JP2012179805A - 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュール - Google Patents

液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュール Download PDF

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寛之 萩原
Toshikazu Niki
利和 仁木
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Abstract

【課題】液滴の着弾位置ずれを抑制することができると共にコストを低減した液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュールを提供する。
【解決手段】複数の液体噴射ヘッド10と、複数の前記液体噴射ヘッド10を保持する保持部材50と、を具備し、前記液体噴射ヘッド10が前記保持部材50に保持される保持部31が設けられたヘッドケース30を具備する液体噴射ヘッドモジュール1の製造方法であって、前記ヘッドケース30を成形した金型毎に識別マーク35を付ける工程と、同じ識別マーク35が付与された前記ヘッドケース30を有する前記液体噴射ヘッド10を組み合わせて、同一の前記保持部材50に保持させる工程と、を具備する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体噴射ヘッドを複数具備する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュールに関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置に代表される液体噴射装置は、カートリッジやタンク等の貯留されたインクなどの液体を液滴として噴射可能な液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドモジュール(以下、ヘッドモジュールとも言う)を具備する。
液体噴射ヘッドモジュールとしては、複数の液体噴射ヘッドが、共通の保持部材であるマウント部材に固定されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−297902号公報
しかしながら、保持部材に固定する液体噴射ヘッドのヘッドケースを成形により形成すると、成形する際に用いる金型によって寸法にばらつきが生じるため、異なる金型で形成したヘッドケースを有する液体噴射ヘッドを共通の保持部材に固定した際に、液体噴射ヘッドの取り付け角度にばらつきが生じ、インク滴の吐出方向(飛翔角度)にばらつきが生じて、インク滴の被記録媒体への着弾位置ずれが発生してしまうという問題がある。
また、複数の液体噴射ヘッドの吐出タイミングを調整して、着弾位置ずれを低減することもできるものの、調整手段が必要になると共に各ヘッドモジュール毎に吐出タイミングの調整を行う作業が必要で煩雑であると共に高コストになってしまうという問題がある。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドモジュールだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドモジュールにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液滴の着弾位置ずれを抑制することができると共にコストを低減した液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、複数の液体噴射ヘッドと、複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材と、を具備し、前記液体噴射ヘッドが前記保持部材に保持される保持部が設けられたヘッドケースを具備する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法であって、前記ヘッドケースを成形した金型毎に識別マークを付ける工程と、同じ識別マークが付与された前記ヘッドケースを有する前記液体噴射ヘッドを組み合わせて、同一の前記保持部材に保持させる工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールにある。
かかる態様では、同じ金型によって成形されたヘッドケースを有する液体噴射ヘッドを保持部材に保持させることができるため、保持部の金型の違いによる誤差によって、取り付け面の高さばらつきを抑えることができ、保持部材に保持された液体噴射ヘッドの傾斜方向及び傾斜角度にばらつきが生じるのを抑制することができる。また、着弾位置ずれを調整する調整手段が不要となると共に、着弾位置ずれを調整する工程が不要となってコストを低減することができる。
ここで、前記識別マークを付ける工程では、当該識別マークを前記液体噴射ヘッドの液体噴射面側の面及び当該液体噴射面とは反対面側の両方に設けることが好ましい。これによれば、何れか一方面の識別マークが認識できなくなっても、識別間違いを抑制することができる。また、液体噴射ヘッドを保持部材に取り付けた後も、識別マークの認識が可能になる。さらに、液体噴射ヘッドを保持部材に取り付けるときに、ひっくり返して確認する必要がなくなるので、工程での取り付け間違いによる不良発生を低減できる。
また、前記ヘッドケースを成形する際に同時に前記識別マークを前記ヘッドケースに形成することが好ましい。これによれば、識別マークを設ける工程が不要となり、コストを低減することができる。また、ケースヘッドの両端のフランジ部に識別マークを設け、さらに離型用のエジェクトピンの突き出し部と識別マークとを兼用することで、ケースヘッドを小型化でき、液体噴射ヘッドを小型化することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、前記ヘッドケースに固定された流路部材をさらに具備し、前記流路部材を前記液体噴射ヘッドへの液体の供給特性に基づいて分類し、同じ分類となる前記流路部材を同じ識別マークが付与された前記ヘッドケースに固定する工程をさらに具備することが好ましい。これによれば、供給特性のばらつきによる液体の噴射特性のばらつきを抑制することができる。
たとえば、流路部材にダイヤフラム、バネ、弁体から構成される所定の負圧で開放する弁を設け、背圧制御の機能を持たせる場合、圧力制御に固体ばらつきが生じる。この結果、圧力制御ばらつきによって液体噴射ヘッドから吐出される液滴の重量、飛翔速度にばらつきが生じる。この圧力制御ばらつきを固体毎に分類し、対になる分類のケースヘッドを組み合わせることで、液体の飛翔速度ばらつきによる着弾位置ばらつきを低減させることができる。もちろん、流路部材の内部に弁体が設けられていない場合であっても、流路部材の内部の流路の断面積のばらつきによって流路抵抗にばらつきが生じ、液体の供給特性にばらつきが生じることも考えられるため、弁体が内部に設けられていない流路部材であっても同様である。
さらに、本発明の他の態様は、複数の液体噴射ヘッドと、複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材と、を具備し、前記液体噴射ヘッドは、前記保持部材に保持される保持部が設けられたヘッドケースを有し、前記ヘッドケースの前記保持部には、当該ヘッドケースを成形した金型毎に異なる識別マークが設けられており、前記保持部材には、同じ前記識別マークが設けられたヘッドケースを有する前記液体噴射ヘッドが保持されていることを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールにある。
かかる態様では、識別マークを識別するだけで、成形した金型を把握することができるため、液体噴射ヘッドモジュールの組み立て時に同じ識別マークの液体噴射ヘッドを容易に識別して、傾斜方向及び傾斜角度の揃った液体噴射ヘッドを保持部材にに搭載することができる。そして、液体噴射ヘッドモジュールの各液体噴射ヘッドの傾斜方向及び傾斜角度を揃えることで、液体の着弾位置ずれを抑制することができる。
実施形態1に係るヘッドモジュールの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドモジュールの平面図である。 実施形態1に係るヘッドモジュールの要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドモジュールの製造方法を示す要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドモジュールの製造方法を示す概略断面図である。 実施形態1に係るヘッドモジュールの製造方法を示す概略断面図である。 実施形態1に係るヘッドケースの要部斜視図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドモジュールの一例であるインクジェット式記録ヘッドモジュールを示す斜視図であり、図2は、ヘッドモジュールの液体噴射面とは反対面側の平面図であり、図3は、ヘッドモジュールのヘッドの並設方向の断面図及びそのA−A′線の要部断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドモジュール1(以下、単にヘッドモジュールとも言う)は、液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド10、(以下、単にヘッドとも言う)と、複数のヘッド10を保持する保持部材50と、を具備する。
ヘッド10は、一端面にインク滴を吐出する液体噴射面21が設けられたヘッド本体20と、ヘッド本体20の液体噴射面21とは反対側の端部に固定されたヘッドケース30と、ヘッドケース30のヘッド本体20が固定された面とは反対面側に固定された流路部材40と、を具備する。
ヘッド本体20の内部には、特に図示していないが、液体噴射面21側に開口してインク滴を吐出するノズル開口と、このノズル開口に連通する流路の一部を構成する圧力発生室と、圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口からインク滴を吐出させる圧力発生手段と、などが設けられている。
このようなヘッド本体20の内部に設けられる圧力発生手段は、特に限定されず、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を2つの電極で挟んだ圧電アクチュエーターや、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口からインク滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるものなどを用いることができる。また、圧電アクチュエーターとしては、圧力発生室側から下電極、圧電材料及び上電極を積層して撓み変形させる撓み振動型の圧電素子や、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子などを用いることができる。
ヘッドケース30は、ヘッド本体20のインク滴が吐出される液体噴射面21とは反対面側に固定されて、流路部材40からのインクをヘッド本体20に供給又は外部に排出する流路が内部に形成されている。
また、ヘッドケース30には、長手方向の両側面に外側に突出するフランジ状の保持部31が設けられている。この保持部31の液体噴射面21側の面が保持部材50の表面に当接する保持面32となっており、この保持面32を保持部材50に当接した状態で、ヘッド10は、保持部材50に保持される。
また、保持部31には、厚さ方向(ヘッド本体20、ヘッドケース30及び流路部材40の積層方向)に貫通する貫通孔33が設けられている。この貫通孔33に液体噴射面21とは反対側からねじ部材等の締結部材60を挿通し、締結部材60を保持部材50に螺合させることで、ヘッド10は保持部材50に保持される。
また、保持部31には、ヘッド10を保持部材50に位置決めする際に位置決めの基準となる位置決め穴34が設けられている。この位置決め穴34は、図示しないノズル開口に対して所定の位置に位置決めされたものであり、例えば、位置決め治具に設けられた位置決めピンを位置決め穴34に挿入することで、複数のヘッド10の相対的な位置決めを行った状態で保持部材50に固定することができる。
なお、本実施形態では、ヘッド10を保持部材50に位置決めする際に用いる位置決め穴34を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、保持部31にアライメントマークを設け、位置決めピンではなく、撮像手段等を用いてヘッド10の相対位置の位置決めを行うようにしてもよい。また、ヘッド10の位置決め穴34及びアライメントマークを設けずに、直接ノズル開口の位置を撮像手段などによって把握してヘッド10の相対位置の位置決めを行うようにしてもよい。
さらに、保持部31には、識別マーク35が設けられている。この識別マーク35は、本実施形態では、円形状に開口する凹部からなり、保持部31の液体噴射面21側の面と、液体噴射面21とは反対側の面との両方に設けられている。この識別マーク35は、ヘッドケース30を成形した際の金型が識別できるように設ける。このため、識別マーク35は、ヘッドケース30を成形する金型の数と同じ種類だけ用意する必要がある。例えば、別の金型用の識別マークとしては、円形状の凹部の中央に凹部よりも小さな外径の円形状の凸部がある、所謂、環状(ドーナツ状)に開口する凹部などが挙げられる。また、識別マーク35は、円形状に開口する凹部に対して、三角形状や四角形状等の多角形状に開口する凹部などが挙げられる。もちろん、識別マークは、凹部だけに限定されず、ヘッドケース30の表面から突出する凸部であってもよい。さらに、識別マークとして、文字や記号を設けるようにしてもよく、また、文字や記号が設けられたシートを貼付するようにしてもよい。
このような識別マーク35は、保持部31の液体噴射面21側の面と、液体噴射面21とは反対側の面との両面に設けられている。このように、保持部31の液体噴射面21側の保持面32とは反対側の面に識別マーク35を設けることで、ヘッド10を運搬中にヘッド10の液体噴射面21側を保護ケースに入れて保護したとしても、ヘッド10を保護ケースから取り出すことなく、識別マーク35によってヘッド10を識別することができる。また、保持部材50に搭載された際に保持面32に設けられた識別マーク35が見えなくなったとしても、反対側の面に設けられた識別マーク35を認識することができ、ヘッド10の識別を容易に且つ確実に行うことができる。
なお、本実施形態では、詳しくは後述するが、ヘッドケース30を成形する際に同時に識別マーク35が形成されるようにした。これにより、成形と識別マーク35との付与とを同時に行って、ヘッドケース30に間違えた識別マーク35を付与することがないようにしている。
また、本実施形態では、識別マーク35を、ヘッド10の並設方向の一方側に寄せて設けている。これにより、ヘッド10を保持部材50に保持させる際の方向を識別マーク35の位置で識別することができ、保持部材50に保持されたヘッド10の取り付け角度にばらつきが生じるのを抑制することができる。すなわち、ヘッド10の保持面32が一方向に傾いていた場合、取り付け方向を180度回転させると、ヘッド10の保持部材50の表面に対する傾きは逆転してしまう。このため、同じ取り付け方向でヘッド10を保持部材50に保持させることで、傾いていた場合に、同じ方向に傾かせて着弾位置ずれを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、ヘッドケース30にはヘッド本体20とは反対面側に流路部材40が固定されている。
流路部材40は、ヘッドケース30のヘッド本体20とは反対面側に固定されて、外部からのインクをヘッドケース30を介してヘッド本体20に供給又はヘッド本体20から外部に排出するものである。
具体的には、流路部材40のヘッドケース30に固定された面とは反対側の面には、内部の流路が開口して外部の流路が接続される液体流路口41と、外部からの印刷信号等の電気信号が供給されるコネクター42と、が設けられている。
本実施形態では、液体流路口41を2つ設け、これら2つの液体流路口41の間にコネクター42が配置されるようにした。
このような流路部材40に設けられた2つの液体流路口41は、少なくとも一方が、外部からヘッド10の内部の流路に液体を供給する液体供給口として機能する。すなわち、2つの液体流路口41の内、一方の液体流路口41が、液体供給口として機能し、他方の液体流路口41が、ヘッド10の内部の液体を外部に排出する液体排出口として機能してもよい。また、2つの液体流路口41の両方が、液体供給口として機能するようにしてもよい。そして、このようなヘッド10は、図1及び図3に示すように、保持部材50に複数個が保持されてヘッドモジュール1を構成する。
複数のヘッド10を保持する保持部材50は、本実施形態では板状部材からなり、厚さ方向に貫通する保持孔51が設けられている。
保持孔51は、ヘッド10の保持部31よりも液体噴射面21側が挿入されるものであり、本実施形態では、4つのヘッド10の液体噴射面21側が挿入可能な大きさを有する。
また、保持孔51は、ヘッド10の保持部31よりも液体噴射面21側が挿入された際に、保持部31よりも小さな幅の開口を有する。これにより、ヘッド10の液体噴射面21側を保持孔51内に挿入した際に、ヘッド10の保持部31の液体噴射面21側の面が貫通孔の周縁部に当接されることで、挿入方向の移動が規制される。また、保持部材50には、各ヘッド10の貫通孔33に対応して固定孔52が設けられている。そして、ヘッド10の液体噴射面21側を保持孔51内に挿入して、保持部31の保持面32を保持部材50の表面に当接させた状態で、保持部31の貫通孔33に締結部材60を挿入して、締結部材60を固定孔52に螺合させることで、ヘッド10を保持部材50に保持させる。このとき、上述のように、ヘッド10の保持部31の液体噴射面21側の面(保持面32)に傾きがあると、保持部材50に対してヘッド10が傾いて取り付けられてしまう。
しかしながら、図4(a)に示すように、保持部材50に保持される複数のヘッド10の保持面32が同じ方向及び角度で傾斜していれば、全てのヘッド10が同じ傾斜方向及び傾斜角度で保持部31に保持される。このため、複数のヘッド10のインク滴の飛翔方向が同じになり、ヘッド10間のノズル開口の相対位置がそのまま被記録媒体へのインク滴の着弾位置となり、インク滴の着弾位置ずれが抑制される。
これに対して、図4(b)に示すように、保持部材50に保持される複数のヘッド10の保持面32の方向及び角度にばらつきが生じると、ヘッド10は保持部材50にばらばらの角度で取り付けられることになり、ヘッド10間でノズル開口の相対位置が高精度に位置決めされていても、インク滴の飛翔方向にばらつきが生じ、着弾位置ずれが生じてしまう。
このため、保持面32が同じ方向及び角度の傾斜となるヘッド10を共通の保持部材50に保持させて1つのヘッドモジュール1を構成する。なお、ヘッドケース30は、成形によって製造されるため、ヘッドケース30が製造された金型の違いによって、保持面32の傾斜方向及び傾斜角度が異なってしまう。このため、本実施形態では、ヘッドケース30の成形時の金型が分かるようにヘッドケース30に識別マーク35を設けている。すなわち、識別マーク35が同じヘッド10同士を組み合わせてヘッドモジュール1を組み立てることによって、図4(a)に示すように、複数のヘッド10を同じ傾斜角度及び傾斜方向で共通の保持部材50に固定することができ、着弾位置ずれを抑制することができる。
ここで、ヘッドケース30に識別マーク35を付与する方法の一例について図5〜図7を参照して説明する。なお、図5及び図6は、ヘッドモジュールの製造方法、特に、ヘッドケースの製造方法を示す断面図であり、図7は、ヘッドケースの要部を拡大した斜視図である。
本実施形態では、ヘッドケース30を図5及び図6に示す2つの金型100、110によって成形するようにした。勿論、ヘッドケース30を成形する金型が3個以上であってもよいが、金型の数に応じて識別マーク35の種類が必要である。
まず、図5(a)に示す金型100を用いて、ヘッドケース30の成形と同時に識別マーク35を付与する。金型100は、第1のコア金型101と第1のキャビティ金型102と、を具備し、内部に樹脂の注入によりヘッドケース30が成形されるキャビティ103を有する。ちなみに、第1のコア金型101がヘッドケース30の流路部材40側を成形し、第1のキャビティ金型102がヘッドケース30のヘッド本体20側を成形する。
そして、第1のコア金型101には、成形する保持部31の流路部材40側の面に先端が相対向して配置された第1のエジェクトピン(突き出しピン)104が設けられている。また、第1のキャビティ金型102には、成形する保持部31のヘッド本体20側の面に先端が相対向して設けられた第1の凸部105が設けられている。第1の凸部105は、円柱形状に突出して設けられたものであり、先端面は円盤形状を有する。
この第1のエジェクトピン104は、図5(b)に示すように、第1のコア金型101及び第1のキャビティ金型102のキャビティ103に加熱した樹脂を流し込むことでヘッドケース30を成形した後、金型100から成形したヘッドケース30を取り外す際に、ヘッドケース30を押圧するためのものである。そして、押圧するヘッドケース30は、完全に硬化する前であるため、第1のエジェクトピン104の先端面の形状が保持部31の表面に転写される。この第1のエジェクトピン104の先端面が保持部31に転写されたものを識別マーク35とすることができる。本実施形態では、第1のエジェクトピン104及び第1の凸部105を円柱状とし、先端面を平坦面とすることで、保持部31に形成される識別マーク35は、図7(a)に示すように、円形状に開口する凹部となる。また、第1のキャビティ金型102に第1の凸部105を設けたため、キャビティ103内でヘッドケース30を成形するだけで、保持部31の保持面32側に円形状に開口する凹部である識別マーク35を形成することができる。すなわち、金型100によってヘッドケース30を成形し、金型100からヘッドケース30を取り出すだけで、保持部31の両面(保持面32とその反対面)に識別マーク35を形成することができる。
また、図6(a)に示す金型110は、第2のコア金型111と第2のキャビティ金型112とを具備する。この第2のコア金型111及び第2のキャビティ金型112の内部には、樹脂の注入によりヘッドケース30が成形されるキャビティ113を有する。また、第2のコア金型111には第2のエジェクトピン(突き出しピン)114が設けられている。このような第2のエジェクトピン114は、円柱形状を有し、先端面には、中央部に円形状の開口を有する凹部115が設けられている。
また、第2のキャビティ金型112には、成形する保持部31のヘッド本体20側の面に先端が相対向して設けられた第2の凸部116設けられている。第2の凸部116は、円柱形状を有し、先端面には中央部に円形状の開口を有する凹部117が設けられている。
これにより、図6(b)に示すように、金型110内でヘッドケース30を成形し、ヘッドケース30を第2のエジェクトピン114によって金型110から取り外すことで、第2のエジェクトピン114の先端面が保持部31の表面に転写されると共に、第2の凸部116が保持部31の保持面32に転写されて識別マーク36とすることができる。このように転写された識別マーク36は、円形状の凹部の中央に凹部よりも小さな外径の円形状の凸部がある、所謂、環状(ドーナツ状)に開口する凹部となる。
このように、金型100、110によって成形するヘッドケース30に異なる識別マーク35、36を設けることで、ヘッドケース30の識別マーク35、36を確認するだけで、当該ヘッドケース30を成形した金型100、110を識別することができる。このため、ヘッドモジュール1を構成するヘッド10として、同じ識別マーク35のヘッド10を用いることで、同じ金型100又は金型110で成形したヘッドケース30を有するヘッド10のみを用いることができる。そして、上述のように、金型100、110によって保持部31の保持面32の傾斜方向や傾斜角度にばらつきが生じるため、同じ金型100又は金型110で成形したヘッドケース30を有するヘッド10を用いてヘッドモジュール1を構成することにより、図4(a)に示すように、複数のヘッド10で保持部材50に取り付けられた際の傾斜方向及び傾斜角度を揃えて、インク滴の飛翔角度のばらつきを抑制して、インク滴の被記録媒体への着弾位置ずれを抑制することができる。
また、本実施形態では、識別マーク35、36をヘッド10の並設方向に偏らせて設けることで、ヘッド10を保持部材50に搭載する際に、識別マーク35、36の偏り方向を統一することで、ヘッド10の傾斜方向及び傾斜角度を揃えることができ、インク滴の着弾位置ずれを抑制することができる。
特に、ヘッドケース30の両端部のフランジ部(保持部31)に識別マーク35、36を設け、さらに離型用のエジェクトピンの突き出し部と識別マーク35、36とを兼用することで、ヘッドケース30を小型化でき、液体噴射ヘッドを小型化することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、第1のエジェクトピン104及び第2のエジェクトピン114によってヘッドケース30に識別マーク35、36を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、第1のコア金型101及び第2のコア金型111にも第1のキャビティ金型102及び第2のキャビティ金型112と同様に、第1の凸部105及び第2の凸部116を設け、金型100、110内でヘッドケース30を成形するだけで識別マーク35、36が形成されるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、保持部31の液体噴射面21側及びそれとは反対面側の両面に識別マーク35、36を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、識別マーク35、36を保持部31の液体噴射面21側の保持面32及び保持面32とは反対面側の何れか一方のみに設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、流路部材40を有するヘッドケース30を用いたが、この流路部材40の液体の供給特性に応じてランク分けし、識別マーク35、36が同じヘッドケース30に同じランクの流路部材40を固定するようにしてもよい。
例えば、流路部材40の内部に、ダイヤフラム、バネ、弁体から構成される所定の負圧で開放する弁を設け、背圧制御の機能を持たせる場合、弁体が開弁する動作圧力(圧力制御)に個体ばらつきが生じる。この結果、圧力制御ばらつきによって供給特性にばらつきが生じることになり、ヘッド10から吐出されるインク滴の重量(インク重量)や、インク滴の飛翔速度にばらつきが生じる。
ちなみに、インク滴の飛翔速度にばらつきが生じると、インクの着弾位置ずれが発生する。このため、流路部材40をインクの供給特性、すなわち、弁体が開弁する動作圧力(制御圧力)に基づいてランク分け(分類)し、同じランクの流路部材40を同じ識別マーク35、36のヘッドケース30に固定することで、1つのヘッドモジュール1を構成する複数のヘッド10の流路部材40の供給特性のばらつきを抑制して、インク重量やインク滴の飛翔速度のばらつきを抑制し、着弾位置ずれを抑制することができる。
金型100、110等によっては、図4(a)に示すように、ヘッドモジュールの複数のヘッド10が同じ方向に傾斜して取り付けられることがある。このため、ヘッド10の取り付け角度(保持部材50の表面に対する角度)に基づいて、流路部材40の弁体が動作する動作圧力(制御圧力)のランクを適宜組み合わせるようにしてもよい。
すなわち、ヘッド10が被記録媒体に対して相対移動する際に、保持部材50に垂直に設けられたヘッド10によるインク滴の着弾位置に対し、移動方向とは反対側にインク滴が着弾する角度で取り付けられたヘッド10には、インク滴の飛翔速度が遅くなる動作圧力で動作する流路部材40を組み合わせる。
逆に、保持部材50の表面に対して垂直に設けられたヘッド10によるインク滴の着弾位置に対し、インク滴が早く着弾する角度で取り付けられたヘッド10には、インク滴の飛翔速度が早くなる動作圧力で動作する流路部材40を組み合わせる。
これにより、ヘッド10の保持部材50への取り付け角度の傾斜方向にばらつきがある複数のヘッドモジュール1を組み合わせて、インクジェット式記録装置に搭載したとしても、複数のヘッドモジュール1の間でインク滴の着弾位置ずれを抑制することができる。また、インク滴の着弾位置ずれを調整する調整手段等が不要になってコストを低減することができる。さらに、各ヘッドモジュール1の着弾位置の調整を行う必要がなくなり、調整作業が不要となってコストを低減することができる。
もちろん、インクジェット式記録装置に複数のヘッドモジュール1を搭載する際には、同じ識別マーク35のヘッド10で構成されるヘッドモジュール1を用いることで、着弾位置ずれを抑制することができる。
なお、ヘッド10が被記録媒体に対して相対移動する移動方向によって着弾位置が逆転してしまうため、上述したヘッド10と供給特性でランク分けした流路部材40によって飛翔速度を調整する組み合わせは、ヘッドモジュール1が固定されて、被記録媒体を搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン型のインクジェット式記録装置に適用することができる。また、ヘッドモジュール1がキャリッジに搭載されて主走査方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型のインクジェット式記録装置の場合には、キャリッジの一方向の移動時のみにインク滴を吐出させて印刷を行わせるようにすればよい。
もちろん、流路部材40の内部に弁体が設けられていない場合であっても、流路部材40の内部の流路の断面積のばらつきによって流路抵抗にばらつきが生じ、液体の供給特性にばらつきが生じることも考えられるため、弁体が内部に設けられていない流路部材40であっても同様に流路部材40をランク分けし、ヘッドケース30を成形した金型に基づいて流路部材40のランクを選定するようにしてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドモジュール全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を有する液体噴射ヘッドモジュールにも適用することができる。
1 液体噴射ヘッドモジュール(インクジェット式記録ヘッドモジュール)、 10 液体噴射ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)、 20 ヘッド本体、 21 液体噴射面、 30 ヘッドケース、 31 保持部、 35、36 識別マーク、 40 流路部材、 50 保持部材、 60 締結部材、 100、110 金型

Claims (5)

  1. 複数の液体噴射ヘッドと、複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材と、を具備し、前記液体噴射ヘッドが前記保持部材に保持される保持部が設けられたヘッドケースを具備する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法であって、
    前記ヘッドケースを成形した金型毎に識別マークを付ける工程と、
    同じ識別マークが付与された前記ヘッドケースを有する前記液体噴射ヘッドを組み合わせて、同一の前記保持部材に保持させる工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドモジュール。
  2. 前記識別マークを付ける工程では、当該識別マークを前記液体噴射ヘッドの液体噴射面側の面及び当該液体噴射面とは反対面側の両方に設けることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。
  3. 前記ヘッドケースを成形する際に同時に前記識別マークを前記ヘッドケースに形成することを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。
  4. 前記液体噴射ヘッドは、前記ヘッドケースに固定された流路部材をさらに具備し、
    前記流路部材を前記液体噴射ヘッドへの液体の供給特性に基づいて分類し、同じ分類となる前記流路部材を同じ識別マークが付与された前記ヘッドケースに固定する工程をさらに具備することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。
  5. 複数の液体噴射ヘッドと、
    複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材と、を具備し、
    前記液体噴射ヘッドは、前記保持部材に保持される保持部が設けられたヘッドケースを有し、
    前記ヘッドケースの前記保持部には、当該ヘッドケースを成形した金型毎に異なる識別マークが設けられており、
    前記保持部材には、同じ前記識別マークが設けられたヘッドケースを有する前記液体噴射ヘッドが保持されていることを特徴とする液体噴射ヘッドモジュール。
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