JP2012184422A - 含浸体の製造方法、及び、多層プリント配線板用積層板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下に示す樹脂(A)及び樹脂(B)を含む水性分散液を基布に含浸する工程、及び、含浸した基布を樹脂(A)の一次融点未満、樹脂(B)の融点以上の温度で熱処理する工程、を含むことを特徴とする含浸体の製造方法。
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂
【選択図】なし
Description
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン[PTFE]樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のPTFE樹脂
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のPTFE樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のPTFE樹脂
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のPTFE樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のPTFE樹脂
以下に本発明を詳細に説明する。
上記最大ピーク温度[T1]は、上記最大ピーク温度[T2]よりも5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。上記最大ピーク温度[T1]は、上記範囲内の温度であればよく、通常、上記最大ピーク温度[T2]よりも21℃高い温度以下であり、最大ピーク温度[T2]よりも15℃高い温度以下であってもよい。通常、樹脂(A)の一次融点は、330〜350℃であり、一旦溶融した後に測定される二次融点は約327℃となる。
本明細書において、上記吸熱カーブは、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で昇温させて得られたものである。
上記樹脂(A)は、上記最大ピーク温度[T1]を有する場合、ポリテトラフルオロエチレンの重合後、焼成した履歴のないものである。本明細書において、上記樹脂(A)を一次融点以上の温度に加熱することを「焼成」ということがある。上記樹脂(A)について、該一次融点以上の温度に加熱した履歴がないことを「未焼成」又は「半焼成」ということがある。
上記焼成は、含浸体や多層プリント配線板用積層板の加熱時の形状(例えば、厚み等)により異なるが、例えば、340℃の温度にて5分間加熱することにより行うものである。
上記ポリプロピレン〔PP〕系樹脂は、構成するプロピレンポリマーがプロピレン単独重合体であるものであってもよいし、主要単量体としてのプロピレンと、プロピレンとの共重合可能な単量体との共重合体であるものであってもよい。上記プロピレンの共重合体としては、例えば、プロピレンとエチレンとがランダム又はブロック状に共重合したプロピレン/エチレン系共重合体等をも含むものであってもよい。
上記含フッ素樹脂としては、溶融加工性含フッ素樹脂が挙げられる。
上記溶融加工性含フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体[PFA]樹脂、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[FEP]樹脂、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体[ETFE]樹脂、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、ポリフッ化ビニリデン[PVdF]樹脂等が挙げられる。
上記PFA樹脂としては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体樹脂等が挙げられる。
上記含フッ素樹脂としては、PFA樹脂及びFEP樹脂からなる群より少なくとも1種の樹脂が好ましい。
上記380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のPTFE樹脂は、通常、低分子量のPTFEであり、樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する。
上記樹脂(B)は、MFRが小さいので、後述の熱処理時に上記樹脂(A)からなる粒子同士の間の隙間に充分に行き渡って隙間を埋めることができ、その状態で冷却により固化するので、本発明の製造方法により得られる含浸体は機械的強度に優れるものとなる。
上記樹脂(B)は、PTFE樹脂よりも比誘電率と誘電正接とが高いので、PTFE樹脂の電気特性を活かした部材に混在させることは避けられてきた。しかしながら、本発明の含浸体の製造方法は、PTFE樹脂よりも電気特性に劣る熱可塑性樹脂を用いたにもかかわらず、樹脂としてPTFE樹脂のみを用いた含浸体の比誘電率と誘電正接とを損なうことなく、優れた機械的強度を達成することができる。
上記含有率が60質量%を超える場合、得られる含浸体の誘電正接が大きくなるため電気特性が低下することがあり、上記含有率が1質量%未満である場合、得られる含浸体の硬度が低下するため機械的強度が低下することがある。
上記無機化合物としては、窒化ホウ素、タルク、セリサイト、珪藻土、窒化ケイ素、ファインシリカ、アルミナ、ジルコニア、石英粉、カオリン、ベンゾナイト酸化チタン等が挙げられる。
上記熱処理の温度の好ましい上限は、樹脂温度が確実に上記樹脂(A)の一次融点未満であるように加熱装置の温度を設定する点で、用いる上記樹脂(B)の融点にもよるが、用いる上記樹脂(A)の一次融点よりも5℃低い温度であり、より好ましい上限は、用いる上記樹脂(A)の融点よりも10℃低い温度である。
PTFE樹脂は、一般に、一次融点以上の温度に加熱することにより、比誘電率と誘電正接が高くなるので、熱処理により得られる含浸体は誘電体損が大きく、伝送速度が低下してしまう。一方、一次融点以上の温度に加熱することなく得た含浸体は、機械的強度に劣る。
本発明の製造方法で得られる含浸体は、上記樹脂(A)が未焼成又は半焼成の状態であるので、比誘電率と誘電正接は低く、電気特性に優れているのに加え、上記樹脂(B)は、上記樹脂(A)からなる粒子同士の間を埋める状態で固化しているので、機械的強度に優れる。
本発明の製造方法により得られる含浸体は、機械的強度に優れているので、形状安定性に優れ、比誘電率が変化しにくいことから、高周波信号伝送用製品に用いた際、伝送速度を安定に保つことができる。
上記誘電体損は、下記一般式で表されるように比誘電率及び誘電正接の関数で表され、誘電正接に比例する。
上記第二の多層プリント配線板用積層板の製造方法により得られる多層プリント配線板用積層板は、上記樹脂(A)が未焼成又は半焼成であるため、誘電正接及び比誘電率が低く、更に、機械的強度に優れる。第二の多層プリント配線板用積層板の製造方法において、上記接着剤層は、上記含浸体と金属箔とを接着させるものである。
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂
未焼成及び半焼成PTFEは、通常、密度が約1.7、比誘電率が約1.7と低い。従って、未焼成PTFE及び/又は半焼成PTFEを有する含浸体からなる多層プリント配線板用積層板は、比誘電率が低いものとなる。
上記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAなどに基づくエビビス型化合物のエピコート828(シェル化学社製)、アルキル変性型のEPICLON800、EPICLON4050、EPICLON1121N(DIC社製)、ショーダイン(昭和電工社製)、アラルダイトCY−183(チバガイギー社製)などのグリシジルエステル系化合物、ノボラック型のエピコート154(シェル化学社製)、DEN431、DEN438(ダウケミカル社製)、クレゾールノボラック型のECN1280、ECN1235(チバガイギー社製)、ウレタン変性型EPU−6、EPU−10(地竜化工業社製)などが挙げられる。
水酸基含有単量体としては、カルボキシル基を含まない水酸基含有ビニルモノマーであることが好ましく、水酸基含有ビニルエーテル及び水酸基含有アリルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、水酸基含有ビニルエーテルであることが更に好ましい。
カルボキシル基含有単量体としては、たとえば式(I):
アミノ基含有単量体としては、たとえばCH2=CH−O−(CH2)x−NH2(x=0〜10)で示されるアミノビニルエーテル類;CH2=CH−O−CO(CH2)x−NH2(x=1〜10)で示されるアリルアミン類;そのほかアミノメチルスチレン、ビニルアミン、アクリルアミド、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミドなどがあげられる。
シリコーン系ビニル単量体としては、たとえばCH2=CHCO2(CH2)3Si(OCH3)3、CH2=CHCO2(CH2)3Si(OC2H5)3、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OC2H5)3、CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3(OC2H5)2、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCH3)2、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2(OC2H5)、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2OH、CH2=CH(CH2)3Si(OCOCH3)3、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCOCH3)2、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiCH3(N(CH3)COCH3)2、CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3〔ON(CH3)C2H5〕2、CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC6H5〔ON(CH3)C2H5〕2などの(メタ)アクリル酸エステル類;CH2=CHSi[ON=C(CH3)(C2H5)]3、CH2=CHSi(OCH3)3、CH2=CHSi(OC2H5)3、CH2=CHSiCH3(OCH3)2、CH2=CHSi(OCOCH3)3、CH2=CHSi(CH3)2(OC2H5)、CH2=CHSi(CH3)2SiCH3(OCH3)2、CH2=CHSiC2H5(OCOCH3)2、CH2=CHSiCH3〔ON(CH3)C2H5〕2、ビニルトリクロロシランまたはこれらの部分加水分解物などのビニルシラン類;トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルブチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテルなどのビニルエーテル類などが例示される。
具体例としては、テトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体、またはTFEとヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)などとの共重合体、さらにはこれらと共重合可能な他の単量体との共重合体などがあげられる。
具体例としては、たとえばCTFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/他の単量体の共重合体などがあげられる。
具体例としては、たとえばVdF/TFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/他の単量体の共重合体などがあげられる。
具体例としては、たとえばCF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OCOCH=CH2(n=3と4の混合物)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ステアリルアクリレート共重合体などがあげられる。
溶融加工可能な官能基含有フッ素樹脂は、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸塩基、カルボキシエステル基、エポキシ基、及び、アミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有することが好ましい。溶融加工可能な官能基含有フッ素樹脂が有する官能基としてより好ましくは、カルボキシ基、シアノ基、エポキシ基、及び、ヒドロキシル基からなる群より選択される少なくとも1種の基であり、中でも、ヒドロキシル基が特に好ましい。上記溶融加工可能な官能基含有フッ素樹脂は、官能基を主鎖末端又は側鎖の何れかに有するものであってもよいし、主鎖末端及び側鎖の両方に有するものであってもよい。
CX2=CX1−Rf−CH2OH
(X、X1は同じか又は異なり、水素原子又はフッ素原子であり、Rfは炭素数1〜40の2価のアルキレン基、炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基又は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシアルキレン基を表わす。)で示される単量体が好ましい。
(1)樹脂温度:接触温度計により求めた。
(2)融点温度:示差走査熱量計(RDC220;セイコー電子社製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で吸熱ピークを測定することにより算出した。
なお、PTFEの一次融点は、PTFE水性分散体を加熱して、融点測定用のPTFE粉末を得た後、得られたPTFE粉末を用いて、250〜360℃の温度範囲、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量計による結晶融解曲線上に現れる吸熱カーブの最大ピーク温度を一次融点とした。
PTFEの二次融点は、一次融点を測定した後のPTFE粉末を用いて、250〜360℃の温度範囲、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量計による結晶融解曲線上に現れる吸熱カーブの最大ピーク温度を二次融点とした。
(3)硬度(ショアA):各実施例及び比較例で得られた積層板を測定サンプルとして用い、JIS K 6253に準拠して、タイプAのデュロメータにより測定した。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とFEP水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンFEP ND−110)を樹脂重量比率がPTFE:FEP=9:1となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製 WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とPFA水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンPFA AD−2CRE)を樹脂重量比率がPTFE:PFA=9:1となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃(PFAの融点以上の温度、PTFEの一次融点(338℃)未満の温度)で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とPE水性分散体(BYK社製、商品名:AQUACER 507)を樹脂重量比率がPTFE:PE=9:1となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。
この含浸基材を5枚重ねて、両面にPEからなる25μm厚みのフィルムを1枚ずつ重ねて、さらに両面外側に銅箔(厚み0.018μm)を2枚重ねて150℃(PEの融点以上の温度、PTFEの一次融点(338℃)未満の温度)、2MPa、30分間の条件で加圧成形して積層板を作成した。
この積層板の比誘電率、tanδを12GHzにおいて空洞共振器法で測定したところ、比誘電率 3.09、tanδ 0.0004であった。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とFEP水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンFEP ND−110)を樹脂重量比率がPTFE:FEP=95:5となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とFEP水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンFEP ND−110)を樹脂重量比率がPTFE:FEP=99:1となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。
この含浸基材を5枚重ねて、両面にPFAからなる25μm厚みのフィルムを1枚ずつ重ねて、さらに両面外側に銅箔(厚み0.018μm)を2枚重ねて310℃(FEPの融点以上の温度、PTFEの一次融点(338℃)未満の温度)、2MPa、30分間の条件で加圧成形して積層板を作成した。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)をガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。この含浸基材を5枚重ねて、両面にPFAからなる25μm厚みのフィルムを1枚ずつ重ねて、さらに両面外側に銅箔(厚み0.018μm)を2枚重ねて360℃(PTFEの一次融点を超える温度)、2MPa、30分間の条件で加圧成形して積層板を作成した。この積層板の比誘電率、tanδを12GHzにおいて空洞共振器法で測定したところ、比誘電率 3.31、tanδ 0.0006であった。
FEP水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンFEP ND−110)をガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。この含浸基材を5枚重ねて、両面にPFAからなる25μm厚みのフィルムを1枚ずつ重ねて、さらに両面外側に銅箔(厚み0.018μm)を2枚重ねて310℃、2MPa、30分間の条件で加圧成形して積層板を作成した。この積層板の比誘電率、tanδを12GHzにおいて空洞共振器法で測定したところ、比誘電率 3.32、tanδ 0.0007であった。
PTFE水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ポリフロンPTFE D−610C、PTFEの380℃での溶融粘度:120万Pa・s)とFEP水性分散体(ダイキン工業株式会社製、商品名:ネオフロンFEP ND−110)を樹脂重量比率が9:1となるように混合し、ガラス布(日東紡績株式会社製、WE05E)に含浸させた後、乾燥炉にて100℃で水分を乾燥させ、その後280℃で熱処理して厚み0.06mmの樹脂含浸基材を作った。この含浸基材を5枚重ねて、両面にPFAからなる25μm厚みのフィルムを1枚ずつ重ねて、さらに両面外側に銅箔(厚み0.018μm)を2枚重ねて360℃(PTFEの一次融点を超える温度)、2MPa、30分間の条件で加圧成形して積層板を作成した。
Claims (9)
- 以下に示す樹脂(A)及び樹脂(B)を含む水性分散液を基布に含浸する工程、及び、
含浸した基布を樹脂(A)の一次融点未満、樹脂(B)の融点以上の温度で熱処理する工程、を含むことを特徴とする含浸体の製造方法。
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂 - 水性分散液は、樹脂(B)の含有率が樹脂(A)と樹脂(B)との合計の1〜60質量%である請求項1記載の含浸体の製造方法。
- 樹脂(B)は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体樹脂、及び、ポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である
請求項1又は2記載の含浸体の製造方法。 - 請求項1、2又は3記載の製造方法における工程を経て製造された含浸体と金属箔とを重ねた後、樹脂(A)の一次融点未満、150℃以上で加圧成形する工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板用積層板の製造方法。
- 請求項1、2又は3記載の製造方法における工程を経て製造された含浸体と接着剤層と金属箔とを重ねた後、樹脂(A)の一次融点未満、150℃以上で加圧成形する工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板用積層板の製造方法。
- 以下に示す樹脂(A)及び樹脂(B)を含む水性分散液を基布に含浸する工程、及び、
含浸した基布と金属箔とを重ねた後、樹脂(A)の一次融点未満、樹脂(B)の融点以上の温度で加圧成形する工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板用積層板の製造方法。
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂 - 以下に示す樹脂(A)及び樹脂(B)を含む水性分散液を基布に含浸する工程、及び、
含浸した基布と接着剤層と金属箔とを重ねた後、樹脂(A)の一次融点未満、樹脂(B)の融点以上の温度で加圧成形する工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板用積層板の製造方法。
樹脂(A):380℃での溶融粘度が50万Pa・s以上のポリテトラフルオロエチレン樹脂
樹脂(B):樹脂(A)の一次融点未満の融点を有する熱可塑性樹脂、又は、380℃での溶融粘度が50万Pa・s未満のポリテトラフルオロエチレン樹脂 - 水性分散液は、樹脂(B)の含有率が樹脂(A)と樹脂(B)との合計の1〜60質量%である請求項6又は7記載の多層プリント配線板用積層板の製造方法。
- 樹脂(B)は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体樹脂、及び、ポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である
請求項6、7又は8記載の多層プリント配線板用積層板の製造方法。
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- 2012-03-02 JP JP2012046771A patent/JP6019623B2/ja active Active
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