JP2012199097A - 焼結型正極、及び当該焼結型正極を備える電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の焼結型電極よりも高い電気伝導度を有する焼結型正極、及び当該焼結型正極を備える電池を提供する。
【解決手段】正極活物質として少なくともLiCoOを含有する焼結型正極であって、当該焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径が1〜25μmであることを特徴とする、焼結型正極。
【選択図】図2

Description

本発明は、従来の焼結型電極よりも高い電気伝導度を有する焼結型正極、及び当該焼結型正極を備える電池に関する。
二次電池は、化学反応に伴う化学エネルギーの減少分を電気エネルギーに変換し、放電を行うことができる他に、放電時と逆方向に電流を流すことにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄積(充電)することが可能な電池である。二次電池の中でも、リチウム二次電池に代表される金属二次電池は、エネルギー密度が高いため、ノート型のパーソナルコンピューターや、携帯電話機等の電源として幅広く応用されている。
リチウム二次電池においては、負極活物質としてグラファイト(Cと表現する)を用いた場合、放電時において、負極では下記式(I)の反応が進行する。
LiC→C+xLi+xe (I)
(上記式(I)中、0<x<1である。)
上記式(I)の反応で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、正極に到達する。そして、上記式(I)の反応で生じたリチウムイオン(Li)は、負極と正極に挟持された電解質内を、負極側から正極側に電気浸透により移動する。
また、正極活物質としてコバルト酸リチウム(Li1−xCoO)を用いた場合、放電時において、正極では下記式(II)の反応が進行する。
Li1−xCoO+xLi+xe→LiCoO (II)
(上記式(II)中、0<x<1である。)
充電時においては、負極及び正極において、それぞれ上記式(I)及び式(II)の逆反応が進行し、負極においてはグラファイトインターカレーションによりリチウムが入り込んだグラファイト(LiC)が、正極においてはコバルト酸リチウム(Li1−xCoO)が再生するため、再放電が可能となる。
従来の二次電池に用いられる電極中には、通常、充放電反応に直接寄与する電極活物質以外に、導電助剤や結着剤が含まれる。これら導電助剤や結着剤を含有させることにより、電池のエネルギー密度の向上には、自ずと制限が生じていた。近年、エネルギー密度の高さから、電極活物質の焼結体からなる電極が注目を集めている。しかし、電極活物質の焼結体からなる電極は、無機物からなるために、わずかな応力で割れやクラックが発生し易いといった課題があった。
上記課題の解決を目的とした技術として、特許文献1には、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質を主体とする焼結体からなり、該焼結体のヤング率が90〜150GPaで、かつ気孔率が25〜50%であることを特徴とするリチウム電池用電極材の発明が開示されている。
特開2003−132882号公報
上記特許文献1の段落[0099]−[0127]には、当該文献に開示された電極材のヤング率及び気孔率の測定結果、並びに振動試験結果が記載されている。しかし、当該文献には、電気伝導度に関する記載が実施例を含め一切なく、当該文献に開示された電極材が電気伝導性に優れているか否かは、当該文献中において一切明らかにされていない。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、従来の焼結型電極よりも高い電気伝導度を有する焼結型正極、及び当該焼結型正極を備える電池を提供することを目的とする。
本発明の焼結型正極は、正極活物質として少なくともLiCoOを含有する焼結型正極であって、当該焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径が1〜25μmであることを特徴とする。
本発明の電池は、少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備える電池であって、前記正極が、上記焼結型正極を含むことを特徴とする。
本発明によれば、LiCoO結晶粒が適切な平均粒径を有することにより、焼結型正極の電気伝導度を向上させることができる。
本発明に係る電池の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。 実施例3の焼結体のSEM画像である。 実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体について、電気伝導度と、焼結体中の結晶粒の平均粒径との関係を示したグラフである。
1.焼結型正極
本発明の焼結型正極は、正極活物質として少なくともLiCoOを含有する焼結型正極であって、当該焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径が1〜25μmであることを特徴とする。
上記特許文献1には、平均粒径0.2μmの活物質結晶粒子を40体積%、平均粒径2μmの活物質結晶粒子を60体積%含有する電極材の実験例が記載されている(特許文献1の明細書の段落[0099]、実施例1)。本発明者らは、後述する実施例において示すように、平均粒径が1μm未満の結晶粒を含む焼結体は、電気伝導度が低くなるおそれがあることを見出した。
本発明者らは、鋭意検討の結果、焼結体中のLiCoO結晶粒の平均粒径を1〜25μmの範囲内とすることにより、当該焼結体の電気伝導度が格段に向上することを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係る焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径は、1〜25μmである。平均粒径が1μm未満である場合や、25μmを超える場合には、後述する実施例において示すように、電気伝導度が低くなるおそれがある。本発明に係る焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径は、2〜10μmであることが好ましく、3〜5μmであることがより好ましい。
なお、本発明における粒子の平均粒径は、常法により算出される。粒子の平均粒径の算出方法の例は以下の通りである。まず、10,000〜1,000,000倍の走査型電子顕微鏡(Scanning electron microscope;以下、SEMと称する)画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出する。このようなSEM観察による平均粒径の算出を、同じ種類の200〜300個の粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とする。
本発明に係る焼結型正極は、相対密度が80%以上であることが好ましい。相対密度が80%未満であるとすると、焼結体が十分に緊密でないため、電気伝導度が低くなるおそれがある。
以下、本発明の焼結型正極の製造例について説明する。本製造例においては、まずLiCoO原料が成型され、当該成型体を焼成することにより焼結型正極が得られる。なお、本発明の焼結型正極の製造方法は、必ずしも本製造例に限定されることはない。
本製造例において、LiCoO原料は特に限定されないが、焼結体の寸法や形状を調節できる観点から、粉末状であるのが好ましい。LiCoO粉末を原料とする場合には、当該粉末の平均粒径は0.1〜1.5μmであるのが好ましい。
本製造例において、LiCoO成型体を得る方法は特に限定されないが、焼成する際に崩れるおそれがなく、緊密な焼結体が得られるという観点から、プレス加工による成型が好ましい。プレス方法の例としては、例えば、一軸プレス、冷間静水等方圧プレス等が挙げられる。
本製造例においては、上記プレス方法を2種以上組み合わせて用いてもよい。
本製造例において、LiCoO成型体の焼成温度は700〜1000℃であるのが好ましい。後述する実施例において示すように、焼成温度が1000℃を超えると、得られる焼結体中の結晶粒の平均粒径が40μmを超え、その結果、焼結体の電気伝導度が10−5S/cmオーダー以下と低くなるおそれがある。また、焼成温度が700℃未満であると、LiCoOが十分に焼結せず、緊密な焼結体が得られないおそれがある。
本発明に係る焼結型正極は、必要に応じて導電化材及び結着剤等を含有していても良い。
本発明に係る焼結型正極が含有する導電化材としては、焼結型正極の導電性を向上させることができれば特に限定されるものではないが、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック等を挙げることができる。また、焼結型正極における導電化材の含有割合は、導電化材の種類によって異なるものであるが、通常1〜10質量%の範囲内である。
本発明に係る焼結型正極が含有する結着剤としては、例えばポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。また、焼結型正極における結着剤の含有量は、正極活物質等を固定化できる程度の量であれば良く、より少ないことが好ましい。結着剤の含有割合は、通常1〜10質量%の範囲内である。
本発明に係る焼結型正極は、正極用電解質を含有してもよい。この場合、正極用電解質としては、固体酸化物電解質、固体硫化物電解質等の固体電解質、ポリマー電解質、ゲル電解質等を用いることができる。
2.電池
本発明の電池は、少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備える電池であって、前記正極が、上記焼結型正極を含むことを特徴とする。
図1は、本発明に係る電池の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。なお、本発明に係る電池は、必ずしもこの例のみに限定されるものではない。図1には積層型電池のみが示されているが、この他にも、捲回型電池等を用いることもできる。
電池100は、正極活物質層2及び正極集電体4を含有する正極6と、負極活物質層3及び負極集電体5を含有する負極7と、前記正極6及び前記負極7に挟持される電解質1を備える。電池100は、正極活物質層2として、上述した本発明に係る焼結型正極を備える。
本発明の電池の典型例としては、リチウム二次電池が挙げられる。以下、本発明の典型例であるリチウム二次電池が備える、正極、負極、リチウムイオン伝導性電解質及びその他の構成要素(セパレータ等)について説明する。
(正極)
本発明に用いられる正極は、上述した本発明に係る焼結型正極からなるものであってもよいが、上述した本発明に係る焼結型正極を正極活物質層とし、当該正極活物質層の少なくとも一方の面に形成された正極集電体をさらに備える正極であってもよい。本発明に用いられる正極は、正極集電体に接続された正極リードをさらに備えるものであってもよい。
正極活物質層として用いられる焼結型正極については、上述した通りである。
(正極集電体)
本発明において用いられる正極集電体は、上記の正極活物質層の集電を行う機能を有するものである。上記正極集電体の材料としては、例えばアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄及びチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウム及びSUSが好ましい。また、正極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
(負極)
本発明に用いられる負極は、負極活物質層及び負極集電体を備え、好ましくは、さらに負極集電体に接続された負極リードを備えるものである。
以下、負極活物質層及び負極集電体について説明する。
(負極活物質層)
本発明に用いられる負極活物質層は、負極活物質を含有する。負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に限定されないが、例えば、金属リチウム、リチウム合金、リチウム元素を含有する金属酸化物、リチウム元素を含有する金属硫化物、リチウム元素を含有する金属窒化物、及びグラファイト等の炭素材料等を挙げることができる。また、負極活物質は、粉末状であっても良く、薄膜状であっても良い。
リチウム合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。また、負極層には、固体電解質をコートしたリチウムを用いることもできる。
負極活物質層は、必要に応じて導電化材及び結着材等を含有していても良い。
負極活物質層中に用いることができる結着材及び導電化材は、焼結型正極の説明において既に述べたものを用いることができる。また、結着材及び導電化材の使用量は、リチウム二次電池の用途等に応じて、適宜選択することが好ましい。また、負極活物質層の膜厚としては、特に限定されるものではないが、例えば10〜100μmの範囲内、中でも10〜50μmの範囲内であることが好ましい。
負極活物質層は、負極用電解質を含有してもよい。この場合、負極用電解質としては、上述した正極用電解質の説明において既に述べたものを用いることができる。
(負極集電体)
負極集電体の材料としては、上述した正極集電体の材料と同様のものを用いることができる。また、負極集電体の形状としては、上述した正極集電体の形状と同様のものを採用することができる。
本発明に用いられる負極を製造する方法は、上記負極を得ることができる方法であれば特に限定されない。なお、負極活物質層を形成した後、電極密度を向上させるために、負極活物質層をプレスしても良い。
(リチウムイオン伝導性電解質)
本発明に用いられるリチウムイオン伝導性電解質としては、リチウムイオン伝導性を有していれば特に限定されず、固体・液体を問わない。ポリマー電解質やゲル電解質等を用いることもできる。
本発明に用いられるリチウムイオン伝導性固体電解質としては、具体的には、固体酸化物電解質、固体硫化物電解質等を用いることができる。
固体酸化物電解質としては、具体的には、LiPON(リン酸リチウムオキシナイトライド)、Li1.3Al0.3Ti0.7(PO、La0.51Li0.34TiO0.74、LiPO、LiSiO、LiSiO、Li0.5La0.5TiO、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO等を例示することができる。
固体硫化物電解質としては、具体的には、LiS−P、LiS−P、LiS−P−P、LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−SiS−P、LiS−SiS−LiSiO、LiS−SiS−LiPO、LiPS−LiGeS、Li3.40.6Si0.4、Li3.250.25Ge0.76、Li4−xGe1−x、Li11等を例示することができる。
本発明に用いられるリチウムイオン伝導性電解液としては、具体的には、水系電解液及び非水系電解液を用いることができる。
本発明に用いられる水系電解液は、通常、水及びリチウム塩を含有する。リチウム塩としては、例えばLiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩;及びLiCFSO、LiN(SOCF(Li−TFSI)、LiN(SO、LiC(SOCF等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
なお、本発明においては、水系電解液として、例えばイオン性液体等の低揮発性液体を含有していても良い。
本発明に用いられる非水系電解液は、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有する。リチウム塩は上述したものの他、LiPFも使用できる。非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を挙げることができる。また、溶存した酸素を効率良く反応に用いることができるという観点から、上記非水溶媒は、酸素溶解性が高い溶媒であることが好ましい。非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5〜3mol/Lの範囲内である。
本発明に用いられるポリマー電解質は、リチウム塩及びポリマーを含有するものであることが好ましい。リチウム塩は上述したものの他にも、LiPFを使用できる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
本発明に用いられるゲル電解質は、リチウム塩、ポリマー及び非水溶媒を含有するものであることが好ましい。
リチウム塩は上述したものの他にも、LiPFを使用できる。非水溶媒は上述したものを使用できる。非水溶媒は、1種のみ用いてもよく、2種以上を混合して用いても良い。また、非水溶媒として、常温溶融塩、いわゆるイオン液体を用いることもできる。
ポリマーとしては、ゲル化が可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロプレンオキシド、ポリアクリルニトリル、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリウレタン、ポリアクリレート、セルロース等が挙げられる。
(その他の構成要素)
その他の構成要素として、セパレータを本発明の電池に用いることができる。セパレータは、正極及び負極の間に配置されるものであり、通常、正極活物質層と負極活物質層との接触を防止し、電解質を保持する機能を有する。さらに、上記セパレータの材料としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース及びポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、PP/PE/PPの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。さらに、本発明においては、上記セパレータが、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。また、上記セパレータの膜厚は、特に限定されるものではなく、一般的なリチウム二次電池に用いられるセパレータの膜厚と同様である。
(電池ケース)
本発明に係る電池は、通常、正極、電解質及び負極等を収納する電池ケースを有する。電池ケースの形状としては、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
なお、本発明に係る電池は、上述したリチウム二次電池に必ずしも限定されない。すなわち、少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備える電池であって、前記正極が、上記焼結型正極を含む電池であれば、本発明に係る電池に含まれる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
1.コバルト酸リチウム焼結体の作製
[実施例1]
平均粒径が0.3μmのコバルト酸リチウム(LiCoO)原料粉末を秤量し、一軸プレスにより成型体を作製した。当該成型体に、さらに冷間静水等方圧プレスを行った。一軸プレス及び冷間静水等方圧プレスの詳細な条件は、以下の通りである。
・一軸プレス
ダイスにLiCoO粉末を入れ、粉体成形試験機(NPaシステム(株)製、ニュートンプレスNT−100H)により、5MPa、1分間一軸プレスをかけた。
・冷間静水等方圧プレス
CIP装置(神戸製鋼製、湿式CIP SR−CIP)により、一軸プレスをかけた上記成型体を、200MPaで1分間等方加圧した。
プレスされた成型体を、900℃の温度条件下、1時間焼成を行い、実施例1のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[実施例2]
平均粒径が0.3μmのコバルト酸リチウム原料粉末に替えて、平均粒径が1.0μmのコバルト酸リチウム原料粉末を使用したこと以外は、実施例1と同様に、実施例2のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[実施例3]
焼成温度を900℃から1000℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に、実施例3のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[実施例4]
平均粒径が0.3μmのコバルト酸リチウム原料粉末に替えて、平均粒径が1.0μmのコバルト酸リチウム原料粉末を使用したこと、及び、焼成温度を900℃から1000℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に、実施例4のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[比較例1]
焼成温度を900℃から1100℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に、比較例1のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[比較例2]
平均粒径が0.3μmのコバルト酸リチウム原料粉末に替えて、平均粒径が1.0μmのコバルト酸リチウム原料粉末を使用したこと、及び、焼成温度を900℃から1100℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に、比較例2のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[比較例3]
焼成温度を900℃から1100℃に変更したこと、及び、焼成時間を1時間から5時間に変更したこと以外は、実施例1と同様に、比較例3のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
[比較例4]
平均粒径が0.3μmのコバルト酸リチウム原料粉末に替えて、平均粒径が1.0μmのコバルト酸リチウム原料粉末を使用したこと、焼成温度を900℃から1100℃に変更したこと、及び、焼成時間を1時間から5時間に変更したこと以外は、実施例1と同様に、比較例4のコバルト酸リチウム焼結体を得た。
2.焼結体の測定及び評価方法
2−1.相対密度測定
実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体の相対密度を測定した。
まず、各焼結体について、直径と厚さについて寸法を測定し、体積を求めた。次に、電子天秤で各焼結体の質量を測定した。続いて、体積(cm)と質量(g)より、測定密度(g/cm)を求めた。最後に、LiCoOの真密度を5.05(g/cm)として、下記式より相対密度を求めた。
相対密度=(測定密度/5.05)×100
2−2.SEM観察
実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体を、それぞれ乳鉢中で割り、断面をSEM観察した。
SEM観察条件の詳細は以下の通りである。
測定装置:走査型電子顕微鏡(キーエンス社製、VE−9800)
加速電圧:20kV
倍率:100〜10,000倍
SEM画像より、ある1つのコバルト酸リチウム粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出した。このようなSEM観察による平均粒径の算出を、同様に200〜300個のコバルト酸リチウム粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とした。
2−3.電気伝導度測定
実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体(φ11mm、t 2.0〜2.5mm)の両面に金を蒸着した後、交流抵抗を測定した。詳細な測定条件は以下の通りである。
測定装置:周波数応答アナライザ(FRA)(ソーラトロン社製、1260型)
雰囲気:乾燥空気雰囲気下
測定法:2端子法
3.焼結体の測定及び評価結果
図2は、実施例3の焼結体のSEM画像である。図2の画像から、実施例3の焼結体は、ほぼ同程度の粒径を有する粒子からなることが分かる。また、図2の画像から、実施例3の焼結体を構成する粒子は、ところどころ空孔を有することも分かる。
図3は、実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体について、電気伝導度と、焼結体中の結晶粒の平均粒径との関係を示したグラフである。図3は、横軸に焼結体中の結晶粒の平均粒径(μm)の対数を、縦軸に電気伝導度(S/cm)をそれぞれとったグラフである。なお、比較例は4例あるのに対し、比較例のプロットは3点しかないが、これは比較例2のプロットと比較例4のプロットがほぼ重なっているためである。
下記表1は、実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体の相対密度、焼結体中の結晶粒の平均粒径、及び電気伝導度をまとめた表である。表1には、焼成温度、焼成時間及び原料粉末の平均粒径も併せて示す。
図3及び上記表1から、実施例1−実施例4、及び比較例1−比較例4の焼結体の測定及び評価結果について検討する。
比較例1及び比較例2の焼結体は、いずれも1100℃の温度条件下で1時間焼成した焼結体である。これらの焼結体の相対密度はいずれも94%以上であり、焼結体中の結晶粒の平均粒径は40μmを超える。これらの焼結体は、いずれも4.0×10−5S/cm未満の低い電気伝導度を示す。
また、比較例3及び比較例4の焼結体は、いずれも1100℃の温度条件下で5時間焼成した焼結体である。これらの焼結体の相対密度はいずれも92%以上であり、焼結体中の結晶粒の平均粒径は60μmを超える。これらの焼結体は、いずれも4.0×10−5S/cm未満の低い電気伝導度を示す。
以上の結果から、焼成温度1100℃で焼結した比較例1−比較例4の焼結体は、焼結体中の結晶粒の平均粒径が40μmを超える一方で、いずれも4.0×10−5S/cm未満の低い電気伝導度を示す。
一方、実施例1及び実施例2の焼結体は、いずれも900℃の温度条件下で1時間焼成した焼結体である。これらの焼結体の相対密度はいずれも90%未満であり、焼結体中の結晶粒の平均粒径は約1μmである。これらの焼結体は、いずれも10−4S/cmオーダーの高い電気伝導度を示す。
また、実施例3及び実施例4の焼結体は、いずれも1000℃の温度条件下で1時間焼成した焼結体である。これらの焼結体の相対密度はいずれも93%以上であり、これらの焼結体は、いずれも8.0×10−5S/cmを超える高い電気伝導度を示す。特に、実施例4の焼結体の電気伝導度は5.73×10−4S/cmであり、この値は、比較例1−比較例4の焼結体の電気伝導度の値の16倍以上である。なお、実施例3の焼結体中の結晶粒の平均粒径は、実施例4の焼結体中の結晶粒の平均粒径の8倍であるが、これは、実施例3の原料粉末の平均粒径が小さく、焼結が進行しやすいためであると考えられる。
以上より、1000℃以下の温度条件下で焼成した実施例1−実施例4の焼結体は、1100℃の温度条件下で焼成した比較例1−比較例4の焼結体と比較して、焼結体中の結晶粒の平均粒径が小さく、電気伝導度が最大で16倍以上も高いことが分かる。
また、上記比較例1−比較例4の結果から、焼結体中の結晶粒の平均粒径が25μmを超える場合には、焼結体の電気伝導度が10−5S/cmオーダー以下となることが分かる。このように、焼結体中の結晶粒の平均粒径が大きすぎる場合に焼結体の電気伝導度が低下する理由は、結晶粒の成長が進行し過ぎており、粒界に高い抵抗の層が形成されているためであると考えられる。
さらに、図3より、焼結体中の結晶粒の平均粒径が1μm未満の場合には、焼結体の電気伝導度が10−5S/cmオーダー以下となることが示唆される。このように、焼結体中の結晶粒の平均粒径が小さすぎる場合にも焼結体の電気伝導度が低下する理由は、結晶粒の成長が不十分であり、十分な電子パスが形成されないためと考えられる。
1 電解質
2 正極活物質層
3 負極活物質層
4 正極集電体
5 負極集電体
6 正極
7 負極
100 電池

Claims (2)

  1. 正極活物質として少なくともLiCoOを含有する焼結型正極であって、
    当該焼結型正極中のLiCoO結晶粒の平均粒径が1〜25μmであることを特徴とする、焼結型正極。
  2. 少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備える電池であって、
    前記正極が、前記請求項1に記載の焼結型正極を含むことを特徴とする、電池。
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