JP2012098649A - 輝度向上フィルム - Google Patents

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邦浩 岩井
Susumu Hirama
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Abstract

【課題】使用環境下において、輝度向上効果の低下や反りの少ない安定性に優れた輝度向上フィルム、および該輝度向上フィルムを備えた表示装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも、コレステリック液晶層と、その片側に、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むアクリル系フィルム(A)と、もう一方の側に、λ/4波長板(B)を有する輝度向上フィルムであり、前記アクリル系フィルム(A)の面内位相差(Re)が10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差(Rth)が−10nm以上10nm以下である輝度向上フィルムとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、表示装置に使用される輝度向上フィルム、および該輝度向上フィルムを備えた表示装置に関する。
一般に、液晶テレビに代表されるような液晶表示装置の分野では、バックライトからの光取り出し効率を向上させることが、輝度を高める観点のみならず、消費電力の低減の観点においても重要な技術課題となってきた。その意味で通常偏光板に使用されている二色性偏光フィルムを光が透過する時点で吸収されてしまう50%(理論値)のロス部分を、いかに効率的に利用できるかがポイントになってくる。
このような課題に対し、従来、いくつかの光利用効率を高めた所謂輝度向上フィルムの検討がなされてきた。液晶ディスプレイ用輝度向上フィルムにおいて代表的なものに3MのDBEF(登録商標)が挙げられる。これは、特許第3621415号公報に開示されているような、屈折率の異なる2層を積層させ薄膜干渉の原理を利用して反射させる軸と、積層でありながら屈折率差がなくそのまま透過する軸を有することで偏光分離し、吸収型直線偏光子の透過軸とDBEFの透過軸を平行にすることで、光利用効率を上げて輝度向上効果を発現する機構である。しかしながらDBEFは部材点数増による透明性、画質の低下、また工数増によるコスト増、生産性低下といった問題がある。
そこでより薄膜で簡便に作製できるものとして、コレステリック液晶の円偏光2色性を利用した偏光分離フィルムが開示されている(例えば、特許文献1)。円偏光分離機能を持つコレステリック液晶は、液晶の螺旋の回転方向と円偏光方向とが一致して光の波長が液晶の螺旋ピッチである円偏光の光だけを反射する選択反射特性があり、この特性を用いて一定した波長帯域の自然光の特定の円偏光のみを透過分離し、残りを反射する偏光分離素子が作製できる。このコレステリック液晶をλ/4波長板と組み合わせることによりλ/4波長板を通過することにより透過した円偏光が直線偏光に変換され、この直線偏光の方向を液晶ディスプレイ内のバックライト側にある偏光子の透過方向を揃えることでコレステリック層を透過した光は偏光子を透過し、コレステリック層を反射した光は反射板で再利用することによって光利用効率が向上し、液晶ディスプレイの消費電力を抑えることができる。
特開2003−227933号公報
しかしながら、特許文献1では、ベースフィルムとしてトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマーからなるフィルムが、また、λ/4波長板として延伸ポリカーボネートフィルムが用いられているが、使用環境下(高温や高湿下)において、位相差安定性に起因する輝度向上度の低下や、反りの発生など、輝度向上フィルムとしての耐久性に問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、使用環境下において、輝度向上効果の低下や反りの少ない安定性に優れた輝度向上フィルム、および該輝度向上フィルムを備えた表示装置を提供することである。
1.少なくとも、コレステリック液晶層と、その片側に、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むアクリル系フィルム(A)と、もう一方の側に、λ/4波長板(B)を有する輝度向上フィルムであり、前記アクリル系フィルム(A)の面内位相差Reが10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差Rthが−10nm以上10nm以下である輝度向上フィルム。
2.前記アクリル系フィルム(A)が延伸フィルムである前記1に記載の輝度向上フィルム。
3.前記環構造がラクトン環構造である前記1または2に記載の輝度向上フィルム。
4.前記λ/4波長板(B)が、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むλ/4波長板である前記1〜3のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
5.前記λ/4波長板(B)の波長447nmにおける面内位相差(Re(447))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(447)/Re(590))が0.99以下である前記1〜4のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
6.前記λ/4波長板(B)が延伸フィルムである前記1〜5のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
7.前記λ/4波長板(B)における前記環構造がラクトン環構造である前記4〜6のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
8.前記1〜7のいずれかに記載の輝度向上フィルムを備えた表示装置
本発明により、コレステリック液晶層を有する輝度向上フィルムにおいて、使用環境下で、輝度向上効果の低下や反りの少ない安定性に優れた輝度向上フィルム、および該輝度向上フィルムを備えた表示装置を提供することができる。
これ以降の説明において特に記載がない限り、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を、それぞれ意味する。また、範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下であることを示す。
[アクリル系フィルム(A)]
本発明に用いられるアクリル系フィルム(A)は、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含む。
本発明の主鎖に環構造を有するアクリル系重合体は、主鎖に(メタ)アクリル酸エステル単量体由来の構造と環構造を含む。(メタ)アクリル酸エステル単量体由来の構造単位の含有割合と環構造単位の含有割合の合計を主鎖中に好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%、特に好ましくは95重量%以上、最も好ましくは99重量%以上含む。特に環構造の含有率は、好ましくは5%以上、更に好ましくは10重量%以上、最も好ましくは15重量%以上である。
(メタ)アクリル酸エステル単位は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチルなどの単量体に由来する構成単位である。これらの構成単位を2種類以上有していてもよい。メタクリル酸メチル単位を有することが好ましく、この場合、アクリル系重合体ならびにアクリル系重合体を含む組成物および当該組成物を成形して得られたフィルムなどの成形品の熱安定性が向上する。
本発明のアクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単位以外の構成単位を有していてもよい。環化反応により主鎖に環構造を導入するため、アクリル系重合体は重合時に水酸基やカルボン酸基を有する単量体を共重合することが好ましい。具体的には、水酸基を有する単量体として、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシエチル)アクリル酸メチル、また、カルボン酸基を有する単量体として(メタ)アクリル酸単位は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、2−(ヒドロキシエチル)アクリル酸などの単量体に由来する構成単位が挙げられる。これらの単量体を2種類以上共重合有していてもよい。水酸基やカルボン酸基を有する単量体は環化反応により環構造へと変化するが、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体に未反応の水酸基やカルボン酸基を有する単量体由来の構成単位が含まれていてもよい。
本発明のアクリル系重合体は主鎖に環構造を有する。主鎖に環構造を含むことにより、アクリル系重合体のガラス転移温度(Tg)が高くなり、フィルムの耐熱性が向上する。このように主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むフィルムは画像表示装置における光源などの発熱部近傍への配置が容易になるなど光学部材としての用途に好適である。
環構造の種類は特に限定されないが、例えば、ラクトン環構造、無水グルタル酸構造、グルタルイミド構造、N−置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造から選ばれる少なくとも1種である。
以下の一般式(1)に無水グルタル酸構造およびグルタルイミド構造を示す。
Figure 2012098649

上記一般式(1)におけるR、Rは互いに独立して水素原子、またはメチル基であり、Xは酸素原子または窒素原子である。Xが酸素原子であるとき、Rは存在せず、Xが窒素原子のとき、Rは、水素原子、炭素数1から6の直鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基またはフェニル基である。
が酸素原子のとき一般式(1)により示される環構造は無水グルタル酸構造となる。無水グルタル酸構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体を分子内で脱アルコール環化縮合させて形成できる。
が窒素原子のとき、一般式(1)により示される環構造はグルタルイミド構造となる。グルタルイミド構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル重合体をメチルアミンなどのイミド化剤によりイミド化して形成できる。
以下の一般式(2)に、無水マレイン酸構造およびN−置換マレイミド構造を示す。
Figure 2012098649
上記一般式(2)におけるR、Rは互いに独立して水素原子、またはメチル基であり、Xは酸素原子または窒素原子である。Xが酸素原子であるとき、Rは存在せず、Xが窒素原子のとき、Rは、水素原子、炭素数1から6の直鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基またはフェニル基である。
が酸素原子のとき一般式(2)により示される環構造は無水マレイン酸構造となる。無水マレイン酸構造は、例えば、無水マレイン酸と(メタ)アクリル酸エステルとを共重合体して形成できる。
が窒素原子のとき、一般式(2)により示される環構造はN−置換マレイミド構造となる。N−置換マレイミド構造は、例えば、フェニルマレイミドなどのN−置換マレイミドと(メタ)アクリル酸エステルとを重合体して形成できる。
なお、一般式(1)、(2)の説明において例示した環構造を形成する各方法では、各々の環構造を形成に用いる重合体が全て(メタ)アクリル酸エステル単位を構成単として有するため、当該方法により得た重合体はアクリル系重合体となる。
本発明のアクリル系重合体が主鎖に有していてもよいラクトン環構造は特に限定されず、例えば、4から8員環であってもよいが、環構造の安定性に優れることから5員環または6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。6員環であるラクトン環構造は、例えば、特開2004−168882号公報に開示されている構造であるが、前駆体の重合収率が高いこと、前駆体の環化縮合反応により、高いラクトン環含有率を有するアクリル系重合体が得られること、メタクリル酸メチル単位を構成単位として有する重合体を前駆体にできること、などの理由から以下の一般式(3)に示される構造が好ましい。
Figure 2012098649
上記一般式(3)において、R、RおよびRは、互いに独立して、水素原子または炭素数1から20の範囲の有機残基である。当該有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。
一般式(3)における有機残基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1から20の範囲のアルキル基、エテニル基、プロペニル基などの炭素数1から20の範囲の不飽和脂肪族炭化水素基、フェニル基、ナフチル基などの炭素数1から20の範囲の芳香族炭化水素基であり、上記アルキル基、上記不飽和脂肪族炭化水素基、上記芳香族炭化水素基は、水素原子の一つ以上が、水酸基、カルボキシル基、エーテル基、およびエステル基から選ばれる少なくとも1種類の基により置換されていてもよい。
本発明のアクリル系重合体におけるラクトン環構造を除く上記環構造の含有率は特に限定されないが、例えば5〜90質量%であり、好ましくは10〜70質量%であり、よりこの好ましくは10〜60質量%であり、さらに好ましくは10〜50質量%である。
本発明のアクリル系重合体が主鎖にラクトン環構造を有する場合、当該樹脂におけるラクトン環構造の含有率は特に限定はされないが、例えば5〜90質量%であり、好ましくは10〜80質量%であり、より好ましくは10〜70質量%であり、さらに好ましくは20〜60質量%である。
本発明のアクリル系重合体における環構造の含有率が過渡に小さくなると、フィルムの耐熱性の低下や、耐溶剤性および表面硬度が不十分となることがある。一方、上記含有率が過渡に大きくなると、フィルムの成形性や機械的特性が低下する。
主鎖に環構造を有するアクリル系重合体は公知の方法により製造できる。環構造が無水グルタル酸構造あるいはグルタルイミド構造であるアクリル系重合体は、例えば、WO2007/26659号公報あるいはWO2005/108438号公報に記載の方法により製造できる。環構造が無水マレイン酸構造あるいはN−置換マレイミド構造であるアクリル系重合体は、例えば、特開昭57−153008号公報、特開2007−31537号公報に記載の方法により製造できる。環構造がラクトン環構造であるアクリル系重合体は、例えば、特開2006−96960号公報、特開2006−171464号公報あるいは特開2007−63541号公報に記載の方法により製造できる。
本発明のアクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単位および(メタ)アクリル酸単位以外の構成単位を有していてもよく、このような構成単位は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、α−ヒドロキシメチルスチレン、α−ヒドロキシエチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタリルアルコール、アリルアルコール、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、酢酸ビニル、2−ヒドロキシメチル−1−ブテン、メチルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾールなどの単量体に由来する構成単位である。アクリル系重合体は、これらの構成単位を2種類以上有していてもよい。
本発明のアクリル系重合体の重量平均分子量は、例えば1000〜500000の範囲であり、好ましくは10000〜500000の範囲であり、より好ましくは50000〜350000の範囲であり、さらに好ましくは50000〜200000の範囲である。尚、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)を用いて、ポリスチレン換算により求めた。
本発明のアクリル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、110℃以上が好ましい。アクリル系重合体としてのTgを向上できることから、アクリル系重合体のTgは115℃以上がより好ましく、120℃以上がさらに好ましい。Tgの上限値は特に限定されないが、成形性等の観点から、好ましくは180℃以下である。なお、一般的なアクリル系重合体のTgは100℃程度である。
アクリル系光学フィルム(A)における上記アクリル系重合体の含有量は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは65〜100質量%、さらに好ましくは85〜100質量%である。樹脂フィルム中の上記アクリル系重合体の含有量が50質量%未満の場合には、アクリル系重合体が本来有する高耐熱性、高透明性が十分に反映できないおそれがある。
本発明におけるアクリル系光学フィルム(A)は、上記アクリル系重合体以外に、その他の樹脂を含んでいてもよい。その他の樹脂の含有割合は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜35質量%、さらに好ましくは0〜15質量%である。その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等のオレフィン系ポリマー;塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの生分解性ポリエステル;ポリカーボネート;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド;セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂;ポリアセタール;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン:ポリオキシペンジレン;ポリアミドイミド;ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムを配合したABS樹脂やASA樹脂等のゴム質重合体;などが挙げられる。相溶性の観点からは、スチレン−アクリロニトリル共重合体が好ましい。また、ゴム質重合体は、表面にアクリル系重合体と相溶し得る組成のグラフト部を有するのが好ましく、ゴム質重合体の平均粒子径は、フィルムとした際の透明性向上の観点から、例えば、400nm以下であり、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは100nm以下であり、さらに好ましくは70nm以下である。
本発明におけるアクリル系光学フィルム(A)は、公知の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤;酸化防止剤;位相差上昇剤、位相差低減剤などの位相差調整剤;位相差安定剤、耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤などの安定剤;ガラス繊維、炭素繊維などの補強材;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリアリルホスフェ−ト、酸化アンチモンなどの難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤に代表される帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤;有機フィラ−、無機フィラ−;樹脂改質剤;アンチブロッキング剤;マット剤;酸補足剤;金属不活性化剤;可塑剤;滑剤;難燃剤などである。添加剤の添加量は、例えば0〜10%であり、好ましくは0〜5%であり、より好ましくは0〜2%であり、さらに好ましくは0〜0.5%である
本発明のアクリル系光学フィルム(A)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系重合体と、その他の重合体や添加剤等を、任意の適切な混合方法で充分に混合し、予め熱可塑性樹脂組成物としてから、これをフィルム成形することができる。あるいは、アクリル系重合体と、その他の重合体や添加剤等を、それぞれ別々の溶液にしてから混合して均一な混合液とした後、フィルム成形してもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物を製造するには、例えば、オムニミキサー等、任意の適切な混合機で上記のフィルム原料をプレブレンドした後、得られた混合物を押出混練する。この場合、押出混練に用いられる混合機は、特に限定されるものではなく、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機や加圧ニーダー等、任意の適切な混合機を用いることができる。
上記フィルム成形の方法としては、例えば、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法等、任意の適切なフィルム成形法が挙げられる。これらのフィルム成形法のうち、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法が好ましい。
上記溶液キャスト法(溶液流延法)に用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチエルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
上記溶液キャスト法(溶液流延法)を行うための装置としては、例えば、ドラム式キャスティングマシン、バンド式キャスティングマシン、スピンコーター等が挙げられる。
上記溶融押出法としては、例えば、Tダイ法、インフレーション法等が挙げられる。成形温度は、好ましくは150〜350℃、より好ましくは200〜300℃である。
上記Tダイ法でフィルム成形する場合は、公知の単軸押出機や二軸押出機の先端部にTダイを取り付け、フィルム状に押出されたフィルムを巻取って、ロール状のフィルムを得ることができる。この際、巻取りロールの温度を適宜調整して、押出方向に延伸を加えることで、1軸延伸することも可能である。また、押出方向と垂直な方向にフィルムを延伸することにより、同時2軸延伸、逐次2軸延伸等を行うこともできる。
上記フィルムは、未延伸フィルムまたは延伸フィルムのいずれでもよいが、延伸フィルムの方が好ましい。延伸フィルムである場合は、1軸延伸フィルムまたは2軸延伸フィルムのいずれでもよい。2軸延伸フィルムである場合は、同時2軸延伸フィルムまたは逐次2軸延伸フィルムのいずれでもよい。2軸延伸した場合は、機械的強度が向上し、フィルム性能が向上する。
延伸温度は、上記フィルムのガラス転移温度近傍であることが好ましく、具体的には、好ましくは(ガラス転移温度−30℃)〜(ガラス転移温度+100℃)、より好ましくは(ガラス転移温度−20℃)〜(ガラス転移温度+80℃)の範囲内である。延伸温度が(ガラス転移温度−30℃)未満であると、充分な延伸倍率が得られないおそれがある。逆に、延伸温度が(ガラス転移温度+100℃)超えると、樹脂組成物の流動(フロー)が起こり、安定な延伸が行えないおそれがある。
面積比で定義した延伸倍率は、好ましくは1.1〜25倍、より好ましくは1.3〜10倍である。延伸倍率が1.1倍未満であると、延伸に伴う靭性の向上につながらないおそれがある。延伸倍率が25倍を超えると、延伸倍率を上げるだけの効果が認められないおそれがある。
延伸速度は、一方向で、好ましくは10〜20,000%/min、より好ましく100〜10,000%/minである。延伸速度が10%/min未満であると、充分な延伸倍率を得るために時間がかかり、製造コストが高くなるおそれがある。延伸速度が20,000%/minを超えると、延伸フィルムの破断等が起こるおそれがある。
上記フィルムは、その光学的等方性や機械的特性を安定化させるために、延伸処理後に熱処理(アニーリング)等を行うことができる。熱処理の条件は、任意の適切な条件を採用し得る。
本発明のアクリル系フィルム(A)の厚さは、好ましくは5〜350μm、より好ましくは10〜200μmであり、さらに好ましくは20〜100μmである。厚さが5μm未満であると、強度が低下するだけでなく、本発明の輝度向上フィルムに用いた場合に耐久性試験を行うと捲縮が大きくなるおそれがある。また、厚さが350μmを超えると、透明性が低下するだけでなく、薄膜化に不利となる。
本発明のアクリル系フィルム(A)の波長590nmにおける面内位相差Reは、10nm以下であり、より好ましくは5nm以下であり、さらに好ましくは3nm以下である。Reが10nmより大きいと、偏光状態の変化による光の利用効率が低下し、輝度向上効果が低下するおそれがある。
本発明のアクリル系フィルム(A)の波長590nmにおける厚み方向位相差Rthは、−10〜10nmであり、より好ましくは−5〜5nmであり、さらに好ましくは−3〜3nmである。Rthが−10nmより小さい、あるいは10nmより大きいと、輝度向上効果が低下するおそれや、斜めからの視覚特性が低下する恐れがある。
本発明において、「nx」をフィルムの面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率、「ny」をフィルムの面内で遅相軸に垂直な方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率、「nz」を厚み方向の屈折率、dをフィルムの厚みとしたときに、面内位相差Reは、Re=(nx−ny)×dで定義される値であり、厚み方向位相差Rthは、Rth=[(nx+ny)/2−nz]×dで定義される値である。
本発明のアクリル系フィルム(A)のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、好ましくは110℃、より好ましくは115℃以上であり、さらに好ましくは120℃以上である。Tgが110℃未満であると、使用環境(特に高温下)での性能低下や、画像表示装置における光源などの発熱部近傍への配置が難しくなるおそれがある。
本発明のアクリル系フィルム(A)の光弾性係数の絶対値は、好ましくは10×10−12(1/Pa)以下、より好ましくは7×10−12(1/Pa)以下であり、さらに好ましくは4×10−12(1/Pa)以下である。光弾性係数の絶対値が10×10−12(1/Pa)より大きいと、貼り合わせ時や使用環境下で発生する応力により位相差が変化し、輝度向上効果が低下するおそれや、斜めからの視覚特性が低下する恐れがある。
[λ/4波長板(B)]
本発明に用いられるλ/4波長板(B)は、λ/4波長板として機能するものである限り特に限定されない。
本発明のλ/4波長板(B)は、延伸フィルム、液晶ポリマーなどの液晶材料が基材層に積層された積層フィルム、2種以上の位相差板(位相差フィルム)を積層した積層フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、生産性、コスト、薄膜化の点で、延伸フィルムが好ましく、さらに好ましくは、1種類の層からなることが好ましい。
上記λ/4波長板(B)は、例えば、ポリカーボネート;シクロ系あるいはノルボルネン系構造を有するシクロオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレート等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体等のアクリル系ポリマー;ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミドの如き適宜な熱可塑性樹脂(b)を含むことが好ましい。中でも、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体が、透明性、光学特性、耐熱性、耐湿性、位相差発現性に優れることから好ましい。さらに好ましくは、上記環構造がラクトン環構造であることが好ましい。尚、一般的なアクリル系重合体であるポリメチルメタクリレートを用いた場合は、位相差発現性が乏しいことから、λ/4波長板(B)の厚みが厚くなり、薄膜化の点で不利になるおそれがある。また、上記λ/4波長板(B)は、これらの樹脂を2種類以上含んでいてもよい。
上記主鎖に環構造を有するアクリル系重合体としては、本発明の主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むアクリル系フィルム(A)で説明したアクリル系重合体を用いることができる。
上記熱可塑性樹脂(b)は、複素芳香族基を有するα,β−不飽和単量体単位を構成単位として含むことが好ましい。複素芳香族基としては、カルバゾール基、ピリジン基、チオフェン基およびイミダゾール基などが挙げられ、α,β−不飽和単量体単位は、例えばビニルカルバゾール単位、ビニルピリジン単位、ビニルチオフェン単位およびビニルイミダゾール単位である。特に、ビニルカルバゾール単位を含む場合、本発明のλ/4波長板(B)が優れた逆波長分散性を示し、輝度向上効果が高い。複素芳香族基を有するα,β−不飽和単量体単位は、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体中に含まれていてもよいし、その他の樹脂成分中に含んでいてもよい。
本発明のλ/4波長板(B)は、上記熱可塑性樹脂(b)以外に、その他の樹脂を含んでいてもよい。その他の樹脂の含有割合は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜35質量%、さらに好ましくは0〜15質量%である。その他の樹脂としては、例えば、;塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの生分解性ポリエステル;セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂;ポリアセタール;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン:ポリオキシペンジレン;ポリアミドイミド;ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムを配合したABS樹脂やASA樹脂等のゴム質重合体;などが挙げられる。λ/4波長板(フィルム)の可とう性が向上する点で、ゴム質重合体が好ましい。ゴム質重合体は、表面にアクリル系重合体と相溶し得る組成のグラフト部を有するのが好ましく、ゴム質重合体の平均粒子径は、フィルムとした際の透明性向上の観点から、例えば、400nm以下であり、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは100nm以下であり、さらに好ましくは70nm以下である。
本発明のλ/4波長板(B)は、公知の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤;酸化防止剤;位相差上昇剤、位相差低減剤などの位相差調整剤;位相差安定剤、耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤などの安定剤;ガラス繊維、炭素繊維などの補強材;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリアリルホスフェ−ト、酸化アンチモンなどの難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤に代表される帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤;有機フィラ−、無機フィラ−;樹脂改質剤;アンチブロッキング剤;マット剤;酸補足剤;金属不活性化剤;可塑剤;滑剤;難燃剤などである。添加剤の添加量は、例えば0〜10%であり、好ましくは0〜5%であり、より好ましくは0〜2%であり、さらに好ましくは0〜0.5%である
本発明のλ/4波長板(B)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記熱可塑性樹脂(b)と、その他の重合体や添加剤等を、任意の適切な混合方法で充分に混合し、予め熱可塑性樹脂組成物としてから、これをフィルム成形することができる。あるいは、上記熱可塑性樹脂(b)と、その他の重合体や添加剤等を、それぞれ別々の溶液にしてから混合して均一な混合液とした後、フィルム成形してもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物を製造するには、例えば、オムニミキサー等、任意の適切な混合機で上記のフィルム原料をプレブレンドした後、得られた混合物を押出混練する。この場合、押出混練に用いられる混合機は、特に限定されるものではなく、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機や加圧ニーダー等、任意の適切な混合機を用いることができる。
上記フィルム成形の方法としては、例えば、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法等、任意の適切なフィルム成形法が挙げられる。これらのフィルム成形法のうち、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法が好ましい。
上記溶液キャスト法(溶液流延法)に用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチエルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
上記溶液キャスト法(溶液流延法)を行うための装置としては、例えば、ドラム式キャスティングマシン、バンド式キャスティングマシン、スピンコーター等が挙げられる。
上記溶融押出法としては、例えば、Tダイ法、インフレーション法等が挙げられる。成形温度は、好ましくは150〜350℃、より好ましくは200〜300℃である。
上記Tダイ法でフィルム成形する場合は、公知の単軸押出機や二軸押出機の先端部にTダイを取り付け、フィルム状に押出されたフィルムを巻取って、ロール状のフィルムを得ることができる。この際、巻取りロールの温度を適宜調整して、押出方向に延伸を加えることで、1軸延伸することも可能である。また、押出方向と垂直な方向にフィルムを延伸することにより、同時2軸延伸、逐次2軸延伸等を行うこともできる。
上記フィルムは、未延伸フィルムまたは延伸フィルムのいずれでもよいが、λ/4波長板にするために延伸してなるフィルムが好ましい。延伸フィルムである場合は、1軸延伸フィルム、2軸延伸フィルム、斜め延伸フィルムのいずれでもよい。2軸延伸フィルムである場合は、同時2軸延伸フィルムまたは逐次2軸延伸フィルムのいずれでもよい。2軸延伸した場合は、機械的強度が向上し、フィルム性能が向上する。
延伸温度は、上記フィルムのガラス転移温度近傍であることが好ましく、具体的には、好ましくは(ガラス転移温度−30℃)〜(ガラス転移温度+100℃)、より好ましくは(ガラス転移温度−20℃)〜(ガラス転移温度+80℃)の範囲内である。延伸温度が(ガラス転移温度−30℃)未満であると、充分な延伸倍率が得られないおそれがある。逆に、延伸温度が(ガラス転移温度+100℃)超えると、樹脂組成物の流動(フロー)が起こり、安定な延伸が行えないおそれがある。
面積比で定義した延伸倍率は、好ましくは1.1〜25倍、より好ましくは1.3〜10倍である。延伸倍率が1.1倍未満であると、延伸に伴う靭性の向上につながらないおそれがある。延伸倍率が25倍を超えると、延伸倍率を上げるだけの効果が認められないおそれがある。
延伸速度は、一方向で、好ましくは10〜20,000%/min、より好ましく100〜10,000%/minである。延伸速度が10%/min未満であると、充分な延伸倍率を得るために時間がかかり、製造コストが高くなるおそれがある。延伸速度が20,000%/minを超えると、延伸フィルムの破断等が起こるおそれがある。
上記フィルムは、その光学的等方性や機械的特性を安定化させるために、延伸処理後に熱処理(アニーリング)等を行うことができる。熱処理の条件は、任意の適切な条件を採用し得る。
本発明のλ/4波長板(B)の厚さは、好ましくは5〜350μm、より好ましくは10〜200μmであり、さらに好ましくは20〜100μmである。厚さが5μm未満であると、強度が低下するだけでなく、所望の面内位相差が得られないおそれがある。また、厚さが350μmを超えると、透明性が低下するだけでなく、薄膜化に不利となる。
本発明のλ/4波長板(B)の波長590nmにおける面内位相差(Re)は、好ましくは120〜165nm、より好ましくは130〜155nm以下であり、さらに好ましくは135〜150nm以下である。Reが10nmより大きいと、輝度向上効果が低下するおそれがある。
本発明のλ/4波長板(B)のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、好ましくは110℃、より好ましくは115℃以上であり、さらに好ましくは120℃以上である。Tgが110℃未満であると、使用環境(特に高温下)での性能低下や、画像表示装置における光源などの発熱部近傍への配置が難しくなるおそれがある。
本発明のλ/4波長板(B)の光弾性係数の絶対値は、好ましくは10×10−12(1/Pa)以下、より好ましくは7×10−12(1/Pa)以下であり、さらに好ましくは4×10−12(1/Pa)以下である。光弾性係数の絶対値が10×10−12(1/Pa)より大きいと、貼り合わせ時や使用環境下で発生する応力により位相差が変化し、輝度向上効果が低下するおそれや、斜めからの視覚特性が低下する恐れがある。
本発明のλ/4波長板(B)の波長447nmにおける面内位相差(Re(447))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(447)/Re(590))は、好ましくは0.7〜1.05、より好ましくは0.7〜1.03、さらに好ましくは0.7〜0.99、さらに好ましくは、0.75〜0.96、最も好ましくは0.8〜0.93である。Re(447)/Re(590)が0.7より小さいと、所望の面内位相差を得るために厚さが厚くなり薄膜化に不利となるおそれがある。また、1.05より大きいと、大きな輝度向上効果が得られないおそれがある。逆波長分散性を示す点で、好ましくは0.7〜0.99、より好ましくは0.75〜0.96、さらに好ましくは0.8〜0.93である。
本発明のλ/4波長板(B)の波長750nmにおける面内位相差(Re(750))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(750)/Re(590))は、好ましくは0.95〜1.1、より好ましくは0.97〜1.1、さらに好ましくは1.0〜1.1、さらに好ましくは1.02〜で1.08、最も好ましくは1.04〜1.08である。逆波長分散性を示す点で、好ましくは1.0〜1.1、より好ましくは1.02〜1.08、さらに好ましくは1.04〜1.08である。
[コレステリック液晶層]
本発明に用いられるコレステリック液晶層は、これに限定されるものではない。
コレステリック液晶層は、一般に、厚み方向に螺旋を描くような規則的なねじれを有する液晶分子からなる。このような光学媒体では、ピッチ(液晶分子が360°回転するのに必要な厚み)と入射光の波長がほぼ等しい場合、旋光性と選択反射性という光学的特質を示すことが知られている(例えば、液晶とディスプレイ応用の基礎、コロナ社、ISBN4−339−00620−3)。また、コレステリック液晶層は、入射光のうち、ねじれ方向と同方向に回転する円偏光成分を反射し、その反射光の回転方向も同一方向となるのに対し,逆方向に回転する円偏光成分は透過させる性質を有する。
本発明に用いるコレステリック液晶層は、可視光の全波長領域にわたって円偏光分離機能を有したものが好ましい。このようなコレステリック液晶層としては、(α)選択的に反射する光の中心波長が異なるコレステリック液晶層を組み合わせたもの、(β)一つのコレステリック液晶層からなり、厚み方向に対して螺旋のピッチが連続的に変化するものなどが挙げられる。
上記(α)のコレステリック液晶層の場合には、各層で反射される円偏光の位相状態をそろえて各波長領域で異なる偏光状態となることを防止し、利用できる状態の偏光を増量する観点より、同じ方向の円偏光を反射するもの同士を組み合わせるのが好ましい。またこの場合には、反射光の中心波長に基づき波長順序で各コレステリック液晶層が積層されていることが、大視野角時の波長シフトを抑制する観点からより好ましい。
反射光の中心波長に基づき波長順序でコレステリック液晶層を積層する方法としては、例えば、選択反射光の中心反射が470nm、550nm、640nm、770nmであるコレステリック液晶層をそれぞれ作製し、これらのコレステリック液晶層を任意に選択して、選択反射光の中心波長の順序で3〜7層積層する方法が挙げられる。
選択反射光の中心波長が異なる複数のコレステリック液晶層を積層する方法としては、例えば、単なる重ね置き、粘着剤などの接着剤を介した接着などの方法が挙げられる。
上記(β)のコレステリック液晶層は、次のようにして形成することができる。先ず、特定波長の紫外線照射により異性化してキラル化剤となる化合物、液晶および紫外線吸収剤とを含有してなる液晶層に、表面(紫外線照射面)側から深さ方向に連続的に照射光強度が減衰するように、前記特定波長の紫外線を照射する。これにより、キラル化剤の存在量が表面側から深さ方向に連続的に減少した状態、すなわち、液晶の螺旋ピッチが液晶層の厚み方向に連続的に変化した状態の液晶層が得られる。次いで、前記特定波長の紫外線とは異なる波長の紫外線を液晶層に照射して、液晶層全体を硬化させることにより、この螺旋ピッチの傾斜的変化した状態を固定化させる。このようにして得られるコレステリック液晶層は、深さ方向に対して連続的に螺旋構造のピッチが変化しているものであり、可視光域すべての波長帯域で円偏光分離機能を有する。
このようなタイプのコレステリック液晶層としては、例えば、SID’95,Asia Display.,p735(1995年)、液晶.,第2巻、第2号、32−39頁(1998年)などに記載されたものがある。
本発明に用いるコレステリック液晶の材料(液晶ポリマー)には特に制限はなく、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖に導入された液晶ポリマー、該メソゲンがポリマーの側鎖に導入されたタイプの液晶ポリマーなど、種々のものを使用することができる。
メソゲンがポリマーの主鎖に導入された液晶ポリマーは、屈曲性を付与するスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物などからなるメソゲン基を結合した構造を有する。例えば、ポリエステル系やポリアミド系、ポリカーボネート系やポリエステルイミド系などのポリマーが挙げられる。
また、メソゲンがポリマーの側鎖に導入された液晶ポリマーとしては、ポリアクリレートやポリメタクリレート、ポリシロキサンやポリマロネートなどを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物などからなる低分子液晶化合物(メソゲン部)を有するものや、低分子カイラル剤含有のネマチック系液晶ポリマー、キラル成分導入の液晶ポリマー、ネマチック系とコレステリック系の混合液晶ポリマーなどが挙げられる。
また、アゾメチン形、アゾ形、アゾキシ形、エステル形、ビフェニル形、フェニルシクロヘキサン形、ビシクロヘキサン形の如きパラ置換芳香族単位やパラ置換シクロヘキシル環単位などからなるネマチック配向性を付与するパラ置換環状化合物を有するものに、不斉炭素を有する化合物などからなる適宜なキラル成分や低分子カイラル剤などを導入する方法などにより、コレステリック配向性のものとすることもできる(特開昭55−21479号公報、米国特許第5332522号公報など)。ここで、パラ置換環状化合物におけるパラ位における末端置換基としては、例えば、シアノ基やアルキル基、アルコキシ基などが挙げられる。
また、前記スペーサ部としては、ポリメチレン鎖やポリオキシメチレン鎖などが挙げられる。スペーサ部を形成する構造単位に含まれる炭素数は、メソゲン部の化学構造などにより適宜に決定される。一般的に、ポリメチレン鎖の場合には、0〜20、好ましくは2〜12であり、ポリオキシメチレン鎖の場合には、炭素数が0〜10、好ましくは1〜3である。
メソゲンがポリマーの主鎖に導入されたタイプのポリマーを製造する方法としては、成分モノマーをラジカル重合、カチオン重合またはアニオン重合などにより重合する方法などが挙げられる。また、メソゲンがポリマーの側鎖に導入されたタイプのポリマーを製造する方法としては、アクリル酸やメタクリル酸のエステルの如きビニル系モノマーに、所望によりスペーサ部を介してメソゲン基を導入したモノマーをラジカル重合法などにより重合する方法、ポリオキシメチルシリレンのSi−H結合を介し、白金系触媒の存在下にビニル置換メソゲンモノマーを付加反応させる方法、主鎖ポリマーに付与した官能基を介して相関移動触媒を用いたエステル化反応によりメソゲン基を導入する方法、マロン酸の一部に必要に応じスペーサ基を介してメソゲン基を導入したモノマーとジオールとを重縮合反応させる方法などが挙げられる。
コレステリック液晶層の厚み(複数の層からなる場合には全体の厚み)は、配向の乱れや透過率低下の防止、選択反射の波長範囲(反射波長域)の広さなどの観点から、通常1〜50μm、好ましくは2〜30μm、より好ましくは2〜10μmである。また、支持基材を有する場合には、その基材を含めた合計厚みが20〜200μm、好ましくは25〜150μm、より好ましくは30〜100μmである。
[アクリル系フィルム(A)/コレステリック液晶層/λ/4波長板(B)の積層方法]
アクリル系フィルム(A)とコレステリック液晶層とλ/4波長板(B)を積層する方法は特に限定されないが、例えば(1)基材層であるアクリル系フィルム(A)に配向膜を設け、その上にコレステリック液晶層を直接形成し、λ/4波長板(B)に貼り合せる方法、(2)λ/4波長板(B)に配向膜を設け、その上にコレステリック液晶層を直接形成し、アクリル系フィルム(A)に貼り合せる方法、(3)アクリル系フィルム(A)上にコレステリック液晶層を直接形成し、λ/4波長板(B)に貼り合せる方法、(4)λ/4波長板(B)上にコレステリック液晶層を直接形成し、アクリル系フィルム(A)に貼り合せる方法、(5)別のベースフィルム(剥離板)上に液晶層を形成し、アクリル系フィルム(A)に転写した後、λ/4波長板(B)に貼り合せる方法、(6)別のベースフィルム(剥離板)上に液晶層を形成し、λ/4波長板(B)に転写した後、アクリル系フィルム(A)に貼り合せる方法などが挙げられる。
上記(1)または(2)の方法では、配向膜は、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどの膜を成膜した後、レーヨン布などでラビング処理することにより形成することができる。また、配向膜はSiOの斜方蒸着層または延伸処理により形成することもできる。
上記(5)および(6)の方法で用いるベースフィルムとしては、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、エポキシ系樹脂などの合成樹脂からなる単層または積層のフィルム、ガラス板などが挙げられる。
アクリル系フィルム(A)、またはλ/4波長板(B)、または別のベースフィルム(剥離板)上にコレステリック液晶層を形成する方法としては、フィルム上に、液晶ポリマーの溶媒溶液を、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法などの公知の塗工方法で塗膜を形成し、乾燥処理する方法などが挙げられる。液晶ポリマーの溶媒としては、塩化メチレン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどを使用できる。
また、コレステリック液晶層を形成する方法として、液晶ポリマーの加熱溶融物、好ましくは等方相を呈する状態の加熱溶融物を、ベースフィルム上に、上述した塗工方法に準じた方法により塗膜を形成し、必要に応じて溶融温度を維持しつつ、さらに薄層に展開して固化させる方法を採用することもできる。
コレステリック液晶層を形成するために行なう加熱処理の温度は、液晶ポリマーのガラス転移温度から等方相転移温度までの温度範囲、すなわち液晶ポリマーが液晶を呈する温度範囲である。また、配向状態は、ガラス転移温度未満に冷却することで固定化することができる。
前記(1)〜(6)の方法において、各層を貼り合わせる方法としては、例えば、両者を透明な粘着剤層または接着剤層を介して重ね合わせる方法が挙げられる。粘着剤層を形成する粘着剤は、アクリル系ポリマー、シリコン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、ゴムなどの各種のポリマーをベースとする各種の粘着剤を使用できるが、無色透明で、接着性の良好なアクリル系粘着剤が好ましい。粘着剤層の厚みは特に制限されないが、通常1〜50μm程度である。
接着剤層を形成する接着剤としては、アクリル系ポリマー、ブチルゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマーなどのベースポリマーを用いたものが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸系ポリマーが好ましい。接着層の厚みは特に制限されないが、通常1〜50μm程度である。
[輝度向上フィルム]
本発明の輝度向上フィルムは、λ/4波長板(B)にコレステリック液晶層を設けた構成である為、コレステリック液晶層によって選択的に透過された円偏光はλ/4波長板によって直線偏光に変換することができる。従って、上記変換された直線偏光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく偏光を透過させることができる。更に、本発明では、コレステリック液晶層に対して、λ/4波長板(B)と反対側に、面内位相差(Re)が10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差(Rth)が−10nm以上10nm以下である主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むアクリル系フィルム(A)を用いることで、使用環境下におてい、輝度向上効果の低下や反りの少ない安定性に優れた輝度向上フィルムが可能である。
[輝度向上フィルムを備えた表示装置]
本発明の輝度向上フィルムは、特に限定されないが、液晶表示装置、有機EL表示装置などに適用できる。中でも、液晶表示装置に適用することが好ましい。
本発明の輝度向上フィルムを有する偏光板を、液晶セルの少なくとも一方の面に貼合した液晶表示装置に用いることによって、輝度が向上出来、視認性に優れた液晶表示装置を作製することができる。偏光板保護フィルムは反射型、透過型、半透過型LCD或いはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。
以下に、実施例および比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ示し、「ppm」は質量基準である。
<重量平均分子量および数平均分子量>
樹脂の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下の測定条件に従って求めた。
測定システム:東ソー製GPCシステムHLC−8220
展開溶媒:クロロホルム(和光純薬工業製、特級)
溶媒流量:0.6mL/分
標準試料:TSK標準ポリスチレン(東ソー製、PS−オリゴマーキット)
測定側カラム構成:ガードカラム(東ソー製、TSK guardcolumn SuperHZ−L)、分離カラム(東ソー製、TSK Gel Super HZM−M)、2本直列接続
リファレンス側カラム構成:リファレンスカラム(東ソー製、TSK gel SuperH−RC)
<ガラス転移温度>
樹脂及びフィルムのガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121の規定に準拠して求めた。具体的には、示差走査熱量計(リガク製、Thermo plus EVO DSC−8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgのサンプルを常温から200℃まで昇温(昇温速度20℃/分)して得られたDSC曲線から、始点法により評価した。リファレンスには、α−アルミナを用いた。
<位相差と波長分散性>
全自動複屈折計(王子計測機器社製:KOBRA−WR)を用いて位相差とその波長分散性を測定した。面内位相差Reは、Re=(nx−ny)×dで定義され、厚み方向位相差Rthは、Rth=[(nx+ny)/2−nz]×dで定義される。ここで、「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸に垂直な方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。
<フィルムの光弾性係数>
波長590nmの光に対するフィルムの光弾性係数は、エリプソメーター(JASCO製、M−150)を用いて求めた。具体的には、20mm×50mmに切り出して測定試料とし、これをエリプソメーターの光弾性計測ユニットに装着して、5〜25Nの応力荷重を印加しながら三点複屈折を計測し、波長590nmの光を使用したときにおける、応力に対する複屈折の傾きの絶対値を光弾性係数とした。
<フィルムの厚さ>
デジマチックマイクロメーター((株)ミツトヨ製)を用いて測定した。
<全光線透過率、ヘイズ>
全光線透過率及びヘイズは、日本電色工業社製NDH−1001DPを用いて測定した。
<ラクトン環含有割合計算例>
まず、重合で得られた重合体組成からすべての水酸基がメタノールとして脱アルコールした際に起こる重量減少量を基準にし、ダイナミックTG測定において重量減少が始まる前の150℃から重合体の分解が始まる前の300℃までの脱アルコール反応による重量減少から、脱アルコール反応率を求めた。
すなわち、ラクトン環構造を有した重合体のダイナミックTG測定において150℃から300℃までの間の重量減少率の測定を行い、得られた実測重量減少率を(X)とする。他方、当該重合体の組成から、その重合体組成に含まれる全ての水酸基がラクトン環の形成に関与するためアルコールになり脱アルコールすると仮定した時の理論重量減少率(すなわち、その組成上において100%脱アルコール反応が起きたと仮定して算出した重量減少率)を(Y)とする。なお、理論重量減少率(Y)は、より具体的には、重合体中の脱アルコール反応に関与する構造(水酸基)を有する原料単量体のモル比、すなわち当該重合体組成における前記原料単量体の含有率から算出することができる。これらの値(X、Y)を脱アルコール計算式:
1−(実測重量減少率(X)/理論重量減少率(Y))
に代入してその値を求め、%で表記すると、脱アルコール反応率が得られる。
後述の製造例1で得られるペレットにおいてラクトン環構造の占める割合を計算する。この重合体の理論重量減少率(Y)を求めてみると、メタノールの分子量は32であり、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの分子量は116であり、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの重合体中の含有率(重量比)は組成上20重量%であるから、(32/116)×20≒5.52重量%となる。他方、ダイナミックTG測定による実測重量減少率(X)は0.15重量%であった。これらの値を上記の脱アルコール計算式に当てはめると、1−(0.15/5.52)≒0.973となるので、脱アルコール反応率は97.3%である。
製造例1の場合、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの当該共重合体における含有率が20.0重量%、算出した脱アルコール反応率が97.3重量%、分子量が116の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルがメタクリル酸メチルと縮合した場合に生成するラクトン環化構造単位の式量が170であることから、当該共重合体中におけるラクトン環の含有割合は28.5(20.0×0.973×170/116)重量%となる。
(製造例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた内容積1000Lの反応釜に、204kgのメタクリル酸メチル(MMA)、51kgの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)および重合溶媒として249kgのトルエンを仕込み、これに窒素を通じつつ105℃まで昇温させた。昇温に伴う還流が始まったところで、重合開始剤として281gのt−アミルパーオキシイソノナノエート(アトフィナ吉富社製、ルペロックス570)を添加するとともに、5.4kgのトルエンに上記重合開始剤561gを溶解させた溶液を2時間かけて滴下しながら、約105〜110℃の還流下で溶液重合を進行させ、さらに4時間の熟成を行った。
次に、得られた重合溶液に、環化縮合反応の触媒(環化触媒)として、255gのリン酸ステアリル/リン酸ジステアリル混合物(堺化学社製、Phoslex A−18)を加え、約90〜110℃の還流下において5時間、環化縮合反応を進行させた。
次に、得られた重合溶液を、バレル温度250℃、回転数150rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個およびフォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出機(Φ=42mm、L/D=42)に、樹脂量換算で15kg/時の処理速度で導入し、さらなる環化縮合反応の進行と脱揮とを行った。脱揮完了後、押出機内に残された熱溶融状態にある樹脂を押出機の先端から排出し、ペレタイザーによりペレット化して、主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂のペレットを得た。
次に、上記作製したアクリル樹脂ペレット90重量部、アクリロニトリル−スチレン樹脂(旭化成ケミカルズ社製、スタイラックAS783)10重量部および酢酸亜鉛0.04重量部をブレンドした後、多条フライト構造のミキシング部を有するフルフライト型スクリューからなる単軸押出機(Φ50mm、L/D=36)を用いて、シリンダ設定温度270℃および50kg/時の処理速度で溶融押出して、主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂を主成分とし、アクリロニトリル−スチレン樹脂をさらに含む樹脂組成物からなる樹脂ペレット(P1)を得た。樹脂ペレット(P1)を構成する樹脂組成物の重量平均分子量は132000、Tgは125℃、アクリル樹脂中のラクトン環含有率は28.5重量%であった。
樹脂ペレット(P1)を用いて溶融押出法により平均厚さが148μmの樹脂フィルムを製膜し、続いて縦延伸を1.8倍、横延伸を2.2倍で行って2軸延伸フィルム(A1)を作製した。2軸延伸フィルム(A1)は等方性に非常に優れるフィルムであった。2軸延伸フィルム(A1)の物性を表1に示す。
(製造例2)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素ガス導入管を備えた容量1000Lの反応容器に、メタクリル酸メチル(MMA)30部、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)15部、メタクリル酸n−ブチル(BMA)5部、トルエン50部、アデカスタブ2112(ADEKA製)0.025部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、105℃まで昇温し、還流したところで、重合開始剤として、t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富(株)製、ルペロックス570)0.03部を添加すると同時に、t−アミルパーオキシイソノナノエート0.06部とトルエン0.7部からなる開始剤溶液を6時間かけて滴下しながら、還流下(約105〜111℃)で溶液重合を行い、開始剤溶液の滴下後さらに2時間かけて熟成を行った。重合反応率は96.2%、重合体中のMHMAの構造単位の含有率(重量比)は30.2%であった。
得られた重合体溶液に、環化触媒としてリン酸2-エチルヘキシル(堺化学工業製、商品名:Phoslex A−8)0.1部を加え、還流下、約85〜105℃で12時間、環化縮合反応(重合体を分子内脱アルコール反応させ、重合体分子内にラクトン環構造を形成させる反応)を行った。
次いで、上記環化縮合反応で得られた重合体溶液を、多管式熱交換器に通して240℃まで昇温し、濾過精度5μmのリーフディスクフィルタを備えた、バレル温度250℃、回転数170rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個、フォアベント数4個(上流側から第1、第2、第3、第4ベントと称する)のベントタイプスクリュー二軸押出機(φ=42mm、L/D=42)に、樹脂量換算で15kg/時間の処理速度で導入し、該押出機内で環化縮合反応と脱揮処理を行った。その際、第1ベントの後から高圧ポンプを用いて第1ベントの後から高圧ポンプを用いて、オクチル酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛18%):9.8部、チバ・スペシャリティケミカルズ製Irganox1010:0.8部、ADEKA製アデカスタブAO−412S:0.8部、トルエン:88.6部からなる溶液を0.46kg/時間の速度で液注した。
この一連の操作により、主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂の透明なペレット(P2)を得た。得られたペレット(P2)の重量平均分子量は109000であり、ガラス転移温度(Tg)は132℃であった。
得られたペレット(P2)を80℃で5時間乾燥し、ポリマーフィルター(濾過精度5μm)とTダイを備えた単軸押出機を用いて温度275℃にてTダイから溶融押出し後、急冷して、厚さ100μmの未延伸フィルムを成膜した。そのまま137℃まで加熱して2倍に縦延伸を行い、位相差フィルム(B2)を得た。位相差フィルム(B2)の物性を表1に示す。
また、全自動複屈折計(王子計測機器社製:KOBRA−WR)を用いて測定した波長447nmにおける面内位相差(Re(447))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(447)/Re(590))は1.02、波長750nmにおける面内位相差(Re(750))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(750)/Re(590))は0.99であった。なお、得られた位相差フィルム(B2)はフラット分散性を示すλ/4波長板(測定波長590nmにおけるλ/4波長板)である。
(製造例3)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸(MHMA)10部、メタクリル酸メチル(MMA)24部、メタクリル酸n−ブチル(BMA)4部、N−ビニルカルバゾール(NVCz)5部およびトルエン43部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、105℃まで昇温させ、還流開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富(株)製、ルペロックス570)0.04部を添加し、同時に、MHMA15部、MMA36部、BMA6部、トルエン57部およびt−アミルパーオキシイソノナノエート0.17部の混合物の滴下を開始した。この混合物を8時間かけて滴下しながら、還流下、約105℃〜110℃で溶液重合を行った。
得られた共重合体溶液に、リン酸ステアリル/リン酸ジステアリル混合物(堺化学社製、Phoslex A−18)0.2部を添加し、80℃〜105℃の還流下で2時間、環化縮合反応を行った。
次いで、得られた共重合体溶液を熱交換器に通して240℃まで昇温させ、バレル温度240℃、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個およびフォアベント数4個(上流側から第1、第2、第3、第4ベントと称する)、先端部にリーフディスク型のポリマーフィルター(濾過精度5μm)が配置されたベントタイプスクリュー二軸押出機(L/D=52)に、樹脂量換算で100部/時の処理速度で導入し、脱揮を行った。その際、別途準備しておいた酸化防止剤/環化触媒失活剤の混合溶液を1.5部/時の投入速度で第2ベントの後ろから、イオン交換水を0.5部/時の投入速度で第3ベントの後ろから、それぞれ投入した。酸化防止剤/環化触媒失活剤の混合溶液は、5部の酸化防止剤(チバ・ジャパン社製;「イルガノックス(登録商標)1010」;ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)と、失活剤として80部のオクチル酸亜鉛(日本化学産業社製;「ニッカオクチクス亜鉛」3.6%)とを、トルエン65部に溶解させて調製した。
上記脱揮工程後、樹脂(分子内環化メタクリル系共重合体)をペレット化して、樹脂ペレット(P3)を得た。得られた樹脂ペレット(P3)の重量平均分子量は135000であり、ガラス転移温度(Tg)は127℃であった。
得られた樹脂ペレット(P3)を、ポリマーフィルター(濾過精度5μm)とTダイを備えた単軸押出機を用いて270℃で溶融押出し後、急冷して、厚さ150μmの未延伸フィルムを成膜した。そのまま130℃まで加熱して2.4倍に縦延伸を行い、位相差フィルム(B3)を得た。位相差フィルム(B3)の物性を表1に示す。また、位相差フィルム(B3)は、Re(447)/Re(590)は0.92、Re(750)/Re(590)は1.04であり、逆波長分散性を示すλ/4波長板である。
(製造例4)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に、MMA90部、MA10部、トルエン100部、n−ドデシルメルカプタン0.1部を仕込み、これに窒素を通じながら、105℃まで昇温し、還流したところで、開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート0.15部を添加すると同時に、t−アミルパーオキシイソノナノエート0.2部とトルエン2部とからなる混合溶媒からなる混合溶液を2時間かけて滴下しながら、還流下(約100〜110℃)で溶液重合を行い、さらに4時間かけて熟成を行なった。得られた重合体溶液を、バレル温度を220℃にしたこと以外は、製造例1と同様の条件にてベントタイプスクリュー二軸押出し機を用いて脱揮を行い、押出すことにより、透明なペレット(P4)を得た。得られたペレット(P4)の重量平均分子量は150,000であり、ガラス転移温度は104℃であった。
得られたペレット(P4)を70℃で5時間乾燥し、ポリマーフィルター(濾過精度5μm)とTダイを備えた単軸押出機を用いて温度220℃にてTダイから溶融押出し後、急冷して、厚さ50μmの未延伸フィルム(A4)を得た。未延伸フィルム(A4)の物性を表1に示す。
(製造例5)
得られたペレット(P4)を70℃で5時間乾燥し、ポリマーフィルター(濾過精度5μm)とTダイを備えた単軸押出機を用いて温度220℃にてTダイから溶融押出し後、急冷して、厚さ400μmの未延伸フィルムを成膜した。そのまま108℃まで加熱して2.5倍に縦延伸を行い、位相差フィルム(B5)を得た。位相差フィルム(B5)の物性を表1に示す。また、位相差フィルム(B5)のRe(447)/Re(590)は1.07、Re(750)/Re(590)は0.97であり、弱い順分散性を示すλ/4波長板である。
(実施例1)
製造例1で得られた複屈折を示さない2軸延伸フィルム(A1)の上に、厚さ0.1μmのポリビニルアルコール層を設けてレーヨン布でラビング処理して配向膜を形成し、その配向膜上にアクリル系サーモトロピックコレステリック液晶ポリマーの20重量%テトラヒドロフラン溶液をワイヤバーにて塗工して乾燥させた後、150±2℃で5分間加熱配向処理したのち室温で放冷して、厚さ1.5μmのコレステリック液晶ポリマー層を形成する方式にて、円偏光二色性を示す波長域が(a)650〜750nm、(b)550〜650nm、(c)450〜550nm又は(d)350〜450nmで、右円偏光を鏡面的反射する4種のコレステリック液晶ポリマー層を得た。
次に、前記の(a)と(b)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、その(b)側の2軸延伸フィルム(A1)を剥離し、その液晶ポリマー層の露出面に(c)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、前記に準じ(d)のコレステリック液晶ポリマー層も加熱圧着処理して、厚さ方向に螺旋ピッチが変化して円偏光二色性を示す波長域が400〜700nmのコレステリック液晶層を得た。ついで、前記のコレステリック液晶層における螺旋ピッチの長い側に製造例2で得られたλ/4波長板(B2)をアクリル系粘着層を介し重畳して輝度向上フィルムを得た。
(実施例2)
λ/4波長板として(B3)を用いたほかは実施例1に準じて輝度向上フィルムを得た。
(比較例1)
2軸延伸フィルム(A1)を製造例4で得られたフィルム(A4)に変更し、λ/4波長板として(B5)を用いたほかは実施例1に準じて輝度向上フィルムを得た。
(比較例2)
2軸延伸フィルム(A1)をトリアセチルセルロースフィルム(C1)に変更し、λ/4波長板として延伸ポリカーボネートフィルム(C2)を用いたほかは実施例1に準じて輝度向上フィルムを得た。
なお、トリアセチルセルロースフィルム(C1)と延伸ポリカーボネートフィルム(C2)の物性を表1に示す。また、延伸ポリカーボネートフィルム(C2)のRe(447)/Re(590)は1.09、Re(750)/Re(590)は0.96であり、強い順分散性を示すλ/4波長板(測定波長590nmにおけるλ/4波長板)である。
実施例および比較例で得られた輝度向上フィルムについて下記の評価を行った。結果を表2に示す。
(輝度向上度)
実施例、比較例で得られた輝度向上フィルムを液晶表示装置の下板の偏光板に貼り合わせ、その輝度向上度を目視にて判定した。輝度向上フィルムがない場合に対して、下記のように判断した。
× 輝度向上効果ほとんどなし
△ 輝度向上度小さい
○ 輝度向上効果大きい
(耐久性)
実施例、比較例で得られた輝度向上フィルムを80℃の環境下で250時間投入したのち、投入前後での輝度向上度の変化を目視にて判定した。また、試験後の反りの有無を目視にて判定した。
Figure 2012098649
Figure 2012098649
本発明の輝度向上フィルムは、各種表示装置に好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. 少なくとも、コレステリック液晶層と、その片側に、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むアクリル系フィルム(A)と、もう一方の側に、λ/4波長板(B)を有する輝度向上フィルムであり、前記アクリル系フィルム(A)の面内位相差Reが10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差Rthが−10nm以上10nm以下である輝度向上フィルム。
  2. 前記アクリル系フィルム(A)が延伸フィルムである請求項1に記載の輝度向上フィルム。
  3. 前記環構造がラクトン環構造である請求項1または2に記載の輝度向上フィルム。
  4. 前記λ/4波長板(B)が、主鎖に環構造を有するアクリル系重合体を含むλ/4波長板である請求項1〜3のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
  5. 前記λ/4波長板(B)の波長447nmにおける面内位相差(Re(447))と波長590nmにおける面内位相差(Re(590))との比(Re(447)/Re(590))が0.99以下である請求項1〜4のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
  6. 前記λ/4波長板(B)が延伸フィルムである請求項1〜5のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
  7. 前記λ/4波長板(B)における前記環構造がラクトン環構造である請求項4〜6のいずれかに記載の輝度向上フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の輝度向上フィルムを備えた表示装置。
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