JP2012142272A - 面照明システム及び面照明システムの制御方法 - Google Patents

面照明システム及び面照明システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成にして複数の面照明装置の発光を容易に制御することのできる面照明システムを提供する。
【解決手段】予め任意に選定される発光ユニットである基準ユニットと従属ユニットとに区分される複数の発光ユニット(2)と、発光制御手段と、基準ユニットの点灯制御を行うシステム制御手段とを備え、少なくとも1つの従属ユニットは基準ユニットを親機とする第1従属ユニット、第1従属ユニットに隣接する従属ユニットを第2従属ユニットとし、第1従属ユニット及び第2従属ユニットは、親機が発する光の一部を自身のユニットへ導く光伝達手段(24a,24b)と、光伝達手段により導かれた光の光特性を検出する光検出手段(26)とを備え、発光制御手段は、親機の発する光の光特性と子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように、第1従属ユニット及び第2従属ユニットの発光を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、面照明システム及び面照明システムの制御方法に係り、詳しくは複数の面照明装置から構成される面照明システム及びこのような面照明システムの点灯制御を行うための制御方法に関するものである。
照明装置の多様化によって、色温度や発光色を変更することができる照明装置や、面発光照明装置等が開発されている。このような照明装置を複数台使用して照明システムを構成することにより、例えば比較的広い部屋の照明が可能となるほか、様々な点灯パターンを得ることも可能となる。
特に近年、LEDや有機EL素子等から構成される半導体照明装置が開発されており、輝度や発光色を自由に変化させることの可能な照明装置が製品化されている。このような照明装置を使用して、照明装置の発する光の色や輝度に基づいて他の照明装置の点灯を制御する照明システムも開発されている。具体的には、照明装置間を電気的な配線により接続する構成や(特許文献1)、照明ユニットに取り付けられたRFIDを使用して無線で照明ユニットを制御する構成が開示されている(特許文献2)。
国際公開第1999/031560号 特表2010−503168号公報
照明装置の発光素子にLEDや有機EL素子等を使用している場合、このような照明装置には複数色、例えば3色以上の発光素子が複数配置されて構成されている。このような照明装置を使用した照明システムでは発光素子の発光色を制御する必要があるが、複数色の発光素子を使用することから発光色の自由度が増え、制御の複雑さが増してしまう。さらに、デジタル信号といった電気信号で発光色などの指示を各照明装置に個別に供給して照明システムを制御する場合には、複数の制御線を使用するか、または複雑なプロトコルを使用して通信制御を行う必要があるため、配線や制御が複雑になるという問題もある。特に面照明装置の場合、発光素子毎の小さな光特性の違いが目立ちやすいため、これを制御することが重要となる。
これらの点に関し、上記特許文献1では、点灯情報を伝達するデジタルデータ用の配線だけでなく通信制御信号用の電力供給回路、送受信信号レベルの調整回路等を含んで照明システムが構成されるので、配線が一層複雑になるという点で課題が残っている。また、上記特許文献1及び2では、通信プロトコルを使用して照明機器の制御を行うため、専用の通信用プロセッサが必要となり、高度な制御を行うことができるものの構成が複雑になり、コストが増大するという点で依然として課題が残っている。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成にして複数の面照明装置の発光を容易に制御することのできる面照明システム及び面照明システムの制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明の面照明システムは、予め任意に選定される面発光ユニットである基準ユニットと、該基準ユニット以外の面発光ユニットである従属ユニットとに区分される複数の面発光ユニットと、発光制御手段と、前記基準ユニットに接続可能であり、前記基準ユニットの点灯制御を行うシステム制御手段とを備え、前記従属ユニットは、自身の発光ユニット以外の面発光ユニットの1つを親機とし、前記親機が前記基準ユニットである第1従属ユニットと、前記親機が第X従属ユニットである第(X+1)従属ユニット(Xは1以上の整数)からなり、各従属ユニットは、前記親機となる面発光ユニットとの間に、前記親機が発する光の一部を自身の面発光ユニット内に導く光伝達手段と、前記光伝達手段により導かれた光の光特性を検出する光検出手段とを備え、前記発光制御手段は、前記光検出手段が検出した前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と、前記親機に対し子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように、前記各従属ユニットの発光を制御する手段を含むことを特徴とする。
このような構成にすることにより、従属ユニットの発する光の光特性は、当該従属ユニットの親機となる面発光ユニットの発する光の光特性に基づいて調整される。即ち、基準ユニットが発する光の光特性を変更すると、当該基準ユニットを親機とする第1従属ユニットが発する光の光特性が変更され、第1従属ユニットが発する光の光特性の変更により、当該第1従属ユニットを親機とする第2従属ユニットが発する光の光特性が変更される。そして、第2従属ユニットが発する光の光特性の変更により、当該第2従属ユニットを親機とする第3従属ユニットが発する光の光特性が変更される。このように、基準ユニットの発する光の光特性の変更に従って、従属ユニットの発する光の光特性も順次調整される。ここで、従属ユニットは、親機となる面発光ユニットとの間に、親機となる面発光ユニットが発する光の一部を自らの光検出手段に導く光伝達手段を備えており、従属ユニットは親機となる面発光ユニットに隣接しているのが好ましい。
前記光伝達手段は、前記親機となる面発光ユニットの側面に対向する側面に設けられ、前記親機となる面発光ユニットの前記側面に形成された貫通孔に、対向するようにそれぞれ形成された貫通孔であるようにしてもよい。
前記光伝達手段は、前記貫通孔の少なくとも一部に嵌合される導光部材をさらに有するようにしてもよい。
前記光伝達手段は、さらに、前記親機となる面発光ユニットの貫通孔と前記子機の貫通孔とをそれぞれ覆うように、前記親機となる面発光ユニットの側面と前記子機の側面との間に挟持された弾性部材である導光部材を有するようにしてもよい。
この場合、前記導光部材は、厚み3mmにおける波長589.3nmの光に対する透過率が50%以上、且つ屈折率が1.3以上であるのが好ましい。
このような前記導光部材の少なくとも一部は、弾性部材であるようにしてもよい。また、前記弾性部材は、ヤング率が1GPa以下であるのが好ましい。
前記光伝達手段は、導光部材から形成され、前記親機となる面発光ユニットが発する光を導入して前記親機に対し前記子機となる面発光ユニットの前記光検出手段に向けて放出する両端部を有する光伝達路であり、前記両端部は、前記親機となる面発光ユニットと前記子機となる面発光ユニットとの発光面側にそれぞれ接合されるようにしてもよい。
このように構成された面照明システムにおいて、前記発光制御手段は、予め求められた前記光伝達手段の光の透過特性に基づいて、前記光検出手段により検出した光の光特性を補正するのが好ましい。
また、前記発光制御手段は、前記光検出手段が検出した前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性を記憶する記憶手段と、前記光検出手段を使用して検出された未制御の従属ユニットが発する光の光特性が、前記記憶手段に記憶された前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と所定の関係になるように補正量を計算する補正量算出手段とを備え、前記発光制御手段は、順次、各従属ユニットに対して前記補正量算出手段で算出された補正量に基づいて制御するようにしてもよい。
このように構成された面照明システムにおいて、前記発光制御手段は、前記従属ユニットに設けられているようにしてもよい。
一方、前記発光制御手段は、遠隔操作手段により行うようにしてもよい。
このような面照明システムで使用される前記面発光ユニットは、有機EL素子で構成されていることが好ましい。
または、前記面発光ユニットは、LED素子で構成されていることも好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明の面照明システムの制御方法は、予め任意に選定される面発光ユニットである1つの基準ユニットと、該基準ユニット以外の面発光ユニットである従属ユニットとに区分される複数の面発光ユニットを有する面照明システムの制御方法であって、前記従属ユニットは、自身の面発光ユニット以外の面発光ユニットの1つを親機とし、前記親機が前記基準ユニットである第1従属ユニット、及び前記親機が第X従属ユニットである第(X+1)従属ユニット(Xは1以上の整数)として自身が発する光の光特性を制御するものであり、前記従属ユニットが親機とする面発光ユニットが発する光の一部を、前記親機に対して子機となる従属ユニットの面発光ユニット内に導く光伝達ステップと、前記光伝達ステップにより導かれた光の光特性を検出する光検出ステップと、前記光検出ステップで検出された親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と、前記親機に対して子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように、前記子機となる従属ユニットの発光を制御する発光制御ステップと、を含むことを特徴とする。
このような面照明システムの制御方法によって、従属ユニットは自身の親機となる面発光ユニットの発する光の光特性に基づいて、自らの発する光の光特性を調整する。そして、基準ユニットが発する光の光特性を変更すれば、基準ユニットを親機とする第1従属ユニットが発する光の光特性が変更され、第1従属ユニットが発する光の光特性の変更により、当該第1従属ユニットを親機とする第2従属ユニットが発する光の光特性が変更される。そして、第2従属ユニットが発する光の光特性の変更により、当該第2従属ユニットを親機とする第3従属ユニットの発する光の特性が変更される。このように、基準ユニットの発する光の光特性を変更すると、その変更に従って従属ユニットの発する光の光特性も順次調整される。
このような面照明システムの制御方法では、前記従属ユニットは、親機となる面発光ユニットに隣接しているのが好ましい。
このような面照明システムの制御方法において、前記発光制御ステップは、前記複数の面発光ユニットを所定のパターンで点灯させるようにしてもよい。
また、前記発光制御ステップは、前記親機となる面発光ユニットの輝度に対して、前記子機となる従属ユニットの輝度を上げるように調整してもよい。
さらに、前記発光制御ステップは、前記複数の面発光ユニットを所定の色パターンで点灯させてもよい。
本発明の面照明システムによれば、従属ユニットの発する光の光特性は、当該従属ユニットの親機となる面発光ユニットの発する光の光特性に基づいて調整される。このとき、光検出手段が検出した親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように制御されるので、簡単な構成で従属ユニットの発する光の光特性を容易に制御することができる。
また、従属ユニットは、親機となる面発光ユニットの光の一部を自らの光検出手段に導くようにすれば、検出対象の面発光ユニットの光特性を確実に検出することができる。さらに、面発光ユニット以外の散乱光の影響を受けにくくなるので、光特性の制御精度を向上させることができる。
そして、従属ユニットが親機となる面発光ユニットに隣接するようにすれば、検出対象の面発光ユニットの光特性を容易且つ確実に検出することができる。
また、上述した発光制御手段が光伝達手段の光の透過性に基づいて検出した光特性を補正するようにすれば、使用する光伝達手段の特性に起因する光特性の誤差を補正することができる。
また、各従属ユニットに対して、順次補正量を算出して制御するようにすれば、上述したような効果を得ることができると共に、各従属ユニットの光特性を精度よく制御することができる。
また、所定のパターン等で点灯するように面発光ユニットを制御するようにすれば、面照明システムを装飾として用いる場合に有効である。
本発明の第1実施例に係る面照明システムの概略構成を示す斜視図である。 図1に示す面照明装置の発光面から見た部分拡大図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のVI−VI線に沿う断面図である。 図1に示す面照明システムを模式的に表した平面図である。 図5に示す基準ユニットの制御回路を示すブロック図である。 図5に示す従属ユニットの制御回路を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係る面照明システムにおける基準ユニットの制御を示すフローチャートである。 本発明の第1実施例に係る面照明システムにおける、基準ユニットを親機とした従属ユニットの制御を示すフローチャートである。 本発明の第1実施例に係る面照明システムにおける、隣接する従属ユニットを親機とした従属ユニットの制御を示すフローチャートである。 図1に示す第1実施例の面照明システムの変形例を模式的に表した平面図である。 第1実施例の他の変形例に係る面照明システムにおける、基準ユニットを親機とした従属ユニットの制御を示すフローチャートである。 第1実施例の他の変形例に係る面照明システムにおける、隣接する従属ユニットを親機とする従属ユニットの制御を示すフローチャートである。 第1実施例の他の変形例を示す面照明システムを模式的に表した平面図である。 本発明の第2実施例に係る面照明システムにおける、図2のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の第3実施例に係る面照明システムの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施例に係る面照明システムにおける、図2のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の第3実施例の変形例に係る面照明システムにおける、図2のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の第4実施例に係る面照明システムの概略構成図である。 図19に示すリモコンの制御回路を示すブロック図である。 図19に示す面照明装置の制御回路を示すブロック図である。 本発明の第4実施例に係るリモコンによる発光制御を示すフローチャートである。 本発明の第4実施例に係る従属ユニットによる発光制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、いくつかの実施例に基づいて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下に記載する内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、以下の説明に用いる図面は、何れも本発明に係る面照明システム等を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っている場合があり、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていないことがある。さらに、以下の説明で用いる様々な数値は、いずれも一例を示すものであり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例に係る面照明システム1の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、面照明システム1は、複数の面照明装置(発光ユニット)2が所定の間隔に並べられて構成されている。各面照明装置2は、予め組み合わせが定められた隣接する2つの面照明装置2毎に、一方の面照明装置2が親機、他方の面照明装置2が子機の関係にある。また、1つの組み合わせで子機となる面照明装置2は、別の組み合わせ、即ちもう1つ別の隣接する面照明装置2との組み合わせにおいて親機となることがある。なお、このような親機と子機のとの組み合わせについては、後に詳しく説明する。
面照明装置2は後述するような発光光源を備え、発光面4から外部へ光を放射する。親機と子機との関係をもって隣接する2つの面照明装置2のそれぞれ対向する側面部6には貫通孔8が対向して穿設されており、後述するように、この貫通孔8を介して、隣接する2つの面照明装置2間で親機となる一方の面照明装置2の発する光の一部が、子機となる他方の面照明装置2に入射する。
面照明装置2の発光面4側から見た面照明システム1の一部を模式図として図2に示す。面照明装置2には、図2中に破線で示すように発光光源として細長く形成された複数の有機EL素子12が互いに平行に設けられている。有機EL素子12が配置されていない発光面4の領域、つまり各面照明装置2の周縁部は未発光領域Aとなる。
(面照明装置の全体構成)
図3は、図2中の面照明装置2のIII−III線に沿う断面図である。図3に示すように、基板10上には、有機EL素子12に水分や酸素の吸着を防止する封止カバー14が接合されている。また、基板10の有機EL素子12が配置されている面とは反対側の面には、基板10を保護する保護板16が延設されている。保護板16の全周には、断面がL字状の枠部材18が設けられている。枠部材18には、有機EL素子12が発した光の一部が基板10や保護板16から外方に放射されずに枠部材18に達した光が、枠部材18において発光面4側から外方に放射されるように反射板20が配置されている。枠部材18と反射板20とで形成される中空部分には、図示しないが有機EL素子12へ給電するための配線や制御線等が収納されている。そして、基板10が枠部材18に接着固定され、枠部材18がカバー22に接着固定されている。
次に、面照明装置2の各構成部分において詳細に説明する。
(基板)
本実施例において基板10は、ガラス製で板状の透明基板である。なお、基板10には金属板やセラミックス、プラスチックフィルム等が用いられてもよい。特に、本実施例で使用するガラス製の透明基板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、またはポリスルホン等の透明な樹脂基板が望ましい。また、基板10には、各有機EL素子12に給電するための配線が形成されている。
(有機EL素子)
本実施例において基板10上には、発光色の異なる複数の有機EL素子12が配置される。例えば、本実施例では発光色を赤色、緑色、及び青色とし、これらの発光色に対応し、有機EL素子12の符号を区別して用いる。即ち、発光色が赤色の有機EL素子12R、発光色が緑色の有機EL素子12G、及び発光色が青色の有機EL素子12Bがこの記載の順に平行に等間隔で繰り返し基板10上に配置される。このように配置された有機EL素子12R、12G、12Bが発した赤色、緑色、青色のそれぞれの光が合成され、発光面4から照射される合成光は白色光となる。
図示しないが、本実施例において有機EL素子12は、基板10上に、陽極、電荷輸送層、発光層、及び陰極をこの順に積層されて構成される。上記発光層に使用される発光材料として以下が挙げられる。
青色発光を与える発光材料としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体等が挙げられる。緑色発光を与える発光材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(C96NO)3等のアルミニウム錯体等が挙げられる。そして、赤色発光を与える発光材料としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。なお、このような発光材料は、いずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
なお、発光色の種類は上述した色に限られず、面照明装置2に求められる発光色に応じ、適宜選択すればよい。また、面照明装置2から合成光として白色光を得る場合でも、上記組み合わせの他に、例えば、青色光と黄色光、赤色光と青緑色光(シアン色光)、或いは緑色光と赤紫色光(マゼンダ色光)等の組み合わせを採用してもよい。
また、有機EL素子12の形状は上述した形状に限られず、適宜変更可能であり、例えば、小さな正方形状に形成して基板10にマトリクス状に配置するようにしてもよい。
(封止カバー)
本実施例において、封止カバー14は、水分透過性及び酸素透過性の低い材料から形成される。例えば、ガラスやセラミック等の無機材料、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属材料、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルやポリスチレン、またはポリカーボネートやポリシクロオレフィン等の高分子材料から形成されてもよい。
また、封止カバー14の内面には、光反射率の高い白色のコーディング等を施して、面照明装置2の発光効率を高めるのが好ましい。
(保護板)
本実施例において、保護板16は、ガラス製で透明な板状である。なお、保護板16には高分子フィルム基板が用いられてもよく、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の透明な樹脂基板が望ましい。
また、各有機EL素子12R、12G、12Bが発する光の合成をより促進するために、例えば乳白色等の保護板を用いてもよい。
(反射板)
本実施例において、反射板20は平板状に形成されており、有機EL素子12から発せられた後、基板10内や保護板16内で屈折、反射して保護板16から外方へ放射されずに反射板20に達した光を反射して発光面4側から外部へ放射する。これにより、上述した未発光領域Aを狭めることが可能であり、各面照明装置2の発光面4における発光領域が連続して見えるようになり、美観を改善することができる。
なお、反射板20の形状はこれに限られず、枠部材18と一体に形成されてもよく、この場合の反射板20の断面は中空でなくてもよい。また、反射板20の代わりに、反射板20に光が拡散するように凹凸を形成した拡散板を使用してもよい。
(面照明装置間の構成)
図4に、図2に示した面照明装置2のIV−IV線に沿う断面図を示す。隣接する親機となる面照明装置2a、子機となる面照明装置2bの側面部6となる被覆カバー22の側面部22aには、互いに対向する位置に貫通孔(光伝達手段)8がそれぞれ穿設されている。そして、貫通孔8には導光部材(光伝達手段)24a、24bがそれぞれ嵌め込まれている。面照明装置2aの貫通孔8に嵌め込まれた導光部材24aは、面照明装置2aの有機EL素子12が光を発した後、基板10を通って導光部材24aに達した光を放射するものである。面照明装置2bの貫通孔8に嵌め込まれた導光部材24bは、面照明装置2aが導光部材24aから発する光を受光センサ(光検出手段)26に導くためのものである。なお、導光部材24a、24b、及び受光センサ26は、後述する親機及び子機の組み合わせの順番に従って配置される。
受光センサ26は、例えば受光センサ26に入射した光の輝度及び色度の少なくともいずれか一方の光特性を検出するものである。本実施例では、光特性として輝度及び色度の両方を検出するものとする。ここで、面照明装置2bに配置された導光部材24a、24bと受光センサ26との間に光学レンズを配置してもよい。光学レンズを配置することにより、受光センサ26の受光感度を高めることができる。なお、受光センサ26が検出する光の特性は輝度や色度に限られず、いずれか一方でもよい。具体的な受光センサ26として、例えば、フォトダイオード、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等がある。また、色度を検出する場合には、受光センサ26の受光面側にカラーフィルタを設けて色度の判定を行うようにしてもよい。
なお、本実施例において、受光センサ26に位置する反射板20は、受光センサ26を配置するため一部を切り欠いている。これに代えて、受光センサ26が配置される枠部材18の一辺だけ反射板20の傾きを他の三辺と変えてもよい。
(導光部材)
本実施例において、導光部材24a、24bは、例えば内側が反射板で被覆された中空筒状の部材や、光ファイバー、ガラス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコンゴム等を使用してもよい。また、本実施例における導光部材24a、24bとしては、厚みが3mmのときの波長589.3nmの光に対する透過率が50%以上、且つ屈折率が1.3以上となる材料が好ましい。このような導光部材24a、24bを使用することにより、面照明装置2aの発する光の一部を隣接する面照明装置2bに配置された受光センサ26に入射させることができる。
(面照明システムの構成)
図5は、本発明の第1実施例に係る面照明システム1の平面図である。図5に示すように、面照明システム1はm×n台の面照明装置2から構成されており、そのうち任意の1台を選定して、それを基準ユニットとする。本実施例では、面照明装置2S11を基準ユニットとして選定しており、基準ユニット2S11以外の面照明装置2S12〜2Smnを従属ユニットとしている。なお、基準ユニットの選定は、基準ユニットまたは従属ユニットを切り替えるスイッチを面照明装置2に設け、このスイッチによって行ってもよく、またはリモコンや後述する操作部によって行ってもよい。
後述するように、面照明装置2S11にはシステム制御部が電気的に接続されている。当該システム制御部は基準ユニットとなる面照明装置2S11内に設けられてもよいし、リモコン等の外部機器に備えられていてもよい。なお、本実施例では基準ユニットとなる面照明装置2S11内に当該システム制御部が設けられている。
また、図5に示したそれぞれの矢印の順番に従って、親機となる面照明装置2の側面部6に穿設された貫通孔8には導光部材24a、導光部材24aが配置された貫通孔8に対向する位置に穿設された子機となる面照明装置2の貫通孔8には導光部材24b及び受光センサ26がそれぞれ配置され、矢印の順番に従って各面照明装置2S12〜2Smnの発する光の光特性が制御されていく。
図5に示す従属ユニット2S12〜2Smnにおいて、基準ユニット2S11は従属ユニット2S12(第1従属ユニット)の親機となり、従属ユニット2S12は基準ユニット2S11の子機の関係になる。その後、従属ユニット2S12は、隣接する従属ユニット2S13(第2従属ユニット)の親機となり、従属ユニット2S13は子機の関係になる。さらにこの後、従属ユニット2S13は従属ユニット2S14(第3従属ユニット)の親機となり、従属ユニット2S14は子機となる。このように従属ユニットの親子関係が図5中の矢印に従って従属ユニット2Smn(第(X+1)従属ユニット、Xは1以上の整数)まで順次切り替わっていく。
上記の設定に従い、以下、面照明装置2S11を基準ユニット2S11、面照明装置2S12〜2Smnを従属ユニット2S12〜2Smnと読み替えて説明する。図6には基準ユニットの制御回路のブロック図、図7には従属ユニットの制御回路のブロック図をそれぞれ示しており、それぞれの構成について以下に説明する。
図6に示すように、基準ユニット2S11には、基準ユニット2S11に配置されている各有機EL素子12への電力供給を行う電力制御回路30が設けられている。電力制御回路30は、システム制御部(システム制御手段)31と、制御部32を介して操作部34と接続されている。システム制御部31は、基準ユニット2S11の点灯/非点灯を制御すると共に、輝度や色度等の光特性を制御(点灯制御)する。操作部34は、ユーザと面照明システム1とを関連付けるマンマシン・インタフェースとして機能し、例えば操作キー及び表示部から構成されていてもよく、リモコンであってもよい。制御部32は、操作部34から入力されて指示された特性の光を得るために必要な各有機EL素子12の電力量を求め、電力制御回路30へ指令を送る。また、制御部32にはメモリ36が接続されており、指示された特性と、この特性を得るために必要な電力量とは予め関連付けられてメモリ36に記憶されている。
電力制御回路30には、基準ユニット2S11に配置されている複数の有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bがそれぞれ接続されており、電力制御回路30は各有機EL素子12にそれぞれ供給する電力量を制御する。
図7に示すように、各従属ユニット2S12〜2Smnは、受光センサ26、メモリ36、演算回路38、電力制御回路30、複数の有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bを有している。本実施例では、基準ユニットと従属ユニットの構成を共通化しているため、従属ユニット2S12〜2Smnにも制御部32及び操作部34を有しているが、従属ユニットとして作動する場合にはこれらの機能を使用しないものとする。なお、図示しないが基準ユニット2S11と従属ユニット2S12〜2Smnとは共通の電源ラインで接続されていてもよい。このように構成することによって基準ユニット2S11がシステム制御部31によって点灯されると、従属ユニット2S12〜2Smnも順次点灯される。また、基準ユニット2S11がシステム制御部31によって消灯されると、従属ユニット2S12〜2Smnも順次消灯される。
同様に、基準ユニット2S11に後述する受光センサ26、及び演算回路38を有していてもよいが、基準ユニットとして作動する場合にはこれらの機能を使用しないものとする。
このように構成された本発明の第1実施例に係る面照明システム1の制御について、図8から説明する。図8は、基準ユニット2S11の発光制御を示すフローチャートである。制御部32は、図8のフローチャートに従い基準ユニット2S11の発光制御を実行する。
(基準ユニットの輝度及び色温度調整)
ステップS1では、ユーザが操作部34から設定した基準ユニット2S11における輝度及び色温度を読み込む。ここで設定される輝度は、例えば有機EL素子12が非点灯となる輝度〜最大輝度までの間から連続的に、或いは段階的に設定されてもよい。同様に、色温度は、例えば電球色から昼光色までの間で連続的或いは段階的に設定されてもよい。
ステップS2では、上記ステップS1で設定された輝度及び色温度になるように、各有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bにそれぞれ供給する電力量を求める。ここで、輝度に対する電力量は、例えばメモリ36に記憶されたマップから、輝度及び色温度に対する電力量を求めるようにしてもよい。
ステップS3では、上記ステップS2で求められた電力量になるように、電力制御回路30から各有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bに供給する電力量を調整する。
(基準ユニットに基づく従属ユニットの輝度及び色度調整)
図9は、親機である基準ユニット2S11に隣接する子機となる従属ユニット2S12の発光制御を示すフローチャートである(発光制御ステップ)。従属ユニットの演算回路38は、図9のフローチャートに従い、従属ユニットの発光制御を実行する。詳しくは、図5に示したように、基準ユニット2S11の輝度及び色温度に基づいて、隣接する従属ユニット2S12(第1従属ユニット)の輝度及び色温度を制御するフローチャートであり、以下に説明する。
ステップS11では、隣接する基準ユニット2S11の発する光の一部が導光部材24a、24bを介して従属ユニット2S12の受光センサ26に入射することにより、基準ユニット2S11の発する光の輝度及び色度を検出する。
ステップS12では、メモリに記憶した補正係数を用い、上記ステップS11で検出した輝度及び色度を補正する。使用する補正係数は、例えば導光部材24a、24bの有するスペクトルの減衰特性から求められる。導光部材24a、24bの有する光透過性は透過率が必ずしも100%ではないため、基準ユニット2S11の発する光の一部が導光部材24a、24bを通過することで、基準ユニット2S11の発する光の光特性よりも受光センサ26で検出した光特性、つまり輝度及び色度が異なる可能性がある。従って、導光部材24a、24bのスペクトルの減衰特性に基づく輝度及び色度の補正係数をそれぞれ予め求めてメモリ36に記憶しておき、当該ステップS13で当該減衰特性を補償するように、上記ステップS11で検出した輝度及び色度に補正係数を掛けて補正することにより、受光センサ26で検出した輝度及び色度を基準ユニット2S11の発する実際の光の輝度及び色度に略等しく合わせることができる。
ステップS13では、従属ユニット2S12の発する光の輝度及び色度が、上記ステップS12で補正した輝度及び色度と略等しくなるように電力量を算出する。ここで、電力量を算出する方法としては、上記ステップS2で述べた方法と同様である。
ステップS14では、上記ステップS13で補正された電力量になるように、従属ユニット2S12の電力制御回路30から各有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bに供給する電力量を調整する。
(従属ユニットに基づく従属ユニットの輝度調整)
図10は、親機となる従属ユニットが発する光に基づいて、子機となる従属ユニットの発する光を制御するフローチャートである(発光制御ステップ)。上述したように、基準ユニット2S11の発する光に基づいて発する光の光特性が制御された従属ユニット2S12を親機とし、従属ユニット2S13を子機として光特性を制御した後、順次親機を切り替えて、各従属ユニットが発する光の光特性が未制御の従属ユニットの光特性を制御するものである。以下の説明は、一例として、従属ユニット2S12(第1従属ユニット、親機)に基づいて、従属ユニット2S12に隣接する従属ユニット2S13(第2従属ユニット、子機)を制御するものである。
ステップS21では、隣接する従属ユニット2S12の発する光の一部が導光部材24a、24bを介して従属ユニット2S13の受光センサ26に入射することにより、従属ユニット2S12の発する光の輝度及び色度を検出する。このように導光部材24a、24bを使用することにより、上記ステップ11で述べたことと同様の効果を得ることができる。
ステップS22では、上記ステップS21で検出した輝度及び色度を補正する。使用する補正係数は、上記ステップS12と同様である。予め求められた導光部材24a、24bのスペクトルの減衰特性を補償するように、上記ステップS21で検出された輝度及び色度に補正係数を掛けて補正することにより、受光センサ26で検出した輝度及び色度を従属ユニット2S12の発する光の輝度及び色度に略等しく合わせることができる。
ステップS23では、従属ユニット2S13の発する光の光特性が上記ステップS22で補正された輝度及び色度と略等しくなるように、従属ユニット2S13の発する光の輝度及び色度の電力量を算出する。ここで、電力量の算出方法としては、上記ステップS2で述べた方法と同様である。
ステップS24では、上記ステップS23で算出された電力量になるように、従属ユニット2S13の電力制御回路30から各有機EL素子12R、有機EL素子12G、有機EL素子12Bにそれぞれ供給する電力量を調整する。
以下同様に、本フローチャートは残る従属ユニット2S14〜2Smnに対しても親機、子機の関係を入れ替えながら行うものである。
このように、本実施例によれば、基準ユニット2S11の輝度及び色度に基づいて従属ユニット2S12の輝度及び色度を制御し、従属ユニット2S12の輝度及び色度に基づいて従属ユニット2S13の輝度及び色度を制御することを順次行って最後に従属ユニット2Smnの輝度及び色度を制御することにより、図5に示すように隣接する面照明装置2の発する光の輝度及び色度が順次制御されていく。即ち、基準ユニット2S11が発する光は、導光部材24a、24bを介して従属ユニット2S12へ入射し、基準ユニット2S11の輝度及び色度と略等しくなるように制御される。次に、従属ユニット2S12の発する光の一部が導光部材24a、24bを介して隣接する従属ユニット2S13へ入射し、従属ユニット2S13の輝度及び色度が従属ユニット2S12と略等しくなるように制御される。このように、基準ユニット2S11の輝度及び色度を変えることにより、従属ユニット2S12〜2Smnまでの輝度及び色度を順次制御することができる。
また、導光部材24a、24bを使用して受光センサ26に面照明装置2の発する光を導くので、面照明装置2以外の散乱光の影響を受けにくくなり、従属ユニットの輝度及び色度の制御精度を向上させることができる。
(面照明システムの変形例)
さらに、上記第1実施例の変形例について以下に説明する。この変形例では、各面照明装置2に設けられる導光部材24及び受光センサ26を増設したものである。詳しくは、図11に面照明装置2の発光面4から見た面照明システム1の平面図を示す。
前述した親機と子機との組み合わせとは、図11中に示す矢印に従って順次行われる。従って、図11に示すように、面照明装置2の境界に示したそれぞれの矢印の位置において、隣接するそれぞれの面照明装置2の側面部6に対向する位置に穿設された貫通孔8には導光部材24a、24bが嵌め込まれており、導光部材24bが嵌め込まれる貫通孔8には受光センサ26が配置され、矢印の順番に従って各面照明装置2の発する光の光特性が制御されていく。
ここで、図11に示すように、基準ユニット2S11とし、従属ユニットを2S12〜2Smnとすると、基準ユニット2S11の発する光の一部がそれぞれ導光部材24a、24bを介して基準ユニット2S11に隣接する従属ユニット2S12(第1従属ユニット)、2S21(第1従属ユニット)に配置されている受光センサ26に入射する。受光センサ26が検出した光の輝度及び色度と略等しくなるように、従属ユニット2S12、2S21は上述したステップS11〜S14に従って制御される。次に、従属ユニット2S12の発する光の一部が導光部材24a、24bを介して隣接する従属ユニット2S13(第2従属ユニット)、2S22(第2従属ユニット)の受光センサ26にそれぞれ入射し、従属ユニット2S13、2S22は上述したステップS21〜S24に従って制御される。このように、従属ユニット2S12〜2Smnの輝度及び色度が図11中の矢印に従って順次制御される。このような構成にすることにより、隣接する2台の面照明装置2に光の一部をそれぞれに伝達することができるので、より迅速に各面照明装置2の輝度及び色度の制御を行うことができる。
(発光制御の変形例)
上記第1実施例の他の変形例について以下に説明する。この変形例では、面照明システム1の輝度を、面照明装置2の横の並び毎に段階的に異なるように調整するものである。この場合、色温度については第1実施例と同じく同一に調整されるものとする。このような調整の一例として、図5に示した面照明システム1の模式図に示す面照明装置2において、基準ユニット2S11〜従属ユニット2S1nの並びを行と定義し、行毎に輝度が異なるように調整する。このような調整の概要を以下に説明する。
まず、基準ユニット2S11〜従属ユニット2S1nの行では、基準ユニット2S11の発する光の輝度と略等しくなるように各従属ユニット2S12〜2S1nの発する光の輝度を制御する。次に、基準ユニット2S11〜従属ユニット2S1nに隣接する従属ユニット2S21〜従属ユニット2S2nの行は、基準ユニット2S11に対して所定の比率rだけ輝度を上げるように、従属ユニット2S21〜従属ユニット2S2nの発する光の輝度を制御する。さらに、従属ユニット2S21〜従属ユニット2S2nに隣接する従属ユニット2S31〜従属ユニット2S3nの行は、従属ユニット2S21〜従属ユニット2S2nの発する光の輝度に対して所定の比率rだけ輝度を上げるように、従属ユニット2S31〜従属ユニット2S3nの発する光を制御する。
上述した所定の比率は、例えば輝度が調整される最初の各面照明装置2に備えられているメモリ36に予め設定されており、これに基づいて各面照明装置2の輝度を制御する。このとき、例えば図5に示す流れで面照明装置2の光を伝達する場合、1つの行からもう1つの行へ移行する際に子機となる従属ユニットには、それぞれ所定の比率rがメモリ36に設定されており、これらを除く他の従属ユニットには比率として1がメモリ36に設定されている。詳しくは、図12に基準ユニット2S11に基づいて、隣接する従属ユニット2S12の制御を示すフローチャート、及び図13に従属ユニット2S1nに基づいて隣接する従属ユニット2S2nの制御を示すフローチャートを示す。
図12に示すように、ステップS121では、予め設定された比率rを使用して、上記ステップS12で補正した輝度をさらに補正する。基準ユニット2S11に隣接する従属ユニット2S12の比率は1で設定されているので、求められた輝度はステップS12で補正した輝度と同じになる。
なお、同じ行における隣接する従属ユニットは、子機となる従属ユニットの比率は1で設定されており、例えば従属ユニット2S12を親機とし、従属ユニット2S13が子機となる場合には、従属ユニット2S13で求められた光の輝度は、親機である従属ユニット2S12の輝度と等しくなる。
次に、従属ユニット2S1nでは、図13のフローチャートに従い説明する。図13に示すように、ステップS221では、予め設定された比率rを使用して、上記ステップS22で補正した輝度をさらに補正する。従属ユニット2S1nに隣接する従属ユニット2S2nに設定されている比率rは、従属ユニット2S1nから輝度が高くなるような所定の比率であり、求められた電力量はステップS22で補正した電力量から所定の比率r高くなる。このように輝度を制御することにより、図14に示すように、各面照明装置2の輝度が段階的に変化するように調整される。
このように、面照明装置2の並びに従って、1つの行からもう1つの行に移行する際に子機となる従属ユニットのメモリ36に所定の比率rを予め設定しておくことにより、面照明システム1の輝度を段階的に高くしていくことができ、装飾やリラックス効果等を目的として面照明システム1を使用する場合に特に有効である。また、室内での明るさが場所によって異なる場合に、輝度を調整して見た目の明るさを室内のどの場所でも略等しくなるように調整することも可能である。
なお、上述した変形例では所定の比率rで面照明装置2の輝度を補正するようにしたが、これに限られず、所定差dで面照明装置2の輝度を補正するようにしてもよい。この場合は、上述したステップS131及びステップS231では所定差dを加算または減算して調整量を補正する。また、各従属ユニットに設定されている比率rは全て同じ値である必要はなく、必要に応じて適宜変更してもよい。
さらに、面照明システム1を構成する面照明装置2は、例えば面照明システム1の外側に配置された面照明装置2の輝度を暗くし、内側になるに従って段階的に明るくなるように輝度を調整してもよい。
さらに他の変形例として、面照明システム1として所定の点灯パターンとなるように、各面照明装置2は設定された点灯パターンに従って有機EL素子12R、12G、12Bの各素子を点灯/非点灯とするようにしてもよい。この場合、設定される点灯パターンに応じて点灯/非点灯を予めメモリ36に記憶していてもよい。このようにすれば、面照明システム1を装飾として利用する場合に有効である。なお、点灯させる面照明装置2の輝度は、基準ユニット2S11と略等しくなるように制御されるようにしてもよい。
また、親機となる面照明装置2が発する光の光特性と、当該親機となる面照明装置2に対して子機となる面照明装置2が発する光の光特性との関係が所定の関係となるように制御してもよい。例えば、面照明システム1の有する複数の面照明装置2が所定のパターンで点灯/非点灯となるように、親機となる面照明装置2の点灯状態に応じて、当該親機に対して子機となる面照明装置2の点灯状態を制御するようにしてもよい。
また、面照明システム1の有する各面照明装置2の輝度が所定のパターンで変化するように、親機となる面照明装置2が発する光の輝度に応じて、当該親機に対して子機となる面照明装置2が発する光の輝度を制御してもよい。さらに、面照明システム1の有する複数の面照明装置2が所定の色パターンで変化するように、親機となる面照明装置2が発する光の発光色に応じて、当該親機に対して子機となる従属ユニットが発する光の発光色を制御するようにしてもよい。
<第2実施例>
次に、第2実施例に係る面照明システム1について以下に説明する。本実施例に係る面照明システム101では、第1実施例に対して、導光部材24a、24bに加えて光透過性のある弾性部材を使用した点が異なり、その他の構成は共通している。従って、共通箇所の説明は省略し、相違点について説明する。
(面照明装置間の構成)
図15に、本発明の第2実施例に係る面照明システム101における、図2のVI−VI線に沿う断面図を示す。親機となる面照明装置201aの貫通孔8には導光部材24aが嵌め込まれている。面照明装置201bの貫通孔8には導光部材24bが嵌め込まれており、面照明装置201aの導光部材24aが放射した光を導いて受光センサ26に入射させる。面照明装置201a、201bの側面部6間には、光透過性のある2つの弾性部材(光伝達手段)24c、24cが挟持されており、面照明装置201aの導光部材24aから放射された面照明装置201aの発する光の一部を、これら弾性部材24cを介して面照明装置201bの導光部材24bに導くようにしている。
(弾性部材)
本実施例において、弾性部材24cは、透明な材料で形成され、2つ重ね合わせた状態で、それぞれ対応する側面部6に圧接するような厚さを有している。本実施例では、面照明装置201a、201bの側面部6間には2つの弾性部材24cが挟持されているが、これに限られず、面照明装置201a、面照明装置201b間を圧接するような厚さの1つの弾性部材24cで挟持するようにしてもよい。
弾性部材24cとして、例えば、シリコンラバー等の樹脂部材や、ポリエチレン等の高分子材料から形成されてもよい。このように形成された弾性部材24aは、ヤング率が1GPa以下であり、3mmの厚さである場合に波長589.3nmの光に対する透過率が50%以上であるのが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに屈折率が1.3以上という特性を有する材料であるのが好ましい。
このように、本実施例では、面照明装置201a、面照明装置201bの側面部6間に弾性部材24cを挟持することにより、面照明装置201間の光の伝達を確実に行うと共に、面照明装置201間の密着性を向上させることができるので、第1実施例と同様の効果が得られると共に、面照明システム101の構造的な安定性を向上させることができる。
<第3実施例>
次に、第3実施例に係る面照明システム102について以下に説明する。本実施例に係る面照明システム102では、第1実施例に対して、貫通孔8、導光部材24a、24bの代わりに面照明装置202の発光面4側に連結部材を配置した点、及び受光センサ26周りの構造が異なり、その他の構成は共通している。従って、共通箇所の説明は省略し、相違点について説明する。
図16に、本発明の第3実施例に係る面照明システム102の概略構成を示す。親機と子機の関係を持って組み合わされる2つの面照明装置202間には、後述するように、枠部材18を橋架するように発光面4側に連結部材24dが取り付けられている。なお、連結部材24dの形状はこれに限られず、例えば連結部材24dを面照明装置202の発光面4側の一辺全体にわたって連結部材24dを設けるようにしてもよい。また、図16に示す連結部材24dの配置は、図5で示した矢印に示す順序に従うものである。
図17に、本発明の第3実施例に係る面照明システム102における、図2のVI−VI線に沿う断面図を示す。図17では、親機となる面照明装置202を面照明装置202aとし、子機となる面照明装置202を面照明装置202bとしている。面照明装置202a、面照明装置202bの発光面4側には、隣接する面照明装置202a、面照明装置202bを連結する連結部材(光伝達手段、光伝達路)24dが取り付けられている。連結部材24dは中空の被覆材39内に透明な樹脂が充填されて形成されている。連結部材24dの一方の端部25は面照明装置202aの枠部材18に対向するように取り付けられて被覆材39が開口しており、他方の端部25は面照明装置202bの枠部材18に対向するように取り付けられて被覆材39が開口している。
(連結部材)
本実施例において、連結部材24dは、被覆材39の内側が比較的高い反射率を有した材料で形成されている。連結部材24dは、面照明装置202aの反射板20に対向する位置に傾斜24sが形成され、面照明装置202bに配置された受光センサ26と対向する位置に傾斜24tが形成されている。傾斜24s及び傾斜24tの傾斜角は等しくても異なっていてもよいが、傾斜24sで反射された光が傾斜24tに入射して受光センサ26に入射する角度である。
連結部材24dの端部25が面照明装置202の枠部材18と対向するように取り付けられているので、有機EL素子12が発した光の一部が保護板16から外方へ放射されずに枠部材18に入射すると、この光が反射板20で反射され、面照明装置202a側の開口部25から傾斜24sに入射する。こうして入射した光は傾斜24sで反射されて傾斜24tに入射し、傾斜24tで反射されて面照明装置202bの枠部材18に配置された受光センサ26に向けて放射される。このような連結部材24dの被覆材39内の厚さdは4mm以上であるのが好ましく、より好ましくは8mm以上である。
このように、本実施例では、反射率の高い被覆材39内に透明な樹脂が充填された連結部材24dを、隣接する面照明装置202a、面照明装置202bの発光面4側の枠部材18に取り付けることにより、面照明装置202aの発する光の一部を、隣接する面照明装置202bに配置されている受光センサ26へ効率よく導くことができる。
また、面照明装置202を全て取り付けた後に隣接する面照明装置202間に連結部材24dをそれぞれ取り付ければよいので、貫通孔8の穿設及び位置合わせを行う必要がなくなり、作業時間が短縮され、作業効率を向上させることができる。
なお、連結部材24dは透明な樹脂で充填することなく、中空に形成してもよい。
(連結部材の変形例)
第3実施例の変形例として、図18に示すように、連結部材24dの代わりに透明な材料からなる光伝達部材(光伝達手段、光伝達路)24eを使用してもよい。光伝達部材24eの一方の端部25aは親機となる面照明装置202aの反射板20と対向する位置に取り付けられ、他方の端部25aは子機となる面照明装置202bに配置された受光センサ26に対向する位置に取り付けられている。
有機EL素子12が発した光の一部が保護板16から外方へ放射されずに枠部材18に入射すると、この光が反射板20で反射され、面照明装置202a側の端部25aから光伝達部材24eに入射する。こうして入射した光は光伝達部材24eの内部を通過して照明装置b側の端部25aから放射されて、面照明装置202bに配置された受光センサ26に向けて放射される。光伝達部材24cは、例えば光ファイバー、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコンゴム等であってもよい。また、光伝達部材24cは、3mmの厚さにおいて波長589.3nmの光に対する透過率が50%以上である材料を用いるのが好ましく、より好ましくは70%以上であり、屈折率が1.3以上であるのが好ましい。
このように、光伝達部材24cを使用して親機となる面照明装置202aの発する光の一部を隣接する子機の面照明装置2bに伝達することにより、上記第3実施例と同様の効果を得ることができる。
<第4実施例>
次に、第4実施例に係る面照明システム103について以下に説明する。本実施例に係る面照明システム103では、第1実施例に対して各照明装置の発光を制御するリモコンを設け、各照明装置及びリモコンに、相互に制御信号を送受信するための送信部、受信部を設けた点が異なり、その他の構成は共通している。従って、共通箇所の説明は省略し、相違点について説明する。
(面照明システムの構成)
図19は、本発明の第4実施例に係る面照明システム103の概略構成図である。面照明システム103には、複数の面照明装置203とリモコン(遠隔操作手段)40とが備えられている。各面照明装置203には、上記第1実施例と同様に、隣接する面照明装置203のうち親機となる面照明装置203の発する光の一部を子機となる面照明装置203へ導入する機構として貫通孔8、導光部材24、及び受光センサ26が設けられている。各面照明装置203の発する光は、上述した各実施例と同様に発光面4から外部へ放射される。そして、後述するように、各面照明装置203にはリモコン40と制御信号を送受信するための送信部及び受信部が設けられている。
リモコン40には操作ボタンや表示部等が配置された操作部42が備えられており、操作部42と同じ面に受信部43が設けられている。この受信部43は、各面照明装置203から送信された各面照明装置203の受光センサ26が検出した光特性情報を受信する。リモコン40の長手方向一端側にある側面44には、面照明装置203に対して制御信号を送信する送信部46が設けられている。
図20は、図19に示したリモコン40の制御回路を示すブロック図である。上述したように、操作部42は操作ボタンや表示部からなり、操作部42は演算部50に接続されている。演算部(システム制御手段)50には受信部43も接続されており、演算部50は操作部42に対する操作や、受信部43で受信した面照明装置203の光特性情報、即ち輝度及び色度に基づいて処理を行うほか、処理結果に基づき、必要に応じて操作部42における表示部を介して表示を行う。さらに演算部50は基準ユニットとなる面照明装置203の点灯/非点灯を制御する。演算部50にはメモリ48及び送信部46が接続されており、送信部46は、演算部50による処理結果に基づき、必要に応じて制御信号を面照明装置203に送信する。
図21は、図19に示した面照明装置203の制御回路を示すブロック図である。送信部51は、隣接する子機となる面照明装置203が、親機となる面照明装置203の発する光の一部を自らの受光センサ26で受光し、検出した親機となる面照明装置203の輝度及び色度を光特性情報としてリモコン40に送信するものである。受信部52は、図20に示したリモコン40に設けられている送信部46から送信された制御信号を受信するものである。受信部52は演算回路38に接続されており、受信部52で受信した制御指令信号は演算回路38で処理され、電力制御回路30へ入力される。電力制御回路30は、制御信号に基づいて各有機EL素子12へ供給する電力量を制御する。
(面照明システムの発光制御)
本実施例において、面照明システム103は、上記第1実施例と同様に複数の面照明装置203から任意に選定された基準ユニット203S11と、それ以外の面照明装置203を従属ユニット203S12〜203Smnとから構成される。
このような面照明システム1においては、基準ユニット203S11の発する光の光特性、即ち輝度及び色度を、親機となる基準ユニット203S11に隣接する子機となる従属ユニット203S12の受光センサ26で検出し、従属ユニット203S12の送信部51からリモコン40へ送信する。リモコン40は従属ユニット203S12で検出した輝度及び色度を受信した後、メモリ48に記憶された導光部材24の補正係数を使用して輝度及び色度を補正し、従属ユニット203S12の発する光が補正後の輝度及び色度となるようにリモコン40から従属ユニット203S12へ制御信号を送信し、制御信号に基づいて従属ユニット203S12で制御する。次に、従属ユニット203S12を親機として、隣接する子機となる従属ユニット203S13の輝度及び色度をリモコン40で同様に制御する。このようなリモコン40による発光制御を従属ユニット203S13〜203Smnに対して行う。
図22には、第4実施例に係る発光制御を示すフローチャート、図23には各従属ユニット203S12〜203Smnによる発光制御を示すフローチャートをそれぞれ示す。詳しくは、図22に示すリモコン40による発光制御のフローチャートから説明する。なお、当該フローチャートを実行する前に、各面照明装置203に識別番号を予め設定しておくものとする。また、以下に述べる各処理は、リモコン40のメモリ48に格納されているプログラムを実行することによって行われる。
(発光制御)
ステップS31では、リモコン40の操作部42で任意の識別番号を指定して親機となる面照明装置203を選定して点灯させる。本実施例では、まず、親機として基準ユニット203S11を選定して点灯させる。
ステップS32では、全ユニットの光特性の調整が終了したか否かを判定する。当該判定は、後述する各従属ユニット203S12〜203Smnに設定される調整終了フラグにより識別される。当該判定結果が真(Yes)の場合にはステップS38へ進み、判定結果が偽(No)の場合にはステップS33へ進む。
ステップS33では、親機となる基準ユニット203S11が発する光の輝度及び色度を従属ユニット203S12に設けられた受光センサ26で検出する。従属ユニット203S12で検出した輝度及び色度が従属ユニット203S12の送信部51から送信され、リモコン40の受信部43で受信する。なお、当該ステップで点灯させる従属ユニット20312は未制御の従属ユニットであり、未制御の従属ユニットの識別方法として、例えば、各従属ユニット203S12〜203Smnのそれぞれに設けられた導光部材24に従って光が伝達される順番を、識別番号を使用してメモリ48に記憶して行うようにしてもよい。
ステップS34では、上記ステップS33で受信した、従属ユニット203S12で検出した輝度及び色度が、基準ユニット203S11の輝度及び色度と略等しくなるようにメモリ48に記憶された導光部材24の輝度及び色度の補正係数を使用して補正する。ステップS35では、上記ステップS34で補正した輝度及び色度から、従属ユニット203S12に設けられている各有機EL素子12に供給する電力量を算出する。続くステップS36では、上記ステップS35で算出した給電量を送信部46から該当する従属ユニット203S12へ送信する。
図23に示すフローチャートは、各従属ユニット203S12〜203Smnに設けられた受信部52が、リモコン40の送信部46から送信された指令信号を受信すると開始されるものである。詳しくは、以下に説明する。
ステップS41では、上記ステップS35で求めた電力量になるように、従属ユニット203S12の電力制御回路30から各有機EL素子12に供給する電力量を調整する。
図22に戻り、続くステップS37では、従属ユニット203S12の調整終了フラグを設定して親機となる基準ユニット203S11を消灯する。そして、ステップS31へ戻り、従属ユニット203S12を親機とする従属ユニット203S13に対して上述した処理を行う。
ステップS38では、全ての面照明装置203の発光制御が終了したとして、全ての面照明装置203を点灯する。
このように、本実施例では、基準ユニット203S11を点灯させて、隣接する子機となる従属ユニット203S12に設けられた受光センサ26で検出し、検出した基準ユニット203S11の輝度及び色度をリモコン40に送信する。リモコン40の演算部50では、基準ユニット203S11の輝度及び色度と略等しくなるように、輝度及び色度を補正して従属ユニット203S12に設けられている各有機EL素子への供給電力量を求め、従属ユニット203S12へ送信する。従属ユニット203S12はリモコン40から受信した供給電力量に基づいて各有機EL素子12へ供給する電力量を調整する。その後、従属ユニット203S12を親機とする従属ユニット203S13に対して同様に発光制御を行う。このように、各従属ユニット203S12〜203Smnの発光を順次制御するので、上記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例はこれに限られるものではなく、上述した発光制御では、従属ユニット203の有機EL素子12に供給する電力量をリモコン40の演算部50で求めているが、基準ユニット203S11の輝度及び色度を求めてメモリ48に記憶し、演算部50で各従属ユニット203と基準ユニット203S11とのずれ量だけを求め、従属ユニット203の演算回路38で供給電力量を求めるようにしてもよい。
また、上述した発光制御に加えて、各面照明装置203の点灯/消灯の制御もリモコン40の演算部50に設定しておき、リモコン40の操作部42で各面照明装置203の発光制御を実行すると自動的に親機と子機との関係になる各面照明装置203の点灯/消灯を行って上述した光特性の調整を行うようにしてもよい。
また、本実施例では、基準ユニット203S11の輝度及び色度と略等しくなるように従属ユニット203S12〜203Smnの光特性を制御しているが、上述した第1実施例と同様に、面照明装置203毎に所定の関係をもって輝度及び色度の少なくともいずれか一方を異なるように従属ユニット203S12〜203Smnの光特性を制御するようにしてもよい。
また、本実施例では、各照明装置に受光センサ26を設けているが、リモコン40にも受光センサ26を設け、各面照明装置203の発する光の輝度及び色度を検出し、それぞれの検出結果に基づいて発光制御を行うようにしてもよい。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記第1実施例では貫通孔8に導光部材24a、24bを嵌め込む構成としているが、これに限られるものではなく、導光部材24a、24bを使用せずに貫通孔8だけで親機となる面照明装置2の発する光の一部を子機となる面照明装置2に導くようにしてもよい。また、上記第2実施例では透明な弾性部材24cを用いているが、弾性部材24cの貫通孔8に対応する部分が中空になっている不透明な弾性部材を用いてもよい。
また、上記各実施例では、隣接する面照明装置のうち、一方の面照明装置の発する光の一部を他方の面照明装置へ導入する機構としているが、隣接していない面照明装置間を光ファイバー等を介して一方の面照明装置の発する光の一部を他方の面照明装置へ導くようにしてもよい。
また、上記第1実施例では導光部材24及び受光センサ26を配置する位置及び数を変更して2通りの発光制御の順番を示したが、これは一例であり、発光制御の順番はこれに限られるものではない。また、上記第3実施例では発光制御の順番に合わせて連結部材24dを配置したが、これは一例であり、全ての面照明装置2間に連結部材24dを配置するようにしてもよい。この場合、上記第1実施例と同様に、発光制御の順番に従って受光センサ26を配置する。
さらに、上記第1実施例では面照明装置2S11を基準ユニットとして選定しているが、基準ユニットは面照明装置の位置や配置によらず任意に選択可能である。
また、上記各実施例では、発光光源を有機EL素子12として説明したが、これに限られず、発光光源をLED等の発光素子としてもよい。
また、上記各実施例では、従属ユニットの数はm×n−1台として説明したが、従属ユニットの数は多数の面照明装置を制御する上では多い方が好ましい。しかし、光特性の伝搬による誤差やブレが生じにくいという点では少ない方が好ましい。具体的には、従属ユニットの数は2以上であることが好ましく、3以上であることがさらに好ましく、4以上であることが特に好ましい。一方で、従属ユニットの数は100以下であることが好ましく、50以下であることがさらに好ましく、30以下であることが特に好ましく、10以下であることが最も好ましい。
1、101、102、103 面照明システム
2、201、202、203 面照明装置
8 貫通孔(光伝達手段)
12 有機EL素子
24a、24b 導光部材(光伝達手段)
24c 弾性部材(光伝達手段)
24d 連結部材(光伝達手段)
24e 光伝達部材(光伝達手段)
26 受光センサ(光検出手段)
40 リモコン
2S11、201S11、202S11、203S11 基準ユニット
2S12〜2Smn、201S12〜201Smn、202S12〜202Smn、203S12〜203Smn 従属ユニット

Claims (20)

  1. 予め任意に選定される面発光ユニットである基準ユニットと、該基準ユニット以外の面発光ユニットである従属ユニットとに区分される複数の面発光ユニットと、
    発光制御手段と、
    前記基準ユニットに接続可能であり、前記基準ユニットの点灯制御を行うシステム制御手段とを備え、
    前記従属ユニットは、
    自身の発光ユニット以外の面発光ユニットの1つを親機とし、前記親機が前記基準ユニットである第1従属ユニットと、
    前記親機が第X従属ユニットである第(X+1)従属ユニット(Xは1以上の整数)からなり、
    各従属ユニットは、
    前記親機となる面発光ユニットとの間に、前記親機が発する光の一部を自身の面発光ユニット内に導く光伝達手段と、
    前記光伝達手段により導かれた光の光特性を検出する光検出手段とを備え、
    前記発光制御手段は、前記光検出手段が検出した前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と、前記親機に対し子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように、前記各従属ユニットの発光を制御する手段を含むことを特徴とする面照明システム。
  2. 前記従属ユニットは、その親機となる面発光ユニットに隣接していることを特徴とする請求項1に記載の面照明システム。
  3. 前記光伝達手段は、前記親機となる面発光ユニットの側面に対向する側面に設けられ、前記親機となる面発光ユニットの前記側面に形成された貫通孔に、対向するようにそれぞれ形成された貫通孔であることを特徴とする請求項1または2に記載の面照明システム。
  4. 前記光伝達手段は、前記貫通孔の少なくとも一部に嵌合される導光部材をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の面照明システム。
  5. 前記光伝達手段は、さらに、前記親機となる面発光ユニットの貫通孔と前記子機の貫通孔とをそれぞれ覆うように、前記親機となる面発光ユニットの側面と前記子機の側面との間に挟持された弾性部材である導光部材を有することを特徴とする請求項3または4に記載の面照明システム。
  6. 前記導光部材は、厚み3mmにおける波長589.3nmの光に対する透過率が50%以上、且つ屈折率が1.3以上であることを特徴とする請求項4または5に記載の面照明システム。
  7. 前記導光部材の少なくとも一部は、弾性部材であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の面照明システム。
  8. 前記弾性部材は、ヤング率が1GPa以下であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の面照明システム。
  9. 前記光伝達手段は、導光部材から形成され、前記親機となる面発光ユニットが発する光を導入して前記親機に対し前記子機となる面発光ユニットの前記光検出手段に向けて放出する両端部を有する光伝達路であり、
    前記両端部は、前記親機となる面発光ユニットと前記子機となる面発光ユニットとの発光面側にそれぞれ接合されることを特徴とする請求項1または2に記載の面照明システム。
  10. 前記発光制御手段は、予め求められた前記光伝達手段の光の透過特性に基づいて、前記光検出手段により検出した光の光特性を補正することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の面照明システム。
  11. 前記発光制御手段は、
    前記光検出手段が検出した前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性を記憶する記憶手段と、
    前記光検出手段を使用して検出された未制御の従属ユニットが発する光の光特性が、前記記憶手段に記憶された前記親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と所定の関係になるように補正量を計算する補正量算出手段とを備え、
    前記発光制御手段は、順次、各従属ユニットに対して前記補正量算出手段で算出された補正量に基づいて制御することを特徴とする請求項10に記載の面照明システム。
  12. 前記発光制御手段は、前記従属ユニットに設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の面照明システム。
  13. 前記発光制御手段は、遠隔操作手段により行われることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の面照明システム。
  14. 前記発光ユニットは、有機EL素子で構成されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の面照明システム。
  15. 前記面発光ユニットは、LED素子で構成されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の面照明システム。
  16. 予め任意に選定される面発光ユニットである1つの基準ユニットと、該基準ユニット以外の面発光ユニットである従属ユニットとに区分される複数の面発光ユニットを有する面照明システムの制御方法であって、
    前記従属ユニットは、自身の面発光ユニット以外の面発光ユニットの1つを親機とし、前記親機が前記基準ユニットである第1従属ユニット、及び前記親機が第X従属ユニットである第(X+1)従属ユニット(Xは1以上の整数)として自身が発する光の光特性を制御するものであり、
    前記従属ユニットが親機とする面発光ユニットが発する光の一部を、前記親機に対して子機となる従属ユニットの面発光ユニット内に導く光伝達ステップと、
    前記光伝達ステップにより導かれた光の光特性を検出する光検出ステップと、
    前記光検出ステップで検出された親機となる面発光ユニットが発する光の光特性と、前記親機に対して子機となる従属ユニットが発する光の光特性との関係が所定の関係となるように、前記子機となる従属ユニットの発光を制御する発光制御ステップと、
    を含むことを特徴とする面照明システムの制御方法。
  17. 前記従属ユニットは、その親機となる面発光ユニットに隣接していることを特徴とする請求項16に記載の面照明システムの制御方法。
  18. 前記発光制御ステップは、前記複数の面発光ユニットを所定のパターンで点灯させることを特徴とする請求項16または17に記載の面照明システムの制御方法。
  19. 前記発光制御ステップは、前記親機となる面発光ユニットの輝度に対して、前記子機となる従属ユニットの輝度を上げることを特徴とする請求項16乃至18のいずれかに記載の面照明システムの制御方法。
  20. 前記発光制御ステップは、前記複数の面発光ユニットを所定の色パターンで点灯させることを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載の面照明システムの制御方法。
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