JP2012128001A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示品位が良好であり、薄型化及び低コスト化が可能な反射型の液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極と、前記画素電極の上方に位置し一定のピッチで形成されたプリズムからなるプリズム反射層と、を有したアレイ基板と、前記画素電極と対向する対向電極を有した対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持され、二色性色素及び液晶分子を含む液晶層と、を備え、前記液晶分子は、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性を有し、前記液晶分子の短軸方向の屈折率が前記プリズムの屈折率と略同等であることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極と、前記画素電極の上方に位置し一定のピッチで形成されたプリズムからなるプリズム反射層と、を有したアレイ基板と、前記画素電極と対向する対向電極を有した対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持され、二色性色素及び液晶分子を含む液晶層と、を備え、前記液晶分子は、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性を有し、前記液晶分子の短軸方向の屈折率が前記プリズムの屈折率と略同等であることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、液晶表示装置に関する。
液晶表示装置に代表される平面表示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴を生かして、パーソナルコンピュータなどのOA機器、情報端末、時計、テレビなどの表示装置として各種分野で利用されている。中でも薄膜トランジスタ(TFT)を用いた液晶表示装置は、その応答性の高さから携帯端末やコンピュータなど多くの情報を表示するモニタとして多用されている。
このような液晶表示装置は、利用する光源により、透過型と反射型とに分類される。透過型とは、バックライトと呼ばれる照明装置を液晶表示パネルの背面に備えた構成である。反射型とは、液晶層の背面に反射層を設けて外部から入射した外光の反射光を光源とする構成である。
近年、携帯電話やPDA(personal digital assistant)などの携帯情報端末機器への関心が高まり、透過型に比べて消費電力が小さく、軽薄で携帯性に勝った反射型の液晶表示装置の要求が高まっている。
本実施形態の目的は、表示品位が良好であり、薄型化及び低コスト化が可能な反射型の液晶表示装置を提供することにある。
本実施形態によれば、
スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極と、前記画素電極の上方に位置し一定のピッチで形成されたプリズムからなるプリズム反射層と、を有したアレイ基板と、前記画素電極と対向する対向電極を有した対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持され、二色性色素及び液晶分子を含む液晶層と、を備え、前記液晶分子は、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性を有し、前記液晶分子の短軸方向の屈折率が前記プリズムの屈折率と略同等であることを特徴とする液晶表示装置が提供される。
スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極と、前記画素電極の上方に位置し一定のピッチで形成されたプリズムからなるプリズム反射層と、を有したアレイ基板と、前記画素電極と対向する対向電極を有した対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持され、二色性色素及び液晶分子を含む液晶層と、を備え、前記液晶分子は、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性を有し、前記液晶分子の短軸方向の屈折率が前記プリズムの屈折率と略同等であることを特徴とする液晶表示装置が提供される。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態における液晶表示装置1の構成を概略的に示す平面図である。
すなわち、液晶表示装置1は、アクティブマトリクスタイプの液晶表示パネルLPN、液晶表示パネルLPNに接続された駆動ICチップ2及びフレキシブル配線基板3などを備えている。
液晶表示パネルLPNは、画像を表示する表示エリア(アクティブエリアと称される場合もある)ACTを備えている。この表示エリアACTは、例えば、略矩形状に形成され、m×n個のマトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている(但し、m及びnは正の整数である)。
このような液晶表示パネルLPNは、アレイ基板ARと、アレイ基板ARに対向して配置された対向基板CTと、これらのアレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQと、を備えて構成されている。
アレイ基板ARは、第1方向Xに沿って延在したゲート線GLや第1方向Xに直交する第2方向Yに沿って延在したソース線SLなどを備えている。また、このアレイ基板ARは、ゲート線GL及びソース線SLに接続され各画素PXに対応して配置されたスイッチング素子SW、スイッチング素子SWに接続され各画素PXに対応して配置された画素電極PEなどを備えている。対向基板CTは、液晶層LQを介して画素電極PEの各々と対向する対向電極CEを備えられている。
シール材SEは、表示エリアACTの外側に配置され、アレイ基板ARと対向基板CTとを貼り合わせている。図示した例では、シール材SEは、略矩形枠状に形成され、液晶材料を注入するための注入口を有していない閉ループ状に形成されているが、この例に限らず、シール材SEによって注入口が形成されていても良い。注入口が形成されている場合、液晶材料が注入口から注入された後に、注入口は、紫外線硬化型樹脂などの封止材により封止される。
図2は、図1に示した液晶表示装置1の構造の一例を概略的に示す断面図である。
アレイ基板ARは、例えば、ガラス基板やプラスチック基板などの光透過性を有する第1絶縁基板SUB1を用いて形成されている。このアレイ基板ARは、第1絶縁基板SUB1の対向基板CTに対向する側に、スイッチング素子SW、画素電極PE、光吸収層AB、プリズム反射層PLなどを備えている。
スイッチング素子SWは、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)などによって構成されている。このスイッチング素子SWは、トップゲート型であっても良いし、ボトムゲート型であっても良く、詳述しないが、ポリシリコンやアモルファスシリコンなどによって形成された半導体層を備えている。図示した例では、スイッチング素子SWは、絶縁層ISによって覆われている。
画素電極PEは、スイッチング素子SWに電気的に接続されている。この画素電極PEは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)、あるいは、アルミニウム(Al)や銀(Ag)などの導電材料によって形成されている。図示した例では、画素電極PEは、絶縁層ISの上に形成されており、絶縁層ISに形成されたコンタクトホールを介してスイッチング素子SWに接続されている。
プリズム反射層PLは、画素電極PEの上方に位置している。このプリズム反射層PLは、一定のピッチで形成されたプリズムPSからなるものである。このプリズムPSは、表示エリアACTの略全体に亘って形成されている。このようなプリズムPSは、例えば、透明な樹脂材料によって形成されている。また、プリズムPSは、例えば、傾斜角が約45°の3面の斜面からなる三角錐プリズムであるが、プリズムPSの形状は特にこれに限定されるものではない。例えば、プリズムPSは、四角錐プリズムなどであっても良い。
また、本実施形態では、アレイ基板ARは、プリズム反射層PLの背面側に光吸収層ABを備えている。この光吸収層ABは、表示エリアACTの略全体に亘って延在している。このような光吸収層ABは、例えば、黒色に着色された樹脂材料によって形成されている。この光吸収層ABの表面は、概ね平坦化されている。
図示した例では、光吸収層ABは、画素電極PEの上に配置され、絶縁層ISの上にも配置されている。プリズム反射層PLは、光吸収層ABの上に配置されている。つまり、光吸収層ABは、画素電極PEとプリズム反射層PLとの間に配置されている。光吸収層ABの表面は概ね平坦化されているため、形状の揃ったプリズムPSを形成することが可能である。
一方、対向基板CTは、例えば、ガラス基板やプラスチック基板などの光透過性を有する第2絶縁基板SUB2を用いて形成されている。この対向基板CTは、第2絶縁基板SUB2のアレイ基板ARに対向する側に、対向電極CEなどを備えている。なお、この対向基板CTには、図示は省略するが、各画素PXを区画するブラックマトリクスや各画素PXに対応して配置されたカラーフィルタ層、カラーフィルタ層の表面の凹凸の影響を緩和するオーバーコート層などが配置されても良い。
対向電極CEは、画素電極PEの各々に対向している。この対向電極CEは、表示エリアACTの略全体に亘って延在している。このような対向電極CEは、例えば、ITOやIZOなどの光透過性を有する導電材料によって形成されている。
ここでは、図示を省略したが、アレイ基板ARは第1垂直配向膜を備え、対向基板CTは第2垂直配向膜を備えている。第1垂直配向膜は、プリズムPSの表面を覆うように配置され、表示エリアACTの略全体に亘って延在している。第2垂直配向膜は、対向電極CEを覆うように配置され、表示エリアACTの略全体に亘って延在している。
第1垂直配向膜及び第2垂直配向膜は、ラビング処理に代表される配向処理工程を必要とせず、画素電極PEと対向電極CEとの間に電位差が形成されていない状態、つまり、画素電極PEと対向電極CEとの間に電界が形成されていない無電界時には、それぞれ液晶層LQの液晶分子LMを第1絶縁基板SUB1(あるいは、アレイ基板AR)の主面及び第2絶縁基板SUB2(あるいは、対向基板CT)の主面に対して略垂直に配向する特性を有している。
上述したようなアレイ基板ARと対向基板CTとは、対向するように配置されている。このとき、アレイ基板ARと対向基板CTとの間には、図示しないスペーサ(例えば、樹脂材料によって一方の基板と一体的に形成された柱状スペーサ)により、所定のセルギャップが形成されている。
シール材SEは、表示エリアACTの外側に配置されている。このシール材SEは、所定のセルギャップが形成された状態で、アレイ基板ARと対向基板CTとを貼り合わせている。このようなシール材SEは、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などによって形成されている。
液晶層LQは、シール材SEによって囲まれた内側のアレイ基板ARと対向基板CTとの間に形成されたセルギャップに保持され、図示しない第1垂直配向膜及び第2垂直配向膜に接している。この液晶層LQは、二色性色素(ゲスト色素)DCを含有するとともに、誘電率異方性が負の液晶分子(ホスト液晶)LMを含んでいる。二色性色素DCは、例えば、黒色色素である。また、この液晶層LQには、液晶分子LMをツイスト配向させるためのカイラル材が添加されている。
液晶分子LMは、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性(Δn=ne−no)を有している。本実施形態においては、例えば、屈折率(ne)が約1.58であり、屈折率(no)が約1.48であり、屈折率異方性(Δn)は約0.1である。
本実施形態では、液晶分子LMの短軸方向の屈折率(no)と、プリズム反射層PLを構成するプリズムPSの屈折率とが略同等である。つまり、プリズムPSを形成する材料の屈折率は、約1.48である。なお、図示を省略した第1垂直配向膜の屈折率についても、液晶分子LMの短軸方向の屈折率(no)と略同等である。
このような構成の反射型の液晶表示装置1によれば、画素電極PEと対向電極CEとの間に電界が形成されていない状態(OFF状態)では、図示したように、液晶層LQの液晶分子LM及び二色性色素DCの双方が基板に対して略垂直に配向している。このとき、対向基板CTの前方から入射した光は、吸収されることなく液晶層LQを通過し、プリズム反射層PLに向かう。
このようなOFF状態では、液晶層LQの屈折率は液晶分子LMの長軸方向の屈折率(ne)であり、一方、プリズム反射層PLにおけるプリズムPS及びプリズムPSを覆う第1垂直配向膜の屈折率は液晶分子LMの短軸方向の屈折率(no)に略等しい。なお、屈折率(ne)は、屈折率(no)よりも大きい。
このため、液晶層LQを通過した光は、プリズムPSの表面(あるいは、液晶層LQと第1垂直配向膜との界面)で全反射され、再び液晶層LQを通過して、対向基板CTの前方に出射される。このため、液晶表示装置1としては明表示(白表示)状態となる。
一方、画素電極PEと対向電極CEとの間に電界が形成された状態(ON状態)では、液晶層LQの液晶分子LM及び二色性色素DCの双方がツイストしながら基板に対して略水平に配向している。このとき、対向基板CTの前方から入射した光の大部分は、ランダムな偏光状態であっても液晶層LQを通過する際にその略全方位で二色性色素DCによって吸収される。さらに、一部の光は、二色性色素DCによって吸収されずに液晶層LQを通過し、プリズム反射層PLに向かう。
このようなON状態では、液晶層LQの屈折率は液晶分子LMの短軸方向の屈折率(no)であり、一方、プリズム反射層PLにおけるプリズムPS及びプリズムPSを覆う第1垂直配向膜の屈折率は液晶分子LMの短軸方向の屈折率(no)に略等しい。
このため、液晶層LQを通過した光は、第1垂直配向膜及びプリズム反射層PLを通過し、プリズム反射層PLの背面側に設けられた光吸収層ABによって吸収される。このため、液晶表示装置1としては暗表示(黒表示)状態となる。これにより、ノーマリーホワイトモードが実現される。
本実施形態の反射型の液晶表示装置1によれば、液晶分子LMの短軸方向の屈折率と略同等の屈折率のプリズムPSからなるプリズム反射層PLを備えている。このため、液晶層LQの屈折率が液晶分子LMの長軸方向の屈折率となる条件下では、液晶層LQとプリズムPSとの間で屈折率差が生じ、液晶層LQを通過した光がプリズム反射層PLによって全反射され、また、液晶層LQの屈折率が液晶分子LMの短軸方向の屈折率となる条件下では、液晶層LQに入射した外光のほとんどは、液晶層LQに含まれる二色性色素DCによって吸収される。このようなスイッチングにより、反射型の液晶表示装置1が提供される。
また、液晶層LQの屈折率が液晶分子LMの短軸方向の屈折率となる条件下において、二色性色素DCの2色比が低いことなどに起因して、例え外光の一部が二色性色素DCによって吸収されずに液晶層LQを通過したとしても、液晶層LQとプリズムPSとの屈折率が略同等となるため、液晶層LQを通過した一部の外光は、プリズム反射層PLを通過した後に、プリズム反射層PLの背面側に配置された光吸収層ABによって吸収される。このため、対向基板CTの前方に出射される光はほとんどない。したがって、高いコントラスト比を得ることが可能となる。これにより、良好な表示品位を得ることが可能となる。
また、本実施形態における反射型の液晶表示装置1は、偏光板を必要としない構成であるため、光の利用効率が高く、明るい表示を実現することが可能となる。しかも、本実施形態の構成は、偏光板に加えて波長板や反射板も不要であるため、薄型化及び軽量化が可能となり、また、部材削減による低コスト化が可能となる。つまり、軽薄で携帯性に優れた反射型の液晶表示装置1を低コストで実現することが可能である。
図3は、図1に示した液晶表示装置1の他の構造例を概略的に示す断面図である。
ここに示した例は、図2に示した例と比較して、光吸収層ABの代わりにプリズム反射層PLのプリズムPSが光吸収体によって形成されている点で相違している。なお、他の構成については、図2に示した例と同一であり、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
プリズム反射層PLは、画素電極PEの上方に位置している。プリズム反射層PLのプリズムPSは、一定のピッチで形成され、しかも、表示エリアACTの略全体に亘って形成されている。このようなプリズムPSは、光吸収体の一例である黒色な樹脂材料によって形成されている。
図示した例では、プリズムPSは、画素電極PEの上及び絶縁層ISの上に形成され、図示を省略した第1垂直配向膜によって覆われている。
このような構成の反射型の液晶表示装置1において、OFF状態では、上記の例と同様に、液晶層LQに入射した外光は、プリズムPSの表面(あるいは、液晶層LQと第1垂直配向膜との界面)で全反射され、再び液晶層LQを通過して、対向基板CTの前方に出射される。このため、液晶表示装置1としては明表示(白表示)状態となる。
一方、ON状態では、液晶層LQに入射した外光の大部分は、上記の例と同様に、ランダムな偏光状態であっても液晶層LQを通過する際にその略全方位で二色性色素DCによって吸収される。このような液晶層LQにおいて吸収されなかった光は、液晶層LQを通過した後に、第1垂直配向膜及びプリズム反射層PLを通過し、プリズムPSによって吸収される。このため、液晶表示装置1としては暗表示(黒表示)状態となる。
このような構成においても、図2に示した例と同様の効果が得られるのに加えて、さらに、プリズム反射層PLとは別に光吸収層ABを設ける代わりに、プリズムPS自体を光吸収体によって形成したことにより、より薄型化及びより軽量化が可能であり、さらに、低コスト化も可能となる。
なお、本実施形態では、垂直配向ツイスト型ゲストホスト液晶を用いた構成について説明したが、他の方式の反射型の液晶表示装置にも適用可能であり、同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施形態のプリズム反射層PLが再帰性反射板としても作用する場合、外光の入射方向で特に高い反射率を示すが、製品の仕様に応じて対向基板CTの前面に拡散層を設けてもよい。
本実施形態の作用は、プリズム反射層PLと液晶層LQの屈折率マッチングによって得られるものであり、必ずしもゲストホスト液晶モードとの組み合わせを必要とするものではない。十分に屈折率異方性(Δn)の大きい液晶材料を用い、適当な屈折率を有するプリズム材料を選択することで、ある程度のコントラスト特性を得ることは十分可能である。しかし、表示デバイスとして十分なコントラスト特性を示し、且つ屈折率以外の特性に関しても必要とされる条件を満たす材料を選定するのは容易ではない。そのため、本実施形態で説明したゲストホスト液晶モード等の反射型モードに適用する構成は非常に有効である。
(実施例1)
この実施例1は、図2に示した例の液晶表示装置1に相当するものである。まず、第1絶縁基板SUB1となるガラス基板上に、絶縁材料や導電材料の成膜とパターニングを繰り返してスイッチング素子SW、絶縁層IS、画素電極PEを形成する。その後、黒色樹脂材料により光吸収層ABを形成する。そして、光吸収層ABの上層に光屈折率が約1.48であり、且つ、透明なアクリル系樹脂材料を用いて、プリズムPSを形成し、プリズム反射層PLとする。ここでは、傾斜角が約45°の3面の斜面からなる三角錐状のプリズムPSを一定のピッチで配置してプリズム反射層PLとした。
この実施例1は、図2に示した例の液晶表示装置1に相当するものである。まず、第1絶縁基板SUB1となるガラス基板上に、絶縁材料や導電材料の成膜とパターニングを繰り返してスイッチング素子SW、絶縁層IS、画素電極PEを形成する。その後、黒色樹脂材料により光吸収層ABを形成する。そして、光吸収層ABの上層に光屈折率が約1.48であり、且つ、透明なアクリル系樹脂材料を用いて、プリズムPSを形成し、プリズム反射層PLとする。ここでは、傾斜角が約45°の3面の斜面からなる三角錐状のプリズムPSを一定のピッチで配置してプリズム反射層PLとした。
他方、対向基板CTを形成するための第2絶縁基板SUB2の一方の面に対向電極CEを形成する。その後、プリズム反射層PLの上及び対向電極CEの上にそれぞれ垂直配向膜を塗布し、電気的な信頼性を有するシール材SEを用いて一定のセルギャップを形成した状態で両基板の貼り合せを行い、液晶材料を充填する。
本実施例では、ツイスト型GH(ゲストホスト)液晶モードを用いることとし、二色性色素DCとしての黒色色素とカイラル材料とを混合した誘電率異方性が負の液晶分子LMを含む液晶材料を注入し、注入口を紫外線硬化樹脂で封止して液晶表示装置1を作製した。なお、本実施例で用いた液晶材料は、屈折率異方性(Δn)が約0.1(ne=約1.58、no=約1.48)である。
このようにして作成した反射型の液晶表示装置1によれば、高いコントラスト比が得られた。
(実施例2)
この実施例2は、図3に示した例の液晶表示装置1に相当するものである。まず、第1絶縁基板SUB1となるガラス基板上に、スイッチング素子SW、絶縁層IS、画素電極PEを形成した後に、光吸収層を形成せずに、黒色のアクリル系樹脂材料を用いて、光屈折率が約1.48であるプリズムPSを形成し、プリズム反射層PLとする。この点を除いては、実施例と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
この実施例2は、図3に示した例の液晶表示装置1に相当するものである。まず、第1絶縁基板SUB1となるガラス基板上に、スイッチング素子SW、絶縁層IS、画素電極PEを形成した後に、光吸収層を形成せずに、黒色のアクリル系樹脂材料を用いて、光屈折率が約1.48であるプリズムPSを形成し、プリズム反射層PLとする。この点を除いては、実施例と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
このようにして作成した反射型の液晶表示装置1によれば、実施例1と同様に、高いコントラスト比が得られた。
(比較例1)
比較例1の反射型の液晶表示装置は、光吸収層及びプリズム反射層は設けずに、アルミニウム(Al)で形成した画素電極を拡散反射板として用いた。この点を除いては、実施例1と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
比較例1の反射型の液晶表示装置は、光吸収層及びプリズム反射層は設けずに、アルミニウム(Al)で形成した画素電極を拡散反射板として用いた。この点を除いては、実施例1と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
このような比較例1の反射型の液晶表示装置によれば、コントラスト比が実施例1及び実施例2よりも低いことが確認された。これは、ON状態での外光の吸収が十分ではなく、一部が対向基板の前面に出射されたことに起因しているものと考えられる。
(比較例2)
比較例2の反射型の液晶表示装置は、液晶材料に二色性色素を添加していない点を除いては、実施例1と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
比較例2の反射型の液晶表示装置は、液晶材料に二色性色素を添加していない点を除いては、実施例1と全く同じ構成であり、材料も同一のものを適用した。
このような比較例2の反射型の液晶表示装置によれば、コントラスト比が比較例1よりもさらに低いことが確認された。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位が良好であり、薄型化及び低コスト化が可能な反射型の液晶表示装置を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…液晶表示装置
LPN…液晶表示パネル
AR…アレイ基板 SW…スイッチング素子 PE…画素電極
CT…対向基板 CE…対向電極
LQ…液晶層 LM…液晶分子 DC…二色性色素
AB…光吸収層
PL…プリズム反射層 PS…プリズム
LPN…液晶表示パネル
AR…アレイ基板 SW…スイッチング素子 PE…画素電極
CT…対向基板 CE…対向電極
LQ…液晶層 LM…液晶分子 DC…二色性色素
AB…光吸収層
PL…プリズム反射層 PS…プリズム
Claims (7)
- スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極と、前記画素電極の上方に位置し一定のピッチで形成されたプリズムからなるプリズム反射層と、を有したアレイ基板と、
前記画素電極と対向する対向電極を有した対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持され、二色性色素及び液晶分子を含む液晶層と、を備え、
前記液晶分子は、その長軸方向の屈折率(ne)がその短軸方向の屈折率(no)より大きい屈折率異方性を有し、前記液晶分子の短軸方向の屈折率が前記プリズムの屈折率と略同等であることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記液晶層は、二色性色素として黒色色素を含有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- さらに、前記プリズム反射層の背面側に光吸収層を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記光吸収層は、前記画素電極と前記プリズム反射層との間に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
- 前記プリズムは、光吸収体によって形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記アレイ基板は前記液晶層に接する第1垂直配向膜を有し、前記対向基板は前記液晶層に接する第2垂直配向膜を有したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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