JP2012179336A - 病理画像診断支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 診断対象の病理画像データから得られる画像情報と、診断結果の付随した既存の病理画像情報をもとに、病理診断支援が可能な病理画像診断支援装置等を提供すること。
【解決手段】 診断対象となる病理画像は、特定の疾患(癌や炎症など)の特徴的な部分だけではなく、正常な細胞や間質・脂肪あるいは炎症部分などが含まれていることが多く、これらの割合を求め、既存病理画像情報の検索により類似画像情報を提示することにより、診断の支援を行うことができる。また、既存の診断結果(テキスト情報)から推定された疾患の特徴部分の診断確率モデルにより、各疾患に対する可能性の確率を計算し、確率の高い疾患に絞り込むことで類似画像検索の精度を上げることができるとともに診断の支援を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンピュータ支援診断(Computer−aided diagnosis:CAD)等に代表される画像診断支援装置に関するものであり、特に、組織や細胞による病理組織診断における病理画像診断支援に関するものである。
コンピュータ支援診断とは、診断における最終判断は医師が行うことを前提として、入力したディジタル画像から検出した病巣候補の位置や、コンピュータを用いて解析した定量的な結果をわかりやすく提示するものである。この技術は、例を挙げると、胸部X線写真による肺がんの検診システム、乳癌マンモグラフィの自動スクリーニングシステム、細胞診の画像診断システム、病理画像診断支援システムなどに用いられている。
病理画像診断支援システムでは、病理画像中の組織および細胞の特徴から、癌と思われる領域を自動的に抽出し、良悪性の判断を行っている。このようなシステムの例として、例えば特許文献1では、図1のような処理の流れになっており、組織構造解析、パターン認識、サポートベクターマシン、HLAC法(高次局所自己相関特徴抽出法の略称で、正常パターンを認識させ、そのパターンから逸脱した像を認識し、逸脱度を数値化するという解析方法)などを用いて解析している。さらに、癌の診断支援においては、(a)グループ1:正常もしくは良性(benign)の細胞核萎縮型、(b)グループ2:正常もしくは良性(benign)の細胞核拡張型、(c)グループ3:未浸潤の前がん状態、及び(d)グループ4:浸潤性のがん状態というように、癌の状態のみに関する分類を行っている。
また、特許文献2においては、画像とそれに関連したテキスト情報を格納し、格納された複数の画像の中から、指定された検索画像をテキスト情報も用いて検索を行う類似画像検索装置も提案されている。
特開2010−203949号公報 特開2009−93563号公報
しかしながら、従来の病理画像診断支援システムでは、正常、良性腫瘍、前癌状態、癌状態などと、癌に関する疾患の数種類の状態分類のみの解析では、実際に診断するという行為においては得られる情報が余りにも限られており、サービスの提供対象が技師レベルであり、医師レベルの情報とは言えない。治療への指針を判断しなければならない医師レベルで必要な情報とは、正常、あるいは癌なのか、あるいは炎症なのか、癌であればどのような癌なのか、炎症であればどのような炎症なのかなどの情報が必要となる。例えば乳癌の場合、「浸潤性乳管癌の中の硬癌」であるというレベルまで特定する必要がある。このようなレベルを考えると、乳癌の場合には、40種類以上の疾患の特定が必要となる。
また、テキスト情報も用いている類似画像検索装置については、以下のような処理を行っている。1次候補画像群を検索するために画像の濃度やテクスチャなどの特徴量を用いてクラスタ分析により分類している。テキスト情報については、エントロピーを計算して、1次候補として画像をクラスタ分析により分けられたクラスタ(群)とテキスト特徴とを関連づけている確率(共起確率)をもとに関連づけている。関連づけられたテキスト特徴を用いて画像特徴の変換処理を行い、これを用いて検索画像の類似画像(2次候補画像群)を検索する。しかし、この装置では以下のように4つの課題がある。
1つ目の課題は、1次候補画像群を検索するために画像の濃度やテクスチャなどを用いる場合、画像全体の特徴量を求めていることに問題があることである。1つの大きな画像(病理画像の場合)中には異なる疾患部分や間質や脂肪など病変とは異なる正常部分も含まれることが多いため、画像全体の特徴量では、分類や診断のために用いるには不十分である。
2つ目の課題は、クラスタ分析により分類しているが、クラスタ数や最初の初期値などの設定により結果が大きく変わることが多いことや、分類が必ずしも医学的な分類とは一致する保証がないこと、1次画像候補群を決めるときに、クラスタの中心から一定の距離内のものを1つの分類にしており、必ずしもクラスタ分析の結果とは一致しないという矛盾があるなどがあげられる。
3つ目の課題は、テキスト特徴として「石灰化陰影」に対して、「発見された」・「発見されなかった」という状態値が設定されているが、病理診断情報では、テキスト特徴に英語も含めた同義語や、状態値についても「見られた」・「認められる」などの同義語が多く、単純な対応表を作成しても役に立たないことが多いということがあげられる。
4つ目の課題は、テキスト情報を用いていながら、結果表示においてどのような疾患(あるいは病変)の可能性があるのかというような情報が得られないことがあげられる。
病理画像の場合、既出の類似画像検索装置で扱っているようなCTやMRI画像における陰影の種類や場所による診断とは異なる。例えば、乳腺疾患の場合には40以上と多くの疾患の種類があり、疾患に対応した画像特徴についても、細胞の集塊の大きさや形状・細胞の配列のしかた(乳頭状・索状・管状など)・正常部分(間質・血管・脂肪など)などを認識し、分類あるいは類似の認識についても医学的な分類や類似と一致することが必要である。さらに、診断支援としてどのような疾患がどれ位の確率であるのか具体的に分かることも重要である。
本発明の目的は、上述した事情に鑑みなされたもので、この発明の主たる目的は、検索画像が与えられたときに、データベースに蓄積されている病理画像を画像情報により類似画像を検索することと、検索画像に含まれる疾患の特徴的部分を認識することにより、その特徴を表すテキストをもとにして疾患ごとの診断確率を計算し、可能性のある疾患を持つ類似画像に絞り込むことである。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係わる病理画像診断支援装置は、請求項1の記載によれば、複数の病理標本画像を入力・数値化して画像特徴量を格納する病理画像データ格納手段と、これらの画像に付随した診断テキスト情報を数値化したものを格納し、診断確率モデルのパラメータを推定するための診断所見テキストデータ格納手段と、検索画像を数値化して既存の画像データの中から類似のものを検索するとともに、数値化した検索画像の情報をもとに診断確率モデルにより疾患ごとの診断確率を求め、推定された疾患により類似画像検索結果を絞り込む病理画像データ検索手段と、検索された結果を表示する表示手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係わる病理画像診断支援装置は、請求項2の記載によれば、前記病理画像データ格納手段に入力された訓練用画像データから特徴部分を抽出し訓練データとして数値化し格納する訓練データ数値化手段と、前記病理画像データ格納手段に入力された既存症例画像データを小画像に分割し数値化した上で、前記の数値化された訓練データとのパターン認識技術による認識情報データを格納する画像特徴量抽出手段を含むことを特徴とする。
また、本発明に係わる病理画像診断支援装置は、請求項3の記載によれば、前記診断所見テキストデータ格納手段に入力されたテキスト情報から、定型化されていない文章の集まりを自然言語解析の手法を使って単語やフレーズに分割し、それらの出現頻度や相関関係を分析して有用な情報を抽出する手法を用いて、疾患とキーワードとの関係の変換辞書を作成し、さらにテキストデータをこの変換辞書をもとに数値化するするテキスト処理手段と、前記診断所見テキストの数値化データから診断確率モデルのパラメータを推定する診断確率モデルパラメータ推定手段と、を診断所見テキストデータ格納手段に含むことを特徴とする。
また、本発明に係わる病理画像診断支援装置は、請求項4の記載によれば、前記病理画像データ検索手段において入力された検索画像データを小画像に分割し数値化した上で、前記の数値化された訓練データとのパターン認識技術による認識情報データに変換する画像特徴量抽出手段と、既存症例画像データの認識情報データを比較して類似の画像を抽出するとともに、認識情報データを診断確率モデルにあてはめ、疾患ごとの診断確率を計算する類似画像検索手段と、を病理画像データ検索手段に含むことを特徴とする。
また、本発明に係わる病理画像診断支援装置は、請求項5の記載によれば、前記表示手段において、検索された類似画像の一覧とその拡大画像、各画像に付随する診断所見情報、疾患ごとの診断確率を表示することを特徴とする。
本発明によれば、病理組織画像データから得られる画像特徴量と、既存の画像特徴量および診断テキスト情報を利用した病理診断支援が可能な病理画像診断支援装置を実現することができる。
また、本発明によれば、病理画像のように、部位別の疾患でも多くの種類があり、疾患に対応した画像特徴についても、細胞の集塊の大きさや形状・細胞の配列のしかた(乳頭状・索状・管状など)や正常部分(間質・血管・脂肪など)などの複雑な画像を認識し、類似の認識についても医学的な分類と一致させることで、どのような疾患がどれ位の確率であるのか具体的に表示することが可能となる。
さらに、本発明によれば、蓄積された既存の病理画像情報と対応する診断テキスト情報から診断確率モデルのパラメータを推定することにより、新規の検索病理画像の画像情報をもとに類似画像の検索を行い、さらにどれ位の確率でどの疾患の可能性があるのかという情報を得ることにより、診断支援が可能になると共に、疾患の確率をもとにした検索結果の絞り込みにより検索精度を向上させることができる。
従来の画像診断の流れの一例を示したフローチャート。 実施形態に係わる病理画像診断支援装置のハードウェア構成図。 実施形態に係わる病理画像診断支援装置の機能ブロック図。 訓練データ処理部のフローチャート。 既存症例用画像データ処理部のフローチャート。 検索用画像データ処理部のフローチャート テキスト解析処理部のフローチャート。 画像検索部のフローチャート。 画像ごとの特徴ベクトルの例。 変換辞書の内容の一部を示す。 画像の特徴を表すキーワードおよび述語表の例。 確率計算用パラメータの例。
以下、本発明を実施するための形態を図面にしたがって説明する。図2は、本発明の病理画像診断支援装置(以下、診断支援装置とする。)の実施形態に係わるハードウェア構成図である。図3は、本発明の診断支援装置の機能ブロック図である。
本発明の診断支援装置は、図2によれば、診断支援装置としてのコンピュータ10と、診断所見データを取り込むためのテキスト取り込み装置20、病理画像等の各種画像を取り込むための画像取り込み装置30とから構成されている。なお、コンピュータ10には、データ入力や各種の処理を指示するためのキーボードやポインティングデバイスと、処理結果等を表示するための画像表示部等が接続されている。
また、画像取り込み装置30は、例えばデジタルカメラが取り付けられた顕微鏡や、バーチャルスライド(顕微鏡画像システム)であり、プレパラート(ガラス)上の病理標本がこれらの装置をとおしてJpegなどのディジタル形式の画像ファイルに変換される。コンピュータ10からの指示により、病理画像等の各種画像ファイルがコンピュータ10へ取り込まれる。テキスト取り込み装置20は、例えば電子カルテが保存されているコンピュータデータベース等であり、病理診断所見などのテキスト情報がコンピュータ10に取り込まれる。
図3は、診断支援装置の機能ブロック図を示すものである。取り込み画像保管部100は、図2の画像取り込み装置30により取り込まれた病理画像ファイルを保管する。保管された画像ファイルは、既存症例用処理画像データ保管部150に保管する既存症例と、検索すべき画像である新規の検索用症例である。病理では、胃癌、肺癌、脳腫瘍などの体の各部位の癌などの診断を行うが、ここでは乳癌を含む乳腺疾患を例として示す。
訓練データとは、各乳腺疾患の特徴的な部分や正常部分の小さな画像であり、パターン認識により症例画像がどのような特徴をどれ位持つのかを判断するために用いる。取り込まれた診断のついた既存症例の一部(各疾患で数例ずつ)の画像を用いて、訓練データ処理部110において訓練データを抽出し、訓練データ保管部130に保管する。
診断がついている既存症例として取り込まれた画像ファイルは、既存症例用画像データ処理部120において、訓練データ保管部130に保管された訓練データと照合しながら、数値情報に変換されて既存症例用処理画像データ保管部150に保管される。
検索用症例として新規に取り込まれた画像ファイルは、検索用画像データ処理部140において、訓練データ保管部130に保管された訓練データと照合しながら、数値情報に変換されて検索用処理画像データ保管部160に保管される。ただし、この検索用症例は未だどのような疾患であるかという診断はついていない。
診断所見テキスト保管部200に保管されている病理診断所見情報は、既存症例用画像と対応している。つまり、一つの既存症例は病理標本画像ファイル、病理診断所見テキストおよび診断結果を含むものである。テキスト解析処理部210は、この病理診断所見テキストと診断結果を入力して、テキストマイニングにより変換辞書を作成し、この変換辞書をもとにして、もとの病理利診断所見テキストを数値に変換し、確率計算用パラメータ保管部250および確率計算用テキスト保管部260に保管する。
画像検索部300では、検索用処理画像データ保管部160にある数値化された検索用処理画像が既存症例用処理画像保管部150の中に類似したものがないか検索を行い、確率計算用パラメータ保管部250および確率計算用テキスト保管部260から検索用処理画像にリンクしたテキスト情報とパラメータをもとに、検索結果の絞り込みを行う。さらに、結果表示部310において、画像の一覧と疾患ごとの確率を表示する。
訓練データ処理部110について、図4をもとに詳しく説明する。取り込まれたJpeg形式などの画像ファイル(例えば、1024×704ピクセル)を画面に表示する(s110)。表示された画像を見ながら、マウスで選択して(s120)、疾患の特徴的な部分の小さな画像(例えば、128×128ピクセル)を訓練データとして取り出す(s130)。どの部分が特徴的であるかは、病理医など専門家が見ることにより判断する。例えば、硬癌や浸潤性小葉癌であれば索状構造を表す部分、乳頭癌や乳頭腺管癌であれば乳頭状構造を表す部分、正常であれば正常な乳腺・間質・脂肪部分などをそれぞれ表すところをとりだし、ウェーブレット変換などにより数値化し(s140)、訓練データとする(s150)。その他、フーリエ変換など公知の方法により行ってもよい。1つの大きな画像からそれぞれ複数個(5〜10個)取り出して、処理を繰り返し(s160)、訓練データ保管部110に保管する(s150)。これらの訓練データはどのような特徴であるかの区別がつけられており、特徴の種類だけこれらの処理を繰り返す(s170)。
既存症例用画像データ処理部120について、図5をもとに詳しく説明する。取り込まれたJpeg形式などの画像ファイル(例えば、1024×704ピクセル)を入力し(s400)、全体を分割(例えば150個、ただし重複がある)して150個の小画像が得られる(s410)。各小画像に対してウェーブレット変換などにより数値に変換する(s420)。訓練データ保管部130にある特徴ごとの訓練データとニューラルネットワークなどによりパターン認識を行い、どの特徴に分類されるのか判断する(s430)。このパターン認識の方法は、ニューラルネットワークやSVM(サポートベクターマシン)、判別分析など公知の手法により行うこととしてよい。この処理を小画像の数(150)だけ繰り返し(s440)、図9にあるような画像ごとの特徴ベクトル(カウント表)を作成する。この特徴ベクトルは、診断のついている既存症例であるので、疾患名とともに既存症例用処理画像データ保管部150に保管する(s450)。この処理を既存症例数だけ繰り返す(s460)。
検索用画像データ処理部140について、図6をもとに詳しく説明する。取り込まれたJpeg形式などの画像ファイルを入力し(s500)、全体を分割して150個の小画像が得られる(s510)。各小画像に対してウェーブレット変換などにより数値に変換する(s520)。訓練データ保管部130にある特徴ごとの訓練データとニューラルネットワークなどによりパターン認識を行い、どの特徴に分類されるのか判断する(s530)。この処理を小画像の数(150)だけ繰り返し、図9にあるような画像ごとの特徴ベクトル(カウント表)を作成する(s540)。この特徴ベクトルは、診断のついている既存症例であるので、疾患名とともに検索用処理画像データ保管部160に保管する(s550)。
テキスト解析処理部210について、図7をもとに詳細に説明する。最初に、入力されたすべての病理診断所見テキストに対して(s200)、定型化されていない文章の集まりを自然言語解析の手法を使って単語やフレーズに分割し、それらの出現頻度や相関関係を分析して有用な情報を抽出する手法(テキストマイニング)により、キーワードとそのキーワードに主語述語の関係を持つ述語の抽出を行い、一覧表を作成する(s210)。これは、公知の一般的なテキストマイニングの手法を用いて行う。
この抽出されたキーワードおよび述語に対して、病理診断に関係があると考えられるものを抽出し、キーワードとしての同義語および述語としての同義語の整理を行い、変換辞書を作成する(s220)。キーワードは同義語や、述語表現も同様の意味を持つ異なる表現が多い。このため、特に肯定表現/否定表現という述語表現を作り、これにより述語の中の単語が自動的に生成されるような表を作成する。肯定表現では、「示す」、「見られる」、「形成する」などの表現が含まれ、否定表現では、「無い」、「乏しい」、「はっきりしない」などの表現が含まれる。この表を参照して、同義語をまとめたキーワードおよび述語の関係を表として作成する(図10)。これら2つの表のことを変換辞書とする。変換辞書では、キーワードと番号が対応しており、文章をこの辞書を用いて変換することにより、同じ意味を持つキーワードおよび述語の表現は同じ数値に変換することができる。変換辞書の作成は自動的にできるが、手作業でもできる。現状では、手作業で行うことが有効である。
症例ごとに診断所見テキストを入力データとして(s230)、変換辞書を参照しながら文章を数値化する。数値化は、同じ意味のキーワード群とそれに対する述語に対してキーワード番号が振られているので、対応するキーワードおよび述語がきたら番号を対応させることにより行う(s240)。
症例ごとに診断所見テキストを入力して、変換辞書を参照しながら文章を数値データに変換することを既存症例数だけ繰り返す(s250)。
診断確率モデルを作成する際、キーワードおよび述語の組み合わせが多すぎると正しく機能しないために、統計分析などにより組み合わせの整理統合を行う(s260)。整理統合の基準は、各診断所見テキストは診断結果である疾患名が付加されているため、この疾患を判別できるような、適切な個数のキーワードおよび述語の組み合わせを抽出することにある。これは公知の正準判別分析などの統計的手法を用いて行うことができる。例えば、正準判別分析の場合、変数(キーワードおよび述語)を整理統合していった場合、変数がその判別モデルに対してどれくらい寄与しているか、モデルが疾患の判別にどれ位信頼性があるのかなど、判断の指標が求まるので、最適な整理統合結果を得やすい。訓練データ処理部110において、癌などの特徴的な部分を訓練データとして抽出するが、このキーワードおよび述語関係が表現するような特徴部分を抽出する必要があり、確率計算用テキスト保管部260に訓練データにリンクさせた形でキーワードおよび述語を保管する。
上で抽出された変数(キーワードおよび述語)群をもとにして、診断テキストによる疾患の診断確率モデルのパラメータを推定する。例えば、「DCIS成分およびADH成分を認める。」というテキストが与えられた時に、異型乳管過形成である確率は0.3345、非浸潤小葉癌である確率は0.2009、非浸潤性乳管癌である確率は0.1588というような結果をベイズの定理をもとにした診断確率モデルによって得られることを考えるが、このモデルのパラメータを計算する(S270)。この計算には式1を用いる。
式1
P(w|C
=(文章中にキーワードと述語wを持つ疾患Cと診断された所見の件数)
÷(疾患Cと診断された所見の件数)
ここで計算されたパラメータは、確率計算用パラメータ保管部250にキーワードおよび述語と疾患名に対応させて保管される。
画像検索部300について、図8をもとに詳しく説明する。検索用処理画像データ保管部160にある数値化された検索用処理画像を入力する(S300)。この画像はまだ診断がついていない症例である。
つぎに、既存症例用処理画像保管部150に保管されている数値化された既存症例処理画像を一件取り出す(S310)。数値化された検索用処理画像と既存症例処理画像はともに図9におけるデータ形式である。そのため、特徴ごとの数値の差の2乗和を計算し、これを検索用処理画像と既存症例処理画像との距離とする(S320)。
上で求まった距離が、しきい値(例えば、1000などの値)以下であれば、検索用処理画像と既存症例処理画像が類似しているとして、その症例番号や疾患名を記憶しておく(S340)。既存症例用処理画像保管部150に保管されているすべての既存症例処理画像に対してこの処理を行う(S350)。
図9におけるデータ形式である数値化された検索用処理画像の、数値がある値(例えば、20などの値)以上の特徴を取り出す。確率計算用テキスト保管部260には、図11に示す形式で表が保管されているので取り出された特徴に対応するテキストを入力する(S360)。例えば、図11の最初の2つの特徴に対してカウント値が大きい場合、「索状が見られる。」および「繊維化が認められる。」というテキストが入力される。
これらのテキストから、確率計算用パラメータ保管部250に保管されている図12の形式の表の値を、ベイズの定理をもとにした式2にあてはめ、疾患ごとの確率を計算する(S370)。疾患1に対して、上のテキストである場合、図12の0.3と0.01という値を取り出し、式2に当てはめると、疾患1である確率が計算される。疾患2に対して、0.2と0.1を取り出し、式2に当てはめると、疾患2である確率が計算される。このようにして、すべての疾患に対して確率を計算し、例えば確率が0.1以上の場合を可能性のある疾患とする。
式2
Figure 2012179336
ただし、Ciは疾患、Wjはキーワードおよび述語、
P(C)=1/n、nは疾患の種類。
S340において類似画像が症例番号と疾患名により記憶されているので、上記の可能性のある疾患で絞り込むことができる(S380)。複数の疾患に対する確率も求まっており、この情報と絞り込まれた画像の一覧を結果として画面に表示する(S390)。この結果、新規の検索病理画像の画像情報をもとに類似画像の検索を行い、さらに、どれ位の確率でどの疾患の可能性があるのかという情報を得ることにより、診断支援を可能にすることができる。また、この疾患の確率がある数値以上の疾患の画像だけを表示するという検索結果の絞り込みを行うことにより検索精度を向上させるもことができる。
10・・・コンピュータ
20・・・テキスト取り込み装置
30・・・画像取り込み装置

Claims (5)

  1. 複数の病理標本画像を数値化して画像特徴量を格納する病理画像データ格納手段と、
    これらの画像に付随した診断テキスト情報を数値化したものを格納し、診断確率モデルのパラメータを推定するための診断所見テキストデータ格納手段と、
    検索画像を数値化して既存の画像データの中から類似のものを検索するとともに、数値化した検索画像の情報をもとに診断確率モデルにより疾患ごとの診断確率を求め、推定された疾患により類似画像検索結果を絞り込む病理画像データ検索手段と、
    検索された結果を表示する表示手段と、
    を含むことを特徴とする病理画像診断支援装置。
  2. 前記病理画像データ格納手段に入力された訓練用画像データから特徴部分を抽出し訓練データとして数値化し格納する訓練データ数値化手段と、
    前記病理画像データ格納手段に入力された既存症例画像データを小画像に分割し数値化した上で、前記の数値化された訓練データとのパターン認識技術による認識情報データを格納する画像特徴量抽出手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の病理画像診断支援装置。
  3. 前記診断所見テキストデータ格納手段に入力されたテキスト情報から、定型化されていない文章の集まりを自然言語解析の手法を使って単語やフレーズに分割し、それらの出現頻度や相関関係を分析して有用な情報を抽出する手法を用いて、疾患とキーワードとの関係の変換辞書を作成し、さらにテキストデータをこの変換辞書をもとに数値化するするテキスト処理手段と、
    前記診断所見テキストの数値化データから診断確率モデルのパラメータを推定する診断確率モデルパラメータ推定手段と、
    を診断所見テキストデータ格納手段に含むことを特徴とする請求項1に記載の病理画像診断支援装置。
  4. 前記病理画像データ検索手段において入力された検索画像データを小画像に分割し数値化した上で、前記の数値化された訓練データとのパターン認識技術による認識情報データに変換する画像特徴量抽出手段と、
    既存症例画像データの認識情報データを比較して類似の画像を抽出するとともに、認識情報データを診断確率モデルにあてはめ、疾患ごとの診断確率を計算する類似画像検索手段と、
    を病理画像データ検索手段に含むことを特徴とする請求項1に記載の病理画像診断支援装置。
  5. 前記表示手段において、検索された類似画像の一覧とその拡大画像、各画像に付随する診断所見情報、疾患ごとの診断確率を表示することを特徴とする請求項1に記載の病理画像診断支援装置。
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