JP2012116057A - クロメートフリー着色塗装金属板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)の水分散体(A)と、 分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体(B)と、 コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)とを含有する水性着色組成物(X)を、金属板の少なくとも片面に塗布し、加熱乾燥することで形成された着色塗膜(α)を有するクロメートフリー着色塗装金属板。
【選択図】なし
Description
分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体(B)と、 コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)とを含有する水性着色組成物(X)を、金属板の少なくとも片面に塗布し、加熱乾燥することで形成された着色塗膜(α)を有することを特徴とする、クロメートフリー着色塗装金属板。
本発明において、「水分散体」(ないしは、水系着色組成物)とは、水系溶媒を用いて構成された「分散体」(ないしは、水系着色組成物)を言うものとする。ここに、「水系溶媒」とは、水が主成分(50質量%以上)である溶媒を言う。水系溶媒を用いることによって、有機溶剤系塗料を使用するための塗装専用ラインを余分に通板する必要がなくなるために、製造コストを大幅に削減することが可能である上に、VOCの排出も大幅に抑制できる等の環境面におけるメリットも有している。
本発明において好適に使用可能な「水溶性樹脂」とは、水溶性を有する樹脂を言う。より具体的には、ポリマー(樹脂)を1質量%の濃度で水に溶解させようとしたときに、加熱したり攪拌したりして均一化させる努力をした後に、25℃で24時間放置したときにポリマーが沈殿を生じることなく、相分離もせずに溶液が均一であることをいう。
前記着色塗膜(α)の塗膜厚みは2〜10μmであることが好ましい。塗膜厚みが2μm未満であると、充分な意匠性(着色性、隠蔽性)や耐食性が得られない場合がある。他方、塗膜厚みが10μm超であると、経済的に不利であるばかりか、ワキ等の塗膜欠陥が発生することがあり、工業製品として必要な外観を安定して得る事の困難性が増大する傾向がある。
本発明において、着色塗膜(α)を構成する第1の成分たる有機樹脂(a)は、アニオン性官能基を含有する有機樹脂である。
本発明において、アニオン性官能基は特に制限されないが、有機樹脂(a)や着色顔料(b2)の分散安定性と着色塗膜(α)の耐水性、耐食性との両立の点からは、スルホン酸基、カルボキシル基が好適に使用可能である。これらの官能基はそれがアルカリ金属類、アンモニアを含むアミン類等で中和されたものであっても構わない。中和する場合は、すでに中和されたこれらの官能基を樹脂中に組み込んでもよいし、これらの官能基を樹脂中に組み込んだ後に中和してもよい。
本発明において、有機樹脂(a)は特に制限されないが、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、又はそれらの変性体等を挙げることができる。前記有機樹脂(a)は1種または2種以上混合して用いてもよいし、少なくとも1種の有機樹脂存在下で、少なくとも1種のその他の有機樹脂を変性することによって得られる有機樹脂を1種または2種以上混合して用いてもよい。
本発明に使用可能なポリエステル樹脂の種類は特に制限はないが、例えば、ポリカルボン酸成分およびポリオール成分からなるポリエステル原料を縮重合して得られたものを、水に分散することで得られるものを好適に使用することができる。
前記ポリカルボン酸成分としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、無水コハク酸、乳酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハク酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、無水エンド酸等の1種又は複数種を挙げることができる。
前記ポリオール成分としては特に制限はないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、トリエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−3−メチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノール−A、ダイマージオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらは1種または2種以上任意に使用できる。
本発明において好適なアニオン性官能基たる「スルホン酸基」を導入する方法としては特に制限はないが、例えば、有機樹脂がポリエステル樹脂の場合には、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2、7−ジカルボン酸、5(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸等のジカルボン酸類、または2−スルホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキシルジオール等のグリコール類をポリエステル原料として使用する方法が挙げられる。
本発明において好適なアニオン性官能基たる「カルボキシル基」を導入する方法としては特に制限はないが、例えば、有機樹脂がポリエステル樹脂の場合には、ポリエステル樹脂を重合した後に、常圧、窒素雰囲気下、無水トリメリット酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水コハク酸、無水1,8−ナフタル酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−3,4−無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ニ無水物などから1種または2種以上を選択し、後付加する方法やポリエステルを高分子量化する前のオリゴマー状態のものにこれらの酸無水物を投入し、次いで減圧下の重縮合により高分子量化する方法等が挙げられる。
前記ビスフェノール構造を導入する場合の方法としては特に制限はないが、例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのプロピレンオキサイド付加物などのグリコール類をポリエステル原料として使用する方法が挙げられる。
本発明に使用可能なポリウレタン樹脂の種類は特に制限はないが、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させ、その後に更に鎖伸長剤によって鎖伸長して得られるもの等を挙げることができる。
着色塗膜(α)を構成する第2の成分は、着色顔料の水分散体(B)である。この着色顔料の水分散体(B)は、分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体である。このような着色顔料(b2)の水分散体を含有することで、着色塗膜(α)を形成するための水性着色組成物中における着色顔料(b2)の分散性を更に高めることができ、薄膜における意匠性(着色性、隠蔽性)を更に高めることができる。
前記重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等を使用することができる。上記エチレン性不飽和二重結合を有するアクリル単量体混合物は、上記単量体を単独で使用するものであっても、2 以上の成分を併用して使用するものであってもよい。
本発明の水系着色組成物(X)に後述する硬化剤(D)を更に含有する場合、前記水溶性アクリル樹脂(b1)は構造中に水酸基を含有することが好ましい。前記アクリル樹脂(b1)は水溶性であるために、塗膜中にそのまま含まれると耐水性や耐食性を低下させる恐れがある。構造中に水酸基を含むことにより、そこが硬化剤との架橋起点となり、硬化剤を介した架橋体として塗膜中に取り込まれ、耐水性や耐食性を大幅に改善することができる。前記水溶性アクリル樹脂(b1)の構造中に水酸基を導入する方法としては特に制限はないが、例えば、アクリルモノマー(および/又は、必要に応じて、共重合すべき「他のモノマー」)を重合してアクリル樹脂を重合する際に、アクリルモノマーの一部に水酸基を含有するアクリルモノマーを使用する方法等が挙げられる。
前記アクリル樹脂(b1)は構造中にアミン化合物で中和されたカルボキシル基を含有することが好ましい。アミン化合物としては特に制限はないが、例えば、アンモニアや、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン等の第3級アミンが挙げられる。カルボキシル基は親水性に優れるため、溶媒の主成分である水との親和性を高め、前記着色顔料(b2)の分散性を高めることができる。更に、カルボキシル基をアミン化合物で中和することで更に親水性を高めることができ、より前記着色顔料(b2)の分散性を高めることができる。カルボキシル基を中和する塩基性物質にはアミン化合物以外に水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物などが挙げられるが、これらは加熱乾燥後の着色塗膜中に残存し、耐水性や耐食性を低下させる恐れがあるため好ましくない。
前記水分散体(B)における前記水溶性アクリル樹脂(b2)固形分の含有量は、前記着色顔料(b2)の固形分100質量%に対し、5〜30質量%であることが好ましい。5質量%未満であると、着色顔料(b2)の分散安定性が低下する場合があり、意匠性(着色性、隠蔽性)が低下する場合もある。30質量%超であると、耐食性や加工性が低下する場合がある。着色顔料(b2)がカーボンブラック(k)を含有する場合は、15〜30質量%であることがより好ましい。
着色塗膜(α)を構成する第3の成分は、コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)である。このようなコロイダルシリカの水分散体(C)を含有させることで、耐食性、耐傷付き性が向上する。コロイダルシリカの水分散体(C)としては特に制限されないが、一次粒子径が5〜50nmのコロイダルシリカ微粒子であることが好ましい。市販品としては、例えば、スノーテックスO、スノーテックスN、スノーテックスC、スノーテックスIPA−ST(日産化学工業)、アデライトAT−20N、AT−20A(旭電化工業)等を挙げることができる。これらのコロイダルシリカ粒子は前記着色塗膜(α)でも一次粒子径(平均粒子径)5〜50nmのままで分散されていることが、耐食性や加工性の観点で好ましい。
本発明においては、硬化剤(D)を使用することが好ましい。このような硬化剤(D)は、前記有機樹脂(a)を硬化させるものであれば特に制限はないが、例えば、メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物等を挙げることができる。メラミン樹脂はメラミンとホルムアルデヒドとを縮合して得られる生成物のメチロール基の一部またはすべてをメタノール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールでエーテル化した樹脂である。ポリイソシアネート化合物としては特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等を挙げることができる。また、そのブロック化物は、前記ポリイソシアネート化合物のブロック化物であるヘキサメチレンジイソシアネートのブロック化物、イソホロンジイソシアネートのブロック化物、キシリレンジイソシアネートのブロック化物、トリレンジイソシアネートのブロック化物等を挙げることができる。これらの硬化剤は1種で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色塗膜(α)は、更に潤滑剤(E)を含有することが好ましい。潤滑剤(E)を含有させることで、耐傷付き性が向上する。潤滑剤(E)としては特に制限されず、公知の潤滑剤が使用できるが、フッ素樹脂系、ポリオレフィン樹脂系から選ばれる少なくとも一種を使用することが好ましい。
フッ素樹脂系としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)などが使用可能である。これらのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用しても良い。
前記ポリオレフィン樹脂系としては特に限定されず、パラフィン、マイクロクリスタリン、ポリエチレン等の炭化水素系のワックス、及びこれらの誘導体等を挙げることができるが、ポリエチレン樹脂であることが好ましい。前記誘導体としては特に限定されず、例えば、カルボキシル化ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン等を挙げることができる。これらのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用しても良い。前記ポリエチレン樹脂を使用する場合、前記着色塗膜(α)中に平均粒子径0.5〜2μmの粒子で分散されていることが、耐食性や耐傷付き性の観点から好ましい。
本発明のクロメートフリー着色塗装金属板の着色塗膜(α)はアニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)の水分散体(A)と、分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体(B)と、コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)とを含有する水系着色組成物(X)を金属板の少なくとも片面に塗布し、焼付乾燥することで形成することができる。前記水系着色組成物の塗布方法に特に制限はないが、公知のロールコート、カーテン塗装、スプレー塗布、バーコート、浸漬、静電塗布等を適宜使用することができる。
前記水性着色組成物(X)の製造方法は特に限定されないが、例えば、水中に各々の着色塗膜(α)形成成分を添加し、ディスパーで攪拌し、溶解もしくは分散する方法が挙げられる。各々の着色塗膜(α)形成成分の溶解性、もしくは分散性を向上させるために、必要に応じて、公知の親水性溶剤等を添加してもよい。
加熱(ないし焼付)乾燥方法は特に制限はなく、あらかじめ金属板を加熱しておくか、塗布後に金属板を加熱するか、或いはこれらを組み合わせて乾燥を行ってもよい。加熱方法に特に制限はなく、熱風、誘導加熱、近赤外線、直火等を単独もしくは組み合わせて使用することができる。焼付乾燥温度については、到達温度で150℃〜250℃であることが好ましく、160℃〜230℃であることが更に好ましく、180℃〜220℃であることが最も好ましい。到達温度が150℃未満であると、焼付硬化が不充分で、耐湿性、耐食性、耐傷付き性、耐薬品性が低下する場合があり、250℃超であると、焼付硬化が過剰になり、耐食性、加工性が低下する場合がある。焼付乾燥時間は1〜60秒であることが好ましく、3〜20秒であることが更に好ましい。1秒未満であると、焼付硬化が不充分で、耐湿性、耐食性、耐傷付き性、耐薬品性が低下する場合があり、60秒超であると、生産性が低下する場合がある。
本発明においては、前記着色塗膜(α)と下地金属板との密着性を高めたり、耐食性を向上させたりできるというの点からは、前記着色塗膜(α)の下層に下地処理層(β)が配置されることが好ましい。前記下地処理層(β)は特に限定されるものではないが、シランカップリング剤、有機樹脂、ポリフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種を含む下地処理層(β)を設けることで、下地金属板との密着性を更に高め、耐食性を更に高めることができる。また、シランカップリング剤、有機樹脂、ポリフェノール化合物をすべて含む下地処理層(β)を設けることで、下地金属板との密着性を最も高め、耐食性を最も高めることができる。
前記下地塗膜層(β)に含まれ得るシランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、信越化学工業、日本ユニカー、チッソ、東芝シリコーン等から販売されているビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカブトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。前記シランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記下地処理層(β)に含まれ得る有機樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂等、公知の有機樹脂を使用することができる。下地金属板との密着性を更に高めるためには、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂の少なくとも1種を使用することが好ましく、前記着色塗膜(α)中に含まれる前記ポリエステル樹脂との相溶性を高め、密着性を高める意味では、前記下地処理層(β)にポリエステル樹脂を含有することが特に好ましい。
前記下地処理層(β)に含まれ得るポリフェノール化合物はベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物、またはその縮合物のことを指す。前記ベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物としては、例えば、没食子酸、ピロガロール、カテコール等を挙げることができる。ベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物の縮合物としては特に限定されず、例えば、通常タンニン酸と呼ばれる植物界に広く分布するポリフェノール化合物等を挙げることができる。
タンニン酸は、広く植物界に分布する多数のフェノール性水酸基を有する複雑な構造の芳香族化合物の総称である。前記タンニン酸は、加水分解性タンニン酸でも縮合型タンニン酸でもよい。前記タンニン酸としては特に限定されず、例えば、ハマメリタンニン、カキタンニン、チャタンニン、五倍子タンニン、没食子タンニン、ミロバランタンニン、ジビジビタンニン、アルガロビラタンニン、バロニアタンニン、カテキンタンニン等を挙げることができる。前記タンニン酸としては、市販のもの、例えば、「タンニン酸エキスA」、「Bタンニン酸」、「Nタンニン酸」、「工用タンニン酸」、「精製タンニン酸」、「Hiタンニン酸」、「Fタンニン酸」、「局タンニン酸」(いずれも大日本製薬株式会社製)、「タンニン酸:AL」(富士化学工業株式会社製)等を使用することもできる。
前記下地処理層(β)に含まれるシランカップリング剤、有機樹脂、ポリフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種の含有量は特に限定されないが、下地処理層100質量%中に10質量%以上含有することが好ましい。10質量%未満の場合、含有量が少なく密着性や耐食性の向上効果が得られない場合がある。
前記下地処理層(β)の付着量は特に限定されるものではないが、10〜1000mg/m2の範囲にあることが好ましい。10mg/m2以下では充分な下地処理層(β)の効果が得られず、1000mg/m2を超えると下地処理層(β)が凝集破壊しやすくなり密着性が低下する場合がある。安定した効果と経済性から、より好ましい付着量範囲は50〜500mg/m2である。
前記下地処理層(β)の形成方法に特に制限はないが、下地処理層(β)を形成するためのコーティング剤を金属板の少なくとも片面に塗布し、加熱乾燥することで形成される。前記コーティング剤の塗布方法に特に制限はないが、公知のロールコート、スプレー塗布、バーコート、浸漬、静電塗布等を適宜使用することができる。焼付乾燥方法に特に制限はなく、あらかじめ金属板を加熱しておくか、塗布後に金属板を加熱するか、或いはこれらを組み合わせて乾燥を行ってもよい。加熱方法に特に制限はなく、熱風、誘導加熱、近赤外線、直火等を単独もしくは組み合わせて使用することができる。焼付乾燥温度については、到達温度で60℃〜150℃であることが好ましく、70℃〜130℃であることが更に好ましい。到達温度が60℃未満であると、乾燥が不充分で、基材との密着性や耐食性が低下する場合があり、150℃超であると、基材との密着性が低下する場合がある。
本発明において適用可能な金属板としては特に限定されるものではなく、例えば、鉄、鉄基合金、アルミニウム、アルミニウム基合金、銅、銅基合金等を挙げられ、任意に金属板上にめっきしためっき金属板を使用することもできる。中でも本発明の適用において最も好適なものは亜鉛系めっき鋼板、アルミニウム系めっき鋼板である。
下地処理層を形成するためのコーティング剤は、有機樹脂(表2)、シランカップリング剤(表3)、ポリフェノール化合物(表4)を表5に示す配合量で配合し、塗料用分散機を用いて攪拌することで調整した。上記(1)で準備した金属板の表面に該コーティング剤を100mg/m2の付着量になるようにロールコーターで塗装し、到達板温度70℃の条件で乾燥させることで、必要に応じて下地処理層を形成させた。
着色顔料(b2)の分散剤として使用する水溶性アクリル樹脂の製造例を、下記製造例1〜3、及び表6に示す。
<水溶性アクリル樹脂製造例1>
反応容器にジプロピレングリコールメチルエーテル40.0部を加え、窒素気流中で混合攪拌しながら120℃ に昇温した。次いで、メタクリル酸8.5部、アクリル酸エチル54.5部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル14.5部、メタクリル酸メチル12.5部、スチレン10.0部からなるモノマー混合物、及びジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部、ターシャルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート5部からなる開始剤溶液を3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。
反応容器にジプロピレングリコールメチルエーテル40.0部を加え、窒素気流中で混合攪拌しながら120℃ に昇温した。次いで、メタクリル酸8.5部、アクリル酸エチル69.0部、メタクリル酸メチル12.5部、スチレン10.0部からなるモノマー混合物、及びジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部、ターシャルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート5部からなる開始剤溶液を3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、0.5時間同温度で熟成を行った。更に、ジプロピレングリコールメチルエーテル5.0部及びターシャルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.3部からなる開始剤溶液を0.5時間にわたり反応容器に滴下した。
反応容器にジプロピレングリコールメチルエーテル40.0部を加え、窒素気流中で混合攪拌しながら120℃ に昇温した。次いで、メタクリル酸8.5部、アクリル酸エチル54.5部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル14.5部、メタクリル酸メチル12.5部、スチレン10.0部からなるモノマー混合物、及びジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部、ターシャルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート5部からなる開始剤溶液を3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。
着色塗膜を形成するための水性着色組成物(X)は、有機樹脂(a)の水分散体(A)(下記製造例1〜5、表9)、硬化剤(D)(表10)、着色顔料(b2)の水分散体(B)(表8)、コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)(表11)、潤滑剤(F)(表12)を表13に示す配合量(固形分比で記載)で配合し、塗料用分散機を用いて攪拌することで調整した。
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸199部、イソフタル酸232部、アジピン酸199部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸33部、エチレングリコール312部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール125部、1,5−ペンタンジオール187部、テトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて40分間重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステル樹脂100部に、ブチルセロソルブ20部、メチルエチルケトン42部を投入した後、80℃で2時間攪拌溶解を行い、更に213gのイオン交換水を投入し、水分散を行った。その後、加熱しながら溶剤を留去、200メッシュのナイロンメッシュでろ過し、固形分濃度30%のポリエステル樹脂水分散体(J1)を得た。
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸199部、イソフタル酸266部、アジピン酸199部、エチレングリコール312部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール125部、1,5−ペンタンジオール187部、テトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて40分間重縮合反応を行った。窒素気流下、220℃まで冷却し、無水トリメリット酸を23部、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート16部を投入し、30分間反応を行った。得られた共重合ポリエステル樹脂100部、ブチルセロソルブ20部、メチルエチルケトン42部を投入した後、80℃で2時間攪拌溶解を行い、イソプロピルアルコール23部、トリエチルアミン3.5部を投入し、213部のイオン交換水で水分散を行った。その後、加熱しながら溶剤を留去、200メッシュのナイロンメッシュでろ過し、固形分濃度30%のポリエステル樹脂水分散体(J2)を得た。
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸199部、イソフタル酸232部、アジピン酸199部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸33部、エチレングリコール250部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール125部、1,5−ペンタンジオール187部、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物62部、テトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて40分間重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステル樹脂100部に、ブチルセロソルブ20部、メチルエチルケトン42部を投入した後、80℃で2時間攪拌溶解を行い、更に213gのイオン交換水を投入し、水分散を行った。その後、加熱しながら溶剤を留去、200メッシュのナイロンメッシュでろ過し、固形分濃度30%のポリエステル樹脂水分散体(J3)を得た。
末端にヒドロキシル基を有するアジピン酸と1,4−ブチレングリコールから合成された平均分子量900のポリエステルポリオール230部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸15部をN−メチル2−ピロリドン100部に加え、80℃に加温して溶解させた。その後、ヘキサメチレンジイソシアネート100部を加え、110℃に加温して2時間反応させ、トリエチルアミンを11部加えて中和した。この溶液をエチレンジアミン5部とイオン交換水570部とを混合した水溶液に強攪拌下において滴下して、固形分濃度30%のポリウレタン樹脂水分散体(J4)を得た。
末端にヒドロキシル基を有するアジピン酸と1,4−ブチレングリコールから合成された平均分子量900のポリエステルポリオール80部、平均分子量700のビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物120部、および2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸12部をN−メチル2−ピロリドン100部に加え、80℃に加温して溶解させた。その後、ヘキサメチレンジイソシアネート100部を加え、110℃に加温して2時間反応させ、トリエチルアミンを11部加えて中和した。この溶液をエチレンジアミン5部とイオン交換水570部とを混合した水溶液に強攪拌下において滴下して、固形分濃度30%のポリウレタン樹脂水分散体(J5)を得た。
上記(5)で作成した着色塗装金属板の塗膜構成及び着色塗膜の膜厚、到達板焼付温度を表13〜16に示す。また、着色顔料(B)にカーボンブラックを使用する場合、塗膜中に分散されているカーボンブラックの粒子径も表13に示す。着色塗膜中に分散されているカーボンブラックの粒子径は、FIB(集束イオンビーム)装置を用いて、上記(1)〜(3)で作成した塗装金属板から塗膜の垂直断面が見えるように厚さ50〜100nmの観察用試料を切り出し、塗膜の任意の10箇所の幅20μmに入る断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察し、各々任意に20箇所の粒子径を測定し、その平均値から求めた。カーボンブラック含有量(Y質量%)と着色塗膜の膜厚(Zμm)からもとめられるY×Zの値も表13に示す。
試験板の外観を下記の評価基準で評価した。
5:着色、表面艶ともに均一である。下地も全く透けて見えない。
4:着色は均一であるが、表面艶がやや不均一である(目を凝らして見て何とか確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
3:着色、表面艶ともにやや不均一である(目を凝らして見て何とか確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
2:着色、表面艶ともに不均一である(容易に確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
1:着色、表面艶ともに不均一である(容易に確認できるレベル)。下地がやや透けて見える。
試験板を温度40℃、湿度90%の条件下に500時間静置した後の外観を下記の評価基準で評価した。
5:外観に変化は全く認められない。
4:表面の艶が極僅かに低下した(試験前の試験板を横に並べて何とか分かるレベル)。
3:表面の艶が僅かに低下した(試験前の試験板を横に並べると容易に分かるレベル)。
2:表面の艶が低下した(試験板のみ見て何とか分かるレベル)。
1:表面の艶が著しく低下した(試験板のみ見て容易に分かるレベル)。
試験板の端面をテープシールした後、JIS Z2371に準拠した塩水噴霧試験(SST)を72時間行い、錆発生状況を観察し、下記の評価基準で評価した。
5:錆発生なし。
4:錆発生面積が1%未満。
3:錆発生面積が1%以上、3%未満。
2:錆発生面積が3%以上、5%未満。
1:錆発生面積が5%以上。
試験板に180°折り曲げ加工を施し、折り曲げ部外側の外観を下記の評価基準で評価した。折り曲げ加工は20℃雰囲気中で、0.5mmのスペーサーを間に挟んで実施した(一般に1T曲げと呼ばれる)。
5:塗膜に亀裂等の不具合がなく、均一な着色外観である。色落ちも認められない。
4:塗膜に極僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な着色外観である。(試験前の試験板を横に並べて何とか分かるレベル)。
3:塗膜に僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な着色外観である。(試験前の試験板を横に並べると容易に分かるレベル)。
2:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが認められる(試験板のみ見て何とか分かるレベル)。
1:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが著しい(試験板のみ見て容易に分かるレベル)。
試験板に180°折り曲げ加工を施した後、折り曲げ加工部外側のテープ剥離試験を実施した。テープ剥離部の外観を下記の評価基準で評価した。なお、折り曲げ加工は20℃雰囲気中で、0.5mmのスペーサーを間に挟んで実施した(一般に1T曲げと呼ばれる)。
5:塗膜に剥離は認められない。
4:極一部の塗膜に剥離が認められる(ルーペで観察して何とか分かる程度)。
3:一部の塗膜に剥離が認められる(ルーペで観察して分かる程度)。
2:部分的な塗膜に剥離が認められる(目視で容易に分かる程度)。
1:ほとんどの塗膜に剥離が認められる(目視で容易に分かる程度)。
試験板に45°の角度で鉛筆芯で5回線を引き、2回以上傷が入らない鉛筆硬度で評価した。鉛筆は三菱鉛筆社製のユニ鉛筆を使用し、20℃、4.903N(500gf)の荷重条件にて試験し、下記の評価基準で評価した。
5:鉛筆硬度が3H以上
4:鉛筆硬度が2H
3:鉛筆硬度がH
2:鉛筆硬度がF
1:鉛筆硬度がHB以下
試験板をラビングテスターに設置後、エタノールを含浸させた脱脂綿を49.03kPa(0.5kgf/cm2)の荷重で10往復擦った後の皮膜状態を下記の評価基準で評価した。
5:擦り面に全く跡が付かない。
4:擦り面に極僅かに跡が付く(目を凝らして何とか擦り跡が判別できるレベル)。
3:擦り面に僅かに跡が付く(目を凝らすと容易に擦り跡が判別できるレベル)。
2:擦り面に明確な跡が付く(瞬時に擦り跡が判別できるレベル)。
1:擦り面で塗膜が溶解し、下地が露出する。
Claims (15)
- アニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)の水分散体(A)と、 分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体(B)と、 コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)とを含有する水性着色組成物(X)を、金属板の少なくとも片面に塗布し、加熱乾燥することで形成された着色塗膜(α)を有することを特徴とする、クロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記水性着色組成物(X)が硬化剤(D)を更に含有することを特徴とする、請求項1に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記着色顔料(b2)がカーボンブラック(k)を含有し、且つ、前記着色塗膜(α)の膜厚が2〜10μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記カーボンブラック(k)の前記着色塗膜(α)中の含有量をY質量%、前記着色塗膜(α)の厚みをZμmとしたとき、Y×Z≧20、且つ、Y≦15を満足することを特徴とする、請求項3に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記水分散体(B)における前記水溶性アクリル樹脂(b1)固形分の含有量が、前記カーボンブラック(k)の固形分100質量%に対して5〜30質量%であることを特徴とする、請求項3または4に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記カーボンブラック(k)が前記着色塗膜(α)中に数平均粒子径20〜300nmの粒子で分散されていることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記水溶性アクリル樹脂(b1)が構造中に水酸基を含有することを特徴とする、請求項2〜6のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記水溶性アクリル樹脂(b1)が構造中にアミン化合物で中和されたカルボキシル基を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記コロイダルシリカ粒子(c)がアミン化合物で安定化されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記アニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)が構造中にエステル基、ウレタン基、ウレア基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記アニオン性官能基の少なくとも一部がスルホン酸金属塩基であることを特徴とする、請求項10に記載のクロメートフリー塗装金属板。
- 前記アニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)が構造中にビスフェノール構造を更に含有することを特徴とする、請求項10または11に記載のクロメートフリー塗装金属板。
- 前記水性着色組成物(X)が潤滑剤(E)を更に含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- 前記着色塗膜(α)の下層に下地処理層(β)を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のクロメートフリー着色塗装金属板。
- アニオン性官能基を含有する有機樹脂(a)の水分散体(A)と、 分散剤として水溶性アクリル樹脂(b1)を用いて分散された着色顔料(b2)の水分散体(B)と、 コロイダルシリカ粒子(c)の水分散体(C)とを含有することを特徴とする、水性着色組成物(X)。
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