JP2012193142A - 被覆組成物の製造方法 - Google Patents

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貴俊 寺田
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Abstract

【課題】生物活性成分の徐放性に優れた被覆組成物を製造する方法を提供すること。
【解決手段】槽および該槽の底面に沿って回転する混合用の回転羽根を有し、かつ、該槽の底面と該回転羽根との最小間隔が100μm以上である混合機中で、
生物活性成分を含有する粉状物および熱硬化性樹脂原料を混合する工程を有する、
該粉状が熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法により、該生物活性成分の徐放性等が向上した被覆組成物を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、生物活性成分を含有し、熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法に関する。
特許文献1には、容器部、容器部の底面に取り付けられたアジテータ羽根、および容器部の側壁面に取り付けられたチョッパー羽根を有する混合機(攪拌装置)に熱硬化性樹脂原料および粉状農薬を投入して粉状農薬が熱硬化性樹脂で被覆されてなる被覆粒状農薬組成物を製造できることが記載されている。
かかる混合機にはその容器部の底面とアジテータ羽根との間に隙間(クリアランスと称される場合がある。)が存在し、この隙間が大きいと撹拌効率が低下したり、容器部底面の附着物が増加したりする。したがって、撹拌操作、目的物の回収効率等の観点から、かかる混合機における容器部底面とアジテータ羽根との隙間は通常なるべく狭くなるように設定されている。
特開2007−119442
本発明者等は、被覆農薬組成物中に含まれる農薬活性成分の徐放性をより向上させるため被覆樹脂原料を多く添加して被覆量をより多くすることを検討した。しかしながら、被覆樹脂原料の添加を増量しても、その増量分に相応した農薬活性成分の徐放性の向上が得られず、より多くの被覆樹脂原料を必要とする場合があるため、熱硬化性樹脂の被覆効率がより高い被覆農薬組成物の製造方法が求められていた。
本発明は、熱硬化性樹脂の被覆効率がより高い被覆農薬組成物を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決する被覆農薬組成物の製造方法を見出すべく鋭意検討した結果、製造工程において使用する混合機の容器部の底面と容器部内に備えられた撹拌羽根(アジテータ羽根)との隙間を一定間隔以上に設定することにより粉状農薬に熱硬化性樹脂を効率よく被覆できることを見出し、本発明に到った。
本発明は、以下のものである。
[1] 槽および該槽内の底部に回転羽根を有し、かつ、該槽の底面と該回転羽根との最小間隔が100μm以上である混合機中で
生物活性成分を含有する粉状物および熱硬化性樹脂原料を混合する工程を有する、
該粉状物が熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法。
[2] 槽と回転羽根の最小間隔が400〜1600μmである上記項[1]記載の製造方法。
[3] 被覆組成物の体積中位径が10〜200μmである上記項[1]又は[2]のいずれかに記載の製造方法。
[4] 生物活性成分がクロチアニジンである上記項[1]〜[3]のいずれか1項記載の製造方法。
[5] 熱硬化性樹脂がウレタン樹脂である上記項[1]〜[4]のいずれか1項記載の製造方法。
[6] 槽および該槽内の底部に回転羽根を有する混合機の該槽の底面と該回転羽根の最小間隔を100μm以上に調整する工程、および、
該混合機中で、生物活性成分を含有する粉状物および熱硬化性樹脂原料を混合する工程を有する、該粉状物が熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法。
[7]
上記項[1]〜[6]いずれか1項記載の製造方法で製造された被覆組成物(以下、本被覆組成物と記す。)。
本発明の製造方法により、熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物をより効率的に製造することができる。本発明の製造方法において、熱硬化性樹脂原料は、より無駄なく有効に、生物活性成分含有粉状物を被覆する樹脂の製造に利用される。
本発明の製造方法において熱硬化性樹脂原料の利用効率がより高いため、これまでと同量の熱硬化性樹脂原料を使用してもより多くの熱硬化性樹脂が粉状農薬に被覆され、被覆をより厚くすることができる。その結果、得られた被覆農薬組成物はより長期間にわたって農薬活性成分を徐放することができ、また、光等の外的要因に対してより高い安定性を有する。一方、これまでと同等の徐放効果を有する被覆農薬組成物を得るために、本発明の製造方法を用いて熱硬化性樹脂原料の使用量をこれまでより削減することができる。
このように、本発明の製造方法により、生物活性成分の徐放性・外的要因に対する安定性がより向上した被覆組成物をこれまでと同量の熱硬化性樹脂原料を用いて得ることができ、また、これまでと同等の生物活性成分の徐放性・外的要因に対する安定性を有した被覆組成物をこれまでより少ない量の熱硬化性樹脂原料を用いて得ることができる。本発明の製造方法は生産性が高い方法である。
本発明方法に用いられる混合機(以下、本混合機と記す。)は槽(容器)および該槽内の底部に混合するための回転羽根(アジテータ羽根)を有する装置である。
かかる槽は、通常底面部が円形、略円形である筒型の容器であり、円筒形状、略円筒形状のものである。
かかる回転羽根は、単一もしくは複数の羽根で構成されている。回転羽根は、槽底面および側壁に沿って回転するように槽内の底部に設置される。通常槽底面の中心に槽底面に対して垂直方向に回転軸が設けられ、該回転軸に回転羽根がその中央で取り付けられる。回転羽根はその回転面が槽底面に面し、その先端が該槽の側壁に沿って回転する。回転羽根の大きさは槽内で回転するのに支障が生じない大きさであり、通常、回転羽根の回転面の直径は槽底面の直径と同程度である。
混合機には必要に応じて、該槽の側面より突出させた水平軸の周りに回転する羽根を設けてもよい。
本発明における槽底面とは、回転羽根が設置されている槽内側の面のことを示す。通常、底面は円形状をしており、回転羽根との間に隙間を有している。
本発明の製造方法において、本混合機の槽底面と回転羽根との間の隙間の最小間隔を100μm以上に調整する。本発明における槽の底面と回転羽根との最小間隔とは、槽底面と回転羽根との間の隙間の距離(厚さ)の中で最小のものを示す。
本発明における槽の底面と回転羽根との最小間隔は、以下に示す手順で測定し、決定する。
1)槽側面から、槽底面と回転羽根との隙間に、すきまゲージを挿入し、回転羽根が取り付けられた回転軸に向け、スライドさせていく。回転軸に到達できた、すきまゲージの厚みを隙間のサイズとする。
2)回転羽根が複数の羽根で構成されている場合、1)の操作を全ての羽根に対して行う。
3)回転羽根を(180/回転羽根の枚数)°回転させ、1)、2)と同様の操作を行う。
4)1)〜3)で得られた隙間のサイズのうち最小のものを最小間隔とする。
本発明において槽の底面と回転羽根との最小間隔は100μm以上である。該最小間隔の上限は、撹拌操作、残渣量に問題がない程度であればよいが、通常は3000μm以下である。該最小間隔は400〜1600μmの範囲が好ましい。
本発明の製造方法において用いられる混合機しては、例えば、深江パウテック株式会社製ハイスピードミキサーやハイフレックスグラル、株式会社パウレック製バーチカルグラニュレーター、フロイント産業株式会社製グラニュマイスト、株式会社奈良機械製作所製高速攪拌造粒機などの市販品や特開平9−75703号公報に記載の装置等が挙げられる。
本発明において生物活性成分とは、農薬活性成分のように、農業分野、園芸分野、および/または防疫分野において用いられるものであり、例えば、殺虫化合物、昆虫成長調節化合物、殺菌化合物、除草化合物、植物成長調節化合物等を挙げることができる。本発明における生物活性成分は20℃において固体であり、好ましくは50℃において固体である。
かかる生物活性成分として例えば次に示す化合物を挙げることができる。
殺虫化合物及び昆虫成長調節化合物としては、デルタメトリン、トラロメトリン、アクリナトリン、テトラメトリン、テフルスリン等のピレスロイド化合物;プロポキサー、イソプロカルブ、キシリルカルブ、メトルカルブ、チオジカルブ、XMC、カルバリル、ピリミカルブ、カルボフラン、メソミル、フェノキシカルブ、フェノブカルブ等のカーバメート化合物;アセフェート、トリクロルホン、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホス、ピリダフェンチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル等の有機リン化合物;ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ルフェヌロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、フルシクロクスロン、シロマジン、ジアフェンチウロン、ヘキシチアゾクス、ノヴァルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリダジン−3(2H)−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア、2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアゾン−4−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]ウレア等のウレア化合物;イミダクロプリド、アセタミプリド、クロチアニジン、ニテンピラム、チアメトキサム、ジノテフラン、チアクロプリド等のクロロニコチル化合物;スピノサドなどのスピノシン類;フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロールなどのジアミド化合物;フィプロニル、エチプロールなどのフェニルピラゾール化合物、スピロテトラマット、スピロメシフェン、スピロジクロフェンなどのテトラミックアシッド化合物、カルタップ、ブプロフェジン、チオシクラム、ベンスルタップ、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ヒドラメチルノン、、クロルフェナピル、フェンプロキシメート、ピメトロジン、ピリミジフェン、テブフェノジド、テブフェンピラド、トリアザメート、インドキサカーブ、スルフルラミド、ミルベメクチン、アベルメクチン、ホウ酸、パラジクロロベンゼンが挙げられる。
殺菌化合物としては、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、チオファネートメチル等のベンズイミダゾール化合物;ジエトフェンカルブ等のフェニルカーバメート化合物;プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等のジカルボキシイミド化合物;ジニコナゾール、プロペナゾール、エポキシコナゾール、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン等のアゾール化合物;メタラキシル等のアシルアラニン化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、トリフルザミド等のカルボキシアミド化合物;トルクロホスメチル、フォセチルアルミニウム、ピラゾホス等の有機リン化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール化合物;ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシン等の抗生物質;アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、SSF−126等のメトキシアクリレート化合物;クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、トリシクラゾール、ピロキロン、プロベナゾール、フサライド、シモキサニル、ジメトモルフ、CGA245704、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン、ジクロシメット、クロベンチアゾン、イソバレジオン、テトラクロオロイソフタロニトリル、チオフタルイミドオキシビスフェノキシアルシン、3−アイオド−2−プロピルブチルカーバメイト、パラヒドロキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、オリサストロビン、イソチアニル、チアジニル、チウラムが挙げられる。
除草化合物としては、アトラジン、メトリブジン等のトリアジン系化合物;フルオメツロン、イソプロチュロン等のウレア系化合物;ブロモキシニル、アイオキシニル等のヒドロキシベンゾニトリル系化合物;ペンディメサリン、トリフルラリン等の2、6―ジニトロアニリン系化合物;2,4−D、ジカンバ、フルロキシピル、メコプロップ等のアリロキシアルカノイック酸系化合物;ベンスルフロンメチル、メツルフロンメチル、ニコスルフロン、プリミスルフロンメチル、シクロスルファムロン、イマゾスルフロン、プロピリスルフロン、スルホスルフロン等のスルホニルウレア系化合物;イマザピル、イマザキン、イマゼタピル等のイミダゾリノン系化合物;ビスピリバックNa塩、ビスチオバックNa塩、アシフルオルフェンNa塩、サルフェントラゾン、パラコート、フルメツラム、トリフルスルフロンメチル、フェノキサプロップ−p−エチル、ジフルフェニカン、ノルフルラゾン、イソキサフルトール、グルフォシネートアンムニウム塩、グリフォセート、ベンタゾン、メフェナセット、プロパニル、フルチアミド、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、ブロモブチド等を挙げることができる。
植物成長調節化合物としては、マレイックヒドラジド、クロルメカット、エテフォン、ジベレリン、メピカットクロライド、チジアズロン、イナベンファイド、パクロブトラゾール、ウニコナゾールが挙げられる。
本発明において、生物活性成分を含有する粉状物(以下、本粉状物と記す。)は、通常1〜100μm、好ましくは1〜30μmの平均粒径(体積中位径)を有する。かかる平均粒径(体積中位径)および後述の他の成分の平均粒径(体積中位径)は、MALVERN製MASTERSIZER2000等のレーザー回折式粒子径測定機により測定することができる。
本粉状物は粉末状の生物活性成分のみを構成成分とするものであってもよいが、通常、生物活性成分と希釈剤とを含有する粉末状の組成物である。
本粉状物が希釈剤を含有する場合、本粉状物全重量に対して、生物活性成分の量は通常1〜95重量%、好ましくは10〜90重量%であり、希釈剤の量は通常5〜99重量%、好ましくは10〜90重量%である。
希釈剤の平均粒径(体積中位径)は通常1〜100μmの範囲である。
かかる希釈剤は、農薬粉剤で通常用いられる粉状の固体担体である。かかる粉状の固体担体としては、例えばカオリン鉱物(カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロサイト等)、蛇紋石(クリソタイル、リザータイト、アンチコライト、アメサイト等)、モンモリロナイト鉱物(ナトリウムモンモリロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト等)、スメクタイト(サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハイデライト等)、パイロフィライト、タルク、蝋石、雲母(白雲母、フェンジャイト、セリサイト、イライト等)、シリカ(クリストバライト、クォーツ等)、複鎖型粘土鉱物(パリゴルスカイト、セピオライト等)、石膏等の硫酸塩鉱物、ドロマイト、炭酸カルシウム、ギプサム、ゼオライト、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土が挙げられる。
本粉状物は、さらに、界面活性剤、安定化剤、着色剤、香料等の農薬補助剤を含有していてもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤;ドデシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩などのアルキル四級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビニルピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤;パルミチン酸ナトリウムなどの脂肪酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウムなどのエーテルカルボン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸のアミノ酸縮合物、高級アルキルスルホン酸塩、ラウリン酸エステルスルホン酸塩などの高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、ジオクチルスルホサクシネートのどのジアルキルスルホコハク酸塩、オレイン酸アミドスルホン酸などの高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩などのアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ペンタデカン−2−サルフェートなどの高級アルコール硫酸エステル塩、ジポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸塩等のポリオキシエチレンアルキルリン酸塩、スチレン−マレイン酸塩共重合体等のアニオン性界面活性剤;N−ラウリルアラニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリミジニウムベタイン、レシチン等の両性界面活性剤が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、フェノール酸化防止剤、アミン酸化防止剤、リン酸化防止剤、イオウ酸化防止剤、紫外線吸収剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化菜種油等のエポキシ化植物油、イソプロピルアシッドホスフェート、流動パラフィン、エチレングリコールなどが挙げられる。
着色剤としては、例えば、ローダミンB,ソーラーローダミンなどのローダミン類、黄色4号、青色1号、赤色2号などの色素等が挙げられる。
香料としては、例えば、アセト酢酸エチル、エナント酸エチル、桂皮酸エチル、酢酸イソアミル等のエステル香料、カプロン酸、桂皮酸等の有機酸香料、桂皮アルコール、ゲラニオール、シトラール、デシルアルコール等のアルコール香料、バニリン、ピペロナール、ペリルアルデヒド等のアルデヒド類、マルトール、メチルβ−ナフチルケトン等のケトン香料、メントールなどが挙げられる。
本粉状物は、生物活性成分、必要により希釈剤、更に必要により農薬補助剤を混合し、かつ粉砕して得られる。本粉状物は、予め粉末状に粉砕された各々の成分を混合して得ることもできる。
本発明において、熱硬化性樹脂としては、例えばウレタン樹脂、尿素樹脂、ウレタン−尿素樹脂、及びエポキシ樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂は一般的に、2種類の液状原料(以下、第1の液状成分、第2の液状成分と記す。)を反応させて得られ、本被覆組成物は、熱硬化性樹脂の種類により、以下の方法で製造することができる。
熱硬化性樹脂がウレタン樹脂の場合、第1の液状成分および第2の液状成分は、一方がポリオール、他方がポリイソシアネートである。
ポリオールとしては、縮合ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリ(メタ)アクリル酸ポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。縮合系ポリエステルポリオールは、通常、ポリオールと二塩基酸との縮合反応によって得られる。ポリエーテルポリオールは、通常、多価アルコール等にプロピレンオキサイドやエチレンオキサイドを付加重合によって得られる。ポリ(メタ)アクリル酸ポリオールは、通常、ポリ(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反応、(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反応、または、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合反応によって得られる。ラクトン系ポリエステルポリオールは多価アルコールを開始剤とするε−カプロラクトンの開環重合によって得られる。ポリカーボネートポリオールは、通常、グリコールとカーボネートとの反応によって得られる。
本発明に用いられるポリオールとしては、分岐型ポリオールと直鎖型ポリオールとの混合物が好ましい。該ポリオール混合物においては、ポリオール中に存在する水酸基の数が直鎖型ポリオールに由来するものが60%以下であることが好ましい。分岐型ポリオールとは、分子中に3個以上の水酸基を有するポリオールであり、分子中に3個の水酸基を有するポリオールが好ましい。直鎖型ポリオールとは、分子中に2個の水酸基を有するポリオールであり、通常は分子の両末端に水酸基を有する。
上記の直鎖型ポリオールとしては、OH当量が100以下の直鎖型ポリオールとOH当量が100以上の直鎖型ポリオールとの混合物が好ましい。外混合物では、ポリオール中に存在する水酸基の数がOH当量100以上の直鎖型ポリオールに由来するものが60%以下であることが好ましい。OH当量が100以下の直鎖型ポリオールとしては例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びトリメチレングリコールが挙げられる。
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、トリフェニルメタントリイソシアネート、及びトリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェイトが挙げられる。なお、上記のポリイソシアネートに代えて、流動性を有する限りにおいて、これらの変性体やオリゴマーを用いることもできる。変性体としては、アダクト変性体、ビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、ブロック変性体、プレポリマー変性体、2量化変性体等が挙げられる。アニリンとホルマリンの縮合によりポリアミンを経て、これをホスゲン化して得られるポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)が、反応制御が容易である点ならびに蒸気圧が低く作業性に優れる点で好ましい。
ウレタン樹脂は、ポリオールとポリイソシアネートとを例えば40〜100℃で反応させることにより生成する。その際、有機金属、アミン等の触媒が必要に応じて加えられる。
この場合の触媒としては、例えばジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオ錫酸、オクチル酸第一錫、ジ−n−オクチル錫ジラウレートなどの有機金属;トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルジドデシルアミン、N−ドデシルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモルホリン、ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、イソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、オキシイソプロピルバナデート、n−プロピルジルコネート、及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンが挙げられる。
熱硬化性樹脂が尿素樹脂の場合、第1の液状成分および第2の液状成分は、一方がポリアミン、他方がポリイソシアネートである。
ポリイソシアネートとしては、例えば前記のポリイソシアネートが挙げられる。
ポリアミンとしては、例えばジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラアミンが挙げられる。
熱硬化性樹脂がウレタン−尿素樹脂の場合、第1の液状成分および第2の液状成分は、一方がポリオール及びポリアミン、他方がポリイソシアネートである。
ポリオール、ポリアミン、ポリイソシアネートとしては上記のものが挙げられる。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合、第1の液状成分および第2の液状成分は、一方が硬化剤、他方がグリシジル基を有する化合物である。
硬化剤としては、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、メンセンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ポリアミド変性ポリアミン、ケトン変性ポリアミン、エポキシ変性ポリアミン、チオ尿素変性ポリアミン、マンニッヒ変性ポリアミン、及びマイケル付加変性ポリアミンのポリアミンが挙げられる。
グリシジル基を有する化合物としては、ポリグリシジルエーテル及びポリグリシジルアミンが挙げられる。ポリグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールA型ポリグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ポリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型ポリグリシジルエーテル、ナフタレン型ポリグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールA型ポリグリシジルエーテル、ビスフェノールS型ポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAF型ポリグリシジルエーテル、ビフェニル型ポリグリシジルエーテル、フルオレイン型ポリグリシジルエーテル、フェノールノボラック型ポリグリシジルエーテル、o−クレゾールノボラック型ポリグリシジルエーテル、DPPノボラック型ポリグリシジルエーテル、トリスヒドロキシフェニルメタン型ポリグリシジルエーテル、テトラフェニロールエタン型ポリグリシジルエーテル等が挙げられる。ポリグリシジルアミンとしては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン型ポリグリジジルアミン、ヒダントイン型ポリグリシジルアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、アニリン型ポリグリシジルアミン、トルイジン型ポリグリシジルアミン、トリグリシジルイソシアヌレート型ポリグリシジルアミン、アミノフェノール型ポリグリシジルアミン等が挙げられる。
熱硬化性樹脂がウレタン樹脂の場合、一方の原料であるポリオールの粘度は好ましくは1000mPa・s以下、更に好ましくは800mPa・s以下(B型粘度計、25℃、12回転)であり、もう一方の原料であるポリイソシアネートの粘度は好ましくは300mPa・s以下、更に好ましくは200mPa・s以下(B型粘度計、25℃、12回転)である。
本発明における本被覆組成物とは、本粉状物が熱硬化性樹脂で固められたものである。
具体的には、本被覆組成物は、例えば以下の方法で製造することができる。
本粉状物と熱硬化性樹脂の原料である第1の液状成分とを混合する工程、次いでこれに熱硬化性樹脂の原料である第2の液状成分を加える工程、第1の液状成分と第2の液状成分とを反応させて熱硬化性樹脂を生成させることで本粉状物の熱硬化性樹脂固化物を得る工程、さらに得られた本粉状物の熱硬化性樹脂固化物に第1の液状成分と第2の液状成分とを同時に又は順次加え、これらを反応させて熱硬化性樹脂で粉状物の熱硬化性樹脂固化物を被覆する工程を含む製造法により本被覆組成物を製造することができる。
これらの工程は本混合機の槽中で行われる。
上記工程おいて、第1の液状成分と第2の液状成分とを同時又は順次加え、これらを反応させて、熱硬化性樹脂を生成させる工程は、1回又は複数回繰り返す。
本工程は通常、0〜100℃、好ましくは20〜90℃で行われる。本工程は安全性の観点から、窒素雰囲気下において行われることが好ましい。
本被覆組成物において、熱硬化性樹脂の量は、本粉状物100重量部に対して、通常10〜300重量部、好ましくは30〜200重量部、更に好ましくは40〜150重量部である。
本被覆組成物の平均粒径(体積中位径)は通常10〜200μm、好ましくは20〜150μmである。
本被覆組成物は、固体の不活性担体、結合剤、界面活性剤等の助剤と混合することにより粉剤、粒剤、錠剤等の固形製剤を製造したり、水や有機溶媒等の分散媒(溶媒)および界面活性剤等の助剤と混合することにより液体製剤を製造したりすることができる。
本被覆組成物、本被覆組成物を含有する固形製剤や液体製剤(以下、総じて本組成物と記す。)は、生物活性成分の生物活性が求められる場所に施用される。該場所としては、防除対象の有害生物あるいは成長調節が求められる昆虫または植物が生息しているか、将来生息する可能性がある場所が挙げられ、具体的には農耕地、非農耕地等、さらに、コンクリート、木材等が挙げられる。
本組成物は防除対象の有害生物あるいは成長調節が求められる昆虫または植物に直接施用されてもよい。
本組成物の施用方法としては、施用対象場所・施用対象物に本組成物をそのまま散布したり、本組成物を水等を用いて希釈することにより得られた本組成物の希釈液を散布したりする方法、コンクリートに施用する場合は本組成物または本組成物の希釈液をコンクリート原料に予め配合させる方法が挙げられる。
・粉状農薬1(粉状物)の調製
70.0重量部の(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン(一般名:クロチアニジン)及び30.0重量部の勝光山クレーS(勝光山鉱業所製)を均一に混合し、ターボミル(ターボミル工業株式会社製T−400)を用いて粉砕して、(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジンを含有する体積中位径9.9μm(MALVERN製MASTERSIZER2000)の粉状農薬(以下、粉状農薬1と記す。)を得た。
・ポリオールプレミックス1の調製
46.3重量部のスミフェンTM(住化バイエルウレタン製分岐型ポリエーテルポリオール)、52.2重量部のスミフェン1600U(住化バイエルウレタン製直鎖型ポリエーテルポリオール)、及び1.5重量部の2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(化薬アクゾ製)を均一に混合し、液状混合物(以下、ポリオールプレミックス1と記す。)を得た。ポリオールプレミックス1の粘度は322m・Pa(B型粘度計、25℃、12回転、ロータNo.1)であった。
製造例1
・被覆農薬1の調製
ハイスピードミキサー装置(深江パウテック株式会社製FS−GS−200型;丸皿型の容器部の底面の中心を通る垂直線を回転軸とするアジテーター羽根(回転羽根)および丸皿型の容器(槽)部の側面を貫通する水平線を回転軸とするチョッパー羽根を有する装置)の容器内のアジテーター羽根と容器底面との隙間の最小間隔が1100μmになるようにアジテーター羽根の高さを調整した。
調整後、容器内に100重量部の粉状農薬1を仕込み、該アジテーター羽根およびチョッパー羽根をそれぞれ回転数170rpm、2500rpmで回転させた。次に、容器を加温して粉状農薬1の温度を85±3℃にし、該温度を保持したまま、そこに1.93重量部のポリオールプレミックス1を2分かけて添加した。その3分後に品温を85±3℃に保持した状態で、そこに1.07重量部のスミジュール44V10(住化バイエルウレタン製ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、粘度130m・Pa(25℃))を2分かけて添加した。その6分後、品温を85±3℃に保持した状態で、以下の「ウレタン添加操作」34回行った。

〔ウレタン添加操作〕
1.93重量部のポリオールプレミックス1を2分かけて添加する→3分間待つ→1.07重量部のスミジュール44V10を2分かけて添加する→6分間待つ。

ウレタン添加操作(34回)終了後に得られた粉体100重量部に、4.76重量部の炭酸カルシウム(日東粉化工業株式会社製NS#2300)を加え、3分間攪拌し、ウレタンで被覆された被覆農薬1を得た(体積中位径:36μm)。
製造例2
・被覆農薬2の調製
ハイスピードミキサー装置(製造例1で使用したものと同じ装置)の容器内のアジテーター羽根と底面との隙間の最小間隔が1100μmになるようにアジテーター羽根の高さを調整した。
調整後、容器内に100重量部の粉状農薬1を仕込み、該アジテーター羽根およびチョッパー羽根をそれぞれ回転数170rpm、2500rpmで回転させた。次に、容器を加温して粉状農薬1の温度を80±3℃にし、該温度を保持した状態で、そこに1.93重量部のポリオールプレミックス1を2分かけて添加した。その3分後に品温を80±3℃に保持した状態で、そこに1.07重量部のスミジュール44V10(住化バイエルウレタン製ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、粘度130m・Pa(25℃))を2分かけて添加した。その6分後、品温を80±3℃に保持した状態で、以下の「ウレタン添加操作」28回行った。

〔ウレタン添加操作〕
1.93重量部のポリオールプレミックス1を2分かけて添加する→3分間待つ→1.07重量部のスミジュール44V10を2分かけて添加する→6分間待つ。

ウレタン添加操作(28回)終了後に得られた粉体100重量部に、4.76重量部の炭酸カルシウム(日東粉化工業株式会社製NS#2300)を加え、3分間攪拌し、ウレタンで被覆された被覆農薬2を得た(体積中位径:37μm)。
製造例3
・被覆農薬3の調製
アジテーター羽根と底面との隙間の最小間隔が1600μmになるようにアジテーター羽根の高さを調整した以外は、製造例2と同様の操作を実施し、ウレタンで被覆された被覆農薬3を得た(体積中位径:53μm)。
製造例4
・被覆農薬4の調製
アジテーター羽根と底面との隙間の最小間隔が400μmになるようにアジテーター羽根の高さを調整した以外は、製造例2と同様の操作を実施し、ウレタンで被覆された被覆農薬4を得た(体積中位径:45μm)。
比較製造例1
・比較被覆農薬1の調製
アジテーター羽根と底面との隙間の最小間隔が50μmになるようにアジテーター羽根の高さを調整した以外は、製造例2と同様の操作を実施し、ウレタンで被覆された比較被覆農薬1を得た(体積中位径:41μm)。
試験例1(表面原子濃度測定)
X線光電子分光装置(XPS)日本電子製JPS−9010MCを用いて、上記製造例で得られた被覆農薬20〜30mg程度を錠剤成形器にて8mmφの錠剤に成型した。得られた錠剤を試料台に載せ、X線源AlKα(10kV、25mA)でCl2p、S2p、N1s,Ca2p、O1s、C1s、Si2p、Al2pのスペクトルを測定した。測定された各元素のピーク面積を求め、日本電子提供相対感度補正係数を用いて表面原子濃度を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 2012193142

比較被覆農薬1に比べて、被覆農薬1〜4はクロチアニジン由来のCl原子、S原子の表面原子濃度が低く、効率良く被覆されていることが確認された。
試験例2(溶出試験)
500mlのビーカーに、3度硬水を450ml入れた。そこに、上記製造例で得られた被覆農薬の所定量をそれぞれ投入した。(該所定量は、試験被覆農薬中のクロチアニジンが全て溶出した場合の濃度が50ppmになる量である。)投入3日後に、LC−IS法により各試験溶液中のクロチアニジン量を測定し、以下の式を用いて各クロチアニジンの溶出率を算出した。尚、本試験期間中、ビーカー中の水は円形攪拌子(直径25mm,厚み15mm)を用いて100rpmで撹拌され、その水温は25±1℃になるように温度管理された。

溶出率(%)
=(試験溶液中のクロチアニジン量/試験被覆農薬中の全クロチアニジン量)×100

その結果を表2に示す。
Figure 2012193142

比較被覆農薬1に比べて、被覆農薬1〜4はクロチアニジンの溶出率が低く、徐放性能が高い。

Claims (7)

  1. 槽および該槽内の底部に回転羽根を有し、かつ、該槽の底面と該回転羽根との最小間隔が100μm以上である混合機中で生物活性成分を含有する粉状物および熱硬化性樹脂原料を混合する工程を有する、
    該粉状物が熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法。
  2. 槽と回転羽根との最小間隔が400〜1600μmである請求項1記載の製造方法。
  3. 被覆組成物の体積中位径が10〜200μmである請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 生物活性成分がクロチアニジンである請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 熱硬化性樹脂がウレタン樹脂である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 槽および該槽内の底部に回転羽根を有する混合機の該槽の底面と該回転羽根との最小間隔を100μm以上に調整する工程、および、
    該混合機中で、生物活性成分を含有する粉状物および熱硬化性樹脂原料を混合する工程を有する、該粉状物が熱硬化性樹脂で被覆された被覆組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜6いずれか1項記載の製造方法で製造された被覆組成物。
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