JP2012141405A - 緩衝吸音材 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量でかつ優れた緩衝吸音性を示し、かつ所定の形状に成形することが容易に出来、また厚みを縮小することが出来る緩衝吸音材を提供する。
【解決手段】緩衝吸音材1は、無底凹部2Aが40〜500個/mの範囲で形成されている芯材2を備え、該芯材2の片面には表層材3が積層されており、該表層材3は、表面に凹凸が形成された延伸性紙材料4からなる層と、通気性多孔質材料6からなる層とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車であればエンジン周りや床あるいは天井等、コンプレッサーなどのような騒音の発生源になり得る装置であればその装置周り等、住宅であれば防音壁や防音床のような建材等、道路であれば路面下に埋設される防音材やあるいは道路側縁に立設される防音壁等に使用される緩衝吸音材に関するものである。
従来、例えば自動車に使用されている吸音材料としては、主として基板と、該基板に空気層を介して重合される繊維シート等からなる吸音材とからなるものがある(特許文献1〜5)。他の吸音材料として、空気層が内在させておらず、主として厚みのある繊維シートのみからなるものがある(特許文献6,7)。また、パネル形状のカバーの表面に、格子状の仕切り壁で区画された凹部を設け、該凹部を塞ぐように吸音材を前記カバーに接合させたエンジンカバーが提供されている(特許文献8)。また、車内天井に配置される吸音材において、車内の空気の流れに伴う汚れを防止した構造が開示されている(特許文献9)。
特開平11−161282号公報 特開平11−217086号公報 特開2004−62074号公報 特開2004−169616号公報 特開2004−175200号公報 特開2004−325973号公報 特開2005−195989号公報 特開2007−262904号公報 特開2004−168172号公報
例えば上記特許文献1の吸音装置に開示されるように、空気層が内在された吸音材にあっては、基板と吸音材との間にセルが構成される、いわゆるセル構造を有している。そして、騒音源からの音波は、上記吸音材を介してセル内に入射波として入射され、該入射波はそのまま該空気層を経て該基板へと達し、該基板で反射波として反射され、該入射波と該反射波との合成によって形成された定在波が再び該空気層を経て吸音材に達する。
ここで、上記定在波は、その波長λの4分の1の奇数倍だけ基板から離れた個所で振動の腹がくるように振動しており、該個所では音のエネルギーが最大となる。そこで、該セル構造においては、セルの高さ(厚み)を該波長λの4分の1(若しくはその奇数倍)とし、音のエネルギーが最大となる位置に吸音材を配置することにより、そのエネルギーが最大となった音波を該吸音材に透過させるように設計している。例えば自動車の主たる騒音源であるエンジンから発生する騒音は略1000Hz前後であり、この場合の波長λは0.34mになるから、セルの高さ(厚み)は0.34m/4=8.5cmとなる。セルの高さ(厚み)をこの程度に厚くすれば、該音波は、該吸音材を透過する間にそのエネルギーが減衰されるため、該吸音材による吸音効果を効率良く発揮させることが出来る。更に該吸音材が繊維シートからなる場合、音(空気の振動)のエネルギーが、繊維シートの振動により発生する繊維間の摩擦によって熱エネルギー(摩擦熱)へ変換されることにより、好適な吸音特性を発揮する。
しかし、セル構造を有する吸音材については、吸音効果を効率良く発揮させるために、前記したように厚みを音波の波長λの4分の1程度にする必要があり、例えば自動車の特に低音からなる音波を吸音対象とする厚み8.5cmのセル構造を有する吸音材であれば消音効果は高いが、オイルパン下、車室内天井などのようなスペースがない部位には設置できないという問題がある。
一方、繊維シートのみからなる吸音材のように、空気層を確保するセル構造を有さない吸音材の場合、その吸音特性のみで好適な吸音性能を発揮させるためには、吸音材の密度(あるいは目付・面重量)を増大させる必要がある(例えば特許文献6の吸音材は300〜1500g/m、特許文献7の吸音材は1500g/m)。すると、吸音材の質量も増大してしまうため、近年の自動車のように燃料効率を重視するべく軽量化を図る場合に問題が生じる。更に、吸音材は、その密度を過剰に高めてしまうと、繊維シートの振動が困難になり、音波を透過させることなく反射してしまうため、却って吸音性能が低下してしまう。
また例えばボンネットフードに設定する緩衝吸音材の場合には、事故により人体がボンネットフードに衝突したような場合に、その衝撃を効率よく吸収し緩和するために、完全に潰れた状態でもなお適度の弾性が維持されるような材料を選択すべきである。従来の軟質ポリウレタン発砲体を材料とするものは、完全に潰れた状態では基体の硬さがそのまま発現されてしまう。
また、上記特許文献8には、格子状の仕切り壁で区画された凹部を設け、該凹部を塞ぐように吸音材を前記カバーに接合させたエンジンカバーが開示されており、特許文献9には、セル構造を有した吸音構造が開示されているが、これらの構成においてはセル構造にある凹部や孔の数によっては充分な吸音効果が得られない場合があった。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、多数の無底凹部または有底凹部が面方向に形成されている芯材と、該芯材の一側に積層された表層材と、からなり、該表層材は、該芯材上に積層された、少なくとも表面に凹凸が形成された延伸性紙材料と、該延伸性紙材料の上面に通気性接着剤層を介して積層された通気性多孔質材料と、で構成されている緩衝吸音材であって、前記芯材に形成された無底凹部または有底凹部の数が、40〜500個/mであることを特徴とする緩衝吸音材を提供するものである。
また、多数の無底凹部が面方向に形成された芯材において、前記表層材が配置される側の反対側に基材が配置され、該基材によって該芯材の無底凹部が遮蔽されていることが好ましい。
前記芯材は、熱可塑性合成樹脂シートを真空および/または圧空成形して得られる成形物であることが好ましい。
前記熱可塑性合成樹脂シートの厚さは、0.05〜0.5mmであることが好ましい。
前記芯材の無底凹部または有底凹部の深さは、5〜20mmであることが好ましい。
前記芯材の各無底凹部または各有底凹部の開口面積は、それぞれ400cm以下であることが好ましい。
前記表層材の通気抵抗は、0.1〜5.0kpa・s/mとされていることが好ましい。
〔作用〕
本発明の緩衝吸音材1は、表層材3が騒音源側を向くように配置される。特に、無底凹部2Aが多数形成された芯材2を用いる場合、該無底凹部2Aを遮蔽する基材を表層材3が配置される側とは反対の側に配置する。該基材は、例えばエンジンカバー等のような騒音源を被覆する被覆パネル7とすることができる。
本発明の緩衝吸音材1においては、芯材2に形成された無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの数が、40〜500個/mの範囲に設定されており、該無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの数が適正化されているため、従来製品に比して吸音性能がより一層高められている。
ここで、上記緩衝吸音材1を備えた吸音構造にあっては、上記有底凹部2Cまたは無底凹部2Aが形成される芯材2によって空気層が設けられることにより、セル構造が形成される。騒音源から該緩衝吸音材1に達した音波は、該表層材3を介して入射波として上記セル構造内に入射され、一部は有底凹部2Cの底部または該基材の被覆パネル7で反射波として反射され、また一部は該有底凹部2Cの底部または該基材の被覆パネル7を共振動させることで透過波として透過しようとする。さらに該反射波は、入射波と合成され、定在波として該表層材3に達し、該表層材3を透過しようとする。ここで、該緩衝吸音材1においては、騒音源から到達した音波を該緩衝吸音材1に好適に入力させ、また入力された音波を該緩衝吸音材1から騒音として出力させないようにすることが重視される。上記表層材3は、表面に凹凸が形成された延伸性紙材料4と、通気性多孔質材料(例えば繊維シート)6とを備え、それぞれ柔軟でかつ軽量であるから、騒音源から到達した音波を反射することなく、セル構造内に好適に入力させることが出来る。ここで表層材3は、延伸性紙材料4からなる層を備えることにより、通気抵抗が適度に高められている。更に上記延伸性紙材料4は、表面に凹凸が形成されているから空気層を形成することとなり、該空気層の存在により、該表層材3は通気性多孔質材料のみからなるもの(例えば繊維シート)に比べ、騒音源から到達した音波によって容易に振動することができ、はるかに優れた構造的減衰効果を発揮する。その結果、緩衝吸音材1は、騒音発生源からの音波が該表層材3を介して芯材2によるセル内に入射される際、該音波を減衰することができる。さらには表層材3の内部においても、上記延伸性紙材料4の表面の凹凸によってセル構造が形成されることになるため、セル構造による吸音効果を合わせて発揮することができる。
従って、上記表層材3を透過した音波は、例えば有底凹部2Cの底部や基材の被覆パネル7を共振動させるに足るエネルギーを既に失っているから、該有底凹部2Cの底部や基材の被覆パネル7から透過波が出力されることを抑制することができる。さらに、該表層材3に達した定在波は、上記表層材3による優れた構造的減衰効果と吸音効果により、該表層材3に好適に吸音される。その結果、騒音源から緩衝吸音材1に到達した音波は、該緩衝吸音材1に好適に吸音されるため、該音波が外部へ騒音として出力されることを防止することができる。
その上、上記したように延伸性紙材料4は、適度に高い通気抵抗を表層材3に付与するので、上記したように該表層材3の振動の共振を低い周波数に同調させることが出来、そのためにセルの厚み、即ち緩衝吸音材1の厚みを縮小することが出来る。
〔効果〕
本発明の緩衝吸音材は、軽量でかつ優れた緩衝吸音性を示し、かつ所定の形状に成形することが容易に出来、また厚みを縮小することが出来るから、従来設置スペースが確保出来なかった場所、例えば自動車のエンジンルーム内のオイルパン下や車室内天井等にも設置することが出来る。
基材(被覆パネル)に取り付けた状態の緩衝吸音材の断面図。 芯材の斜視図。 芯材の断面図。 延伸性紙材料であるエンボス加工紙の突起高さhを説明する断面図。 通気抵抗の測定方法を説明する概略図。 無底凹部が多数形成された芯材の斜視図。 無底凹部が多数形成された波型の芯材の斜視図。
本発明の緩衝吸音材の一実施例を図1に示す。
図1に示す緩衝吸音材1は、芯材2を有し、該芯材2の片面には表層材3が積層されている。上記表層材3は、表面に凹凸が形成された延伸性紙材料4からなる層と、通気性多孔質材料6からなる層とを積層して得られた積層シートによって構成されている。具体的に、該表層材3は、芯材2側に配置された延伸性紙材料4からなる第1吸音層と、該延伸性紙材料4上に配置された通気性接着剤層5を介して積層された通気性多孔質材料6からなる第2吸音層とを備えている。
また、該通気性多孔質材料6の表面には通気性多孔質材料からなる表皮材9が貼着されている。
上記緩衝吸音材1は、騒音源を被覆する被覆パネル7(基材)上に取り付けられるようになっている。具体的には、緩衝吸音材1は、該芯材2側を、基材としての被覆パネル7側に向けて、騒音源側に表層材3側を向けて被覆パネル7上に取り付けられている。該芯材2は、該被覆パネル7と吸音材である該表層材3の間に空気層を設けてセルを形成するためのスペーサーとなる。
上記緩衝吸音材1が取り付けられる取付対象としては、例えば乗用車、バスなどのような車両、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品あるいはパーソナルコンピュータ(PC)などのような電化製品、高速道路、自動車専用道路、一般道、トンネルなどの道路、新幹線、寝台列車などの鉄道等といった土木分野に関わる物品、一般家屋、集合住宅、校舎、駅舎、鉄筋ビルディングなどの建築分野に関わる物品、フェリー、ボートなどの船舶等が挙げられる。
車両を取付対象とする場合、上記緩衝吸音材1は、エンジンヘッドカバー、エンジンアンダーカバーなどのエンジンカバー部材、トランスミッションカバー、ディファレンシャルカバー、ハイブリッド車や電気自動車に搭載されるモーターカバーやインバーターカバーなどのような各種カバー部材、ルーフ、ドアトリム、フロアマットあるいはフロアパネル、シート、リアパッケージトレイなどのような各種内装部材、(フロント)フード、空力カバー、フェンダーライナーなどのような各種外装部材、フロアアンダーパネル、ドアパネル、ボンネットフード、トランクフード、ルーフパネルなどのような各種外装パネル、他にシャシーフレーム、リンフォースの外部及び内部空間、吸気ダクト、サージタンク内部、排気管マフラー内部、タイヤハウス内部、タイヤ内部、タイヤホイール等に適用、あるいは取り付けられる。そして、例えば上記各種カバー部材、各種内装部材、各種外装部材であれば樹脂製パネル、各種外装パネル、シャシーフレーム等であれば金属製パネルが被覆パネル7とされる。また車両においては、エンジンノイズ、ロードノイズ、エキゾーストノイズ等が騒音とされる。
電化製品を取付対象とする場合、上記緩衝吸音材1は、コンプレッサー、モーター、冷却ファン、吸気ファン、排気ファンなどの各種ファン等が騒音源とされ、該家電製品の外板パネル等が被覆パネル7とされる。
土木分野に関わる物品、あるいは建築分野に関わる物品を取付対象とする場合、上記緩衝吸音材1は、道路等の防音壁、トンネル壁面、空調機や発電機のケース、高架の下面、部屋のパーティション、壁、天井、ビルのフロア壁面、地下街やホールや球技場の壁あるいは屋根、鉄道車両、線路壁面、航空機、船舶、重機、農業機械、工作機械等に適用、あるいは取り付けられる。そして、例えば防音壁、路面埋設材、壁材、建材、ケースパネル等が被覆パネル7とされる。またこのような物品においては、自動車の走行音、振動音、駆動用モータ音、エンジン音、駆動音、振動音、反響音、擦過音等が騒音とされる。
〔芯材〕
本発明の芯材2は熱可塑性樹脂シートを材料とするものである。
本発明の芯材2に使用される熱可塑性樹脂としては、次に示す熱可塑性プラスチックが使用される。すなわち、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体(AES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニリデン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等である。また上記ポリプロピレンには、PEおよび/またはEPRによって変性したポリプロピレン(変性PP)を用いてもよい。また上記熱可塑性プラスチックの二種以上を含むポリマーアロイまたはポリマーブレンドを使用してもよい。
あるいは熱可塑性樹脂として、トウモロコシやサトウキビ等の澱粉から得られるポリ乳酸を原料とした生分解性樹脂を使用してもよい。
芯材2に使用される熱可塑性樹脂として望ましいものは、上記変性PPである。
上記変性PPにおいて、PEとしては密度が0.941以上の高密度PE、密度が0.926〜0.940の中密度PE、密度が0.910〜0.925の低密度PE、密度が0.909以下の超低密度PEの何れも使用可能であるが、PPとの混和性が良くかつ伸びの改良効果が大きい低密度PEの使用が好ましい。
上記EPRとしてはエチレンとプロピレンのゴム状共重合体(以下EPMと略す)、エチレン、プロピレン、更にジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン等のジエン成分を共重合したエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(以下EPDMと略す)の何れもが使用される。
上記変性PPにおいて、PEおよび/またはEPRはPP中に5〜30質量%の範囲で配合される。PEおよび/またはEPRの配合量が5質量%未満の場合はPPの伸び性が充分改良されず、良好な成形性が得られない。またPEおよび/またはEPRの配合量が30質量%を越えると、得られる変性PPの硬さが不足し、形状および寸法安定性や耐熱性が悪くなる。
上記変性PPには、必要に応じ、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリレート系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、プロピオン酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂の一種または二種以上が混合されてもよい。
上記変性PPは通常シート状にされるが、該変性PPシートの片面または両面には更にPE、無変性PP、EPR、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリレート系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン系樹脂、プロピオン酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂の被膜または該熱可塑性樹脂の発泡体の被膜を形成してもよい。層間密着性、耐熱性の観点から無変性PPは望ましい被膜である。上記被膜は変性PPに特に無機充填材を添加混合した場合、芯材2の表面の平滑性が確保されかつ耐薬品性も向上する。
上記変性PPの他、芯材2に使用される熱可塑性樹脂として望ましいものは、エンジニアリングプラスチックのポリマーアロイである。例えば、エンジン周りの緩衝吸音材として使用される場合には、耐熱性を有する熱可塑性樹脂を使用することが好ましく、このような耐熱性熱可塑性樹脂としてエンジニアリングプラスチックが好ましい。該エンジニアリングプラスチックとして、エンジニアリングプラスチックのみ、またはエンジニアリングプラスチックと上記変性PP等の熱可塑性プラスチック、またはエンジニアリングプラスチックと該エンジニアリングプラスチック以外の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイまたはエンジニアリングプラスチックと該エンジニアリングプラスチック以外の熱可塑性樹脂とゴム状物質とのポリマーアロイを用いてもよい。なお該ゴム状物質としては、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーが挙げられる。
上記エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリエステル(PE)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミノビスマレイミド、メチルペンテンコポリマー(TPX)、セルロースアセテート(CA)等の熱可塑性エンジニアリングプラスチック、ポリアリルエーテル等の液晶性エンジニアリングプラスチック、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等の圧縮成形性エンジニアリングプラスチック、結晶性ポリエチレンテレフタレートや結晶性ポリブチレンテレフタレート等の結晶性ポリエステル、シンジオタクチックポリスチレンやアイソタクチックポリスチレン等の立体規則性ポリスチレン等の望ましくは融点が200℃以上のエンジニアリングプラスチックが挙げられる。これらのエンジニアリングプラスチックは、それぞれ単独でまたは2種以上組合せて使用される。
なお上記変性PPEとは、PPEにスチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−メチルビニルトルエン、α−メチルジアルキルスチレン、o−、m−またはp−ビニルトルエン、o−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレン、2,6−ジクロロスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等のスチレン系モノマーをグラフト重合したり、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)等のスチレン系樹脂を混合してポリマーアロイ化したものである。
本発明の芯材2が上記エンジニアリングプラスチックと該エンジニアリングプラスチック以外の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイからなる場合、該ポリマーアロイに使用される熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカ1ラクタム(ナイロン11)、ポリドデカ1ラクタム(ナイロン12)等のポリアミド系樹脂があり、これらの熱可塑性樹脂はそれぞれ単独でまたは2種以上組合せて使用される。
更に上記ポリマーアロイには、各々の成分の相溶性を改良する目的で相溶化剤が添加されてもよい。
該相溶化剤はポリマーアロイの各成分に親和性を有する化合物からなるので、各成分を仲介してポリマーアロイ中の各成分の混和状態を均一にする。従って各成分の特性が有効に発現し、耐熱性、成形性共に極めて良好な材料となり、真空成形等によって複雑形状の芯材が容易に製造されるようになる。
例えば、PPE、変性PPE、PPS等の芳香族系エンジニアリングプラスチックと、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなるポリマーアロイ(ゴム状物質を含むポリマーアロイも含む)の相溶化剤としては、例えば、PPEとポリプロピレンとを化学結合で結合させたブロックまたはグラフト共重合体、ポリプロピレンとポリスチレンとのブロックまたはグラフト共重合体、PPEとエチレン−ブテン共重合体とのブロックまたはグラフト共重合体、アルケニル芳香族化合物(例えばスチレン)と共役ジエン(例えばブタジエン、イソプレン)とのジブロック共重合体またはトリブロック共重合体を水素添加したポリマー等が使用される。
また上記芳香族系エンジニアリングプラスチックとポリアミド系樹脂からなるポリマーアロイ(ゴム状物質を含むポリマーアロイも含む)の相溶化剤としては、例えば、(a)(i)エチレン性炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合及び;(ii)カルボン酸、酸無水物、酸アミド、イミド、カルボン酸エステル、アミン又はヒドロキシル基;の両者を含む化合物;(b)液状ジエン重合体;(c)エポキシ化合物;(d)ポリカルボン酸又はそれらの誘導体;(e)酸化ポリオレフィンワックス;(f)アシル官能基含有化合物;(g)クロルエポキシトリアジン化合物;及び(h)マレイン酸又はフマル酸のトリアルキルアミン塩が例示される。
上記相溶化剤(a)〜(h)の詳細は特開平9−12497号公報に示されており、更に各相溶化剤(a)〜(h)は米国特許第4,315,086号明細書((a)、(b)および(c)に関する文献)、米国特許第4,873,286号明細書((d)に関する文献)、米国特許4,659,760号明細書((e)に関する文献)、米国特許第4,642,358号明細書および米国特許第4,600,741号明細書((f)に関する文献)、米国特許第4,895,945号明細書、米国特許第5,096,979号明細書、米国特許第5,089,566号明細書および5,041,504号明細書((g)に関する文献)、米国特許第4,755,566号明細書((h)に関する文献)で開示される。
上記相溶化剤は、ポリマーアロイに対して通常、0.1〜60質量%添加される。
上記熱可塑性樹脂あるいは上記ポリマーアロイには、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、珪藻土、ドロマイト、石膏、タルク、クレー、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、ホワイトカーボン、カーボンブラック、鉄粉、アルミニウム粉、ガラス粉、石粉、高炉スラグ、フライアッシュ、セメント、ジルコニア粉等の無機充填材の一種または二種以上を添加して、機械的強度や耐熱性を向上せしめてもよい。
更に上記熱可塑性樹脂あるいは上記ポリマーアロイには、リンター、リネン、サイザル、木粉、ヤシ粉、クルミ粉、デン粉、小麦粉等の有機充填材、木綿、麻、竹繊維、ヤシ繊維、羊毛、石綿、ケナフ繊維等の天然繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、塩化ビニリデン繊維等の合成繊維、ビスコース繊維、アセテート繊維等の半合成繊維、アスベスト繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、金属繊維、ウィスカー等の無機繊維等の繊維状充填材の一種または二種以上を添加して形状保持性、寸法安定性、圧縮および引張強度等を向上せしめてもよい。上記無機あるいは有機充填材あるいは繊維状充填材は通常上記熱可塑性プラスチックに対して0.05〜200質量%程度添加される。
上記熱可塑性樹脂あるいは上記ポリマーアロイは、顔料や染料等により着色され色分けされてもよく、更にDOP、DBP等の可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、難燃剤、防炎剤、防虫剤、防腐剤、ワックス類、滑剤、安定剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、化学発泡剤またはカプセル型発泡剤等の発泡剤等が添加されてもよい。これらの成分は一種または二種以上相互に混合して添加されてもよい。
本発明の芯材2は、無底凹部2Aが多数形成された構成(図2参照)と、あるいは有底凹部2Cが多数形成された構成(図3参照)と、を適宜選択して使用することができる。
図2に示すように、無底凹部2Aを有する芯材2を使用する場合、例えば角筒状の無底凹部2Aの複数個を縦横に配置した格子状のパネルが採用される。このように、面方向に無底凹部2Aが多数形成された芯材2は通常上記熱可塑性樹脂のシートを図3に示すように真空および/または圧空成形によって角筒状有底凹部2Cの複数個を縦横格子状に凹設し、図3点線に示すように打抜き型によって打抜いて、上記角筒状有底凹部2Cの底部をくりぬいて角筒状の無底凹部2Aとするが、この際図2に示すように所定の角筒状有底凹部2Cの底部を一部残してくりぬき、表層材3を取付ける際の取付け座2Dとする。各取付け座2Dにはビスあるいはボルト等の締結具8を取り付ける締結具取付け孔2Eが設けられている。
一方、有底凹部2Cを有する芯材2を使用する場合には、図3に示す角筒状有底凹部2Cの複数個を縦横格子状に凹設した成形物が、そのまま芯材2として使用することができる。
前記芯材2に形成された無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの数は、40〜500個/mの範囲に設定されている。これら無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの数は、45〜400個/mの範囲に設定されていることがより好ましく、さらに、50〜300個/mの範囲に設定されていることがより望ましい。該無底凹部2Aまたは該有底凹部2Cの数が上記範囲から外れた値である場合、緩衝吸音材1の吸音効果が低下してしまう。
上記熱可塑性樹脂シート2Bの厚みは、0.05〜0.5mmであることが好ましい。上記厚みであると、該芯材2自体を定在波により膜振動させることができ、これにより効率良く音のエネルギーを減衰させて吸音効果を向上させることができる。
また、芯材2における無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さT(図3参照)は、5〜20mmの範囲に設定される。該無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTが5mmより小さいとセルの高さが小さすぎて吸音効果が得られず、これに対して20mmを超えると芯材2の厚みが増大して緩衝吸音材1の設置スペースが限られてしまうなどの不具合が生じる。さらに述べると、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは、最終製品において吸音対象となる音波の周波数に応じて適宜設定される。すなわち、該無底凹部2Aまたは該有底凹部2Cの深さTは、緩衝吸音材1において表層材3と被覆パネル7との間に構成されるセルの高さ(深さ)にほぼ等しく、最終製品においてセル構造による吸音対象となる音波の波長λの4分の1程度、若しくは波長λの4分の1の奇数倍程度とすることが望ましい。
またセル構造による吸音対象となる音波は、表層材3で吸音されることなく透過する音波であり、その波長は、表層材3の各層における通気抵抗の調整、表層材3全体による通気抵抗の設定、延伸性紙材料4の繊維相互の絡みや目付量、あるいは延伸性紙材料4に合成樹脂を塗布または含浸する場合には該合成樹脂の塗布量または含浸量で調整することが出来る。
ここで、波長λ(m)は、周波数f(Hz)に対し、音速をc(m/s)として、λ=c/fの関係を有している。従って該無底凹部2Aまたは該有底凹部2Cの深さTは、T=(λ/4)×M=(c/4f)×M(M:正の奇数)である。
例えば、吸音対象となる音波が、自動車のエンジン等の騒音源から発生する騒音である場合には、該音波の周波数は1000〜5000Hzであり、芯材2のみで音波を吸音しようとすれば、それぞれ該無底凹部2Aまたは該有底凹部2Cの深さTが異なる芯材2が複数個必要であり、Mをその最小値である1とし、c=340m/sとすれば、該無底凹部2Aまたは該有底凹部2Cの深さTが最小のもので5mm、最大のものでは20mmとなる。
本発明において、上記緩衝吸音材1は、上記表層材3を設け、該表層材3に吸音対象となる音波を透過させることにより、該音波を好適かつ十分に減衰している。従って、セル構造による吸音対象となる音波(入射波と反射波が合成されてなる定在波)は、そのエネルギーが表層材3により十分に減衰されて小さくなることにより、物体に対する透過力の弱い音波、つまりは周波数が高くて波長が短い音波となる傾向がある。このため、上記緩衝吸音材1の芯材2は、該芯2のみで音波を吸音しようとするものに比べて厚みを大幅に薄くすることが出来る。
具体的には、緩衝吸音材1の取付対象が、例えば自動車などの車両の場合、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは5mm〜15mmの範囲に設定されることが好ましく、5mm〜10mmの範囲に設定されることがより好ましい。
緩衝吸音材1の取付対象が、例えば家電製品、PCなどの電化製品の場合、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは5mm〜10mmの範囲に設定されることが好ましく、5mm〜8mmの範囲に設定されることがより好ましい。
緩衝吸音材1の取付対象が、例えば建築分野に関わる物品の場合、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは10mm〜20mmの範囲に設定されることが好ましく、10mm〜15mmの範囲に設定されることがより好ましい。
緩衝吸音材1の取付対象が、例えば鉄道車輌、船舶などの場合、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは10mm〜20mmの範囲に設定されることが好ましく、10mm〜15mmの範囲に設定されることがより好ましい。
緩衝吸音材1の取付対象が、例えば高速道路などの土木分野に関わる物品の場合、上記芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの深さTは5mm〜20mmの範囲に設定されることが好ましく、8mm〜15mmの範囲に設定されることがより好ましい。
なお、図2に示す芯材2は、緩衝吸音材1の取付対象が自動車の場合の一例を示している。該芯材2において、各無底凹部2Aは平面正方形状であって、各無底凹部2Aの開口面積は、400cm以下に設定される。但し、上記範囲内の開口面積である限り、該芯材2の無底凹部2A(又は有底凹部2C)の形状は、平面正方形状に限られず、平面円形状としてもよく、あるいは平面三角形状、平面長方形状、平面五角形状、平面六角形状等の平面多角形状としてもよい。また、各形状が組み合わされたり、大きさを異ならせたりしてもよい。要は、芯材2の無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの形状(形又は深さ)が様々に組み合わせていても、該無底凹部2Aまたは有底凹部2Cの数が、少なくとも40〜500個/mの範囲に設定されていればよい。
〔延伸性紙材料〕
本発明の表層材3に使用される延伸性紙材料4としては、延伸性のあるフラット形状の抄紙、表面に縮緬状の皺(皺状凹凸)を形成したクレープ加工紙、表面に多数の突起を形成したエンボス加工紙、表面に縮緬状の皺と多数の突起を形成したエンボスクレープ紙、キッチンペーパー等が例示される。
上記クレープ加工紙は、原紙にクレープ加工を施したものであり、上記クレープ加工には、湿紙の状態で行なうプレスロールやドクターブレード等を用いて縦方向(抄造方向)に圧縮して皺付けを行なうウェットクレープと、シートをヤンキードライヤーやカレンダーで乾燥した後、ドクターブレード等を用いて縦方向に圧縮して皺付けを行なうドライクレープとがある。例えばクレープ加工された延伸性紙材料4は、クレープ率が10〜50%であることが望ましい。
ここでクレープ率は、下記の式によって求められる。
クレープ率(%)=(A/B)×100(Aは紙製造工程における抄紙速度、Bは紙の巻き取り速度)
換言すれば、該クレープ率はペーパーウェブがクレーピングで縦方向(抄造方向)に圧縮される割合である(参考:特開2002−327399、特表平10−510886)。
クレープ率が10%に満たないとクレープ加工紙(延伸性紙材料4)は音圧による振動がしにくくなり、減衰効果や吸音性能が悪くなり、かつ延伸性が不充分となって成形時に皺が入り易くなる。一方、該クレープ率が50%を越えると、やはり成形時に皺が入り易くなる。
上記エンボス加工紙は、表面に多数の凹凸が彫られたロール(エンボスロール)やプレート(エンボスプレート)を原紙に押圧して紙の表面に多数の突起4A(図4参照)を形成したものであり、該突起4Aの高さhは0.02〜2.00mmであり、かつ突起数は20〜200個/cmであることが望ましい。該突起高さhが0.02mmに満たないと、エンボス加工紙(延伸性紙材料4)の吸音性能が悪くなり、かつ延伸性が不充分となって成形時に皺が入り易くなる。また、突起高さhが2.00mmを超えても、やはり成形時に皺が入り易くなる。また、突起数が20個/cmに満たないと、エンボス加工紙(延伸性紙材料)の吸音性能が悪くなり、また延伸性が不充分となって成形時に皺が発生し易くなる。また、突起数が200個/cmを超えても、エンボス加工紙(延伸性紙材料4)の吸音性能が悪くなる。
上記エンボス加工紙について、突起高さhが過剰に低いと吸音性能が悪くなる現象については、上記凹凸によって表層材3の内部に構成されるセルの高さ(深さ)が短くなることにより、吸音対象が騒音として捉えられやすい長い波長の低音域から、より短い波長の中高音域にシフトする理由が考えられる。また突起数が過剰に少ないと吸音性能が悪くなる現象については、十分な吸音性能を発揮し得るだけのセル構造が表層材3の内部に構成されないという理由が考えられ、一方で突起数が過剰に多いと吸音性能が悪くなる現象については、セル内における反射波の乱反射により、かえって共振域が吸音対象とずれてしまう理由が考えられる。
また、上記エンボス加工工程において、原紙にクレープ加工紙を用いれば、エンボスクレープ加工紙が得られる。
上記クレープ加工紙やエンボス加工紙等に使用するパルプとしては、例えば広葉樹木材パルプ、針葉樹木材パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、竹パルプ、エスバルトパルプ、バガスパルプ、葦パルプ等がある。また、これら木材パルプや、非木材パルプ等の天然パルプ以外に合成繊維を40〜50質量%程度、混合してもよい。
上記延伸性紙材料4の目付量は10〜50g/mが望ましい。該目付量が10g/mに満たない場合には成形性が劣化して成形時に皺が生じ易くなり、また減衰効果や吸音性能も悪くなる。一方、目付量が50g/mを越えると質量が増大しかつ成形性が低下する。
〔通気性多孔質材料〕
上記表層材3において、延伸性紙材料4からなる層には補強と吸音効果付与の目的で、通気性接着剤層5を介して、通気性多孔質材料6が積層される。
上記通気性多孔質材料6としては不織布、繊維編織物等の繊維シート、ポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、エポキシ樹脂発泡体、メラミン樹脂発泡体、尿素樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体等の樹脂発泡体のうち通気性を有する樹脂発泡体、上記プラスチックのビーズの焼結体等が使用される。
上記通気性多孔質材料6が繊維シートからなる場合には、該繊維シートに使用される繊維材料として例えばポリエステル繊維、芯鞘構成のポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合成繊維、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、ケナフ繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られら再生繊維の1種または2種以上の繊維が使用されるが、例えばガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維、ステンレス繊維等の無機繊維やポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維等のアラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維等の望ましくは融点が250℃以上の耐熱性合成繊維を使用すれば、耐熱性の極めて高い緩衝吸音材が得られる。その中でも炭素繊維は焼却処理が可能で細片が飛散しにくい点で有用な無機繊維であり、アラミド繊維は比較的安価で入手し易い点で有用な合成繊維である。
上記通気性多孔質材料6の目付量は200〜1400g/m、好ましくは200〜1000g/mに設定する。通気性多孔質材料6の密度は5〜300kg/m、好ましくは10〜250kg/m、更に好ましくは20〜200kg/mに設定する。
〔通気抵抗〕
上記表層材3の通気抵抗は、0.1〜5.0kpa・s/mとされる。
ここで、通気抵抗R(Pa・s/m)とは、通気性材料の通気の程度を表す尺度である。この通気抵抗Rの測定は定常流差圧測定方式により行われる。図5に示すように、シリンダー状の通気路W内に試験片Tを配置し、一定の通気量V(図中矢印の向き)の状態で図中矢印の始点側の通気路W内の圧力P1と、図中矢印の終点P2の圧力差を測定し、次式より通気抵抗Rを求めることが出来る。
R=ΔP/V
ここで、ΔP(=P1−P2):圧力差(Pa)、V:単位面積当りの通気量(m/m・s)である。なお通気抵抗R(Pa・s/m)は通気度C(m/Pa・s)とC=1/Rの関係にある。
通気抵抗は、例えば、通気性試験機(製品名:KES−F8−AP1、カトーテック株式会社製、定常流差圧測定方式)によって測定することが出来る。
なお、本発明の表層材3の通気抵抗は、最終製品において吸音対象となる音波の周波数に応じて適宜設定される。該通気抵抗の調整は、延伸性紙材料4の繊維相互の絡みや目付量、あるいは延伸性紙材料4または通気性多孔質材料6に合成樹脂を塗布または含浸する場合には該合成樹脂の塗布量または含浸量で調整することが出来る。
例えば、上記延伸性紙材料4に塗布または含浸される合成樹脂としては、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂のいずれも使用される。
上記熱可塑性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、等が例示される。
上記熱可塑性樹脂は、2種以上混合使用されてもよく、また延伸性紙材料4の熱可塑性を阻害しない程度で若干量の熱硬化性樹脂の1種または2種以上を混合使用してもよい。
該熱可塑性樹脂は取扱いが容易な点から、水溶液、水性エマルジョン、水性ディスパージョンの形のものを使用することが好ましいが、有機溶剤溶液の形のものを使用してもよい。
上記熱硬化性樹脂としては、例えばウレタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、特に加熱によりエステル結合を形成して硬化する熱硬化型アクリル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等が使用されるが、該合成樹脂を生成するウレタン樹脂プレポリマー、尿素樹脂プレポリマー(初期縮合体)、フェノール樹脂プレポリマー(初期縮合体)、ジアリルフタレートプレポリマー、アクリルオリゴマー、多価イソシアナート、メタクリルエステルモノマー、ジアリルフタレートモノマー等のプレポリマー、オリゴマー、モノマー等の合成樹脂前駆体が使用されてもよい。該熱硬化性樹脂も取扱いが容易な点から、水溶液、水性エマルジョン、水性ディスパージョンの形のものを使用することが好ましいが、有機溶剤溶液の形のものを使用してもよい。
上記合成樹脂、特に熱硬化性樹脂の添加は、上記延伸性紙材料4の成形形状保持性と剛性とを共に向上せしめる。
本発明で使用する合成樹脂には、更に、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、珪藻土、ドロマイト、石膏、タルク、クレー、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、ホワイトカーボン、カーボンブラック、鉄粉、アルミニウム粉、ガラス粉、石粉、高炉スラグ、フライアッシュ、セメント、ジルコニア粉等の無機充填材;天然ゴムまたはその誘導体;スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等の合成ゴム;ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉、澱粉誘導体、ニカワ、ゼラチン、血粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子や天然ガム類;木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等の有機充填材;ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ブチリルステアレート、グリセリンモノステアレート等の脂肪酸のエステル類;脂肪酸アミド類;カルナバワックス等の天然ワックス類、合成ワックス類;パラフィン類、パラフィン油、シリコンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、グリス等の離型剤;アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾビス−2,2’−(2−メチルグロピオニトリル)等の有機発泡剤;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム等の無機発泡剤;シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、発泡ガラス、中空セラミックス等の中空粒体;発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン等のプラスチック発泡体や発泡粒;顔料、染料、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、燐系化合物、窒素系化合物、硫黄系化合物、ホウ素系化合物、臭素系化合物、グアニジン系化合物、燐酸塩系化合物、燐酸エステル系化合物、アミノ系樹脂等の難燃剤、防炎剤、撥水剤、撥油剤、防虫剤、防腐剤、ワックス類、界面活性剤、滑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤;DBP、DOP、ジシクロヘキシルフタレートのようなフタール酸エステル系可塑剤やその他のトリクレジルホスフェート等の可塑剤等を添加、混合してもよい。
また、上記通気性多孔質材料6には上記延伸性紙材料4に塗布または含浸する合成樹脂と同様な熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂が塗布または含浸されてもよい。
上記通気性多孔質材料6にフェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物が塗布または含浸された場合には、該通気性多孔質材料6をプレキュアーして該通気性多孔質材料6に含まれている初期縮合物をB状態とすると、該通気性多孔質材料6は長期間安定に成形性を維持することが出来る。
上記合成樹脂、特に熱硬化性樹脂の添加は、該通気性多孔質材料6の成形形状保持性と剛性とを共に向上せしめる。
〔表皮材〕
本発明において使用される表皮材9としては、上記通気性多孔質材料6と同様の通気性多孔質材料が使用可能であるが、一般的には上記通気性多孔質材料において使用されている繊維と同様な繊維を使用したニードルパンチ不織布、スパンボンド、ケミカルボンド、サーマルボンド、ステッチボンド等の不織布や編織物が使用され、目付量は通常15〜150g/m、好ましくは20〜100g/mである。
上記表皮材9は、上記延伸性紙材料4や上記通気性多孔質材料6に塗布または含浸される合成樹脂と同様な合成樹脂が塗布または含浸されてもよい。また所望なれば撥水加工や難燃加工されてもよい。
〔表層材の製造〕
上記延伸性紙材料4からなる第1吸音層と上記通気性多孔質材料6からなる第2吸音層とを積層接着するには、通気性接着剤層5を介在させるが、該通気性接着剤層5を形成するには、通常の溶液型や水性のエマルジョン型の接着剤、粉末状、くもの巣状、溶液型、あるいは水性エマルジョン型のホットメルト接着剤等が使用される。粉末状、くもの巣状のホットメルト接着剤の場合には接着層も通気性になるので得られる積層物の通気性を阻害しない。溶液型あるいは水性エマルジョン型の接着剤の場合にはスプレー塗布あるいはシルク印刷塗装、オフセット印刷塗装等によって点状に接着剤を塗布して、得られる積層物の通気性を確保し得る。上記接着剤は、表皮材9を積層する際に使用されてもよい。
上記したように、表層材3の通気抵抗は、0.1〜5.0kpa・s/mに設定されるが、通気抵抗が0.1kPa・s/m未満の場合、該表層材3を介して芯材2によるセル内に入射される音波を十分に減衰することができない。通気抵抗が5.0kPa・s/mを超えると、該表層材3で音波が反射されて却って騒音が増してしまったり、該表層材3の振動の共振を低い周波数に同調させることが出来ず、セルの厚みを縮小することが出来なかったりする等の不具合が生じる。
ここで、表層材3の製造においては、必ずしも延伸性紙材料4や通気性多孔質材料6の各通気抵抗をそれぞれ厳密に管理する必要はなく、表層材3とした状態で通気抵抗が0.1〜5.0kPa・s/mとなっていればよい。
〔緩衝吸音材の製造〕
本実施例の緩衝吸音材1を製造するには、上記のようにして製造した表層材3を上記芯材2の表面に、例えばビス、ボルト−ナット等の締結具8によって取付ける。この場合は前記した芯材2の締結具取付け孔2Eが設けられている取付け座2Dを利用する。
〔緩衝吸音材の取付け〕
本発明の緩衝吸音材1は、上記したように芯材2側を被覆パネル7に向けて、表層材3側を騒音源側に向けて該被覆パネル7上に取付けられる。特に、無底凹部2Aが形成された芯材2を用いた緩衝吸音材1の場合、前記表層材3が配置されている側とは反対側に該被覆パネル7が配置され、該被覆パネル7によって該芯材2の無底凹部2Aが遮蔽される。
該被覆パネル7としては、通常PS,ABS,PP,変性PP,PVC,PC,PMMA,PPS,PAR,PEEK,PAI,PI,PA,PEI,メラミン樹脂、フェノール樹脂等の硬質プラスチック、あるいはこれらにガラス繊維や炭素繊維等を混合したものの板や成形物、あるいは上記硬質プラスチックの発泡体の板、あるいは木板、合板、ハードボード、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質板、あるいはアルミニウム、鉄、鋼、チタン等の金属、ジュラルミン、ステンレススチール等の合金等のような金属板、あるいは他に本発明で使用される多孔質材料の成形物等が使用される。
上記被覆パネル7に上記緩衝吸音材1を取付けるには、図1に示すように上記芯材2の周縁から上記表層材3を臨出させ、該臨出部分を締結具8によって止着する。
本発明は上記実施例によって限定されるものではなく、例えば図6に示すように芯材21の各角筒状有底凹部21Cの底部に透孔21Dをくりぬいて無底凹部とした構成であってもよく、また図7に示すように波型の芯材22に多数の透孔(無底凹部)22Aを設けた構成であってもよい。
更に本発明にあっては、表層材3の表面に表皮材9を積層する構成は必須ではなく、該表皮材9は省略されてもよい。
本発明の緩衝吸音材は、軽量でかつ緩衝吸音性に優れるから、自動車の内装材料等に極めて有用であるから、産業上利用可能である。
1 緩衝吸音材
2,21,22 芯材
2A 無底凹部
2C 有底凹部
3 表層材
4 延伸性紙材料
5 通気性接着剤層
6 通気性多孔質材料
7 被覆パネル(基材)

Claims (7)

  1. 多数の無底凹部または有底凹部が面方向に形成されている芯材と、該芯材の一側に積層された表層材と、からなり、
    該表層材は、該芯材上に積層された、少なくとも表面に凹凸が形成された延伸性紙材料と、該延伸性紙材料の上面に通気性接着剤層を介して積層された通気性多孔質材料と、で構成されている
    緩衝吸音材であって、
    前記芯材に形成された無底凹部または有底凹部の数が、40〜500個/m
    である
    ことを特徴とする緩衝吸音材。
  2. 多数の無底凹部が面方向に形成された芯材において、前記表層材が配置される側の反対側に基材が配置され、該基材によって該芯材の無底凹部が遮蔽されている
    請求項1に記載の緩衝吸音材。
  3. 前記芯材は、熱可塑性合成樹脂シートを真空および/または圧空成形して得られる成形物である
    請求項1または請求項2に記載の緩衝吸音材。
  4. 前記熱可塑性合成樹脂シートの厚さは、0.05〜0.5mmである
    請求項3に記載の緩衝吸音材。
  5. 前記芯材の無底凹部または有底凹部の深さは、5〜20mmである
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の緩衝吸音材。
  6. 前記芯材の各無底凹部または各有底凹部の開口面積は、それぞれ400cm以下である
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の緩衝吸音材。
  7. 前記表層材の通気抵抗は、0.1〜5.0kpa・s/mとされている
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の緩衝吸音材。
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