JP2012186769A - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理後に擬似高階調化処理を行って画像データの1画素当りのビット数を減少させ、更に画像データを圧縮する場合に、圧縮率の向上又は画質の向上を実現する。
【解決手段】色むら補正を経た1画素1色当り10ビットの画像データを量子化によって1画素1色当り8ビットの画像データへ変換するにあたり、(A)に示すように、主走査方向及び副走査方向に各々4画素で合計16画素から成るマトリクスを、主走査方向及び副走査方向に各々2画素の隣接4画素から成る画素群を単位とする合計4個の画素群に分割し、個々の画素群に互いに異なるオフセット値を設定し、同一の画素群内の各画素に同一のオフセット値を設定したディザマトリクス用いてディザ法による擬似高階調化処理を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
予め設定された出力画像データの階調数(1画素当りnビット)では処理精度が不足する画像処理を行う技術に関し、特許文献1には、出力画像データの階調数では処理精度が不足する画像処理の一例として、画像の主走査方向に沿った色むらを補正する画像処理を行い、出力画像データよりも高階調(1画素当りmビット:但しm>n)の画像データを得た後に、画像データを低階調化する(1画素当りのビット数をmビットからnビットへ減少させる)にあたり、ビット数変換に伴う元の画像の画素との値の差(誤差)を多値誤差拡散法によって他の複数の画素に拡散させる擬似高階調化処理を行う構成が開示されている。
特開2007−059969号公報
本発明は、画像処理後に擬似高階調化処理を行って画像データの1画素当りのビット数を減少させ、更に画像データを圧縮する場合に、圧縮率の向上又は画質の向上を実現できる画像処理装置及び画像処理プログラムを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、予め設定された画像処理を画像データに行って1画素当りmビットの画像データを出力する第1出力手段と、前記第1出力手段から出力された画像データにディザ法又は多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行って1画素当りnビット(但しn<m)の画像データを出力する第2出力手段と、前記第2出力手段から出力された画像データを圧縮する圧縮手段と、を含み、前記第2出力手段が前記ディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクス又は前記多値誤差拡散法による擬似高階調化処理に用いるフィルタは、前記ディザマトリクス又は前記フィルタを各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された処理パラメータが、異なる前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータよりも近似した値とされている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記圧縮手段は、予め設定された走査方向に沿って並ぶ個々の画素の値の連続性に基づいて前記画像データを圧縮する構成であり、前記画素群は、少なくとも前記走査方向に対応する方向に沿って複数の画素が連続する形状である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記第2出力手段は、前記第1出力手段から出力された画像データに対し、ディザ法による前記擬似高階調化処理として、前記ディザマトリクスの各画素に設定された前記処理パラメータとしてのオフセット値を、前記ディザマトリクスの各画素に対応する複数の画素データへ各々加算する処理を行った後に、mビットの画素データを単位としてnビットの画素データへ置き換える。
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記第2出力手段は、前記第1出力手段から出力された画像データに対し、mビットの画素データを単位としてnビットの画素データへ置き換えると共に、多値誤差拡散法による前記擬似高階調化処理として、前記置き換え前のmビットの画素データに対する前記置き換え後のnビットの画素データの誤差に、前記フィルタの各画素に設定された前記処理パラメータとしての係数を乗じた値を、前記フィルタの各画素に対応する複数の画素の前記置き換え前のデータへ各々加算する処理を行う。
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の発明において、前記圧縮手段は、前記第2出力手段から出力された画像データを可逆圧縮方式で圧縮する。
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の発明において、前記ディザマトリクス又は前記フィルタは、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータが同一の値とされている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項記載の発明において、前記圧縮手段によって圧縮された画像データは画像形成手段へ転送され、前記画像形成手段による複数色の色材を用いた画像形成に用いられ、前記画素群は、前記画像形成手段によって形成された画像上での前記画素群の密度が150dpi以上となるようにサイズが予め設定されている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の発明において、前記圧縮手段によって圧縮された画像データは画像形成手段へ転送され、前記画像形成手段による複数色の色材を用いた画像形成に用いられ、前記第1出力手段には、前記画像データとして、前記複数色の値の組み合わせで画像の各画素の色を表す画像データが画素単位で入力されると共に、データが入力された画素の前記画像上の位置を表す位置データも入力され、前記第1出力手段は、前記画像処理として、前記画像形成手段によって形成される画像の前記複数色の色材毎のむらを補正する補正処理を行う。
請求項9記載の発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、予め設定された画像処理を画像データに行って1画素当りmビットの画像データを出力する第1出力手段、前記第1出力手段から出力された画像データに多値誤差拡散法又はディザ法による擬似高階調化処理を行って1画素当りnビット(但しn<m)の画像データを出力する第2出力手段、及び、前記第2出力手段から出力された画像データを圧縮する圧縮手段として機能させ、前記第2出力手段が前記多値誤差拡散法による擬似高階調化処理に用いるフィルタ又は前記ディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクスは、前記フィルタ又は前記ディザマトリクスを各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された処理パラメータが、異なる前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータよりも近似した値とされている。
請求項1,3〜5,9記載の発明は、画像処理後に擬似高階調化処理を行って画像データの1画素当りのビット数を減少させ、更に画像データを圧縮する場合に、圧縮率の向上又は画質の向上を実現することができる、という効果を有する。
請求項2記載の発明は、ディザマトリクス又はフィルタを構成する個々の画素群を、圧縮率又は画質を効果的に向上できる形状とすることができる、という効果を有する。
請求項6記載の発明は、圧縮率又は画質の更なる向上を実現できる、という効果を有する。
請求項7記載の発明は、ディザマトリクス又はフィルタを構成する個々の画素群を単位とする濃度や色の相違が画像上で視認されることを抑制できる、という効果を有する。
請求項8記載の発明は、画像形成手段によって形成される画像の複数色の色材毎のむらを補正することを、画像データの1画素当りのビット数を減少させることに伴う画質の低下や画像データの圧縮率の低下等を招くことなく実現できる、という効果を有する。
実施形態で説明した画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画像処理部の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画像処理部の処理過程及び結果の一例を示す概略図である。 第2実施形態に係る画像処理部の概略構成を示すブロック図である。 本願発明者等が実施した実験の結果を示す線図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は本発明に係る画像処理装置の一例として機能する装置制御部12を備えている。装置制御部12はマイクロコンピュータを含んで構成され、CPU14、メモリ16、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成り画像形成装置10の各部の動作を制御するための装置制御プログラム(図示省略)を記憶する不揮発性の記憶部18、及び、通信回線46を介してホストPC48に接続された通信I/F(インタフェース)部20を備えている。
装置制御部12は用紙上に形成すべき画像を表す画像データをホストPC48から通信回線46を介して受信する。また、装置制御部12には色むら補正(詳細は後述)を含む画像処理を行う画像処理部22が設けられており、装置制御部12の記憶部18には、画像処理部22によって画像処理が行われる際に使用される色むら補正用変換係数50が記憶されている(詳細は後述)。
また、画像形成装置10には原稿読取部26、操作パネル30及び画像形成部32が設けられており、これらは装置制御部12に各々接続されている。原稿読取部26はセットされた原稿の画像を読み取り、この読み取りによって得られた画像データを装置制御部12へ出力する。操作パネル30は、LCD等から成り各種情報を表示する表示部30Aと、複数のキーを備え利用者による情報入力操作を受け付ける操作受付部30Bを含んで構成されており、表示部30Aへの情報表示は装置制御部12によって制御され、利用者によって入力されて操作受付部30Bによって受け付けられた情報は装置制御部12に入力される。
また画像形成部32は、装置制御部12から入力された画像データが表す画像を、色材としてのトナーを用いて電子写真方式により形成し、用紙上に転写・定着させる構成であり、画像形成ユニット34、走査露光部36、用紙供給部38及び定着部40が設けられている。画像形成ユニット34は感光体を備えており、感光体の周囲に、感光体を帯電させる帯電部、感光体上に形成された静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成させる現像器、感光体上に形成されたトナー像を用紙へ転写する転写部、及び、感光体上を除電及び清掃する除電清掃部が順に設けられて構成されている。
なお、より詳しくは、装置制御部12から画像形成部32へはC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)各色の画像データが入力され、画像形成部32は、入力された画像データ(画像の1画素当りC,M,Y,K各色に8ビットを各々割り当て、画像の各画素の色をC,M,Y,K4色の8ビットの値の組み合わせで表す画像データ)が表すC,M,Y,K各色の画像を、C,M,Y,K各色のトナーを用いて電子写真方式により各々形成すると共に、形成したC,M,Y,K各色の画像を重ね合わせた画像を形成する。このように、C,M,Y,K各色の画像を重ね合わせた画像を形成することは、画像形成ユニット34をC,M,Y,K各色に対応して4個設け、各画像形成ユニット34で形成したC,M,Y,K各色の画像を重ね合わせるか、或いは、C,M,Y,K各色の現像器を備えた1個の画像形成ユニット34でC,M,Y,K各色の画像を順次形成して重ね合わせることで実現される。
また、走査露光部36は半導体レーザやLED等から成る露光光源を備え、露光光源から射出される露光光を、装置制御部12から入力された画像データに応じて変調し、画像形成ユニット34の感光体上に照射させることで、感光体上に静電潜像を形成させる。なお、C,M,Y,K各色に対応して画像形成ユニット34が4個設けられている場合、走査露光部36としては、C,M,Y,K各色に対応する4個の露光光源を備え、個々の露光光源から射出される露光光を、互いに異なる色の画像データに応じて変調し、互いに異なる画像形成ユニット34の感光体上に照射させる構成が採用される。また、画像形成ユニット34が1個のみ設けられている場合、走査露光部36としては、単一の露光光源から射出される露光光をC,M,Y,K各色の画像データに応じて順に変調し、画像形成ユニット34の感光体上に照射させる構成が採用される。
用紙供給部38は、用紙装填部に装填された用紙を引き出して画像形成ユニット34の転写部へ搬送する。定着部40は、画像形成ユニット34の転写部によってトナー像が転写された用紙を加熱し、トナーを溶融させることで用紙上に画像を定着させる。
装置制御部12に設けられた画像処理部22は、ホストPC48から受信した画像データや原稿読取部26が原稿の画像を読み取ることで入力された画像データ(以下、これらを入力画像データと称する)に対して色むら補正を含む画像処理を行い、画像形成部32が用紙へ画像を形成するための画像データ(以下、出力画像データと称する)を生成する処理部であり、図2に示すように、主走査方向位置演算部54、色むら補正用LUT(ルックアップテーブル)56、擬似高階調化処理部58及び圧縮処理部68を含んで構成されている。
なお、本第1実施形態では、画像処理部22を構成する主走査方向位置演算部54、色むら補正用LUT56、擬似高階調化処理部58及び圧縮処理部68が各々ハードウェア(電子回路)によって構成されている態様を説明するが、これらの主走査方向位置演算部54、色むら補正用LUT56、擬似高階調化処理部58及び圧縮処理部68によって実現される処理は、コンピュータ(例えば装置制御部12)のCPUがプログラムを実行することで実現することも可能であり、この態様における上記のプログラムは本発明に係る画像処理プログラムの一例である。また、この態様における上記のプログラムは、記憶部18に予め記憶(インストール)しておいてもよいが、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
画像処理部22の主走査方向位置演算部54には、入力画像データが画素単位でラスタ順に入力される。なお本実施形態では、入力画像データとして、画像の1画素当りC,M,Y,K各色に8ビット(階調分解能=256階調)を割り当て、画像の各画素の色をC,M,Y,K4色の8ビットの値の組み合わせで表す画像データを用いている。主走査方向位置演算部54は、画素単位でラスタ順に入力された画像データを画素単位でそのまま(ラスタ順に)出力すると共に、主走査方向に沿った1ライン単位でデータが入力された画素の数を計数し、この計数値を、データを出力した画素の主走査方向位置xとして出力する。
色むら補正用LUT56には、記憶部18に記憶されている色むら補正用変換係数50がセットされる。また色むら補正用LUT56には、主走査方向位置演算部54から出力されたデータのうち、Kを除くC,M,Y3色のデータが画素単位でラスタ順に入力されると共に主走査方向位置xも入力される。色むら補正用LUT56は、セットされた色むら補正用変換係数50に基づき、入力されたC,M,Y3色の値の組み合わせ及び主走査方向位置xを、画像の1画素当りC,M,Y各色に10ビット(階調分解能=1024階調)を各々割り当て、主走査方向位置xに応じたC,M,Y各色毎の色むらを補正したC,M,Y3色の値(C',M',Y')へ変換して出力する。このように、色むら補正用LUT56は4次元のLUT(4入力3出力のLUT)で構成される。
なお、色むら補正用LUT56で補正対象とする色むらは、画像形成部32による画像形成における主走査方向に沿って、画像形成部32による画像形成範囲の全幅に亘る帯状で、かつ色が互いに異なる(C,M,Y3色のうちの少なくとも1色の値が互いに異なりかつK=0の色)複数の色票が配列された画像を画像形成部32によって用紙に形成させ、個々の色票毎に、主走査方向に沿った位置が互いに異なる複数箇所で測色することで検知することができる。
また、LUTは、入力データの数に応じた次元数の入力データ空間(例えば入力データの数=4の場合、入力データ空間は4次元となる)に対して予め設定した格子点についてのみ、入力データと出力データとを対応付ける変換係数を保持し、入力データ空間上で格子点の間に位置する入力データに対しては、その周囲に存在する複数の格子点の変換係数から補間演算によって出力データを演算する構成である。このため、色むら補正用変換係数50は、例えば、上記のようにして色むらを検知した結果に基づき、色むら補正用LUT56の各格子点に対応する色(C,M,Y3色の値)及び主走査方向位置xについて、色むらを補正したC,M,Y3色の値(C',M',Y')を各々演算し、演算した値C',M',Y'を各格子点に対応するC,M,Y3色の値及び主走査方向位置xと各々対応付けることで生成することができる。また、色むら補正用変換係数50は、色票の測色結果に基づいて、C,M,Y3色の値と主走査方向位置xの4変数を入力データとする色予測モデルを生成し、この色予測モデルを用いて生成することも可能である。また、色むら補正用変換係数50は、従来技術である特開2006−345435号公報に記載された方法を用いて生成してもよい。
なお、色むら補正用LUT56は請求項1(より詳しくは請求項8)に記載の第1出力手段の一例であり、色むら補正用LUT56によって実現される色むら補正は請求項1に記載の予め設定された画像処理、請求項8に記載の補正処理の一例である。また、色むら補正用LUT56に入力される主走査方向位置xは請求項8に記載の位置データの一例であり、色むら補正用LUT56から出力される画像データは、請求項1等に記載の「1画素当りmビット(但しm=10)の画像データ」の一例である。請求項1に記載の第1出力手段は、色むら補正用LUT56で実現することに限られるものではなく、カラーマネージメント用のLUT(例えばCMYK→CMYK変換用の4次元LUTや、RGB→CMYK/L*a*b*→CMYK変換用の3次元LUT、階調調整・キャリブレーション用の1次元LUT等)で実現してもよい。
また擬似高階調化処理部58は、色むら補正用LUT56から出力されるC,M,Y各色のデータに対応して3個設けられており、3個の擬似高階調化処理部58には、C,M,Y3色のうちの互いに異なる色のデータが画素単位でラスタ順に入力される。本第1実施形態に係る擬似高階調化処理部58は、入力されたC,M,Y3色のうちの何れかの色を表す1画素1色当り10ビットのデータ(C',M',Y')に対し、ディザ法による擬似高階調化処理を行い、1画素1色当り8ビットのデータ(C",M",Y")を画素単位でラスタ順に出力するものである。
より詳しくは、個々の擬似高階調化処理部58は、オフセット値が設定されたディザマトリクス(一例を図3(A)に示す)を保持するオフセット保持部62と、オフセット保持部62に保持されたディザマトリクスに設定されているオフセット値を複数画素のデータに加算するオフセット加算処理(ディザ法による擬似高階調化処理)を行うオフセット加算部64と、オフセット加算部64から出力された1画素1色当り10ビットのデータを1画素1色当り8ビットのデータへ変換する(下位2ビットを切り捨てる)量子化処理を行う量子化部66と、を各々備えている。なお、擬似高階調化処理部58は請求項1(より詳しくは請求項3)に記載の第2出力手段の一例である。
圧縮処理部68は、擬似高階調化処理部58から出力される1画素1色当り8ビットのC",M",Y"のデータ、及び、主走査方向位置演算部54から出力される1画素1色当り8ビットのKのデータに対応して4個設けられており、個々の圧縮処理部68にはC",M",Y",Kのうちの互いに異なるデータが画素単位でラスタ順に入力される。個々の圧縮処理部68は、入力されたデータに対し、画像上でラスタ順に並ぶ各画素の入力色(C",M",Y",Kの何れか)の値の連続性に基づき可逆圧縮で圧縮する圧縮処理を各々行う。なお、上記の圧縮処理における圧縮方式としては、可逆圧縮として公知の各種方式の何れを用いてもよい。圧縮処理部68で可逆圧縮を行うことにより、圧縮処理による画質劣化が発生せず、画像形成部32にて高画質な出力物を得ることができる。
圧縮されて個々の圧縮処理部68から出力されたC",M",Y",Kのデータは画像形成部32へ転送され、画像形成部32で解凍された後に、画像形成部32によるC,M,Y,K各色のトナーを用いた画像形成に用いられる。なお、圧縮処理部68は請求項1記載の圧縮手段(より詳しくは請求項2,5に記載の圧縮手段)の一例である。
次に本第1実施形態の作用を説明する。本実施形態に係る画像形成装置10の画像形成部32のように電子写真方式で画像を形成する場合、一般に、画像の面内における色の均一性が低く、画像全面に亘って色が均一なベタ画像を形成した場合の面内における最大色差が、刷版印刷等の他の画像形成方式よりも大きいという問題がある。また、1画素1色当り8ビットの階調分解能の画像データに対し、階調分解能(1画素1色当りのビット数)を変更することなく色むらを補正した場合、階調分解能が不足していることに起因する色むら補正の補正誤差が画像上で擬似輪郭として知覚される、という問題もある。
これに対し、特許文献1に記載の技術では、LUTにより画像データに対して10ビットの階調分解能で色むら補正を行い1画素1色当り10ビットの画像データを得た後に、1画素1色当り8ビットの画像データへ量子化するにあたり、変換前後の値の差(量子化誤差)を多値誤差拡散法によって近傍の複数の画素に拡散させる擬似高階調化処理を行っている。これにより、電子写真方式における階調特性や多重転写特性等の非線形性を考慮した色むら補正が実現され、画像の面内における色の均一性が向上されると共に、擬似輪郭が知覚されることも抑制される。
但し、画像形成部への画像データの転送にあたっては、画像データの転送に要する時間の短縮等を目的として、画像データを圧縮する処理を行うことが一般的である。そして、本願発明者等が実施した実験(詳細は後述)によれば、特許文献1に記載の技術のように多値誤差拡散法等による擬似高階調化処理を行った場合、画像データの圧縮における圧縮率が大幅に悪化し、圧縮処理後の画像データの容量が、擬似高階調化処理を行わない場合の20〜30倍にも達することが明らかとなった。
上記の圧縮率の悪化は、擬似高階調化処理を行うことに伴い、画像の画素毎の色の値の冗長性、より詳しくは画像上で隣接する画素の色の値の近似性が低下していることが原因と推察される。すなわち、画像データの圧縮は、画像中の大部分では隣接する画素の色が同一、或いは近似していることに基づき、隣接する画素の色の連続性を利用して、例えば色が同一の画素が連続していた場合には、各画素毎に色の値を各々保持するデータを、先頭の画素についてのみ色の値を保持すると共に色が同一で連続している画素の数を保持するデータへ置き換え、例えば色が近似する画素が連続していた場合には、各画素毎に色の値を各々保持するデータを、先頭の画素についてのみ色の値を保持すると共に、色が近似している画素については先頭の画素の色の値との差分のみを保持するデータへ置き換えることで実現される。
これに対し、特許文献1に記載の技術における擬似高階調化処理では、多値誤差拡散法により、近傍の複数の画素に対し量子化誤差に互いに異なる誤差拡散係数を乗じた値を各々加算することで、量子化誤差を近傍の複数の画素に拡散させるので、上記処理に伴って画像上で隣接する画素の色の値の近似性が低下することになり、画像データの圧縮率が悪化することになる。
上記に基づき本第1実施形態では、擬似高階調化処理部58でディザ法による擬似高階調化処理を行うと共に、このディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクスとして、ディザマトリクスを構成する画素を各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の画素群を単位として各画素に同一のオフセット値を設定し、異なる画素群には異なるオフセット値を設定したディザマトリクスを用いている。
本第1実施形態で使用されるディザマトリクスの一例を図3(A)に示す。図3(A)に示すディザマトリクスは、主走査方向(図3の左右方向)に4画素×副走査方向(図3の上下方向)に4画素(合計16画素)から成るマトリクスであり、隣接する4画素(主走査方向に2画素×副走査方向に2画素)の画素群を単位として合計4個の画素群に分割され、個々の画素群に対してそれぞれ0,2,3,1の互いに異なるオフセット値が設定され、同一の画素群内の各画素には同一のオフセット値が設定されている。以下、図3(A)に示すディザマトリクスを用いた場合を例に、擬似高階調化処理部58で行われるディザ法による擬似高階調化処理を説明する。
図3(B)には、色むら補正用LUT56に入力される画像データ(1画素1色当り8ビット(階調分解能=256階調)の画像データ)の一例を示し、図3(C)には、図3(B)に示す画像データを1画素1色当り10ビット(階調分解能=1024階調)へ変換した場合の画像データの各画素の値を示す。また図3(D)には、色むら補正用LUT56から出力されて擬似高階調化処理部58に入力される1画素1色当り10ビットの画像データの一例を示す。なお、図3(D)に示す画像データと図3(C)に示す画像データの画素毎の値の差分は、色むら補正用LUT56による色むら補正における補正分に相当する。なお、図3(E)には、図3(D)に示す画像データの各画素の値を4で除し、小数点以下の値の丸めを行わないことで、図3(E)に示す画像データの各画素の値を、1画素1色当り8ビットの画像データにおける各画素の値と値の範囲を揃えた場合の擬似的な値を示す。
擬似高階調化処理部58のオフセット加算部64では、オフセット保持部62に保持されたディザマトリクスに設定されているオフセット値を複数画素のデータに加算するオフセット加算処理が行われる。ここで、図3(A)に示すディザマトリクスがオフセット保持部62に保持されているとすると、4画素×4画素(合計16画素)を単位として図3(A)に示すディザマトリクスのオフセット値が各々加算されるので、オフセット加算部64からは、図3(F)に示す画像データが出力される。そして、量子化部66でオフセット加算部64から出力された1画素1色当り10ビットのデータの下位2ビットを切り捨てる量子化処理が行われることで、量子化部66からは図3(G)に示す画像データが出力されることになる。
ディザ法による擬似高階調化処理は、元のデータに意図的にノイズ(ディザマトリクスで規定されたオフセット値のパターン)を追加することで、量子化誤差が周期的に発生することを抑制し量子化誤差が知覚されることを抑制する処理である。図3(G)に示す画像データを図3(E)に示す画像データを比較しても明らかなように、図3(E)に示す画像データにおける破線で囲んだ16画素の平均画素値が"11.0625"である一方、図3(G)に示す画像データにおける破線で囲んだ対応する16画素の平均画素値は"11.125"であり、量子化誤差が抑制されることで、確率的に1画素1色当り10ビットのデータにおける階調が再現されている。
また、図3(G)に示す画像データにおける右下隅の3画素の値は、図3(G)に示す画像データと同じく"25"であり、ディザ法による擬似高階調化処理を行うことに伴って画像のエッジが鈍ることも抑制される。
更に、図3(D)に示す画像データでは、左半分の領域(主走査方向に3画素、副走査方向に5画素の領域)の各画素の値が全て"42"となっている。一般的なディザマトリクスでは、ディザマトリクスの各画素にオフセット値として互いに異なる値が設定されるので、一般的なディザマトリクスを用いてディザ法による擬似高階調化処理を行った場合、上記の領域内の画素は互いに異なる値となることで、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率が悪化する可能性が高い。
これに対して本第1実施形態では、図3(A)に示すように、隣接する4画素に同一のオフセット値を設定したディザマトリクスを用いてディザ法による擬似高階調化処理を行っているので、図3(F)に破線で囲んで示すように、局所的ではあるものの、隣接する複数画素の値が元の値から変化していない領域(左上隅の4画素の領域を参照)が生ずる。従って、各画素にオフセット値として互いに異なる値が設定されたディザマトリクスを用いる場合と比較して、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率が向上する。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図4には本第2実施形態に係る画像処理部70が示されている。画像処理部70は、第1実施形態で説明した擬似高階調化処理部58に代えて擬似高階調化処理部72が設けられている。
なお、本第2実施形態においても、画像処理部70を構成する主走査方向位置演算部54、色むら補正用LUT56、擬似高階調化処理部72及び圧縮処理部68が各々ハードウェア(電子回路)によって構成されている態様を説明するが、これらの主走査方向位置演算部54、色むら補正用LUT56、擬似高階調化処理部72及び圧縮処理部68によって実現される処理についても、コンピュータ(例えば装置制御部12)のCPUがプログラムを実行することで実現することも可能であり、この態様における上記のプログラムは本発明に係る画像処理プログラムの一例である。また、この態様における上記のプログラムは、記憶部18に予め記憶(インストール)しておいてもよいが、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
本第2実施形態に係る擬似高階調化処理部72も、色むら補正用LUT56から出力されるC,M,Y各色のデータに対応して3個設けられており、3個の擬似高階調化処理部58には、C,M,Y3色のうちの互いに異なる色のデータが画素単位でラスタ順に入力される。本第2実施形態に係る擬似高階調化処理部72は、入力されたC,M,Y3色のうちの何れかの色を表す1画素1色当り10ビットのデータ(C',M',Y')に対し、多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行い、1画素1色当り8ビットのデータ(C",M",Y")を画素単位でラスタ順に出力するものである。
より詳しくは、個々の擬似高階調化処理部72は、誤差拡散係数が設定された誤差拡散フィルタ(一例を図4に示す)を保持する誤差拡散係数保持部74と、誤差拡散係数保持部74に保持された誤差拡散フィルタに設定されている誤差拡散係数を入力された量子化誤差に乗じた値を演算し、演算結果を補正値として出力する乗算部76と、色むら補正用LUT56から入力された1画素1色当り10ビットのデータに、乗算部76から入力された補正値を加算する加算部78と、加算部78から出力された1画素1色当り10ビットのデータを1画素1色当り8ビットのデータへ変換する(下位2ビットを切り捨てる)量子化処理を行う量子化部66と、量子化部66より出力された1画素1色当り8ビットのデータから、量子化部66に入力された同一画素のデータ(1画素1色当り10ビットのデータ)を減算し、演算結果を量子化誤差として乗算部76へ出力する減算部80と、を各々備えている。なお、擬似高階調化処理部72は請求項1(より詳しくは請求項4)に記載の第2出力手段の一例である。
次に本第2実施形態の作用を説明する。本第2実施形態では、擬似高階調化処理部72で多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行うと共に、この多値誤差拡散法による擬似高階調化処理に用いる誤差拡散フィルタとして、誤差拡散フィルタを構成する画素を各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の画素群を単位として各画素に同一の誤差拡散係数を設定し、異なる画素群には異なる誤差拡散係数を設定したディザマトリクスを用いている。
本第2実施形態で使用される誤差拡散フィルタの一例を図4に示す。図4に示す誤差拡散フィルタは、主走査方向(図4の左右方向)に2画素×副走査方向(図4の上下方向)に2画素の画素群の下側に、主走査方向に6画素×副走査方向に2画素の画素群が、それぞれの画素群の右端の主走査方向位置が一致するように付加された形状(合計16画素)のフィルタであり、隣接する4画素(主走査方向に2画素×副走査方向に2画素)の画素群を単位として合計4個の画素群に分割され、個々の画素群に対してそれぞれ7/16,3/16,5/16,1/16の互いに異なる誤差拡散係数が設定され、同一の画素群内の各画素には同一の誤差拡散係数が設定されている。
また、本第2実施形態では、図4に示すように、隣接する4画素に同一の誤差拡散係数を設定した誤差拡散フィルタを用いて多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行っているので、誤差拡散フィルタで同一の画素群に属する画素には、補正値として同一の値が加算されることになる。従って、各画素に誤差拡散係数として互いに異なる値が設定された誤差拡散フィルタを用いる場合と比較して、誤差拡散フィルタで同一の画素群に属する画素の色の値の差が平均的に小さくなるので、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率が向上する。
なお、第1実施形態では、ディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクスの一例として、サイズが4画素×4画素で、2画素×2画素から成る画素群を単位として同一のオフセット値を設定したディザマトリクス(図3(A)参照)を説明したが、ディザマトリクスのサイズ及び形状、画素群のサイズ及び形状は上記に限られるものではなく、例えばディザマトリクス及び画素群の主走査方向の画素数と副走査方向の画素数は相違していてもよい。
特に、本発明に係るディザマトリクスは、擬似高階調化処理を経た画素の色の値を、画素群を単位として同一又は近似させることで、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率を向上させるものであり、後段の圧縮処理が、例えば主走査方向及び副走査方向のうちの一方についてのみ、画素の色の値の連続性を参照するアルゴリズムである場合には、画素の色の値の連続性を参照する方向と交差する方向に隣接する画素の色の値を同一又は近似させても圧縮率の向上には寄与しない。このため、上記のような場合には、画素群を、圧縮処理で画素の色の値の連続性が参照される方向についてのみ複数画素が連続する形状としてもよい。
また、本発明に係るディザマトリクスは、画素群のサイズを大きくするに従って後段の圧縮処理における圧縮率が向上するが、前述のように、同一の画素群に属する画素は色が同一又は近似した値となるので、画素群のサイズを大きくし過ぎると、ディザ法による擬似高階調化処理を経た画像上で、個々の画素群が色が同一又は近似したブロックとして知覚される可能性が生ずる。本願発明者等は、画像上での画素群の密度が150dpi以上であれば個々の画素群が色が同一又は近似したブロックとして知覚されないことを実験で確認しており、画素群のサイズは、画像上での画素群の密度が150dpi以上となるように設定することが好ましい。例えば、画像形成部32の画像記録解像度が600dpiの場合に、図3(A)に示すディザマトリクスを用いると、同一画素群の密度は300dpiとなり、150dpi以上であることからブロックとして知覚されることはない。上記事項は請求項7に記載した事項の実施態様の一例である。
また、図3(A)に示すディザマトリクスでは、同一の画素群に属する各画素に同一のオフセット値を設定しているが、同一の画素群に属する各画素に設定するオフセット値が相違していてもよく、同一の画素群に属する各画素に設定するオフセット値を、異なる画素群に属する画素に設定するオフセット値よりも近似した値(差が小さい値)とすれば、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率は向上する。
更に、第2実施形態で説明した誤差拡散フィルタについても、そのサイズ、誤差拡散フィルタを構成する画素群のサイズ及び形状は、図4に示した例に限られるものではなく、例えば後段の圧縮処理が、例えば主走査方向及び副走査方向のうちの一方についてのみ、画素の色の値の連続性を参照するアルゴリズムである場合に、誤差拡散フィルタを構成する画素群を、圧縮処理で画素の色の値の連続性が参照される方向についてのみ複数画素が連続する形状としてもよい。また、誤差拡散フィルタについても、同一の画素群に属する各画素に設定する誤差拡散係数が相違していてもよく、同一の画素群に属する各画素に設定する誤差拡散係数を、異なる画素群に属する画素に設定する誤差拡散係数よりも近似した値(差が小さい値)とすれば、後段の圧縮処理における画像データの圧縮率は向上する。更に、誤差拡散フィルタについても、画素群のサイズを大きくするに従って後段の圧縮処理における圧縮率が向上するが、画素群のサイズは、画像上での画素群の密度が150dpi以上となるように設定することが好ましい。これも請求項7に記載した事項の実施態様の一例である。
また、上記では請求項1に記載の「予め設定された画像処理」の一例として色むら補正を説明したが、上記の画像処理は、最終的に出力する画像データよりも1画素当りのビット数が多い画像データを出力する画像処理であればよい。具体的には、例えば入力された画像データを画像を出力する出力装置に依存する色空間の画像データへ変換する色空間変換処理(例えばCMYK→CMYK変換用の4次元LUTや、RGB→CMYK/L*a*b*→CMYK変換用の3次元LUT、階調調整・キャリブレーション用の1次元LUT等)や、入力された画像データをより多数の色(例えばLC(ライトシアン)やLM(ライトマゼンダ)を追加した色)の値の組み合わせで画像の各画素の色を表す画像データへ変換する色分解処理等のように、階調分解能をより高くする(1画素当りのビット数をより多くする)ことで処理精度の向上が実現できる画像処理が好適である。
また、上記では、本発明における第2出力手段としての擬似高階調化処理部58,72に、1画素1色当り10ビットの画像データが入力され(すなわちm=10)、擬似高階調化処理部58,72から1画素1色当り8ビットの画像データが出力される(すなわちn=8)態様を説明したが、1画素当りのビット数m,nの値としては"n<m"を満足する範囲内で任意の値を適用することができ、例えば擬似高階調化処理部58,72に入力される画像データを1画素1色当り16ビットの画像データとしてもよい。
更に、C,M,Y,K各色の値の組み合わせで画像の各画素の色を表す画像データに対して本発明に係る画像処理を行う態様を説明したが、本発明に係る画像処理を行う画像データの色空間としては、例えばRGBやL*a*b*、XYZ等の任意の色空間を適用できることは言うまでもない。
また、上記では圧縮手段の一例としての圧縮処理部68が可逆圧縮方式で画像データを圧縮する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮手段は非可逆圧縮方式で画像データを圧縮する構成であってもよい、この場合、同一の圧縮率での画質が向上するという効果が得られる。この態様も本発明に含まれることは言うまでもない。
次に、本発明の効果を確認するために本願発明者等が実施した実験について説明する。本願発明者等は、色むら補正用LUT56による色むら補正を経た1画素1色当り10ビットの画像データに対し、本発明を適用した誤差拡散フィルタの一例として図4に示す誤差拡散フィルタを用いて多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行った場合に、後段の圧縮処理における画像の圧縮率が向上することを確認するために、複数の画像(画像A〜F)に対して後述する複数種の処理を行い、圧縮処理後のファイル容量を比較する実験を行った。
上記の複数種の処理は、(1)色むら補正を経た1画素1色当り10ビットの画像データに対し、下位2ビットを切り捨てて1画素1色当り8ビットにする量子化を行った後に圧縮する処理(擬似高階調化処理を行わない基準方式)、(2)色むら補正を経た1画素1色当り10ビットの画像データに対し、下位2ビットを切り捨てて1画素1色当り8ビットにする量子化と、一般的な誤差拡散フィルタ(各画素に互いに異なる誤差拡散係数が設定された誤差拡散フィルタ:図5(A)参照)を用いた多値誤差拡散法による擬似高階調化処理と、を行った後に圧縮する処理(従来方式)、(3)色むら補正を経た1画素1色当り10ビットの画像データに対し、下位2ビットを切り捨てて1画素1色当り8ビットにする量子化と、本発明を適用した誤差拡散フィルタ(一例を図3(A)に示す)を用いた多値誤差拡散法による擬似高階調化処理と、を行った後に圧縮する処理(本発明方式)である。
基準方式に対する従来方式のファイル容量の比率を図5(B)に示す。図5(B)からも明らかなように、従来方式は、画像によってばらつきはあるものの、基準方式に対してファイル容量がおよそ20〜30倍に達しており、圧縮処理の圧縮率が著しく悪化している。また従来方式に対する本発明方式のファイル容量の比率を図5(C)に示す。図5(C)からも明らかなように、本発明方式は、ファイル容量が従来方式のおよそ20〜30%(1/5〜1/3)に収まっており、圧縮処理の圧縮率が大幅に向上している。なお、本発明方式でも基準方式と比較するとファイル容量は大きいが、基準方式では擬似高階調化処理を行わないことで量子化誤差が擬似輪郭として知覚される一方、本発明方式では擬似高階調化処理を行うことで量子化誤差が擬似輪郭として知覚されることが抑制されるので、画質向上が実現される。
10 画像形成装置
12 装置制御部
22 画像処理部
32 画像形成部
50 補正用変換係数
56 色むら補正用LUT
58 擬似高階調化処理部
62 オフセット保持部
64 オフセット加算部
66 量子化部
68 圧縮処理部
70 画像処理部
72 擬似高階調化処理部
74 誤差拡散係数保持部
76 乗算部
78 加算部
80 減算部

Claims (9)

  1. 予め設定された画像処理を画像データに行って1画素当りmビットの画像データを出力する第1出力手段と、
    前記第1出力手段から出力された画像データにディザ法又は多値誤差拡散法による擬似高階調化処理を行って1画素当りnビット(但しn<m)の画像データを出力する第2出力手段と、
    前記第2出力手段から出力された画像データを圧縮する圧縮手段と、
    を含み、
    前記第2出力手段が前記ディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクス又は前記多値誤差拡散法による擬似高階調化処理に用いるフィルタは、前記ディザマトリクス又は前記フィルタを各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された処理パラメータが、異なる前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータよりも近似した値とされている画像処理装置。
  2. 前記圧縮手段は、予め設定された走査方向に沿って並ぶ個々の画素の値の連続性に基づいて前記画像データを圧縮する構成であり、
    前記画素群は、少なくとも前記走査方向に対応する方向に沿って複数の画素が連続する形状である請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第2出力手段は、前記第1出力手段から出力された画像データに対し、ディザ法による前記擬似高階調化処理として、前記ディザマトリクスの各画素に設定された前記処理パラメータとしてのオフセット値を、前記ディザマトリクスの各画素に対応する複数の画素データへ各々加算する処理を行った後に、mビットの画素データを単位としてnビットの画素データへ置き換える請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記第2出力手段は、前記第1出力手段から出力された画像データに対し、mビットの画素データを単位としてnビットの画素データへ置き換えると共に、多値誤差拡散法による前記擬似高階調化処理として、前記置き換え前のmビットの画素データに対する前記置き換え後のnビットの画素データの誤差に、前記フィルタの各画素に設定された前記処理パラメータとしての係数を乗じた値を、前記フィルタの各画素に対応する複数の画素の前記置き換え前のデータへ各々加算する処理を行う請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記圧縮手段は、前記第2出力手段から出力された画像データを可逆圧縮方式で圧縮する請求項1〜請求項4の何れか1項記載の画像処理装置。
  6. 前記ディザマトリクス又は前記フィルタは、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータが同一の値とされている請求項1〜請求項5の何れか1項記載の画像処理装置。
  7. 前記圧縮手段によって圧縮された画像データは画像形成手段へ転送され、前記画像形成手段による複数色の色材を用いた画像形成に用いられ、
    前記画素群は、前記画像形成手段によって形成された画像上での前記画素群の密度が150dpi以上となるようにサイズが予め設定されている請求項1〜請求項6の何れか1項記載の画像処理装置。
  8. 前記圧縮手段によって圧縮された画像データは画像形成手段へ転送され、前記画像形成手段による複数色の色材を用いた画像形成に用いられ、
    前記第1出力手段には、前記画像データとして、前記複数色の値の組み合わせで画像の各画素の色を表す画像データが画素単位で入力されると共に、データが入力された画素の前記画像上の位置を表す位置データも入力され、
    前記第1出力手段は、前記画像処理として、前記画像形成手段によって形成される画像の前記複数色の色材毎のむらを補正する補正処理を行う請求項1〜請求項7の何れか1項記載の画像処理装置。
  9. コンピュータを、
    予め設定された画像処理を画像データに行って1画素当りmビットの画像データを出力する第1出力手段、
    前記第1出力手段から出力された画像データに多値誤差拡散法又はディザ法による擬似高階調化処理を行って1画素当りnビット(但しn<m)の画像データを出力する第2出力手段、
    及び、前記第2出力手段から出力された画像データを圧縮する圧縮手段
    として機能させ、
    前記第2出力手段が前記多値誤差拡散法による擬似高階調化処理に用いるフィルタ又は前記ディザ法による擬似高階調化処理に用いるディザマトリクスは、前記フィルタ又は前記ディザマトリクスを各々隣接する複数画素から成る複数の画素群に分割したときに、個々の前記画素群を単位として、同一の前記画素群内の各画素に設定された処理パラメータが、異なる前記画素群内の各画素に設定された前記処理パラメータよりも近似した値とされている画像処理プログラム。
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