JP2012178479A - 無線電力伝送システム - Google Patents

無線電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP2012178479A
JP2012178479A JP2011041009A JP2011041009A JP2012178479A JP 2012178479 A JP2012178479 A JP 2012178479A JP 2011041009 A JP2011041009 A JP 2011041009A JP 2011041009 A JP2011041009 A JP 2011041009A JP 2012178479 A JP2012178479 A JP 2012178479A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spiral coil
wireless power
power transmission
transmission system
transmitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011041009A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6024013B2 (ja
Inventor
Toshio Ishizaki
俊雄 石崎
Ikuo Awai
郁雄 粟井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ryukoku University
Original Assignee
Ryukoku University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ryukoku University filed Critical Ryukoku University
Priority to JP2011041009A priority Critical patent/JP6024013B2/ja
Publication of JP2012178479A publication Critical patent/JP2012178479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6024013B2 publication Critical patent/JP6024013B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】送信側電子装置の大型化を抑制し、しかも、受信側電子装置の場所による電力伝送のばらつきが少なく、更に、受信側電子装置がより小型化された無線電力伝送システムを提供する。
【解決手段】この無線電力伝送システム1は、送信側スパイラルコイル21aを有した送信側共振器21を含む送信側電子装置2と、送信側スパイラルコイル21aよりもスパイラルの直径が小さい受信側スパイラルコイル31aを有した受信側共振器31を含む受信側電子装置3と、を備えてなり、送信側スパイラルコイル21aは、周辺領域Nと内方領域Mとで、電気導線21aaの有無又は線間ピッチgが異なっており、受信側スパイラルコイル31aは、送信側スパイラルコイル21aより電気導線31aaが密に巻かれており、送信側共振器21と受信側共振器31が所定の共振周波数で共振することによって、送信側電子装置2から受信側電子装置3に無線で電力を伝送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振方式の無線電力伝送システムに関する。
従来より、送信側電子装置から受信側電子装置へ電力を無線(無接触)で伝送する無線電力伝送システムの研究開発が盛んに行われている。無線電力伝送システムは、機械的な接触を必要としないため、耐久性が高く、騒音が少ないなどの利点がある。このような無線電力伝送システムには、遠方まで伝播する電磁波を用いて行うものと、遠方に伝播せず近傍にしか存在しない電磁場(エバネセント界)による結合を用いて行うものと、がある。後者の電磁場による結合を用いて行うものは、電力を受信する受信側電子装置が存在すれば電力の送信側電子装置との結合に応じて、送信側電子装置が有する電力(エネルギー)が受信側電子装置に伝送されるものであって、主に、電磁誘導方式と共振方式が提唱されている。
共振方式の無線電力伝送システムは、送信側電子装置に設けられた送信側共振器の共振周波数と受信側電子装置に設けられた受信側共振器の共振周波数を一致させ、共振している送信側共振器からの電磁場によって受信側共振器に共振を起こさせて電力を伝送するものである。この方式は、通常、電磁誘導方式に比べて伝送効率を高くすることができ、また、共振しない周辺の物体に影響がないようにできる。共振方式の無線電力伝送システムとして、例えば、特許文献1には、並列に結合したヘリカルコイルとコンデンサを送信側共振器及び受信側共振器としたものが記載されている。この特許文献1では、送信側共振器と受信側共振器の構造と大きさを同じにすることで、それらの共振周波数を一致させている。
また、特許文献2には、直径が大きいヘリカルコイルを送信側共振器とし、直径が小さいスパイラルコイルを受信側共振器としたものが記載されている。この特許文献2では、送信側共振器と受信側共振器の構造と大きさを異ならせ、かつ、それらの共振周波数を一致させるようにしている。そして、特許文献2では、受信側共振器をスパイラルコイルにして、それの占める体積を比較的小さくすることで、携帯可能な通信端末機やコンピュータなどの受信側電子装置を小型化している。
米国特許公開2009/0015075号公報 特開2010−279239号公報
ところで、固定設置される送信側電子装置と、携帯されて移動する受信側電子装置と、からなる無線電力伝送システムを考えた場合、受信側電子装置は、できるだけ小型化することが望まれる。加えて、送信側電子装置は、できるだけ広い範囲で十分な電力が受信側電子装置に伝送されるように、例えば電力を送信する面積を大きくしたり、場所による電力伝送のばらつきを少なくしたりするのが好ましい。
しかしながら、電力を送信する面積を大きくするために、特許文献1、2に記載のヘリカルコイルを用いて送信側共振器を構成したとすると、送信側共振器が厚くなって送信側電子装置全体の大型化を招来する。また、受信側電子装置については、特許文献1に記載のヘリカルコイルを用いて受信側共振器を構成したとすると、やはり受信側電子装置の大型化を招来し、携帯可能な程度の小型化は難しい。また、特許文献2に記載のスパイラルコイルを用いれば、受信側電子装置のかなりの程度の小型化は可能と考えられるが、更なる小型化へのニーズは高いと考えられる。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信側電子装置について電力を送信する面積を大きくしたときでも装置全体の大型化を抑制し、しかも、受信側電子装置の場所による電力伝送のばらつきが少なく、更に、受信側電子装置が携帯に好適なように、より小型化された無線電力伝送システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の無線電力伝送システムは、電気導線が平面的でスパイラル状に巻かれて形成される送信側スパイラルコイルを有した送信側共振器を含む送信側電子装置と、電気導線が平面的でスパイラル状に巻かれて形成されるものであって、前記送信側スパイラルコイルよりもスパイラルの直径が小さい受信側スパイラルコイルを有した受信側共振器を含む受信側電子装置と、を備えてなり、前記送信側スパイラルコイルは、周辺領域とその周辺領域の内側に位置してスパイラルの中心を含む内方領域とで、前記電気導線の有無又は線間ピッチが異なっており、前記受信側スパイラルコイルは、前記送信側スパイラルコイルより前記電気導線が密に巻かれており、前記送信側共振器が所定の共振周波数で共振し、前記受信側共振器が前記送信側共振器の共振周波数で共振することによって、前記送信側電子装置から前記受信側電子装置に無線で電力を伝送することを特徴とする。
請求項2に記載の無線電力伝送システムは、請求項1に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域のみに前記電気導線が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の無線電力伝送システムは、請求項2に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径よりも小さくなっていることを特徴とする。
請求項4に記載の無線電力伝送システムは、請求項3に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径の6分の1以下になっていることを特徴とする。
請求項5に記載の無線電力伝送システムは、請求項1に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域と前記内方領域に連続して設けられており、前記周辺領域では前記電気導線が密に巻かれており、前記内方領域では前記電気導線が疎に巻かれていることを特徴とする。
請求項6に記載の無線電力伝送システムは、請求項5に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径の9分の1以下になっていることを特徴とする。
請求項7に記載の無線電力伝送システムは、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記送信側スパイラルコイルは、1/2波長で共振する両端開放のものであることを特徴とする。
請求項8に記載の無線電力伝送システムは、請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記受信側共振器は、前記受信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチが前記送信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチの2分の1以下になっていることを特徴とする。
請求項9に記載の無線電力伝送システムは、請求項1〜8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記受信側共振器は、前記受信側スパイラルコイルの両端間にコンデンサが設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の無線電力伝送システムは、請求項9に記載の無線電力伝送システムにおいて、前記受信側スパイラルコイルは、直径が、前記送信側スパイラルコイルの直径の7分の1以下になっていることを特徴とする。
本発明によれば、無線電力伝送システムにおいて、送信側電子装置の送信側共振器及び受信側電子装置の受信側共振器にスパイラルコイルを用い、その送信側スパイラルコイルの周辺領域と内方領域とで電気導線の有無又は線間ピッチが異なっており、受信側スパイラルコイルの電気導線は送信側スパイラルコイルよりも密に巻かれているので、送信側電子装置について、電力を送信する面積を大きくしたときでも装置全体の大型化を抑制し、しかも、受信側電子装置の場所による電力伝送のばらつきを少なくし、更に、受信側電子装置を携帯に好適なように、より小型化することが可能になる。
本発明の実施形態に係る無線電力伝送システムの構成を示す模式図である。 同上の無線電力伝送システムの送信側スパイラルコイルの例を示す平面図である。 同上の無線電力伝送システムの送信側スパイラルコイルの別の例を示す平面図である。 参考としての送信側スパイラルコイルの別の例を示す平面図である。 同上の無線電力伝送システムの受信側共振器の例を示すものであって、(a)が平面図、(b)が拡大平面図である。 同上の無線電力伝送システムのための実験構成を示す模式図である。 同上の無線電力伝送システムの電力の伝送特性を示す図である。
以下、本発明を実施するための好ましい形態を図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態に係る無線電力伝送システム1は、図1に模式的に示すように、送信側電子装置2と受信側電子装置3を備えており、電磁波を用いずに、電磁場(エバネセント界)による結合を用いて、送信側電子装置2から受信側電子装置3へ電力を無線で伝送するものである。この無線電力伝送システム1は、送信側電子装置2が、床や壁への埋め込みなどによって固定設置され、受信側電子装置3が、携帯されて移動しながらでも電力の伝送が行えるようなシステムに好適に応用される。
送信側電子装置2は、図1に示すように、所定の周波数で共振する送信側共振器21を含むものであり、この送信側共振器21は、電気導線21aaが平面的でスパイラル状に巻かれて形成される送信側スパイラルコイル21aを有している。
送信側スパイラルコイル21aは、図2及び図3に示すようなものであり、図4に示すような、スパイラルの中心からスパイラルの最外側までにわたって電気導線21aaの全ての線間ピッチgを一定に保って巻いてある、所謂、均等巻のスパイラルコイルではない。すなわち、送信側スパイラルコイル21aは、周辺領域N(図2及び図3中、破線で示す同心円同士の間の領域)とその周辺領域Nの内側に位置してスパイラルの中心を含む内方領域Mとで、電気導線21aaの有無又は線間ピッチgが異なっている。
図2に示す送信側スパイラルコイル21aは、周辺領域Nと周辺領域Nの内側に位置する内方領域Mの2つの領域に分かれており、スパイラルの内方端からスパイラルの外方端に至る電気導線21aaが周辺領域Nのみに設けられている、すなわち、エッジワイズ巻のスパイラルコイル(edge−wise spiral coil)になっている。そして、電気導線21aaは、密に(短い線間ピッチgで)巻かれている。より詳しくは、エッジワイズ巻の送信側スパイラルコイル21aは、通常、周辺領域Nの半径方向の長さ(電気導線21aaの最内側から最外側までの半径方向の長さ)nが、内方領域Mの半径(スパイラルの中心から電気導線21aaの最内側までの半径方向の長さ)mよりも小さくなっている。図2に示すこの送信側スパイラルコイル21aは、長さnが長さmの6分の1以下になっているものである。
図3に示す送信側スパイラルコイル21aは、周辺領域Nと内方領域Mの2つの領域に分かれており、周辺領域Nから内方領域Mにも連続して設けられており、周辺領域Nでは電気導線21aaが密に巻かれており、内方領域Mでは電気導線21aaが疎に(周辺領域Nよりも大きな線間ピッチgで)均等巻で巻かれている、すなわち、エッジワイズ巻+均等巻のスパイラルコイルになっている。図3に示すこの送信側スパイラルコイル21aは、周辺領域Nの半径方向の長さnは、内方領域Mの半径方向の長さmの9分の1以下になっているものである。
送信側スパイラルコイル21aは、その共振方式、すなわち共振波長や両端の処理などは限定されるものではないが、図2及び図3に示すような1/2波長で共振する両端開放のものを用いれば、電力を送信する面積を大きくするのに有利であり、また、設置のし易さやエネルギー損失が少ないなどの点からも好ましい。
なお、送信側共振器21に電力の送信信号を送って、それを共振させるためには、図1に示すように、送信側スパイラルコイル21aと電磁場で結合した送信側結合ループ22を用いることができる。送信側結合ループ22には、送信信号生成回路23からの高周波数の電力の送信信号が入力される。送信側結合ループ22に入力された電力の送信信号は、インピーダンスが整合されて送信側共振器21に送られる。
次に、受信側電子装置3について説明する。受信側電子装置3は、送信側共振器21と同じ共振周波数で共振する受信側共振器31を含むものであり、この受信側共振器31は、送信側共振器21と同様、電気導線31aaが平面的でスパイラル状に巻かれて形成される受信側スパイラルコイル31aを有している。この受信側スパイラルコイル31aは、送信側スパイラルコイル21aよりもスパイラルの直径が小さい。
受信側スパイラルコイル31aは、直径を小さくするために、図5に示すように、電気導線31aaが送信側スパイラルコイル21aの電気導線21aaよりも密に巻かれており、従って、電気導線31aaの線間ピッチg’が電気導線21aaの線間ピッチgよりも小さい(例えば、2分の1以下)。受信側共振器31は、受信側スパイラルコイル31aの直径を更に小さくするために、受信側スパイラルコイル31aの両端間にコンデンサ31bが設けられているようにすることが好ましい。コンデンサ31bを付加すると、受信側共振器31の共振周波数f(Hz)は、受信側スパイラルコイル31aのインダクタンスLとコンデンサ31bのキャパシタンスCによって、f=1/(2π√(LC))の式に従うようになるため、インダクタンスLが小さく、すなわち、受信側スパイラルコイル31aの電気導線31aaが短くて済むからである。図5に示すこの受信側スパイラルコイル31aの直径は、コンデンサ31bを付加することによって、送信側スパイラルコイル21aの直径の7分の1以下になっているものである。
なお、図5に示す受信側スパイラルコイル31aは、エッジワイズ巻に近いものとなっているが、受信側スパイラルコイル31aは、密に巻く以外は、巻き方が特に限定されるものではない。
なお、共振した受信側共振器31から電力の送信信号を負荷回路33に伝送するためには、図1に示すように、受信側スパイラルコイル31aと電磁場で結合した受信側結合ループ32を用いることができる。電力の送信信号は、受信側スパイラルコイル31aから受信側結合ループ32を介してインピーダンスの整合がされて、負荷回路33に伝送される。負荷回路33は、携帯される通信端末機やコンピュータなどの受信側電子装置3の機能を発揮するため回路である。
以上説明した構成の無線電力伝送システム1では、送信側共振器21が所定の周波数で共振し、その電磁場によって受信側共振器31が共振する。それによって、送信側共振器21から受信側共振器31に、すなわち、送信側電子装置2から受信側電子装置3に無線で電力が伝送される。
送信側共振器21は、電気導線21aaが平面的でスパイラル状に巻かれて形成される送信側スパイラルコイル21aを用いているので、電力を送信する面積を大きくしたときでも、厚みは大きくはならないために装置全体の大型化を抑制することができる。また、受信側電子装置3は、受信側スパイラルコイル31aを小さくすることができるので、全体を携帯に好適なように、より小型化することができる。
また、送信側スパイラルコイル21aは、電気導線21aaが平面的でスパイラル状に巻かれて形成されたものであるので、スパイラルコイルを均等巻以外のものとすることが容易に可能である。そして、送信側スパイラルコイル21aは、図2及び図3に示すように、周辺領域Nと内方領域Mとで電気導線21aaの有無又は線間ピッチgが異なっているようにすることで、以下の実験例に示すように、移動する受信側電子装置3の場所による電力伝送のばらつきを少なくすることができる。
次に、無線電力伝送システム1の実験例を示す。この実験例は、実験が可能なように送信側スパイラルコイル21aの直径は比較的小さいもの(23.7cm)を用いている。また、この実験例は、送信側共振器21と受信側共振器31の共振周波数をともに約25MHzとして、図6に示すように、送信側結合ループ22の入力端子iに約25MHzの電力の送信信号を入力させて、受信側スパイラルコイル31aを(すなわち、受信側共振器31及び受信側結合ループ32を)送信側スパイラルコイル21aの中心軸Aから横方向(中心軸Aの垂直方向)(図6におけるX方向)にずらして送信側共振器21と受信側共振器31の結合係数(伝送される電力の割合)を受信側結合ループ32で測定したものである。
送信側共振器21の送信側スパイラルコイル21aは、エッジワイズ巻(図2に示したもの)、エッジワイズ巻+均等巻(図3に示したもの)、均等巻き(図4に示したもの)の3種類を用いた。エッジワイズ巻のものは、線間ピッチgが0.4cm、巻数が4.1ターンとし、エッジワイズ巻+均等巻のものは、エッジワイズ巻の部分は線間ピッチgが0.4cm、巻数が2.7ターン、均等巻の部分は線間ピッチgが2.0cm、巻数が5.3ターンとし、均等巻のものは、線間ピッチgが1.0cm、巻数が11.4ターンとしている。
受信側共振器31は、図5に示したものであり、受信側スパイラルコイル31aは、直径が3.1cm、線間ピッチg’が0.2cm、巻数が4.5ターンであり、コンデンサ31bのキャパシタンスが68pFである。なお、受信側スパイラルコイル31aのインダクタンスは、0.6μHとなっている。
図7(a)、(b)、(c)はそれぞれ、送信側スパイラルコイル21aと受信側スパイラルコイル31aの間の距離dを2cm、4cm、6cmとして測定した結果を示すものである。横軸が中心軸Aからの距離(ずれ)、縦軸が結合係数である。図中の曲線a、b、cはそれぞれ、エッジワイズ巻、エッジワイズ巻+均等巻、均等巻のスパイラルコイルを用いた結果を示している。
図より、エッジワイズ巻(曲線a)とエッジワイズ巻+均等巻(曲線b)は、均等巻(曲線c)に比べて、中心軸Aからの距離に対する結合係数の変化が少なく、結合係数が安定していることが分かる。具体的には、距離dが2cm、4cm、6cmいずれの場合でも、中心軸Aからの距離が約6cm以上で、均等巻(曲線c)は結合係数が急激に下がっているが、エッジワイズ巻(曲線a)及びエッジワイズ巻+均等巻(曲線b)は、ほぼ一定を保っているか、又は、均等巻(曲線c)ほどは下がっていない。よって、エッジワイズ巻或いはエッジワイズ巻+均等巻の送信側スパイラルコイル21aを用いると、均等巻のスパイラルコイル21aを用いた場合に比べて、受信側スパイラルコイル31a、すなわち受信側電子装置3の場所による電力伝送のばらつきを少なくすることができる。なお、エッジワイズ巻(曲線a)とエッジワイズ巻+均等巻(曲線b)とを比較すると、特性の差が見られるため、この差をもってどちらかの選択を決定することも可能である。
また、この実験例の送信側スパイラルコイル21aの直径は比較的小さいものであるが、この実験例の結果をスケーリング則により、送信側スパイラルコイル21aの直径を大きくして、電力を送信する面積が大きいものに適用することができる。
以上、本発明の実施形態に係る無線電力伝送システムについて説明したが、本発明は、上述の実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。例えば、周辺領域Nと内方領域Mとで電気導線21aaの有無又は線間ピッチgが異なっているようにした送信側スパイラルコイル21aは、システムに応じた最適化も可能であり、エッジワイズ巻或いはエッジワイズ巻+均等巻の他に、例えば、周辺領域Nと内方領域Mの両方又は片方を、周辺に向かうにつれて徐々に密になるように巻いたり、或いは、場合によっては、周辺に向かうにつれて徐々に疎になるように巻いたりするなども可能である。
また、上記の送信側結合ループ22は、図1に示す本実施形態では、送信側共振器21と距離をおいて異なる平面上に配置されているが、送信側結合ループ22のループの大きさを適切に選ぶことにより、送信側共振器21と送信側結合ループ22を同一平面上に配置しながらインピーダンスの整合を行うことも可能である。そうすることによって、送信側電子装置2の大型化を更に抑制することができる。同様に、上記の受信側結合ループ32は、図1に示す本実施形態では、受信側共振器31と距離をおいて異なる平面上に配置されているが、受信側結合ループ32のループの大きさを適切に選ぶことにより、受信側共振器31と受信側結合ループ32を同一平面上に配置しながらインピーダンスの整合を行うことも可能である。そうすることによって、受信側電子装置3を更に小型化することができる。
1 無線電力伝送システム
2 送信側電子装置
21 送信側共振器
21a 送信側スパイラルコイル
21aa 送信側スパイラルコイルの電気導線
3 受信側電子装置
31 受信側共振器
31a 受信側スパイラルコイル
31aa 受信側スパイラルコイルの電気導線
31b コンデンサ
M 送信側スパイラルコイルの内方領域
N 送信側スパイラルコイルの周辺領域
g 送信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチ
g’ 受信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチ

Claims (10)

  1. 電気導線が平面的でスパイラル状に巻かれて形成される送信側スパイラルコイルを有した送信側共振器を含む送信側電子装置と、
    電気導線が平面的でスパイラル状に巻かれて形成されるものであって、前記送信側スパイラルコイルよりもスパイラルの直径が小さい受信側スパイラルコイルを有した受信側共振器を含む受信側電子装置と、を備えてなり、
    前記送信側スパイラルコイルは、周辺領域とその周辺領域の内側に位置してスパイラルの中心を含む内方領域とで、前記電気導線の有無又は線間ピッチが異なっており、
    前記受信側スパイラルコイルは、前記送信側スパイラルコイルより前記電気導線が密に巻かれており、
    前記送信側共振器が所定の共振周波数で共振し、前記受信側共振器が前記送信側共振器の共振周波数で共振することによって、前記送信側電子装置から前記受信側電子装置に無線で電力を伝送することを特徴とする無線電力伝送システム。
  2. 請求項1に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域のみに前記電気導線が設けられていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  3. 請求項2に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径よりも小さくなっていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  4. 請求項3に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径の6分の1以下になっていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  5. 請求項1に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域と前記内方領域に連続して設けられており、前記周辺領域では前記電気導線が密に巻かれており、前記内方領域では前記電気導線が疎に巻かれていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  6. 請求項5に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、前記周辺領域の半径方向の長さは、前記内方領域の半径の9分の1以下になっていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記送信側スパイラルコイルは、1/2波長で共振する両端開放のものであることを特徴とする無線電力伝送システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記受信側共振器は、前記受信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチが前記送信側スパイラルコイルの電気導線の線間ピッチの2分の1以下になっていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記受信側共振器は、前記受信側スパイラルコイルの両端間にコンデンサが設けられていることを特徴とする無線電力伝送システム。
  10. 請求項9に記載の無線電力伝送システムにおいて、
    前記受信側スパイラルコイルは、直径が、前記送信側スパイラルコイルの直径の7分の1以下になっていることを特徴とする無線電力伝送システム。
JP2011041009A 2011-02-26 2011-02-26 無線電力伝送システム Active JP6024013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011041009A JP6024013B2 (ja) 2011-02-26 2011-02-26 無線電力伝送システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011041009A JP6024013B2 (ja) 2011-02-26 2011-02-26 無線電力伝送システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012178479A true JP2012178479A (ja) 2012-09-13
JP6024013B2 JP6024013B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=46980134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011041009A Active JP6024013B2 (ja) 2011-02-26 2011-02-26 無線電力伝送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6024013B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110112833A (zh) * 2019-04-11 2019-08-09 未竟科技(北京)有限公司 一种无线能量传输***
CN110212650A (zh) * 2019-04-26 2019-09-06 中国电力科学研究院有限公司 一种隔离电源传导干扰的机箱

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007324532A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Meleagros Corp 電力伝送方法、電力伝送装置のコイルの選別方法および使用方法
JP2009504115A (ja) * 2005-07-27 2009-01-29 エルエス ケーブル リミテッド 充電効率のバラツキが改善された無線充電器
JP2009188131A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Nec Tokin Corp 非接触電力伝送装置
JP2010073976A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Yazaki Corp ワイヤレス電力伝送装置の通信コイル構造
JP2010130878A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Toyota Industries Corp 非接触電力伝送装置
JP2010183812A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Toyota Industries Corp 共鳴型非接触充電システム
JP2010533472A (ja) * 2007-07-09 2010-10-21 クゥアルコム・インコーポレイテッド 結合されたアンテナを使用するワイヤレスエネルギー転送
WO2011125328A1 (ja) * 2010-04-07 2011-10-13 パナソニック株式会社 無線電力伝送システム
JP2013504996A (ja) * 2009-09-10 2013-02-07 クアルコム,インコーポレイテッド 可変ワイヤレス電力伝送

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009504115A (ja) * 2005-07-27 2009-01-29 エルエス ケーブル リミテッド 充電効率のバラツキが改善された無線充電器
JP2007324532A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Meleagros Corp 電力伝送方法、電力伝送装置のコイルの選別方法および使用方法
JP2010533472A (ja) * 2007-07-09 2010-10-21 クゥアルコム・インコーポレイテッド 結合されたアンテナを使用するワイヤレスエネルギー転送
JP2009188131A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Nec Tokin Corp 非接触電力伝送装置
JP2010073976A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Yazaki Corp ワイヤレス電力伝送装置の通信コイル構造
JP2010130878A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Toyota Industries Corp 非接触電力伝送装置
JP2010183812A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Toyota Industries Corp 共鳴型非接触充電システム
JP2013504996A (ja) * 2009-09-10 2013-02-07 クアルコム,インコーポレイテッド 可変ワイヤレス電力伝送
WO2011125328A1 (ja) * 2010-04-07 2011-10-13 パナソニック株式会社 無線電力伝送システム

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
前川慎光: "ワイヤレス送電第二幕 「共鳴型」が本命か", EE TIMES JAPAN, JPN6010000391, 9 October 2009 (2009-10-09), JP, pages 20 - 33, ISSN: 0003392401 *
多和田新也: "Intel Developer Forum 2008 ジャスティン・ラトナーCTO基調講演レポート マシンインテリジェンスが人", [ONLINE], JPN6015052265, 23 August 2008 (2008-08-23), ISSN: 0003225901 *
小柳 拓也、居村 岳広、堀 洋一: "MHz 帯を用いた電気自動車向け磁界共鳴型非接触給電システムに関する研究", 電気学会産業応用部門大会講演論文集, vol. 第2010巻第2号, JPN7012001867, 24 August 2010 (2010-08-24), JP, pages 293 - 296, ISSN: 0003022089 *
津田啓夢: "[GSMA Mobile World Congress 2009] Snapdragonや無線充電技術をアピールするクアルコム", [ONLINE], JPN6015052267, 19 February 2009 (2009-02-19), ISSN: 0003392402 *
粟井郁雄、小森琢也、石田哲也、石崎俊雄: "共鳴型ワイヤレス電力伝送に用いる共振器の比較検討", 信学技報, vol. WPT2010-01, JPN7016002525, 23 April 2010 (2010-04-23), pages 1 - 7, ISSN: 0003392404 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110112833A (zh) * 2019-04-11 2019-08-09 未竟科技(北京)有限公司 一种无线能量传输***
CN110212650A (zh) * 2019-04-26 2019-09-06 中国电力科学研究院有限公司 一种隔离电源传导干扰的机箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP6024013B2 (ja) 2016-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8786135B2 (en) Wireless energy transfer with anisotropic metamaterials
KR102423618B1 (ko) 무선 전력 송신기
JP6138733B2 (ja) 無線電力のための受信アンテナ配置
US20110133568A1 (en) Wireless Energy Transfer with Metamaterials
KR101646305B1 (ko) 무선 전력 전송을 위한 기생 디바이스들
US20110133565A1 (en) Wireless Energy Transfer with Negative Index Material
US20110095617A1 (en) Ferrite antennas for wireless power transfer
JP2014042240A (ja) ワイヤレス電力アプリケーションのためのアンテナ
JP6467919B2 (ja) 電力伝送装置及び電力伝送方法
US20110133566A1 (en) Wireless Energy Transfer with Negative Material
JP5667019B2 (ja) 無線電力伝送装置およびその方法
US20110133567A1 (en) Wireless Energy Transfer with Negative Index Material
US9887681B2 (en) Power transmission system, transmission apparatus, receiving apparatus, and power transmission method
JP2011045045A (ja) 送受電用アンテナ及び送電器
KR20170013550A (ko) 무선 전력 송신기
JP6024013B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP5952662B2 (ja) 無線電力伝送装置
JP5354874B2 (ja) 誘導電力給電システム
KR101222137B1 (ko) 자기공진유도 방식 지향성 무선 전력 전송 장치
KR102291717B1 (ko) 무선 전력 송신기 및 무선 전력 수신기
JP2014096872A (ja) 結合共振器型の無線電力伝送システム、及び結合共振器型の無線電力伝送システムに用いる受電側共振器
JP2011205881A (ja) エネルギーを無線で交換するように構成されるシステム、エバネッセント波の結合を介して電磁エネルギーを無線で伝達する方法および電磁エネルギーを無線で交換するように構成されるシステム
JP6024015B2 (ja) 無線電力伝送装置
JP2016004990A (ja) 共振器
CN108599396B (zh) 超薄宽频率中远距离无线电能传输线圈

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151228

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160225

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6024013

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250