JP2012169446A - 積層コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子の押し当てられる方向による直流抵抗値のばらつきを抑制する電子部品を提供する。
【解決手段】積層コイル部品1は、積層構造を有するセラミック積層体10と、セラミック積層体10に内蔵され、セラミック積層体10の積層方向とコイル軸方向が平行であるコイル32と、一端がコイル32と電気的に接続され、他端が端面に帯状に露出している引出電極33、34と、引出電極33、34と電気的に接続しており、引出電極33、34の他端を覆うように、少なくとも端面上に形成されている外部電極35、36と、を備え、引出電極33、34の他端は、前記側面からみて、前記セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜しており、引出電極33、34の他端の長手方向は、積層方向に平行な、端面の中心線と直交しており、長手方向の寸法は、端面からみたコイル32の幅よりも小さいことを特徴としている。
【選択図】 図3

Description

本発明は積層インダクタ素子、積層インピーダンス素子、及び積層LC複合部品等の積層コイル部品に関するものである。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載の積層コイル部品が知られている。該積層コイル部品では、コイル導体となるべき内部電極ペーストとグリーンシートとが交互に積層されている。更に、コイル導体の両端にはコイルと外部電極とを接続するための引出電極が接続されている。このような積層コイル部品では、完成時において直流抵抗値の測定等の検査が行われ、良品・不良品の判定が行われる。
しかしながら、積層コイル部品では、以下に説明するように、検査時において測定される直流抵抗値にばらつきが発生し、正確に良品・不良品の判定ができないおそれがある。図9は、積層コイル部品110の外観斜視図である。また、図10は、積層コイル部品110のC−Cにおける断面構造図である。積層コイル部品110では、図9に示すように、端子121、122が外部電極115、116に押し当てられて直流抵抗値の測定が行われる。なお、図9及び図10においては、それぞれ4つの端子121、122を示しているが、実際の直流抵抗値の測定時においては、それぞれいずれか1つの端子121、122が用いられる。この時、図10の断面が正方形状の場合に、検査時の積層コイル部品110の向きは一定ではなく、端子121、122は、矢印(1)〜(4)のいずれかの方向から押し当てられる可能性がある。
ここで、外部電極115、116は積層体112に内蔵されているコイル導体と、引出電極113を介して接続されている。故に、直流抵抗値の測定時には、電流は、端子121、122から外部電極115、116及び引出電極113を通過してコイル導体へと流れ込む。引出電極113は、図10のように、積層方向の上側に偏った位置に設けられている。例えば、端子121が矢印(1)の方向から押し当てられた場合と矢印(2)の方向から押し当てられた場合を比較すると、矢印(1)の場合に電流が外部電極115を流れる距離L11は、矢印(2)の場合に電流が外部電極115を流れる距離L12よりも長くなってしまう。
その結果、積層コイル部品110の矢印(1)の場合における直流抵抗値は、矢印(2)の場合における直流抵抗値よりも大きくなってしまう。すなわち、検査時の直流抵抗値にばらつきが発生してしまう。
特開平10−270249号公報
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、端子の押し当てられる方向による直流抵抗値のばらつきを抑制する電子部品を提供することを目的とする。
本発明に係る積層コイル部品は、積層された複数の絶縁体層で構成される積層構造を有し、前記絶縁体層と平行に互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、互いに対向する2つの側面と、互いに対向する正方形状の2つの端面と、を有する直方体状であるセラミック積層体と、前記セラミック積層体に内蔵され、前記セラミック積層体の積層方向とコイル軸方向が平行であるコイルと、一端が前記コイルと電気的に接続され、他端が前記端面に帯状に露出している一対の引出電極と、前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に形成されている一対の外部電極と、を備え、前記引出電極の前記他端は、前記側面からみて、前記セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜しており、前記引出電極の前記他端の長手方向は、前記積層方向に平行な、前記端面の中心線と直交しており、前記長手方向の寸法は、前記端面からみた前記コイルの幅よりも小さいことを特徴としている。
また、本発明に係る積層コイル部品では、前記引出電極の抵抗率は、前記外部電極の抵抗率よりも低いことが好ましい。
また、本発明に係る積層コイル部品では、積層された複数の絶縁体層で構成される積層構造を有し、前記絶縁体層と平行に互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、互いに対向する2つの側面と、互いに対向する正方形状の2つの端面と、を有する直方体状であるセラミック積層体と、前記セラミック積層体に内蔵され、前記セラミック積層体の積層方向とコイル軸方向が平行であるコイルと、一端が前記コイルと電気的に接続され、他端が前記端面に帯状に露出している一対の引出電極と、前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に形成されている一対の外部電極と、を備える積層コイル部品の製造方法であって、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートを用意する工程と、前記第1のグリーンシートの表面に導電性ペーストを塗布して、前記コイル及び前記引出電極となるべき導電性ペースト膜を形成する工程と、前記第2のグリーンシートの表面で、積層後に積層方向上方からみて、前記引出電極となるべき導電性ペースト膜と重なる部分に絶縁体ペーストを塗布して、前記絶縁体層となるべき絶縁体ペースト膜を形成する工程と、前記引出電極となるべき導電性ペースト膜の他端が前記セラミック積層体の端面に帯状に露出し、前記引出電極となるべき導電性ペースト膜の前記他端が、前記絶縁体ペースト膜により、前記側面からみて、前記セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜するように、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを積層後に圧着して、生のセラミック積層体を形成する工程と、前記生のセラミック積層体を焼成して前記セラミック積層体を形成する工程と、前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に前記外部電極を形成する工程と、を備えることが好ましい。
また、本発明に係る積層コイル部品では、前記導電性ペースト膜を形成する工程において、前記導電性ペースト膜は、前記セラミック積層体の形成後に、前記引出電極の前記他端の長手方向の寸法が、前記端面からみた前記コイルの幅よりも小さくなるように形成されていることが好ましい。
本発明では、端子の押し当てられる方向による直流抵抗値のばらつきを抑制することができる。
本発明に係る積層コイル部品の斜視図である。 セラミック積層体に用いられるグリーンシートの平面図である。 図1の積層コイル部品を側面13側と端面15側からみた模式的な断面図である。 本発明に係る積層コイル部品の直流抵抗測定時の断面図で、図1のA−A断面図である。 本発明に係る積層コイル部品の製造方法を示す断面図である。 本発明に係る積層コイル部品の製造方法であって、図5の続きを示す断面図である。 本発明に係る積層コイル部品の製造方法であって、図6の続きを示す断面図である。 比較例の積層コイル部品を示す断面図である。 従来の積層コイル部品の斜視図である。 図9のC−C断面図である。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
(積層コイル部品の構成)
図1は、本発明に係る積層コイル部品の斜視図である。積層コイル部品1は、セラミック積層体10と、セラミック積層体10に内蔵されているコイル(図示せず)と、外部電極35、36と、を備えている。
セラミック積層体10は、互いに対向する第1の主面11及び第2の主面12と、互いに対向する2つの側面13、14と、互いに対向する正方形状の2つの端面15、16と、を有する直方体状である。
一対の外部電極35、36は、セラミック積層体10に内蔵されているコイルと電気的に接続されている。外部電極35は、セラミック積層体10の端面15と、端面15と接する、第1の主面11、第2の主面12、及び側面13、14のそれぞれの一部を覆うように設けられている。同様に、外部電極36は、端面16と、端面16と接する、第1の主面11、第2の主面12、及び側面13、14のそれぞれの一部を覆うように設けられている。一対の外部電極35、36は、例えば、Ag電極にNi/Snめっきが施されている。
図2は、セラミック積層体に用いられるグリーンシートの平面図である。第1のグリーンシート21a〜21eと、第2のグリーンシート22f〜22kと、第1のグリーンシート21l〜21oとは、a〜oの順で、図1のz軸方向に積層される。以下では、個別のグリーンシートを指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22は、焼成後に絶縁体層となる。セラミック積層体10の積層方向はz軸と平行であるため、図1の第1の主面11と第2の主面12は、絶縁体層と平行であり、積層方向と垂直である。本実施形態では、第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22は同じ材質である。第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22には、例えばNiを含有している強磁性のフェライトセラミック粉末(例えば、Ni−Zn−Cu系フェライト)が用いられる。
第2のグリーンシート22fの表面には、導電性ペースト膜24f、25fが形成されている。本実施形態では、導電性ペースト膜24f、25fは同時に形成されている。また、第2のグリーンシート22kの表面には、導電性ペースト膜24k、25kが形成されている。導電性ペースト膜24f、25fと同様に、導電性ペースト膜24f、25fは同時に形成されている。導電性ペースト膜25fは、一端が導電性ペースト膜24fと接続されており、他端が第2のグリーンシート22fの端部に露出するように形成されている。また、導電性ペースト膜25kは、一端が導電性ペースト膜24kと接続されており、他端が第2のグリーンシート22kの端部に露出するように形成されている。導電性ペースト膜25f、25kは、焼成後に引出電極33、34となる。
第2のグリーンシート22g〜22jの表面には、導電性ペースト膜23g〜23jがそれぞれ形成されている。また、ビアホール電極27f〜27jは、導電性ペースト膜24f、23g〜23j、24kの間を電気的に接続するように設けられている。ビアホール電極27f〜27jには、主成分がAgである導電性材料が用いられる。導電性ペースト膜24f、23g〜23j、24kと、ビアホール電極27f〜27jとは、焼成後にコイルを構成する。
導電性ペースト膜23g〜23j、24f、25f、24k、25kには、外部電極よりも低い抵抗率を有するAgを主成分とする導電性材料が用いられる。
コイルは図2に示すように螺旋状に形成され、セラミック積層体の積層方向とコイル軸方向は平行である。導電性ペースト膜24f、24kは3/4ターン分の長さを有している。また、導電性ペースト膜23g、23iは約1/2ターン分の長さを有しており、導電性ペースト膜23h、23jは約1ターン分の長さを有している。導電性ペースト膜24f、23g〜23j、24kはz軸方向に互いに重なるように配置されている。なお、導電性ペースト膜24f、23g〜23j、24kの長さは特に限定されない。
第1のグリーンシート21b〜21e、21l〜21oの表面には、絶縁体ペースト膜26b〜26e、26l〜26oがそれぞれ形成されている。絶縁体ペースト膜26b〜26eは、積層後に積層方向上方からみて、引出電極となるべき導電性ペースト膜25fと重なる位置に形成されている。また、絶縁体ペースト膜26l〜26oは、積層後に積層方向上方からみて、引出電極となるべき導電性ペースト膜25kと重なる位置に形成されている。絶縁体ペースト膜26は、引出電極となるべき導電性ペースト膜25f、25kを挟んでコイルとなるべき導電性ペースト膜23g〜23jと反対側に形成されている。
後述するように、絶縁体ペースト膜26の存在により、引出電極となるべき導電性ペースト膜25f、25kは、その他端が傾斜するように圧着される。この時、絶縁体ペースト膜26の形成位置や厚さを適宜変えることにより、引出電極の傾斜の度合いを変えることが可能である。
図3(A)は、図1の積層コイル部品を側面13側からみた模式的な断面図である。また、図3(B)は、端面15側からみた模式的な断面図である。絶縁体層の各層は省略して記載している。
図3(A)のように、一対の引出電極33、34は、一端がコイル32と電気的に接続されている。そして、一対の引出電極33、34は、他端がセラミック積層体10の端面まで引き出されており、セラミック積層体10の端面に帯状に露出している。
一対の外部電極35、36は、一対の引出電極33、34とそれぞれ電気的に接続されており、一対の引出電極33、34の他端を覆うように、セラミック積層体10の少なくとも端面上に形成されている。
本発明では、図3(A)のように、一対の引出電極33、34の他端は、側面からみて、セラミック積層体10の端面における積層方向(図中のz軸方向)の中央側に向かって傾斜している。また、図3(B)のように、引出電極33の他端の帯状の長手方向は、積層方向に平行な、端面の中心線(図中の一点鎖線)と直交するように形成されている。
また、本発明では、引出電極33の他端の帯状の長手方向の寸法(図3(B)のP)は、端面からみた場合のコイル32の幅(図3(B)のQ)よりも小さくなるように形成されている。
図4は、本発明に係る積層コイル部品の直流抵抗測定時の断面図で、図1のA−A断面図である。例えば、端子41が矢印(1)の方向から押し当てられた場合と矢印(2)の方向から押し当てられた場合を比較すると、矢印(1)の場合に電流が外部電極を流れる距離L11と、矢印(2)の場合に電流が外部電極を流れる距離L12の差は、図10の場合に比べて小さくなる。すなわち、引出電極33の他端の位置が端面の中央付近であるため、矢印(1)、(3)と、矢印(2)、(4)との経路差が小さくなり、直流抵抗のばらつきが低減されることになる。
(積層コイル部品の製造方法)
次に、本発明に係る積層コイル部品の製造方法を、図2と図5〜7を参照しながら説明する。図5〜図7は、本発明に係る積層コイル部品の製造方法を示す模式的な断面図である。
まず、図5(A)のように、第1のグリーンシート21と、第2のグリーンシート22とを用意する。本実施形態においては、第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22は同じ材料で形成されている。
第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22は、例えば以下のように用意される。
まず、フェライトセラミック粉末を作製する。例えば、フェライトセラミック粉末がNi−Zn−Cu系フェライトである場合には、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)、及び、酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量し、それぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。そして、得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を例えば750℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、強磁性のフェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して、酸化コバルト(Co34)、結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法等により、シート状に形成して乾燥させ、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートを得る。
次に、図示していないが、第2のグリーンシートのうち所定のグリーンシートにビアホール電極を形成する。例えば、レーザビームを照射してビアホールを形成する。そして、このビアホールに対して、Agやこれらの合金等の導電性ペーストを印刷塗布等の方法により充填する。
次に、図5(B)のように、第1のグリーンシート21の表面に導電性ペーストを塗布して、コイル及び引出電極となるべき導電性ペースト膜23、24、25を形成する。本実施形態では、導電性ペースト膜24、25は、導電性ペーストを同時に塗布することで形成される。導電性ペースト膜23、24、25の塗布は、例えば印刷等で行う。なお、導電性ペースト膜23、24、25の形成と、ビアホール電極の形成を同時に行っても良い。
次に、図5(C)のように、第2のグリーンシート22の表面に絶縁体ペーストを塗布して、絶縁体層となるべき絶縁体ペースト膜26を形成する。絶縁体ペースト膜26は、積層後に積層方向上方からみて、引出電極となるべき導電性ペースト膜25と重なる部分に塗布する(図2参照)。絶縁体ペーストの塗布は、例えば印刷等で行う。なお、絶縁体ペースト膜26の材料と第2のグリーンシート22の材料が同じ場合には、焼成後のセラミック積層体の強度が向上するため、好ましい。
このようにして、図2のような第1のグリーンシート21と第2のグリーンシート22が作製される。引出電極となるべき導電性ペースト膜25は、一端がコイルとなるべき導電性ペースト24と連なっている。また、他端は、積層後にセラミック積層体の端面に露出するようにあらかじめ形成されている。
また、導電性ペースト膜25は、セラミック積層体の形成後に、引出電極の他端の帯状の長手方向の寸法(図2のP)が、端面からみたコイルの幅(図2のQ)よりも小さくなるように、あらかじめ形成しておくことが好ましい。
次に、図6(D)のように、第1のグリーンシート21a〜21eと、第2のグリーンシート22f〜22kと、第1のグリーンシート21l〜21oとを、a〜oの順で積層する。そして、図6(E)のように圧着して、生のセラミック積層体8を形成する。このとき、絶縁体ペースト膜26の存在により、引出電極となるべき導電性ペースト膜25の他端は、側面からみて、セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜するように圧着される。なお、複数の積層コイル部品を同時に作製する場合には、圧着後に、圧着体を所定寸法にカットして、個々の生のセラミック積層体を得る。
次に、生のセラミック積層体を焼成して、図7(F)のように、セラミック積層体10を形成する。第1のグリーンシート、第2のグリーンシート、及び絶縁体ペースト膜は焼成されて絶縁体層31となる。焼成は、例えば850℃で2時間の条件で行う。また、焼成前に、脱バインダー処理を行っても良い。脱バインダー処理は、例えば低酸素雰囲気中で500℃で2時間の条件で行う。なお、セラミック積層体10の形成後に、バレル加工を施して、面取りを行っても良い。
次に、図7(G)のように、引出電極33、34と電気的に接続しており、引出電極33、34の他端を覆うように、セラミック積層体10の少なくとも端面上に外部電極35、36を形成する。
外部電極35、36は、例えば浸漬法等により、Agを主成分とする導電性ペーストを塗布して、例えば800℃で1時間の焼き付けをトンネル炉で行うことにより、Ag電極を形成する。その後、Ag電極の表面に、Ni/Snめっきを施す。
以上の工程を経て、図1に示すような積層コイル部品1が完成する。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
(実験例)
実験例として、図3のような積層コイル部品を作製した。そして、端子の押し当てる位置を図4の(1)〜(4)のように変えて、それぞれの位置について直流抵抗を測定した。
絶縁体層の透磁率 :200
絶縁体層の材質 :Ni−Cu−Znフェライト
コイル及び引出電極の材質 :Ag
外部電極の材質 :Ag−Pd/Ni/Sn
サイズ :1.6mm×0.8mm×0.8mm
グリーンシート厚さ :50μm
絶縁体ペースト膜厚さ :25μm
第1のグリーンシート層数 :15枚(上8枚、下7枚)
第2のグリーンシート層数 :12枚
(比較例)
比較例として、図8のような積層コイル部品を作製した。比較例では、絶縁体ペーストを使用していないため、引出電極33、34の他端は傾斜していない。また、引出電極33の他端の長手方向の寸法がコイル32の幅と同一である。その他の作製条件は実験例と同じである。
(測定結果)
表1に、実験例と比較例で、端子を押し当てる位置を(1)〜(4)と変えた場合における、直流抵抗の測定結果を示す。測定結果は、10個の試料の平均である。
Figure 2012169446
表1に示すように、実験例の方が、比較例よりも直列抵抗値のばらつきが小さくなっていることが分かる。すなわち、実験例の方が、方向(1)、(3)と方向(2)、(4)の直流抵抗の差が小さく、ばらつきが小さくなることが分かった。
1 積層コイル部品
8 生のセラミック積層体
10 セラミック積層体
11 第1の主面
12 第2の主面
13、14 側面
15、16 端面
21、21a〜21e、21l〜21o 第1のグリーンシート
22、22f〜22k 第2のグリーンシート
23、23g〜23j 導電性ペースト膜
24、24f、24k 導電性ペースト膜
25、25f、25k 導電性ペースト膜
26、26b〜26e、26l〜26o 絶縁体ペースト膜
27f〜27j ビアホール電極
31 絶縁体層
32 コイル
33、34 引出電極
35、36 外部電極
41 端子
110 積層コイル部品
113 引出電極
115、116 外部電極
121、122 端子

Claims (4)

  1. 積層された複数の絶縁体層で構成される積層構造を有し、前記絶縁体層と平行に互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、互いに対向する2つの側面と、互いに対向する正方形状の2つの端面と、を有する直方体状であるセラミック積層体と、
    前記セラミック積層体に内蔵され、前記セラミック積層体の積層方向とコイル軸方向が平行であるコイルと、
    一端が前記コイルと電気的に接続され、他端が前記端面に帯状に露出している一対の引出電極と、
    前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に形成されている一対の外部電極と、
    を備え、
    前記引出電極の前記他端は、前記側面からみて、前記セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜しており、
    前記引出電極の前記他端の長手方向は、前記積層方向に平行な、前記端面の中心線と直交しており、
    前記長手方向の寸法は、前記端面からみた前記コイルの幅よりも小さい、積層コイル部品。
  2. 前記引出電極の抵抗率は、前記外部電極の抵抗率よりも低い、請求項1に記載の積層コイル部品。
  3. 積層された複数の絶縁体層で構成される積層構造を有し、前記絶縁体層と平行に互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、互いに対向する2つの側面と、互いに対向する正方形状の2つの端面と、を有する直方体状であるセラミック積層体と、前記セラミック積層体に内蔵され、前記セラミック積層体の積層方向とコイル軸方向が平行であるコイルと、一端が前記コイルと電気的に接続され、他端が前記端面に帯状に露出している一対の引出電極と、前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に形成されている一対の外部電極と、を備える積層コイル部品の製造方法であって、
    第1のグリーンシートと第2のグリーンシートを用意する工程と、
    前記第1のグリーンシートの表面に導電性ペーストを塗布して、前記コイル及び前記引出電極となるべき導電性ペースト膜を形成する工程と、
    前記第2のグリーンシートの表面で、積層後に積層方向上方からみて、前記引出電極となるべき導電性ペースト膜と重なる部分に絶縁体ペーストを塗布して、前記絶縁体層となるべき絶縁体ペースト膜を形成する工程と、
    前記引出電極となるべき導電性ペースト膜の他端が前記セラミック積層体の端面に帯状に露出し、前記引出電極となるべき導電性ペースト膜の前記他端が、前記絶縁体ペースト膜により、前記側面からみて、前記セラミック積層体の端面における積層方向の中央側に向かって傾斜するように、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを積層後に圧着して、生のセラミック積層体を形成する工程と、
    前記生のセラミック積層体を焼成して前記セラミック積層体を形成する工程と、
    前記引出電極と電気的に接続しており、前記引出電極の他端を覆うように、少なくとも前記端面上に前記外部電極を形成する工程と、
    を備える、積層コイル部品の製造方法。
  4. 前記導電性ペースト膜を形成する工程において、前記導電性ペースト膜は、前記セラミック積層体の形成後に、前記引出電極の前記他端の長手方向の寸法が、前記端面からみた前記コイルの幅よりも小さくなるように形成されている、請求項3に記載の積層コイル部品の製造方法。
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