JP2012145760A - 光ファイバケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】クマゼミの産卵管が刺さり難く光ファイバ心線を十分に保護することができる外被を有しながら、外被の引き裂き及び光ファイバ心線の取り出しが容易な光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】光ファイバ心線1を被覆する外被3をなす材料として、降伏点強度がσyMPa、外被3の表面と光ファイバ心線1の表面との間の最短距離をymmとしたとき、y≧156.2σy−2.06、かつ10≦σy≦26であり、外被引裂き用ノッチを有する場合はその角度が54°以下のとき、yを光ファイバ心線の被覆厚とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ心線をシースで被覆した光ファイバケーブルに関する。
従来、FTTH、すなわち、超高速データ等の高速広帯域情報を家庭やオフィスで送受信できるようにするために、電話局から延線されたアクセス系の光ファイバケーブルから、小規模ビルや一般住宅などの加入者宅内ヘ、1本以上の例えば光ファイバ心線などからなる光ファイバが引き落とされる。このような配線には、特許文献2に記載されているように、光ファイバドロップケーブルが用いられる。このような光ファイバドロップケーブルは、光ファイバを小規模ビルや一般住宅内に引き込む際に電柱間に架線する少心架空光ケーブルとしても用いられる。
このような光ファイバドロップケーブルとしては、自己支持構造の光ファイバケーブルが使用されている。この自己支持構造の光ファイバケーブルは、図7に示すように、支持線101を内包した支持線部101aと、光ファイバ心線102を内包したケーブル本体部102aとが、首部103を介して連結されてなる。ケーブル本体部102aには、抗張力体(テンションメンバ)105,105も内包されている。なお、加入者宅内や、ビル、マンション等の構内において使用される光ファイバケーブルは、支持線部を有しないケーブル本体部のみからなる。
このような光ファイバドロップケーブルにおいては、クマゼミが外被104に産卵管を刺し、光ファイバ心線102を断線させてしまうという不具合が生じている。この対策として、特許文献1には、図8に示すように、光ファイバ心線102の周囲に防護壁106,106を配置し、光ファイバ心線102を保護する構造が記載されている。この光ファイバドロップケーブルにおいては、外被104内に光ファイバ心線102を挟んで配置された防護壁106,106により、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護している。
また、特許文献2には、ショアD65以上、厚さ0.15mm以上の防護壁106を光ファイバ心線102の周囲に配置することにより、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護する構造が記載されている。
さらに、特許文献3には、摩擦係数0.3以下、ショアD85以上の防護壁106により、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護する構造が記載されている。
さらに、特許文献4には、100%モジュラスが12MPa乃至30MPaであり引張り強度が15MPa乃至40MPaである熱可塑性樹脂からなる防護壁106により、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護する構造が記載されている。
特許文献5には、外被104をなす材料よりも硬い材料からなる防護壁106により、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護する構造が記載されている。
ところで、ケーブル本体部102aに外被104を引き裂くためのノッチ(溝)が設けられている場合には、このノッチにクマゼミの産卵管が誘導され、ノッチの直下に配置される光ファイバ心線102が外傷を被り断線する確率が高くなる。そこで、特許文献6には、外被104を引き裂くための細いスリットを回転刃により入れる構造が記載されている。また、特許文献7には、ノッチを光ファイバ心線102に対する斜めの位置に設ける構造が記載されている。
特開2008−107519号公報 特開2007−127848号公報 特開2007−101586号公報 特開2008−129062号公報 特開2002−090591号公報 特開2006−330606号公報 特開2006−039001号公報
前述のように、光ファイバ心線102の周囲に防護壁106を配置することにより、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線102を保護するようにした光ファイバケーブルにおいては、光ファイバ心線102を口出ししてコネクタを取り付けるなどの端末作業を行うにあたり、防護壁106を切除する必要があるため、作業が煩雑である。また、防護壁106を切除するときには、誤って光ファイバ心線102を断線させてしまったり、外傷を与えてしまう虞がある。
また、特許文献2に記載された光ファイバケーブルにおいては、光ファイバ心線102の口出し作業を行うときには、外被104を引き裂いた後に防護壁106を引き裂いて光ファイバ心線102を取り出す必要があり、端末作業が煩雑であり、また、防護壁106の硬度を高くすると、外披把持型コネクタの外被把持カが弱くなるという問題がある。
特許文献3に記載された光ファイバケーブルにおいては、ショアD52(ショアA95以上相当)、摩擦係数0.2の防護壁106を用いても、クマゼミの産卵管による光ファイバ心線102の断線を完全に防ぐことが困難であることがわかった。
特許文献4に記載された光ファイバケーブルにおいては、特許文献4中に記載されているように、外被104の厚さとして0.6mm以上が必要であり、ケーブルの細径化を図ることが困難である。
さらに、特許文献6に記載された光ファイバケーブル及び特許文献7に記載された光ファイバケーブルにおいては、外被104を引き裂いて光ファイバ心線102を取り出す作業が煩雑である。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、クマゼミの産卵管による光ファイバ心線の断線が防止され、かつ、外被を引き裂いて光ファイバ心線を取り出す作業が容易となされた光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明に係る光ファイバケーブルは、以下の構成を有するものである。
〔構成1〕
光ファイバ心線を熱可塑性樹脂からなる外被によって被覆した光ファイバケーブルであって、外被をなす材料の降伏点強度をσyMPa、外被の表面と光ファイバ心線の表面との間の最短距離をymmとしたとき、y≧156.2σy−2.06、かつ10≦σy≦26の関係であることを特長とするものである。
〔構成2〕
構成1を有する光ファイバケーブルにおいて、外被には、底部を光ファイバ心線に向けた溝状の外被引裂き用ノッチが形成されており、この外被引裂き用ノッチ底部と光ファイバ心線表面との最短距離が0.2mm以上であり、かつ、外被引裂き用ノッチ角度θが54°以下の光ファイバケーブルであって、光ファイバ心線表面から外被引裂き用ノッチ部を除く外被表面を含む平面までの距離ymmがy≧156.2σy−2.06であることを特徴とするものである。
〔構成3〕
前記外被をなす材料は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、または、ポリプロピレンのうち少なくとも一つをベース樹脂として含有すると共に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、赤燐のうち、少なくとも1種類以上の難燃剤を含有することを特徴とするものである。
本発明に係る光ファイバケーブルにおいては、構成1を有することにより、外被をなす材料は、降伏点強度σyMPaと外被表面と光ファイバ心線の表面との間の最短距離ymmの関係がy≧156.2σy−2.06であるので、クマゼミの産卵管が光ファイバ心線に到達することを防止し、光ファイバ心線の断線を防ぐことができる。
この光ファイバケーブルにおいては、外被によってクマゼミの産卵管から光ファイバ心線を保護するので、防護壁等、光ファイバ心線を保護するための部材が不要であり、外被を引き裂いて光ファイバ心線を取り出す作業が容易である。
また、本発明に係る光ファイバケーブルにおいては、構成2を有することにより、外被には、底部を光ファイバ心線に向けた溝状の外被引裂き用ノッチが形成されており、この外被引裂き用ノッチ底部と光ファイバ心線表面との最短距離が0.2mm以上であり、かつ、外被引裂き用ノッチ角度θが54°以下の光ファイバケーブルであって、光ファイバ心線表面から外被引裂き用ノッチ部を除く外被表面を含む平面までの距離ymmがy≧156.2σy−2.06であるので、外被を容易に引裂くことが可能であり、光ファイバ心線の口出し作業が容易であって、かつ、クマゼミの産卵管が光ファイバ心線に到達することを防止し、光ファイバ心線の断線を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る光ファイバケーブルにおいては、構成3を有することにより、外被をなす材料は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、または、ポリプロピレンのうちの少なくとも一つをベース樹脂として含有するとともに、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、赤燐のうちの少なくとも1種類以上の難燃剤を含有するので、外被の降伏点強度を高くして外被を薄肉化することが可能となり、細径化が可能となる。
すなわち、本発明は、クマゼミの産卵管による光ファイバ心線の断線が防止され、かつ、外被を引き裂いて光ファイバ心線を取り出す作業が容易となされた光ファイバケーブルを提供することができるものである。
本発明の実施の形態に係る光ファイバケーブルの構成を示す断面図である。 クマゼミの産卵管の形状を示す平面図である。 みかけの接触部分と真実の接触面積との関係を示す斜視図である。 突起状の物体と平面状の物体との塑性接触のモデルを示す側面図である。 外被の降伏点強度とクマゼミの産卵管の侵入深度との関係を示すグラフである。 クマゼミの産卵管の侵入深度と各パラメータとの関係を示すグラフである。 従来の光ファイバケーブルの構成を示す断面図である。 従来の光ファイバケーブルの構成の他の例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバケーブルの構成を示す断面図である。
本発明の実施の形態に係る光ファイバケーブル1は、図1に示すように、光ファイバ心線1を合成樹脂材料からなる外被(シース)3によって被覆した本体部1aと、支持線2を外被3によって被覆した支持部2aとからなる。これら本体部1aと支持部2aとは、肉薄の首部4によって連結されている。
この実施の形態では、光ファイバ心線1を用いているが、光ファイバテープ心線の他、光ファイバ素線や光ファイバテープ心線を用いてもよい。光ファイバ素線は、光ファイバの上に紫外線硬化樹脂を被覆したものである。光ファイバテープ心線は、光ファイバ素線を平行に数本並べて紫外線硬化樹脂で被覆したものである。
外被3は、熱可塑性合成樹脂材料からなる。支持線2は、金属線等からなり、光ファイバ心線1に平行となされて、外被3に内包されている。外被3には、光ファイバ心線1とともに、繊維強化プラスチックからなる2本の抗張力体(テンションメンバ)5,5が内包されている。これら抗張力体5,5は、光ファイバ心線1に平行に配置されている。
また、外被3の両側部には、光ファイバ心線1を挟んで対峙する位置に、光ファイバ心線1に平行な溝状の外被引き裂き用ノッチ6,6が設けられている。外被3は、これら外被引き裂き用ノッチ6において、容易に引き裂くことが可能となっている。外被3を引き裂くことにより、光ファイバ心線1を外部に引き出して、他の光ファイバケーブルの光ファイバ心線との接続を行うことができる。
図2は、クマゼミの産卵管の形状を示す平面図である。
なお、クマゼミの産卵管は、先端側が尖っており(先端角度約55°)、先端部Pから約1.5mmの個所で、短径約0.5mm、長径約1.0mmの断面形状を有している。また、産卵管の先端部Pの付近には、数個の突起がある。クマゼミは、産卵のために、この産卵管を捻転させながら、光ファイバケーブルの外被3に刺す。光ファイバケーブルの外被3は、産卵管の回転により、産卵管の先端側の突起により磨耗されて、穿孔される。
ところで、物体同士が接触するときには、図3に示すように、目視によって接触しているように見えている部分(みかけの接触面積)の全てが接触しているのではなく、真実の接触面積は、みかけの接触面積よりも小さい。
図3は、みかけの接触部分と真実の接触面積との関係を示す斜視図である。
みかけの接触面積Sが、a×bで示される場合であっても、真実の接触面積は、接触面積Sのごく一部に過ぎない。
図4は、突起状の物体と平面状の物体との塑性接触のモデルを示す側面図である。
突起状の物体と平面状の物体とが塑性接触する場合には、図4(a)に示すように、接触半径をaとすると、接触方向の荷重Pが増加すると、図4(b)、(c)に示すように、接触半径内の平均圧力Pmが増加する。塑性接触するときの平均圧力Pmは、材料の降伏点強度σyに比例し、Pm=1.1σyに達すると、塑性変形が生じる。よって、平均圧力Pmと荷重Pとの間には、以下の〔式1〕に示す関係があり、降伏点強度σyと真実の接触面積πaとは、反比例関係になる。
Pm=1.1σy≒P/(πa) ・・・(式1)
真実の接触面積πaが大きいほど、摩耗による削れ量が多くなると考えられるため、光ファイバケーブルの外被3がクマゼミの産卵管により磨耗され穿孔されるか否かは、外被3の降伏点強度に関係すると考えられる。
ここで、図1に示す光ファイバケーブルを、降伏点強度σyの異なる材料からなる外被3を用いて作成した。これらをクマゼミを入れた飼育ケース内に暴露し、産卵管による傷の深さを調査した。外被3の外径Wを2mmとし、外被3の表面と光ファイバ心線1の表面との間の最短距離、すなわち、外被引裂き用ノッチ6の底部と光ファイバ心線1との間の距離Dを、0.4mmとし、かつノッチ角度θを53.1°(ノッチ幅0.4mm)とした。
図5は、外被の降伏点強度とクマゼミの産卵管の侵入深度との関係を示すグラフである。
この実験の結果、外被3をなす材料の降伏点強度σyと、クマゼミの産卵管の侵入深度dとの間には、一定の関係があることがわかった。なお、産卵管の侵入深度dは、外被3の表面からの深さである。
図5に示すグラフから近似式を求めると、外被3をなす材料の降伏点強度σyと、侵入深度dとの間には、以下の〔式2〕に示す関係がある。
d=156.2σy−2.06 ・・・(式2)
ここで、ノッチ部分にクマゼミの産卵管が侵入するとき、クマゼミは図2に示す産卵管をねじりながら産卵管を侵入させる。図2(a)の状態が先端角度が最も大きくなり、この状態で先端がノッチ底に届かない限り、ノッチ底部から下に産卵管が侵入することは無い。先端角度は約55°であるため、ノッチ角度θはこれより小さい角度、54°以下が望ましい。
ここで、ノッチ底部と光ファイバ心線表面の最短距離が0.2mm未満では、衝撃によりノッチ部に亀裂が生じる。耐衝撃性は、IEC60794−1に準拠し、打撃面の半径10mm、落下物の質量300g、落下高さ1mとして3Jの衝撃エネルギーを印加した。ノッチ底部と光ファイバ心線表面の最短距離は、0.2mm以上であることが望ましい。また、降伏点強度が26MPa、ノッチ底部と光ファイバ心線表面の最短距離が、0.2mmでは、ノッチ部から外被を引裂くことが可能であったが、降伏点強度30MPa、ノッチ底部と光ファイバ心線表面の最短距離が、0.2mmでは、ノッチ部から外被を引裂く際に力を要し、任意の長さに引裂き長を制御することが困難となり、作業性が悪くなる。降伏点強度は、26MPa以下が望ましい。
また、降伏点強度が10MPa未満になると、図5より産卵管侵入深度が急激に深くなる領域となるため、この領域の材料を使用してケーブルを作成した場合、耐セミ性は乏しいことが予想される。そのため、降伏点強度は10MPa以上が望ましい。
また、この光ファイバケーブルにおいては、外被3をなす材料の降伏点強度σyが高いことにより、外被3を薄くすることが可能となり、光ファイバケーブルの小径化が可能となる。
本発明の実施例として、図1に示した構造の光ファイバケーブルを、降伏点強度σyの異なる数種類の材料からなる外被3を用いて試作し、クマゼミが入っている飼育ケース内に曝露し、クマゼミの産卵管による傷の深さを検証した。
本体部1aの外被3の短径を2.0mm、長径を3.1mmとし、光ファイバ心線1は、外径0.25mmの1心の光ファイバ心線とした。抗張力体5は、外径0.5mmのアラミド繊維強化プラスチック(アラミドFRP)線を用いた。この試作(1)から(8)までの実験の結果を、以下の〔表1〕に示す。
各試作ケーブルの外被3をなす材料は、降伏点強度σyを振るため、それぞれ、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンを主成分とし、ノンハロゲン系難燃剤、カーボンブラックなどの添加剤を配合して、物性を調整したものである。
Figure 2012145760
図6は、クマゼミの産卵管の侵入深度と各パラメータとの関係を示すグラフである。
前述の試作(1)から(8)までについて、クマゼミの産卵管による傷の深さと外被3をなす材料のショアD硬度との関係(図6(a))、産卵管による傷の深さと外被3をなす材料の降伏点強度σyとの関係(図6(b)(c))を調べたところ、産卵管による傷の深さとは、外被3をなす材料の降伏点強度σyとの相関が最も強いことがわかった。
次に、本体部1aを細径化しノッチを有さない光ファイバケーブルの試作を行った。すなわち、降伏点強度σyの高い材料を用いて本体部1aの外被3を作成し、外被3の短径を1.4mm、長径を3.6mmとした光ファイバケーブルの試作(9)から(10)を作成した。光ファイバ心線1上の外被3の厚さは0.57mmとした。
これら試作のうち、試作(9)では、外被3をなす材料として、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)を主成分とし、水酸化マグネシウム、赤燐、カーボンブラック、酸化防止剤などを配合した降伏点強度σyが8MPaの材料を用いた。試作(10)では、外被3をなす材料として、高密度ポリエチレンを主成分とし、水酸化マグネシウム、赤燐、カーボンブラック、酸化防止剤などを配含したものを用いた。
この光ファイバケーブルについて、クマゼミが入っている飼育ケース内に曝露し、クマゼミの産卵管による傷の深さを検証した。これら試作(9)から(10)までの実験の結果を、以下の〔表2〕に示す。
Figure 2012145760
降伏点強度σyが8MPaの材料からなる外被3を用いた試作(9)では、クマゼミの産卵管が光ファイバ心線1まで到達し、光ファイバ心線1の断線が確認された。これに対し、試作(10)では、クマゼミの産卵管が光ファイバ心線1まで到達したことによる傷損はなく、光ファイバ心線1の断線等の異常は発生しなかった。
本発明は、光ファイバをシースで被覆した光ファイバケーブルに適用される。
1 光ファイバ心線
2 支持線
3 外被(シース)
4 首部
5 抗張力体(テンションメンバ)

Claims (3)

  1. 光ファイバ心線を熱可塑性合成樹脂材料からなる外被によって被覆した光ファイバケーブルであって、
    前記外被をなす材料は、降伏点強度がσyMPa、前記外被の表面と前記光ファイバ心線の表面との間の最短距離を、ymmとしたときy≧156.2σy−2.06、かつ10≦σy≦26の関係である
    ことを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記外被には、底部を前記光ファイバ心線に向けた溝状の外被引裂き用ノッチが形成されており、
    前記外被引裂き用ノッチ底部と前記光ファイバ心線表面との最短距離が、0.2mm以上であり、かつ前記外被引裂き用ノッチ角度θが54°以下の光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバ心線表面から前記外被引裂き用ノッチ部を除く外被表面を含む平面までの距離ymmがy≧156.2σy−2.06である
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記外被をなす材料は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、または、ポリプロピレンのうちの少なくとも一つをベース樹脂として含有するとともに、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、赤燐のうちの少なくとも1種類以上の難燃剤を含有する
    ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載の光ファイバケーブル。
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