JP2012195762A - 動線情報取得システム - Google Patents

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Abstract

【課題】照明機器からの可視光信号を受信機で受信して移動体の動線情報を取得する動線情報取得システムにおいて、受信機で受信できる可視光信号の受信確率を高くする。
【解決手段】複数の照明機器からの可視光信号の送信(データ送信)を1機器ごとに順番で行うのではなく、照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けをすることで、人の移動・滞在等が密な領域については優先的に送信頻度の高い可視光信号送信を行い、それ以外の疎の領域(人が入らない領域も含む)については可視光信号の送信頻度を低くする。このような可視光信号の送信制御により、対象領域内の移動過程において受信機で受信できる可視光信号の受信確率を高めることができるので、人などの移動体の移動経路を示す動線情報を精度よく取得することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、可視光通信を利用して移動体の動線情報を取得する動線情報取得システムに関する。
店舗やオフィスなどに設置された複数の照明機器を利用した可視光通信システムが知られている。可視光通信システムの一例として、送信するデータ(情報)に応じて複数の照明機器の光源を点滅制御することにより照明光(可視光)を変調して可視光信号として送信する送信機と、この送信機から送信される可視光信号を受光し、その受光した信号を復調してデータ(送信情報)を取得する受信機とを備えたものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
可視光通信を利用したシステムの一例として、室内に設置された複数の照明機器から送信される可視光信号を、受信端末(利用者が携帯)で受信して位置情報を得るシステムが提案されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
また、可視光通信を利用して移動体(人体)の動線を取得するシステムも考えられる。例えば、店舗に設置された複数の照明機器(送信機)が出力する可視光に各照明機器の識別情報及び時刻情報を含むデータを重畳させて送信する。それら照明機器からの可視光信号を受信する受信機をユーザが携帯し、そのユーザが店舗内を移動する過程(ユーザが各照明機器の照明領域に停止または通過する過程)において、照明機器からの送信データ(各機器の識別情報及び時刻情報)を受信機で受信して蓄積する、というシステムを構築すれば、その蓄積したデータに基づいて受信機の動線情報、つまり、店舗内において移動したユーザの移動経路を示す動線情報を得ることができる。なお、このような可視光通信による動線情報取得システムは、オフィスやホテルなどにおいても利用可能である。
特開2006−203669号公報 特開2008−252465号公報 特開2010−117301号公報 特開2005−176257号公報
ところで、店舗やオフィスなどに設置されている複数の照明機器は、隣り合う照明機器からの光の照射エリアの一部が重畳するように配置されている。このため、照明機器を利用して可視光通信を行う場合、隣り合う照明機器から同時に可視光信号を送信すると、可視光信号の衝突や干渉が生じて、受信機での可視光信号の受信精度が悪くなる。これを回避するため、複数の照明機器からの可視光信号の送信(データ送信)を1機器毎に順番に行うようにしている。
しかしながら、上記した可視光通信による動線情報取得システムにおいて、可視光信号の送信を1機器毎に順番に行うと、その送信の順番によっては、受信機が可視光信号を受信できる確率が低くなる場合がある。例えば、図11に示すように、照明機器の可視光信号の送信順が、[領域A21]→[領域A22]・・[領域A25]→[領域A20]・・[領域A16]→[領域A11]・・[領域A15]→・・である場合に、人が動く軌跡が[領域A01]→[領域A02]→[領域A03]→[領域A08]→[領域A09]→[領域A10]であると、人が携帯している受信機で可視光信号(データ)を受信できずに店舗フロアを通り過ぎる場合があり、また、受信機で可視光信号を受信できたとしても、その受信確率が低くなったりする場合がある。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、複数の照明機器からの可視光信号を受信機で受信することにより移動体の動線情報を取得する動線情報取得システムにおいて、受信機で受信できる可視光信号の受信確率を高めることが可能なシステムの実現を目的とする。
本発明は、可視光通信を利用して動線情報を取得する動線情報取得システムであって、送信機、受信機、及び、動線情報処理装置を備えている。
上記送信機は、可視光を放射する光源を有する複数の照明機器を備え、上記複数の照明機器の光源を点灯制御して各照明機器の識別情報(機器自体のエリアID情報)及び時刻情報を含む情報を可視光信号として送信する。上記受信機は、上記送信機から送信される可視光信号を受信して上記各照明機器の識別情報及び時刻情報を含む情報を受信する。上記動線情報処理装置は、上記受信機で受信した上記各照明機器の識別情報及び時刻情報に基づいて当該受信機の移動経路を示す動線情報を取得する。そして、上記送信機は、複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けをする制御部を備えていることを特徴としている。より具体的には、送信機の制御部は、複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けをする送信タイミング制御データに基づいて、各照明機器の可視光信号の送信を制御することを特徴とする。
本発明によれば、複数の照明機器からの可視光信号の送信(データ送信)を1機器ごとに順番で行うのではなく(全ての照明機器の可視光信号の送信頻度を同じにするのではなく)、照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度(単位時間当たりの送信回数)の重み付けを行うので、人の移動・滞在等が密な領域については優先的に送信頻度の高い可視光信号送信を行い、それ以外の疎の領域(人が入らない領域も含む)については可視光信号の送信頻度を低くする、というような送信制御が可能になる。これによって、対象領域の全体に有効かつ効率的に可視光信号を送信することができるので、対象領域内の移動過程において受信機で受信できる可視光信号の受信確率を高めることができる。その結果として、人などの移動体の移動経路を示す動線情報を精度よく取得することができる。
そして、このようにして取得した動線情報は、例えば、店舗内の陳列棚やオフィス家具などを有効な場所に設置する際の情報として利用することができる。
また、本発明では、既存の照明機器を利用して動線情報を取得することが可能であるので、システムを安価で構築することができる。さらに、カメラ等の撮像装置により人を撮像することなく動線情報を取得することができるので、プライバシー保護の面においても有利なシステムである。
本発明の具体的な構成として、上記動線情報処理装置は、上記受信機が受信した各照明機器の識別情報及び時刻情報を分析して当該受信機の動線の密度(例えば、各照射領域内に停止した停止時間・滞在回数)を求める分析制御部を備えている。そして、上記送信機の制御部は、上記動線情報処理装置の分析制御部にて分析された動線密度を基に作成した送信タイミング制御データに基づいて、各照明機器の可視光信号の送信を制御するという構成を挙げることができる。
より具体的には、上記受信機は、上記送信機から受信した情報(各照明機器の識別情報及び時刻情報)を蓄積する蓄積部を備え、その蓄積部に蓄積した情報を上記動線情報処理装置に光通信にて送信する。また、動線情報処理装置は、上記受信機から光通信にて送信された情報(各照明機器の識別情報及び時刻情報)を分析して上記動線密度を求め、その動線密度を基に作成した送信タイミング制御データを上記送信機に光通信または有線通信にて送信する、という構成を挙げることができる。
このような構成によれば、受信機で受信した情報から得られる動線密度に基づいて送信タイミング制御データを作成するので、受信機(人)の実際の移動経路を反映して可視光信号の送信頻度の重み付けをすることができる。これによって、例えば、管理者などが、店舗内やオフィス内での人の移動経路(動線)を予測し、試行錯誤的に可視光信号の送信頻度の重み付けを行うという作業を省くことが可能となり、送信タイミング制御データを精度よく、かつ、効率的に作成することができる。
なお、上記動線密度の情報として、各照射領域内に停止した停止時間及び滞在回数に加えて、照射領域内の移動速度を考慮して送信タイミング制御データを作成するようにしてもよい。
ここで、上記送信タイミング制御データを作成する手法としては、例えば、上記動線密度(各照射領域内に停止した停止時間・滞在回数)に基づいて、各照明機器の可視光信号の送信頻度の高低を、2段階(もしくは、それ以上の複数段階)で重み付けを行い、その重み付けデータを基に送信タイミング制御データを作成するという手法を挙げることができる。また、送信タイミング制御データには、重み付けデータに加えて送信の順番を定める送信順データを考慮したデータとしておくことが好ましい。
さらに、上記送信タイミング制御データを動線情報処理装置において作成するように構成すれば、管理者等の作業負担を軽減することができる。
本発明によれば、複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けを行って、各照明機器の可視光信号の送信を制御しているので、対象領域内の移動過程において受信機で受信できる可視光信号の受信確率を高めることができ、動線情報を精度よく取得することができる。
本発明の動線情報取得システムの一例を示す概略構成図である。 図1の動線情報取得システムに適用する送信機の一例の構成を示すブロック図である。 図2に示す送信機の通信部の構成を示すブロック図である。 送信機の可視光通信に適用する4PPM方式の説明図である。 図1の動線情報取得システムに適用する受信機の一例の構成を示すブロック図である。 図1の動線情報取得システムに適用する動線情報処理装置の一例の構成を示すブロック図である。 可視光信号の送信制御の一例を示すタイミングチャートである。なお、図7には照射領域A01〜A25を併記している。 動線情報データの一例を示す図である。 重み付け処理を施した可視光信号送信制御の一例を示すタイミングチャートである。なお、図9には照射領域A01〜A25を併記している。 図9に示すタイミングで可視光信号の送信を行った場合の各領域への可視光信号の送信順を模式的に示す図である。 照明機器からの可視光信号の送信を1機器ごとに順番に行った場合の各照射領域への可視光信号の送信順を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
この例の動線情報取得システムは、図1に示すように、送信機1、受信機2、及び、動線情報処理装置3などを備えている。この例では、送信機1から受信機2に可視光通信にて情報を送信することが可能である。また、受信機2から動線情報処理装置3に可視光通信にて情報を送信することが可能であり、さらに、動線情報処理装置3から送信機1に可視光通信(もしくは、有線通信等)にて情報を送信することが可能である。
以下、送信機1、受信機2、及び、動線情報処理装置3の各機器について説明する。
−送信機−
まず、送信機1について図2〜図4を参照して説明する。
送信機1は、可視光通信方式により情報を送信する送信機であって、この例では、4PPM(Pulse Position Modulation:パルス位置変調)方式を採用している。
送信機1は、図2に示すように、複数の照明機器101・・101、制御部102、変調データ生成部103、波形成形部104、通信許可セレクタ105、時計106、ID設定部107、モニタ部108、通信部120、及び、電源部130などを備えている。
照明機器101・・101は店舗に既に設置されているもの(既設の照明機器)を利用してもよいし、店舗に新たに照明機器101・・101を設置して可視光通信にて動線情報を取得するようにしてもよい。
この例では、店舗フロアの入口用及び出口用の2台の照明機器101,101、及び、店舗フロア用の25台の照明機器101・・101の合計27台の照明機器が店舗内に設置されている。それらフロア用の照明機器101・・101は、その各照明領域(エリア)が、図7及び図9に示す[領域A01]、[領域A02]、[領域A03]、・・、[領域A24]、[領域A25]となるように配置されている。
各照明機器101は、それぞれ、可視光を放射する光源111及び駆動部112を備えている。光源111は、例えばLED(発光ダイオード)である。この光源111は駆動部112によって点滅駆動される。
駆動部112は、後述する変調データ生成部103で生成され、波形成形部104にて波形されたデータ(4PPMデータ)に基づいて、光源111を高速点滅することによってパルス化した可視光信号を出力(データ送信)する。ただし、この例では、全ての照明機器100の光源111について、可視光信号の送信(データ送信)を同時に行うのではなく、後述するように、可視光信号の送信を行う光源111を選択して、所定の順番で可視光信号の送信を行うようにしている。
なお、以下の説明において、入口用の照明機器101及び出口用の照明機器101を、それぞれ、「A00照明機器101」及び「A99照明機器101」という場合もある。また、照明領域がA01の照明機器101を「A01照明機器101」、照明領域がA02の照明機器101を「A02照明機器101」、以下、同様に、「A03照明機器101」、「A04照明機器101」、・・、「A24照明機器101」、「A25照明機器101」という場合もある。
次に、送信機1の各部について説明する。
時計106は、「西暦、月日、曜日、時、分、秒」を計時する。この時計106で計時される時刻情報(西暦(整数4桁:0001〜9999)、月日(月:整数2桁(01〜12)、日:整数2桁(01〜31))、曜日(MON,TUE,WEN,THU,FRI,SAT,SUN)、時(整数2桁:01〜24)、分(整数2桁:01〜60)、秒(整数2桁:01〜60))は刻々と制御部102に入力される。
ID設定部107は、各照明機器101(光源111)に割り当てるエリアID情報(2桁のデータ)を設定する。この例では、A00照明機器101のエリアID情報を[00]、A01照明機器101のエリアID情報を[01]、A02照明機器101のエリアID情報を[02]、A03照明機器101のエリアID情報を[03]、・・、A25照明機器101のエリアID情報を[25]、A99照明機器101のエリアID情報を[99]と設定する。このID設定部107で設定されたエリアID情報は制御部102に入力される。
なお、ID設定部107においてエリアID情報は任意に変更することが可能であり、例えば、店舗に配置の照明機器101・・101の台数、設置位置(レイアウト)などを変更した場合に、その変更後の照明機器101・・101のエリアID情報を、管理者(オペレータ)等が入力部(図示せず)から入力することにより、その変更後のエリアID情報を簡単に設定することができる。
モニタ部108は、例えば液晶ディスプレイである。モニタ部108は制御部102にて制御され、現在の時刻(西暦、月日、曜日、時、分、秒)、現在の通信状態などが表示される。
制御部102は、時計106において刻々と計時される時刻情報(西暦、月日、曜日、時、分、秒)と、ID設定部107で設定されたエリアID情報とを組み合わせて光通信情報を作成し、その作成した光通信情報(エリアID情報、現在の時刻情報)を変調データ生成部103に出力する。なお、光通信情報には、エリアID情報及び現在の時刻情報以外の情報を含ませておいてもよい。
また、制御部102は、送信タイミング制御データに基づいて、複数の照明機器101の光源111のうち、可視光信号を出力する光源111を選択するためのセレクト信号を通信許可セレクタ105に出力する。それら送信タイミング制御データ及びセレクト信号などについては後述する。
変調データ生成部103は、制御部102で作成された光通信情報(エリアID情報、現在の時刻情報)を、4PPM方式のデータ(以下、4PPMデータともいう)に変換する。
4PPM方式は、副搬送波(28.8kHz)を変調する符号化方式(一般的に用いられる変調方式)であって、2ビットのデータ([00],[01],[10],[11」)を、主搬送波の周波数(照明光の点滅周波数)の4シンボル(4フレーム)を使用して変調する。1つのシンボルは4つのスロットに等分されており、図4に示すように、2ビットのデータ[00]は、第1のスロットにパルスを配置した変調データ[1000]に変換される。2ビットのデータ[01]は、第2のスロットにパルスを配置した変調データ[0100]に変換される。2ビットのデータ[10]は、第3のスロットにパルスを配置した変調データ[0010]に変換される。2ビットのデータ[11]は、第4のスロットにパルスを配置した変調データ[0001]に変換される。このようにして変換された4PPMデータが波形成形部104に出力される。
このような4PPM方式は、どのようなデータを変調しても、人間の目では点灯し続けているように見えるため、通信機能を持ちながらも高光度を維持でき、照明との併用に有効な方式である。
波形成形部104は、上記変調データ生成部103で生成された4PPMデータを副搬送波のタイミングに合わせて波形成形する。この波形成形部104には、各照明機器101の駆動部112がそれぞれ接続されている。
通信許可セレクタ105は、制御部102からのセレクト信号に応じて、複数の照明機器101の光源111のうち、可視光信号を送信すべき光源111の駆動部112に送信指令信号を出力する。駆動部112は、変調データ生成部103からの4PPMデータ(波形成形後のデータ)に基づいて光源111を高速点滅することによってパルス化した可視光信号を出力(データ送信)する。
通信部120は、後述する動線情報処理装置3が出力する可視光信号を受信するものであって、図3に示すように、受光部121、受信処理部122、波形成形部123及び復調部124などを備えている。
受光部121は、受光素子(例えばフォトダイオード)121aを有し、受光した可視光信号(後述する動線情報処理装置3からのOOK変調データ(送信タイミング制御データ))を電気信号に変換して受信処理部122に出力する。
受信処理部122は、受光部121で受信した可視光信号(受信データ)にフィルタ処理を施して外乱雑音を除去する処理、及び、受信データのゲインを調整する(増幅する)処理などを行う。
波形成形部123は、受光部121で受信され受信処理部122で処理された受信データの波形歪みの補正などを行って、受信データを復調しやすいデータに加工して復調部124に出力する。
復調部124は、受信データ(OOK変調データ)を復調して上記制御部102に出力する。なお、OOK変調データの復調処理については後述する。
送信機1の電源部130は商用電源等に接続される。電源部130は、商用電源等からの電力を、送信機1の各機能部及び各照明機器101の光源111に供給する。
なお、この例の送信機1では、上記した制御部102、変調データ生成部103、波形成形部104、通信許可セレクタ105、時計106、ID設定部107、モニタ部108及び通信部120などによって送信処理部が構成され、その1つの送信処理部に対して複数の照明機器101・・101が接続されている。この送信機1の送信処理部は、例えば店舗フロア内または管理室などに配置される。
−受信機−
次に、受信機2について図5を参照して説明する。
受信機2は、上記した送信機1が出力する可視光信号を受信する受信機であって、受光部201、受信処理部202、波形成形部203、復調部204、データ蓄積部205、変調部206、通信セレクタ207、駆動部208、光源211、開始トリガー生成部209、制御部210、及び、電源部220などを備えている。
受光部201は、受光素子(例えばフォトダイオード)201aを有し、受光した可視光信号(上記した送信機1からの4PPMデータ)を電気信号に変換して受信処理部202に出力する。
受信処理部202は、受光部201で受信した可視光信号(受信データ)にフィルタ処理を施して外乱雑音を除去する処理、及び、受信データのゲインを調整する(増幅する)処理などを行う。
波形成形部203は、受光部201で受信され受信処理部202で処理された受信データの波形歪みの補正などを行って、受信データを復調しやすいデータに加工して復調部204に出力する。
復調部204は、波形成形後の受信データ(4PPMデータ)を復調する。その復調方法について説明する。
復調部204は、受信データである4PPMデータに同期する再生クロック信号を生成するクロック生成部を備えており、その再生クロック信号を用いて搬送パルスの位置、つまり図4に示す4つのスロットのうち、パルスが存在するスロットの位置を検出し、その検出したスロットの位置から変調時に用いた変換規則に基づいて元のデータに復調する。具体的には、上記した変調データが[1000]である場合は2ビットのデータ[00]に復調する。変調データが[0100]である場合は2ビットのデータ[01]に復調する。変調データが[0010]である場合は2ビットのデータ[10]に復調する。変調データが[0001]である場合は2ビットのデータ[11]に復調する。そして、このようにして復調されたデータは制御部210に入力される。
開始トリガー生成部209は、受信機2の光源211による光通信を開始するための開始タイミング信号を生成する。この開始タイミング信号は制御部210に入力される。
開始トリガー生成部209は、受信機2の光源211による光通信を開始するための開始タイミング信号を生成する。この光通信開始タイミング信号は制御部210に入力される。例えば、受信機2に設けた押ボタン等の操作部(図示せず)の操作によりデータ転送要求があったときに、そのデータ転送要求に応じて開始トリガー生成部209から制御部210に光通信開始タイミング信号が入力される。また、レジカウンタや出口等において最終ID場所となる光信号を受信したときや、後述する情報処理装置3から可視光通信にて送信されるデータ送信要求信号を受信したときに、それに応じて開始トリガー生成部209から制御部210に光通信開始タイミング信号が入力される。
制御部210は、復調部204で復調された復調データをデータ蓄積部205に蓄積する。このデータ蓄積は、受信機2が作動状態(スイッチONからスイッチOFFまでの間)であって、後述するように、当該受信機2をユーザが携帯(後述する籠とともに携帯)して店舗フロア内を移動・停止中において刻々と行われる。このようにしてデータ蓄積部205に蓄積されたデータは、受信機2の動線情報、つまり、店舗フロア内において移動したユーザの移動経路を示す動線情報の取得データ(以下、動線情報データともいう)となる。この動線情報データについては後述する。
また、制御部210は、開始トリガー生成部209からの開始タイミング信号が入力されたときに、その開始タイミング信号に応じてデータ蓄積部205に蓄積の動線情報データを読み出して変調部206に出力する。さらに、制御部210は、開始タイミング信号に応じて光通信指令信号を通信セレクタ207に出力し、また、上記データ蓄積部205に蓄積された動線情報データのデータ出力が終了したときに光通信指令信号をOFF(通信セレクタ207の光通信指令信号の出力停止)とする。
変調部206は、データ蓄積部205から読み出された動線情報データをOOK(On−Off Keying)変調方式のデータ(以下、OOK変調データともいう)に変換する。OOK変調方式は、一般に用いられる変調方式であって、通信データのビットが[1]のときにパルス(光搬送波の振幅値=1)を生成し、通信データのビットが[0]のときパルスを生成しない(光搬送波の振幅値=0)というパルス生成規則に基づいて、通信データを変調して送受信する方式である。
通信セレクタ207は、制御部210が光通信指令信号を出力している間、変調部206で変調されたデータ(OOK変調データ)を駆動部208に供給する。駆動部208は、変調部206からのOOK変調データに基づいて光源211を高速点滅することによってパルス化した可視光信号を出力(データ送信)する。この可視光信号は、後述する動線情報処理装置3の受光部301(図6参照)にて受信することができる。
受信機2の電源部220は電池に接続される。電源部220は電池からの電力を受信機2の各機能部及び光源211に供給する。
ここで、受信機2の光源211については、可視光通信専用の光源を別途に設けるのではなく、受信機2が動作中である旨をモニタするためのインジケータ(例えばLED)を可視光通信用の光源として併用している。また、受信機2にモニタ用の液晶表示部が設けられている場合は、その液晶表示部のバックライト(例えばLED)を可視光通信用の光源として併用するようにしてもよい。なお、受信機2に可視光通信専用の光源を別途に設けておいてもよい。
以上の受信機2は、店舗フロア内において買い物時にユーザが使用する籠に、上記受光部201が上に向く姿勢で装着される。受信機2は籠に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。また、受信機2を籠に対して上下方向に揺動自在に取り付け、上記受光部201が上に向く受信位置と、上記可視光信号送信用の光源211が横方向に向く送信位置とに移動可能な形態としてもよい。なお、受信機2は、例えば外形が直方体形状の機器であって、その直方体の一面(上側の面)に、上記受光部201及び光源211が露出した状態配置されている。
−動線情報処理装置−
次に、動線情報処理装置3について図6を参照して説明する。
動線情報処理装置3は、受光部301、受信処理部302、波形成形部303、復調部304、データ蓄積部305、シリアル通信部306、変調部307、駆動部308、光源311、分析制御部310、及び、電源部320などを備えている。
受光部301は、受光素子(例えばフォトダイオード)301aを有し、受光した可視光信号(上記した受信機2からのOOK変調データ)を電気信号に変換して受信処理部302に出力する。
受信処理部302は、受光部301で受信した可視光信号(受信データ)にフィルタ処理を施して外乱雑音を除去する処理、及び、受信データのゲインを調整する(増幅する)処理などを行う。
波形成形部303は、受光部301で受信され受信処理部302で処理された受信データの波形歪みの補正などを行って、受信データを復調しやすいデータに加工して復調部304に出力する。
復調部304は、波形成形後の受信データ(OOK変調データ)を復調する。例えば、OOK変調データのパルス(光搬送波の振幅値)を所定の閾値と比較し、パルスが閾値を超えている場合は[1]とし、パルスが閾値以下である場合は[0]として受信データを復調する。
分析制御部310は、復調部304で復調された動線情報データを、後述する処理にて分析してデータ蓄積部305に蓄積する。また、分析制御部310は、データ蓄積部305に蓄積した動線情報データ(分析後の動線情報データ:詳細については後述する)を、シリアル通信部306を通じて外部機器(例えばパーソナルコンピュータ)に出力する。さらに、分析制御部310は、後述する処理にて作成した送信タイミング制御データを変調部307に出力する。
変調部307は、分析制御部310からのデータをOOK変調方式のデータに変換する(上記した受信機2の変調部206と同じ処理に変調を行う)。変調部307で変調されたデータ(OOK変調データ)は駆動部308に供給される。駆動部308は、変調部307からのOOK変調データに基づいて光源311を高速点滅することによってパルス化した可視光信号を出力(データ送信)する。この可視光信号は上記した送信機1の通信部120にて受信することができる。
動線情報処理装置3の電源部320は商用電源等に接続される。電源部320は、商用電源等からの電力を、動線情報処理装置3の各機能部及び光源311に供給する。
ここで、動線情報処理装置3の光源311についても、可視光通信専用の光源を別途に設けるのではなく、動線情報処理装置3が動作中である旨をモニタするためのインジケータ(例えばLED)を可視光通信用の光源として併用している。また、動線情報処理装置3にモニタ用の液晶表示部が設けられている場合は、その液晶表示部のバックライト(例えばLED)を可視光通信用の光源として併用するようにしてもよい。なお、動線情報処理装置3に可視光通信専用の光源を別途に設けておいてもよい。
<動作説明>
次に、送信機1の制御部102が実行する「可視光信号の送信制御」、受信機2での「可視光信号の受信」、動線情報処理装置3の分析制御部310が実行する「動線情報データの分析」、及び、「送信タイミング制御データの作成」について説明する。
−可視光信号の送信制御−
まず、初期の状態では、図7のタイミングチャートに示すように、可視光信号の送信(データ送信)を、[A01照明機器]を最初として、[A02照明機器]・・[A05照明機器]、[A06照明機器]・・[A10照明機器]、[A11照明機器]・・[A15照明機器]、[A16照明機器]・・[A20照明機器]、[A21照明機器]・・[A24照明機器]、[A25照明機器]の順番で行う。この例では、各照明機器(A01〜A25)101の送信時間T(図7及び図9参照)は、例えば、数十msec〜数百msecとしている。
なお、入口用のA00照明機器101及び出口用のA99照明機器101については、例えば、その各照明機器101で入口領域及び出口領域の照明を行っている間において連続的または所定の周期で可視光信号の送信(データ送信)を行うようにしてもよいし、A01照明機器101の前にA00照明機器101の可視光信号の送信を行い、A25照明機器101の後にA99照明機器101の可視光信号の送信を行うようにしてもよい。
図7に示すタイミングで可視光信号を送信する制御(送信機1の制御部102が実行する制御)について、図2などを参照して具体的に説明する。
まず、送信機1の制御部102は、複数の照明機器101・・101の光源111のうち、A01照明機器101の光源111を選択するセレクト信号を通信許可セレクタ105に、上記データ送信時間Tの間だけ出力する。また、そのセレクト信号を出力している間、A01照明機器101のエリアID情報[01]と現在の時刻情報(西暦、月日、曜日、時、分、秒)を変調データ生成部103に出力する。このような処理により、上記データ送信時間Tの間だけ、A01照明機器101の駆動部112に4PPMデータ(エリアID情報データ[01]及び現在の時刻情報データ)が送られるとともに、当該駆動部112が駆動状態になる。これによって、図7に示す領域A01に、A01照明機器101の光源111から可視光信号が出力(データ送信)される。
次に、送信機1の制御部102は、A02照明機器101の光源111を選択するセレクト信号を通信許可セレクタ105に、上記データ送信時間Tの間だけ出力する。また、そのセレクト信号を出力している間、A02照明機器101のエリアID情報[02]と現在の時刻情報を変調データ生成部103に出力する。このような処理により、上記データ送信時間Tの間だけ、A02照明機器101の駆動部112に4PPMデータ(エリアID情報データ[02]及び現在の時刻情報データ)が送られるとともに、当該駆動部112が駆動状態になる。これによって、図7に示す領域A02に、A02照明機器101の光源111から可視光信号が出力(データ送信)される。
以後、同様な処理により、A03照明機器101、A04照明機器101、A05照明機器101、A06照明機器101・・A10照明機器101、A11照明機器101・・A15照明機器101、A16照明機器101・・A20照明機器101、A21照明機器101・・A25照明機器101の各光源111から可視光信号が順番に出力(データ送信)されていく。また、このような順番(タイミング)での可視光信号の送信が順次繰り返して実行されていく。
−可視光信号の受信−
次に、上記送信機1が送信した可視光信号を受信機2で受信する際の例について説明する。
まず、この例においては、送信機1のフロア用の各照明機器101からの照明光が照射される照射領域A01〜A25に、それぞれ、商品陳列用の棚が配置されているものとする。また、動線情報が蓄積されていない初期の状態では、上述したように、A01照明機器101から1機器毎に順番に可視光信号を送信するという送信制御が行われているものとする。
さらに、この例の動線情報取得システムを適用した店舗においては、上述したように、店舗内での買い物に用いる籠に受信機2が取り付けられている。ユーザは、その受信機2(作動状態)が取り付けられた籠を携帯し、または、籠を載せたショッピングカートを移動させながら、図7に示す「入口」から店舗フロア内に入り、商品を陳列した各棚を移動して買い物や商品の品定めなどを行う。そして、その後に「出口」から店舗フロアの外部に出る。
このようなユーザの移動過程において、受信機2は、店舗フロア用のA01照明機器101〜A25照明機器101が送信する可視光信号を受信する。これにより受信機2のデータ蓄積部205には、当該受信機2の動線情報のデータ、つまり、店舗フロア内において移動したユーザの移動経路を示す動線情報データが順次蓄積されていく。この動線情報データの蓄積は、例えばユーザが店舗フロアの「出口」に到着したときに終了する。そして、このようにして動線情報データが蓄積された後に、受信機2を店員やオペレータ等が操作して、受信機2に蓄積した動線情報データを動線情報処理装置3に可視光通信にて送信する。動線情報処理装置3では、受信機2からの動線情報データをデータ蓄積部305に蓄積して分析する。
−動線情報データの分析−
次に、動線情報処理装置3が実行する動線情報データの分析処理について説明する。
まず、動線情報データの一例を図8に示す。この図8に示す動線情報データでは、店舗フロア内に入ったユーザが、[領域A01:滞在時間3秒]→[領域A02:滞在時間38秒]→[領域A03:滞在時間2秒]→[領域A08:滞在時間25秒]→[領域A09:滞在時間57秒]→[領域A08:滞在時間23秒]→[領域A09:滞在時間2秒]→[領域A10:滞在時間44秒)]→[領域A05:滞在時間34秒]→[出口]の経路で移動したこと示している。
なお、図8に示すように、動線情報データにおいて、「入口」である領域A00に入った時刻については、「入」時=[00]、「入」分=[00]、「入」秒=[00]に固定している。また、「出口」である領域A99を出た時刻については、「出」時=[00]、「出」分=[00]、「出」秒=[00]に固定している。
以上の動線情報データを分析する処理について説明する。
この例の動線情報処理装置3では、各領域A01・・A25に5秒以上滞在している場合を「領域内停止」とし、5秒未満である場合を「領域通過」と規定して動線情報データの分析を行うようになっている。なお、「領域内停止」と「領域通過」とを判別するための閾値は「5秒」に限られず、例えば、店舗の売り場の状況や棚等のレイアウト、取得したい動線情報などに応じた任意の値を設定すればよい。
上記規定に従って図8の動線情報データを分析すると、その分析結果は、[領域A01:通過]、[領域02:38秒間停止・滞在回数1回]、[領域03:通過]、[領域04:通過]、[領域05:34秒間停止・滞在回数1回]、[領域06:移動無し]、[領域07:通過]、[領域A08:48秒(25秒+23秒)間停止・滞在回数2回]、[領域A09:57秒間停止・滞在回数1回]、[領域A10:44秒間停止・滞在回数1回]、[領域A11〜A15:移動無し]、[領域A16〜A20:移動無し]、[領域A21〜A25:移動無し]となる。
動線情報処理装置3にて分析された動線情報データ(以下、動線情報分析データともいう)は、当該動線情報処理装置3のデータ蓄積部305に蓄積される。また、その分析後の動線情報分析データはシリアル通信部306から外部機器(パーソナルコンピュータ等)に出力され、上述した各領域での停止時間(秒)及び滞在回数の動線情報(「通過」を含む場合もある)が、外部機器のモニタ画面に、数値表示やグラフ表示もしくはグラフィック表示される。これによって、管理者等は、店舗フロア内でのユーザの移動経路を把握することができる。
なお、上記グラフィック表示としては、例えば、店舗フロアのレイアウト図(画面上)に動線を描いたり、各棚の前にユーザが停止した停止時間を段階的に色分けして表示する等の表示形態を挙げることができる。
−送信タイミング制御データ作成−
次に、動線情報処理装置3が実行する送信タイミング制御データの作成処理について説明する。
動線情報処理装置3の分析制御部310は、データ蓄積部305に蓄積した動線情報データに基づいて、「動線密度」つまり各領域A01〜A25で停止した停止時間及び滞在回数を求める。
その動線密度について上記した図8に示す動線情報データを例にとって説明する。この図8の動線情報データにおいて、各領域の動線密度[領域内の停止時間・滞在回数]は、それぞれ、[領域A01:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域02:停止時間=38秒・滞在回数=1回]、[領域03:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域04:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域05:停止時間=34秒・滞在回数=1回]、[領域06:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域07:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域A08:停止時間=48秒(25秒+23秒)・滞在回数=2回]、[領域A09:停止時間=57秒・滞在回数=1回]、[領域A10:停止時間=44秒・滞在回数=1回]、[領域A11〜領域A15:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域A16〜領域A20:停止時間=0・滞在回数=0]、[領域A21〜領域A25:停止時間=0・滞在回数=0]となる。
このような動線密度を用いて、各照明領域について高低の2段階で重み付けを行う。具体的には、例えば、「1回(滞在回数)の停止時間が30秒以上」または「滞在回数が2回以上」のいずれかの判定条件を満たす場合を、重み付けを高くする「密領域」と判定し、それら2つの判定条件のいずれも満足しない場合を、重み付けを低くする「疎領域」と判定する。この例の場合、[領域A02]、[領域A05]、[領域A08]、[領域A09]、及び、[領域A10]を、重み付けを高くする「密領域(図9においてハッチングで示す領域)」と判定し、それ以外の領域を、重み付けを低くする「疎領域」と判定する(図9参照)。
なお、「密領域」と「疎領域」とを判定するための上記判定条件は、一例を示すものであって、これに限定されない。例えば、店舗の売り場の状況や棚等のレイアウト、取得したい動線情報などを考慮して適宜に設定すればよい。また、上記動線密度については、領域内での停止時間・滞在回数に加えて、領域内での移動速度などを考慮するようにしてもよい。
そして、以上のようにして判定した、重み付けを高くする「密領域」については、その各領域に照明光を照射する各照明機器101(A02照明機器101、A05照明機器101、A08照明機器101、A09照明機器101、A10照明機器101)の可視光信号の送信頻度を高くする。一方、重み付けを低くする「疎領域」については、その各領域に照明光を照射する各照明機器101の可視光信号の送信頻度を低くする、というような送信タイミング制御データを作成する。その送信タイミングの一例について図9を参照して説明する。
図9に示す例では、可視光信号の送信を、[A11照明機器]→[A06照明機器]→[A01照明機器]→[A02照明機器]→[A07照明機器]→[域A12照明機器]→[A13照明機器]→[A08照明機器]→[A03照明機器]→[A04照明機器]→[A09照明機器]→[A14照明機器]→[A15照明機器]→[A10照明機器]→[A05照明機器]の順番(タイミング)で行うようになっており、
それ以外の領域(A16領域〜A20領域、A21領域〜A25領域)については、1つ飛ばしで可視光信号の送信(「密領域」に対して1/2の頻度で送信)を行う。つまり可視光信号の送信を、[A22照明機器]→[A24照明機器]→[A20照明機器]→[A18照明機器]→[A16照明機器]→[A21照明機器]→[A23照明機器]→[A25照明機器]→[A19照明機器]→[A17照明機器]の順番(タイミング)で行うようになっている。なお、図9には、略1周期分の送信パターンを示しているが、このような順番(タイミング)での可視光信号の送信が順次繰り返して実行されていく。
そして、図9に示すようなタイミングで可視光信号を送信するためのデータ(重み付け処理を施した送信タイミング制御データ)が、動線情報処理装置3から送信機1に可視光通信にて送信される。送信機1は、その送信タイミング制御データに基づいて、A01〜A25照明機器101の可視光信号の送信を制御する。これによって、図10に示すような順番で各領域への可視光信号の送信が行われるようになる。
ここで、図9に示す照射領域において、領域A01、領域A03、領域A04、領域A06、領域A07、及び、領域A11〜領域A15は「疎領域」であるが、その各領域に隣接する領域が「密領域」である点を考慮して、この例では、これらの領域に照明光を照射する、A01照明機器101、A03照明機器101、A04照明機器101、A06照明機器101、A07照明機器101、及び、A11照明機器101〜A15照明機器101についても可視光信号の送信頻度を高くしている。また、可視光信号の送信頻度を高くする照明機器101における可視光信号の送信の順番については、受信精度を高くできるような順番であればよく、図9及び図10に示す形態以外の順番であってもよい。
なお、この例において、図9に示すような送信タイミング制御データについては、上記した実際の動線密度の分布(図9に示す密領域(ハッチングで示す領域))を考慮して、管理者(オペレータ)等が送信タイミング制御データを作成して動線情報処理装置3に入力するようにしてもよい。
また、各領域のエリアID情報及びその各動線密度(領域内の停止時間・滞在回数)をパラメータとして、各照明機器101に対して可視光信号の送信頻度を重み付けするための複数パターンの送信タイミング制御データを、予めシミュレーション等によりデータベース化(テーブル化)して動線情報処理装置3内に格納しておき、その動線情報処理装置3において、上記受信機2で受信した動線情報データを分析した動線密度に基づいて、上記テーブルを参照して送信タイミング制御データを選定して送信機1に可視光通信にて送信するようにしてもよい。このようにすれば、送信タイミング制御データを自動的に作成することができる。
<作用・効果>
以上説明したように、この例の動線情報取得システムによれば、店舗フロア内の各領域のうち、ユーザの動き・滞在等が密な領域については優先的に送信頻度の高い可視光信号送信を行い、ユーザの動き・滞在等が疎の領域(ユーザが通らない領域も含む)については可視光信号の送信頻度を低くする、という送信タイミング制御を行っているので、複数の領域A01〜A25の全体(店舗フロア全体)に有効かつ効率的に可視光信号を送信することができる。これによって、店舗フロア内の移動過程において受信機2で受信できる可視光信号の受信確率を高めることができ、ユーザの移動経路を示す動線情報データを精度よく取得することができる。
そして、このようにして取得した動線情報データから、例えば「ユーザが、どの棚に陳列した商品に興味・関心を示したのか」などのユーザの動向を把握することができる。また、取得した動線情報データに基づいて店舗内の棚のレイアウト等を効率よく行うことができる。
また、この例の動線情報取得システムでは、図9に示すように、ユーザの動き・滞在等が密な領域の可視光信号の送信と、疎の領域の可視光信号の送信とを並列に行っているので、単位時間当たりの可視光信号の送信領域の数を多くすることができる。
しかも、この例の動線情報取得システムでは、受信機2で受信した情報から得られる動線密度に基づいて送信タイミング制御データを作成するので、店舗フロア内におけるユーザ2の実際の移動経路を反映して可視光信号の送信頻度の重み付けを行うことができる。これによって、例えば、管理者等が、店舗内のユーザの移動経路(動線)を予測し、試行錯誤的に可視光信号の送信頻度の重み付けを行う、という作業を省くことが可能となり、送信タイミング制御データを精度よく、かつ、効率的に作成することができる。
また、店舗内の棚や什器などのレイアウトは変更されることが多く、その変更後の新規の配置について、各領域の可視光信号の送信頻度を設定するにあたり、この例のシステムを適用することにより、その設定処理を自動化もしくは半自動化することができるので、管理者の作業負担を軽減することができる。
ここで、以上の説明では、説明を簡単にするために、1つのサンプル(1人のユーザの動線情報データ)について分析を行って送信タイミング制御データを作成した例を示しているが、実際には、多数の動線情報データを蓄積し、その蓄積したデータ群から動線密度を分析して送信タイミングデータを作成する。具体的には、動線情報処理装置3のデータ蓄積部305に、多数の動線情報データ(例えば、10〜100人程度のユーザの動線情報データや、1日に来客したユーザ人数分の動線情報データ)を順次蓄積していき、それら多数の動線情報データを分析し、その分析後の動線情報分析データ(動線密度データ)をデータベース化する。そして、そのデータベースを基に上記動線密度の分布(密度高低分布)をマップ化し、このマップに基づいてA01〜A25照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けを行うことにより、送信タイミング制御データを作成するようにすればよい。
−他の実施形態−
以上の例では、複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けを高低の2段階で行っているが、これに限られることなく、可視光信号の送信頻度の重み付けを3段階もしくはそれ以上の複数段階で行うようにしてもよい。
以上の例では、送信機に1つの送信処理部を備えさせ、その送信処理部に複数の照明機器を接続しているが、本発明はこれに限られることなく、各照明機器側に送信処理部を配置し、1台の制御装置にて、その各照明機器の送信処理部を制御(可視光信号の送信タイミング制御)するようにしてもよい。
以上の例では、受信機を買い物用の籠に取り付けることで受信機が対象領域内を移動するようにしているが、他の手段により人の移動に伴って受信機が対象領域内を移動するようにしてもよい。
以上の例では、送信機と受信機との間の可視光通信方式として、4PPM方式を採用しているが、これに限られることなく、16値のPPM方式などの他の公知の可視光通信方式を採用してもよい。
また、受信機と動線情報処理装置との間の通信方式、及び、動線情報処理装置と送信機との間の通信方式として、OOK変調方式を採用しているが、4PPM方式などの他の公知の可視光通信方式を採用してもよいし、赤外線等を利用した無線通信方式を採用してもよい。さらに、受信機と動線情報処理装置との間、及び、動線情報処理装置と送信機との間のデータ伝送を有線方式で行うようにしてもよい。
以上の例では、照明機器の光源をLEDとしているが、本発明はこれに限られることなく、例えば、蛍光灯などの放電灯、有機EL、無機ELなど、可視光を放射できるものであれば、他の各種の光源を照明機の光源に用いてもよい。また、受信機の光源及び動線情報処理装置の光源については、有機ELや無機EL等の他の光源であってもよい。
以上の例では、本発明の動線情報取得システムを店舗に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、例えば、オフィス、病院、学校、ホテルなど、他の任意の場所において動線情報を取得するシステムを構築する場合にも本発明を有効に利用することができる。
本発明は、可視光通信を利用して移動体の動線情報を取得する動線情報取得システムに利用可能であり、さらに詳しくは、例えば、店舗やオフィス等における人の動線を取得するシステムに有効に利用することができる。
1 送信機
101 照明機器
111 光源
112 駆動部
102 制御部
103 変調データ生成部
105 通信許可セレクタ
106 時計
107 ID設定部
2 受信機
201 受光部
204 復調部
205 データ蓄積部
206 変調部
208 駆動部
210 制御部
211 光源
3 動線情報処理装置
301 受光部
304 復調部
305 データ蓄積部
306 シリアル通信部
307 変調部
308 駆動部
310 分析制御部
311 光源

Claims (4)

  1. 可視光通信を利用して動線情報を取得する動線情報取得システムであって、
    可視光を放射する光源を有する複数の照明機器を備え、前記複数の照明機器の光源を点灯制御して各照明機器の識別情報及び時刻情報を含む情報を可視光信号として送信する送信機と、
    前記送信機から送信される可視光信号を受信して前記各照明機器の識別情報及び時刻情報を含む情報を受信する受信機と、
    前記受信機で受信した前記各照明機器の識別情報及び時刻情報に基づいて当該受信機の移動経路を示す動線情報を得る動線情報処理装置とを備えているとともに、
    前記送信機は、前記複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けをする制御部を備えていることを特徴とする動線情報取得システム。
  2. 請求項1記載の動線情報取得システムにおいて、
    前記送信機の制御部は、前記複数の照明機器のそれぞれに対して可視光信号の送信頻度の重み付けをする送信タイミング制御データに基づいて、各照明機器の可視光信号の送信を制御することを特徴とする動線情報取得システム。
  3. 請求項2記載の動線情報取得システムにおいて、
    前記動線情報処理装置は、前記受信機が受信した前記各照明機器の識別情報及び時刻情報を分析して当該受信機の動線密度を求める分析制御部を備えており、
    前記送信機の制御部は、前記動線情報処理装置の分析制御部にて分析された動線密度を基に作成した前記送信タイミング制御データに基づいて、前記各照明機器の可視光信号の送信を制御することを特徴とする動線情報取得システム。
  4. 請求項2または3記載の動線情報取得システムにおいて、
    前記受信機は、前記送信機から受信した前記各照明機器の識別情報及び時刻情報を蓄積する蓄積部を備え、その蓄積部に蓄積した前記各照明機器の識別情報及び時刻情報を前記動線情報処理装置に光通信にて送信するように構成されており、
    前記動線情報処理装置は、前記受信機から光通信にて送信された前記各照明機器の識別情報及び時刻情報を分析して動線密度を求め、その動線密度を基に作成した送信タイミング制御データを前記送信機に光通信または有線通信にて送信するように構成されていることを特徴とする動線情報取得システム。
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