JP2012175424A - 符号化処理装置および符号化処理方法 - Google Patents

符号化処理装置および符号化処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】符号化処理の高速化を図りながら、消費電力の低減および小型化を図る。
【解決手段】符号化処理部120,121,122が、領域の境界に接していないマクロブロックに対しては、マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化モードで符号化し、領域の境界に接しているマクロブロックに対しては、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第2符号化モードで符号化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ムービー、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話等の動画撮影機能を持つ機器や、画像コンテンツ作成機器における動画像圧縮符号化処理に関するものである。
近年、高能率符号化を行うMPEG(moving picture experts group)等の動画像圧縮符号化技術の実用化が急速に進み、ビデオカメラや携帯電話等に普及している。また、その符号化解像度およびフレームレートについても高性能化が進み、フルハイビジョンと呼ばれる水平画素数1920、垂直画素数1088、60fps(frame per second)といった高解像度動画も主流になってきている。今後は、水平画素数が4000前後、垂直画素数が2000前後の4K2K、更には、水平画素数が8000前後、垂直画素数が4000前後の8K4Kといった更なる高解像度へ移っていくことが予想される。そして、高解像度化や高フレームレート化が進むについて、処理を高速に実現する必要がある。
これに対して、従来、符号化処理回路を複数備え、フレームを符号化処理回路の数と同じ数の領域に分割し、各領域での符号化処理を各別の符号化処理回路が担当することにより、高速で符号化処理を行う画像符号化装置が提案されている(特許文献1参照)。
この画像符号化装置は、図17に示すように、例えば、第1領域および第2領域に分けて処理を行う場合、第1領域では、マクロブロック1_1、1_2、1_3、・・・の順に処理が行われ、それと同時に第2領域では、マクロブロック2_1、2_2、2_3、・・・の順で処理が行われることになる。
特許第3639610号公報
しかしながら、MPEG−4AVC/H.264の符号化方式では、例えば、Bピクチャを構成するマクロブロックの画素値データ(Bピクチャの場合、フレーム間予測誤差に対応する画素値データ)を符号化する符号化処理を行うとき、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルの情報を用いて符号化処理を行う。例えば、図17のマクロブロック2_1の予測誤差データを符号化する際、マクロブロック2_1に隣接するマクロブロック1_n、2_2および2_n+1の動きベクトルの情報が必要になる。すると、マクロブロック2_1について符号化処理をする時点で、マクロブロック1_n、2_2および2_n+1について符号化処理が既に完了しており、マクロブロック1_n、2_2および2_n+1についての動きベクトルの情報が準備されている必要がある。また、動き探索の参照画像を生成する過程では、互いに隣接するマクロブロックの画素値データ等を用いてデブロックフィルタ処理を実行しブロックノイズを除去する。例えば、図17のマクロブロック2_1について参照画像を生成する際、マクロブロック1_nの画素値データ等が必要になる。
従って、特許文献1に記載された符号化処理装置を用いた場合、マクロブロック1_nの動きベクトルの情報或いは画素値データが生成されるまで、マクロブロック2_1の情報の符号化処理が待たされることになる。
また、特許文献1に記載された符号化処理装置では、前述のように、1の領域に属するマクロブロックの情報を他の領域に属するマクロブロックの符号化に使用するため、1の領域に属するマクロブロックの情報を、他の領域に属するマクロブロックの符号化を行うまで保持しておくためのバッファメモリが余分に必要となっていた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、符号化処理の高速化を図りながら、マクロブロックの情報を保持しておくためのバッファメモリの容量を削減することによる消費電力の低減および小型化を図ることにある。
本発明に係る符号化処理装置は、画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割部と、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定部と、分割される領域の数と同数の符号化処理部を有し、各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されて並列的に符号化処理する並列処理系とを備え、並列処理系における各符号化処理部は、領域の境界に接していないマクロブロックに対しては、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化モードで符号化し、領域の境界に接しているマクロブロックに対しては、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化モードで符号化する。
本構成によれば、複数領域に分割して処理を行う場合において、符号化処理の対象となるマクロブロックが領域の境界に接する場合、符号化処理の対象のマクロブロック単体の情報または当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化することにより、複数の領域それぞれの符号化の際、他の領域のマクロブロックの情報が生成されるのを待つ必要がなくなるので、複数の領域で同時に並列して符号化処理を行うことができるから、符号化処理の高速化を図ることができる。
また、本構成によれば、複数の領域それぞれの符号化の際、他の領域のマクロブロックの情報を用いる必要がないので、他の領域の符号化処理で用いられるマクロブロックの情報を保持しておくためのバッファメモリが不要となるから、バッファメモリの駆動に要する消費電力の低減およびバッファメモリ用のスペース削減による小型化を図ることができる。
また、本発明に係る符号化処理装置は、特定部が、領域の境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側から接しているマクロブロックを特定し、各符号化処理部において、第1符号化モードでの符号化では、境界に対して右側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行い、第2符号化モードでの符号化では、境界に対して右側から接しているマクロブロックに対して行うものであってもよい。
本構成によれば、複数領域に分割して処理を行う場合においても、他の領域の情報を使用せずに各々の領域内に存在するマクロブロックの情報を用いて符号化処理を実行することができるため、複数の領域を並列に処理をさせることができる。更に、各フレームを符号化した際の符号量を低減することができる。
また、本発明に係る符号化処理装置は、画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向および垂直方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割部と、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定部と、分割される領域の数と同数の符号化処理部を有し、各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されて並列的に符号化処理する並列処理系とを備え、並列処理系における符号化処理部は、領域の境界に接していないマクロブロックに対しては、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化モードで符号化し、領域の境界に接しているマクロブロックに対しては、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化モードで符号化するものであってもよい。
本構成によれば、並列して符号化処理を行う領域を細分化することで、処理能力を更に向上させることができる。
また、本発明に係る符号化処理装置は、特定部が、領域の境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを特定し、各符号化処理部において、第1符号化モードでの符号化では、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行い、第2符号化モードでの符号化では、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックに対して行うものであってもよい。
本構成によれば、処理能力を更に向上させながらも、各フレームを符号化した際の符号量を低減することができる。
また、本発明に係る符号化処理装置は、第2符号化モードが、I−PCM符号化を行うモードであってもよい。
また、本発明に係る符号化処理装置は、第2符号化モードが、not_coded符号化を行うモードであってもよい。
また、本発明は、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するアナログ・デジタル変換器と、アナログ・デジタル変換器から出力されるデジタル画像信号を符号化して出力する前述に記載の符号化処理装置とを備える信号処理システムであってもよい。
本構成によれば、処理能力が高く、且つ、アナログ画像信号を出力する装置に対して広く適用可能な信号処理システムを実現することができる。
また、本発明は、被写体像を生成する光学系からなる光学ユニットと、光学ユニットで生成された被写体像をアナログ画像信号に変換して出力するセンサと、センサから出力されたアナログ画像信号から符号化されたデジタル画像信号を出力する前述に記載の信号処理システムとを備える映像システムであってもよい。
本構成によれば、アナログ画像信号を高速に処理することにより、符号化に要する時間の短縮を図ることができるので、低消費電力の映像システムを実現することができる。
また、本発明は、フレーム分割部と特定部と並列処理系とを備える符号化処理装置を用いて行う符号化処理方法であって、フレーム分割部が、画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割ステップと、特定部が、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定ステップと、並列処理系が、分割される領域の数と同数の符号化処理部に各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されると、並列的に符号化処理する並列処理ステップとを含み、並列処理ステップでは、領域の境界に接していないマクロブロックに対して、符号化処理部が、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化ステップと、領域の境界に接しているマクロブロックに対して、符号化処理部が、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化ステップとを含む符号化処理方法であってもよい。
本構成によれば、複数領域に分割して処理を行う場合において、符号化処理の対象となるマクロブロックが領域の境界に接する場合、符号化処理の対象となるマクロブロック単体の情報または当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化することにより、複数の領域それぞれの符号化の際、他の領域のマクロブロックの情報が生成されるのを待つ必要がなくなるので、複数の領域で同時に並列して符号化処理を行うことができる。
また、本発明は、特定ステップでは、特定部が、境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側から接しているマクロブロックを特定し、並列処理ステップでは、各符号化処理部において、第1符号化モードでの符号化を、境界に対して右側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行う第1符号化ステップと、第2符号化モードでの符号化を、境界に対して右側から接しているマクロブロックに対して行う第2符号化ステップとを含む符号化処理方法であってもよい。
本構成によれば、複数領域に分割して処理を行う場合においても、他の領域の情報を使用せずに各々の領域内に存在するマクロブロックの情報を用いて符号化処理を実行することができるため、複数の領域を並列に処理をさせることができる。更に、各フレームを符号化した際の符号量を低減することができる。
また、本発明は、フレーム分割部と特定部と並列処理系とを備える符号化処理装置を用いて行う符号化処理方法であって、フレーム分割部が、画像データをフレーム毎に、各領域が整数個のマクロブロックを含むように水平方向および垂直方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割ステップと、特定部が、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定ステップと、並列処理系が、分割される領域の数と同数の符号化処理部に各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されると、並列的に符号化処理する並列処理ステップとを含み、並列処理ステップでは、領域の境界に接していないマクロブロックに対して、符号化処理部が、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化ステップと、領域の境界に接しているマクロブロックに対して、符号化処理部が、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化ステップとを含む符号化処理方法であってもよい。
本構成によれば、並列して符号化処理を行う領域を細分化することで、処理能力を更に向上させることができる。
また、本発明は、特定ステップでは、特定部が、境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを特定し、並列処理ステップでは、各符号化処理部において、第1符号化モードでの符号化を、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行う第1符号化ステップと、第2符号化モードでの符号化を、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックに対して行う第2符号化ステップとを含む符号化処理方法であってもよい。
本構成によれば、処理能力を更に向上させながらも、各フレームを符号化した際の符号量を低減することができる。
また、本発明は、第2符号化ステップにおいて、I−PCM符号化を行う符号化処理方法であってもよい。
また、本発明は、第2符号化ステップにおいて、not_coded符号化を行う符号化処理方法であってもよい。
実施の形態1に係る符号化処理装置の動作説明図である 実施の形態1に係る符号化処理装置の構成図である。 実施の形態1に係る符号化処理部の構成図である。 実施の形態1に係る符号化処理部の動作説明図である。 実施の形態1に係る符号化処理部の動作説明図である。 実施の形態1に係る符号化処理部の動作説明図である。 実施の形態1に係る符号化モード制御部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る符号化処理部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る符号化処理装置の動作説明図である。 実施の形態2に係る符号化処理部の構成図である。 実施の形態3に係る撮像システムの構成図である。 変形例に係る符号化処理装置の構成図である。 変形例に係る符号化処理装置の動作説明図である。 変形例に係る符号化処理装置の動作説明図である。 変形例に係る符号化処理装置の動作説明図である。 変形例に係る符号化処理装置の動作説明図である。 従来例の動作説明図である。
<実施の形態1>
<1>概要
本実施の形態に係る符号化処理装置は、画像データをマクロブロック単位で符号化する符号化処理部を3つ備えており、図1に示すように、画像データをフレーム毎に、整数個のマクロブロックを含むように3つの領域(第1領域、第2領域および第3領域)に分割し、各符号化処理部それぞれが各領域の符号化処理を担当する。
ここにおいて、各符号化処理部が、符号化処理に際して、自己が担当する領域に属するマクロブロックの情報(例えば、マクロブロックの符号化タイプを示す情報や動きベクトルの情報、画素値データ)のみを用いて符号化処理を行い、他の領域に属するこれらの情報を用いない。これにより、各符号化処理部が、他の領域に属する情報が生成されているか否かに関わらず(つまり、他の領域に属する情報が生成されるまで符号化処理を待たされることなく)、符号化処理を進めることができるので、各符号化処理部が同時に並列して各領域の符号化処理を実行できるから、符号化処理の高速化を図ることができる。。
<2>構成
<2−1>全体構成
本実施の形態に係る符号化処理装置100の構成を図2に示す。図2のように、符号化処理装置100は、フレーム分割部110と、符号化モード制御部111と、3つの符号化処理部120,121,123と、符号データ記憶部130と、符号データ並替部131とから構成されている。
この符号化処理装置100には、例えば、デジタルスチルカメラ等(図示せず)から出力されるアナログ画像信号をアナログ・デジタル変換して得られるデジタル画像信号が入力される(図2の矢印A1)。
フレーム分割部110は、画像データをフレーム毎に、各領域が整数個のマクロブロックを含むように水平方向に分割するとともに、各マクロブロックがいずれの領域に属するかを示す情報を出力する。ここで、フレーム分割部110は、マクロブロックライン毎に、マクロブロックの順番(マクロブロックラインの左端から何番目に位置するか)を算出し、当該マクロブロックの順番を示すデータをマクロブロック位置管理部112に入力する(図2の矢印A10)。このとき、フレーム分割部110は、当該マクロブロックが属するマクロブロックラインを示す情報もマクロブロック位置管理部112に入力する。また、マクロブロック位置管理部112には、予め各領域の左端に位置するマクロブロックの順番を示すデータが記憶されている。ここで、入力されるデジタル画像信号が示す画像データの1フレームの大きさと、3つの領域の大きさとが固定されているので、各領域の左端に位置するマクロブロックの順番は固定値としてマクロブロック位置管理部112で管理されている。そして、フレーム分割部110は、判定する対象となるマクロブロックの順番と、マクロブロック位置管理部112から取得した各領域の左端に位置するマクロブロックの順番とを比較することにより、各マクロブロックが属する領域を判定する。
例えば、図2に示す例では、マクロブロックライン1について、第1領域に属するマクロブロック1_1の順番が「1」、第2領域の左端に位置するマクロブロック2_1の順番が「n+1」、第3領域の左端に位置するマクロブロック3_1の順番が「2n+1」となる。そして、フレーム分割部110は、各マクロブロックの順番を示す数値と、各領域の左端に位置するマクロブロックの順番を示す数値との大小関係から、各マクロブロックが属する領域を判定する。即ち、マクロブロックの順番が、「1」番目から「n」番目までの間である場合には、第1領域に属すると判定し、「n+1」番目から「2n」番目の間である場合には、第2領域に属すると判定し、「2n+1」番目から「3n」番目の間である場合には、第3領域に属すると判定する。
そして、フレーム分割部110は、判定した結果に基づいて、各マクロブロックを3つの符号化処理部120,121,122に振り分ける(図2の矢印A2,A3,A4)。ここで、第1領域に属するマクロブロックを符号化処理部120に振り分け、第2領域に属するマクロブロックを符号化処理部121に振り分け、第3領域に属するマクロブロックを符号化処理部122に分配供給する。
その後、これらの処理をマクロブロックライン2乃至マクロブロックラインmについて行うことにより、1フレームを構成するマクロブロックを3つの符号化処理部120,121,122に分配供給する。
符号化モード制御部(特定部)111は、フレーム分割部110から出力される情報、つまり、各マクロブロックが第1領域乃至第3領域のいずれに属するかを示す情報を用いて、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する。そして、符号化処理部120,121,122は、領域の境界に接しないマクロブロックを通常の符号化方法で符号化を行う第1符号化モード(以下、「通常符号化モード」と称す)で処理し、符号化モード制御部111により特定された、領域の境界に接しているマクロブロックについては当該マクロブロック単体の情報を用いて符号化を行う第2符号化モード(以下、「領域内符号化モード」と称す。)で処理を行う。ここにおいて、符号化モード制御部111は、符号化対象のマクロブロックが領域境界に接しない場合には、符号化処理部120,121,122を通常符号化モードに設定し、符号化対象のマクロブロックが領域境界に接する場合には、符号化処理部120,121,122を領域内符号化モードに設定する。
また、符号化モード制御部111は、マクロブロック位置管理部112からマクロブロックの順番を示すデータと、各領域の左端に位置するマクロブロックの順番を示すデータとを取得し(図1の矢印A12)、これらのデータに基づいて、領域の境界に接するマクロブロックを特定する。そして、符号化モード制御部111は、符号化処理部120,121,122を通常符号化モードに設定する場合、各符号化処理部120、121、122に設けられた後述のMBタイプ制御部990に通常符号化モードで符号化処理を行う指示を内容とする符号化モード信号を入力する。一方、符号化処理部120,121,122を領域内符号化モードに設定する場合、MBタイプ制御部990に領域内符号化モードで符号化処理を行う指示を内容とする符号化モード信号を入力する。
ここにおいて、符号化処理部120に対しては、マクロブロックの順番が、1番目から「n−1」番目までの間である場合には、通常符号化モードに設定し、「n」番目である場合には、領域内符号化モードに設定する。符号化処理部121に対しては、マクロブロックの順番が、「n+2」番目から「2n−1」番目の間である場合には、通常符号化モードに設定し、「n+1」番目および「2n」番目である場合には、領域内符号化モードに設定する。符号化処理部122に対しては、マクロブロックの順番が、「2n+2」番目から「3n」番目の間である場合には、通常符号化モードに設定し、「2n+1」番目である場合には、領域内符号化モードに設定する。
符号化処理部120,121,122は、符号化モード制御部111から入力される符号化モード信号に基づいて、通常符号化モードまたは領域内符号化モードのいずれかにより符号化処理を行う。つまり、符号化処理部120,121,122は、分割される領域の数(3領域)と同数であって、各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されると、並列的に符号化処理する並列処理系を構成する。そして、各符号化処理部120,121,122は、符号化処理で得られた符号データを符号データ記憶部130に書き込む(図2の矢印A5,A6,A7)。なお、符号化処理部120,121,122の構成の詳細は後述する。
符号データ並替部131は、符号データ記憶部130から、符号データを取得し(図2の矢印A8)、MPEG−4AVC/H.264符号化方式の並び順に並び変えて結合し、出力する(図2の矢印A9)。このMPEG−4AVC/H.264符号化方式の並び順は、最上段のマクロブロックライン(図1のマクロブロックライン1)の左端のマクロブロックを先頭として、各マクロブロックラインの右側に位置するマクロブロックほど、および、下段に位置するマクロブロックほど後になる順番となっている。図1に示す例では、第1領域の1ライン目、第2領域の1ライン目、第3領域の1ライン目、第1領域の2ライン目、第2領域の2ライン目、第3領域の2ライン目、第1領域の3ライン目・・・の順番になる。つまり、第1領域のk(kは自然数)ライン目、第2領域のkライン目、第3領域のkライン目に属するマクロブロックによりマクロブロックラインkが構成されている。この場合、符号データ並替部131は、第1領域の1ライン目の符号データの後に、第2領域の1ライン目の符号データを結合し、その後に第3領域の1ライン目の符号データを結合するという処理を繰り返すことになる。
<2−2>符号化処理部
符号化処理部120,121,122の構成を図3に示す。
図3に示すように、フレーム分割部110からスイッチ921およびMBタイプ制御部990にフレームタイプ信号が送られる。このフレームタイプ信号は、符号化処理部120,121,122に入力される画像データがIピクチャ、PピクチャおよびBピクチャのいずれであるかを示す信号であり、フレーム分割部110がデジタル画像信号から抽出する。
スイッチ921は、フレームタイプ信号が入力されると、フレームタイプ信号の種類に応じて切替え動作を行う。ここで、スイッチ921は、フレームタイプ信号がIピクチャを示すときはオフ状態に切り替わり、フレームタイプ信号がPピクチャまたはBピクチャを示すときはオン状態となる。
MBタイプ制御部990は、フレームタイプ信号、後述の動き探索・補償部909から入力される評価関数(後述の[数1]参照)の最小値データに基づき、スイッチ922のオンオフ制御を行う。ここで、MBタイプ制御部920は、フレームタイプ信号がIピクチャを示すとき、スイッチ922をオフ状態に切り替えるとともに、可変長符号化部904に、フレーム内相関を利用した符号化(以下、Intra符号化)を示す符号化タイプ信号を入力する。
また、MBタイプ制御部990は、評価関数の最小値に対する閾値(以下、「評価関数閾値」と称す。)を保持している。そして、MBタイプ制御部990は、フレームタイプ信号がPピクチャまたはBピクチャを示すとき、評価関数の最小値と評価関数閾値との大小関係に応じて、Intra符号化を行うか、或いは、フレーム間相関を利用した符号化(以下、Inter符号化と称す。)を行うかを決定する。Intra符号化に決定したときは、MBタイプ制御部990は、スイッチ922をオフ状態に切り替えるとともに、可変長符号化部904にIntra符号化を示す符号化タイプ信号を入力する。また、Inter符号化に決定したときは、MBタイプ制御部990は、スイッチ922をオン状態に切り替えるとともに、可変長符号化部904にInter符号化を示す符号化タイプ信号を入力する。
更に、MBタイプ制御部920は、量子化処理部903から入力される信号と、符号化モード制御部111から入力される符号化モード信号とに基づき、I−PCM符号化を行うか否かを決定する。I−PCM符号化に決定したときは、MBタイプ制御部990は、可変長符号化部904にI−PCM符号化を示す符号化タイプ信号を入力する。
セレクタ930は、MBタイプ制御部920がI−PCM符号化に決定した場合、画像データをそのまま可変長符号化部904に入力し、それ以外の場合、量子化処理部903から出力される信号を可変長符号化部904に入力する。
セレクタ931は、MBタイプ制御部920がI−PCM符号化に決定した場合、画像データをそのままデブロックフィルタ処理部911に入力し、それ以外の場合、加算器910から出力される信号をデブロックフィルタ処理部911に入力する。
レート制御部923は、可変長符号化部904から出力される符号データの大きさ(以下、「符号量」と称す。)を監視しており、符号量の大きさに応じて、量子化処理部903で用いる量子化パラメータを決定する。
減算器901は、フレーム分割部110から入力される画像データと、動き探索・補償部909から入力される画像データとの差分を計算して得られる差分画像データ(フレーム間予測誤差に対応する画素値データの集合)をDCT処理部902に入力する。
DCT処理部902は、減算器901から入力される差分画像データに対して離散型コサイン変換またはアダマール変換を行って得られる画像データを量子化処理部903に入力する。
量子化処理部903は、DCT処理部902から入力される画像データを量子化してセレクタ930に入力する。
逆量子化処理部906は、量子化処理部903から入力される画像データを逆量子化する。
逆DCT処理部907は、逆量子化処理部906から入力される画像データに対して逆直交変換して加算器910に入力する。
加算器910は、逆DCT処理部907から入力される画像データと、動き探索・補償部909から入力される動き補償画像データとを加算して得られる画像データをセレクタ931に入力する。
デブロックフィルタ処理部911では、セレクタ931から入力される画像データに対してブロックノイズを除去する処理を行い、処理後の画像データを一時データ記憶手段908に格納する。
可変長符号化部904は、量子化処理部903からセレクタ903を介して入力される画像データと、MBタイプ制御部990から入力される符号化タイプ信号と、動き探索・補償部909から入力される動きベクトルの情報とを符号化する。ここにおいて、可変長符号化部904は、符号化タイプ信号がI−PCM符号化を示す場合、動きベクトルの情報を符号化しない。
動き探索・補償部909は、一般的な動き探索手法の一つであるブロックマッチング法を用いて動きベクトルの探索(以下、「動き探索」と称す。)を行う。このブロックマッチング法では、符号化処理の対象となるマクロブロック(以下、「対象マクロブロック」と称す。)と同じ位置にあるマクロブロックの画素値データと当該マクロブロックの近傍の領域の画素値データとから構成される領域(以下、「参照領域」と称す。)内で、対象マクロブロックと同じ大きさの領域(以下、「参照マクロブロック」と称す。)であって対象マクロブロックと最もマッチングする参照マクロブロックの位置を特定する。
ここにおいて、動き探索・補償部909は、対象マクロブロックと参照マクロブロックとのマッチングの判定は、各ブロックを構成する画素が有する画素値の差分の絶対値の和として表される評価関数([数1]参照)が最小値をとるか否かにより行う。
Figure 2012175424
ここで、Ref(Mx+x,My+y)は、対象マクロブロックに対して(Mx,My)だけ離間した位置にある参照マクロブロック内における位置(Mx+x,My+y)での画素値を示し、Org(x,y)は、対象マクロブロック内における位置(x,y)での画素値を表わす。
そして、動き探索・補償部909は、対象マクロブロックと、当該対象マクロブロックと最もマッチングがとれている参照マクロブロックの位置との間の距離、および当該対象マクロブロックから見た参照マクロブロックの方向により特定されるベクトルを動きベクトルとして検出する。そして、動き探索・補償部909は、検出した動きベクトルの情報を可変長符号化部904に入力する。
また、動き探索・補償部909は、この評価関数が最小値となる参照マクロブロックを動き補償画像データとして、スイッチ922に出力するとともに、評価関数の最小値を示すデータをMBタイプ制御部920に入力する。
ところで、この動き探索・補償部909では、参照領域を構成する画素値データの集合を一時データ記憶手段908から読み出して、参照参照画像記憶手段961に格納する。この参照領域は、例えば、図4に示すように、符号化処理の対象となるマクロブロックの大きさ(横NX画素×縦NY画素)よりも大きい横MX画素×縦MY画素(MX>NX且つMY>NY)からなる。
ところで、図5に示すように、縦方向に隣接する第1の対象マクロブロックと第2の対象マクロブロックとがある場合、第1の対象マクロブロックに対応する参照領域AR1と第2の対象マクロブロックに対応する参照領域AR2とで、重なる領域(以下、「共通領域」と称す。)AR3が存在する。この共通領域AR3を構成する画素値データは、第1の対象マクロブロックを符号化処理するときのみならず、第2の対象マクロブロックを符号化処理するときにも必要となる。
そこで、参照参照画像記憶手段961は、参照領域を構成する画素値データに加えて、更に、第1の対象マクロブロックの符号化処理のときに用いた参照領域AR1のうち、第2の対象マクロブロックの符号化処理のときにも用いる共通領域AR3の画素値データを、第2の対象マクロブロックの符号化処理が終了するまで保持する。
これにより、共通領域AR3の画素値データについては、第1の対象マクロブロックの符号化処理のときに、一度、一時データ記憶手段908から参照参照画像記憶手段961に転送しておけば、第2の対象マクロブロックの符号化処理の際に、再度転送する必要がなくなるので、一時データ記憶手段908と参照参照画像記憶手段961との間におけるデータ転送量を抑制することができる。
また、符号化処理部120,121,122は、領域の左上端のマクロブロックについて最初に符号化処理を行い、その後、符号化処理の対象となるマクロブロックを、領域の右方向に1つずつずらしながら符号化処理を行う。そして、領域の右端のマクロブロックまで符号化処理が終了すると、符号化処理の対象となるマクロブロックを、当該マクロブロックよりもマクロブロック1つ分だけ下側に位置し且つ領域の水平方向に並ぶマクロブロック列の左端のマクロブロックとして前記符号化処理を行う。続いて、符号化処理の対象となるマクロブロックを、領域の右方向に1つずつずらしながら符号化処理を行う。
従って、参照参照画像記憶手段961は、第1のマクロブロックを第1符号化モードで符号化を行った後、第1のマクロブロックを符号化した際に用いた前記第1のマクロブロックに隣接するマクロブロックの情報の中で、前記第1のマクロブロックの下側に隣接する第2のマクロブロックを第1符号化モードで符号化する際にも用いるマクロブロックの情報を、第2のマクロブロックを符号化するまで保持することになる。
従って、図6に示すように、1つの領域の水平方向に並ぶマクロブロックの数が5つとすると、第1の対象マクロブロック1の右側に並ぶマクロブロックに対応する参照領域と、第1の対象マクロブロック1よりもマクロブロック1つ分だけ下側に位置し、且つ、領域に水平方向に並ぶマクロブロックそれぞれの参照領域との共通領域(図6のハッチ部分)の画素値データは、第1の対象マクロブロック1の符号化処理を行ってから、第2のマクロブロック2の符号化処理が終了するまで参照参照画像記憶手段961に保持されることになる。
ここで、符号化処理部120,121,122は、1フレームを、水平方向に並ぶ複数の領域に分割することで、1つの領域における水平方向に並ぶマクロブロックの数を1マクロブロックラインを構成するマクロブロックの数よりも少なくしている。従って、マクロブロックライン単位で、動き探索を行う場合に比べて、参照参照画像記憶手段961に記憶すべき画素値データの大きさを小さくすることができるので、参照参照画像記憶手段961の容量を削減して、消費電力の低減を図ることができる。
<3>動作
<3−1>符号化モード制御部の動作
符号化モード制御部111の動作について図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、符号化モード制御部111は、マクロブロック位置管理部112から、符号化処理の対象のマクロブロックの順番を示すデータと、当該マクロブロックの属するマクロブロックラインを示す情報と、各領域の左端に位置するマクロブロックの順番を示すデータとを取得する(ステップS1)。
次に、符号化モード制御部111は、取得したマクロブロックの順番を示すデータに基づいて、符号化処理の対象のマクロブロックの位置を特定する(ステップS2)。
そして、符号化モード制御部111は、取得したマクロブロックの順番を示すデータと、各領域の左端に位置するマクロブロックの順番を示すデータとに基づいて、符号化処理の対象のマクロブロックが領域境界に位置するか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3において、符号化処理の対象のマクロブロックが、領域境界に接しないと判定すると、符号化モード制御部111は、各符号化処理部120,121,122を通常符号化モードに設定する(ステップS4)。
一方、ステップS3において、符号化対象のマクロブロックが、領域境界に位置すると判定すると、符号化モード制御部111は、各符号化処理部120,121,122を領域内符号化モードに設定する(ステップS5)。
次に、符号化モード制御部111は、符号化処理部120,121,122それぞれが、各担当する領域内の全てのマクロブロックについて符号化処理が終了したか否かを判定する(ステップS6)。ここにおいて、符号化モード制御部111は、フレーム分割部110から入力されるマクロブロックの順番に関する情報と、当該マクロブロックの属するマクロブロックラインに関する情報とに基づいて、符号化処理の対象のマクロブロックが、最も下段に位置するマクロブロックラインに属し、且つ、各領域における最も右端に位置するマクロブロックであるか否かを判定し、該当する場合に領域の全てのマクロブロックについて符号化処理が終了したと判定する。
ステップS6において、符号化処理部120,121,122が処理すべき領域の全てのマクロブロックについて符号化処理がまだ終了していないと判定すると(ステップS6:NO)、符号化モード制御部111は、再び、ステップS1の処理に移行する。
一方、ステップS6において、符号化処理部120,121,122が処理すべき領域の全てのマクロブロックについて符号化処理が終了したと判定すると(ステップS6:YES)、符号化モード制御部111は、各符号化処理部120,121,122に対して終了通知を行い(ステップS7)、処理を終了する。
<3−2>符号化処理部の動作
本実施の形態に係る符号化処理部120,121,122は、MPEG−4AVC/H.264の符号化方式で符号化処理を行う。
MPEG−4AVC/H.264の符号化方式による符号化処理では、IピクチャをIntra符号化のみを使用して符号化処理が行われ、PピクチャおよびBピクチャをIntra符号化およびInter符号化が混在する形で符号化処理が行われる。
以下、符号化処理部120,121,122の動作について、図8に示すフローチャートに従って説明する。
まず、符号化処理部120,121,122は、符号化モード制御部111から符号化モード信号を取得すると(ステップS51)、符号化処理部120,121,122に設けられたMBタイプ制御部990が、符号化モード信号が領域以内符号化を指示するものであるか否かを判定する(ステップS52)。
ステップS52において、領域内符号化を指示するものと判定されると(ステップS52:YES)、MBタイプ制御部990は、I−PCM符号化処理を行うために、スイッチ922およびセレクタ930、931を設定する(ステップS53)。
一方、ステップS52において、領域内符号化を指示するものでない(即ち、通常モードでの符号化を指示するものである)と判定されると(ステップS52:NO)、MBタイプ制御部990およびスイッチ921は、フレームタイプ信号を取得する(ステップS54)。そして、MBタイプ制御部990は、取得したフレームタイプ信号がIピクチャを示すものか否かを判定する(ステップS55)。
ステップS55において、フレームタイプ信号がIピクチャを示すものと判定されると(ステップS55:YES)、MBタイプ制御部990は、Iピクチャ符号化処理を行うために、スイッチ922およびセレクタ930,931を設定する(ステップS56)。また、スイッチ921は、Iピクチャを示すフレームタイプ信号が入力されると自動的にオフ状態となる。
一方、ステップS55において、フレームタイプ信号がIピクチャを示すものでないと判定されると(ステップS55:NO)、MBタイプ制御部990は、取得したフレームタイプ信号がPピクチャを示すものか否かを判定する(ステップS57)。
ステップS57において、フレームタイプ信号がPピクチャを示すものと判定されると(ステップS57:YES)、MBタイプ制御部990は、Pピクチャ符号化処理を行うために、スイッチ922およびセレクタ930,931を設定する(ステップS58)。また、スイッチ921は、Pピクチャを示すフレームタイプ信号が入力されると自動的にオン状態となる。
一方、ステップS57において、フレームタイプ信号がPピクチャを示すものでないと判定されると(ステップS57:NO)、MBタイプ制御部990は、MBタイプ制御部990は、Bピクチャ符号化処理を行うために、スイッチ922およびセレクタ930,931を設定する(ステップS59)。また、スイッチ921は、Bピクチャを示すフレームタイプ信号が入力されると自動的にオン状態となる。
その後、MBタイプ制御部990は、符号化モード制御部111から終了通知がなされたか否かを判定する(ステップS60)。
ステップS60において、終了通知がなされていないと判定されると(ステップS60:NO)、再び、ステップS51の処理に移行する。
一方、ステップS60において、終了通知がなされたと判定されると(ステップS60:YES)、処理を終了する。
以下、I−PCM符号化処理、Iピクチャの符号化処理、Pピクチャの符号化処理およびBピクチャの符号化処理について図3を用いて詳細に説明する。
<3−2−1>I−PCM符号化処理
I−PCM符号化処理では、MBタイプ制御部920が、画像データをそのまま可変長符号化部904に入力するようにセレクタ930を切り替える。そして、可変長符号化部904では、画像データを用いて、I−PCM符号化を行う。更に、MBタイプ制御部920は、画像データをそのままデブロックフィルタ処理部911に入力するようにセレクタ931を切り替える。デブロックフィルタ処理部911では、画像データを用いてデブロック処理を行い、一時データ記憶手段908に格納する。
<3−2−2>Iピクチャの符号化処理
まず、MBタイプ制御部990は、スイッチ921およびスイッチ922をオフ状態にする。このとき、画像データ(符号化対象ブロック)が、減算器901に入力されると、スイッチ922がオフ状態であるため、画像データが、そのままDCT処理部902に入力される。その後、DCT処理部902で直交変換された画像データは、量子化処理部903で量子化され、セレクタ930および可変長符号化部904へと順に送られていく。そして、最終的に、可変長符号化部904から生成した符号が外部に出力される。
また、量子化処理部903で量子化された画像データは、逆量子化処理部906にも入力され、逆量子化処理部906で逆量子化した後、逆DCT処理部907で逆直交変換がなされ、加算器910に入力される。
ここで、スイッチ922はオフ状態であるため、加算器910には、動き探索・補償909からの信号は入力されない。従って、Iピクチャの符号化の場合、セレクタ931は、加算器910からの信号をデブロックフィルタ処理部911に入力するようにデータ経路を切り替えるので、逆DCT処理部907から送られてくるデータがそのままデブロックフィルタ処理部911に入力される。
デブロックフィルタ処理部911では、ブロックノイズを除去する処理が実行される。そして、デブロックフィルタ処理部911から出力される画像データ(以下、再構成画像データと称す)は、一時データ記憶手段908に格納される。
<3−2−3>Pピクチャの符号化処理
まず、MBタイプ制御部990は、スイッチ921をオン状態にする。そして、スイッチ922は、動き探索・補償部909の結果を受け状態が変化する。このとき、符号化処理の対象となるマクロブロックの画像データ(画素値データの集合)が、減算器901に入力されるとともに、スイッチ921を介して動き探索・補償部909にも入力される。
動き探索・補償部909は、画像データを取得するとともに、一時データ記憶手段908に記憶された画像データ(画像データと同一空間位置の近傍の画素から構成された画像データ)を読み出して参照参照画像記憶手段961に格納し、動き探索を行い(図4参照)、動きベクトルを検出する。そして、動き探索・補償部909は、検出した動きベクトルの情報を可変長符号化部904に入力する。
動き探索・補償部909は、評価関数の最小値を示すデータを算出してMBタイプ制御部920に送る。MBタイプ制御部990では、評価関数の最小値を示すデータに基づいて、符号化タイプをIntra符号化またはInter符号化のいずれかに決定する。そして、MBタイプ制御部990は、決定した符号化タイプを示す符号化タイプ信号を可変長符号化部904に送信するとともに、スイッチ922のオン・オフ状態を切り替える。
ここで、MBタイプ制御部990がIntra符号化に決定した場合、スイッチ922はオフ状態となり、前述のIピクチャの符号化処理と同様の処理が行われる。
一方、MBタイプ制御部990がInter符号化に決定した場合、動き探索・補償部909が、動き補償画像データを生成する。このとき、スイッチ922はオン状態となっているので、動き補償画像データは、減算器901へ送られる。
減算器901では、フレーム分割部110から入力される画像データと、動き探索・補償部909から入力される動き補償画像データとの差分画像データ(フレーム間予測誤差に対応する画素値データの集合)を算出して、DCT処理部902へ入力され、量子化処理部903、セレクタ930、可変長符号化部904の順に処理が実行される。そして、可変長符号化部904から出力される符号データが、符号データ記憶部130に格納される。
また、量子化処理部903からの出力は逆量子化処理部906にも入力され、その後、逆DCT処理部907で逆DCT処理が行われた後、加算器910に入力される。
加算器910は、逆DCT処理部907から入力される画像データと、動き補償画像データとを加算して得られる画像データをデブロックフィルタ処理部911に入力する。
次に、デブロックフィルタ処理部911は、画像データに対してブロックイズを除去する処理を行い、処理後の画像データ(再構成画像データともいう。)を一時データ記憶手段908に格納する。
<2−2−4>Bピクチャの符号化処理
Bピクチャの符号化処理は、Pピクチャの符号化処理とほぼ同様なので、Pピクチャの符号化処理との相違点についてのみ説明する。
BピクチャとPピクチャとは、動き探索・補償909が動き探索の際に用いる参照領域が相違する。Pピクチャの符号化処理では、時間的に前方のIピクチャまたはPピクチャを参照領域だけを用いるのに対して、Bピクチャの符号化処理では、時間的に前方のIピクチャまたはPピクチャの参照領域(以下、「前方参照領域」と称す。)と、時間的に後方のIピクチャまたはPピクチャの参照領域(以下、「後方参照領域」と称す。)との両方を用いる。従って、Bピクチャの符号化処理では、後方参照領域を含むIピクチャまたはPピクチャの符号化処理を当該Bピクチャの符号化処理より先に行う必要がある。従って、動き探索・補償部909は、動き探索の際、一時データ記憶手段908から前方参照領域および後方参照領域の両方を読み出す。
なお、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャを符号化する際に生成される参照画像は、マクロブロックによっては使用されない場合がある。この場合、逆量子化処理部906による逆量子化処理、逆DCT処理部907による逆DCT、加算器910による加算処理、および、デブロックフィルタ処理部911によるデブロックフィルタリングからなる一連の処理は省略される。
以上のように、本実施の形態に係る符号化処理装置100では、図9に示すように、3つの領域の境界に位置するマクロブロック(図9のハッチ部分)については、領域内符号化モードであるI−PCM符号化を行う。このI−PCM符号化は、マクロブロックに対応するデジタル画像信号をそのまま出力するものであり、符号化処理において、符号化処理の対象であるマクロブロックの周囲に隣接するマクロブロックの情報を用いない。
従って、本実施の形態に係る符号化処理装置100では、各符号化処理部120,121,122が担当する領域に属するマクロブロックを符号化処理する際、符号化処理の対象のマクロブロックが属する領域以外の他の領域に属するマクロブロックの情報を用いない。従って、各符号化処理部120,121,122は、担当する領域の符号化処理の際、他の領域に属するマクロブロックの情報が生成されるのを待つ必要がなくなるので、複数の領域で同時に並列して符号化処理を行うことができるから、符号化処理の高速化を図ることができる。
また、I−PCM符号化方式により符号化したマクロブロック同士の境界では、ブロック歪が生じないので、デブロックフィルタ処理を行う必要がない。従って、例えば、図9に示すマクロブロック2_nとマクロブロック3_1との境界付近にある画素値データに対して、ブロック歪を除去するためのデブロックフィルタリングを行う必要がないという利点もある。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る符号化処理装置は、実施の形態1の符号化処理装置と略同様であり、符号化処理部120,121,122の構成のみが相違する。なお、実施の形態1と同様の構成については適宜説明を省略する。
本実施の形態に係る符号化処理部120,121,122は、I−PCM符号化を行うか否かを切り替えるためのセレクタ930およびセレクタ931が設けられていない点と、デブロックフィルタ処理部911が設けられていない点とが実施の形態1と相違する(図3参照)。
この符号化処理部120,121,122は、MPEG−4の符号化方式により符号化を行い、領域の境界に位置するマクロブロックについては、not_coded符号化により符号化処理を行う。
符号化処理部120,121,122は、符号化モード制御部111から領域内符号化を指示する符号化モード信号が入力されると、MBタイプ制御部991が、動き探索・補償部992と量子化処理部993と可変長符号化部994にnot_coded符号化指示信号を入力する。
動き探索・補償部992は、MBタイプ制御部991からnot_coded符号化指示信号が入力されると、動きベクトル(Mx,My)を強制的に(0,0)に設定して動き補償画像データを生成する。
一方、量子化処理部993は、量子化処理の結果の全てを「0」に置き換える処理を行い、可変長符号化部904および逆量子化処理部906に出力する。
可変長符号化部904は、MBタイプ制御部991からnot_coded符号化指示信号が入力されると、not_coded符号化処理を行う。
また、本実施の形態に係る符号化処理装置100では、図9に示すように、3つの領域の境界に位置するマクロブロック(図9のハッチ部分)については、領域内符号化モードであるnot_coded符号化を行う。このnot_coded符号化は、既に符号化が完了している他のフレーム内において、符号化処理の対象となるマクロブロックの位置と同じ位置にあるマクロブロックの情報をそのまま出力する。従って、符号化処理の対象のマクロブロックに隣接するマクロブロックの情報は用いない。
それ故に、各符号化処理部120,121,122が担当する領域に属するマクロブロックを符号化処理する際、符号化処理の対象のマクロブロックが属する領域以外の他の領域に属するマクロブロックの情報を用いないので、各符号化処理部120,121,122は、担当する領域の符号化処理の際、他の領域に属するマクロブロックの情報が生成されるのを待つ必要がなくなるから、複数の領域で同時に並列して符号化処理を行うことができるから、符号化処理の高速化を図ることができる。
<実施の形態3>
実施の形態3に係る撮像システム(例えば、デジタルスチルカメラ(DSC))601の構成を図11に示す。図11における符号化処理装置606は、実施の形態1または実施の形態2に係る符号化処理装置により構成される。
撮像システム601は、光学系602を通って入射した光がセンサ603の受光部(図示せず)に結像される。センサ603は、タイミング制御回路609の制御に基づいて、所定のタイミングで受光部で受光した光を電気信号に変換(光電変換)し、アナログ画像信号として出力する。そして、このアナログ画像信号は、アナログ・デジタル変換機(ADC)604によってデジタル画像信号に変換され、符号化処理装置606を有する画像処理回路605に入力される。この画像処理回路605では、Y/C処理、エッジ処理、画像の拡大縮小処理、および画像圧縮処理を行うことにより符号データ信号を生成して記録転送回路607に入力される。そして、記録転送回路607は、符号データ信号を記録媒体(図示せず)に記録するとともに、再生回路608へ転送する。再生回路608は、記録転送回路607から入力される符号データ信号を復号して再生する。なお、光学系の調整および、記録転送回路607および再生回路608は、システム制御回路610により制御されている。
<変形例>
(1)前述の実施の形態1および2では、フレーム分割部110が各フレームを3つの領域に分割する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、4つ以上(図11に示す例では、10)の符号化処理部120,121,・・・,129を備えており、符号化モード制御部111が、外部から入力される分割数指定信号(図12の矢印A21)に応じて当該分割数指定信号で指定される分割数と同じ数の符号化処理部(例えば、各フレームを10個の領域に分割して処理する場合は、10台の符号化処理部)を駆動させるとともに、駆動させた符号化処理部それぞれが符号化処理を行う領域を設定する。そして、符号化モード制御部111は、駆動させている符号化処理部の識別情報および駆動している符号化処理部それぞれが符号化処理を行う領域を示す領域情報をフレーム分割部110に入力(図12の矢印A22)するようにしてもよい。ここにおいて、フレーム分割部110が、符号化モード制御部111から入力される識別情報および領域情報に基づいて、マクロブロックの情報を駆動している符号化処理部に振り分ける。
本変形例によれば、より多くの符号化処理部で符号化を並列に実行することができるので、符号化処理能力の向上を図ることができる。
(2)前述の実施の形態2では、領域内符号化モードとしてI−PCMとnot_codedを採用する例について説明したが、これに限定されるものではなく、周辺のマクロブロックの影響を受けず、属する領域内のマクロブロックの情報のみで符号化する符号化モードであれば他の符号化モードを採用してもよい。
(3)前述の実施の形態1および2では、各フレームを水平方向に3つの領域に分割する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、水平方向に3つ、垂直方向に2つに分割してなる6つの領域に分割し、図13のハッチ部分のマクロブロックを領域内符号化モードで符号化し、図13のハッチ部分以外のマクロブロックを通常符号化モードで符合化するようにしてもよい。
本変形例によれば、より多くの符号化処理部を用いて並列して符号化処理を行うことができるので、符号化処理能力を一層向上させることができる。
(4)前述の実施の形態1および2では、領域境界のマクロブロック全てを領域内符号化モードで符号化を行う例について説明したが、例えば、符号化対象マクロブロックの左側、左上側および上側に隣接するマクロブロックの情報のみを用いて符号化する符号化方式(図14参照)であれば、これに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、左端の領域を除く各領域内における左側の境界に接するマクロブロックを領域内符号化モードで符号化するものであってもよい。
本変形例によれば、符号量の低減を図ることができる。
また、図16に示すように、6つの領域に分割したときに、上側の3つの領域のうち左端の領域を除く2つの領域については、各領域内における左側の境界に接するマクロブロックを領域内符号化モードで符号化し、下側の3つの領域のうち左端の領域については上側の境界に接するマクロブロックを領域内符号化モードで符号化し、残り2つの領域については、左側の境界および上側の境界に接するマクロブロックを領域内符号化モードで符号化するものであってもよい。
(5)前述の実施の形態3では、本発明に係る符号化処理装置606における画像処理は必ずしも光学系602を介してセンサ603に結像された画像光に基づく信号のみに適用されるものではなく、例えば外部装置から電気信号として入力される画像信号を処理する際にも適用可能であることは言うまでもない。
(6)前述の実施の形態1および2で示した符号化処理装置100のプロセッサおよびそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるためのプログラムコードからなるプログラムを、記録媒体に記録すること又は各種通信路等を介して流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROMなどがある。流通、頒布された制御プログラムはプロセッサに読み出されうるメモリなどに格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより各実施形態で示したような機能が実現されるようになる。なお、制御プログラムの一部を符号化処理装置100とは別個のプログラム実行可能な装置(プロセッサ)に各種ネットワークを介して送信して、その別個のプログラム実行可能な装置においてその制御プログラムの一部を実行させることとしてもよい。
(7)前述の実施の形態1および2で示した符号化処理装置100を構成する構成要素の一部又は全部は、1又は複数の集積回路(IC、LSIなど)として実装されることとしても良く、符号化処理装置100の構成要素に更に他の要素を加えて集積回路化(1チップ化)されることとしてもよい。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI内部の回路セルの接続または設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
<補足>
前述の実施の形態1および2では、MPEG−4AVC/H.264符号化方式の符号化を行う符号化処理装置100について説明したが、これは、MPEG−4AVC/H.264符号化方式に対応する復号処理装置(図示せず)が、符号化処理装置100から送信される符号データから、各マクロブロックのマクロブロックタイプを判定し、I−PCM符号化がなされている場合には、I−PCM符号化に対応した復号処理を行うことを前提としている。
本発明に係る符号化処理装置100は、高解像度・高フレームレートといった高性能な処理を実現することができるため、今後、高解像度化と伴に小型化、省電力化が求められる撮像システム等に、非常に有用な技術である。省電力化が実現することができ、モバイル系の撮像システムにも有用な技術である。
100 符号化処理装置
110 フレーム分割部
111 符号化モード制御部
120,121,122 符号化処理部
130 符号データ記憶部
131 符号データ並替部
901 減算器
902 DCT処理部
903 量子化処理部
904 可変長符号化部
906 逆量子化処理部
907 逆DCT処理部
908 一時データ記憶部
909 動き探索・補償部
910 加算器
911 デブロックフィルタ処理部
921,922 スイッチ
923 レート制御部
930,931 セレクタ
990 MBタイプ制御部

Claims (14)

  1. 画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割部と、
    領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定部と、
    分割される領域の数と同数の符号化処理部を有し、各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されて並列的に符号化処理する並列処理系とを備え、
    前記並列処理系における各符号化処理部は、前記領域の境界に接していないマクロブロックに対しては、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化モードで符号化し、領域の境界に接しているマクロブロックに対しては、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化モードで符号化する
    ことを特徴とする符号化処理装置。
  2. 前記特定部は、領域の境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側から接しているマクロブロックを特定し、
    前記各符号化処理部において、前記第1符号化モードでの符号化は、境界に対して右側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行い、前記第2符号化モードでの符号化は、境界に対して右側から接しているマクロブロックに対して行う
    ことを特徴とする請求項1記載の符号化処理装置。
  3. 画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向および垂直方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割部と、
    領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定部と、
    分割される領域の数と同数の符号化処理部を有し、各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されて並列的に符号化処理する並列処理系とを備え、
    前記並列処理系における符号化処理部は、前記領域の境界に接していないマクロブロックに対しては、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化モードで符号化し、領域の境界に接しているマクロブロックに対しては、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化モードで符号化する
    ことを特徴とする符号化処理装置。
  4. 前記特定部は、領域の境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを特定し、
    前記各符号化処理部において、前記第1符号化モードでの符号化は、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行い、前記第2符号化モードでの符号化は、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックに対して行う
    ことを特徴とする請求項3記載の符号化処理装置。
  5. 前記第2符号化モードは、I−PCM符号化を行うモードである
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の符号化処理装置。
  6. 前記第2符号化モードは、not_coded符号化を行うモードである
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の符号化処理装置。
  7. アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するアナログ・デジタル変換器と、
    前記アナログ・デジタル変換器から出力されるデジタル画像信号を符号化して出力する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の符号化処理装置とを備える
    ことを特徴とする信号処理システム。
  8. 被写体像を生成する光学系からなる光学ユニットと、
    前記光学ユニットで生成された被写体像をアナログ画像信号に変換して出力するセンサと、
    前記センサから出力された前記アナログ画像信号から符号化されたデジタル画像信号を出力する請求項7に記載の信号処理システムとを備える
    ことを特徴とする撮像システム。
  9. フレーム分割部と特定部と並列処理系とを備える符号化処理装置を用いて行う符号化処理方法であって、
    前記フレーム分割部が、画像データをフレーム毎に、各領域が水平方向にマクロブロック列を3列以上含むように水平方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割ステップと、
    前記特定部が、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定ステップと、
    前記並列処理系が、分割される領域の数と同数の符号化処理部に各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されると、並列的に符号化処理する並列処理ステップとを含み、
    前記並列処理ステップでは、前記領域の境界に接していないマクロブロックに対して、前記符号化処理部が、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化ステップと、領域の境界に接しているマクロブロックに対して、前記符号化処理部が、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化ステップとを含む
    ことを特徴とする符号化処理方法。
  10. 前記特定ステップでは、前記特定部が、境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側から接しているマクロブロックを特定し、
    前記並列処理ステップでは、前記各符号化処理部において、前記第1符号化モードでの符号化を、境界に対して右側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行う第1符号化ステップと、前記第2符号化モードでの符号化を、境界に対して右側から接しているマクロブロックに対して行う第2符号化ステップとを含む
    ことを特徴とする請求項9記載の符号化処理方法。
  11. フレーム分割部と特定部と並列処理系とを備える符号化処理装置を用いて行う符号化処理方法であって、
    前記フレーム分割部が、画像データをフレーム毎に、各領域が整数個のマクロブロックを含むように水平方向および垂直方向に並ぶ複数の領域に分割するフレーム分割ステップと、
    前記特定部が、領域毎に、領域の境界に接しているマクロブロックを特定する特定ステップと、
    前記並列処理系が、分割される領域の数と同数の符号化処理部に各領域に属するマクロブロック群が領域毎に並行して符号化処理されるように分配供給されると、並列的に符号化処理する並列処理ステップとを含み、
    前記並列処理ステップでは、前記領域の境界に接していないマクロブロックに対して、前記符号化処理部が、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用いて符号化する第1符号化ステップと、領域の境界に接しているマクロブロックに対して、前記符号化処理部が、当該マクロブロック単体の情報若しくは当該マクロブロックが属する領域内に存在し且つ当該マクロブロックに隣接するマクロブロックの情報を用い、当該マクロブロックが属さない領域内に存在するマクロブロックの情報を用いずに符号化する第2符号化ステップとを含む
    ことを特徴とする符号化処理方法。
  12. 前記特定ステップでは、前記特定部が、境界に接するマクロブロックのうち、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを特定し、
    前記並列処理ステップでは、前記各符号化処理部において、前記第1符号化モードでの符号化を、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックを除く、当該領域内のすべてのマクロブロックに対して、当該マクロブロックに隣接するマクロブロックのうち、当該マクロブロックに隣接する周辺のマクロブロックの情報を用いて符号化を行う第1符号化ステップと、前記第2符号化モードでの符号化を、境界に対して右側または下側から接しているマクロブロックに対して行う第2符号化ステップとを含む
    ことを特徴とする請求項11記載の符号化処理方法。
  13. 前記第2符号化ステップは、I−PCM符号化を行う
    ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の符号化処理方法。
  14. 前記第2符号化ステップは、not_coded符号化を行う
    ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の符号化処理方法。
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