JP2012170777A - アブレーションデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】厚みのある心臓組織に対しても、所望の部位のみを確実に焼灼することができるアブレーションデバイスを提供する。
【解決手段】心臓の壁部に刺入されて心臓の組織を焼灼するためのアブレーションデバイス1は、長尺の本体10と、本体10の先端側に、所定の長さD1だけ導電性の電極面を露出させて設けられた針状の電極部20と、電極部20に接続される高周波電源30とを備え、所定の長さは、心臓の壁部において、厚さ方向の一部の組織のみ焼灼できる値であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、心臓の一部を焼灼する際に用いるアブレーションデバイスに関する。
従来、心房細動等の不整脈を治療する一方法として、心臓にデリバリーしたカテーテルを用いて異常興奮している一部組織を焼灼して沈静化させるカテーテルアブレーションが行われている。
通常、カテーテルアブレーションにおいては、カテーテルに設けられた電極を心筋の表面に接触させ、高周波電流を通電することにより組織を焼灼する。
電極を心筋の表面に接触させるアブレーションでは、焼灼できる深さに限りがある。そのため、比較的薄い心房組織については厚さ方向にわたって焼灼をおこなうことが可能であるものの、比較的厚い心室組織では、充分な焼灼が難しいという問題がある。
これを解決するため、特許文献1には、針状部を有する電極と、受け面部とを備えたアブレーション用カテーテルが記載されている。
このカテーテルは、受け面部に対する針状部の螺合長を調節することにより、受け面部からの針状部の突出量を調節することができ、針状部を心筋に刺入して高周波電流を通電することで、厚みのある心筋組織でも厚さ方向にわたって充分焼灼することができる。
特開平5−42166号公報
しかしながら、特許文献1のアブレーション用カテーテルに関して、本発明者は以下の問題点を見出した。
厚みのある心筋組織等の場合、焼灼すべき部位は常に厚さ方向にわたって存在しているわけではなく、厚さ方向の一定の範囲内にのみ存在していることも少なくない。このような場合、特許文献1のアブレーション用カテーテルでは、針状部が刺入された組織が針状部の長さ方向にわたってすべて焼灼されるため、焼灼すべきでない組織(特に針状部の基端側が位置する部位)まで焼灼してしまう恐れがあるという問題がある。
焼灼すべきでない組織まで焼灼してしまうと、手技後の心機能が過度に低下し、患者の予後等に悪影響を及ぼす恐れがある。このため、焼灼すべき対象組織のみを確実に焼灼し、対象組織に隣接する正常組織が焼灼されにくいカテーテルが求められている。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、厚みのある心臓組織に対しても、所望の部位のみを確実に焼灼することができるアブレーションデバイスを提供することを目的とする。
本発明は、心臓の壁部に刺入されて心臓の組織を焼灼するためのアブレーションデバイスであって、長尺の本体と、前記本体の先端側に、所定の長さだけ導電性の電極面を露出させて設けられた針状の電極部と、前記電極部に接続される高周波電源とを備え、前記所定の長さは、前記心臓の壁部において、厚さ方向の一部の組織のみ焼灼できる値であることを特徴とする。
本発明のアブレーションデバイスにおいて、前記電極部は、前記本体の長手方向に並べて設けられた複数の電極を有するアレイ構造とされてもよい。
また、前記高周波電源と切り替え可能に前記電極部に接続される生体電位測定部をさらに備えてもよい。
本発明の他のアブレーションデバイスは、心臓の壁部に刺入されて心臓の組織を焼灼するためのアブレーションデバイスであって、先端側に、所定の長さだけ導電性の第一電極面を露出させて設けられた針状の電極部を有する第一の電極と、先端側に、所定の長さだけ導電性の第二電極面を露出させて設けられた針状の電極部を有する第二の電極と、少なくとも前記第一の電極に接続される生体電位測定部と、前記第二の電極に接続される高周波電源とを備えることを特徴とする。
このアブレーションデバイスにおいては、前記第一の電極および前記第二の電極の少なくとも一方が内腔を有する管状に形成され、他方が前記一方に挿通されてもよい。
前記第二の電極は内腔を有する管状に形成され、内面において先端から所定の長さだけ導電面が露出されて基端側は絶縁被覆されており、前記第一の電極が前記第二の電極に挿通されており、前記生体電位測定部は、前記第一の電極と前記第二の電極に接続可能であり、前記生体電位測定部で測定された前記第一の電極と前記第二の電極との間のインピーダンスに基づき、前記第一の電極と前記第二の電極との相対位置を調節可能とされてもよい。
本発明のアブレーションデバイスにおいて、前記第一の電極の電極部は、前記第一電極面を有する主電極と、前記主電極と絶縁された参照電極とを有してもよい。
また、先端側の外周面に参照電極を有し、前記第一の電極および前記第二の電極が進退可能に挿通されるガイドシースをさらに備えてもよい。
さらに、前記ガイドシースは、先端部に超音波プローブを有してもよい。
本発明のアブレーションデバイスによれば、厚みのある心臓組織に対しても、所望の部位のみを確実に焼灼することができる。
本発明の第一実施形態のアブレーションデバイスの概略構成を示す図である。 同アブレーションデバイスを心臓内に導入している図である。 同アブレーションデバイスの使用時の動作を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るアブレーションデバイスの先端側を示す拡大図である。 同アブレーションデバイスの長手方向における断面図である。 (a)から(d)は、それぞれ図5のA−A線ないしD−D線における断面図である。 同アブレーションデバイスの使用時の動作を示す図である。 同アブレーションデバイスの使用時の動作を示す図である。 同アブレーションデバイスを心臓壁に刺入する動作を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るアブレーションデバイスの先端側を示す拡大図である。 (a)から(c)は、いずれも外針電極と内針電極との位置関係の例を示す図である。 同アブレーションデバイスを心臓壁に刺入する動作を示す図である。
本発明の第一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態のアブレーションカテーテル(アブレーションデバイス)1の概略構成を示す図である。アブレーションカテーテル1は、心臓の壁部に刺入されて心臓組織の焼灼に用いられるものであり、図1に示すように、長尺の本体10と、本体の先端部に設けられた電極部20と、電極部20と電気的に接続される高周波電源30およびバイオアンプ(生体電位測定部)40とを備えている。
本体10は、体内の血管走行に追従できる程度の可撓性を有し、先端部10Aと基端10B側とが導通されている。先端部と基端側とを導通させる方法としては、本体10を導体で形成してもよいし、非導体からなる部材の一部に導電層を形成し、当該導電層によって先端部と基端側とを導通させてもよい。本体の外周面は、絶縁層11で被覆されている。絶縁層11としては、公知の絶縁コーティング等を用いることができる。
電極部20は、先端が尖った針状に形成されており、本体10の長手方向において所定の長さD1だけ導電性の外周面(電極面)を露出させている。電極部20は、本体10の先端部10Aと電気的に接続されている。本体10と電極部20とは、別体であっても一体であってもよいが、導体からなる長尺の部材の先端を針状に加工すると、本体10および電極部20を一体的に形成することができ、簡便である。上述した所定の長さD1は、後述する焼灼処置において、心臓の壁部に刺入された際に厚さ方向の一部の組織のみ焼灼できる値とされている。本実施形態では、心室の壁部を局所的に焼灼することを考慮し、寸法D1が2〜3ミリメートル(mm)に設定されている。
高周波電源30は、組織の焼灼時に電極部20に高周波電流を供給する公知の構成である。バイオアンプ40は、生体の電位測定が可能な公知の装置であり、その出力は、図示しないモニターおよび記憶媒体等に表示、記憶される。高周波電源30およびバイオアンプ40は、スイッチ等からなる切り替え部2を介して本体10の基端側に接続されており、術者が切り替え部2を操作することにより、高周波電源30およびバイオアンプ40の一方が択一的に本体20と導通する。
上記のように構成されたアブレーションカテーテル1の使用時の動作について説明する。
まず術者は、従来のカテーテルアブレーションの手技と同様に、ガイディングカテーテル(不図示)等を用いて、アブレーションカテーテル1を患者の心臓内に導入する。
術者は、切り替え部2を操作して本体10とバイオアンプ40とを接続し、患者の体内の電位取得を開始する。バイオアンプ40に入力される電位は、電極部20周辺のごく狭い領域の電位を主成分とするものであるため、バイオアンプの出力値をモニター等で確認しながら、焼灼を行う対象部位を特定する。対象部位の特定は、公知の心臓表面の電位マッピングを組み合わせて行ってもよい。
まず、電極部20を心臓100の表面に接触させることにより、表面の電位を測定して大まかな対象部位の測定を行う。対象部位の位置を大まかに特定できたら、図2に示すように、アブレーションカテーテル1の電極部20を心臓100の壁に刺入する。図2には、一例として右心室111の壁に刺入した状態を示している。
電極部20を刺入したら、術者はバイオアンプ40の出力値を確認しながらアブレーションカテーテル1を心臓壁内で進退させ、心臓壁の厚さ方向における対象部位の位置をさらに詳細に特定する。進退操作時は、電極部20の先端位置を確認し、アブレーションカテーテル1が心臓壁を貫通しないように注意する。先端位置は、X線透視により判断することもできるが、分解能およびX線被爆等の観点からは超音波画像を用いることが好ましい。
対象部位の詳細な特定が終了したら、術者は対象部位に電極部20を位置決めする。そして、切り替え部2を操作して高周波電源30と本体10とを接続し、電極部20に高周波通電を行う。高周波通電に伴う熱により、図3に示すように、電極部20周囲の組織T1が変性して焼灼される。
対象部位が複数存在するときは、上記の動作を繰り返し、対象部位すべての焼灼が終了したら、術者は本体10とバイオアンプ40とを接続し、アブレーションが充分行われたかどうかを確認する。確認後、術者は必要に応じて追加のアブレーションを行い、アブレーションが十分に行われた時点でアブレーションカテーテル1を抜去して手技を終了する。
本実施形態のアブレーションカテーテル1によれば、電極部20の電極面が心臓壁の厚さに対して充分小さい所定の長さだけ露出されているため、心臓壁の厚さ方向にわたって組織を焼灼せずに、厚さ方向の一部に存在する対象部位のみを焼灼することができる。その結果、治療に寄与しない組織焼灼量を減少させ、治療成績、患者の生活の質(QOL)、予後等を向上させることができる。
また、本体10にバイオアンプ40が接続されているため、切り替え部2により接続を切り替えることで、電極部20から心臓壁内部における局所の電位情報を得ることができる。このような情報は、主に心臓表面の電位マッピングにより対象部位を特定する従来のカテーテルアブレーションでは得られなかったものであり、当該電位情報を用いることで、焼灼すべき対象部位をより高精度に特定することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図4から図9を参照して説明する。本実施形態のアブレーションカテーテル51と上述のアブレーションカテーテル1との異なるところは、電極部の態様である。なお、以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図4は、アブレーションカテーテル51の電極部52を示す図であり、図5は、電極部52の断面図である。図4および図5に示すように、アブレーションカテーテル51は、内腔を有する管状に形成されており、針状に形成された電極部52は、アブレーションカテーテル51の長手方向に分割された第一電極53、第二電極54、第三電極55、および第四電極56の4つのリング状電極を備えたアレイ構造とされている。各電極53〜56間には、絶縁部11が設けられている。
図6(a)から図6(d)は、それぞれ図5のA−A線、B−B線、C−C線、およびD−D線における断面図である。図5から図6(d)に示すように、各電極53〜56は、それぞれ導電部53A、54A、55A、56Aと接続されている。各導電部53A〜56Aは、互いに絶縁された状態で基端側まで延び、図示しない切り替え部に接続されている。本実施形態の切り替え部は、各電極53〜56のうち、所望の1つ以上の電極に選択的に通電を行えるように構成されている。
上記のように構成されたアブレーションカテーテル51の使用時の動作は、概ねアブレーションカテーテル1と同様である。心臓壁等の組織内に電極部52を刺入した際には任意に選択した2つの電極とバイオアンプ40とを接続することにより、電極間の電位測定を行うことができる。したがって、電位測定を行う組織の範囲を調節することが可能である。このとき、取得される電位情報は、当該電極間に位置する組織の平均電位となることに注意する。
対象部位の焼灼を行う場合も、通電する電極を適宜選択することにより、焼灼範囲を一定の範囲で調節することができる。例えば、図7に示すように、一つの電極(図7には一例として第二電極54を示す。)のみに通電すると、当該電極周辺の狭い範囲の組織を焼灼することができる。
一方、図8に示すようにすべての電極53〜56に通電を行うと、より広い領域を焼灼することができるため、対称部位の厚さ寸法によっては、厚さ方向にわたって組織を焼灼する貫壁性のアブレーションを行うことも可能となる。さらに、図示はしないが、離間した複数の電極に通電を行うことにより、厚さ方向に離間した複数の範囲を対象部位としたアブレーションを一度の操作で行うことも可能である。
本実施形態のアブレーションカテーテル51においても、電極部52が有する複数の電極のうち一つの電極に通電することで、アブレーションカテーテル1と同様に、治療に寄与しない組織焼灼量を減少させ、治療成績や予後等を向上させることができる。
また、電極部52が、互いに絶縁された複数の電極53〜56を備えるアレイ構造であるため、通電する電極を適宜選択することで、焼灼範囲を一定範囲内で調節することができる。したがって、対象部位の大きさに応じて焼灼範囲を調節し、手技にかかる時間を短縮することができる。
アブレーションカテーテル51の心内への導入には、図9に示すように、先端部に公知の超音波プローブ121が取り付けられたガイディングカテーテル120が用いられてもよい。このようにすると、電極部52の先端位置を確認するための超音波プローブ121をより電極部52の近くに配置できるため、より鮮明な超音波画像が得られ、電極部52の先端位置をより確実に捉えることができる。また、電極部52を刺入する際、ガイディングカテーテル120の先端を心臓壁に接触させて固定することにより、電極部52の刺入位置および超音波プローブ121の設置位置を安定させることができるという利点もある。
なお、上述したガイディングカテーテル120は、アブレーションカテーテル1の導入に用いられてもよい。
次に、本発明の第三実施形態について、図10から図12を参照して説明する。本実施形態のアブレーションカテーテル61と上述のアブレーションカテーテル1との異なるところは、組織焼灼を行う電極部と別に電位測定用の電極部を備える点である。
図10は、アブレーションカテーテル61の先端側を示す断面図である。アブレーションカテーテル61は、ガイドシース62と、内腔を有する管状に形成され、先端が突没可能にガイドシース62に挿通された外針電極(第二の電極)70と、先端が突没可能に外針電極70に挿通された内針電極(第一の電極)80とを備えている。
ガイドシース62は絶縁体で管状に形成され、血管走行に追従できる程度の可撓性を有する。ガイドシース62の内径は、先端側の一部で小さくなっており、内腔に段差部63が形成されている。
また、ガイドシース62の先端側の外周面には、リング状の参照電極64が取り付けられている。参照電極64は、ガイドシース62の壁面内に配置されて基端側まで延びる配線65によりバイオアンプ40と接続されている。
外針電極70は、組織焼灼を行うための電極であり、可撓性を有し、ガイドシース62に挿通された本体71と、導体で形成されて本体71の先端部に取り付けられた針管状の電極部72とを備える。電極部72の先端から所定の長さの領域が、導電性の電極面(第二電極面)が露出された露出電極73となっており、露出電極73より基端側の外周面は、導体が露出しないよう、絶縁層11で覆われている。さらに電極部72の内面も、先端から所定の長さの領域を残して絶縁層11で覆われている。露出電極73の軸線方向における長さは、上述の寸法D1と同程度に設定されている。
電極部72は、基端側まで延びる配線74により、図示しない切り替え部を介して高周波電源30およびバイオアンプ40と接続されている。
本体71は、ガイドシース62内を通って基端側まで延びており、本体71を進退させることで電極部72をガイドシース62の先端から突没させることができる。本体71と電極部72との接続部位には、径方向に突出するストッパ75が設けられている。ストッパ75の寸法は、ガイドシース62の段差部63より先端側の内腔に進入できない大きさに設定されている。そのため、ガイドシース62に挿通された外針電極70をガイドシース62に対して前進させると、ストッパ75が段差部63に接触し、それ以上は前進できない。すなわち、外針電極70のガイドシース62からの最大突出量は、ストッパ75によって規定されている。
内針電極80は、組織の電位測定を行うための電極であり、可撓性を有し、外針電極70に挿通された本体81と、導体で形成されて本体81の先端部に取り付けられた針状の電極部82とを備える。本体81は、外針電極70の本体71同様、基端側まで延びており、本体71を進退させることで電極部72をガイドシース62または外針電極70の先端から突没させることができる。
電極部82は、ステンレスやタングステン等で形成されており、先端から所定の長さだけ、導電性の電極面(第一電極面)が露出されている。露出された部位は、先端側に位置する第一電極(主電極)83と、第一電極83の基端側に位置する第二電極(参照電極)84とを備えるバイポーラ(双極性)構造をとっている。第二電極84は、絶縁層85により第一電極83と絶縁されて基端側まで延びており、先端側と基端側の一部を残して絶縁層86で被覆されている。第一電極83および第二電極84は、それぞれ互いに絶縁されて基端側まで延びる配線87および88により、切り替え部を介してバイオアンプ40に接続されている。
上記のように構成されたアブレーションカテーテル61の使用時の動作について説明する。
術者は、外針電極70および内針電極80の先端をガイドシース62内に収容した状態で、アブレーションカテーテル61を心内の対象部位付近まで導入する。
続いて、術者は内針電極80のみをガイドシース62から突出させ、第一電極83と第二電極84との間の電位測定を行いながら、対象部位の位置に基づいて心臓壁に対する刺入位置を決定し、電極部82を刺入する。内針電極80は、外針電極70およびガイドシース62に側方を支持された状態で刺入されるため、座屈等を起こすことなくスムーズに心臓壁に刺入することができる。
内針電極80の剛性が不十分で刺入が困難等の場合は、内針電極80を外針電極70内に収容した状態で心臓壁に刺入し、その後外針電極70を後退させて心臓壁から抜去することにより内針電極80を心臓壁内に導入してもよい。
術者は、内針電極80で心臓壁内の電位測定を行いながら、心臓壁の厚さ方向における対象部位の位置をさらに詳細に特定する。このときも、接近して設けられた第一電極83および第二電極84を用いて電位測定を行うため、局所の詳細な電位情報を取得することができる。
対象部位の特定後、術者は、切り替え部を操作して、外針電極70と第二電極84とをバイオアンプ40に接続し、外針電極70を心臓壁に刺入する。そして、内針電極80に沿って外針電極70を徐々に前進させる。
外針電極70と第二電極84とのインピーダンスは、両者の最短距離によって変化する。したがって、図11(b)や図11(c)に示すように、内針電極80が外針電極70に対して大きく突出していたり、大きく後退していたりすると、インピーダンスは大きくなり、図11(a)に示すように、電極部72内面の導電面が露出した部位と第二電極84とが対向した状態において、最もインピーダンスが小さくなる。術者は、内針電極80を固定しつつ外針電極70を慎重に進退させ、インピーダンスがもっとも小さくなる位置を特定し、当該位置に外針電極70を固定する。
その後、アブレーションカテーテル1の使用時と同様に、外針電極70を高周波電源30に接続し、高周波電流を通電して対象部位の焼灼を行う。焼灼時は、バイオアンプ40の保護のため、内針電極80とバイオアンプ40との接続が切断され、フローティング状態に切り替えられる。
本実施形態のアブレーションカテーテル61においても、既に説明した各実施形態のアブレーションカテーテル同様、厚みのある心臓組織に対しても、所望の部位のみを確実に焼灼することができる。
また、電位測定を行うため内針電極80が組織焼灼を行う外針電極70と別に設けられているため、心臓壁の厚さ方向における電位情報をより詳細に取得して、対象部位の位置を高精度に特定することができる。また、内針電極がバイポーラ構造となっていることにより、局所の電位を詳細に測定することができる。
また、バイオアンプ40を外針電極70と内針電極80とに接続することができるため、両者の間のインピーダンスを参照しながら外針電極70を進退させることで、容易かつ確実に外針電極を焼灼対象の組織まで導入することができる。
本実施形態では、内針電極の二極間および内針電極と外針電極との間で電位測定を行う例を説明したが、必要に応じてガイドシース62に設けられた参照電極64と内針電極80との間で電位測定が行われてもよい。
また、ガイドシース62に代えて、上述のガイディングカテーテル120のように、超音波プローブ131を備えたガイドシース130が用いられてもよい。このとき、図12に示すように、超音波プローブ131の超音波出射面131Aを外針電極70および内針電極80が挿通されるチャンネル132の開口132Aの前方に向けておくと、チャンネル132から突出されて心臓壁に刺入された内針電極80や外針電極70の先端を、より鮮明にとらえることができる。出射面131Aの向きは、開口132Aの前方およびガイドシース130の前方に切り替え可能とされてもよい。
さらに、本実施形態では、内針電極が電位測定に、外針電極が組織焼灼にそれぞれ用いられる例を説明したが、これらの関係が逆転され、内針電極が組織焼灼に、外針電極が電位測定にそれぞれ用いられてもよい。この場合、対象組織まで内針電極を移動させた後、外針電極を充分後退させてから内針電極に高周波通電を行えばよい。
さらには、内針電極および外針電極の一方が他方に挿通される位置関係に代えて、内針電極と外針電極とが軸線方向に相対移動可能に並走するような構成としてもよい。この場合は、内針電極および外針電極が管状でなく、針状に形成されてもよい。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
例えば、上述の各実施形態では、アブレーションカテーテルが心臓内部から導入される例を説明したが、経胸腔的アクセス等により、心嚢膜を貫通して心臓の外側からアブレーションカテーテルが心臓にアプローチし、心臓壁に刺入されてもよい。
また、高周波通電が行われる電極に、熱電対やサーミスタ等の温度測定用のセンサーを設け、通電する高周波電流のフィードバックコントロールが行われてもよい。
さらに、組織焼灼を行う電極部において、冷却用の生理食塩水等を送る流路を形成し、当該流路と連通する連通口を、電極部の外周面に複数形成してもよい。このようにすることで、従来のアブレーションデバイス同様、通電前および通電中に生理食塩水を流路に供給し、電極部自身の発熱を冷却できると共に、電極部に接触している組織のインピーダンスも低くすることができ効率の良いアブレーションが可能となる。
加えて、本発明は、以下の技術思想を含むものである。
(付記項1)
本願出願当初の請求項6に記載のアブレーションデバイスを用いたアブレーション方法であって、
前記第一の電極を前記第二の電極内に収容した状態で心臓壁に刺入する工程と
前記第二の電極のみを後退させて前記心臓壁から抜去することにより、前記第一の電極を前記心臓壁内に導入する工程と、
を備える。
(付記項2)
本願出願当初の請求項6に記載のアブレーションデバイスを用いたアブレーション方法であって、
前記第一の電極を心臓壁に刺入し、組織電位を測定する工程と、
前記組織電位の測定結果に基づいてアブレーションの対象部位を特定し、前記第一の電極を前記対象部位に位置決めする工程と、
前記第二の電極を心臓壁に刺入する工程と、
前記第一の電極と前記第二の電極との間のインピーダンスを測定し、前記インピーダンスが最小となる位置に前記第二の電極を位置決めする工程と、
を備える。
1、51、61 アブレーションカテーテル(アブレーションデバイス)
10 本体
20、52 電極部
30 高周波電源
40 バイオアンプ(生体電位測定部)
53、54、55、56 電極
62 ガイドシース
64 参照電極
70 外針電極(第二の電極)
72 電極部
80 内針電極(第一の電極)
82 電極部
83 第一電極(主電極)
84 第二電極(参照電極)
100 心臓
130 ガイドシース
131 超音波プローブ

Claims (9)

  1. 心臓の壁部に刺入されて心臓の組織を焼灼するためのアブレーションデバイスであって、
    長尺の本体と、
    前記本体の先端側に、所定の長さだけ導電性の電極面を露出させて設けられた針状の電極部と、
    前記電極部に接続される高周波電源と、
    を備え、
    前記所定の長さは、前記心臓の壁部において、厚さ方向の一部の組織のみ焼灼できる値であることを特徴とするアブレーションデバイス。
  2. 前記電極部は、前記本体の長手方向に並べて設けられた複数の電極を有するアレイ構造とされていることを特徴とする請求項1に記載のアブレーションデバイス。
  3. 前記高周波電源と切り替え可能に前記電極部に接続される生体電位測定部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のアブレーションデバイス。
  4. 心臓の壁部に刺入されて心臓の組織を焼灼するためのアブレーションデバイスであって、
    先端側に、所定の長さだけ導電性の第一電極面を露出させて設けられた針状の電極部を有する第一の電極と、
    先端側に、所定の長さだけ導電性の第二電極面を露出させて設けられた針状の電極部を有する第二の電極と、
    少なくとも前記第一の電極に接続される生体電位測定部と、
    前記第二の電極に接続される高周波電源と、
    を備えることを特徴とするアブレーションデバイス。
  5. 前記第一の電極および前記第二の電極の少なくとも一方は内腔を有する管状に形成され、他方が前記一方に挿通されていることを特徴とする請求項4に記載のアブレーションデバイス。
  6. 前記第二の電極は内腔を有する管状に形成され、内面において先端から所定の長さだけ導電面が露出されて基端側は絶縁被覆されており、
    前記第一の電極が前記第二の電極に挿通されており、
    前記生体電位測定部は、前記第一の電極と前記第二の電極に接続可能であり、前記生体電位測定部で測定された前記第一の電極と前記第二の電極との間のインピーダンスに基づき、前記第一の電極と前記第二の電極との相対位置を調節可能とされていることを特徴とする請求項4または5に記載のアブレーションデバイス。
  7. 前記第一の電極の電極部は、前記第一電極面を有する主電極と、前記主電極と絶縁された参照電極とを有することを特徴とする請求項6に記載のアブレーションデバイス。
  8. 先端側の外周面に参照電極を有し、前記第一の電極および前記第二の電極が進退可能に挿通されるガイドシースをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のアブレーションデバイス。
  9. 先端部に超音波プローブを有し、前記第一の電極および前記第二の電極が進退可能に挿通されるガイドシースをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のアブレーションデバイス。
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