRaが大きい。
光拡散部170は光を拡散しうるため、この光拡散部170に入射した光は、屈折または反射によって拡散されて、その進行方向が変化する。このように進行方向が変化した光は、光取出面110の臨界反射角を超えた入射角度で光取出面110に入射し、この光取出面110を通って一定の割合で導光板100の外部へと出て行くことができるようになっている。
図3は、本発明の第一実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。
導光板100に最も近いプリズムシート400を介して厚み方向から見て観察される光拡散部170の像180に着目すると、図3に示すように、プリズムシート400が有するプリズム(線状プリズム)410に応じて像180は2箇所で観察される。この際、光拡散部170と当該光拡散部170の像180との水平方向(すなわち、厚み方向に対して垂直な方向)における距離L(mm)は、2箇所の像180のいずれについても等しくなる。
このようなバックライト装置10において、光拡散部170の位置は、水平方向における距離が最も近い光拡散部170同士の中心間距離P(mm)がL≦P≦3Lの関係を満たすように設定される。より詳細には、距離Pは、通常L以上、好ましくはLより大きく、また、通常Lの3倍以下、好ましくはLの2倍未満の範囲に収まるようになっている。距離Pが前記範囲の下限値よりも小さいと、光拡散部170を形成する際に、例えばスクリーン印刷においてインクがスクリーンを通過し難くなったり、目詰まりを生じたり、所望の形状の通りにインクを塗布できなくなったりするために、光拡散部170を精度良く形成することが困難になる可能性がある。また、距離Pが前記範囲の上限値よりも大きいと、バックライト装置10の使用時に光拡散部170が視認され易くなる可能性がある。
また、前記の距離Pが距離L未満となる範囲において、距離Pが距離Lの3/4倍以下であると、L≦P≦3Lの関係が満たされる場合と同様に、光拡散部170を視認し難くする効果を得ることができる場合がありえる。しかし、距離Pを距離Lの3/4倍以下とするためには、プリズム410の頂角θを小さくすることになる。このため、プリズムシート400の傷つき防止及び製造容易性の観点から、距離Pが距離Lの3/4倍以下となることは実用的でない。
距離Pは不均一であってもよいが、輝度ムラを抑制する観点からは、距離Pは一定に設定される。
図4及び図5は、いずれも、導光板100の反射面120を厚み方向から見た様子を模式的に示す図である。光拡散部170の配列態様は、前記の距離P及び距離Lの関係が満たされている限り任意である。
好適な例を挙げると、図4に示すように、反射面120に同じ寸法の矩形121を互いに頂点を共有するように敷き詰めた場合に、前記の矩形121の頂点に相当する位置に光拡散部170を形成してもよい。すなわち、光拡散部170を格子状に配列してもよい。この場合、矩形121の少なくとも一辺が、プリズムシート400のプリズム410が延在する方向と平行であることが好ましい。
また、例えば、図5に示すように、光拡散部170は千鳥状に配置してもよい。ここで千鳥状とは、例えば平面(ここでは、反射面120)に同じ寸法の正三角形又は二等辺三角形122を互いに頂点を共有するように敷き詰めた場合に、前記の正三角形又は二等辺三角形122の頂点に相当する位置に光拡散部170を配置した態様を意味する。この場合、正三角形又は二等辺三角形122の少なくとも一辺が、プリズムシート400のプリズム410が延在する方向と平行であることが好ましい。
なかでも、図5に示すような千鳥状に光拡散部170を配列すると、バックライト装置10から発せられる光の輝度ムラを低減できるため、特に好ましい。
光拡散部170それぞれの形状は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。したがって、光拡散部170は、例えば、所定の方向に延在する線状の部位であってもよい。光拡散部170が所定の方向に延在する線状の部位である場合、当該光拡散部170の延在方向は任意であり、光拡散部170の延在方向は揃っていてもよく、交差していてもよい。また、光拡散部170は、例えば、点状に形成された部位であってもよい。
光拡散部170それぞれを厚み方向から見た形状の例を挙げると、三角形、四角形、五角形等の多角形;円形;楕円形;ランダムな不定形などが挙げられる。中でも、前記の距離P及び距離Lの制御が容易であるので、円形または楕円形であることが好ましい。
また、光拡散部170それぞれの形状は、同じでもよく、異なっていてもよい。
光拡散部170の寸法も、前記の距離P及び距離Lの関係が満たされている限り任意である。ただし、厚み方向から見た場合の光拡散部170の径が前記の距離P以上となると、隣り合う光拡散部170同士がつながって区別できなくなる可能性があるので、光拡散部170の径の上限は距離P未満である。また、この光拡散部170の径の下限は、好ましくは0.3mm以上である。
通常、厚み方向から見た光拡散部170の径は、光導入面130からの距離が離れるほど、連続的又は断続的に大きくなっている。これにより、厚み方向から見た光拡散部170の面積を、光導入面130からの距離が離れるほど広くできる。通常、導光板100においては光導入面130からの距離が離れた地点ほど導光される光が少なくなるが、光導入面130からの距離が離れるほど光拡散部170の径を大きくすることにより、輝度の均一性を高めることができる。
図6は、本発明の第一実施形態に係る導光板100を厚み方向から見た様子を模式的に示す図である。図6に示すように、光拡散部170は、導光板100の少なくとも光取出領域190に形成されていれば、光取出領域190以外の領域には形成されていなくてもよい。光取出領域190とは、バックライト装置10において導光板100から光を取り出そうとする領域のことを意味する。例えばバックライト装置10を表示装置に設けた場合、当該表示装置の表示面を厚み方向において導光板100に投影した領域が、光取出領域190であってもよい。
(反射シート200)
反射シート200は、図2に示すように、導光板100の反射面120に向かい合う位置に設けられ、導光板100から下向きに取り出された光を反射しうる部材である。導光板100を導光される光の一部は反射面120を通って下向きに取り出されることがありえるが、反射シート200により、反射面120を通って下向きに取り出された光を再び導光板100に戻すことができるようになっている。このように、反射シート200を備えることにより、光源500から発せられた光を更に有効に活用できる。
反射シート200としては、例えば、白色または銀色に着色された樹脂;金属等で形成されたシート等を用いてもよい。また、この際、反射シート200としては、光を反射及び拡散させうるシートを用いてもよい。中でも、軽量化の観点から、反射シート200は樹脂により形成されたシートが好ましく、輝度の均一性を高める観点から白色のシートが好ましい。また、輝度と輝度の均一性とのバランスを良好にする観点から、白色及び銀色の材料を組み合わせて用いてもよい。
さらに、反射シート200としては、例えば微細発泡による反射シート(商品名DN01;デュエラ社製)を用いると、シート中に微粒子を含まないため、振動試験などをおこなった際に、導光板に傷がつきにくく、好ましい。
(光拡散シート300)
導光板100とプリズムシート400との間には、必要に応じて、中間層を設けてもよい。本実施形態においては、図2に示すように、導光板100とプリズムシート400との間に光拡散シート300が設けられている。
光拡散シート300は、入射してきた光を拡散させる光学部材である。本実施形態では導光板100から取り出された光は光拡散シート300を透過する際に拡散され、その拡散された光がプリズムシート400に入射するようになっている。これにより、バックライト装置10の輝度の均一性を高めることができる。
(プリズムシート400)
プリズムシート400は、導光板100の光取出面110に向かい合う位置に配置されたシートである。本発明ではプリズムシートは2枚以上設けてもよいが、本実施形態ではプリズムシートとしてプリズムシート400を1枚だけ用いている。したがって、このプリズムシート400は、導光板100に最も近いプリズムシートとなる。
このプリズムシート400は、その表面である上面420に複数のプリズム410を有している。このため、導光板100から取り出された光の進行方向をプリズム410によって調整できるので、バックライト装置10から光を上向きに効率的に出射させることができる。
プリズムシート400のプリズム410は、図1に示すように、いずれも、当該プリズム410が形成された上面420の面内の一方向に対して平行に並んで延在している。ここで、プリズムシート400の上面420はプリズム410が形成されているため微視的に見ると平坦な平面ではないが、このプリズム410は厚み方向の寸法が小さいため、巨視的に見た場合には上面420は平坦な平面として取り扱いうる。このため、上面420の面内の一方向とは、上面420を巨視的に見た場合に観念される平面の面内の一方向を意味する。
図2に示すように、プリズム410それぞれを、当該プリズム410が延在する方向に対して垂直な平面で切った断面の形状は、二等辺三角形となっている。また、この二等辺三角形は、プリズムシート400の厚み方向に対して平行な直線(対称軸)430に対して線対称となっている。このため、各プリズム410は、前記断面の二等辺三角形の辺に相当する一対の斜面440及び450を有し、これらの斜面440と斜面450とは、厚み方向に対して平行で且つプリズム410が延在する方向に対して平行な対称平面に対して面対称となっている。ここで斜面440及び450は、上面420を巨視的に見た場合に観念される平面に対して平行でない面を意味する。斜面440及び450で光が屈折することにより、このプリズムシート400を介して厚み方向から光拡散部170を観察すると、光拡散部170の像180は2箇所で観察され、また、これら2箇所の像180についての距離Lはいずれも等しくなる。前記の距離Pと距離Lとの関係は、このようなプリズム410を有するプリズムシート400を備えることを前提とするものである。
図3に示すように、プリズムシート400のプリズム410の頂部460と底部470との厚み方向における中心と、光拡散部170のプリズムシート400に最も近い部分171との距離Hは、好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.5mm以下、特に好ましくは1.2mm以下である。このように厚みが薄くても光拡散部170が視認され難くできる点で、本実施形態のバックライト装置10は有用である。なお、距離Hの下限に制限は無いが、通常0.2mm以上、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上である。
また、プリズム410の斜面440と斜面450とがなす角(すなわち、プリズム410の頂角)θの大きさは、通常65°以上、好ましくは70°以上、より好ましくは80°以上であり、通常120°以下、好ましくは110°以下、より好ましくは100°以下である。
さらに、プリズム410の幅Wは、通常0.1μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、通常500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下である。
(光源500)
光源500は、導光板100の光導入面130に光を照射する装置である。光源500は、通常、光源500の軸線方向(即ち、出射する光の主光線の方向;光軸方向)が、光導入面130に対して垂直となるように設置される。
光源500としては、線光源、点光源などを用いてもよいが、点光源を用いることが好ましい。点光源を使用すると、光源を小さく設計できるからである。導光板100の厚みに対して、光源500をより小さくすることにより、導光板100への入光効率を高めることができる。
点光源としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)が挙げられる。LEDは、発光効率が高く、省エネルギーの観点から優れた光源である。本実施形態においては光源500として複数個のLEDを用いているものとする。光源500には図示しない電源から電力が供給され、供給された電力により個別に発光可能となっている。
(主な利点等)
本発明の第一実施形態としてのバックライト装置10は上述したように構成されている。このため、使用時には、光源500を発光させ、光導入面130に光を照射する。光導入面130に照射された光は、光導入面130を通って導光板100内に導入される。導入された光は、光取出面110、反射面120及び側面140,160で内部反射を繰り返しながら導光板100内を導光される。導光された光は光拡散部170で拡散された後、光取出面110を通って導光板100の外部へと取り出される。取り出された光が、光拡散シート300及びプリズムシート400を透過してバックライト装置10の外部へと出光することにより、バックライト装置10が面発光装置として機能する。
この際、前記の距離P及び距離LがL≦P≦3Lの関係を満たすので、点灯時にこのバックライト装置10を見ても、光拡散部170が視認され難くなっている。また、このようなバックライト装置10は、光拡散部170間の距離Pが短過ぎないので、光拡散部170を所望の位置に精密に形成できる。
〔第二実施形態〕
第一実施形態では光拡散部を導光板の反射面に設けた実施形態を示したが、光拡散部は導光板の光取出面に設けられていてもよい。以下、その実施形態を示す。
図7及び図8は、いずれも、本発明の第二実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。
図7及び図8に示すように、本発明の第二実施形態としてのバックライト装置20は、光拡散部170が反射面120ではなく光取出面110に形成されていること以外は、第一実施形態と同様である。このバックライト装置20においても、距離Pと距離LとがL≦P≦3Lの関係を満たすので、光拡散部170が視認され難く、また、光拡散部170を所望の位置に精密に形成できる。さらに、第一実施形態のバックライト装置10と同様の利点を得ることができる。
〔第三実施形態〕
第一及び第二実施形態では光拡散部を導光板の光取出面及び反射面の一方に設けた実施形態を示したが、光拡散部は導光板の光取出面及び反射面の両方に設けられていてもよい。以下、その実施形態を示す。
図9は、本発明の第三実施形態としてのバックライト装置を、プリズムシートのプリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面を模式的に示す図である。
図9に示すように、本発明の第三実施形態としてのバックライト装置30は、光拡散部170が光取出面110及び反射面120の両方に形成されていること以外は、第一実施形態と同様である。このバックライト装置30においても、距離Pと距離LとがL≦P≦3Lの関係を満たすので、光拡散部170が視認され難く、また、光拡散部170を所望の位置に精密に形成できる。さらに、第一実施形態のバックライト装置10と同様の利点を得ることができる。
〔第四実施形態〕
第一〜第三実施形態ではプリズムシートを1枚だけ備えるバックライト装置を示したが、プリズムシートは2枚以上であってもよい。以下、その実施形態を示す。
図10は、本発明の第四実施形態としてのバックライト装置の概要を模式的に示す斜視図である。
図10に示すように、本発明の第四実施形態としてのバックライト装置40は、プリズムシート400の上側に更に別のプリズムシート600を備えていること以外は、第一実施形態と同様である。このバックライト装置40においても、光拡散部と、導光板100に最も近いプリズムシート400を介して厚み方向から見て観察される光拡散部の像との水平方向における距離L(mm)が、距離Pとの間にL≦P≦3Lの関係を満たすので、光拡散部が視認され難く、また、光拡散部を所望の位置に精密に形成できる。さらに、第一実施形態のバックライト装置10と同様の利点を得ることができる。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は更に変更して実施してもよい。
例えば、前記の実施形態では導光板100の4つの側面130、140、150及び160のうち1つだけを光導入面にしたが、2つ以上を光導入面にしてもよい。具体例を挙げると、対向する側面130及び150、又は対向する側面140及び160それぞれに光源500を配置し、前記の組み合わせで光導入面としてもよい。
また、例えば、導光板100の光導入面130にはさまざまな目的により、レンズ様の面状構造を設けてもよい。この面状構造として適切な形状を付与することにより、導光板100への入光効率を向上させることができる。また、光源500が点光源である場合には、離間して設置された点光源と点光源との間の比較的導光する光量が少ない部分を、均整化することもできる。
また、例えば、前記の実施形態ではプリズムシート400及び600はいずれも導光板100とは反対側の上面にプリズムを設けるようにしたが、導光板側の下面にプリズムを設けてもよい。
また、例えば、導光板100とプリズムシート400との間には、光拡散シート300の代わりに別の光学シートを設けてもよい。
また、例えば、プリズムシート400,600の上側に更に別の光学シートを設けてもよい。
また、例えば、バックライト装置10を構成する各シートは、密着させてもよく、接着層を介して接着してもよく、間に空気層を介して載置してもよい。
さらに、例えば、導光板100は、図1に示すような直方体以外の形状にしてもよい。
〔各構成要素の説明〕
次に、本発明のバックライト装置における各構成要素の好ましい例を、より具体的に説明する。
(導光板)
導光板の材料としては、例えば、ガラス、透明樹脂等が挙げられる。ここで透明とは、JIS K7361−1により両面平滑な2mm厚み板で測定した全光線透過率が70%以上であることをいう。なお、導光板の材料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
導光板の材料としては、透明樹脂を用いることが好ましい。一般に樹脂は弾性率が低いため、透明樹脂を用いて薄い導光板を製造すると、通常、その導光板は可撓性を有する。このため、例えばバックライト装置を表示装置に設けた場合に、光源及び付帯回路などにより局所的な加熱が起こった際でも、表示装置の表示パネルを局所的に押す現象が生じ難い。したがって、バックライト装置を表示装置に設けた場合、光りぬけを防止することができる。ここで、前記の光りぬけとは、表示装置の表示面において光学的な密着が生じ、局所的に輝度が高くなる現象を言う。
通常、樹脂は重合体を含む。前記の透明樹脂が含む重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、メタクリル重合体、脂環式構造を有する重合体(例えば、ノルボルネン系重合体)などが挙げられる。これらの中で、脂環式構造を有する重合体、メタクリル重合体および(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体が好適であり、脂環式構造を有する重合体が特に好ましい。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸を意味する。
脂環式構造を有する重合体は、溶融状態での流動性が良好である。したがって、例えば射出成形により導光板を製造する場合、低い射出圧力で金型のキャビティを充填することができるため、薄い導光板を比較的成形しやすく、ウエルドラインが発生しにくい。また、例えば押し出し成形により導光板を製造する場合、成形時の厚みムラが少なく、成形後の形状付与が容易である。さらに、脂環式構造を有する重合体は吸湿性が極めて低いので、寸法安定性に優れ、導光板に反りを生じにくい。さらに、脂環式構造を有する重合体は比重が小さいので、導光板を軽量化することができる。
脂環式構造を有する重合体としては、主鎖または側鎖に脂環式構造を有する重合体が挙げられる。中でも、主鎖に脂環式構造を有する重合体は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適である。
前記の脂環式構造は、飽和環状炭化水素構造であることが好ましい。また、脂環式構造を構成する炭素原子数は、好ましくは4以上、より好ましくは5以上であり、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、特に好ましくは15以下である。さらに、脂環式構造を有する重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する重合体としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体またはそれらの水素添加物;ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体またはそれらの水素添加物;単環の環状オレフィン系単量体の重合体またはその水素添加物;環状共役ジエン系単量体の重合体またはその水素添加物;ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体またはそれらの水素添加物;ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体または共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物;などが挙げられる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物およびビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適である。
さらに、前記の好ましい重合体のなかでも、メタクリル重合体は、透明性に優れ、強靭でひびが入りにくいので、好適に用いることができる。このようなメタクリル重合体を含む樹脂としては、例えば、JISK6717に規定されるメタクリル酸メチル重合物を80%以上含むメタクリル樹脂成形材料を挙げられる。この規格に規定されるメタクリル樹脂の中で、ビカット軟化点温度96〜100℃、メルトフローレート8〜16の指定分類コード100−120の樹脂は、適度な流動性と強度を有するので、特に好適である。
導光板の材料には、成形時における酸化劣化及び熱劣化を防止するために、酸化防止剤を含ませてもよい。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられる。これらの中で、フェノール系酸化防止剤が好適であり、中でもアルキル置換酸化防止剤が特に好ましい。なお、酸化防止剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。酸化防止剤の量は、重合体成分100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.02重量部以上であり、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。
導光板の材料には、導光板の耐光性などを向上させるために、耐光安定剤を含ませてもよい。耐光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系耐光安定剤(HALS)、ベンゾエート系耐光安定剤などが挙げられる。これらの中で、ヒンダードアミン系耐光安定剤が好ましい。なお、耐光安定剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。耐光安定剤の量は、重合体成分100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.02重量部以上、特に好ましくは0.05重量部以上であり、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下、特に好ましくは0.5重量部以下である。
導光板の材料には、必要に応じて、さらに任意の添加剤を含ませてもよい。添加剤としては、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤などの安定剤;滑剤、可塑剤などの樹脂改質剤;染料、顔料などの着色剤;帯電防止剤、拡散剤などが挙げられる。なお、添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
導光板としては、例えば、その屈折率が1.53(臨界角40.7°)のものを用いてもよい。
導光板が樹脂で形成されている場合、導光板が吸湿により寸法変化(伸びや反り)を生じる可能性がある。寸法変化を生じると、しわ等が発生し、光学特性を損なうおそれがある。また、特に導光板の寸法が大きい場合(例えば、40インチ以上)には、当該寸法変化により、バックライト装置において光源と光導入面との相対位置関係が変化し、光利用効率が低下する傾向もある。このため、導光板の吸湿率は、通常1%以下であり、0.50%以下が好ましく、0.25%以下がより好ましく、0.05%以下がさらに好ましい。なお、本願明細書中における吸湿率は、JIS K7209 A法に準拠して、厚み3mmで、直径50mmの円板形または一辺50mmの正方形の試験片を50℃で24時間乾燥したのちデシケーター中で放冷し、23℃の水に24時間浸漬したときの重量増から求めることができる。
導光板の材料は、耐熱性に優れることが好ましい。具体的には、ガラス転移温度が、105℃以上であることが好ましく、110℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることが特に好ましい。導光板の材料の耐熱性を高めることにより、光拡散部を作製する際にインクを乾燥させる熱によって導光板が変形することを防止できる。
導光板の製造方法に制限は無いが、例えば樹脂により導光板を形成する場合には、射出成形法、押出成形法により製造してもよい。
また、導光板の光取出面又は反射面に形成される光拡散部は、当該光拡散部に入射した光を拡散させることができるかぎり、任意の材料で形成してもよい。また、導光板の材料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。このような光拡散部は、例えば、拡散剤を含むインクを光取出面又は反射面に印刷して得られるインク層として形成してもよい。
インクとしては、例えば、透明又は白色のインクが用いられる。これらのインクは、例えば、透明なベースポリマーに当該ベースポリマーとは屈折率が異なる拡散剤を分散させ、これらを溶剤で溶解させたもの;透明なベースポリマーに白色の拡散剤を分散させ、これらを溶剤で溶解させたもの;紫外線硬化樹脂にこれと屈折率が異なる拡散剤を分散させたもの;などが挙げられる。
前記のベースポリマーの例を挙げると、アクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、ベースポリマーには、例えば、可塑剤、安定化剤、劣化防止剤等の添加剤が配合されてもよい。なお、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。前記のベースポリマーとしては、導光板との密着性が良いことが望ましいが、密着性が良くない場合、例えば導光板の表面にプライマーの層を形成したり、コロナ処理を行ったり、紫外線の照射処理を行ったりすることで密着性を改善させ、使用してもよい。
拡散剤としては、光線の進行方向を変更させる機能を有する粒子が挙げられ、例えば、ベースポリマーとは屈折率が異なる材料で形成された拡散ビーズ、フィラー等の白色反射材などが挙げられる。具体例を挙げると、ガラス、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート、およびこれらの混合物等の無機フィラー;アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル、及びこれらの架橋物等の有機フィラーなどが挙げられる。これらの中でも、有機フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、及びこれらの架橋物からなる粒子が、高分散性、高耐熱性、成形時の着色(黄変)がない点で好ましい。これらの中でも、より透明性に優れる点でアクリル樹脂の架橋物からなる粒子がより好ましい。なお、拡散剤は、2種類以上の素材からなるものを用いてもよいし、2種類以上の微粒子を組み合わせて用いてもよい。
また、インクの形態としては、例えば、蒸発乾燥型インク、酸化重合型インク、加熱硬化型インク、2液反応型インク、紫外線硬化型インク等を用いてもよい。中でも簡便な設備で製造ができる観点からは蒸発乾燥型インク又は紫外線硬化型インクとスクリーン印刷方式との組み合わせが好ましい。
さらに、例えば光拡散部の表面を粗面としたり、異なる角度に傾斜した複数の面の集合としたりすれば、光拡散部が拡散剤を含んでいない場合であっても、その光拡散部によって光を拡散させることができる。具体例を挙げると、上述したベースポリマー等の透明樹脂を光取出面又は反射面に塗布し、塗布された透明樹脂を硬化させれば、光取出面又は反射面よりも突出した凸部として光拡散部を作製できる。この光拡散部の表面は、通常、様々な異なる角度で傾いた斜面を有しているので、この斜面で光を内部反射させたり屈折させたりすることにより、光を拡散させることができる。
厚みが薄い導光板を製造する場合では、例えば長尺のフィルム状の部材として導光板を製造することがある。この場合、前記のようにインクの印刷又は樹脂の塗布によって光拡散部を作製するようにすれば、導光板の生産効率を高めることが可能となる。
また、本発明においては光拡散部の寸法は小さく、また光拡散部同士のピッチ(即ち、距離P)も小さい。このため、前記のように印刷又は塗布により光拡散部を作製しようとしても、従来は光拡散部の位置、形状、寸法などを精密に制御することは困難であった。しかし、本発明では距離Pを距離L以上にしたことにより、例えばスクリーン印刷においてインクがスクリーンを通過し難くなったり、目詰まりを生じたり、所望の形状の通りにインクを塗布できなくなったりすることがなく、光拡散部を精度良く形成することが可能である。
光拡散部を形成する材料の平行光線透過率は、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上であり、好ましくは80%以下、より好ましくは60%以下である。光拡散部の平行光線透過率を前記範囲の下限値以上とすることにより、一つ一つの光拡散部による出光量が過度に多くなることを抑制して、光拡散部を更に視認し難くできる。また、上限値以下とすることにより、光拡散部それぞれの厚み方向から見た寸法を大きくしなくても十分な光を光拡散部それぞれによって取り出すことができるので、光拡散部を更に視認し難くできる。なお、平行光線透過率とは、光拡散部を形成する材料を、導光板に印刷又は塗布するのと同一の厚みとなるように透明板に印刷又は塗布し、これに厚み方向に平行光線を当てた際の透過割合である。この平行光線透過率は、ヘイズメーターにより測定できる。
光拡散部の材料は、硬化時の屈折率については特に規定はないが、光拡散部と導光板とが接触している境界部での全反射を避ける観点からは、導光板の屈折率と比べ、著しく異ならないことが好ましい。具体的には、導光板の屈折率と光拡散部の硬化後の屈折率との差が、通常0.5以下、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下である。
(光拡散シート)
光拡散シートは、当該光拡散シートを透過する光の経路を拡散させる機能を有するシートである。
光拡散シートの材料は、拡散の機能を発現する任意の材料を用いてもよい。中でも、透明樹脂及び拡散剤を含む材料が好ましい。
透明樹脂としては、例えば、導光板の材料として挙げられたのと同様の透明樹脂が挙げられる。また、拡散剤としては、例えば、光拡散部の材料として挙げられたのと同様の拡散剤が挙げられる。なお、透明樹脂及び拡散剤は、それぞれ1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
光拡散シートの材料における拡散剤の含有割合は、好ましいヘイズなどの値が得られる任意の割合としてもよい。具体的な範囲を示すと、透明樹脂及び拡散剤の合計に対する拡散剤の割合として、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.2重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
光拡散シートの全光線透過率は、好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上であり、好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下である。
光拡散シートのヘイズは、好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上であり、好ましくは100%以下、更に好ましくは95%以下である。
光拡散シートの形状は、例えば平板状の形状としてもよく、必要に応じて表面に凹凸を有する形状にしてもよい。
光拡散シートの厚さは、特に限定されないが、例えば0.5mm〜5mmとしてもよい。
(プリズムシート)
プリズムシートの材料としては、例えば、ガラス、混合しにくい2種以上の樹脂の混合物、透明樹脂に拡散剤を分散させたもの、および1種類又は2種類以上の透明樹脂等が挙げられる。これらの中で、軽量であること、成形が容易であることから樹脂が好ましく、輝度向上が容易である点からは1種類の透明樹脂が好ましい。
また、プリズムシートの材料はシート全体で均一であってもよく、不均一であってもよい。例えば、プリズムシートの厚み方向で上面に近い部分を構成する材料と下面に近い部分を構成する材料とが異なっていてもよい。または例えば、プリズムシートの厚み方向で上面に近い部分を構成する材料と下面に近い部分を構成する材料とが異なり、さらにそれらの境界部分が明瞭なものではなく、境界部分において当該異なる材料が混合し、これらの材料の濃度が勾配を形成したものであってもよい。
透明樹脂としては、例えば、導光板の材料として挙げられたのと同様の透明樹脂が挙げられる。また、拡散剤としては、例えば、光拡散部の材料として挙げられたのと同様の拡散剤が挙げられる。なお、透明樹脂及び拡散剤は、それぞれ1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
透明樹脂に含ませる拡散剤の割合は、プリズムシートの厚み等に応じて適宜選択できるが、通常は、拡散剤を含む透明樹脂の全光線透過率が、通常70%以上、好ましくは80%以上であり、且つ、通常98%以下、好ましくは95%以下となる範囲が好ましい。全光線透過率を上記好適な範囲とすることにより、バックライト装置の輝度の均一性を向上させることができる。
プリズムシートの製造方法は、特に限定されず、例えば射出成形、押出成形、キャスティング型を用いたキャスト法などの任意の成形方法を採用してもよい。具体例を挙げると、プリズムシートの形状に対応した形状を有するスタンパを含む型を用意し、この型を用いて射出成形を行なうことにより、効率的に製造を行なうことができる。
(光源)
光源としては、例えば、LED、レーザーダイオード、冷陰極管(CCFL、EEFL)、熱陰極管(HCFL)等が挙げられるが、点光源を用いることが好ましい。点光源としては、十分な光量を得られる方式であればどのようなものでもよく、例えば半導体レーザー等を用いてもよい。ただし、通常は、前記の実施形態で説明したようにLEDを用いることが好ましい。LEDとしては、例えば、青黄色系擬似白色発光ダイオード、3色(RGB)方式の白色発光ダイオード等が挙げられる。
LEDとしては、例えば、サイドエミット型LED、表面実装型LED、砲弾型LED等を用いる。LEDの発光部の寸法は、LEDの配光特性に応じて設定しうる。通常、LEDの発光部の幅及び高さは等しくなるようにするが、LEDとして断面が楕円形または長円形等のものを用いる場合には、幅と高さとが異なる寸法のものを用いてもよい。
一般的なハイドーム型のLEDは配光がランバーシアンであり、半値角(半値全角)が120°程度の比較的に大きい発散光を出射する。ただし、光源から照射される光のうちより多くを導光板に導入する観点から、LEDとしては、半値全角は80°以下が好ましく、70°以下がより好ましく、60°以下が特に好ましい。理想的には、可能な限り平行光に近い光を発するLEDが好ましい。また、導光体の光導入面に近い部分でLED間に相当する部分が暗くなることを抑制する観点からは、LEDとしては、半値全角は90°以上が好ましく、100°以上がより好ましく、110°以上が特に好ましい。
なお、光源としては、LED等の発光素子と、レンズ等の光学素子とを組み合わせて用いてもよい。例えば、半値全角が広いLEDを用いる場合であっても、当該LEDとレンズとを組み合わせれば、上記のような好ましい範囲の半値全角で光を照射する光源を実現できる。
〔用途〕
本発明のバックライト装置は、例えば、液晶表示装置の液晶パネルに光を供給する装置として好適である。
液晶パネルは、例えば、液晶層を挟んで、配向膜、透明電極、ガラス板、カラーフィルタ、偏光板等を適切な位置に積層配置した部材である。本発明のバックライト装置を液晶表示装置に適用する場合、通常は、本発明のバックライト装置を液晶パネルの背面側に設け、液晶パネルに背面から光を供給できるようにする。
さらに、必要に応じて液晶パネルとバックライト装置との間には、任意の光学シートを設けるようにしてもよい。例えば、液晶パネルに照射される光の均一性を向上させる観点から、光拡散シートを設けてもよい。また、例えば、輝度を高める観点から、プリズムシート、輝度向上フィルム等を設けてもよい。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
以下の説明において、量を示す「部」及び「%」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
[印刷用インクの製造]
〔製造例1.インク1の製造〕
セイコーアドバンス社製インク用薬剤3種、すなわち、主剤(品番120ホワイト)、助剤(品番800メジューム)、および希釈溶剤(品番T-910)を重量比で123:50:60となるよう配合し、全体が均一な溶液となるように混合して、インク1を得た。
〔製造例2.インク2の製造〕
セイコーアドバンス社製インク用薬剤3種、すなわち、主剤(品番120ホワイト)、助剤(品番800メジューム)、および希釈溶剤(品番T-910)を重量比で8:165:60となるよう配合し、全体が均一な溶液となるように混合して、インク2を得た。
〔製造例3.インク3の製造〕
セイコーアドバンス社製インク用薬剤3種、すなわち、主剤(品番120ホワイト)、助剤(品番800メジューム)、および希釈溶剤(品番T-910)を重量比で5:168:60となるよう配合し、全体が均一な溶液となるように混合して、インク3を得た。
[実施例1]
厚みが1mmの脂環式オレフィン樹脂(商品名ZEONOR1215、日本ゼオン株式会社製、吸湿率0.01%以下、ガラス転移温度123℃)からなる矩形状のシート(横寸法960mm、縦寸法520mm)の一方の主面(反射面)に、所定の開口パターンを有するスクリーン版Aを介してインク1を塗布した。その後、80℃で1時間乾燥してインクを乾燥させることによって光拡散部を形成して、導光板1を得た。この際、前記の光拡散部は、脂環式オレフィン樹脂からなるシートと同一の中心を有する矩形状(横寸法955mm、縦寸法500mm)の領域に形成した。
形成された各光拡散部は略円形であり、図5に示すように、互いに頂点を共有する正三角形の頂点に相当する位置に配列された。すなわち、光拡散部の配列の最小繰り返し単位が正三角形の各頂点に位置するようになっていた。このため、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pは、光拡散部が形成された領域の全体で等しく、その値は1.3mmであった。
光拡散部の直径は、導光板の長辺に平行な方向においては等しく、0.30mmであった。また、導光板の短辺に平行な方向においては、光拡散部の直径は2つの長辺それぞれに最も近い位置で最小となり、その値は0.30mmであり、さらに、この位置から中心に向かうにつれ増加して中心の位置で最大となり、その値は0.70mmであった。
得られた導光板1の光拡散部が形成された主面(反射面)に反射シート(品番E6SV、東レ製)を敷いた。
また、導光板1の側面のうち、導光板の矩形の長辺に相当する2つの面を光導入面とし、これらの光導入面に光を照射できるように光源としてサイドエミット型LED(品番NSSW206AT、日亜化学製)を設置した。具体的には、LEDを配列した基板を、LEDの発光面と導光板1の光導入面との距離が1mmとなり、且つ、LEDの発光面の中心と導光板1の光導入面の中心とが、導光板1の厚み方向において一致するように配置した。なお、LEDを搭載した基板は、1つの基板あたり156個のLEDを、間隔6mmとして一直線上に配列して、電気回路を形成し、点灯装置に接続されたものである。
続いて、図11に示すように、基板900に設けられたLED910および導光板920の光導入面930を覆うように、基板900の縁940から、導光板920の光取出面950の一部(光取出面950の縁960から距離3mmまでの部分970)まで反射シート980を被せ、LED910を点灯した。
次に、導光板の光取出面に、拡散シート(品番BS912、恵和製、厚み0.20mm)、プリズムシート(品番BEFIII、住友3M製、厚み0.35mm)、および偏光反射シート(品番DBEF−D、住友3M製、厚み0.40mm)を1枚ずつ、この順に載せ、バックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部がわずかに視認されたが、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[実施例2]
導光板である、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.5mmに変更した。また、スクリーン版としてスクリーン版Bを使用した。このスクリーン版Bによると、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pが0.9mmとなること以外は実施例1と同様の形状及び配置で光拡散部が形成された。また、インクとしては、インク2を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板2及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部がわずかに視認されたが、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[実施例3]
導光板である、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.5mmに変更した。また、スクリーン版としてスクリーン版Cを使用した。このスクリーン版Cによると、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pが0.7mmとなること、並びに、導光板の短辺に平行な方向において、光拡散部の直径は2つの長辺それぞれに最も近い位置で最小となり、その値は0.30mmであり、さらに、この位置から中心に向かうにつれ増加して中心の位置で最大となり、その値は0.55mmとなること以外は実施例1と同様の形状及び配置で光拡散部が形成された。また、インクとしては、インク2を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板3及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部は視認されず、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[実施例4]
導光板である、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.3mmに変更した。また、スクリーン版としてスクリーン版Cを使用した。また、インクとしては、インク3を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板4及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部は視認されず、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[実施例5]
導光板である、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.3mmに変更した。また、スクリーン版としてスクリーン版Dを使用した。このスクリーン版Dによると、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pが0.5mmとなること、導光板の長辺に平行な方向において光拡散部の直径が0.25mmで一定であること、並びに、導光板の短辺に平行な方向において、光拡散部の直径は2つの長辺それぞれに最も近い位置で最小となり、その値は0.25mmであり、さらに、この位置から中心に向かうにつれ増加して中心の位置で最大となり、その値は0.40mmとなること以外は実施例1と同様の形状及び配置で光拡散部が形成された。また、インクとしては、インク3を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板5及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部は視認されず、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[比較例1]
スクリーン版としてスクリーン版Eを使用した。このスクリーン版Eによると、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pが1.70mmとなること、並びに、導光板の短辺に平行な方向において、光拡散部の直径は2つの長辺それぞれに最も近い位置で最小となり、その値は0.30mmであり、さらに、この位置から中心に向かうにつれ増加して中心の位置で最大となり、その値は1.00mmとなること以外は実施例1と同様の形状及び配置で光拡散部が形成された。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板6及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部がはっきりと視認され、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[比較例2]
導光板として、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.5mmに変更した。また、インクとしては、インク2を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板7及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部がはっきりと視認され、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[比較例3]
導光板として、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.3mmに変更した。また、インクとしては、インク2を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板8及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部がはっきりと視認され、光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生はなかった。
[比較例4]
導光板として、脂環式オレフィン樹脂からなる矩形状のシートの厚みを0.3mmに変更した。また、スクリーン版としてスクリーン版Fを使用した。このスクリーン版Fによると、最も近い光拡散部同士の中心間距離Pが0.25mmとなること、並びに、光拡散部の直径が導光板の長辺に平行な方向及び短辺に平行な方向の両方において、0.20mmで一定となること以外は実施例1と同様の形状及び配置で光拡散部が形成された。また、インクとしては、インク3を用いた。さらに、拡散シートは2枚を重ねて用いた。これらの事項以外は実施例1と同様の要領で、導光板9及びバックライト装置を製造した。その後、光取出面の法線方向に1m離れた位置から観察したところ、個々の光拡散部は視認されなかったが、一部の光拡散部が形成されず、局所的な暗部が観察された。
[結果]
上述した実施例及び比較例の結果を、下記の表1にまとめた。表1において、光学シートの欄で「○」は当該光学シートを使用したことを表す。また、「光拡散部の視認性」の欄において、「優」は光拡散部が視認されなかったことを表し、「良」は光拡散部がわずかに視認されたことを表し、「不良」は光拡散部がはっきりと視認されたことを表す。さらに、「光拡散部の形成性」の欄において、「優」は光拡散部の形成不良による局部的な明暗模様の発生がなかったことを表し、「不良」は一部の光拡散部が形成されず、局所的な暗部が観察されたことを表す。
Figure 2012204192
[検討]
実施例1〜5と比較例1〜3とを比べると、距離Pが距離Lの3倍より大きくなることにより、光拡散部が視認され易くなることが分かる。また、実施例1〜5と比較例4とを比べると、距離Pが距離Lより小さくなることにより、光拡散部の形成性が低下することが分かる。したがって、これらの実施例及び比較例から、距離Pと距離LとがL≦P≦3Lの関係を満たすことにより、導光板の光拡散部が視認されず、高い加工精度で形成可能なバックライト装置が実現できることが確認された。
さらに、距離Pが距離Lの2倍よりも小さい実施例3〜実施例5は、距離Pが距離Lの2倍以上である実施例1及び実施例2と比べて光拡散部が更に視認し難くなっている。したがって、光拡散部の視認性を抑制する観点からは、距離Pと距離LとがP<2Lの関係を満たすことが好ましいことが分かる。
100 導光板
110 光取出面
120 反射面
121 矩形
122 正三角形
130 側面(光導入面)
140、150、160 側面
170 光拡散部
171 光拡散部のプリズムシートに最も近い部分
180 光拡散部の像
190 光取出領域
200 反射シート
300 光拡散シート
400 プリズムシート
410 プリズム
420 プリズムシートの上面
430 直線(対称軸)
440、450 プリズムの斜面
460 プリズムの頂部
470 プリズムの底部
500 光源
600 プリズムシート
910 LED
920 導光板
930 光導入面
940 反射面
950 反射面の縁
960 光取出面
970 光取出面の縁
980 光取出面の縁から距離3mmまでの部分
990 反射シート

Claims (8)

  1. 光源と、導光板と、1枚又は2枚以上のプリズムシートとを備え、
    前記導光板は、前記導光板を導光された光を取り出しうる光取出面と、前記光取出面の端部に位置して前記光源が発した光を前記導光板に導入しうる光導入面と、前記光取出面の反対側に位置して前記導光板中を導光される光を内部反射しうる反射面と、前記光取出面又は前記反射面に形成された複数の光拡散部とを有し、
    前記プリズムシートは、面内の一方向に対して平行に並んで延在する複数のプリズムを前記プリズムシートの表面に有し、前記導光板の光取出面に向かい合う位置に配置されていて、
    前記プリズムは、前記プリズムが延在する方向に対して垂直な平面で切った断面の形状が、前記プリズムシートの厚み方向に対して平行な直線に対して線対称な二等辺三角形であり、
    最も近い前記光拡散部同士の中心間距離をP(mm)とし、前記光拡散部と前記導光板に最も近いプリズムシートを介して前記プリズムシートの厚み方向から見て観察される前記光拡散部の像との前記プリズムシートの厚み方向に対して垂直な方向における距離をL(mm)とした場合にL≦P≦3Lが成立する、バックライト装置。
  2. 前記導光板に最も近いプリズムシートのプリズムの頂部と底部との前記プリズムシートの厚み方向における中心と、前記光拡散部の前記プリズムシートに最も近い部分との距離が2.0mm以下である、請求項1記載のバックライト装置。
  3. 前記導光板の厚みが1.5mm以下である、請求項1又は2記載のバックライト装置。
  4. 前記光拡散部が千鳥状に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバックライト装置。
  5. 前記光拡散部が、拡散剤を含むインク層からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバックライト装置。
  6. 前記光拡散部が、透明樹脂により形成され、前記光取出面又は前記反射面よりも突出した凸部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバックライト装置。
  7. 前記導光板の吸湿率が1%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のバックライト装置。
  8. 前記導光板の材料のガラス転移温度が105℃以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のバックライト装置。
JP2011068731A 2011-03-25 2011-03-25 バックライト装置 Withdrawn JP2012204192A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011068731A JP2012204192A (ja) 2011-03-25 2011-03-25 バックライト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011068731A JP2012204192A (ja) 2011-03-25 2011-03-25 バックライト装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012204192A true JP2012204192A (ja) 2012-10-22

Family

ID=47184965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011068731A Withdrawn JP2012204192A (ja) 2011-03-25 2011-03-25 バックライト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012204192A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016126350A (ja) * 2014-12-31 2016-07-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 液晶表示装置用モジュール及びこれを含む液晶表示装置
JP2016126351A (ja) * 2014-12-31 2016-07-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 液晶表示装置用モジュール及びこれを含む液晶表示装置
WO2016181812A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 旭硝子株式会社 ガラス及びガラス部材
JP2018110206A (ja) * 2017-01-03 2018-07-12 聯嘉光電股▲ふん▼有限公司 発光装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016126350A (ja) * 2014-12-31 2016-07-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 液晶表示装置用モジュール及びこれを含む液晶表示装置
JP2016126351A (ja) * 2014-12-31 2016-07-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 液晶表示装置用モジュール及びこれを含む液晶表示装置
US10007139B2 (en) 2014-12-31 2018-06-26 Samsung Sdi Co., Ltd. Liquid crystal display module and liquid crystal display comprising the same
US10268063B2 (en) 2014-12-31 2019-04-23 Samsung Sdi Co., Ltd. Liquid crystal display module with lenticular lens pattern and liquid crystal display comprising the same
WO2016181812A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 旭硝子株式会社 ガラス及びガラス部材
JPWO2016181812A1 (ja) * 2015-05-12 2018-02-01 旭硝子株式会社 ガラス及びガラス部材
JP2018110206A (ja) * 2017-01-03 2018-07-12 聯嘉光電股▲ふん▼有限公司 発光装置
US10509156B2 (en) 2017-01-03 2019-12-17 Excellence Optoelectronics Inc. Light emitting devices

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6683872B1 (ja) 光学シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
KR20070045287A (ko) 직하형 백라이트 장치
US10386567B2 (en) Optical sheet for liquid crystal display device, backlight unit for liquid crystal display device and production method of optical sheet for liquid crystal display device
WO2011093173A1 (ja) 導光体、照明装置及び液晶表示装置
KR20080077105A (ko) 직하형 백라이트 장치
JPWO2007032469A1 (ja) 直下型バックライト装置
KR20090114354A (ko) 확산 시트 및 그것을 이용한 백라이트 유닛
JPWO2007049618A1 (ja) 光拡散板及び直下型バックライト装置
JP2008041328A (ja) 直下型バックライト装置
KR20090078754A (ko) 광확산판, 직하형 백라이트 장치 및 액정 표시 장치
JP2012204192A (ja) バックライト装置
JP6314377B2 (ja) 車両用表示システム
JP2007095386A (ja) 直下型バックライト装置
JP2012212612A (ja) 導光部材及びバックライト装置
JP2007163810A (ja) 光拡散板および直下型バックライト装置
JP2006065277A (ja) 拡散シート、面光源装置、透過型表示装置
KR20090070830A (ko) 광확산판, 이를 구비한 백라이트 장치 및 액정표시장치
JP2011033643A (ja) 光路変更シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2011064745A (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2018205640A (ja) 光学シート、映像源ユニット及び液晶表示装置
JP2011048930A (ja) 導光板、バックライトユニット及び表示装置
JP2009069347A (ja) 光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット
JP2008071716A (ja) 直下型バックライト装置
JP7244204B2 (ja) 光学シート、面光源装置、映像源ユニット、及び表示装置
WO2011093172A1 (ja) 導光板及び照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140603