JP2012124717A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑制しつつ、適切に光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去する。
【解決手段】光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去するために、当該フィルタを振動させる圧電素子等の振動手段を備える。そして、少なくとも付着した異物がフィルタ上の一端から他端まで移動する期間、振動手段に対して印加する電圧を次のように制御する。即ち、少なくとも電圧の印加開始時にはフィルタに付着した異物を可動状態にする第1の電圧を印加し、印加終了時には可動状態にされた異物が移動可能な第1の電圧より低い第2の電圧を振動手段に印加するように制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去する技術に関する。
デジタル一眼レフカメラ等の撮像装置は撮像素子を備え、レンズ等の光学系を介して撮像素子に結像された光学像を光電変換し、出力されるアナログ画像信号を変換することで画像データを得ることができる。撮像素子は、光学像に含まれる赤外光成分や、偽色やモアレなどの影響を低減するために被写体側の光軸上に光学ローパスフィルタや赤外吸収フィルタが設けられ、撮像ユニットとして撮像装置に配置される。
例えばレンズ交換可能な撮像装置では、シャッタやクイックリターンミラー等の機械的に動作する部材が撮像ユニット近傍に配置されており、レンズ交換時や当該部材の作動時等に撮像ユニットのフィルタ表面に塵埃等の異物が付着することがある。異物が付着した場合、撮影されて得られる画像データにおいて例えば黒い点のように異物が写り込んでしまい、画質劣化を引き起こすことになる。
このように撮像ユニットのフィルタ表面に付着した異物を除去するために、例えばピエゾ素子等の圧電素子によりフィルタ表面を共振周波数で振動させる技術が知られている。しかしながら、撮像ユニットのフィルタ表面の温度等の表面状態によっては、付着した異物の付着力が異なり、十分な除去された結果を得られないことがある。特許文献1には、フィルタ表面の温度を検出し、フィルタ表面に与える振動素子の駆動条件を制御する技術が開示されている。
特開2009−165032号公報
特許文献1のような、圧電素子の振動を利用した従来の異物除去方法は、図6に示すように圧電素子に印加される電圧の振幅は、印加開始時から印加終了時まで一定の値を有していた。当該圧電素子に印加される一定の電圧値は、フィルタに付着した異物をまず可動状態にさせ、さらにフィルタ上から移動させて除去するために必要な電圧値である。しかしながら、液架橋力や静電引力等の付着力から一度開放され、フィルタ上で可動状態となった異物を移動させるために必要となる電圧値は、フィルタに付着した異物を可動状態にさせるために必要となる電圧値よりも小さい。
また、撮像ユニットのフィルタ表面に付着した異物を除去するために圧電素子により加えられる振動の振幅は、振動周波数が共振周波数に固定される場合、付着している異物の大きさの二乗に反比例することが知られている。近年の撮像素子の多画素化及び高密度化や、撮像装置の小型化に伴う撮像素子からフィルタ間の距離の短縮により、撮影されて得られる画像データで認識可能な異物のサイズは縮小傾向にある。即ち、サイズの小さい異物であっても画質低下を招くため、当該異物を除去するために圧電素子により高い電圧を印加し、振幅を増大させる必要がある。
即ち、サイズの小さい異物を除去するために圧電素子に印加する電圧を増大させる場合、従来技術のように印加開始時から印加終了時まで一定の電圧を印加する方法では、不要な消費電力の増大を招くことになる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、消費電力を抑制しつつ、適切に光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の撮像装置は、以下の構成を備える。
撮像素子と、前記撮像素子の前方に配置される光学部材と、電圧が印加されることで前記光学部材を振動させる振動手段と、前記振動手段に印加する電圧を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記振動手段によって前記光学部材の振動を開始する際に、第1の電圧を前記振動手段に印加し、前記第1の電圧を前記振動手段に印加した後、前記第1の電圧より小さい第2の電圧を前記振動手段に印加することを特徴とする。
このような構成により本発明によれば、消費電力を抑制しつつ、適切に光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去することを可能とする。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラの機能構成を例示したブロック図。 実施形態に係る撮像ユニットを例示した分解斜視図。 実施形態に係る異物除去処理において印加される電圧を例示した図。 変形例1に係る異物除去処理において印加される電圧を例示した図。 変形例2に係る異物除去処理において印加される電圧を例示した図。 従来技術の異物除去処理において印加される電圧を示した図。
(実施形態)
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、撮像装置の一例としての、撮像素子を有する撮像ユニットの撮像面に付着した異物を除去可能なデジタルカメラに、本発明を適用した例を説明する。しかし本発明は、光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去することが可能な任意の光学機器に適用可能である。
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の機能構成を示すブロック図である。
マイクロコンピュータ(以下、MPU)101は、例えば中央処理装置であり、デジタルカメラ100が備える各ブロックに動作を制御する。MPU101には、ミラー駆動回路102、焦点駆動回路103、シャッタ駆動回路104、画像信号処理回路105、スイッチセンサ回路106、測光回路107、圧電素子駆動回路111が接続され、当該回路は、MPU101の制御により動作する。
またMPU101は、撮像レンズユニット200内のレンズ制御回路202とマウント接点21を介して通信を行う。MPU101は、撮像レンズユニット200が接続されると、マウント接点21を介して信号を受信することにより、撮像レンズユニット200のレンズ制御回路202と通信可能状態になったことを判断する。レンズ制御回路202は、MPU101からの制御信号を受信することにより、AF駆動回路203及び絞り駆動回路204を介して撮像レンズユニット200内の撮像レンズ201及び絞り205の駆動を行う。なお、図1では便宜上1枚の撮像レンズ201のみを図示しているが、実際はフォーカスレンズ等の多数のレンズ群によって構成される。
AF駆動回路203は、例えばステッピングモータを備え、レンズ制御回路202の制御により撮像レンズ201内のフォーカスレンズ位置を変化させることにより、撮像素子33に撮影光束を合焦させる。絞り駆動回路204は、例えばオートアイリス等の絞り機構であり、レンズ制御回路202の制御により絞り205の絞り量を変化させる。
メインミラー6は、図1に示す撮影光軸に対して45度の角度に保持された状態で、撮像レンズ201を通過する撮影光束をペンタプリズム22へ導くと共に、その一部を透過させてサブミラー30へ導く。サブミラー30は、メインミラー6を透過した撮影光束を焦点検出センサユニット31へ導く。
ミラー駆動回路102は、例えばDCモータとギヤトレインにより構成され、メインミラー6をファインダにより被写体像を観察可能とする位置と撮影光束から待避する位置とに駆動する。メインミラー6が駆動すると、同時にサブミラー30も、焦点検出センサユニット31へ撮影光束を導く位置と、撮影光束から待避する位置とに移動する。
焦点検出センサユニット31は、不図示の結像面近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、複数のCCDからなるラインセンサ等によって構成され、位相差方式の焦点検出を行う。焦点検出センサユニット31から出力される信号は、焦点駆動回路103に供給され、被写体像信号に換算された後、MPU101に送信される。
MPU101は、被写体像信号に基づいて位相差検出法による焦点検出演算を行う。具体的にはMPU101は、被写体像信号を用いてデフォーカス量及び方向を算出し、算出されたデフォーカス量及び方向に従い、レンズ制御回路202及びAF駆動回路203を介して撮像レンズ201内のフォーカスレンズを合焦位置に駆動させる。
ペンタプリズム22は、メインミラー6により反射された撮影光束を正立正像に変換反射する。これにより、撮影者はファインダ光学系を介してファインダ接眼窓18から被写体像を観察することができる。またペンタプリズム22は、撮影光束の一部を測光センサ37にも導く。測光回路107は、測光センサ37から出力された測光値を観察面上の各エリアの輝度信号に変換し、MPU101に出力する。MPU101は、輝度信号に基づいて露出値を算出する。
シャッタユニット32は、例えば機械フォーカルプレーンシャッタであり、撮影者がファインダ接眼窓18を介して被写体像を観察する際は、シャッタ先幕が遮光位置にあるとともに、シャッタ後幕が露光位置にある状態となる。また撮影時には、シャッタ先幕が遮光位置から露光位置へ移動する露光走行を行うことにより撮像光束を通過し、後述する撮像素子33は結像された被写体像を光電変換して撮像を行う。そして設定されたシャッタ秒時が経過した後、シャッタ後幕は露光位置から遮光位置へ移動する遮光走行を行い、これにより1つの画像データにかかる撮影が完了する。なお、シャッタユニット32は、MPU101から制御命令を受けたシャッタ駆動回路104により制御される。
画像信号処理回路105は、撮像素子33より出力されたアナログ画像信号に対して、A/D変換処理を行い、さらに得られたデジタル画像データに対してノイズ除去処理やゲイン調整処理等の様々な画像処理を実行する。スイッチセンサ回路106は、メインSW43、クリーニングSW44等のデジタルカメラ100が備えるユーザインタフェースを撮影者が操作することにより入力される入力信号をMPU101に送信する。クリーニングSW44は、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した塵埃等の異物の除去指示を行うためのユーザインタフェースであり、撮影者はクリーニングSW44を操作することにより手動でフィルタ上の異物の除去を実行させることができる。
撮像ユニット400は、光学ローパスフィルタ410、圧電素子430、撮像素子33を含む部品がユニット化されたブロックである。撮像素子33は、例えばCMOSセンサやCCD等の撮像デバイスであり、上述したように、結像された被写体の光学像を光電変換することによりアナログ画像信号を出力する。圧電素子430は、例えばピエゾ素子等の単板の圧電素子であり、MPU101から制御信号を受信した圧電素子駆動回路111により加振され、振動を光学ローパスフィルタ410に伝えるように構成されている。
ここで、光学ローパスフィルタ410を振動させてフィルタ上の異物の除去を行う、本実施形態にかかる撮像ユニット400について、図2を参照してさらに詳細に説明する。図2は、撮像ユニット400の構成を概略的に示した分解斜視図である。
撮像素子33の前方に配置された光学ローパスフィルタ410は、水晶からなる1枚の複屈折板であり、矩形状を呈する。光学ローパスフィルタ410表面の撮像有効領域411には、赤外カットや反射防止等の光学的なコーティングが施されている。本実施形態では異物が付着する部材として、当該光学ローパスフィルタ410を用いて説明するが、本発明の実施はこれに限らない。即ち、本発明は撮像素子を備える撮像ユニットにおいて、光軸上に配置される、例えば赤外吸収フィルタ等の、振動させることにより付着した異物を除去可能な光学部品について適用可能である。
圧電素子430は、単板の短冊形状を呈し、光学ローパスフィルタ410の撮影有効領域外の一方の周縁部412において、圧電素子の長辺が光学ローパスフィルタ410の短辺(側辺)に平行になるように配置されて接着保持される(貼着される)。即ち、圧電素子430は、デジタルカメラ100が正位置にある場合の、光学ローパスフィルタ410の左右いずれかの辺付近に平行に貼着され、当該辺に平行な複数の節部を有するように光学ローパスフィルタ410を波状に定在波振動させる。なお、本実施形態は1つの圧電素子のみを異物の除去に用いる例について説明するが、圧電素子は上述の光学ローパスフィルタ410の左右の両辺に貼着されてもよい。
光学ローパスフィルタ保持部材420は、光学ローパスフィルタ410を保持し、撮像素子保持部材510にビス固定される部材であり、樹脂または金属により形成されている。付勢部材440は、光学ローパスフィルタ410を撮像素子33の方向に付勢し、光学ローパスフィルタ保持部材420に係止される。付勢部材440及び撮像有効領域411は、デジタルカメラ100本体のグランドに接地され、光学ローパスフィルタ410表面の撮像有効領域411への塵埃等の静電気的な付着を抑制することができる。
弾性部材450は、断面が略円形を呈する枠状の弾性部材であり、光学ローパスフィルタ410と光学ローパスフィルタ保持部材420とに挟まれ、密着保持される。450の密着力は、付勢部材440の撮像素子33方向への付勢力により決定される。なお、弾性部材450は例えばゴムであってもよいし、ポロンやプラスチック等の高分子重合体を用いてもよい。
波長板460は、位相板(偏光解消板)、赤外カットフィルタ、及び光学ローパスフィルタ410に対し、屈折方向が90度異なる複屈折板を貼り合わせた光学部材であり、光学ローパスフィルタ保持部材420に接着固定される。
フレキシブルプリント基板470は、例えばフレキシブルプリント基板であり、圧電素子430に導電性接着剤にて接着される。圧電素子駆動回路111からフレキシブルプリント基板470を介して圧電素子430に周期的な電圧が印加されると、圧電素子430は周期的に伸縮運動を行い、光学ローパスフィルタ410を振動させる。即ち、圧電素子430が伸縮運動することにより光学ローパスフィルタ410には周期的な屈曲変形が生じ、定常状態で屈曲定在波振動となる。
なお、圧電素子430に印加される電圧の周波数を光学ローパスフィルタ410の固有モードの共振周波数近傍とすることで、光学ローパスフィルタ410に発生させる振動の振幅を増大させることができる。即ち、光学ローパスフィルタ410を共振させることにより、少ない印加電圧であっても異物を除去することが可能である。なお、共振周波数は光学ローパスフィルタ410の形状、板厚、材質等により異なるものであり、例えばデジタルカメラ100の工場出荷時には光学ローパスフィルタ410の共振周波数の情報がEEPROM108に記憶されるものとする。
撮像素子保持部材510は、矩形の開口部を有する板状の部材であり、当該開口部に撮像素子33を露出させるように撮像素子33が固着され、デジタルカメラ100本体にビス固定される。マスク520は、撮像素子33に撮影光路外からの余計な光が入射することを防ぐためのマスクであり、光学ローパスフィルタ保持部材420と撮像素子33とに挟まれて密着保持される。撮像素子付勢部材530は、左右一対の板バネ状の付勢部材であり、撮像素子保持部材510にビス固定され、撮像素子33を撮像素子保持部材510に押し付ける。
このように、撮像ユニット400において光学ローパスフィルタ410は、付勢部材440と弾性部材450とに挟み込まれ、振動自在に支持される。そして圧電素子430により振動させられることにより、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物を振り落とすことができる。
(異物除去処理)
以下、本実施形態に係る、撮像ユニット400において実行される異物除去処理について詳細に説明する。なお、本異物除去処理は例えば撮影者によりクリーニングSW44が操作されたことを、MPU101がスイッチセンサ回路106を介して検出した際に実行されるものとして説明するが、異物除去処理は任意のタイミングで自動的に行われてもよい。
図3は、本実施形態においてMPU101の制御により、圧電素子駆動回路111から圧電素子430に印加される電圧制御を示している。MPU101が異物除去処理を開始すると、本実施形態では図3のように、少なくとも付着した異物が光学ローパスフィルタ410の一端から他端まで移動する期間(Tall)、圧電素子駆動回路111は圧電素子430に対して電圧を印加する。圧電素子430に印加される電圧は、光学ローパスフィルタ410の共振周波数近傍の周波数fで出力の有無を切り替える矩形波であり、印加開始時から印加終了時まで周波数は一定となる。
圧電素子駆動回路111は、まず印加開始時から所定の期間Tconstは電圧V1(第1の電圧)を圧電素子430に印加する。電圧V1は、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物が付着力の影響から離れ、静止状態から可動状態となるために必要な電圧である。電圧V1は、例えば光学ローパスフィルタ410の表面状態、及び付着した異物の種類及び大きさにより実験的に求められる付着力について運動方程式を解き、算出される加速度を与える振動の振幅から決定されればよい。なお、付着力は例えば液架橋力や静電気力等により異物と光学ローパスフィルタ410間に作用する力であり、異物が結合にかかるエネルギの影響から離れるためには、振動により少なくとも付着力以上の力が異物に対して加えられる必要がある。
なお、光学ローパスフィルタ410の表面状態は領域ごとに異なる場合や、環境温度及び帯電状態により全体的に異なる場合があるため、電圧V1を所定の期間だけ印加することにより、フィルタに付着した全ての異物を可動状態とすることができる。
また、印加開始時から所定の期間の経過後、圧電素子駆動回路111は電圧V1より低い、電圧V2(第2の電圧)を圧電素子430に印加する。電圧V2は、光学ローパスフィルタ410の表面において可動状態にされた異物が静止状態に戻ることなく、即ち停止せずに移動可能な電圧である。可動状態にされた異物は、付着して静止状態であった場合に比べ、異物と光学ローパスフィルタ410間の距離が増大しているため付着力は印加開始前よりも小さくなる。即ち、可動状態となった異物が付着力の影響を受けずに移動方向に働く重力等によって移動すればよいため、電圧V2は例えば印加開始前よりも小さい付着力以上の力が与えられる振動の振幅から決定されればよく、電圧V1より低い電圧V2で十分となる。
なお、電圧V1及びV2、及び所定の期間Tconst及び電圧印加期間Tall等のパラメータは、想定し得る異物に対して実験的に得られる値である。具体的には、例えば異物のサンプルとして、様々な大きさの砂粒、プラスチック切削片、綿埃等を用い、当該サンプルを除去するために必要なパラメータを、光学ローパスフィルタ410の表面状態を異ならせて計測する。そして、想定し得る全ての異物について異物除去が成立するように、各パラメータの最大値をEEPROM108に記憶させ、MPU101は異物除去処理において当該パラメータを読み出して用いればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る撮像装置は、消費電力を抑制しつつ、適切に撮像面の異物を除去することが可能である。具体的には撮像装置は、撮像素子を備える撮像ユニットが備えるフィルタであって、撮像素子の光軸上に配置されたフィルタに付着した異物を除去するために、当該フィルタを振動させる圧電素子等の振動手段を備える。そして、少なくとも付着した異物がフィルタ上の一端から他端まで移動する期間、振動手段に対して印加する電圧を次のように制御する。即ち、少なくとも電圧の印加開始時にはフィルタに付着した異物を可動状態にする第1の電圧を印加し、印加終了時には可動状態にされた異物が移動可能な第1の電圧より低い第2の電圧を振動手段に印加するように制御する。
このように、異物が可動状態であるか否かによって当該異物を除去するために必要な電圧を制御することで、異物を除去するための必要な最小限の消費電力で異物を除去することが可能となる。
(変形例1)
上述した実施形態では、異物除去処理の電圧印加期間Tallにおいて、2種類の電圧V1及びV2を圧電素子430に対して印加する方法について説明したが、本発明の実施はこれに限らない。本発明は印加開始時から所定の期間、付着した異物を可動状態にする電圧が印加され、印加終了時に少なくとも可動状態にされた異物が移動可能な第1の電圧より低い第2の電圧が印加されるように電圧制御が行われればよい。
即ち、印加開始時から所定の期間の経過後は印加終了時まで、第1の電圧より低く、かつ第2の電圧以上の電圧が印加されるように制御することで消費電力の低下は実現することができる。このため、本変形例に係る圧電素子駆動回路111は、図4のように印加開始時から所定の期間は電圧V1を印加し、所定の期間の経過後は印加終了時まで、印加の1周期ごとに電圧V1から電圧V2に漸次減少するように電圧制御を行う。
このようにすることで、上述の実施形態と同様の効果を奏することができることは言うまでもない。
(変形例2)
上述した実施形態及び変形例1では、光学ローパスフィルタ410の表面状態は領域ごとに異なる場合や、環境温度及び帯電状態により全体的に異なる場合があることを想定し、第1の電圧を所定の期間だけ印加するものとして説明した。しかしながら、例えば撮像ユニット400が光学ローパスフィルタ410の表面状態や環境温度等を検出するセンサを備え、検出された状態に応じた異物除去処理の各パラメータがEEPROM108に記憶されている場合は以下のようにしてもよい。
検出された光学ローパスフィルタ410の状態において、想定し得る全ての異物を可動状態にする十分な電圧が実験的に判明している場合、圧電素子駆動回路111が圧電素子430に印加する電圧は図5のように制御されてもよい。即ち、印加開始時に少なくとも全ての異物を可動状態にする十分な電圧V1を印加し、電圧印加期間中、印加終了時までに1周期ごとに電圧V1から電圧V2に漸次減少するように電圧制御を行ってもよい。
このようにすることで、上述の実施形態及び変形例1と同様の効果を奏することができる。
なお、上述した実施形態及び変形例において、圧電素子430に印加する電圧の波形は矩形波を用いるものとして説明したが、矩形波の替わりにsin波や鋸歯状の波を用いても良い。また、光学ローパスフィルタ410は水晶複屈折板であるものとして説明したが、複屈折板の材質はニオブ酸リチウムを用いてもよい。さらに、光学ローパスフィルタ410は、複屈折板と位相板と赤外吸収フィルタとの貼り合わせによって構成され、直接励振される構成であってもよい。また、複屈折板の前に配置したガラス板を励振させる構成であってもよい。
なお、本発明を実施する好適な実施形態について上述したが、本発明はこの実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の趣旨を実現する範囲内で適宜変更可能である。上述した実施形態ではデジタルカメラに本発明を適用した例を説明したが、液晶プロジェクタ等の光学機器に本発明を適用することも可能である。即ち、液晶プロジェクタのような光学機器においても、投影光学系の光軸上に配置されたフィルタの表面に塵埃等の異物が付着した場合、異物の影が投影されてしまうため、本発明と同様の方法で異物の除去が可能なことは明らかである。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (4)

  1. 撮像素子と、
    前記撮像素子の前方に配置される光学部材と、
    電圧が印加されることで前記光学部材を振動させる振動手段と、
    前記振動手段に印加する電圧を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記振動手段によって前記光学部材の振動を開始する際に、第1の電圧を前記振動手段に印加し、前記第1の電圧を前記振動手段に印加した後、前記第1の電圧より小さい第2の電圧を前記振動手段に印加することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記振動手段によって前記光学部材の振動を開始してから所定の期間だけ前記第1の電圧を前記振動手段に印加した後、前記光学部材の振動を終了するまで前記第2の電圧を前記振動手段に印加することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2の電圧を前記振動手段に印加してから、前記光学部材の振動を終了するまでの間、前記第2の電圧を漸次減少するように制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 撮像素子と、前記撮像素子の前方に配置される光学部材と、電圧が印加されることで前記光学部材を振動させる振動手段と、前記振動手段に印加する電圧を制御する制御手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
    前記振動手段によって前記光学部材の振動を開始する際に、第1の電圧を前記振動手段に印加し、
    前記第1の電圧を前記振動手段に印加した後、前記第1の電圧より小さい第2の電圧を前記振動手段に印加することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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