JP2012114021A - 回路パターン評価方法及びそのシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】
走査荷電粒子顕微鏡の評価性能を低下させることなく、スループットの向上化を図る。
【解決手段】
走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された回路パターンの形状を評価する方法において、複数の評価パターンが走査荷電粒子顕微鏡の1視野内に入るように形成された半導体ウェハを走査荷電粒子顕微鏡を用いて撮像して複数の評価パターンを含む画像を取得し、この取得した複数の評価パターンを含む画像の走査荷電粒子顕微鏡の視野に含まれる複数の評価パターンとは異なるパターンを用いて走査荷電粒子顕微鏡を制御して画像の画質を調整し、この画質が調整された走査荷電粒子顕微鏡を制御して複数の評価パターンを含む視野内でイメージシフトにより複数の評価パターンの画像を順次取得し、このイメージシフトにより順次取得した複数の評価パターンの画像を用いてこの複数の回路パターンの形状を評価するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイス回路パターンのレイアウト設計、ならびに半導体ウェハなどの試料上に作成した前記回路パターンを走査荷電粒子顕微鏡により撮像・評価する回路パターン評価方法及びそのシステムに関する。
半導体ウェハに回路パターンを形成する方法として、半導体ウェハ上にレジストと呼ばれる塗布材を塗布し、レジストの上に回路パターンの露光用マスク(レチクル)を重ねてその上から可視光線、紫外線あるいは電子ビームを照射し、レジストを感光(露光)して現像することによって半導体ウェハ上にレジストによる回路パターンを形成し、このレジストの回路パターンをマスクとして半導体ウェハをエッチング加工することにより回路パターンを形成する方法等が採用されている。
近年、半導体デバイスの高速化・高集積化のニーズに応えるため、光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)、露光光源・マスク同時最適化(Source Mask Optimization:SMO)に代表される超解像度露光技術が導入され、マスクパターンの複雑化が進んでいる。特にSMOでは計算機による最適化が必須であり、計算機リソグラフィ(Computational Lithography)と呼ばれている。
半導体デバイスの設計・製造においては、回路パターン形状を評価し、評価結果を設計や製造プロセスへフィードバックする必要がある。パターンの形状評価には、走査荷電粒子顕微鏡の一つである測長用の走査電子顕微鏡(Critical Dimension Scanning Electron Microscope:CD−SEM)が広く用いられている。
CD−SEMは評価パターンのSEM画像を取得して、パターンをサブナノメートルオーダで測長する装置である。SEM画像を用いたパターン形状の評価方法として、(1)いわゆるCD値と呼ばれるラインパターン幅やコンタクトホール径等の寸法を計測する方法、(2)例えば特許文献1(特許第4158384号公報)に開示されたパターン形状と相関の高い画像特徴量を計算する方法、(3)例えば特許文献2(特許第4154374号公報)に開示されたパターンの二次元的な輪郭線を検出する方法等がある。
このような評価を高精度に行うためには、CD−SEMを用いて高倍率・高精細なSEM画像を取得する必要がある。すなわち、ウェハ上の任意の評価パターンに数十万倍の倍率で視野を合わせ、かつ照射する収束電子ビームのフォーカス位置をウェハ表面に調整することが求められる。これらの視野移動、画質調整を含む撮像シーケンスは撮像レシピと呼ばれるファイルを用いて指定する。一度、撮像レシピを作成すると、CD−SEMはオペレータが特に操作しなくても同種のウェハを自動撮像することができる。特許文献3(特開2007−250528号公報)には、前記撮像レシピの自動生成方法が開示されている。
CD−SEMによる評価ニーズの高いパターンとしては主に次の(a)〜(d)が挙げられ、特に(a)〜(c)においては評価パターン数が数千点に及ぶこともある。
(a)EDA(Electronic Design Automation)ツール等に搭載された露光・現像シミュレーションにより出力されるホットスポットと呼ばれるデバイス不良が発生しやすい危険箇所のパターン。
(b)露光・エッチング装置の条件出しのためのテストパターンあるいは実際の量産パターン。
(c)計算機リソグラフィ等において、シミュレーションによる予想形状と実パターン形状とのキャリブレーションのためのテストパターンあるいは実際の量産パターン。
(d)デバイス量産時におけるプロセスモニタリングのため、プロセスの変動を検知し易いパターン。
特許第4158384号 特許第4154374号 特開2007−250528号 特開2000−348658号 特開2002−328015号
前述の通り、半導体デバイスの高速化・高集積化のニーズに対応して、回路パターンの微細化・高密度化が進んでいる。これに伴うマスクパターンの複雑化は転写されるパターン形状のシミュレーション予測を困難にし、特にデバイス開発時における評価パターン点数を飛躍的に増加させた。更に、民生機器の短命化によって半導体デバイスの多品種少量生産の傾向が強くなり、生産立ち上げの効率化が求められている。本発明の目的は、上記した要求に応えるために、評価性能を低下させることなく、走査荷電粒子顕微鏡の高スループット化を図ることが可能な走査荷電粒子顕微鏡の特性に基づく回路パターン評価方法及びそのシステムを提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明では、以下の特徴を有する走査荷電粒子顕微鏡の特性に基づく回路パターン評価方法及びそのシステムとした。
(1)走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを決定する評価パターン群決定ステップと、前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、前記評価パターン決定ステップにおいて決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのうち少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフト可動範囲内に含まれるように前記決定された評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップと、該レイアウト決定ステップでレイアウトが決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのうちの前記距離が前記イメージシフト可動範囲内に含まれるようにレイアウトを決定された前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の視野移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、該撮像レシピ生成ステップで撮像レシピに登録された前記撮像シーケンスに基づき前記評価パターン群決定ステップにおいて決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを撮像するステップと、該撮像するステップで撮像して得られた画像を用いて前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンの形状を評価するステップとを有することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
本方法について補足する。まず、前記イメージシフトとは、ステージの移動を伴わず荷電粒子光学系によって照射する荷電粒子線を偏向し、前記荷電粒子線の試料への照射位置を変更することによって撮像位置を変更することである。他の撮像位置の変更手段としては、半導体ウェハ等の試料を載せたステージを移動させるステージシフトが挙げられるが、ステージシフトはイメージシフトに対し、一般に可動範囲は広いものの、撮像位置の位置決め精度は低いという性質がある。そのため、ステージシフト後は移動誤差を検出するためのアドレッシングを行い、評価パターンへの移動は前記移動誤差を打ち消すようにイメージシフトにより行われる。また、ステージシフト後はオートフォーカス等の画質調整処理を行うことが多い。すなわち、アドレッシング等の処理を含むステージシフトは、イメージシフトに対して多くの処理時間を要することになる。
この点に着目し、本発明はイメージシフト可動範囲を入力し、前記イメージシフト可動範囲内に多くの評価パターンが含まれるように回路パターンのレイアウトを最適化する。撮像時においてイメージシフトによる評価パターン間の視野移動回数を増やし、走査荷電粒子顕微鏡の高スループット化を実現する。
イメージシフト可動範囲内に存在する評価パターン間はイメージシフトにより視野移動するが、イメージシフト可動範囲外の評価パターンへ視野移動する際は一旦ステージシフトを行うことになる。一連の撮像シーケンスにおいてステージシフトを挿まず連続してイメージシフトで視野移動する評価パターン群をイメージシフトグループ(ISグループ)と呼ぶ。すなわち、属するISグループが異なる評価パターン間の移動はステージシフトを伴う。
(2)前記項目(1)のレイアウトはパターン形状評価用に作成されたテストパターンであることを特徴とする回路パターン撮像・評価方法とする。また、複数の評価パターンは、前記半導体ウェハ上に格子状に配置されていることを特徴とする回路パターン評価方法とする。
上記項目(1)は任意のレイアウトに対して適用可能な方法であるが、前記テストパターンはロジックパターン等と比較してレイアウト変更の自由度が高く、本発明の効果が特に期待できる。また、前記評価パターンが格子状に配置されたレイアウトは、同様にレイアウト変更の自由度が高く、かつレイアウト変更が比較的容易であるという利点がある。
(3)前記項目(1)のレイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記走査荷電粒子顕微鏡のイメージシフト可動範囲内になるように、前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離を決定することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
前述の通り、ISグループ内に多くの評価パターンが含まれる程、高スループット化が可能となる。ISグループ内に多くの評価パターンを含めるためには、評価パターン間の距離を縮め、評価パターンを密集させることが有効である。
しかしながら、大きく2つの評価パターン間の距離を縮めた際、前記2つの評価パターン間に存在するパターンが干渉する場合がある。このような場合、評価パターンを中心にある範囲でパターンをトリミングし(2つの評価パターン間に存在するパターンを除去し)、パターンの干渉を避けることを特徴とする。ただし、露光工程における光近接効果(Optical Proximity Effect:OPE)によって、パターンの形成は前記パターンの周囲に存在するパターンからの影響を受ける可能性がある。そのため、評価パターンの撮像視野外に存在するパターンであっても、不用意に除去することは危険である。そこで、OPEの及ぶ範囲を入力し、前記OPEの及ぶ範囲を基にパターンの除去範囲(あるいは評価パターン間の短縮距離)に制約を設けることを特徴とする。
(4)前記項目(1)のレイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて撮像する際の荷電粒子の走査方向が、イメージシフト可動範囲内に存在する少なくとも二つ以上の評価パターンにおいて同一方向となるように決定することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
すなわち、ISグループ内において荷電粒子の走査方向が同一である程、走査方向の変更回数を低減することができる。
(5)前記項目(3)で述べた評価パターンが格子状に配置されたレイアウトを対象とする場合、前記項目(1)のレイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、評価パターンの行数と列数を、イメージシフトによってそれぞれ行方向と列方向に撮像可能な評価パターン数の倍数に近くなるように決定することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
すなわち、理想的な配置として、評価パターンの行数および列数がイメージシフトによって可能な評価パターン数の倍数であり、かつ格子間の間隔が等しければ、全てのISグループに含まれる評価パターン数が最大になる。一方、倍数でなければ一部のISグループに含まれる評価パターン数は少なくなり、評価パターン数に対するステージシフト回数は相対的に増えることになる。そこで前述の通り、なるべく倍数に近くなるようにレイアウトを決定することで高スループット化を図る。
(6)前記項目(1)のレイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、評価パターンのサンプリング方法を基に、イメージシフト可動範囲内に存在するサンプリング後の評価パターン数が多くなるように決定することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
評価パターン数が多い場合、サンプリングにより実際に走査荷電粒子顕微鏡を用いて撮像する評価パターン数を減らす場合がある。また、様々な評価パターンを作成しておき、用途に応じてサンプリングする場合もある。予めどの評価パターンがサンプリングされるか既知であれば、サンプリング後の評価パターンが密集して分布するようにレイアウトを最適化することができる。しかしながら、同一のレイアウトであっても目的や許容される評価時間の違いに応じて、サンプリングの仕方(サンプリングプラン)が異なる場合がある。このようなサンプリングプランの違いに対して、常に良好なスループットを実現するため、想定されるサンプリングプランのバリエーションを基に、前記サンプリングプランのバリエーションに対してISグループに含まれるサンプリング後の評価パターン数がなるべく少なくならないようにレイアウトを決定する。
(7)走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、該複数の回路パターンのうち少なくとも二つ以上の回路パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップと、前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフト可動範囲内の存在する前記少なくとも二つ以上の回路パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、該撮像レシピ生成ステップで登録した前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する評価パターン撮像ステップと、該評価パターン撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの計上を評価するステップとを有することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
本方法について補足する。高スループット化のためには前記イメージシフト可動範囲内に多くの評価パターンを含ませる必要がある。そのため、評価パターンの決定においては、多くの評価パターンが含まれるISグループが多く設定できるように決定する。背景技術で述べた通り、従来、評価パターンの決定は、(a)ホットスポットと呼ばれるデバイス不良が発生しやすい危険箇所であるか、(b)露光・エッチング装置の条件出しに適したパターンであるか、(b)シミュレーションによる予想形状と実パターン形状とのキャリブレーションのために適したパターンであるか、(d)プロセスの変動を検知し易いパターンであるか、等の判断基準、更に欠陥のバリエーション、面内分布等も考慮して決定されている。そのため、評価パターンの決定は、本発明における評価パターンがイメージシフト可動範囲に含まれるかというスループットに関する判断基準だけではなく、従来の判断基準も考慮しながら決定する多目的最適化問題であることを特徴とする。
(8)走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定する評価パターン群決定ステップと、該評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する前に前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像する評価パターン群撮像ステップと、該評価パターン群撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップとを有ことを特徴とする回路パターン評価方法とする。
本方法について補足する。評価性能を低下させることなく、走査荷電粒子顕微鏡の大幅な高スループット化を実現するためには、評価パターン撮像前に適切なアドレッシングならびに画質調整(オートフォーカス、オートスティグマ、オートブライトネス・コントラスト調整、等。詳細は後述)の一部または全てを行う必要がある。そのため、評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に、適切なアドレッシングならびに画質調整が可能なパターンが存在するかという走査荷電粒子顕微鏡の評価性能を判断基準として評価パターンを選択することを特徴とする。また、本発明は前記判断基準のみならず、前記項目(7)と同様に従来の判断基準も考慮しながら決定する多目的最適化問題であることを特徴とする。
(9)走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、該評価パターンからイメージシフト可動範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定、かつ/あるいは、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップと、前記評価パターン群決定ステップで決定された評価パターンに含まれる少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップと、前記評価パターン群決定ステップで決定された評価パターンを撮像する前に前記評価パターンからイメージシフト可動範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録、かつ/あるいは、イメージシフト可動範囲内に存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像する評価パターン群撮像ステップと、該評価パターン群撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップとを有することを特徴とする回路パターン評価方法とする。
すなわち、前記項目(1)(7)(8)で述べたレイアウト設計あるいは評価パターン決定は、それぞれ独立に行われるのではなく、スループットや評価性能、あるいはレイアウト変更の手間等を考慮しながら全体最適化されることを特徴とする。
前記項目(1)〜(9)で述べた通り、本発明の大きな特徴は、レイアウト設計や評価パターンの決定において、評価装置(走査荷電粒子顕微鏡)の仕様及び/又は特性を考慮する点にある。回路パターンの微細化・高密度化に伴いデバイス開発・製造において必要とされる評価要求(欠陥の検出精度/パターンの形状計測精度、スループット、評価パターンの座標等の検査・計測要求)も厳しくなっている。前記評価要求を満たすため、評価装置側の改良が進められてきたが、設計−製造−評価フローの全体最適化を考えたとき、逆に評価装置側の仕様をレイアウト設計や評価パターンの決定において考慮することにより、評価装置の大幅な性能向上を実現することができる。
勿論、特にレイアウト決定に関しては、デバイス性能に代表される本来の仕様を満たす必要があり、またレイアウト変更の手間を考えたとき、評価装置側の仕様を強く反映することは困難な場合がある。しかしながら、評価パターン数の増加に伴い、設計−製造−評価フローにおける評価時間は無視できなくなっており、全体のバランスを考えた最適化が重要である。また、特にテストパターンにおいてはレイアウト変更の自由度が高く、更に多少のレイアウト変更であっても大きな効果が得られる場合があり、本発明が大きな効果を発揮する。
回路パターンのレイアウトや評価パターンの決定に際し、走査荷電粒子顕微鏡の特性を積極的に考慮することで、スループットの大幅な向上、ならびに信頼性の高い評価が実現する。これにより、走査荷電粒子顕微鏡を用いたパターン検証時間を含むデバイス開発全体の短TAT(Turn Around Time:投入から完成までの期間)化が実現する。
本発明の一実施の形態における処理全体のフローを示す図である。 本発明の一実施の形態を実現するためのSEM装置の構成を示す図である。 半導体ウェハ上から放出される電子の信号量を画像化する方法を示す図である。 (a)は評価パターンを撮像するためのSEM装置における撮像シーケンスを示す図、(b)はウェハに形成されたパターンをSEMで撮像する場合のEP撮像範囲を示す図である。 (a)はラインパターンの線幅が側長種の場合、(b)は側長種として2本のラインパターンの間隔の場合、(c)は側長種としてラインパターンの幅とラインパターン間のギャップの場合、(d)は側長種としてコンタクトホールの直径の場合、(e)は側長種として孤立したパターンの短軸長と長軸長の場合、(f)は側長種として2本のラインパターン間のギャップの場合、(g)は側長種としてパターンのコーナー部の形状の場合、(h)はパターンコーナー部の拡大図で設計レイアウトデータとSEM画像の輪郭線とのギャップベクトルを示す図である。 (a)はイメージシフトにより1つの評価パターンを撮像するためのSEM装置における撮像シーケンスを示す図、(b)はイメージシフトにより4つの評価パターンを撮像するためのSEM装置における撮像シーケンスを示す図である。 (a)は隣り合うEP間の距離がイメージシフト可動範囲よりも大きい位置に8つのEPが配置されている状態を示すウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(b)は隣り合うEP間の距離がイメージシフト可動範囲よりも小さい位置に8つのEPを配置した状態を示すウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(c)は(a)に示したパターンレイアウトにおいて8つのEPを全て撮像するのに要する時間と(b)に示したパターンレイアウトにおいて8つのEPを全て撮像するのに要する時間を示す棒グラフである。 (a)はEP間の距離が大きく、イメージシフト範囲内に1つのEPしか含まれない状態を示すウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(b)はイメージシフト範囲内に4つのEPが含まれる状態を示すウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(c)はイメージシフト範囲内に9つのEPが含まれる状態を示すウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(d)は(a)の領域800を拡大して示したウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(e)は(a)の領域800でOPEの及ぶ範囲でパターンをトリミングした状態を拡大して示したウェハ上のパターンのレイアウトを示す図、(f)は(a)の領域800でOPEの及ぶ範囲の間のスペース分だけEP1とEP2とを近づけた状態を拡大して示したウェハ上のパターンのレイアウトを示す図である。 (a)は各イメージシフト可動範囲内に存在する4つのEPの電子線走査方向がそれぞれ異なっている状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)は各イメージシフト可動範囲内に存在する4つのEPの電子線走査方向がそろっている状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(c)はEP1内のパターンのレイアウト図、(d)はEP1内のパターンに対する電子線の走査方向を示す図、(e)はEP2内のパターンのレイアウト図、(f)はEP2内のパターンに対する電子線の走査方向を示す図である。 (a)は35個のEPが5行7列の行列上に配置された状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)は(a)のEPの配置に対してイメージシフト可動範囲を示したウェハ上のパターンのレイアウト図、(c)は35個のEPを6行6列の行列上に配置した状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(d)は(c)のEPの配置に対してイメージシフト可動範囲を示したウェハ上のパターンのレイアウト図である。 (a)はパターンAの線幅とOPCの大きさの関係のバリエーションを示す図、(b)はパターンBの線幅とOPCの大きさの関係のバリエーションを示す図、(c)はパターンCの線幅とOPCの大きさの関係のバリエーションを示す図、(d)はパターンDの線幅とOPCの大きさの関係のバリエーションを示す図である。 (a)は全EPを撮像対象とする場合のイメージシフト可動範囲を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)は線幅とOPCの大きさについて1つおきにサンプリングして全てのパターン種のEPを撮像するようにしたときのイメージシフト可動範囲を示すウェハ上のパターンのレイアウト図である。 (a)は全EPを撮像対象とする場合のイメージシフト可動範囲を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)は線幅とOPCの大きさについて1つおきにサンプリングして全てのパターン種のEPを撮像するようにEPのレイアウトを変更したときのイメージシフト可動範囲を示すウェハ上のパターンのレイアウト図である。 (a)は2種類のEPがウェハの面内に分布している状態で5点のEPを選択した場合に、イメージシフト範囲に各EPが1つしか入っていない状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)はEPの種類に偏りがある状態で5箇所のイメージシフト可動範囲内に15点のEPが含まれるように5箇所のイメージシフト可動範囲を設定した状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図、(c)はEPの種類に偏りがないようにして5箇所のイメージシフト可動範囲内に15点のEPが含まれるように5箇所のイメージシフト可動範囲を設定した状態を示すウェハ上のパターンのレイアウト図である。 (a)はEPの決定バリエーションを示す図で、アドレッシング用のパターンは存在するがオートスティグマ調整用のパターンが存在しない場合のウェハ上のパターンのレイアウト図、(b)はEPの決定バリエーションを示す図で、アドレッシング用のパターンとオートスティグマ調整用のパターンとが存在する場合のウェハ上のパターンのレイアウト図である。 (a)は本発明の一実施の形態を実現するための装置システムの構成を示す図、(b)は(a)における1606、1608、1609、1610、1612〜1615を一つの装置に統合した装置システムの構成を示す図である。 本発明の一実施の形態のGUIを示す図である。 (a)は図17に示したGUIの表示ウィンドウ1707〜1710の表示バリエーションを示す図であって、アドレッシングや画質調整用のパターンの表示を更に加えた状態を示す図、(b)はマウス等で手動によりパターンを追加する状態を示す図、(c)はマウス等で手動により追加したパターンをオートスティグマ用パターンとして利用する状態を示す図、(d)は手動で追加する複数のパターンを表示するGUI、(e)はEPを複数のセグメンテーション領域に分割した状態を示す図、(f)は(e)の表示に対してセグメンテーション領域を変更して表示した例を示す図、(g)は(e)で表示したセグメンテーション間の距離を短縮して表示した例を示す図である。
本発明は、走査荷電粒子顕微鏡を用いて、半導体ウェハなどの試料上のパターンを、評価性能を低下させることなく、高速に評価する方法を提供する。以下、本発明に係る実施の形態を、走査荷電粒子顕微鏡の一つである走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、走査型イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope:SIM)又は走査型透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope:STEM)等の走査荷電粒子顕微鏡にも応用することが可能である。また、SEMのバリエーションとして、先に述べたCD−SEM以外にも、欠陥レビューSEM(Defect Review Scanning Electron Microscope:DR−SEM)等に応用することが可能である。
更に以降の説明では、回路パターンのレイアウトとしてテストパターンを例に説明するが、本発明はロジックやメモリ等の任意の回路パターンに適用可能である。また、本発明は半導体デバイスに限らず、多くの評価点を有する試料の高速撮像に適用することも可能である。
1. 概要
図1に本発明の一実施の形態に関する処理全体のフローを示す。本実施の形態は、評価対象となる試料上の回路パターンのレイアウトデータ入力(S101)、評価装置(SEM)を用いて撮像すべき回路パターン(評価パターン)の座標入力(S102)、評価要求入力(欠陥の検出精度/パターンの形状計測精度、スループット、撮像条件等の検査・計測要求)(S103)、評価装置の仕様入力(イメージシフト可動範囲、設定可能撮像条件、各撮像条件と検出精度/計測精度の関係、撮像シーケンスとスループットの関係等)(S104)、許容レイアウト変更仕様入力(パターンの配置/サイズ/形状等に関する許容変更範囲や光近接効果(Optical Proximity Effect:OPE)の及ぶ範囲等)(S105)を行い、レイアウト・撮像ポイント・撮像シーケンスの最適化を行い(S106)、レイアウト出力(S107)、評価パターンの座標決定(S108)、撮像条件・撮像シーケンスの決定(S109)を行う。
ここで前記撮像条件とは、評価パターンあるいはアドレッシング/画質調整用パターンの撮像における電子顕微鏡の加速電圧(Vacc)やプローブ電流(Ip)、電子ビームの走査方向や走査範囲(撮像視野。以降、Field of view:FOVと呼ぶ)、加算フレーム数や、前記FOV内における照射電子線の走査方向等が含まれる。また、S107〜S109で決定したレイアウト/評価パターン/撮像条件・撮像シーケンスで撮像した際の、検査・計測性能(欠陥の検出精度/パターンの計測精度、スループット等)を予測して出力し(S110)、これを最適化結果とあわせてGUIに表示してユーザに提示する(S111)。ユーザはGUIに表示された前記予測された検査・計測性能を基に、S106における最適化エンジンのルール変更やS103で入力した評価要求やS105で入力した許容レイアウト変更仕様を必要に応じて変更し、再度S106で最適化を行うことができる。
本実施の形態の大きな特徴は、レイアウト設計や評価パターンの決定において、評価装置(SEM)の仕様を考慮する点にある。回路パターンの微細化・高密度化に伴いデバイス開発・製造において必要とされる評価要求(欠陥の検出精度/パターンの形状計測精度、スループット、評価パターンの座標等の検査・計測要求)も厳しくなっている。前記評価要求を満たすため、評価装置側の改良が進められてきたが、設計−製造−評価フローの全体最適化を考えたとき、逆に評価装置側の仕様をレイアウト設計や評価パターンの決定において考慮することにより、評価装置の大幅な性能向上を実現することができる。
勿論、特にレイアウト決定に関しては、デバイス性能に代表される本来の仕様を満たす必要があり、またレイアウト変更の手間を考えたとき、評価装置側の仕様を強く反映することは困難な場合がある。しかしながら、評価パターン数の増加に伴い、設計−製造−評価フローにおける評価時間は無視できなくなっており、全体のバランスを考えた最適化が重要である。また、特にテストパターンにおいてはレイアウト変更の自由度が高く、更に多少のレイアウト変更であっても大きな効果が得られる場合があり、本発明が大きな効果を発揮する。
2. SEM
2.1 SEM構成要素
図2に試料の二次電子像(Secondary Electron:SE像)あるいは反射電子像(Backscattered Electron:BSE像)を取得するSEMの構成概要のブロック図を示す。また、SE像とBSE像を総称してSEM画像と呼ぶ。また、ここで取得される画像は測定対象を垂直方向から電子ビームを照射して得られたトップダウン画像、あるいは任意の傾斜させた方向から電子ビームを照射して得られたチルト像の一部または全てを含む。
電子光学系202は内部に電子銃203を備え、電子線204を発生する。電子銃203から発射された電子線はコンデンサレンズ205で細く絞られた後、ステージ221上におかれた試料である半導体ウェハ201上において電子線が焦点を結んで照射されるように、偏向器206および対物レンズ208により電子線の照射位置と絞りとが制御される。
電子線を照射された半導体ウェハ201からは、2次電子と反射電子が放出され、ExB偏向器207によって照射電子線の軌道と分離された2次電子は2次電子検出器209により検出される。
一方、反射電子は反射電子検出器210および211により検出される。反射電子検出器210と211とは互いに異なる方向に設置されている。2次電子検出器209および反射電子検出器210および211で検出された2次電子および反射電子はA/D変換機212、213、214でデジタル信号に変換され、処理・制御部215に入力されて、画像メモリ217に格納され、CPU216で目的に応じた画像処理が行われる。
図2では反射電子像の検出器を2つ備えた実施例を示したが、前記反射電子像の検出器をなくすことも、数を減らすことも、数を増やすことも可能である。
図3に半導体ウェハ307上に電子線を走査して照射した際、半導体ウェハ上から放出される電子の信号量を画像化する方法を示す。電子線は、例えば図3(a)に示すようにx、y方向に301〜303又は304〜306のように走査して照射される。電子線の偏向方向を変更することによって走査方向を変化させることが可能である。x方向に走査された電子線301〜303が照射された半導体ウェハ上の場所をそれぞれG1〜G3で示す。同様にy方向に走査された電子線304〜306が照射された半導体ウェハ上の場所をそれぞれG4〜G6で示す。
前記G1〜G6において放出された電子の信号量は、それぞれ図3(b)に示した画像309における画素H1〜H6の明度値になる(G、Hにおける添字1〜6は互いに対応する)。308は画像上のx、y方向を示す座標系である(Ix-Iy座標系と呼ぶ)。
このように視野内を電子線で走査することにより、画像フレーム309を得ることができる。また実際には同じ要領で前記視野内を電子線で何回か走査し、得られる画像フレームを加算平均することにより、高S/Nな画像を得ることができる。加算フレーム数は任意に設定可能である。
図2に示す装置を用いて測定対象を任意の傾斜角方向から観察したチルト像を得る方法としては(1)電子光学系より照射する電子線を偏向し、電子線の照射角度を傾斜させて傾斜画像を撮像する方式(ビームチルト方式と呼ぶ。例えば特許文献4(特開2000−348658号公報)参照)、(2)半導体ウェハ等の試料を移動させるステージ121自体を傾斜させる方式(ステージチルト方式と呼ぶ。図1においてはx-y-z座標系200に対してチルト角222でステージが傾斜している)、(3)電子光学系自体を機械的に傾斜させる方式(鏡筒チルト方式と呼ぶ)等がある。
図2中の処理・制御部215は、CPU216と画像メモリ217を備えたコンピュータシステムであり、撮像レシピを基に評価対象となる回路パターンを含む領域を評価パターンとして撮像するため、ステージコントローラ219や偏向制御部220に対して制御信号を送る、あるいは半導体ウェハ201上の任意の評価パターンの撮像画像に対し計測レシピを基に各種画像処理を行う等の処理・制御を行う。撮像レシピ、計測レシピの詳細については後述する。
また、処理・制御部215は処理端末218(ディスプレイ、キーボード、マウス等の入出力手段を備える)と接続されており、ユーザに対して画像等を表示する、あるいはユーザからの入力を受け付けるGUI(Graphic User Interface)を備える。
221はXYステージであり、半導体ウェハ201を移動させ、前記半導体ウェハの任意の位置の画像撮像を可能にしている。XYステージ221により撮像位置を変更することをステージシフト、例えば偏向器206により電子線を偏向することにより観察位置を変更することをイメージシフトと呼ぶ。一般にステージシフトは可動範囲は広いがSEMで数万倍から数十万倍の拡大倍率で試料を観察するためには撮像位置の位置決め精度が低く、逆にイメージシフトは可動範囲は狭いが撮像位置の位置決め精度が高いという性質がある。
図2中のレシピ生成部223は、撮像レシピ作成装置224、計測レシピ作成装置225を備えたコンピュータシステムである。レシピ生成部223は処理端末226と接続されており、生成したレシピをユーザに表示する、あるいはユーザからのレシピ修正を受け付けるGUIを処理端末226上に備える。
図2中のレイアウト作成・評価パターン決定部227は、レイアウト作成装置228、評価パターン決定装置229を備えたコンピュータシステムである。レイアウト作成・評価パターン決定部227は処理端末230と接続されており、生成したレイアウトあるいは決定した評価パターンの座標をユーザに表示する、あるいはユーザからのレイアウト/評価パターン座標の修正を受け付けるGUIを備える。
前述の処理・制御部215、レシピ生成部223、レイアウト作成・評価パターン決定部227はネットワーク231を介して情報の送受信が可能である。ネットワークにはストレージ233を有するデータベースサーバ232が接続されており、(a)レイアウトデータ(マスク設計データ(OPCなし/あり)、ウェハ転写パターン設計データ)、(b)評価パターン群の座標値、(c)生成された撮像・計測レシピ、(d)撮像した画像、(e)評価結果(パターン測長値、画像特徴量、パターン輪郭線等)、(f)レイアウト/評価パターン/撮像・計測レシピの決定ルールの一部または全てを、品種、製造工程、日時、データ取得装置等とリンクさせて保存・共有することが可能である。215、223、227、232で行われる処理は、任意の組合せで複数台の装置に分割、あるいは統合して処理させることが可能である。また、処理端末218と226及び230は共有することも可能である。
2.2 撮像レシピ
撮像レシピと計測レシピについて詳細を説明する。
まず、撮像レシピとは、評価対象となる撮像領域を位置ずれなく、かつ高精細に撮像するための撮像シーケンスや撮像条件を指定するファイルである。
図4に評価パターン(以降、EPと呼ぶ)を撮像するための代表的な撮像シーケンスを示す。図4(b)ではウェハ上のパターンレイアウト409におけるEP416の位置を太枠で表示しており、これはSEMでのEP撮像範囲(FOV)を示す。
まず図4(a)のステップS401において試料である半導体ウェハをSEM装置のステージ221上に取り付ける。ステップS402においてSEMに取り付けられた光学顕微鏡等でウェハ上のパターンを低倍観察することにより、ウェハの大きな原点ずれやウェハの回転を補正する(グローバルアライメントと呼ばれる)。
ステップS403において、処理・制御部215の制御及び処理により、電子線の垂直入射位置がウェハ上のMove座標(以降、MP)と呼ばれる座標になるようにステージ221を移動(ステージシフト)する。偏向器206により電子線を偏向することにより前記MPを中心にある範囲で電子線照射位置を移動させることができる。
電子光学系によっては、MPから離れた場所においても電子線をウェハに対して垂直に近い角度で照射することも可能であり、前記MPはイメージシフト可動範囲の中心と定義してもよい。図4(b)ではMPを十字マーク410、MPが410であるときのイメージシフト可動範囲を点線枠411で表現している。ちなみに、本例ではイメージシフト可動範囲を正方領域としたが、電子光学系によっては円領域等もありうる。通常、電子線照射位置がMPから離れるとウェハに対する電子線照射角が多少傾く。よって、EPをなるべく垂直方向から撮像するため、図4(b)のようにMPをEPの中心に設定することが多い。
ステップS404において、撮像位置をイメージシフトによりアドレッシングパターン412(以降、APと呼ぶ)に移動して撮像し、撮像の位置ずれ量を推定する。ここでAPについて説明を加える。EPを観察する場合、ステージシフトにより直接EPを観察しようとすると、ステージの位置決め精度により、大きく撮像位置がすれてしまう危険性がある(前記ステップS403においてMPにステージシフトしているが、実際にはステージシフト誤差分だけずれた位置にシフトしている)。そこで、一旦位置決め用として予め撮像位置と撮像位置のパターン(テンプレート)とが与えられたAPにイメージシフトし、撮像する。前記テンプレートは撮像レシピに登録されるので、以降、登録テンプレートと呼ぶ。APはEPからイメージシフトにより移動可能な範囲(点線枠411)から選択する。
また、APはEPに対して一般に低倍視野であるため、多少の撮像位置のずれに対しても、撮像したいパターンが全てに視野外になる危険性は低い。そこで、予め登録されたAPの登録テンプレートと、実際に撮像されたAPのSEM像とをマッチングすることにより、APにおける撮像箇所の位置ずれ量を推定することができる。
AP、EPの座標値は既知なので、AP−EP間の相対変位量を求めることができ、かつAPにおける位置ずれ量も前述のマッチングにより推定できるため、前記相対変位量から前記位置ずれ量を差し引くことにより、位置ずれ量をキャンセルしたAP−EP間の相対変位量が分かる。前記相対変位量分だけ、位置決め精度の高いイメージシフトによって移動することにより、高い座標精度でEPを撮像することが可能となる。
そのため、登録されるAPは、(1)EPからイメージシフトにより移動可能な距離に存在するパターンであり(加えて、EPにおける電子線照射による汚染物質の付着(コンタミネーション)やパターンシュリンクの発生を抑えるためAPのFOVにEPのFOVを含まないことを条件とする場合もある)、(2)APのFOVはステージの位置決め精度を加味して前記ステージシフトの予想誤差よりも大きく、(3)APにおけるパターン形状あるいは明度パターンが特徴的であり、登録テンプレートと実際に撮像したAPのSEM像とのマッチングがし易い等の条件を満たしていることが望ましい。どの場所をAPとして選択するかに関しては、従来SEMオペレータがマニュアルで行っていたが、特許文献3では、APの選択を含む撮像シーケンスの自動生成方法が開示されている。
撮像レシピに登録するAPにおけるテンプレートは設計レイアウトデータ、あるいはSEM画像、あるいは特許文献5(特開2002−328015号公報)に開示されているように画像テンプレートの登録のためだけに撮像を行うのを避けるため、一旦設計レイアウトデータをテンプレートとして登録しておき、実際の撮像時に得たAPのSEM画像をテンプレートとして再登録する等のバリエーションが考えられる。
次にステップS405において、処理・制御部215の制御及び処理に基づいて、イメージシフトにより撮像位置をオートフォーカスパターン413(以降、AFと呼ぶ)に移動して撮像し、オートフォーカス調整のパラメータを求め、該求められたパラメータに基づいてオートフォーカス調整を行う。
ここでAFについて説明を加えておく。撮像時には鮮明な画像を取得するためオートフォーカスを行うが、試料に電子線を長く照射するとコンタミネーションやパターンシュリンクが発生してしまう。そこで、EPにおけるコンタミネーションやパターンシュリンクを抑えるため、一旦EP周辺の座標をAFとして観察し、オートフォーカスのパラメータを求めてから前記パラメータを基にEPを観察するという手段がとられる。そのため、登録されるAFは、(1)AP、EPからイメージシフトにより移動可能な距離に存在するパターンであり、かつAFのFOVにEPのFOVは含まれない、(2)オートフォーカスをかけ易いパターン形状をもつ(フォーカスずれに起因する像のぼけを検出し易い)等の条件を満たしていることが望ましい。
次にステップS406において、処理・制御部215の制御及び処理に基づいて、イメージシフトにより撮像位置をオートスティグマパターン414(以降、ASTと呼ぶ)に移動して撮像し、オートスティグマ調整のパラメータを求め、該求められたパラメータに基づいてオートスティグマ調整を行う。ここでASTについて説明を加えておく。撮像時には歪みのない画像を取得するため収束させた電子線の断面形状をスポット状になるように非点収差補正を行うが、AFと同様、試料に電子線を長く照射するとコンタミネーションやパターンシュリンクが発生してしまう。
そこで、一旦EP近くの座標をASTとして観察し、非点収差補正のパラメータを求めてから前記パラメータを基にEPを観察するという手段がとられる。そのため、登録されるASTは、(1)AP、EPからイメージシフトにより移動可能な距離に存在するパターンであり、かつASTのFOVにEPのFOVは含まれない、(2)非点収差補正をかけ易いパターン形状をもつ(非点収差に起因する像のぼけを検出し易い)等の条件を満たしていることが望ましい。
次にステップS407において、処理・制御部215の制御及び処理に基づいて、イメージシフトにより撮像位置をオートブライトネス&コントラストパターン415(以降、ABCCと呼ぶ)に移動して撮像し、ブライトネス・コントラスト調整のパラメータを求め、該求められたパラメータに基づいてオートブライトネス・コントラスト調整を行う。
ここでABCCについて説明を加えておく。撮像時には適切な明度値及びコントラストをもつ鮮明な画像を取得するため、例えば二次電子検出器209におけるフォトマル(光電子増倍管)の電圧値等のパラメータを調整することよって、例えば画像信号の最も高い部分と最も低い部分とがフルコントラストあるいはそれに近いコントラストになるように設定するが、AFと同様、試料に電子線を長く照射するとコンタミネーションやパターンシュリンクが発生してしまう。
そこで、一旦EP近くの座標をABCCとして観察し、ブライトネス・コントラスト調整のパラメータを求めてから前記パラメータを基にEPを観察するという方法がとられる。
そのため、登録されるABCCは、(1)AP、EPからイメージシフトにより移動可能な距離に存在するパターンであり、かつABCCのFOVにEPのFOVは含まれない、(2)ABCCにおいて調整したパラメータを用いてEPを撮像した際に良好なブライトネス・コントラストが得られるために、ABCCはEPにおけるパターンに類似したパターンである等の条件を満たしていることが望ましい。
なお、前述したステップS404〜S407におけるAP、AF、AST、ABCCの撮像は場合によって、一部が省略される、あるいは順番が入れ替わる、あるいはAP、AF、AST、ABCCの座標で重複するものがある(例えばオートフォーカス、オートスティグマを同一箇所で行う)等のバリエーションがある。更に前述の撮像シーケンスの例において、例えばAFはEP撮像用であったが、AP用のAFを設定し、AP撮像前にAP用AFを撮像してオートフォーカス処理を行う場合もある。
最後にステップS408においてイメージシフトにより撮像箇所をEP416に移動して撮像を行う。撮像レシピには前述の撮像パターン(EP、AP、AF、AST、ABCC)の座標や撮像シーケンス、撮像条件等の情報が書き込まれており、SEMは前記撮像レシピに基づきEPを観察する。
2.3 計測レシピ
次に計測レシピとは、撮像したSEM画像から撮像対象の形状計測や欠陥検出等の評価を行う手順を指定するファイルである。形状評価方法としては、背景技術で述べた通り、(1)いわゆるCD値と呼ばれるラインパターン幅やコンタクトホール径等の寸法を計測する方法、(2)例えば特許文献1に開示されたパターン形状と相関の高い画像特徴量を計算する方法、(3)例えば特許文献2に開示されたパターンの二次元的な輪郭線を検出する方法等がある。
計測対象としては、ラインパターンの線幅計測、ラインパターン間のギャップ計測、ライン端部の後退量、コンタクトホール径の計測、光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)形状の計測等が挙げられ、以降、このような計測のバリエーションを測長種と呼ぶ。
図5に測長種の例を示す。同図において501、504、508、512、515、519、523はEPのFOVを示している。図5(a)はラインパターン502の線幅503の計測、同図(b)は2本のラインパターン505−506間のスペース507の計測、同図(c)はラインパターン509のライン端とラインパターン510間のギャップ511の計測、同図(d)はコンタクトホール513の直径514の計測、同図(e)はパターン516の短軸長517/長軸長518の計測、同図(f)は2本のラインパターン520−521間のギャップ522の計測、同図(g)はパターン524のコーナ部525の形状計測の例である。同図(h)はコーナ部525の拡大図であり、点線で示した設計レイアウトデータ526とSEM画像上のパターン輪郭線524とのギャップベクトル527を計測している。
このような計測値を得るためには、得られたSEM画像を画像処理し、パターンの境界位置(エッジ)を検出する必要がある。前記画像処理のアルゴリズムや処理パラメータは計測レシピに保存され、SEMは前記計測レシピに基づき、SEM画像の評価を行う。
本実施の形態では前述のような切り分けで撮像レシピ、計測レシピという言葉を用いる。ただし、前記撮像レシピ、計測レシピの切り分けは一実施例であり、各レシピで指定される各設定項目は、任意の組み合わせで管理することが可能である。よって前記撮像レシピ、計測レシピを特に区別しない場合、両者を合わせて単にレシピと呼ぶ。
2.4 イメージシフトによる高速撮像
前述の通り、ステージシフトはイメージシフトに対し、一般に可動範囲は広いものの、撮像位置の位置決め精度は低いという性質がある。そのため、ステージシフト後は移動誤差を検出するためのアドレッシングを行い、評価パターンへの移動は前記移動誤差を打ち消すようにイメージシフトにより行われる。また、ステージシフト後はオートフォーカス等の画質調整処理を行うことが多い。すなわち、アドレッシング等の処理を含むステージシフトは、イメージシフトに対して多くの処理時間を要することになる。よって、なるべく多くの視野移動をイメージシフトで行い、ステージシフト回数を減らすことができれば、SEMのスループット向上が期待できる。
図6(a)は図4(b)と同様、EP606(斜線でハッチングされた四角で表示)を撮像する際の撮像シーケンスを示したものである。MP602(十字マークで表示)にステージシフトした後、イメージシフト可動範囲603(点線枠で表示)内に存在するAP604、AF605に順次イメージシフトし、それぞれアドレッシング、オートフォーカスを行い、最後にEP606を撮像する。
本例は図4に示したオートスティグマ調整、オートブライトネス・コントラスト調整は行わない例である。図6ではx-y座標系におけるMP、AP、AF、EPの位置関係のみ示し、レイアウト(回路パターン)は省略して描画していないが、レイアウトの一部を切り出した601上には、例えば図4(b)409上に描かれたようなパターンがあり、パターン形状を基に適切なAP604、AF605が設定されているとする。本撮像シーケンスでは1つのEPに対し、1回のステージシフトが行われている。
図6(b)においても同様にMP608にステージシフトした後、イメージシフト可動範囲609(点線枠で表示)内に存在するAP611、AF612に順次イメージシフトし、それぞれアドレッシング、オートフォーカスを行う。しかし図6(b)においては、イメージシフト可動範囲609内には613〜616で示された4つのEP(EP1〜EP4)が含まれており、順にイメージシフトにより視野移動することが可能である。つまり、本撮像シーケンスでは4つのEPに対し、1回のステージシフトで済むことになる。
また、イメージシフト可動範囲は撮像パターン(EP、AP、AF、AST、ABCC)毎に異なる場合がある。すなわち、最低条件としてMPからイメージシフトによる電子線照射位置の移動限界範囲(例えば609)内であればイメージシフトによる視野移動/撮像は可能であるが、画質や撮像画像を用いた各種処理の精度を考えた場合、撮像位置はMPに近い方(電子線入射角が垂直に近い方)が望ましい。特にEPにおいては精度の高いパターン形状の計測を行うために、例えばAPと比べて電子線の入射角に対する許容値が厳しい場合がある。そのため例えば図6(b)に図示するように、APに対するイメージシフト可動範囲は点線枠609で与えるが、EPに対するイメージシフト可動範囲は前記点線枠609より狭い点線枠610で与えることが可能である。
EPに対するイメージシフト可動範囲を点線枠610で与えた場合、MP608へのステージシフトの後、イメージシフトにより撮像可能なEPはEP2(614)、EP3(615)の2つとなり、残るEP1(613)、EP4(616)を撮像するためには、再びステージシフトを行う必要がある。一連の撮像シーケンスにおいてステージシフトを挿まず連続してイメージシフトで視野移動する評価パターン群をイメージシフトグループ(ISグループ)と呼ぶ。すなわち、属するISグループが異なる評価パターン間の移動はステージシフトを伴う。
図6(b)においてEPに対するイメージシフト可動範囲を点線枠609で与えた場合、EP1〜EP4は同一のISグループに属することになり、EPに対するイメージシフト可動範囲を点線枠610で与えた場合、EP2、EP3が同一のISグループに属することになる。
以降の説明では、撮像パターン毎のイメージシフト可動範囲の違いはないものとするが、前述のように、撮像パターン毎にイメージシフト可動範囲が異なる場合においても本発明は適用可能である。
3. レイアウト変更
本実施の形態は、SEMを用いて撮像すべき複数の回路パターン(評価パターン)を決定する評価パターン群決定ステップ(図1中のステップS102)と、SEMにおけるイメージシフト可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップ(ステップS104)と、前記評価パターン群に含まれる少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフト可動範囲内に含まれるように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップ(ステップS106)と、イメージシフト可動範囲内の存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の視野移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像することを特徴とする。
すなわち本実施の形態ではイメージシフト可動範囲を入力し、前記イメージシフト可動範囲内に多くの評価パターンが含まれるように回路パターンのレイアウトを最適化する。撮像時においてイメージシフトによる評価パターン間の視野移動回数を増やし、SEMの高スループット化を実現する。
更に本実施の形態の対象となるレイアウトの一つはパターン形状評価用に作成されたテストパターンであることを特徴とする。また、同じく本実施の形態の対象となるレイアウトにおける複数の評価パターンは、半導体ウェハ上に格子状に配置されていることを特徴とする。勿論、本実施の形態は任意のレイアウト/評価パターンに対して適用可能な方法であるが、前記テストパターンはロジックパターン等と比較してレイアウト変更の自由度が高く、本発明の効果が特に期待できる。また、前記評価パターンが格子状に配置されたレイアウトは、同様にレイアウト変更の自由度が高く、かつレイアウト変更が比較的容易であるという利点がある。
次に前記レイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定に関していくつかの実施例を述べる。
3.1 EP間の距離に基づくレイアウト変更
本実施の形態におけるレイアウト・撮像パターン・撮像シーケンス最適化(図1中ステップS106)におけるレイアウトの決定は、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離がSEMのイメージシフト可動範囲内になるように、前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離を決定することを特徴とする。
前述の通り、同じISグループ内に多くの評価パターンが含まれる程、高スループット化が可能となる。同じISグループ内に多くの評価パターンを含めるためには、評価パターン間の距離を縮め、評価パターンを密集させることが有効である。図7(a)(b)は共に8つのEP(EP1〜EP8)に対する撮像シーケンスを示している。
図7(a)では斜線でハッチングされた8つの四角701〜708が、それぞれEP1〜EP8のFOVを示している。各FOV内には、例えば図5(a)〜(g)で示されたようなパターンが含まれている。本例は、任意の隣り合う2つのEP間の距離(2つのEPのFOVを含む範囲とする)がイメージシフト可動範囲よりも大きい例である。すなわち、例えばEP1−EP2間のX方向の距離733が、図4(b)に示したイメージシフト可動範囲411のX方向の幅417より大きく、同様にEP1−EP5間のY方向の距離734が、図4(b)に示したイメージシフト可動範囲411のY方向の幅418より大きい。そのため、任意のEP間の移動には全てステージシフトを伴うことになり、EP毎にMP、AP、AFを設定する必要がある(本例はAST、ABCCを設定しない例である)。
EP1〜EP8(701〜708)を撮像するためのMP、AP、AFはそれぞれMP1〜MP8(709〜716)、AP1〜AP8(717〜724)、AF1〜AF8(725〜732)である。8つのEP(EP1〜EP8)を全て撮像するのに要する時間は簡易的に図7(c)の上段の棒グラフのように表すことができる。同グラフにはA〜Dが書かれた箱が描かれており、それぞれ、A:ステージシフト、B:アドレッシング、C:オートフォーカス、D:EP撮像に要する時間を示している。
図7(a)の撮像シーケンスの一例として、まずEP1(701)を撮像するため、MP1(709)にステージシフトし、AP1(717)にイメージシフトしてアドレッシングを行い、AF1(725)にイメージシフトしてオートフォーカスを行い、最後にEP1(701)にイメージシフトして撮像する。本撮像シーケンスに要する時間が図7(c)の755に相当する。これを1セットとして、残るEP2〜EP8を撮像するには、前記1セットをあと7回繰り返すことになる。そのため、EP1〜EP8を全て撮像するのに要する時間は図7(c)上段の「(a)のケース」と表示した棒グラフのように1セットに要する時間755の8倍の長さで表すことができる。
イメージシフトによる移動回数を増やすため、レイアウトを変更し、EP間の距離を縮めた例が図7(b)である。本例は図7(a)と同じく斜線でハッチングされた8つの四角735〜742で表された8つのEP(EP1〜EP8)を撮像する例であるが、任意の隣り合う2つのEP間の距離がイメージシフト可動範囲よりも小さい例である。すなわち、例えばEP1−EP2間のX方向の距離751が、図4(b)に示したイメージシフト可動範囲411のX方向の幅417より小さく、同様にEP1−EP5間のY方向の距離752が、図4(b)に示したイメージシフト可動範囲411のY方向の幅418より小さい。そのため、例えばMPをMP1(743)に設定した際のイメージシフト可動範囲を示す点線枠749内にEP1(735)、EP2(736)、EP5(739)、EP6(740)が含まれる。
EP1、EP2、EP5、EP6を撮像するためのMP、AP、AFはそれぞれMP1(743)、AP1(745)、AF1(747)である。すなわち、MPをMP1に設定した場合、この4つのEPはイメージシフトによる視野移動が可能であることから同じISグループに属することになり、MP、AP、AFはISグループに対し1つでよい。
同じISクループに属するEP群で共有するMP、AP、AFという意味で、共有MP、共有AP、共有AFと呼ぶ。また、図の表記方法として、ISグループの番号は753、754のように四角枠内に数字で表す(イメージシフト可動範囲749に囲まれるEP群のISグループの番号は四角枠753内に書かれた1:ISグループ1と記す、イメージシフト可動範囲750に囲まれるEP群のISグループの番号は四角枠754内に書かれた2:ISグループ2と記す)。
ISグループ1と同様、ISグループ2の共有MP、共有AP、共有AFはそれぞれ744、746、748で与えられる。すなわち、図示の通り8つのEPは二つのISグループに分けることができる。8つのEP(EP1〜EP8)を全て撮像するのに要する時間は簡易的に図7(c)の下段の「(b)のケース」と表示した棒グラフのように表すことができる。
図7(b)の撮像シーケンスの一例として、まずEP1(735)、EP2(736)、EP5(739)、EP6(740)を撮像するため、MP1(743)にステージシフトし、AP1(745)にイメージシフトしてアドレッシングを行い、AF1(747)にイメージシフトしてオートフォーカスを行い、その後、順にEP1(735)、EP2(736)、EP5(739)、EP6(740)にイメージシフトしてそれぞれ撮像する。本撮像シーケンスに要する時間が図7(c)の756に相当する。これを1セットとして、残るEP3(737)、EP4(738)、EP7(741)、EP8(742)を撮像するには、前記1セットをあと1回繰り返すことになる。そのため、EP1〜EP8を全て撮像するのに要する時間は図7(c)下段の棒グラフのように1セットに要する時間756の2倍の長さで表すことができる。
図7(a)(b)は同数のEP撮像であるが、図7(c)の上下段のグラフを比較すると、EP間の距離を短縮してISグループを形成することにより、大幅な高スループット化が実現できることが分かる。
図8はEP間の距離短縮のバリエーションを示す図である。図8(a)〜(c)では、例えばEP1(801)、EP2(802)に代表される評価パターンが格子状に配置されている(EPは斜線でハッチングされた四角で表示)。図8(a)〜(c)は同数のEPの撮像例であるが、レイアウトに関して(a)(b)(c)の順でEP間の距離が小さくなっている点が異なる。図8(a)ではEP間の距離が大きくイメージシフト可動範囲803内に1つのEPしか含めることができない。EP間の距離を小さくするにつれ、図8(b)では2×2=4、図8(c)では3×3=9個のEPをイメージシフト可動範囲803内に含めることができ、より高速な撮像が可能となる。
図8(b)(c)のいずれも、一つのISグループにおけるイメージシフト可動範囲しか図示していないが、残るEPについても前述の通り、図8(b)であれば2×2=4、図8(c)であれば3×3=9の単位でEPをISグループに含めることができる。勿論、各ISグループのイメージシフト可動範囲内には良好なAP、AF等のアドレッシングあるいは画質調整用のパターン(図示せず)が存在する前提である。
より大幅な高スループット化を実現するには、よりEP間の距離を小さくする必要がある。ところが、大きくEP間の距離を縮めた際、前記EP間に存在するパターンが干渉する場合がある。このような場合、EPを中心にある範囲でパターンをトリミングし(EP間に存在するパターンを除去し)、パターンの干渉を避けることを特徴とする。
図8(d)(e)はEP1(801)、EP2(802)を例にパターンのトリミング方法について説明する図である。図8(d)は図8(a)における領域800を拡大表示したものであり、図8(a)では省略して描画していなかったレイアウト(回路パターン)を描画している。回路パターン例としてEP1(801)の付近に5本のラインパターン804、EP2の付近にも同じく5本のラインパターン805が存在している。EP1をFOV801でSEM撮像し、5本のラインパターン804の中央のラインパターンの線幅806を計測する。EP2についても同様に線幅807を計測する。
EP間の距離を小さくするため、5本のラインパターン804、805間のスペースを小さくしたのが、図8(b)(c)であり、スペース810の範囲内であれば、パターン間の干渉なく、5本のラインパターン804、805間のスペースを小さくすることができる。ところがスペース810以上にラインパターン804、805を近づけるとパターンが干渉してしまう。
一方、テストパターンの場合、パターンをトリミングしてもデバイス動作上の問題はないという観点から、パターンの評価を行う範囲であるEPのFOV801、802内に含まれないパターンを除去し(EPのFOV801、802でパターンをトリミングし)、EP1−EP2間のスペース811分だけEP1、EP2を近づけるレイアウト変更が考えられる。
しかし、露光工程における光近接効果(Optical Proximity Effect:OPE)によって、パターンの形成は前記パターンの周囲に存在するパターンからの影響を受ける可能性がある。そのため、EPのFOV外に存在するパターンであっても、不用意に除去することは危険である。そこで、OPEの及ぶ範囲を入力し、前記OPEの及ぶ範囲を基にパターンの除去範囲(あるいは評価パターン間の短縮距離)に制約を設けることを特徴とする。
図8(d)では、EP1のFOV801内のパターンに対しOPEの及ぶ範囲を点線枠808、EP2のFOV802内のパターンに対しOPEの及ぶ範囲を点線枠809で示しており、前記OPEの及ぶ範囲808、809でパターンをトリミングした結果が図8(e)である。この場合。前記OPEの及ぶ範囲808、809間のスペース812分だけEP1、EP2周辺パターンを近づけるレイアウト変更が可能である。このような観点でレイアウト変更した結果を図8(f)に示す。図8(d)および(e)のパターンに対して前記OPEの及ぶ範囲808、809間のスペース812分だけEP1、EP2周辺パターンが近付けられている。
図8(f)は格子上の配置を保ったまま、全EP間の距離が一様に小さくなる例であったが、場所により距離の短縮幅は変えることができる。また、EPの配置もレイアウト変更の前後共に格子上である必要はない。
3.2 EPにおける電子線走査方向に基づくレイアウト変更
本実施の形態におけるレイアウト・撮像パターン・撮像シーケンス最適化(図1中ステップ106)におけるレイアウトの決定は、SEMを用いて撮像する際の電子線の走査方向が、イメージシフト可動範囲内に存在する少なくとも二つ以上の評価パターンにおいて同一方向となるように決定することを特徴とする。すなわち、同一のISグループ内においては電子線の走査方向が同一である程、走査方向の変更回数を低減することができ、それによりスループットの向上を図ることができる。
図9(a)では、例えばイメージシフト範囲909と910で囲まれた領域にEP1〜EP8(901〜908)に代表される評価パターンが格子状に配置されている。EPは斜線でハッチングされた四角で表示しているが、その内部に電子線走査方向を示す矢印(「→」又は「↑」)が記入されている。
イメージシフト範囲909内のEP1(901)とEP2(902)を例に、図9(c)〜(f)を用いて電子線走査方向について説明する。図9(c)は図9(a)におけるEP1(901)を拡大表示したものであり、図9(a)では省略して描画していなかったレイアウト(回路パターン)を描画している。回路パターン例としてEP内にY方向に延びる3本のラインパターンが存在している。EP1をFOV901でSEM撮像し、3本のラインパターンの中央のラインパターンの線幅911を計測する場合、電子線の走査経路は図9(d)の912が望ましい。走査経路912は実際の走査経路を簡略化して表示したものであるが、連続的なX方向の走査をY方向に対し離散的に行うことを示している(一般にラスタースキャンと呼ばれる)。これは正確な線幅911を得るためには、ラインパターンのエッジ位置を正確に検出する必要があり、X方向の走査を連続的に行う必要があるためである。
このような電子線走査方向をX方向の走査と呼び、「→」で表現する。同様に、図9(e)は図9(a)におけるEP2(902)を拡大表示したものであり、EP内にX方向に延びるラインパターンの線幅913の計測である。よって電子線の走査経路は図9(f)に示すように914で与えられ、これをY方向の走査と呼び、「↑」で表現する。
図9(a)における全EPを撮像する際、同一のISグループ内で電子線の走査方向を変更する必要がある(ISグループ内に走査方向の異なるEPが混在)。そこで、図9(b)に示すように、例えば図9(a)におけるEP2(902)とEP5(905)、EP3(903)とEP8(908)周辺のパターンをそれぞれ交換するようなレイアウト変更を行うことにより、ISグループ内のEPにおける走査方向を揃えることができる。
3.3 EP配置の行列数に基づくレイアウト変更
評価パターンが格子状に配置されたレイアウトを対象とする場合、本発明におけるレイアウト・撮像パターン・撮像シーケンス最適化(図1中ステップS106)におけるレイアウトの決定は、評価パターンの行数と列数を、イメージシフトによってそれぞれ行方向と列方向に撮像可能な評価パターン数の倍数に近くなるように決定することを特徴とする。すなわち、理想的な配置として、評価パターンの行数および列数がイメージシフトによって可能な評価パターン数の倍数であり、かつ格子間の間隔が等しければ、全てのISグループに含まれる評価パターン数が最大になる。
一方、倍数でなければ一部のISグループに含まれる評価パターン数は少なくなり、評価パターン数に対するステージシフト回数は相対的に増えることになる。そこで前述の通り、なるべく倍数に近くなるようにレイアウトを決定することで高スループット化を図る。
図10(a)は、35個(5行7列)のEPが格子状に同一間隔で配置された例である(EPは斜線でハッチングされた四角で表示)。図10(a)のEP配置を、イメージシフト可動範囲を基にISグループに分割した結果を図10(b)に示す。10(b)には、イメージシフト可動範囲を点線枠(例えば1002)で示しており、前記イメージシフト可動範囲により形成されるISグループの番号を四角枠内に数字で記入している(場所は対応するイメージシフト可動範囲の点線枠上。例えばイメージシフト可動範囲1002により形成されるISグループの番号は四角枠1003内に書かれた1)。
よって本例においては35個のEPが12個のISグループに分割されている。内、番号1〜3、5〜7のISグループは属するEP数は4であるが、番号4、8、9〜11のISグループは属するEP数は2、番号12のISグループは属するEP数は1である。これは、EPの行数(本例は5)と列数(本例は7)が、イメージシフトによってそれぞれ行方向と列方向に撮像可能な評価パターン数(本例は行方向、列方向共に2)の倍数でないため、余ったEPに対しては、同一のISグループに属するEP数が少なくなるためである。属するEP数が少なくても、異なるISグループへの移動にはステージシフトを伴うため、十分な高スループット化が図れない場合がある。すなわち、この問題を考慮せず、単純にEP間の距離がイメージシフト稼動範囲内になるようにEP間の距離を縮めても、予測通りのスループットが得られない危険性がある。
図10(c)は前述の行列数の問題を考慮し、なるべくEPの行数と列数が、イメージシフトによってそれぞれ行方向と列方向に撮像可能な評価パターン数の倍数に近くなるようにレイアウト変更した例である。具体的には図10(a)において枠1001で囲んだEP群を、図10(c)において枠1004で囲んだ位置に移動した。図10(d)は、図10(c)のEP配置を、イメージシフト可動範囲1002を基にISグループに分割した結果であるが、本レイアウト変更によって、ISグループは9個になり、番号1〜8のISグループは属するEP数は4、番号9のISグループに属するEP数は3に改善することができた。
3.4 EPサンプリング方法に基づくレイアウト変更
本実施の形態におけるレイアウト・撮像パターン・撮像シーケンス最適化(図1中ステップS106)におけるレイアウトの決定は、評価パターンのサンプリング方法を基に、イメージシフト可動範囲内に存在するサンプリング後の評価パターン数を基に決定することを特徴とする。
評価パターン数が多い場合、サンプリングにより実際にSEMを用いて撮像する評価パターン数を減らす場合がある。また、様々な評価パターンを作成しておき、用途に応じてサンプリングする場合もある。予めどの評価パターンがサンプリングされるか既知であれば、サンプリング後の評価パターンが密集して分布するようにレイアウトを最適化することができる。
しかしながら、同一のレイアウトであっても目的や許容される評価時間の違いに応じて、サンプリングの仕方(サンプリングプラン)が異なる場合がある。このようなサンプリングプランの違いに対して、常に良好なスループットを実現するため、想定されるサンプリングプランのバリエーションを基に、前記サンプリングプランのバリエーションに対して同一のISグループに含まれるサンプリング後の評価パターン数がなるべく少なくならないようにレイアウトを決定する。
図11に評価パターンのバリエーションの一例を示す。同図においては、(a)〜(d)に4つのパターン種(パターンA〜D)とそれぞれのパターン種に対して、線幅とOPCの大きさのバリエーションがある。各評価パターンの直下にはA−1−1等のIDを示しており、前記IDは(パターン種のID)−(線幅のID)−(OPCの大きさのID)を示す。線幅のIDが大きい程、線幅が太く、OPCの大きさのIDが大きい程、OPCによる補正形状(ハンマーヘッド(Hummer Head)やセリフ(Serif)等)が大きい。
図12は複数のEP1211が格子状に同一間隔で配置された例であり、各EP1211の枠内には図11で説明した評価パターンのバリエーションのID(A−1−1等)が記入されている。実際に撮像される(サンプリング後の)EP1211は斜線でハッチングされており、図12(a)は全EPを撮像対象とする例である(サンプリングなし)。よって点線の枠で囲んだ各イメージシフト可動範囲(例えば1201)内にはそれぞれ4つのEP1211が含まれ、図10で述べた行列数の問題がなければ、ISグループ数はEP数の1/4になる。
ところが、図11において、パターン種は全て撮像するが、線幅とOPCの大きさについては1つおきにサンプリングする場合、図12(a)のEP1211の配置では、サンプリング後のEP1212の配置は図12(b)のようになる(斜線でハッチングされたEPがサンプリング後のEP1212)。よって隣り合うサンプリング後のEP1212間の距離(2つのEP1212のFOVを含む範囲とする)は例えば距離1203となり、イメージシフト可動範囲(例えば1202)よりも大きい。そのため、同一のISグループ内に複数のEP1212が含まれることはなく、図12(b)に示すようにISグループ数はサンプリング後のEP1212の数と等しくなってしまう。
このような、線幅とOPCの大きさに関するサンプリングに対して、同一のISグループに含まれるEP数がなるべく多くなるEP配置を考える。図13はそのようなEP配置の一例である。図13は図12に示したレイアウトと比べ、含まれる評価パターンのバリエーションとEP間の間隔は等しいが、EP配置のみが異なる。
図13(a)は全EP1311を撮像対象とする例であり、図12(a)と同じく、ISグループ1301は全EP1311の数の1/4になる。一方、図13(b)は図12(b)と同様、パターン種は全て撮像するが、線幅とOPCの大きさについては1つおきにサンプリングした場合のEP1312の配置である。本配置では斜線でハッチングされたサンプリング後のEP1312がばらばらになることはなく、例えばイメージシフト可動範囲1302で囲まれるように、同一のISグループ内に4つのEP1312を含めることができる。すなわちISグループ数はサンプリング後のEP1312の数の1/4になる。ちなみに本配置は、線幅とOPCの大きさに関するサンプリング間隔に依存することなく、例えば2つおき、3つおきにサンプリングしてもISグループ数はサンプリング後のEP1312の数の1/4になるため、常に高スループット化の効果が期待できる。
このようなレイアウト変更が可能なのは、サンプリングプランのバリエーションに対する事前知識がある場合である。本例の場合、線幅とOPCの大きさについてはサンプリングする場合があり、そのサンプリング間隔は変化しうるが、パターン種に関してはサンプリングしないという事前知識があったため、図11(a)〜(d)に示すような異なる4つのパターン種(パターンA〜D)を密集させる配置にしている。本サンプリング方法は一例であるが、このように評価パターンのサンプリング方法を基にレイアウトを決定することが有効である。
4. 評価パターン決定
4.1 ISグループに含まれるEP数に基づく評価パターン決定
本実施の形態は、SEMにおけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップ(図1中のステップS104)と、前記SEMを用いて撮像すべき複数の回路パターン(評価パターン)を、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップ(ステップS106)と、イメージシフト可動範囲内の存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像することを特徴とする。
高スループット化のためには前記イメージシフト可動範囲内に多くの評価パターンを含ませる必要がある。そのため、評価パターンの決定においては、多くの評価パターンが含まれるISグループが多く設定できるように決定する。背景技術で述べた通り、従来、評価パターンの決定は、(a)ホットスポットと呼ばれるデバイス不良が発生しやすい危険箇所であるか、(b)露光・エッチング装置の条件出しに適したパターンであるか、(c)シミュレーションによる予想形状と実パターン形状とのキャリブレーションのために適したパターンであるか、(d)プロセスの変動を検知し易いパターンであるか、等の判断基準、更に欠陥のバリエーション、面内分布等も考慮して決定されている。そのため、評価パターンの決定は、本実施の形態における評価パターンがイメージシフト可動範囲に含まれるかというスループットに関する判断基準だけではなく、従来の判断基準も考慮しながら決定する多目的最適化問題であることを特徴とする。
図14は評価パターン(EP)の決定バリエーションを説明する図である。図中に示した「○」「×」の記号はEP候補の位置を示しており、「○」と「×」の違いは欠陥種の違いを示す。前記欠陥種の例として、露光・現像シミュレーションにより発生する可能性が高いと予測されるデバイス不良の種類が挙げられ、例えばパターン間のショートやパターンの細り(ネッキング)等が挙げられる。図14(a)〜(c)に示されたEP候補の分布は同一であるが、選択されたEPが異なる。
まず、図14(a)において選択されたEPはイメージシフト可動範囲を示す点線枠1401〜1405で囲まれた5点のEPである。しかしながら、選択された各EPの周辺には他のEPが存在しておらず、各ISグループに含まれるEP数は1である。一方、図14(b)において選択されたEPはイメージシフト可動範囲を示す点線枠1406〜1410で囲まれた15点のEPである。本例では、EP候補が密集した場所からEPを選択したため、各ISグループに含まれるEP数は3である。
すなわち、図14(a)と比べ、EP1点辺りの撮像時間は短くなる。しかしながら、選択されたEPの欠陥種に着目すると、「○」記号ついたEP(点線枠1406〜1408内のEP)はEP候補の分布の上部に、「×」記号ついたEP(点線枠1409、1410内のEP)はEP候補の分布の下部に偏っており、それぞれの欠陥種を分布から座標の偏りなくサンプリングしたいという場合には妥当でない。
図14(c)において選択されたEPはイメージシフト可動範囲を示す点線枠1411〜1415で囲まれた10点のEPである。本例では、「○」「×」記号がついたEPが共にEP候補の分布に対して偏りなく選択されている。各ISグループに含まれるEP数は2であり、図14(b)の3に対しては少ないが、図14(a)の1よりは多い。考慮すべき評価項目や、各項目の重みは状況により異なるが、図14(c)のように様々な判断基準を基にEP選択を行うことによりEPの欠陥種や分布、スループットに関する要求を満たすことができる。
4.2 アドレッシング/画質調整パターンの有無に基づく評価パターン決定
本実施の形態は、SEMにおけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップ(図1中のステップS104)と、SEMを用いて撮像すべき複数の回路パターン(評価パターン)を、前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定する評価パターン群決定ステップ(ステップS106)と、評価パターン撮像前に前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像することを特徴とする。
評価性能を低下させることなく、SEMの大幅な高スループット化を実現するためには、評価パターン撮像前に適切なアドレッシングならびに画質調整(オートフォーカス、オートスティグマ、オートブライトネス・コントラスト調整、等)の一部または全てを行う必要がある。そのため、評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に、適切なアドレッシングならびに画質調整が可能なパターンが存在するかというSEMの評価性能を判断基準として評価パターンを選択することを特徴とする。また、本実施の形態は前記判断基準のみならず、前記項目(7)と同様に従来の判断基準も考慮しながら決定する多目的最適化問題であることを特徴とする。
図15(a)は評価パターン(EP)の決定バリエーションを説明する図である。斜線でハッチングされたパターン1510はレイアウト(回路パターン)を示す。2つのEP候補、EP1(1501)、EP2(1502)の内、一方のみをサンプリングすることを考える。もし、各EP候補における周囲のパターンからの光近接効果の影響や、ウェハ/チップ/セルにおけるEP座標の面内分布等を考慮しても両者に大きな優劣がない場合、評価性能の観点からイメージシフト可動範囲内に適切なアドレッシングあるいは画質調整用のパターンが存在するEPを選択するのが有効である。図15(a)の場合であれば、イメージシフト可動範囲を示す点線枠1505内に適切なアドレッシングパターン(AP)が存在しないEP2(1502)よりも、イメージシフト可動範囲1503内に適切なAP1(EP1用のAP。1504)が存在するEP1(1501)を選択するのが妥当である。
また逆に、EP周辺に適切なアドレッシングあるいは画質調整用のパターンが存在しない場合、本発明におけるレイアウト・撮像パターン・撮像シーケンス最適化(図1中ステップS106)におけるレイアウトの決定の実施例として、前記適切なアドレッシングあるいは画質調整用のパターンをレイアウトに追加することを特徴とする。図15(a)中のEP1(1501)のイメージシフト可動範囲1503には、適切なアドレッシング用のパターンであるAP1(1504)は存在するが、適切なオートスティグマ調整用のパターン(AST)が存在しない場合、図15(b)に示すように、前記ASTに適した新たなパターン1506をレイアウトに追加し、前記パターン1506を含む領域をAST1(EP1用のAST。1507)として撮像レシピに登録することができる。このようなレイアウト変更は、周囲のパターンへの光近接効果やデバイス特性への影響を考慮して行う必要がある。
5. レイアウト変更/評価パターン決定
本実施の形態は、SEMにおけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップ(図1中のステップS101)と、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて撮像すべき複数の回路パターン(評価パターン)を、評価パターンからイメージシフト可動範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定、かつ/あるいは、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップ(ステップS106)と、前記評価パターン群に含まれる少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップ(ステップS106)と、評価パターン撮像前に前記評価パターンからイメージシフト可動範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録、かつ/あるいは、イメージシフト可動範囲内の存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像することを特徴とする。
すなわち、今までレイアウト設計、評価パターン決定、撮像条件・撮像シーケンス決定に関して様々な実施例を述べてきたが、これらの複数の処理はそれぞれ独立に行われるのではなく、図1中のステップS101〜S105に書かれた各種データ/仕様/要求、スループット(撮像シーケンス)や評価性能、あるいはレイアウト変更の手間等を考慮しながら全体最適化されることを特徴とする。前記最適化で行われる前記レイアウト設計、評価パターン決定、撮像シーケンス決定に関する複数の処理には任意の組合せがありうる。
6. システム構成
本発明におけるシステム構成の実施例を図16を用いて説明する。
図16(a)において1601はマスクパターン設計装置(マスクパターンのレイアウトデータ(OPCなし/あり)、ウェハ転写パターンのレイアウト設計を含む)、1602はマスク描画装置、1603はマスクパターンのウェハ上への露光・現像装置、1604はウェハのエッチング装置、1605および1607はSEM装置、1606および1608はそれぞれ前記SEM装置を制御するSEM制御装置、1609はEDA(Electronic Design Automation)ツールサーバ、1610はデータベースサーバ、1611はデータベースを保存するストレージ、1612はレイアウト変更ツールサーバ、1613は評価パターン決定ツールサーバ、1614は画像処理・撮像・計測レシピ作成演算装置、1615は撮像・計測レシピサーバであり、これらはネットワーク1600を介して情報の送受信が可能である。
データベースサーバ1610にはストレージ1611が取り付けられており、(a)レイアウトデータ(マスク設計データ(OPCなし/あり)、ウェハ転写パターン設計データ)、(b)評価パターン群の座標値、(c)生成された撮像・計測レシピ、(d)撮像した画像、(e)評価結果(パターン測長値、画像特徴量、パターン輪郭線等)、(f)レイアウト/評価パターン/撮像・計測レシピの決定ルールの一部または全てを、品種、製造工程、日時、データ取得装置等とリンクさせて保存・共有することが可能である。
また、同図においては例として二台のSEM装置1605、1607がネットワークに接続されているが、本実施の形態においては、任意の複数台のSEM装置において撮像・計測レシピをデータベースサーバ1610あるいは撮像・計測レシピサーバ1615により共有することが可能であり、一回の撮像・計測レシピ作成によって前記複数台のSEM装置を稼動させることができる。
また複数台のSEM装置でデータベースを共有することにより、過去の最適化や処理、すなわちレイアウト設計あるいは評価パターン決定あるいは撮像シーケンス決定あるいは実際にSEM撮像・計測した際の成否や失敗原因の蓄積も早くなり、これを参照することにより良好な前記最適化や処理の一助とすることができる。
図16(b)は一例として図16(a)における1606、1608、1609、1610、1612〜1615を一つの装置1616に統合したものである。本例のように任意の機能を任意の複数台の装置に分割、あるいは統合して処理させることが可能である。
7. GUI
本実施の形態における入力・最適化・出力情報の設定あるいは表示を行うGUI例を図17に示す。図17中のウィンドウ1701内に描画された各種情報は一画面中にあるいは分割してディスプレイ等に表示することができる。また、図17中の「**」はシステムに入力された、あるいは出力された任意の数値(あるいは文字列)や数値の範囲であることを示す。
ウィンドウ1702において入力されたあるいは最適化候補のレイアウト/評価パターン(EP)/撮像シーケンス等の一覧を表示することができる。本例ではレイアウト/EP候補としてレイアウトの異なる候補が縦方向に並んで2通り、EP選択の異なる候補が横報告に2通り表示されている(1703〜1706)(本例では表示していないが、撮像シーケンスの候補を複数表示させることもできる)。
各候補1703〜1706におけるレイアウト/EP位置がそれぞれ1707〜1710に、前記各候補を選択した際に予想される評価性能(スループットやアドレッシング精度等)がそれぞれ1711〜1714に表示されている。レイアウト/EP位置の表示ウィンドウ1707〜1710において、レイアウト(回路パターン)を斜線でハッチングされたパターンで、EPを太枠で、(各ISグループにおける)イメージシフト可動範囲を点線枠で示し、EPの番号を丸枠内(場所は対応するEPの近く)に、ISグループの番号を四角枠内(対応するイメージシフト可動範囲の点線枠上)にそれぞれ数字で記入している。ただし、属するEPが1つしかないISグループのイメージシフト可動範囲は省略して表示していない(1707と1708)。ユーザはこれらの情報を基に複数候補の中からレイアウト/EP/撮像シーケンスを決定(選択)することができる(本例では候補1705にチェックがつけられ選択されている)。
図18(a)〜(g)にレイアウト/EP位置の表示ウィンドウ1707〜1710の表示バリエーションを示す。
図18(a)は前記ウィンドウ1707〜1710に表示した情報に加え、アドレッシングや画質調整用のパターンも表示したものである。ここではAP1801やAF1802の位置が表示されている。
また、図15(b)で説明したようにパターンの追加を行うことができる。前記追加はレイアウトの自動最適化により行うこともできるし、手動で行うこともできる。図18(b)(d)は手動によるパターン追加の例であるが、図18(d)に示すGUI画面等で追加するパターンの形状・サイズを選択した後(本例での選択パターンは十字マーク1805)、図18(b)に示すようにマウス等で前記選択パターンの追加位置を指定する(本例では1803)。図18(c)に示すように、追加した前記選択パターンは例えばオートスティグマ用パターン1804として利用することができる。
図18(e)〜(g)に図8で説明したEP間の距離短縮や、図12(a)から図13(a)のようなパターン配置交換のレイアウト変更例を示す。前記追加はレイアウトの自動最適化により行うこともできるし、手動で行うこともできる。
まず、図17における同一セグメントの最大パターン間距離の指定ボックス1720に値を代入した後、レイアウトセグメンテーションボタン1719を押すことによって、レイアウトを図18(e)に点線枠で示すいくつかのセグメンテーション領域に分割することができる。本例では、点線枠1806、1807等の計9つの点線枠に領域分割されている(1806、1807等をセグメンテーション領域と呼ぶ)。これは、レイアウト変更をサポートする機能の一つであり、前記点線枠の領域はレイアウトの移動や交換を行う単位として用いることができる。すなわち、個々のパターンを変更するのは自由度が高く労力を要するため、ここでは、パターン間の距離が離れている箇所で分割したセグメンテーション領域でレイアウト変更を行う(前記パターン間の距離のしきい値はボックス1720で与えることができる)。
図18(e)から同図(f)は前記セグメンテーション領域の交換例である。本例では、マウス等を用いてセグメンテーション領域1806と1807の位置が交換されている。
また、図18(e)から同図(g)は、前記セグメンテーション領域間の距離短縮例である。本例では3×3に配置したセグメンテーション領域の3行目に存在する3つの前記セグメンテーション領域を選択し、配置を上に移動している(セグメンテーション領域の2行目と3行目のスペースが1808から1809に短縮されている)。
図17のウィンドウ1701では、レイアウト/EP/撮像シーケンス等の最適化候補を算出するための入力情報として、検査・計測要求(要求スループット、要求アドレッシング精度、等)、撮像条件(イメージシフト可動範囲、EP−MP間許容距離、EPのFOV、APのFOV、等)、許容レイアウト変更仕様(光近接効果範囲、レイアウトに関する変更許容項目、等)の各種要求・仕様をそれぞれウィンドウ1715、1716、1717から入力することができる。また、レイアウト入力ボタン1718を押すことによって最適化を行うレイアウトデータを読み込むことができる。ウィンドウ1717中の前記レイアウトに関する変更許容項目については、パターンの配置、サイズ、形状等の中で変更を許容する項目を指定することもできるし(図中ではパターンの配置にチェックがついている)、変更を許容する範囲を数値で指定することもできる(図示せず)。
EP候補算出ボタン1721、レイアウト候補算出ボタン1723、撮像シーケンス候補算出ボタン1725を押すことによって、前述の入力情報を基にそれぞれ、EP候補、レイアウト候補、撮像シーケンス候補が算出される。算出された各候補の中からユーザが選択、あるいは各候補を基にユーザが決定した最終候補は、決定ボタン1722、1724、1726を押すことによってそれぞれレシピあるいはレイアウト設計データとして出力される。
また、前述のEP候補、レイアウト候補、撮像シーケンス候補の算出はそれぞれ独立に行うこともできるし、全体最適化することもできる。全体最適化を行う際は、最適化に含める項目を1728で選択した後(本例ではEPとレイアウトが最適化項目として選択されている)、全体最適化ボタン1727を押す。
EPやISグループを含む撮像シーケンスの情報はウィンドウ1729、1730のように表示することができる。すなわち、ウィンドウ1729は選択された候補(本例では候補1705)におけるEP一覧であり、各EPについて、ID(丸枠内に書かれた数字)、座標/FOV、電子線走査方向、属するISグループID(四角枠内に書かれた数字)を表示している。ウィンドウ1730はウィンドウ1729に表示したEP群におけるISグループ一覧であり、各ISグループについて、ID(四角内に書かれた数字)、MP、アドレッシングあるいは画質調整用パターンの座標/FOVを表示している。
本実施の形態は以上の手段により、評価性能を低下させることなく、走査荷電粒子顕微鏡の大幅な高スループット化を実現する方法を提供する。これにより、走査荷電粒子顕微鏡を用いたパターン検証時間を含むデバイス開発全体の短TAT化が実現する。
200・・・x-y-z座標系(電子光学系の座標系) 201・・・半導体ウェハ 202・・・電子光学系 203・・・電子銃 204・・・電子線(一次電子) 205・・・コンデンサレンズ 206・・・偏向器 207・・・ExB偏向器 208・・・対物レンズ 209・・・二次電子検出器 210、211・・・反射電子検出器 212,213、214・・・A/D変換器 215・・・処理・制御部 216・・・CPU 217・・・画像メモリ 218、226、230・・・処理端末 219・・・ステージコントローラ 220・・・偏向制御部 221・・・ステージ 222・・・ステージチルト角 223・・・レシピ生成部 224・・・撮像レシピ作成装置 225・・・計測レシピ生成装置 227・・・レイアウト作成・評価パターン決定部 228・・・レイアウト作成装置 229・・・評価パターン決定装置 232・・・データベースサーバ 233・・・データベース(ストレージ) 307・・・試料表面 308・・・Ix-Iy座標系(画像座標系) 309・・・画像 409・・・回路パターンのレイアウトデータ 410・・・MP 412・・・AP 413・・・AF 414・・・AST 415・・・ABCC 416・・・EP 604、611・・・AP 605、612・・・AF 606、613〜616・・・EP 701〜708、735〜742・・・EP 709〜716、743、744・・・MP 717〜724、745、746・・・AP 725〜732、747、748・・・AF 801、802・・・EP 804、805・・・ラインパターン 901〜908・・・EP 1504・・・AP 1506・・・追加パターン 1507・・・AST 1600・・・ネットワーク 1601・・・マスクパターン設計装置 1602・・・マスク描画装置 1603・・・露光・現像装置 1604・・・エッチング装置 1605、1607・・・SEM装置 1606、1608・・・SEM制御装置 1609・・・EDAツールサーバ 1610・・・データベースサーバ 1611・・・データベース 1612・・・レイアウト変更ツールサーバ 1613・・・評価パターン決定ツールサーバ 1614・・・画像処理・撮像・計測レシピ作成演算装置 1615・・・撮像・計測レシピサーバ 1616・・・EDAツール、データベース管理、レイアウト変更ツール、評価パターン決定ツール、画像処理、撮像・計測レシピ作成、撮像・計測レシピ管理、SEM制御用統合サーバ&演算装置 1701・・・GUIウィンドウ 1702・・・レイアウト/EP/撮像シーケンス候補一覧表示ウィンドウ 1703〜1706・・・レイアウト/EP/撮像シーケンス候補 1707〜1710・・・レイアウト/EP/撮像シーケンス候補表示ウィンドウ 1711〜1714・・・予想性能表示ウィンドウ 1715・・・検査・計測要求入力ウィンドウ 1716・・・撮像条件入力ウィンドウ 1717・・・許容レイアウト変更仕様入力ウィンドウ 1718・・・レイアウト入力ボタン 1719・・・レイアウトセグメンテーションボタン 1720・・・同一セグメントの最大パターン間距離の入力ボックス 1721・・・EP候補算出ボタン 1722・・・EP決定(レシピ出力)ボタン 1723・・・レイアウト候補算出ボタン 1724・・・レイアウト決定(設計データ出力)ボタン 1725・・・撮像シーケンス候補算出ボタン 1726・・・撮像シーケンス決定(レシピ出力) 1727・・・全体最適化ボタン 1728・・・全体最適化に含める項目選択のチェックボックス 1729・・・EP一覧ウィンドウ 1730・・・ISグループ一覧ウィンドウ 1801・・・AP 1802・・・AF 1803・・・追加パターン 1804・・・AST。

Claims (12)

  1. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを決定する評価パターン群決定ステップと、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、
    前記評価パターン群決定ステップにおいて決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのうちの少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフト可動範囲内に含まれるように前記決定された評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップと、
    該レイアウト決定ステップでレイアウトが決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのうちの前記距離が前記イメージシフト可動範囲内に含まれるようにレイアウトを決定された前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の視野移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、
    該撮像レシピ生成ステップで撮像レシピに登録された前記撮像シーケンスに基づき前記評価パターン群決定ステップにおいて決定された前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを撮像するステップと、
    該撮像するステップで撮像して得られた画像を用いて前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンの形状を評価するステップと
    を有することを特徴とする回路パターン評価方法。
  2. 前記評価パターン群決定ステップで決定する評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンは、パターン形状評価用に作成されたテストパターンであることを特徴とする請求項1記載の回路パターン評価方法。
  3. 前記評価パターン群決定ステップで決定する評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンは、前記半導体ウェハ上に格子状に配置されていることを特徴とする請求項1記載の回路パターン評価方法。
  4. 前記レイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記走査荷電粒子顕微鏡のイメージシフト可動範囲内になるように、前記少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離を決定することを特徴とする請求項1記載の回路パターン評価方法。
  5. 前記レイアウト決定ステップにおけるレイアウトの決定は、前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて撮像する際の荷電粒子の走査方向が、イメージシフト可動範囲内に存在する少なくとも二つ以上の評価パターンに対して同一方向となるように決定することを特徴とする請求項1記載の回路パターン評価方法。
  6. 前記格子状に配置された評価パターンの行数と列数を、前記イメージシフトによってそれぞれ行方向と列方向に撮像可能な評価パターン数の倍数に近くなるように 前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのレイアウトを決定することを特徴とする請求項3記載の回路パターン評価方法。
  7. 評価パターンのサンプリング方法を基に、イメージシフト可動範囲内に存在するサンプリング後の評価パターン数が多くなるように前記評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンのレイアウトを決定することを特徴とする請求項1記載の回路パターン評価方法。
  8. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、該複数の回路パターンのうち少なくとも二つ以上の回路パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップと、
    前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフト可動範囲内に存在する前記少なくとも二つ以上の回路パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、
    該撮像レシピ生成ステップで登録した前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する評価パターン撮像ステップと、
    該評価パターン撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップと
    を有することを特徴とする回路パターン評価方法。
  9. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定する評価パターン群決定ステップと、
    該評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する前に前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、
    前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像する評価パターン群撮像ステップと、該評価パターン群撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップと
    を有することを特徴とする回路パターン評価方法。
  10. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを決定する評価パターン群決定ステップと、
    該評価パターン群決定ステップで決定した前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップと、
    前記評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する前に前記評価パターンからイメージシフトにより移動可能な範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、
    該撮像レシピ生成ステップで撮像レシピに登録した前記撮像シーケンスに基づき前記評価パターン群決定ステップで決定した評価パターンを撮像する評価パターン群撮像ステップと、
    該評価パターン群撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップと
    を有することを特徴とする回路パターン評価方法。
  11. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する方法であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力ステップと、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを、該評価パターンからイメージシフト可動範囲内にアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンが存在するように決定、かつ/あるいは、少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記イメージシフト可動範囲入力ステップで入力したイメージシフトの可動範囲内になるように決定する評価パターン群決定ステップと、
    前記評価パターン群決定ステップで決定された評価パターンに含まれる少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定ステップと、
    前記評価パターン群決定ステップで決定された評価パターンを撮像する前に前記評価パターンからイメージシフト可動範囲内に存在するアドレッシングあるいは画質調整が可能なパターンを撮像してアドレッシングあるいは画質調整を行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録、かつ/あるいは、イメージシフト可動範囲内の存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成ステップと、
    前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像する評価パターン群撮像ステップと、
    該評価パターン群撮像ステップで撮像して得られた評価パターンの画像を用いて前記評価パターンの形状を評価するステップと
    を有することを特徴とする回路パターン評価方法。
  12. 走査荷電粒子顕微鏡を用いて半導体ウェハ上に形成された複数個所の回路パターンの撮像画像を取得し、前記撮像画像から前記回路パターンの形状を評価する装置であって、
    前記走査荷電粒子顕微鏡を用いて評価パターンとして撮像すべき複数の回路パターンを決定する評価パターン群決定手段と、
    前記走査荷電粒子顕微鏡におけるイメージシフトでの可動範囲を入力するイメージシフト可動範囲入力手段と、
    前記評価パターン群決定手段で決定した評価パターン群に含まれる少なくとも二つ以上の評価パターン間の距離が前記入力したイメージシフトの可動範囲内になるように回路パターンのレイアウトを決定するレイアウト決定手段と、
    該レイアウト決定手段でイメージシフト可動範囲内の存在する少なくとも二つ以上の評価パターン間の移動をイメージシフトにより行う撮像シーケンスを撮像レシピに登録する撮像レシピ生成手段と、
    前記撮像レシピに基づき前記評価パターン群を撮像してSEM画像を取得する撮像手段と
    を備えたことを特徴とする回路パターン評価システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103545231A (zh) * 2013-10-21 2014-01-29 上海华力微电子有限公司 镍侵蚀缺陷在线检测方法

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