JP2012201974A - 水素透過性銅合金、水素透過膜及び水蒸気改質装置 - Google Patents

水素透過性銅合金、水素透過膜及び水蒸気改質装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温・高圧下での水素透過率、強度及び耐応力緩和特性に優れたCu−Pd合金を提供する。
【解決手段】組成式:PdaCubc (X:Al、Ga及びInの少なくとも1種、a:41〜50at%、b:1−a−c、c:0.2〜2at%)で表され、600℃でのβ相の割合が5%以上である水素透過性銅合金。
【選択図】なし

Description

本発明は、水素透過性銅合金、水素透過膜及びこれを用いた水蒸気改質装置に関し、より詳細には、水素透過性Cu−Pd合金、水素透過膜及びこれを用いた水蒸気改質装置に関する。
水素の用途は広く、例えば石油精製分野では脱硫剤として、化学工業分野ではアンモニアやメタノールをはじめとする各種化学品の原料として、半導体分野では還元雰囲気ガスとして、燃料電池分野では燃料として利用されている。
水素の製造技術としては、炭化水素や石炭から水素を製造する水蒸気改質法が知られており、例えば金属触媒下、700〜800℃の高温で水蒸気をメタンと反応させ、一酸化炭素と水素を得るという方法である。一酸化炭素は更にシフト反応により、二酸化炭素に変換される。水素及び副生成物を含む混合ガスから水素を分離・精製する方法としては水素透過膜を利用する方法が知られている。水素透過膜は水素のみを選択的に透過する特性を有しており、水素透過膜の一方の面(一次側)に対して混合ガスで加圧すると、水素だけが水素透過膜中に溶け込んで拡散し、反対側の面(二次側)に到達することができる。このようにして混合ガスから水素を分離することにより、水素を高純度に精製できる。
最近では、水素透過膜と改質器とを組み合わせることで、水素の生成反応と水素の分離・精製を同時に行うメンブレンリフォーマー技術の開発が進んでいる。これは、シフト反応器や一酸化炭素の選択除去を必要としないことから新たな水素製造方法として期待されている技術であり、改質触媒を利用して550〜650℃程度の従来に比べて低温でしかも高い改質効率で改質反応を進行させることができるという利点がある。
パラジウムは水素の選択透過性を有していることから、水素透過膜の材料としてパラジウムを主体とする合金が使用されており、その中でもPd−Cu合金が知られている。特開2001−262252号公報(特許文献1)では、Pdを主成分としてCuを0〜20at%添加することで水素脆化を抑制することが記載されている。特開2004−174373号公報(特許文献2)ではCuはPdを合金化して強度を向上させ、水素脆化を抑制する効果があり、水素ガスが400℃以上になり得る水素ガス精製・分離装置に適用するには、高温強度を維持できるようにPdを主成分としてCuを1〜40at%含んだ合金組成とすることが好ましいとされている。
特開2001−262252号公報 特開2004−174373号公報
水素透過膜は、上述のように水素分離に用いられるが、水素分離は圧力差を利用することで進行するため、水素の分離速度を大きくするためには水素透過膜の一方の面(一次側)の混合ガスの圧力を高くする必要がある。特に水蒸気改質反応における水素製造で、メンブレンリフォーマーとして水素透過膜を用いる場合には、1〜2MPaという圧力に設定されることがある。そのため、水素透過膜にはこのような高圧に耐え得る強度が求められるが、強度を得ようとして膜厚を大きくすると、水素透過膜の水素分離速度が低下してしまう。また、水素透過膜用の材料として有望なPd−Cu合金については、高価な貴金属であるPdを使用しているため、膜厚を大きくすることはコスト面で不利である。さらに、Pd−Cu合金は高温下における水素透過率が極端に低下するという問題がある。また、水素透過膜には、高温で応力が継続してかかるため、高温での耐応力緩和特性が良好であることが要求される。
そこで、本発明は、高温・高圧下での水素透過率、強度及び耐応力緩和特性に優れたCu−Pd合金を提供することを課題の一つとする。また、本発明はそのようなCu−Pd合金を材料とした水素透過膜を提供することを別の課題の一つとする。また、本発明はそのような水素透過膜を利用した水蒸気改質装置を提供することを更に別の課題の一つとする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、所定の組成をもつCu−Pd合金に対してAl、Ga及びInの少なくとも一種を所定量含有させて合金中のβ相の割合を制御することで、高温・高圧下での水素透過率、強度及び耐応力緩和特性が有意に改善することを見出した。
上記知見を基礎として完成した本発明は一側面において、組成式:PdaCubc
(X:Al、Ga及びInの少なくとも1種、a:41〜50at%、b:1−a−c、c:0.2〜2at%)
で表され、600℃でのβ相の割合が5%以上である水素透過性銅合金である。
本発明に係る水素透過性銅合金は一実施形態において、XがAlであり、cが0.5〜2at%である。
本発明に係る水素透過性銅合金は別の一実施形態において、600℃でのβ相の割合が10%以上である。
本発明は別の一側面において、本発明に係る銅合金でできた水素透過膜である。
本発明に係る水素透過膜は一実施形態において、厚みが1〜200μmである。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る水素透過膜を用いた水蒸気改質装置である。
本発明によれば、高温・高圧下での水素透過率及び強度に優れた水素透過膜を得ることができる。また、Pdは貴金属であり高価であるところ、本発明に係る水素透過膜の組成に占めるPdの割合が小さいことから、従来に比べて安価に製造できるようになる。
実施例において水素透過係数を求めた測定系の概略図を示す。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る銅合金は、組成式:PdaCubc
(X:Al、Ga及びInの少なくとも1種、a:41〜50at%、b:1−a−c、c:0.2〜2at%)
で表される。
Cu及びPdで構成されたCu−Pd合金は600℃以上の高温で水素の分離速度及び強度が低下する。これに対し、本発明に係る銅合金は、上述のようにCu−Pd合金に対してAl、Ga及びInの少なくとも1種が添加されているため、高温下における水素透過率及び強度が向上するという効果がある。Al、Ga及びInの少なくとも1種が合金組成において0.2at%以上含まれているとその効果が有意に表れ出す。ただし、Al、Ga及びInの少なくとも1種の割合が合金組成において2at%を超えると、今度は水素透過率の向上効果が小さくなり、逆に悪化するケースもある。また、膜にピンホールが生じ易くなる傾向がある。そのため、本発明に係る銅合金ではAl、Ga及びInの少なくとも1種の割合は0.2〜2at%と規定されている。また、Al、Ga及びInの少なくとも1種の割合は、より好ましくは0.5〜1.2at%である。
上記X成分は、Alのみで構成されているのがより好ましく、その場合、Alの割合は0.5〜2at%であるのがより好ましい。Alは、GaやInと比べて、高温(600℃以上)での水素透過性の改善効果が高いためである。
Pdは、Al、Ga及びInの少なくとも1種が存在しない系においては、Cu+Pdに対するPdの割合を50at%以上となる濃度に設定したほうが600℃付近の高温下における水素透過率は向上する傾向にあるが、本発明者の検討結果によれば、Al、Ga及びInの少なくとも1種を含む系においては、上記の41〜50at%の範囲が600℃付近の高温下における高い水素透過率を得る観点で好ましく、50at%を超えると逆に水素透過率が低下していく傾向にある。また、Pdの割合は、より好ましくは42〜46at%である。
本発明に係る銅合金は、Cu、Pd、及び、Al、Ga及びInの少なくとも1種で構成されており、他の元素を積極的に含有させることはないが、製造過程で混入する不可避的不純物のように他の元素が極微量含有していても構わないため、そのような場合も本発明の範囲とする。他の元素の許容値は一概には決定できないが、600℃付近における水素透過係数に有意な悪影響を与えない程度の場合(例:水素透過係数の低下率が5%以下)、例えばCu、Pd、及び、Al、Ga及びInの少なくとも1種の合計に対してそれぞれ0.1at%以下の濃度で混入している場合には有意な悪影響はないと考えられる。他の元素としては、限定的ではないが、水素透過膜への添加元素として公知であるPt、Rh、Ir、Ru、Ni、Co、Ti、Nb、Ta、Ag、B、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが挙げられる。
銅合金のβ相はα相に比べて水素透過能が非常に高い。また、銅合金においてβ相の割合が多ければそれだけ強度が向上する。通常、600℃以上の高温下では、銅合金中のβ相は消滅するが、本発明に係るCu−Pd合金は、Al、Ga及びInの少なくとも1種を所定濃度含有しているため、600℃以上の高温であってもβ相が5%以上存在しており、良好な水素透過率及び強度を有している。β相の割合は、好ましくは10%以上であり、典型的には20〜100%である。
水素透過膜には、高温で応力が継続してかかるため、高温での耐応力緩和特性が良好であることが要求される。本発明に係る銅合金は、上述のように合金中のβ相の割合が制御されており、600℃にて40MPaの応力(σ)を継続して100時間負荷した後の変形量(伸びε)が、3〜25(%)であり、従来の水素透過膜と比べて高温での耐応力緩和特性が優れている。
本発明に係る銅合金は、このようにAl、Ga及びInの少なくとも1種を所定量添加したCu−Pd合金であり、600℃付近における水素透過率、強度及び耐応力緩和特性がAl、Ga及びInの少なくとも1種を添加しない場合よりも有意に高い。このため、当該温度付近で、且つ、1〜2MPa等の高圧下において水素含有ガスから水素を分離することが要求される場合に用いる水素透過膜として特に好適に使用できる。
本発明に係る銅合金は、限定されるものではないが、所定の成分に調整したインゴットを溶解鋳造した後、適宜焼鈍及び圧延を繰り返すことで製造可能である。具体的には、800℃以上で加熱したインゴットを熱間圧延し、黒皮除去後、冷間圧延で所定厚みまで薄くする。冷間圧延時の油膜厚を小さくして圧延し、オイルピットを減らすことにより、せん断変形を少なくして、板厚が薄くしてもピンホールを発生しにくくなることを見出した。
圧延時の油膜厚は下記式(1)で表される。
h=3η(μ1+μR)/(pθ) (1)
(hは理論油膜厚(m);ηは油膜粘度[(N/m2)s];μ1は材料速度(m/s);μRはロール周速(m/s);pは材料の降伏応力(N/m2);θは噛み込み角(rad))
本発明の水素透過膜を製造する際、0.1×10-6(m)≦h≦0.5×10-6(m)を満たすようにη、μ1、μR、p、θを制御すると、せん断変形が少なくなり、ピンホールが発生しにくくなるため好ましい。
また、熱処理後は圧延時の加工度が大きい方が強度が高くなるため、98%以上の加工度で冷間圧延するのが好ましい。必要に応じて焼鈍を行う。また、湿式めっきやスパッタリングで作製することも可能である。
本発明に係る銅合金を水素透過膜として利用する場合、水素透過量は膜厚に反比例するため、膜厚が薄いほど単位面積当たりの透過量は上昇する。また、同じ面積でも膜厚が薄いと使用する材料も少なくなることから、膜厚を薄くすることは水素透過膜として使用する場合、非常に効果的である。ただし、あまり薄すぎると機械的強度が保てず、ピンホール等によって水素以外の不純物ガスが二次側に到達してしまうことから一定以上の膜厚があることが必要である。一方、膜厚があまり厚すぎると今度は二次側に到達する水素の量が少なくなり、生産性が悪くなる。そこで、膜厚は1〜200μmとするのが好ましく、5〜50μmとするのがより好ましい。膜厚は圧延時の圧下率を制御することで調節可能である。
本発明に係る水素透過膜を利用して水素含有ガスから水素を分離する方法は、水素含有ガスが当該水素透過膜を通過する工程を含む。一般的には、膜の一方の面(一次側)に水素を含有する混合ガスを配置し、一次側の圧力を膜の他方の面(二次側)に対して高くする方法が採用される。本発明に係る水素透過膜は特に600℃付近での水素透過率に優れていることから、水素含有ガスは550〜650℃の温度として水素透過膜を通過することが好ましく、580〜620℃の温度として水素透過膜を通過することがより好ましい。また、本発明に係る水素透過膜は良好な強度も有しており、例えば1〜2MPa等の高圧下でも支持体を適正に設置することで、ピンホール等の破壊が良好に抑制される。
水素透過膜を利用して水素含有ガスから水素を分離する水蒸気改質装置の構成自体は公知であり、本発明に係る水蒸気改質装置としては、任意の公知の構成を採用することができ、特に制限はない。一例を挙げると、本発明に係る水蒸気改質装置は、本発明に係る水素透過膜を内壁面に形成した通気性多孔質アルミナセラミックス反応管内に改質触媒層を設けると共に、当該反応管を囲んで水素回収室を設けることで構成してもよい。
以下に本発明を実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
Cu、Pd、及び、Al、Ga及びInの少なくとも1種で構成され、表1に記載の原子比を満足する組成となるように成分調整したCu−Pd合金をそれぞれ溶解鋳造後、800℃以上に加熱したインゴットを熱間圧延し、黒皮除去後、所定の膜厚の膜に冷間圧延した。ここで、圧延加工度については、1.5mmtから20、25、150μmtまで90%以上を確保した。
膜厚はマイクロメータで測定した5箇所の平均値を指す。
合金のβ相の割合は以下のように測定した。最初に、圧延試料を脱脂・洗浄した後、Ar雰囲気下600℃で100h熱処理後、室温に急冷(水冷)して構造を維持させた測定用試料を作製した。次に、各試料についてEBSPによって結晶方位を測定して求めた。具体的には日本電子(株)製JXA8500F、加速電圧20kV、WD23、電流5×10-8Aで、クリーンアップ後の試料に対し、試料傾斜角度70°から、範囲50μm×20μmをステップ幅0.2μmで計5箇所測定し、それぞれの体心立方構造(BCC)の比を求め、その平均をβ相の割合とした。
このようにして得られたそれぞれの膜に対して、以下の要領で水素透過係数を測定した。
水素のガスボンベ(図示せず)、加熱炉11、一次側水素配管12、二次側水素配管13、管状炉内に配置され、一次側水素配管及び二次側水素配管を連結する1/2VCR(登録商標)継手内にフィルター付ガスケットと共に固定された水素透過膜14(水素透過部の直径11.2mm)、二次側の水素配管に連結した水素測定器(水素用マスフローコントローラ(山武、MQV9050))を備えた測定系を構築した(図1参照)。水素のガスボンベから配管を通じて供給される水素はVCR継手の一次側に入り、水素透過膜を通過して、VCR継手の二次側から出てくる。水素透過膜を固定したVCR継手が入っている管状炉は所定の温度に加熱可能となっており、水素固定部のVCR継手部分の温度を熱電対で測定している。測定試験は、一次側圧を0.3MPaG、二次側圧を0MPaGとし、一次側の水素供給量を50sccmとして600℃に水素を加熱しながら24時間供給し続けたときの水素透過量を測定し、以下の式により水素透過係数qを測定した。
q=fM・d・S-1・(P1/2−p1/2-1
q:水素透過係数(mol・m-1・sec-1・Pa-1/2
M:二次側水素流量(mol・sec-1
d:膜厚(m)
S:膜面積(m2
P:一次側圧力(Pa)
p:二次側圧力(Pa)
水素透過試験中に透過量が急激に増加した場合は、1次側をHeで置換し、2次側にリークするか調べた。原理上Heを透過させない水素透過膜の2次側にHeがリークすることは、透過膜にピンホールがあると考えられるため、ピンホールNG(×)と判断した。
さらに、耐応力緩和特性の評価として、実施例1、4、7、12、15については、600℃にて40MPaの応力(σ)を継続して100時間負荷した後の変形量(伸びε)を測定した。
(比較例)
Cu-Pd合金、又は、Cu、Pd、及び、Al、Ga及びInの少なくとも1種で構成された銅合金を、表1に記載の原子比を満足する組成となるように成分調整したCu−Pd合金に対し、実施例と同様の方法により、それぞれ溶解鋳造後、800℃以上に加熱したインゴットを熱間圧延し、黒皮除去後、所定の膜厚の膜に冷間圧延した。
膜厚はマイクロメータで測定した5箇所の平均値を指す。
合金のβ相の割合は、EBSPを用いて測定した。
このようにして得られたそれぞれの膜に対して、実施例と同様に図1に示す測定系を用いて、水素透過係数qを測定した。
ピンホールの有無についても同様に判断した(ピンホール無し:○、ピンホール有り:×)。
比較例1及び2については、耐応力緩和特性についても同様に評価した。
試験結果を表1に示す。
Figure 2012201974
(評価結果)
実施例1〜19は、いずれも水素透過係数が良好(水素透過率が良好)で、且つ、ピンホールも発生していなかった。
さらに、実施例1、4、7、12、15については、600℃にて40MPaの応力(σ)を継続して100時間負荷した後の変形量(伸びε)が小さく、耐応力緩和特性が良好であることがわかった。
比較例1、5、6は、膜中にAl、Ga及びInのいずれも含まれておらず、600℃でのβ相の割合が5%未満であり、水素透過率及び強度のいずれも不良であった。さらに、比較例1については、40MPaの応力(σ)を継続して100時間負荷した後の変形量(伸びε)が大きく、耐応力緩和特性が不良であることがわかった。
比較例2、3、4、11、12は、Al、Ga及びInの濃度が大きかったため、強度が不良であった。
比較例7、9は、膜中のPdの濃度が41at%未満であったため、水素透過率が不良であった。
比較例8、10は、膜中のPdの濃度が50at%超であったため、水素透過率が不良であった。
11 加熱炉
12 一次側水素配管
13 二次側水素配管
14 水素透過膜

Claims (6)

  1. 組成式:PdaCubc
    (X:Al、Ga及びInの少なくとも1種、a:41〜50at%、b:1−a−c、c:0.2〜2at%)
    で表され、
    600℃でのβ相の割合が5%以上である水素透過性銅合金。
  2. 前記XがAlであり、前記cが0.5〜2at%である請求項1に記載の水素透過性銅合金。
  3. 600℃での前記β相の割合が10%以上である水素透過性銅合金。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の銅合金でできた水素透過膜。
  5. 厚みが1〜200μmである請求項4に記載の水素透過膜。
  6. 請求項4又は5に記載の水素透過膜を用いた水蒸気改質装置。
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