JP2012109483A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ストライプ間でドリフト補正量のばらつきをより少なくすることが可能な描画可能な装置を提供する。
【解決手段】描画装置100は、描画領域が短冊状に分割された複数のストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測するストライプ描画時間予測部52と、描画される前のストライプ領域に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の荷電粒子ビームのドリフトを補正する補正量を算出するドリフト補正量算出部54と、当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する描画部150と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、ビームドリフトを補正する描画装置および方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図7は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
ここで、電子ビーム描画では、描画中にビーム位置が様々な要因で時間経過と共にシフトするビームドリフトと呼ばれる現象がある。そのため、電子ビーム描画では、かかるビームドリフトを補正するドリフト補正が行われる(例えば特許文献1参照)。また、電子ビーム描画では、描画対象となる試料の描画領域を短冊状に分割したストライプ毎に描画をおこなっていく。その際、ストライプ間でのパターンつなぎ精度を向上させるために、測定されたドリフト全量を一度に補正するのではなく、複数のストライプを描画していくにあたり、ドリフト測定時刻から各ストライプの先頭位置を描画する時までの経過時間に比例して、そのストライプのドリフト補正量を設定する。そして、ストライプ毎に、段階的に補正量を増やしていくことが行われる。
特開2007−043083号公報
しかしながら、各ストライプの描画時間は一定ではない。そのため、隣接するストライプ間で設定されるドリフト補正量に大きな差が生じる場合がある。
図8は、隣接する複数のストライプのドリフト補正量の一例を示す図である。図8において、縦軸は補正量を示し、横軸は時間を示している。例えば、試料のストライプ20aについては、補正値(a)が設定される。試料のストライプ20bについては、補正値(b)が設定される。試料のストライプ20cについては、補正値(c)が設定される。試料のストライプ20dについては、補正値(d)が設定される。図8では、ストライプ20bの描画時間を隣接するストライプ20a,20cに比べて大幅に長い場合、ストライプ20aに設定される補正値(a)からストライプ20bに設定される補正値(b)までの変化量に対して、ストライプ20bに設定される補正値(b)からストライプ20cに設定される補正値(c)までの変化量が大幅に大きくなってしまうといった問題があった。隣接するストライプ間でドリフト補正量のばらつきは、ストライプ間でのパターンつなぎ精度を劣化させてしまうため、できるだけドリフト補正量のばらつきは少ない方が望ましい。しかしながら、従来、かかる問題を解決する十分な手法が確立されていなかった。
そこで、本発明は、かかる問題を克服し、ストライプ間でドリフト補正量のばらつきをより少なくすることが可能な描画可能な装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
描画領域が短冊状に分割された複数のストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測する描画時間予測部と、
描画される前のストライプ領域に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の荷電粒子ビームのドリフトを補正する補正量を算出する補正量算出部と、
当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、補正量算出部は、ストライプ領域単位で補正量を算出すると好適である。
また、設定される期間毎に荷電粒子ビームのドリフト量を測定する測定部をさらに備え、
補正量算出部は、前々回に測定されたドリフト量から前回測定されたドリフト量までの変化率を用いて、補正量を算出すると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
描画領域が短冊状に分割された複数のストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測する工程と、
描画される前のストライプ領域に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の荷電粒子ビームのドリフトを補正する補正量を算出する工程と、
当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ストライプ間でドリフト補正量のばらつきをより少なくできる。よって、ストライプ間でのパターンつなぎ精度を向上させることができる。その結果、より精度の高い寸法でパターンを描画できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるドリフト量測定とドリフト補正量との関係を示すグラフ図である。 実施の形態1におけるドリフト補正のフローを示す図である。 実施の形態1における隣接する複数のストライプのドリフト補正量の一例を示す図である。 実施の形態1における隣接する複数のストライプのドリフト補正量の他の一例を示す図である。 実施の形態1における隣接する複数のストライプの補正位置の一例を示す図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 隣接する複数のストライプのドリフト補正量の一例を示す図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型(VSB型)の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器(ブランカー)212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、少なくともXY方向に移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、レジストが塗布された描画対象となる試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造するための露光用のマスクやシリコンウェハ等が含まれる。マスクにはマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、診断制御部107、ジョブ(JOB)制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、メモリ112、偏向制御回路120、ドリフト測定部130、ステージ制御部132、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142を有している。診断制御部107、JOB制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、メモリ112、偏向制御回路120、ドリフト測定部130、ステージ制御部132、及び記憶装置140,142は、図示しないバスを介して互いに接続されている。診断制御部107、JOB制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、偏向制御回路120、ドリフト測定部130、及びステージ制御部132は、プログラムといったソフトウェアを実行する制御計算機で構成されてもよい。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで構成されてもよい。偏向制御回路120は、それぞれDAC(デジタル・アナログコンバータ)アンプユニットを介して各偏向器に接続されている。また、記憶装置140には、描画データが外部から入力され、記憶される。
また、描画制御部110内には、ステージ速度算出部50、ストライプ描画時間予測部52、ドリフト補正量算出部54、及び描画処理制御部56が配置される。ステージ速度算出部50、ストライプ描画時間予測部52、ドリフト補正量算出部54、及び描画処理制御部56といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。描画制御部110に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ112に記憶される。
また、偏向制御回路120内には、補正部122、及び偏向量演算部124が配置される。補正部122、及び偏向量演算部124といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。偏向制御回路120に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
ショットデータ生成部109は、記憶装置140に格納された描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。ショットデータには、各ビームのショットを行なうための照射量、位置、形状、サイズ等が定義される。生成されたショットデータは偏向制御回路120に出力される。ここで、かかるショットデータに定義された位置に電子ビームを照射してしまうと、ビームドリフトにより位置ずれを起こしてしまう。そこで、電子ビーム描画では、かかるビームドリフトにより位置ずれを補正する。
図2は、実施の形態1におけるドリフト量測定とドリフト補正量との関係を示すグラフ図である。電子ビーム200のドリフト量を測定する間隔は、例えば、描画開始直後は短く、描画時間の経過に伴って、その間隔が長くなるように設定される。図2の例では、描画開始前(時刻0)にドリフト量を測定し、次に、時刻t1に測定し、次に、時刻t2・・・といった具合に測定間隔を設定しておく。そして、時刻0から時刻t1までのドリフト量の変化割合で時刻t1から時刻t2までのドリフト補正量の変化割合を設定していく。同様に、時刻t1から時刻t2までのドリフト量の変化割合で時刻t2から時刻t3までのドリフト補正量の変化割合を設定していく。以降、順に、ひとつ前の区間のドリフト量の変化割合を、現区間のドリフト補正量の変化割合として、現区間において、時間比例で補正量を算出する。
ここで、図2の例では、測定間隔を除々に長くしていくことが示されているが、かかる場合にだけビームドリフト測定を行なうことに限るわけではない。試料101の描画領域に描画されるパターンには、複数のチップパターンが含まれる場合がある。かかる複数のチップパターンは、同じ描画条件とは限らない。そこで、同じ描画条件となるチップをまとめて1つの描画グループを構成し、描画グループ毎に描画処理を進めていく場合もある。そこで、実施の形態1では、図2で示した測定間隔を除々に長くしていく予め設定される期間毎にビームドリフト測定を行なう場合の他に、例えば、所定の描画グループの描画が終了した後に、次の描画グループの描画開始前に行なってもよい。
図3は、実施の形態1におけるドリフト補正のフローを示す図である。図3において、現在、行なう描画処理を管理制御するJOB制御部108は、設定される期間毎に、ドリフト量の測定指示を示す診断依頼を診断制御部107に出力する。そして、JOB制御部108は、描画制御部110に描画一時停止指示を出力する。描画制御部110内の描画処理制御部56は、偏向制御回路120及び描画部150に対して描画動作を一時停止させる。そして、描画制御部110は、JOB制御部108に描画一時停止完了を出力する。描画一時停止完了を受けて、JOB制御部108は、診断制御部107にドリフト量の測定を実行させる診断指示を出力する。診断制御部107は、ドリフト測定部130にドリフト測定指示を出力する。ドリフト測定部130は、偏向制御回路120及び描画部150を制御して、電子ビーム200のドリフト量を測定する。例えば、XYステージ105上に形成されたマークを電子ビーム200で走査して、その位置ずれ量を測定することで電子ビーム200のドリフト量が測定可能である。測定されたドリフト量はドリフト測定データとして記憶装置142に格納される。そして、ドリフト量を測定した後、ドリフト測定部130は、診断制御部107にドリフト測定完了を出力する。診断制御部107は、ドリフト測定完了を受け、JOB制御部108にドリフト診断が完了したことを示す診断実行完了を出力する。JOB制御部108は、診断実行完了を受けて、描画制御部110に描画再開指示を出力する。描画制御部110内の描画処理制御部56は、偏向制御回路120及び描画部150に対して描画動作を再開させる。そして、描画制御部110は、JOB制御部108に描画再開完了を出力する。以上のようにして、設定された時間にドリフト量を測定する。ここで、設定されたドリフト測定時刻がストライプの描画中であった場合には、そのストライプの描画が終了した後にドリフト補正を行うことが望ましい。
図4は、実施の形態1における隣接する複数のストライプのドリフト補正量の一例を示す図である。図4において、縦軸は補正量を示し、横軸は時間を示している。試料101の描画領域は、x方向或いはy方向に主偏向器208で偏向可能な幅で短冊状に複数のストライプ領域20に仮想分割される。そして、ストライプ領域ごとに描画処理が進められていく。1つのストライプ領域の描画が終了すると、隣接する次のストライプ領域の描画が行われる。図4では、前回ドリフト量の測定が行なわれた時刻から次のドリフト量の測定を行う時刻までの間である1つの測定区間内に複数のストライプ領域を描画する場合を示している。ドリフト補正量(補正値)は、各ストライプ領域20を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置で算出され、設定される。各当該ストライプ領域20を描画する間、各ストライプ領域20の描画開始位置で設定されたドリフト補正値が使用される。このように、ドリフト補正量算出部54は、ストライプ領域単位でドリフト補正量(補正値)を算出する。ドリフト補正量算出部54は、補正量算出部の一例である。
図4では、例えば、試料のストライプ20aについては、補正値(a)が設定される。試料のストライプ20bについては、補正値(b)が設定される。試料のストライプ20cについては、補正値(c)が設定される。試料のストライプ20dについては、補正値(d)が設定される。図4では、ストライプ20bの描画時間を隣接するストライプ20a,20cに比べて大幅に長い場合を示している。従来の手法では、ストライプ20aに設定される補正値(a)からストライプ20bに設定される補正値(b)までの変化量に対して、ストライプ20bに設定される補正値(b)からストライプ20cに設定される補正値(c)までの変化量が大幅に大きくなってしまうといった問題があった。同様に、ストライプ20cに設定される補正値(c)からストライプ20dに設定される補正値(d)までの変化量に対して、ストライプ20bに設定される補正値(b)からストライプ20cに設定される補正値(c)までの変化量が大幅に大きくなってしまうといった問題があった。そのため、ドリフト補正量のばらつきが大きくなってしまっていた。そこで、実施の形態1では、各ストライプの描画時間の中間時刻を用いてドリフト補正量を算出する。
まず、ストライプ描画時間予測部52は、ストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測する。ストライプ描画時間予測部52は、描画時間予測部の一例である。描画時間の予測は、XYステージ105の速度プロファイルを用いて算出が可能である。まず、ステージ速度算出部50が、ストライプ領域20毎にXYステージ105の移動速度を算出する。移動速度は、当該ストライプ領域20に描画されるパターンの粗密等に応じて算出されればよい。密な領域は遅く、粗な領域は速くなる。そして、かかる移動速度からXYステージ105の速度プロファイルが算出される。ストライプ領域20の長さをXYステージ105の速度プロファイルが示す速度で割れば、当該ストライプ領域の描画時間を予測できる。
そして、ドリフト補正量算出部54は、描画される前のストライプ領域20に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の電子ビーム200のドリフトを補正する補正量を算出する。補正量(補正値)Δは、前回のドリフト量の測定時刻から当該ストライプ領域の描画開始位置までの経過時間T、当該ストライプ領域の予測された描画時間t、1つ手前のストライプ領域までのドリフト補正値を示すオフセット値S、及び補正係数kを用いて、以下の式(1)で算出できる。
(1) Δ=S+(T+t/2)・k
このように、ストライプ領域の描画時間の中間時刻を当該ストライプ領域の描画開始位置までの経過時間に加算した値に補正係数kを乗じることで、当該ストライプ領域の描画時間の中間時刻でのドリフト補正値が得られる。ここで、ドリフト補正量算出部54は、記憶装置142からドリフト測定データを読み出す。そして、補正係数kとして、ドリフト測定データの中から、上述したように、前々回に測定されたドリフト量から前回測定されたドリフト量までの変化率を算出する或いは読み出せばよい。得られたドリフト補正値Δは、当該ストライプ領域用の補正値として、偏向制御回路120に出力する。そして、得られたドリフト補正値Δを当該ストライプ領域の描画開始位置にて設定する。よって、当該ストライプ領域を描画する際には、当該ストライプ領域全体にわたって当該ストライプ領域の描画時間の中間時刻で算出されたドリフト補正値Δで描画位置が補正されることになる。具体的には、当該ストライプ領域の描画を行うにあたり、偏向制御回路120内の補正部122が、ショットデータに定義された描画位置の座標に、ドリフト補正値を例えば符号を逆にして加算して、描画位置を補正する。そして、補正された位置に電子ビームが偏向されるように、偏向量演算部124が各偏向器に出力する偏向量をそれぞれ演算する。
かかる算出手法により、図4に示すように、ストライプ20aに設定される補正値(a)からストライプ20bに設定される補正値(b)までの変化量に対して、ストライプ20bに設定される補正値(b)からストライプ20cに設定される補正値(c)までの変化量の差を小さくできる。同様に、ストライプ20cに設定される補正値(c)からストライプ20dに設定される補正値(d)までの変化量に対して、ストライプ20bに設定される補正値(b)からストライプ20cに設定される補正値(c)までの変化量の差を小さくできる。以上のように各ストライプ領域のドリフト補正値Δを算出する際に、それぞれのストライプ領域の描画時間の中間時刻で算出することで、ストライプ領域の描画時間の長短によるドリフト補正値Δの変化量のばらつきを抑制できる。
そして、描画工程として、偏向制御回路120は、ステージ制御部132からXYステージ105のステージ位置を入力し、所定のステージ位置に対して必要な偏向量の偏向電圧を各偏向器に出力する。描画部150は、当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する。描画部150は、具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間で試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料の所望する位置に照射される。例えば、主偏向器208で移動するXYステージ105に追従しながら、副偏向器209で偏向可能なサイズで試料101の描画領域が仮想分割された複数のサブフィールド(SF)における所望するSFの基準位置に電子ビーム200を偏向する。そして、副偏向器209で当該SF内の所望する各照射位置に電子ビーム200を偏向する。かかる多段偏向で電子ビーム200の描画位置を設定する場合、ドリフト補正は、例えば、主偏向器208で偏向するSFの基準位置を補正すると好適である。以上のように、各偏向器によって、電子ビーム200の複数のショットが順に基板となる試料101上へと偏向される。
図5は、実施の形態1における隣接する複数のストライプのドリフト補正量の他の一例を示す図である。図5において、縦軸は補正量を示し、横軸は時間を示している。図5では、図4と同様、前回ドリフト量の測定が行なわれた時刻から次のドリフト量の測定を行う時刻までの間である1つの測定区間内に複数のストライプ領域を描画する場合を示している。図5では、例えば、試料のストライプ20aについては、補正値(a)が設定される。試料のストライプ20bについては、補正値(b)が設定される。試料のストライプ20cについては、補正値(c)が設定される。試料のストライプ20dについては、補正値(d)が設定される。図5では、ストライプ20bの描画時間が隣接するストライプ20cと同程度である場合を示している。かかる場合でも、それぞれのストライプ領域の描画時間の中間時刻で算出することで、図4の場合に比べて効果の程度は小さくなるが、ストライプ領域の描画時間の長短によるドリフト補正値Δの変化量のばらつきを抑制できる。
図6は、実施の形態1における隣接する複数のストライプの補正位置の一例を示す図である。図6(a)では、それぞれのストライプ領域の描画開始位置時刻で算出されたドリフト補正値で描画位置が補正された場合の各ストライプ領域の位置を示している。図4に示したように、ストライプ領域20bにかかる描画時間が、隣接するストライプ領域20a,20cにかかる描画時間に比べて大幅に長い場合、ドリフト補正によって、描画されるストライプ領域20a,20b間の補正後の位置の差に比べて、ストライプ領域20b,20c間の補正後の位置の差が大幅に大きくなり、ストライプ領域間で補正後の位置の差の変化量にばらつきが生じてしまう。一方、図6(b)では、それぞれのストライプ領域の描画時間の中間時刻で算出されたドリフト補正値で描画位置が補正された場合の各ストライプ領域の位置を示している。図6(b)に示すように、それぞれのストライプ領域の描画時間の中間時刻でドリフト補正値を算出することで、描画されるストライプ領域20a,20b間の補正後の位置の差と、ストライプ領域20b,20c間の補正後の位置の差との違いが抑制される。よって、ストライプ領域間で補正後の位置の差の変化量のばらつきを小さくできる。
以上のように、本実施の形態によれば、ストライプ領域間でドリフト補正量のばらつきをより少なくできる。よって、ストライプ間でのパターンつなぎ精度を向上させることができる。その結果、より精度の高い寸法でパターンを描画できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
20 ストライプ領域
50 ステージ速度算出部
52 ストライプ描画時間予測部
54 ドリフト補正量算出部
56 描画処理制御部
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
107 診断制御部
108 JOB制御部
109 ショットデータ生成部
110 描画制御部
112 メモリ
120 偏向制御回路
122 補正部
124 偏向量演算部
130 ドリフト測定部
132 ステージ制御部
140,142 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
330 電子線
340 試料
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (4)

  1. 描画領域が短冊状に分割された複数のストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測する描画時間予測部と、
    描画される前のストライプ領域に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の荷電粒子ビームのドリフトを補正する補正量を算出する補正量算出部と、
    当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記補正量算出部は、ストライプ領域単位で前記補正量を算出することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 設定される期間毎に荷電粒子ビームのドリフト量を測定する測定部をさらに備え、
    前記補正量算出部は、前々回に測定されたドリフト量から前回測定されたドリフト量までの変化率を用いて、前記補正量を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 描画領域が短冊状に分割された複数のストライプ領域について、ストライプ領域毎に当該ストライプ領域を描画する描画時間を予測する工程と、
    描画される前のストライプ領域に対し、当該ストライプ領域の予測された描画時間の中間時刻を用いて、当該ストライプ領域を描画する際の荷電粒子ビームのドリフトを補正する補正量を算出する工程と、
    当該ストライプ領域を描画する際に、当該ストライプ領域の描画開始位置から、算出された補正量で補正された描画位置に所望のパターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014003180A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Nuflare Technology Inc ドリフト補正方法および描画データの作成方法
US10056229B2 (en) 2016-07-07 2018-08-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Charged-particle beam exposure method and charged-particle beam correction method

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