JP2012161750A - Co2回収方法およびco2回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】CO2を含む燃料ガスと吸収液とを接触させてCO2を回収・液化するプロセスにおいて、回収したCO2の液化動力を低減できるCO2回収方法および回収装置を提供する。
【解決手段】CO2を含む燃料ガス1からのCO2回収方法において、燃料ガス1を圧縮する第1の圧縮工程11と、第1の圧縮工程11で圧縮された燃料ガス1を冷却して凝縮水を除去してから吸収液と接触させることで、燃料ガス1中のCO2を吸収液に吸収させて精製ガスを得る吸収工程17と、吸収工程17でCO2を吸収した吸収液2を、第1の圧縮工程11で圧縮された燃料ガス1を熱源として加熱する第1の加熱工程14と、第1の加熱工程14で加熱された吸収液2を減圧し、含まれているCO2を放出させてこの吸収液2を再生する再生工程20と、再生工程20で再生された吸収液3を、吸収工程17に用いる前に冷却する第1の冷却工程22を有する。
【選択図】図2
【解決手段】CO2を含む燃料ガス1からのCO2回収方法において、燃料ガス1を圧縮する第1の圧縮工程11と、第1の圧縮工程11で圧縮された燃料ガス1を冷却して凝縮水を除去してから吸収液と接触させることで、燃料ガス1中のCO2を吸収液に吸収させて精製ガスを得る吸収工程17と、吸収工程17でCO2を吸収した吸収液2を、第1の圧縮工程11で圧縮された燃料ガス1を熱源として加熱する第1の加熱工程14と、第1の加熱工程14で加熱された吸収液2を減圧し、含まれているCO2を放出させてこの吸収液2を再生する再生工程20と、再生工程20で再生された吸収液3を、吸収工程17に用いる前に冷却する第1の冷却工程22を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、CO2を含む燃料のガス化ガスからCO2を回収する方法および回収する装置に関する。
近年、地球温暖化現象の一因としてCO2による温室効果が指摘され、地球環境を守る上でその対策が急務となっている。CO2の発生源としては、化石燃料を燃焼させるあらゆる人間の活動分野に及び、その排出抑制への要求が一層強まる傾向にある。特に大量の化石燃料を使用する火力発電所を対象に、CO2を含む燃焼排ガスをアルカノールアミン水溶液等と接触させてCO2を吸収させてCO2を回収する方法、および回収されたCO2を大気へ放出することなく貯蔵する方法が精力的に研究されている。
アルカノールアミンの例としては、モノエタノールアミン(MEA)やN−メチルジエタノールアミン(MDEA)などが挙げられる。アルカノールアミン水溶液を吸収液とする吸収法では、吸収塔においてCO2を吸収した吸収液は、再生塔において150℃前後の水蒸気を使用して加熱され再生される(例えば、特許文献1、2)。処理ガス量が多いほど、使用する吸収液量は多くなり、それに伴い、再生に必要な水蒸気量も増大する。したがって、石炭やオイルコークス等のガス化ガスを対象とした場合には、燃焼によりガス量が増加してしまうので、燃焼前にCO2を回収する方法が望ましい。
一般にガス化ガスの圧力は数MPaと高いため、ガス圧と同じ圧力下でCO2を吸収した吸収液は、減圧することによりCO2放出させて再生することができる。この再生方法では、加熱再生と異なり水蒸気を大量に使用する必要がないため、少ないエネルギーでCO2を回収することができる。またIGCC(石炭ガス化複合発電)においては、発電端出力の低下を抑制することができる。しかし、その一方で、吸収液から放出されたCO2の圧力が低いため、回収したCO2を移送や貯留するための液化処理に必要な動力が増大し、その結果として送電端出力が低下することがある。
上述したように、ガス圧と同じ圧力下でCO2を吸収した吸収液に対し、減圧することによりCO2を放出させて再生する方法には、再生に必要なエネルギーが削減できる半面、回収したCO2の液化動力は増大するという課題がある。
本発明は、石炭や石油ピッチ等の炭素を含む燃料のガス化ガスや天然ガスのようにCO2を含む燃料ガスと吸収液とを接触させてCO2を回収・液化するプロセスにおいて、回収したCO2の液化動力を削減し、CO2の回収および液化に必要なエネルギー消費を低減するためのCO2回収方法および回収装置を提供することを目的とする。
本発明によるCO2回収方法は、以下のような特徴を有する。
CO2を含む燃料ガスからのCO2回収方法において、前記燃料ガスを圧縮する第1の圧縮工程と、前記第1の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを冷却して凝縮水を除去してから吸収液と接触させることで、前記燃料ガス中のCO2を前記吸収液に吸収させて精製ガスを得る吸収工程と、前記吸収工程でCO2を吸収した吸収液を、前記第1の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを熱源として加熱する第1の加熱工程と、前記第1の加熱工程で加熱された吸収液を減圧し、含まれているCO2を放出させてこの吸収液を再生する再生工程と、前記再生工程で再生された吸収液を、前記吸収工程に用いる前に冷却する第1の冷却工程を有する。
本発明によれば、回収されたCO2の圧力が高くなるため、CO2の回収および液化に必要な動力を大幅に削減することができる。
本発明によるCO2回収方法の概要は、次の通りである。
CO2を含む燃料ガスは、加圧、圧縮された後、吸収塔に導入される。吸収塔で、燃料ガス中のCO2は吸収液に吸収される。CO2を吸収した吸収液は、吸収塔の底部より抜き出され、圧縮された燃料ガスを熱源として加熱される。加熱された吸収液は、減圧されて吸収していたCO2を放出し再生する。この再生された吸収液は、吸収塔へ塔頂から導入される。一方、吸収液の加熱に用いられた燃料ガスは、水分が除去された後に吸収塔に導入される。
本発明によれば、CO2を含む燃料ガスを吸収塔の前段で加圧、圧縮することで、吸収液を再生するときの圧力レベルと回収したCO2の圧力を、従来よりも高くできる。回収したCO2の圧力が高いと、このCO2を液化する際の動力(液化動力)が少なくなるという利点がある。
図1は、回収したCO2を加圧して液化する際の、CO2の圧力と液化動力の関係を示す図である。横軸に示した圧力のCO2を、10MPaで30℃の液体CO2にするのに必要な動力を縦軸に表している。図1に示すように、液化動力はCO2の圧力が高くなるほどゼロに漸近するため、圧力が高いほど、少ない動力でCO2を液化できることが分かる。
また、CO2を含む燃料ガスを吸収塔の前段で加圧することで、CO2を吸収する吸収塔やフラッシュドラムなどの容器容積を削減することができる。さらに、加圧された燃料ガスは温度が上昇するため、吸収液の再生に必要な加熱源として利用でき、従来は必要であった加熱用蒸気が不要となる。
したがって、本発明によると、回収したCO2の液化動力を削減し、CO2の回収および液化に必要なエネルギー消費を低減することができる。
以下では、吸収塔の底部より抜き出された吸収液を「リッチ液」、CO2を放出して再生した吸収液を「セミリーン液」と称する。
本発明で対象となる燃料ガスは、石炭や石油ピッチや重油などの炭素を含む燃料を部分酸化したときに発生するガスや天然ガスなどの、CO2を含むガスである。
以下に、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明によるCO2の回収方法および回収装置の実施例を、図2を用いて説明する。実施例1は、本発明によるCO2回収方法および回収装置の基本的な構成を、石炭ガス化ガスからのCO2回収プロセスに適用した例である。
図2は、本実施例でのCO2回収装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施例でのCO2回収装置は、主に、第1の圧縮機11、第1のリッチ液加熱器14、燃料ガス冷却器15、気液分離機16、吸収塔17、リッチ液タービン19、フラッシュドラム20、吸収液循環ポンプ21、および第1の吸収液冷却器22から構成されている。
石炭をガス化して得られる燃料ガス1は、第1の圧縮機11に導入されて加圧、圧縮される。圧縮された燃料ガス1は、温度が上昇する。次に、燃料ガス1は、第1のリッチ液加熱器14に導入され、吸収塔17の塔底から抜き出したリッチ液2との熱交換により冷却される。燃料ガス1は、さらに、燃料ガス冷却器15で50℃以下に冷却され、気水分離器16で凝縮水6が除去された後、吸収塔17に導入される。吸収塔17の塔頂からはセミリーン液3が供給され、燃料ガス1はセミリーン液3と接触することにより酸性ガスであるCO2が除去され、精製ガス4が得られる。
一方、酸性ガスを吸収したリッチ液2は、第1のリッチ液加熱器14で燃料ガス1により加熱された後、リッチ液タービン19に導入される。リッチ液タービン19は、吐出側の圧力が吸収塔17の圧力よりも低く調節されており、リッチ液2の吐出圧によりタービンが回転して動力が回収されるようになっている。リッチ液タービン19から排出されたリッチ液2は、フラッシュドラム20に導入されて減圧され、セミリーン液3とCO2を主成分とする酸性ガス5とに分離される。したがって、燃料ガス中のCO2は、酸性ガス5として回収される。
セミリーン液3は、吸収液循環ポンプ21で加圧され、第1の吸収液冷却器22で冷却水により冷却された後、吸収塔17に導入される。第1の吸収液冷却器22では、冷却水によるセミリーン液3の冷却により熱損失が発生している。
ここで、流量が17万m3 N/h(下付きのNはノルマル流量を表す)、CO2濃度が32.6%、圧力が2.5MPa、温度が40℃である燃料ガスからCO2を回収する際に、本実施例を適用した場合について、以下に説明する。回収したCO2は、加圧して、10MPaで30℃の液体CO2にする。このときに必要な液化動力は、図1から求められる。本実施例は、以下に示す式(1)で求められる炭素回収率が90%となるようにCO2回収装置を運転したときの例である。
燃料ガス1は、第1の圧縮機11で5.1MPaに加圧、圧縮することにより、40℃から128℃に上昇する。吸収塔17の塔頂から供給されるセミリーン液3の流量が1900t/hで温度が43℃のとき、CO2を吸収したリッチ液2の温度は62℃であった。このリッチ液2は、吸収塔17の塔底から抜き出され、第1のリッチ液加熱器14において燃料ガス1により加熱され、100℃に上昇した。このリッチ液2を、突出圧を1.1MPaに設定したリッチ液タービン19に導入して動力回収を行い、フラッシュドラム20に導入した。フラッシュドラム20の内部温度は、圧力の低下により90℃に低下し、5万5千m3 N/hの酸性ガス5とセミリーン液3が得られた。
燃料ガス1を第1の圧縮機11で加圧して温度を上げたことにより、リッチ液2は、第1のリッチ液加熱器14で燃料ガス1により加熱され、温度と圧力が上昇する。このため、リッチ液タービン19の突出圧を通常より高く1.1MPaに設定することができ、フラッシュドラム20において、CO2を主成分とする酸性ガス5の圧力も1.1MPaとなる。図1より、圧力が1.1MPaのCO2の液化動力は、5.5MWである。
酸性ガス5に含まれるCO2量から式(1)で求めた炭素回収率は、90%であった。
η=FoCO2/(FiCO+FiCH4+FiCO2)×100 (1)
η:炭素回収率(%)
FiCO:吸収塔入口でのCOの流量(m3 N/h)
FiCH4:吸収塔入口でのCH4の流量(m3 N/h)
FiCO2:吸収塔入口でのCO2の流量(m3 N/h)
FoCO2:フラッシュドラム出口でのCO2の流量(m3 N/h)
FiCO、FiCH4、およびFiCO2は、燃料ガス1の流量に、それぞれ燃料ガス1中のCOの濃度、CH4の濃度、およびCO2の濃度をかけて求めた。FoCO2は、酸性ガス5の流量に酸性ガス5中のCO2の濃度をかけて求めた。
η=FoCO2/(FiCO+FiCH4+FiCO2)×100 (1)
η:炭素回収率(%)
FiCO:吸収塔入口でのCOの流量(m3 N/h)
FiCH4:吸収塔入口でのCH4の流量(m3 N/h)
FiCO2:吸収塔入口でのCO2の流量(m3 N/h)
FoCO2:フラッシュドラム出口でのCO2の流量(m3 N/h)
FiCO、FiCH4、およびFiCO2は、燃料ガス1の流量に、それぞれ燃料ガス1中のCOの濃度、CH4の濃度、およびCO2の濃度をかけて求めた。FoCO2は、酸性ガス5の流量に酸性ガス5中のCO2の濃度をかけて求めた。
第1の圧縮機11で燃料ガス1を加圧、圧縮しない場合は、燃料ガス1の温度が上昇しないので、リッチ液2は、第1のリッチ液加熱器14で十分に加熱されず、燃料ガス1を加圧、圧縮した場合よりも温度と圧力が低い。したがって、第1の圧縮機11で加圧、圧縮しない燃料ガス1からCO2を除去して、炭素回収率を90%とするには、リッチ液タービン19の突出圧を0.1MPaに設定する必要がある。このため、フラッシュドラム20において、CO2を主成分とする酸性ガス5の圧力も0.1MPaとなる。図1より、圧力が0.1MPaのCO2の液化動力は、10.4MWである。
以上の結果から、第1の圧縮機11で燃料ガス1を圧縮する本実施例では、燃料ガス1の圧縮に動力を要するものの、回収したCO2の液化動力は、10.4MWから5.5MWに削減することができた。したがって、本実施例によると、CO2の回収および液化に必要なエネルギー消費を低減することができる。
また、リッチ液2を再生する際の加熱源は、加圧、圧縮により温度上昇した燃料ガス1のみで賄えるため、従来のように水蒸気を使用する必要がない。その結果、本実施例に基づくCO2回収プロセス全体の所要動力は24MWとなり、従来のCO2回収プロセスの27MWから約10%低減することができた。したがって、本実施例に基づくCO2回収プロセスを発電プラントに適用した場合は、CO2回収による送電端効率の低下を抑制することができるという効果がある。
本発明によるCO2の回収方法および回収装置の第2の実施例を、図3を用いて説明する。実施例2は、実施例1と同様に、本発明によるCO2回収方法および回収装置を石炭ガス化ガスからのCO2回収プロセスに適用した例であるが、以下の点が異なる。すなわち、セミリーン液を熱源として、燃料ガスで加熱する前のリッチ液を予め加熱する点と、精製ガスを用いてセミリーン液を冷却する点である。
図3は、本実施例でのCO2回収装置の構成を示すブロック図である。図3において、図2と同一の符号は、図2と同一または共通する要素を示す。本実施例のCO2回収装置は、実施例1と同様の構成であるが、吸収塔17と第1のリッチ液加熱器14の間に、第2のリッチ液加熱器18が設置されている点、および、第1の吸収液冷却器22と第2のリッチ液加熱器18の間に、第2の吸収液冷却器23が設置されている点が異なる。
本実施例でのCO2回収方法は、実施例1と同様であり、以下では相違点のみを説明する。
フラッシュドラム20で酸性ガス5と分離され再生されたセミリーン液3は、第2のリッチ液加熱器18に導入され、リッチ液2を加熱すると同時に、セミリーン液3は冷却される。加熱されたリッチ液2は、第1のリッチ液加熱器14に導入され、燃料ガス1によりさらに加熱される。冷却されたセミリーン液3は、第2の吸収液冷却器23に導入され、精製ガス4によりさらに冷却される。その後、第1の吸収液冷却器22で冷却水によりさらに冷却される。一方、精製ガス4は、第2の吸収液冷却器23にてセミリーン液3により加熱される。
このように、第2のリッチ液加熱器18を用いてリッチ液2をセミリーン液3で予め加熱した後に、燃料ガス1で加熱することにより、リッチ液2をより高い温度まで加熱することができる。吸収液(リッチ液2)の再生特性として、温度を高くすれば、高い圧力でも再生することができるので、結果として、後段のCO2液化動力をさらに低減することが可能となる。
また、セミリーン液3を第1の吸収液冷却器22にて冷却水で冷却するだけではなく、第2のリッチ液加熱器18と第2の吸収液冷却器23にてリッチ液2や精製ガス4を冷却媒体として冷却することにより、冷却水の使用量を削減できて冷却水の循環ポンプの動力が削減できるという利点もある。したがって、本実施例に基づくCO2回収プロセスを発電プラントに適用した場合は、CO2回収による送電端効率の低下をさらに抑制することができ、さらなる発電端効率の向上が可能となる。
本発明によるCO2の回収方法および回収装置の第3の実施例を、図4を用いて説明する。実施例3は、本発明によるCO2回収方法および回収装置を、IGCC(石炭ガス化複合発電)に適用した例である。
図4は、本実施例でのCO2回収装置の構成を示すブロック図である。図4において、図2および図3と同一の符号は、図2および図3と同一または共通する要素を示す。本実施例のCO2回収装置は、図2および図3に示した装置に加え、第2の圧縮機13、膨張タービン24、および燃料ガス冷却器25で構成される。
本実施例でのCO2回収方法は、実施例1と同様であり、以下では相違点のみを説明する。
第2の圧縮機13は、同軸で接続されている膨張タービン24により駆動される。第2の圧縮機13に導入された燃料ガス1は、加圧、圧縮されて温度が上昇する。圧縮された燃料ガス1は、燃料ガス冷却器25に導入されて所定の温度まで冷却された後、第1の圧縮機11に導入される。第1の圧縮機11で、燃料ガス1は、さらに加圧、圧縮されて温度が上昇する。その後、燃料ガス1は第1のリッチ液加熱器14に導入される。
膨張タービン24は、第2の圧縮機13に同軸で接続されており、精製ガス4で駆動される。精製ガス4は、膨張タービン24を駆動して圧力が低下すると同時に温度も低下し、第2の吸収液冷却器23に導入される。
本実施例では、セミリーン液3は、フラッシュドラム20から、第2のリッチ液加熱器18、第1の吸収液冷却器22、および第2の吸収液冷却器23に、この順序で導入されて冷却される。
このように、本実施例によれば、精製ガス4を用いて膨張タービン24を駆動し、膨張タービン24に同軸で接続された第2の圧縮機13を駆動して燃料ガス1を加圧、圧縮することにより、第1の圧縮機11による燃料ガス1の圧縮動力を、実施例1に比べて約15%低減することができた。この結果、CO2回収プロセス全体の所要動力も低減することができ、CO2の回収および液化に必要なエネルギー消費を低減することができる。
精製ガス4は、膨張タービン24を駆動した後では温度が低下しているため、第2の吸収液冷却器23においてセミリーン液3を冷却する冷媒として使用できる。また、精製ガス4をガスタービン(図示せず)に導入して発電に用いる場合には、加熱装置(図示せず)で精製ガス4を加熱してからガスタービンに導入する。本実施例でのCO2回収装置では、精製ガス4は、セミリーン液3との熱交換により加熱されるので、ガスタービンに導入前の加熱量を減らすことができる。この結果、第1の吸収液冷却器22でのセミリーン液3の冷却による熱損失を、従来のCO2回収装置よりも約20%低減することができた。
なお、図4に示した構成では、第2の圧縮機13は、第1の圧縮機11の前段に位置しているが、第1の圧縮機11の後段に位置してもよい。この場合、燃料ガス1は、第1の圧縮機11、燃料ガス冷却器25、および第2の圧縮機13に、この順序で導入される。
本発明によるCO2の回収方法および回収装置の第4の実施例を、図5を用いて説明する。実施例4は、実施例3と同様の構成のCO2回収装置をIGCC(石炭ガス化複合発電)に適用した例である。
図5は、本実施例でのCO2回収装置の構成を示すブロック図である。図5において、図4と同一の符号は、図4と同一または共通する要素を示す。本実施例のCO2回収装置は、図4に示した装置において、燃料ガス冷却器25を備えず、第3のリッチ液加熱器12が第2の圧縮機13と第1の圧縮機11の間に追加されている。
燃料ガス1は、第2の圧縮機13で加圧、圧縮されて温度が上昇する。圧縮された燃料ガス1は、第3のリッチ液加熱器12に導入されて、リッチ液2との熱交換により冷却された後、第1の圧縮機11に導入される。
吸収塔17の塔底から抜き出されたリッチ液2は、第3のリッチ液加熱器12において、燃料ガス1により加熱される。その後、第2のリッチ液加熱器18に導入されて、セミリーン液3により加熱される。そして、第1のリッチ液加熱器14に導入されて、第1の圧縮機11で加圧されて温度が上昇した燃料ガス1により、さらに加熱される。
このように、リッチ液2を、第3のリッチ液加熱器12を用いて予め加熱した後に、第2のリッチ液加熱器18と第1のリッチ液加熱器14で加熱することにより、リッチ液2をより高い温度まで加熱することができる。吸収液(リッチ液2)の再生特性として、温度を高くすれば、高い圧力でも再生することができるので、結果として、後段のCO2液化動力を、実施例3に示したCO2回収装置よりもさらに低減することが可能となる。
なお、図5に示した構成では、第2の圧縮機13は、第1の圧縮機11の前段に位置しているが、第1の圧縮機11の後段に位置してもよい。この場合、燃料ガス1は、第1の圧縮機11、第3のリッチ液加熱器12、および第2の圧縮機13に、この順序で導入される。
1…燃料ガス、2…リッチ液、3…セミリーン液、4…精製ガス、5…酸性ガス、6…凝縮水、11…第1の圧縮機、12…第3のリッチ液加熱器、13…第2の圧縮機、14…第1のリッチ液加熱器、15…燃料ガス冷却器、16…気液分離機、17…吸収塔、18…第2のリッチ液加熱器、19…リッチ液タービン、20…フラッシュドラム、21…吸収液循環ポンプ、22…第1の吸収液冷却器、23…第2の吸収液冷却器、24…膨張タービン、25…燃料ガス冷却器。
Claims (13)
- CO2を含む燃料ガスからのCO2回収方法において、
前記燃料ガスを圧縮する第1の圧縮工程と、
前記第1の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを冷却して凝縮水を除去してから吸収液と接触させることで、前記燃料ガス中のCO2を前記吸収液に吸収させて精製ガスを得る吸収工程と、
前記吸収工程でCO2を吸収した吸収液を、前記第1の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを熱源として加熱する第1の加熱工程と、
前記第1の加熱工程で加熱された吸収液を減圧し、含まれているCO2を放出させてこの吸収液を再生する再生工程と、
前記再生工程で再生された吸収液を、前記吸収工程に用いる前に冷却する第1の冷却工程と、
を有することを特徴とするCO2回収方法。 - 請求項1記載のCO2回収方法において、
前記吸収工程でCO2を吸収した吸収液を、前記再生工程で再生された吸収液を熱源として加熱する第2の加熱工程を有するCO2回収方法。 - 請求項1または2記載のCO2回収方法において、
前記再生工程で再生された吸収液を、前記吸収工程で得られた精製ガスを用いて冷却する第2の冷却工程を有するCO2回収方法。 - 請求項1または2記載のCO2回収方法において、
前記吸収工程で得られた精製ガスを動力源として前記燃料ガスを圧縮する第2の圧縮工程と、
前記第2の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを圧縮する前記第1の圧縮工程と、
前記再生工程で再生された吸収液を、前記第2の圧縮工程で動力源とした精製ガスを用いて冷却する第2の冷却工程と、
を有するCO2回収方法。 - 請求項3記載のCO2回収方法において、
前記吸収工程で得られた精製ガスを動力源として前記燃料ガスを圧縮する第2の圧縮工程と、
前記第2の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを圧縮する前記第1の圧縮工程と、を有し、
前記第2の冷却工程では、前記再生工程で再生された吸収液を、前記第2の圧縮工程で動力源とした精製ガスを用いて冷却するCO2回収方法。 - 請求項4または5記載のCO2回収方法において、
前記吸収工程でCO2を吸収した吸収液を、前記第2の圧縮工程で圧縮された燃料ガスを熱源として加熱する第3の加熱工程を有するCO2回収方法。 - CO2を含む燃料ガスからCO2を吸収液に吸収させるCO2回収装置において、
前記燃料ガスを圧縮する第1の圧縮機と、
前記第1の圧縮機で圧縮された燃料ガスを冷却する燃料ガス冷却器と、
前記燃料ガス冷却器で冷却された燃料ガスから凝縮水を分離する気液分離器と、
前記第1の圧縮機で圧縮された燃料ガスに含まれるCO2を、前記吸収液に吸収させて精製ガスを得る吸収塔と、
前記第1の圧縮機で圧縮された燃料ガスを熱源として、前記吸収塔の塔底から抜き出した吸収液を加熱する第1のリッチ液加熱器と、
前記第1のリッチ液加熱器で加熱された吸収液を減圧し、含まれているCO2を放出させてこの吸収液を再生するフラッシュドラムと、
前記フラッシュドラムで再生された吸収液を冷却する第1の吸収液冷却器と、
を備えることを特徴とするCO2回収装置。 - 請求項7記載のCO2回収装置において、
前記吸収塔と前記第1のリッチ液加熱器との間に設置され、前記フラッシュドラムで再生された吸収液を熱源として、前記吸収塔の塔底から抜き出した吸収液を加熱する第2のリッチ液加熱器を備えるCO2回収装置。 - 請求項7または8記載のCO2回収装置において、
前記精製ガスを用いて、前記フラッシュドラムで再生された吸収液を冷却する第2の吸収液冷却器を備えるCO2回収装置。 - 請求項7から9のいずれか1項記載のCO2回収装置において、
前記精製ガスを動力源として駆動される膨張タービンと、
前記膨張タービンにより駆動されて、前記燃料ガスを圧縮する第2の圧縮機と、
を備えるCO2回収装置。 - 請求項7または8記載のCO2回収装置において、
前記精製ガスを動力源として駆動される膨張タービンと、
前記膨張タービンにより駆動されて、前記燃料ガスを圧縮する第2の圧縮機と、
前記膨張タービンを駆動した精製ガスを用いて、前記フラッシュドラムで再生された吸収液を冷却する第2の吸収液冷却器を備えるCO2回収装置。 - 請求項9記載のCO2回収装置において、
前記精製ガスを動力源として駆動される膨張タービンと、
前記膨張タービンにより駆動されて、前記燃料ガスを圧縮する第2の圧縮機と、を備え、
前記第2の吸収液冷却器は、前記膨張タービンを駆動した精製ガスを用いて、前記フラッシュドラムで再生された吸収液を冷却するCO2回収装置。 - 請求項10から12のいずれか1項記載のCO2回収装置において、
前記第2の圧縮機で圧縮された燃料ガスを熱源として、前記吸収塔の塔底から抜き出した吸収液を加熱する第3のリッチ液加熱器を備えるCO2回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011024640A JP2012161750A (ja) | 2011-02-08 | 2011-02-08 | Co2回収方法およびco2回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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