JP2012180257A - 板状ガラス部材の割断方法、および割断装置 - Google Patents

板状ガラス部材の割断方法、および割断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱効率や割断精度を高めることができるとともに、幅広い組成の板状ガラス部材を低コストで割断することができる、板状ガラス部材の割断方法、および、割断装置の提供。
【解決手段】放電により内部加熱される部位(第1加熱部)を板状ガラス部材の割断予定線に沿って移動させることによって、該板状ガラス部材を割断する方法であって、前記第1加熱部より前記割断予定線に沿った前方で前記板状ガラス部材の内部を予備加熱することを特徴とする板状ガラス部材の割断方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築用、自動車用、装飾用、家具用等の板ガラスや、PCのディスプレイや携帯電話、PDA等の携帯端末のディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板、または、太陽電池用、タッチパネル用等のガラス基板、あるいは、FPD、太陽電池等のカバーガラスとして用いられる板状ガラス部材の割断方法、および、割断装置に関する。
従来、ガラス基板の脆性材料基板の割断方法としては、脆性材料基板の表面にカッターホイール等を圧接させながら転動させて、脆性材料基板の表面に対して略垂直方向のクラックを形成し、形成されたクラックに沿って垂直方向に機械的な押圧力を加えて割断する方法が広く行われていた。
しかし、通常、カッターホイールを用いて脆性材料基板の割断を行った場合、カレットと呼ばれる小破片が発生し、このカレットによって脆性材料基板の表面にキズがつくことがあった。また、割断後の脆性材料基板の端部にはマイクロクラックが生じやすく、このマイクロクラックを起因として脆性材料基板の割れが発生することがあった。このため、通常は割断後に、脆性材料基板の表面及び端部を洗浄及び研磨して、カレットやマイクロクラック等を除去していた。
近年、CO2レーザビーム等のレーザ光照射により、溶融温度未満で脆性材料基板を加熱して、脆性材料基板を割断する方法が実用化されつつある。この方法では、基板表面にレーザ光を照射し、その照射位置を基板表面の割断予定線に沿って移動させることで基板を割断する。レーザ光照射位置では、レーザ光の一部が基板材料に吸収され、温度が周囲に比べて高温になるので、熱膨張により圧縮応力(熱応力)が作用する。その反作用として、レーザ光の照射位置の移動方向後方では、割断予定線と直交する方向に引張応力が作用し、基板が割断される。この方法では、熱応力を利用するため、工具を直接、基板に接触させることがなく、割断面はマイクロクラック等の少ない平滑な面となり、基板の強度が維持される。すなわち、レーザ光照射を用いた割断方法は、非接触加工であるため、上記した潜在的欠陥の発生が抑えられ、割断を行った際に脆性材料基板に発生する割れ等の損傷が抑えられる。レーザ光照射を用いた割断方法は、例えば、特許文献1〜2に開示されている。
ところが、脆性材料基板がガラス基板の場合、レーザ光の吸収特性によって問題が生じる。CO2レーザなどの遠赤外領域の波長のレーザ光を使用した場合、レーザ光照射による加熱が表面加熱となるため、割断に必要な熱応力を与えるには加熱時間を長くする必要がある。このため、ガラス基板上におけるレーザ光の形状を割断予定線に沿った細長い形状とする必要があり、割断線を曲線とすることが困難である。また、割断線が直線の場合であっても割断精度が劣るおそれがある。
一方、YAGレーザなどの可視光から近赤外領域の波長のレーザを使用した場合、通常のガラス板では光線吸収率が低く、そのエネルギーはほとんど吸収されないため、エネルギーを吸収させるためにガラス中に不純物を入れる必要があり、限定されたガラス製品にしか使用できない。
これに対し、特許文献3に記載されているような、脆性材料基板の割断に放電を用いる方法がある。この方法では、所定の間隔を開けて配置した導電体と、放電電極と、の間に基板を介在させ、放電電極と導電体との間に交流電圧を印加して、該放電電極から基板に向けて放電を行うことで、基板内部を加熱し、それによって熱応力を生じさせる。この方法では、脆性材料基板がガラス基板であっても、基板に向けて放電を行うことで、該基板内部を加熱し、割断に必要な熱応力を与えることができるので、割断にレーザ光照射を用いた場合における上記した問題を解消することができる。
しかも、放電機構は、レーザ光照射機構よりも一般に低コストであるので、より低コストで基板を割断することができる。
特開2010−90009号公報 特開2010−253752号公報 特開2004−148438号公報
しかしながら、放電により基板内部を加熱する方法にも以下の問題点がある。
この方法における基板の割断速度は、基板に対する放電部位の移動速度に応じて決定されるが、この移動速度が速過ぎると、割断に必要な熱応力を該基板に与えることができないため、割断速度には制約がある。
また、割断に必要な熱量は、割断する基板の物性(例えば、熱膨張係数やヤング率、破壊靱性)や寸法形状(例えば厚さ)などによって定まる。割断に必要な熱量を放電による内部加熱から得る場合、放電により内部加熱される部位の幅が小さくなるほど、放電による加熱量を大きくする必要がある。
放電による加熱量が大きすぎると、内部加熱によりガラスが軟化し、熱応力を緩和するように粘性流動するので割断できなくなる。このため、内部加熱温度は基板を構成するガラスの徐冷点よりも低くする必要がある。
そこで、割断に必要な熱量を基板に与えるため、放電により内部加熱される部位の幅をある程度広く設定する必要がある。このように広い領域を加熱すると、加熱効率や割断精度が悪い。また、割断予定線が曲線の場合や、割断予定線が直線であっても割断予定線の左右で基板が非対称な形状の場合は、割断予定線を挟んだ両側で剛性が異なるため、割断予定線の左右で熱応力分布が非対称になりやすく、割断精度が悪くなりやすい。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するため、加熱効率や割断精度を高めることができるとともに、幅広い組成の板状ガラス部材を低コストで割断することができる、板状ガラス部材の割断方法、および、割断装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、放電により内部加熱される部位(第1加熱部)を板状ガラス部材の割断予定線に沿って移動させることによって、該板状ガラス部材を割断する方法であって、
下記条件(1)〜(3)を満たすように、前記第1加熱部より前記割断予定線に沿った前方で前記板状ガラス部材を予備加熱することを特徴とする板状ガラス部材の割断方法。
(1)前記第1加熱部に加わる単位時間当たりの熱量Q1(単位:W)と、前記板状部材の予備加熱される部位(第2加熱部)に加わる単位時間当たりの熱量Q2(単位:W)と、の合計熱量Q1+Q2が下記式を満たす。
a ≦ Q1+Q2 < Qb
(Qa:熱応力により板状ガラス部材にクラックを進展させるのに必要な熱量(単位:W)、Qb:第1加熱部の温度を徐冷点(℃)まで上昇させるのに必要な熱量(単位:W))
(2)第1加熱部の幅をD1(単位:mm)、第2加熱部の幅をD2(単位:mm)とするとき、下記式を満たす。
2 ≧ 2×D1
(3)第1加熱部と、第2加熱部と、は下記式を満たしつつ、板状ガラス部材の割断予定線に沿って連動して移動する。
0 < L ≦ 2×D2
(L:第1加熱部と第2加熱部との重心間の板状ガラス部材の割断予定線の接線に平行な方向における距離(単位:mm))
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記D1が0.2〜5mmであり、前記D2が下記式のうち、いずれか大きいほうを満たすことが好ましい。
2 ≧ 2×D1
2 ≧ 5mm
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記Q1および前記Q2が下記式を満たすことが好ましい。
1 < Q2
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記予備加熱が放電による内部加熱であることが好ましい。
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記第2加熱部の重心が、前記割断予定線の両側のうち剛性の大きい側に偏っていることが好ましい。
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記第1加熱部より前記割断予定線に沿った後方で前記板状ガラス部材を冷却してもよい。
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記第2加熱部において、前記割断予定線をはさんで複数の予備加熱を実施してもよい。
本発明の板状ガラス部材の割断方法において、前記第2加熱部が前記割断予定線の終点に達した時点で前記予備加熱を終了することが好ましい。
また、本発明は、板状ガラス部材を支持するステージと、前記板状ガラス部材を放電により内部加熱する第1加熱機構、前記第1加熱機構よりも前記板状ガラス部材の割断予定線に沿った前方で該板状ガラス部材を加熱する第2加熱機構、および、前記第1加熱機構および前記第2加熱機構を制御する制御機構を有し、
前記制御機構が、下記条件(1)〜(3)を満たすように、前記第1加熱機構および前記第2加熱機構を制御することを特徴とする板状ガラス部材の割断装置を提供する。
(1)前記第1加熱機構が前記板状ガラス部材に与える単位時間当たりの熱量Q1(単位:W)と、前記第1加熱機構が前記板状ガラス部材に与える単位時間当たりの熱量Q2(単位:W)と、の合計熱量Q1+Q2が下記式を満たす。
a ≦ Q1+Q2 < Qb
(Qa:熱応力により板状ガラス部材にクラックを進展させるのに必要な熱量(単位:W)、Qb:前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位の温度を徐冷点(℃)まで上昇させるのに必要な熱量(単位:W))
(2)前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位の幅をD1(単位:mm)、前記板状ガラス部材の前記第2加熱機構による加熱部位の幅をD2(単位:mm)とするとき、下記式を満たす。
2 ≧ 2×D1
(3)前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位と、前記板状ガラス部材の前記第2加熱機構による加熱部位と、は下記式を満たしつつ、板状ガラス部材の割断予定線に沿って連動して移動する。
0 < L ≦ 2×D2
(L:第1加熱機構による加熱部位と第2加熱機構による加熱部位との重心間の板状ガラス部材の割断予定線の接線に平行な方向における距離(単位:mm))
本発明の板状ガラス部材の割断装置において、前記第2加熱機構が、前記板状ガラス部材を放電により内部加熱することが好ましい。
本発明の板状ガラス部材の割断装置は、前記第1加熱機構より前記板状ガラス部材の割断予定線に沿った後方で、該板状ガラス部材を冷却する冷却機構を有していてもよい。
本発明では、放電により板状ガラス部材を内部加熱するため、幅広い組成の板状ガラス部材を低コストで割断することができる。
本発明では、放電により板状ガラス部材を内部加熱する部位に対し、割断予定線に沿った前方で板状ガラス部材を予備加熱するため、板状ガラス部材の被加熱部位の温度を徐冷点まで上昇させることなく、かつ、放電により内部加熱される部位の幅を広げることなしに、板状ガラス部材に加える熱量を増加させることができる。これにより加熱効率が向上し、板状ガラス部材の割断速度が向上する。
また、放電により内部加熱される部位の幅を広げることなしに、板状ガラス部材に加える熱量を増加させることができるため、割断精度が向上する。
また、本発明では、割断予定線が曲線の場合や、割断予定線が直線であっても割断予定線の左右で基板が非対称な形状の場合であっても、割断精度の悪化を抑制することができる。
図1は、放電により板状ガラス部材を内部加熱する加熱機構の一構成例を示した模式図である。 図2は、本発明における第1加熱部位、第2加熱部位の位置関係を示した模式図である。 図3は、板状ガラス部材が割断予定線の左右で非対称な形状の場合の割断線の形状を示した模式図である。 図4は、本発明における第1加熱部位、第2加熱部位の位置関係を示した模式図である。 図5は、割断予定線が曲線の場合の割断線の形状を示した模式図である。 図6は、本発明における第1加熱部位、第2加熱部位の位置関係を示した模式図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。本発明の板状ガラス部材の割断方法(以下、「本発明の割断方法」という。)では、放電により板状ガラス部材を加熱することによって、該板状ガラス部材を割断する。
図1は、放電により板状ガラス部材を内部加熱する加熱機構の一構成例を示した模式図である。図1において、放電電極1および対向電極2が所定の間隔を開けて離隔されている。割断対象である板状ガラス部材20は、放電電極1と、対向電極2と、の間に配置されている。放電電極1および対向電極2は交流電源3に接続されている。但し、対向電極2はなくてもよい。
交流電源3から高周波交流電流を印加すると、放電電極1と、該放電電極1と対向する板状ガラス部材20の面(表面)と、の間に放電10が形成される。対向電極2を使用している場合には、対向電極2と、該対向電極2と対向する板状ガラス部材20の面(裏面)と、の間にも放電が形成される。放電電極1は板状ガラス部材20の割断予定線40の上方に位置しており、割断予定線40に沿って矢印方向に移動する。但し、ここで言う移動とは、放電電極1と板状ガラス部材20との相対的な移動であり、放電電極1ではなく板状ガラス部材20が矢印と反対方向に移動したのでもよい。
板状ガラス部材20の放電10が形成された部位、すなわち、放電電極1の直下の部位は、放電によって内部加熱されて、その温度が周囲に比べて高温になるので、熱膨張により圧縮応力(熱応力)が作用する。その反作用として、放電電極1の移動方向後方では、割断予定線40と直交する方向に引張応力が作用し、板状ガラス部材20が割断され、割断線30が形成される。
本発明の割断方法では、板状ガラス部材20の放電10により内部加熱される部位(第1加熱部位)よりも、割断予定線40に沿った前方で該板状ガラス部材20を予備加熱する。図2は、本発明における第1加熱部位と、板状ガラス部材20の予備加熱される部位(第2加熱部位)と、の位置関係を示した模式図である。
図2に示すように、第1加熱部位100および第2加熱部位200は、図中矢印方向に移動する。第2加熱部位200は、第1加熱部位100に対し、割断予定線40に沿った前方(第1加熱部位100および第2加熱部位200の移動方向における前方)に位置している。
本発明の割断方法では、第1加熱部位100および第2加熱部位200が下記条件(1)〜(3)を満たす。
(1)第1加熱部100に加わる単位時間当たりの熱量をQ1(単位:W)、第2加熱部200に加わる単位時間当たりの熱量をQ2(単位:W)とするとき、これらの合計熱量Q1+Q2が下記式を満たす。
a ≦ Q1+Q2 < Qb
上記式において、Qaは熱応力により板状ガラス部材20にクラックを進展させるのに必要な熱量(単位:W)であり、Qbは第1加熱部100の温度を徐冷点(℃)まで上昇させるのに必要な熱量(単位:W)である。
ここで、Q1およびQ2を単位時間当たりの熱量とするのは、第1加熱部位100および第2加熱部位200が割断予定線40に沿って移動するからである。
1+Q2が上記式を満たしていれば、熱応力によりクラックを進展させるのに十分な熱量を板状ガラス部材20に与えることができる。その一方で、第1加熱部100の温度が徐冷点に達することがないため、内部加熱により板状ガラス部材20が軟化、および、それによる熱応力を緩和によって、該板状ガラス部材20の割断が阻害されることがない。
1に関して、板状ガラス部材20にクラックを進展させるのに必要な熱応力の大きさは、板状ガラス部材20を構成するガラスの組成、クラックの形状によって決まる応力拡大係数KIが、ガラスの組成で決まる破壊靱性値KICより大きくなる場合の値になる。
また、上記の熱応力(板状ガラス部材にクラックを進展させるのに必要な熱応力)を生じさせるのに必要な単位時間当たりの熱量Q1も板状ガラス部材20を構成するガラスの組成、板状ガラス部材20の板厚、第1加熱部位100の移動速度等によって異なる。そのため、板状ガラス部材20を構成するガラスの組成、板状ガラス部材20の板厚、第1加熱部位100の移動速度等に応じて、Q1を適宜選択する。
一方、Q2に関して、ガラスの徐冷点は、ガラスの粘度が1012Pa・sとなる温度である。徐冷点は、板状ガラス部材20を構成するガラスの組成等によって異なるが、建築用、自動車用等の板ガラスとして用いられるソーダライムガラスの場合、約550℃である。また、FPD用等のガラス基板として用いられる無アルカリガラスの場合は、約720℃である。徐冷点は、15分緩和温度とも呼ばれ、15分間以内で歪みの95%が緩和されるとされている。
また、第1加熱部100の温度を徐冷点まで上昇させるのに必要な熱量Q2も、板状ガラス部材20を構成するガラスの組成、板状ガラス部材20の板厚、第1加熱部位100の移動速度等によって異なる。そのため、板状ガラス部材20を構成するガラスの組成、板状ガラス部材20の板厚、第1加熱部位100の移動速度等に応じて、Q2を適宜選択する。
(2)第1加熱部100の幅をD1(単位:mm)とし、第2加熱部200の幅をD2(単位:mm)とするとき、下記式を満たす。
2 ≧ 2×D1
ここで言う、第1加熱部100および第2加熱部200の幅とは、第1加熱部100および第2加熱部200の進行方向に対して垂直方向における幅を意味する。
上記式を満たしていれば、板状ガラス部材20の割断において、第1加熱部100での内部加熱による影響が支配的になるため、第1加熱部100の幅を適切な範囲とすることで、割断精度を向上させることができる。
なお、D1が後述する範囲の場合、D1およびD2は下記式のうち、いずれか大きいほうを満たすことが好ましい。
2 ≧ 2×D1
2 ≧ 5mm
また、D1およびD2は下記式を満たすことがより好ましい。
2 ≧ 5 ×D1
上記式に示すように、第2加熱部200の幅D2は、第1加熱部100の幅D1よりも広いため、単位時間当たりの加熱量が同一の場合、単位面積当たりの加熱量は第1加熱部100よりも第2加熱部200のほうが低くなる。単位面積当たりの加熱量は、板状ガラス部材20の加熱された部位(すなわち、第1加熱部100、第2加熱部200)の温度に影響するため、第1加熱部100の温度を徐冷点より低く保ちつつ、より多くの熱量を加えるためには、第2加熱部200に加える熱量を大きくすることが好ましい。このため、Q1およびQ2は下記式を満たすことが好ましい。
1 < Q2
第1加熱部100の幅D1は、板状ガラス部材20の物性や寸法形状、割断予定線40の寸法形状などに応じて決定されるが、0.2mm以上であることが好ましい。幅D1が0.2mm未満であると、第1加熱部100の温度を徐冷点よりも低い温度を保ったまま、板状ガラス部材20にクラックを進展させるのに必要な熱量を与えることが困難である。一方、第1加熱部100の幅D1が過大であると、割断位置となりうる領域が広くなるので、良好な制度で割断することが難しい。従って、第1加熱部100の幅D1は、板状ガラス部材20の板厚以下とすることが好ましい。車両用窓ガラスであると5mm以下が一般的である。
第1加熱部100の幅D1は、0.2〜3mmであることがより好ましく、0.2〜2mmであることがさらに好ましい。
(3)第1加熱部100と、第2加熱部200と、は下記式を満たしつつ、板状ガラス部材20の割断予定線40に沿って連動して移動する。
0 < L ≦ 2×D2
上記式において、Lは第1加熱部100の重心101と、第2加熱部200の重心201と、間の板状ガラス部材20の割断予定線40の接線に平行な方向における距離(単位:mm)である。ここで、第1加熱部100の重心101と、第2加熱部200の重心201と、間の距離と記載せず、重心101と、重心201と、間の板状ガラス部材20の割断予定線40の接線に平行な方向における距離と記載したのは、後述する図4に示す態様のように、第1加熱部100の重心101と、第2加熱部200の重心201と、を結ぶ直線が、割断予定線40と同一方向にならない場合があるからである。
第2加熱部200は、第1加熱部位100に対して、割断予定線40に沿った前方に位置するため、両者の重心101,201は一致することはないので、L>0となる。
一方、Lが大きすぎると、予備加熱による効果が低下するので、第2加熱部200の幅D2の2倍以下とする必要がある。
Lは下記式を満たすことがより好ましい。
1/2 ×D2 < L ≦ D2
なお、第2加熱部200は、板状ガラス部材20を予備加熱する部位であるので、第2加熱部200の後端は、第1加熱部100の後端よりも前方に位置しているか、または、第1加熱部100の後端と同一の位置であることが好ましい。
また、第2加熱部200が割断予定線40の終点に達した後、さらに板状ガラス部材20を予備加熱すると、板状ガラス部材20に加わる熱量が過剰となり、第1加熱部100の温度を徐冷点より低く保つことが困難になるおそれがある。そのため、第2加熱部200が割断予定線40の終点に達した時点で板状ガラス部材20の予備加熱は終了することが好ましい。
以上、図2では、板状ガラス部材20が割断予定線40の左右で対称な形状の場合における本発明の割断方法の適用を示した。次に、板状ガラス部材20が割断予定線40の左右で非対称な形状の場合における本発明の割断方法の適用を示す。
図3は、板状ガラス部材20が割断予定線40の左右で非対称な形状の場合の割断線の形状を示した模式図である。図3では、板状ガラス部材20の予備加熱を行っていないため、第1加熱部100のみが示されている。
図3に示すように、板状ガラス部材20が割断予定線40の左右で非対称な形状の場合、割断予定線40を挟んだ両側で板状ガラス部材の剛性が異なるため、割断予定線の左右で熱応力分布が非対称になりやすく、割断精度が悪くなりやすい。図3に示す板状ガラス部材20の場合、割断予定線40をはさんだ左右を比較した場合、割断予定線40の右側は板状ガラス部材20の端部までの距離が小さい。このため、当該部分の体積は割断予定線40の左側に比べて小さく、当該部分の剛性も割断予定線40の左側に比べて小さい。このため、放電による内部加熱を行った際に、割断予定線40の左側のほうが熱応力が大きくなり、割断線30´が図中右方向にずれて、割断精度が悪化するおそれがある。
本発明では、第2加熱部の重心を割断予定線の両側のうち剛性の大きい側にずらすことで、割断精度の悪化を抑制する。
図4はこの手順を示した図である。図4において、第2加熱部200の重心201は、割断予定線40の両側のうち、剛性の大きい左側に偏っている。
ここで、第2加熱部200の重心201をどの程度ずらすかは、割断予定線40をはさんだ両側の板状ガラス部材20の幅、すなわち、割断予定線40から板状ガラス部材20の端部までの幅方向における距離に基づいて設定することができる。具体的には、割断予定線40から板状ガラス部材20の端部までの幅方向における距離をd1、d2とし、割断予定線40から第2加熱部200の端部までの幅方向における距離をd3、d4とするとき、d1/d2=d4/d3とすることが好ましい。
ここで、d3、d4はそれぞれ割断予定線40に対してd1、d2と同一方向における距離である。
以上、図2〜4では、割断予定線40が直線の場合における本発明の割断方法の適用を示した。次に、割断予定線が曲線の場合における本発明の割断方法の適用を示す。
図5は、割断予定線が曲線の場合の割断線の形状を示した模式図である。図5では、板状ガラス部材20の予備加熱を行っていないため、第1加熱部100のみが示されている。
図5に示すように、割断予定線40が曲線の場合も、割断予定線40を挟んだ両側で剛性が異なる。具体的には、曲線である割断予定線40の内側は曲線の外側に比べて体積が小さく、剛性が小さい。このため、放電による内部加熱を行った際に、曲線である割断予定線40の内側のほうが剛性が小さいので、割断線30´が内側方向にずれて、割断精度が悪化するおそれがある。
本発明の割断方法では、第2加熱部の重心を割断予定線の両側のうち剛性の大きい側、すなわち、曲線である割断予定線40の外側にずらすことで、割断精度の悪化を抑制することができる。
図6は、割断予定線が曲線の場合の第1加熱部100のおよび第2加熱部200の重心の移動経路の一例を示した図である。図6において、第1加熱部100の重心の移動経路110は割断予定線と一致する。第2加熱部200の重心の移動経路210は、曲線部分において、第1加熱部100の重心の移動経路110よりも外側にずれている。
ここで、第2加熱部の重心をどの程度ずらすかは、たとえば、曲線である割断予定線の曲率半径に基づいて選択することができる。
以下、本発明の割断方法について、さらに記載する。
上述した点から明らかなように、内部加熱することによって板状ガラス部材が割断されるのは、内部加熱によって板状ガラス部材20の第1加熱部100に圧縮応力が作用した後、その反作用として、該第1加熱部100より割断予定線40の後方で引張応力が作用するからである。この引張応力は内部加熱された板状ガラス部材20がその後冷却されることによって作用する。本発明の割断方法では、引張応力の作用を促進するために、第1加熱部100より割断予定線40の後方で板状ガラス部材20を冷却してもよい。
次に、本発明の板状ガラス部材の割断装置(以下、「本発明の割断装置」という。)について記載する。本発明の割断装置は、板状ガラス部材を支持するステージと、該板状ガラス部材を放電により内部加熱する第1加熱機構、該第1加熱機構よりも前記板状ガラス部材の割断予定線に沿った前方で該板状ガラス部材を加熱する第2加熱機構、および、該第1加熱機構および該第2加熱機構を制御する制御機構を有する。
ステージは、板状ガラス部材の一方の面(図1に示す板状ガラス部材20の場合は裏面。以下、「裏面」とする。)を支持する。ステージは、板状ガラス部材の裏面の全面を支持してもよいし、裏面の一部を支持していてもよい。板状ガラス部材の裏面は、ステージに吸着固定されてもよいし、ステージに粘着固定されてもよい。
第1加熱機構は、図1に示した構成とすることができる。放電電極1および対向電極2としては、導電性に優れ、高融点であり、酸化されにくい材料であることが好ましい。このような材料の具体例としては、金、白金、パラジウムのような貴金属もしくはその合金が挙げられ、特に白金もしくはパラジウム、またはそれらの合金が好ましい。
放電電極1と、板状ガラス部材20の表面と、の間隔は、放電電極1と板状ガラス部材20の表面との間に放電10を形成することができる限り特に限定されないが、0mm〜10cmであることが好ましく、0mm〜10mmであることがより好ましく、0.05mm〜5mmであることがさらに好ましい。ここで、0mmとは、放電電極1と板状ガラス部材20の表面とが接触している状態を意味する。
対向電極2と、板状ガラス部材20の裏面と、の間隔についても上記と同様である。
交流電源3は、放電10を形成可能な高周波の交流電流を発生できる限り特に限定されない。具体例としては、たとえば、テスラ変圧器、フライバック変圧器、高出力高周波発生器、高周波半導体チョッパのような共振変圧器を用いた高周波交流電源が挙げられる。
交流電源3は、電圧が10V〜107V、より好ましくは100V〜106V、さらに好ましくは100V〜105Vで、周波数が1kHz〜10GHz、より好ましくは10kHz〜1GHz、さらに好ましくは100kHz〜100MHzの高周波交流電流を発生することが好ましい。
なお、放電10を形成するため、放電電極1および対向電極2、および、両者の間に位置する板状ガラス部材20は、圧力1Pa〜100MPa、より好ましくは1kPa〜1MPaの、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気または六フッ化硫黄雰囲気下に置くことが好ましい。
第2加熱機構は、板状ガラス部材を加熱できる限り特に限定されない。したがって、第2加熱機構としては、板状ガラス部材を内部加熱する機構以外に、板状ガラス部材を表面加熱する機構を用いることができる。第2加熱機構としては、第1加熱機構と同様の放電による加熱機構以外に、レーザ照射による加熱機構や赤外線(IR)照射による加熱機構を用いることもできる。但し、板厚方向にほぼ均一な熱応力を発生させることができることから、板状ガラス部材を内部加熱する機構を使用することが好ましい。なお、幅広い組成の板状ガラス部材を内部加熱できること、板状ガラス部材の表面加熱が少ないこと、低コストであることから、放電による加熱機構が好ましい。
第2加熱機構として、放電による加熱機構を使用する場合、図1に示した構成とすることができる。なお、図1では放電10が板状ガラス部材20の割断予定線40の直上に位置しているが、図4に示す場合のように、板状ガラス部材20が割断予定線40の左右で対称な形状の場合や、図5に示す場合のように、割断予定線40が曲線の場合は、第2加熱部200の重心を割断予定線40からずらすために、放電10の位置を割断予定線40の直上からずらすことになる。ここで、図1に示した構成を割断予定線40をはさむように複数設けることで、第2加熱部200の重心を割断予定線40からずらすことも可能である。
本発明の割断装置では、制御機構が、上述した条件(1)〜(3)を満たすように、第1加熱機構および第2加熱機構を制御する。
上述した条件(1)を満たすためには、第1加熱機構および第2加熱機構からの熱量を制御することになる。第1加熱機構および第2加熱機構として、図1に示した構成の放電による加熱機構を用いる場合は、交流電源3からの高周波交流電流の電圧、周波数および電流値のうち、のいずれか1つ、または複数を制御することになる。
第1加熱機構および第2加熱機構として、図1に示した構成の放電による加熱機構を用いる場合に、上述した条件(2)を満たすためには、放電電極1と板状ガラス部材20の表面との間隔、および、対向電極2と板状ガラス部材20の裏面との間隔を制御することになる。また、放電電極1の形状によっても、条件(2)のパラメータである第1加熱機構による加熱部位の幅D1および第2加熱機構による加熱部位の幅D2を変更することができる。
上述した条件(3)を満たすためには、板状ガラス部材20の割断予定線40に沿って、第1加熱機構および第2加熱機構と、板状ガラス部材と、を相対的に移動させる必要がある。第1加熱機構および第2加熱機構と、板状ガラス部材と、を相対的に移動させるためには、たとえば、駆動装置と接続されたステージを使用し、第1加熱機構および第2加熱機構に対して、板状ガラス部材を支持するステージを、該板状ガラス部材の割断予定線に沿って相対的に移動させればよい。または、第1加熱機構および第2加熱機構を駆動装置と接続して、ステージに支持された板状ガラス部材に対して、該板状ガラス部材の割断予定線に沿って相対的に移動させればよい。ここで、第1加熱機構および第2加熱機構として、図1に示した構成の放電による加熱機構を用いる場合は、放電電極1および相対電極2を駆動装置と接続して、板状ガラス部材20に対して、該板状ガラス部材20の割断予定線40に沿って相対的に移動させることになる。
ステージと接続する駆動機構、あるいは、第1加熱機構および第2加熱機構と接続する駆動装置は、一般的な構成であって良く、例えばアクチュエータなどで構成される。
本発明の割断装置は、さらに、第1加熱機構より板状ガラス部材の割断予定線に沿った後方で、該板状ガラス部材を冷却する冷却機構を有していてもよい。冷却機構としては、たとえば、板状ガラス部材の表面に気体、液体、エアロゾル等の冷却剤を吹き付ける機構が挙げられる。
本発明によれば、建築用、自動車用、装飾用、家具用等の板ガラスや、PCのディスプレイや携帯電話、PDA等の携帯端末のディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板、または、太陽電池用、タッチパネル用等のガラス基板、あるいは、FPD、太陽電池等のカバーガラスといった幅広い用途の板状ガラス部材の割断することができる。
板状ガラス部材を構成するガラスの組成もその用途によって様々であり、たとえば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
また、板状ガラス部材の厚さもその用途によって様々である。例えば、建築用の板ガラスとして用いられる板状ガラス部材の場合、2〜20mmであり、自動車用の板ガラスとして用いられる板状ガラス部材の場合、1〜6mmである。また、FPD用のガラス基板として用いられる板状ガラス部材の場合、0.05〜0.7mmである。また、各種カバーガラスとして用いられる板状ガラス部材の場合、0.3〜3mmである。
1:放電電極
2:対向電極
3:交流電源
10:放電
20:板状ガラス部材
30,30´:割断線
40:割断予定線
100:第1加熱部
100:重心
200:第2加熱部
201:重心

Claims (11)

  1. 放電により内部加熱される部位(第1加熱部)を板状ガラス部材の割断予定線に沿って移動させることによって、該板状ガラス部材を割断する方法であって、
    下記条件(1)〜(3)を満たすように、前記第1加熱部より前記割断予定線に沿った前方で前記板状ガラス部材を予備加熱することを特徴とする板状ガラス部材の割断方法。
    (1)前記第1加熱部に加わる単位時間当たりの熱量Q1(単位:W)と、前記板状部材の予備加熱される部位(第2加熱部)に加わる単位時間当たりの熱量Q2(単位:W)と、の合計熱量Q1+Q2が下記式を満たす。
    a ≦ Q1+Q2 < Qb
    (Qa:熱応力により板状ガラス部材にクラックを進展させるのに必要な熱量(単位:W)、Qb:第1加熱部の温度を徐冷点(℃)まで上昇させるのに必要な熱量(単位:W))
    (2)第1加熱部の幅をD1(単位:mm)、第2加熱部の幅をD2(単位:mm)とするとき、下記式を満たす。
    2 ≧ 2×D1
    (3)第1加熱部と、第2加熱部と、は下記式を満たしつつ、板状ガラス部材の割断予定線に沿って連動して移動する。
    0 < L ≦ 2×D2
    (L:第1加熱部と第2加熱部との重心間の板状ガラス部材の割断予定線の接線に平行な方向における距離(単位:mm))
  2. 前記D1が0.2〜5mmであり、前記D2が下記式のうち、いずれか大きいほうを満たす、請求項1に記載の板状ガラス部材の割断方法。
    2 ≧ 2×D1
    2 ≧ 5mm
  3. 前記Q1および前記Q2が下記式を満たす、請求項1または2に記載の板状ガラス部材の割断方法。
    1 < Q2
  4. 前記予備加熱が放電による内部加熱である、請求項1〜3のいずれかに記載の板状ガラス部材の割断方法。
  5. 前記第2加熱部の重心が、前記割断予定線の両側のうち剛性の大きい側に偏っている、請求項1〜4のいずれかに記載の板状ガラス部材の割断方法。
  6. 前記第1加熱部より前記割断予定線に沿った後方で前記板状ガラス部材を冷却する、請求項1〜5のいずれかに記載の板状ガラス部材の割断方法。
  7. 前記第2加熱部において、前記割断予定線をはさんで複数の予備加熱を実施する、請求項1〜6のいずれかに記載の板状ガラス部材の割断方法。
  8. 前記第2加熱部が前記割断予定線の終点に達した時点で前記予備加熱を終了する、請求項1〜7のいずれかに記載の板状ガラス部材の割断方法。
  9. 板状ガラス部材を支持するステージと、前記板状ガラス部材を放電により内部加熱する第1加熱機構、前記第1加熱機構よりも前記板状ガラス部材の割断予定線に沿った前方で該板状ガラス部材を加熱する第2加熱機構、および、前記第1加熱機構および前記第2加熱機構を制御する制御機構を有し、
    前記制御機構が、下記条件(1)〜(3)を満たすように、前記第1加熱機構および前記第2加熱機構を制御することを特徴とする板状ガラス部材の割断装置。
    (1)前記第1加熱機構が前記板状ガラス部材に与える単位時間当たりの熱量Q1(単位:W)と、前記第1加熱機構が前記板状ガラス部材に与える単位時間当たりの熱量Q2(単位:W)と、の合計熱量Q1+Q2が下記式を満たす。
    a ≦ Q1+Q2 < Qb
    (Qa:熱応力により板状ガラス部材にクラックを進展させるのに必要な熱量(単位:W)、Qb:前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位の温度を徐冷点(℃)まで上昇させるのに必要な熱量(単位:W)
    (2)前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位の幅をD1(単位:mm)、前記板状ガラス部材の前記第2加熱機構による加熱部位の幅をD2(単位:mm)とするとき、下記式を満たす。
    2 ≧ 2×D1
    (3)前記板状ガラス部材の前記第1加熱機構による加熱部位と、前記板状ガラス部材の前記第2加熱機構による加熱部位と、は下記式を満たしつつ、板状ガラス部材の割断予定線に沿って連動して移動する。
    0 < L ≦ 2×D2
    (L:第1加熱機構による加熱部位と第2加熱機構による加熱部位との重心間の板状ガラス部材の割断予定線の接線に平行な方向における距離(単位:mm))
  10. 前記第2加熱機構が、前記板状ガラス部材を放電により内部加熱する、請求項9に記載の板状ガラス部材の割断装置。
  11. 前記第1加熱機構より前記板状ガラス部材の割断予定線に沿った後方で、該板状ガラス部材を冷却する冷却機構を有する、請求項9または10に記載の板状ガラス部材の割断装置。
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